JP2917623B2 - 電力線路の部分放電検出方法 - Google Patents

電力線路の部分放電検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力線路の部分放電検出
方法に関するもので、特にノイズが大きく、またその変
動が多い電力線路の部分放電を精度よく検出する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力線路に発生する部分放電パルス信号
を電気的に検出し、同時に検出した音響パルス信号をこ
の電気的に検出したパルスで平均化処理し、音響パルス
信号の検出感度を高める方法が知られている(特開平2
−6742号に開示されている)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、音響パルス信
号の減衰が電気的パルス信号に比べて著しいため、前述
の方法では、検出素子の位置が信号源からある限度以上
離れると、平均化処理による感度の向上は得られない。
音響パルス信号の伝播速度は、空気中で340m/se
cであり、電気的パルス信号の3×108 m/secよ
り6桁遅い。このため、信号処理時に電気的に検出され
た信号と音響的に検出された信号との間に大きな時間差
が生ずる。また、音響信号素子の周波数特性に制限があ
り、急峻なパルスも音響信号素子で検出すると鈍化して
しまう。さらに、音響信号素子で検出されるのは、試料
系の中で複雑に往復反射した音響パルス信号である。こ
れらの要因によって信号波形が大幅に変化してしまう。
このような理由により、電気的信号と音響パルス信号を
同一の信号システムで処理することは、実際には困難で
ある。本発明の目的は、信号の平均化処理を有効に用い
てS/N比を高めた、部分放電パルス検出方法を実現す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、信号の平均化
処理を有効に用いてS/N比を高めた、部分放電パルス
検出方法を実現するため、部分放電パルス信号を、二つ
の異なった周波数で同時に検出し、第一の周波数で検出
されたパルス信号を用いて、第一の周波数より高い第二
の周波数で検出されたパルス信号を平均化処理し、両者
の位相関係が一定であることを利用して、第二の周波数
で検出された部分放電パルス信号の検出感度を向上させ
るようにしたものである。
【0005】第一の周波数は、一般にパルスを検出し易
、比較的低い周波数、例えば10MHz付近に、選ぶ
のが好ましく、第二の周波数は、部分放電パルス信号と
外部雑音の比(S/N)が大きくなる、比較的高い周波
数、例えば200MHz以上に、選ぶのが好ましい。
【0006】部分放電パルス信号を、二つの異なる周波
数で、同時にそれぞれ検出するには、個別の検出器を用
いてもよいが、一つの検出器で検出し、検出した信号を
周波数分離して、二つの周波数の成分をそれぞれ検出し
てもよい。個別の検出器を用いる場合、それらは異種の
検出器でもよい(例えば、同調式パルス検出器と広帯域
パルス検出器)。
【0007】「第一の周波数で検出されたパルス信号を
用いて、第二の周波数で検出されたパルス信号を平均化
処理する」とは、第一の周波数で検出される信号中に所
定のレベルを超えるパルス信号が検出されたとき、その
都度このパルス信号をトリガーパルスとして、第二の周
波数で検出されるパルス信号を取り込み、これをN回繰
り返し、取り込まれた第二の周波数の検出信号を加算し
て平均化処理(加算回数により算術平均を算出)するこ
とを意味する。
【0008】
【作用】部分放電パルス信号を二つの異なる周波数で同
時に検出し、第一の周波数で検出されたパルス信号を用
いて、第二の周波数で検出されたパルス信号を平均化処
理することにより、信号に含まれるノイズ成分を減少さ
せ、S/N比を高めることができる(理想的な場合、平
均化回数Nのとき1/(N)1/2になる)。
【0009】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明する。 〔実施例1〕図1に示す回路構成により電力線路の絶縁
診断を行った。すなわち、電力ケーブル1の絶縁接続部
2において絶縁筒2aの両側の絶縁シース2bの外側に
一対の金属箔電極3aを固定し、それらの間に検出イン
ピーダンス4を接続し、その両端を同調式高周波測定器
5aおよび5bに接続した。同調式高周波測定器5aお
よび5bの出力はそれぞれ平均化処理装置6aおよび6
bに接続され、それらの出力はオシロスコープ7に接続
されている。絶縁接続部2には、もう一対の金属箔電極
3bを固定し、これに較正用発振器8を接続した。電力
ケーブル1は275kV用電力ケーブルである。
【0010】上記構成の動作を以下に説明する。ケーブ
ル1の絶縁接続部2に部分放電パルスが発生すると、絶
縁接続部2の外側に設けられた1対の金属箔電極3aの
間にパルス電圧が生じ、検出インピーダンス4の両端の
電位差として、それぞれ異なる同調周波数をもつ同調式
高周波測定器5aおよび5bにより検出される。同調式
高周波測定器5aおよび5bは、それぞれ同調周波数の
信号のみが出力され、平均化処理装置6aおよび6bに
入力される。これらの信号は平均化処理装置6aおよび
6bにより、所定の期間(例えば、一方の信号が所定回
数検出されるまでの間)あるいは所定の回数の間それぞ
れ加算され、平均化される。その結果はオシロスコープ
7に表示される。
【0011】電力ケーブル1に159kVの交流電圧を
課電して、同調式高周波測定器5aで11MHzのパル
ス信号を、同調式高周波測定器5bで230MHzの周
波数のパルス信号を検出し、平均化処理装置6aおよび
6bにより、同調式高周波測定器5aで検出したパルス
を用いて、同調式高周波測定器5bで検出したパルスを
平均化処理した。平均化処理は、同調式高周波測定器5
aで検出したパルスが図2に示した回数(64回、20
48回)入力される間、同調式高周波測定器5bで検出
したパルスを加算することにより、行った。その出力を
オシロスコープ7で観察した。同調式高周波測定器5a
で検出したパルスについても、それ自身で64回、20
48回平均化処理した。その結果を図2に示す。
【0012】図2Aの軌跡aは、同調式高周波測定器5
aにより検出された、周波数11MHzの、平均化され
ていない信号を示し、軌跡bは同調式高周波測定器5b
により検出された、周波数230MHzの、平均化され
ていない信号を示す。図2Bに、周波数11MHzで検
出された信号が64(26 )回計数される間各信号を平
均化した結果を、図2Cに同じく2048(211)回平
均化した結果を、それぞれ示す。軌跡aは周波数11M
Hzで検出され、その検出されたパルスで平均化処理さ
れた信号を示し、軌跡bは周波数230MHzで検出さ
れ、周波数11MHzで検出されたパルスで平均化処理
された信号を示している。後者(軌跡b)は振幅を前者
(軌跡a)の200倍に拡大してある。
【0013】周波数11MHzで検出された信号(軌跡
a)は、平均化されないとき数個のピークが見られる
が、パルスが検出されるごとに加算し、それを64回繰
り返して平均化することにより、中央付近のCで示した
パルスを除いてほとんど消滅する。2048回の平均化
では、パルスC以外の分布は極めて平坦となっている。
【0014】周波数230MHzで測定された信号(軌
跡b)は、平均化されないとき内部ノイズに基づく極め
て多くの小パルスを含むが、11MHzでパルスが検出
されるごとに加算し、それを64回繰り返して平均化す
ることにより、多数の小パルスの振幅は大幅に減少し、
2048回の平均化では中央付近のDで示した信号パル
スを除きほとんど消滅する。周波数230MHzのノイ
ズは、測定器自身に起因する熱雑音やショットキー雑音
が多くを占め、これらは一般に波形や周期が不規則なた
め、平均化の効果が大きく現れている(理想的な場合の
平均化の効果の理論値は、平均化回数Nのとき1/
(N)1/2 )。
【0015】2048回の平均化の結果得られた図2C
のパルスCおよびパルスDは、部分放電に基づくパルス
であることが、高い確実度で判断される。測定中にノイ
ズがかなり大きく変化しても、230MHzで検出さ
れ、平均化処理された信号にピークが認められれば、部
分放電の発生を識別することができる。
【0016】本例では第一の周波数を11MHzに、第
二の周波数を230MHzに、選んだが、このような測
定および平均化の周波数の選択は部分放電信号およびノ
イズの周波数分布を考慮してなされる。図3に、部分放
電信号およびノイズの周波数分布を定性的に示す。一般
に外部ノイズ、内部ノイズとも周波数の高くなるにつれ
減少し、低周波では外部ノイズが優勢であるのに対し、
高周波では内部ノイズが優勢である。この傾向は、電気
的信号のみならず、音響的信号、光信号においても見ら
れる。
【0017】〔実施例2〕実施例1では2対の金属箔電
極の生ずる電気的パルスを二つの周波数で検出し、それ
ぞれを異なる周波数で平均化したが、本例では二つの音
響マイクロホンにより二つの周波数で音響信号をそれぞ
れ検出し、低い周波数で検出した信号を用いてそれらを
平均化処理した。すなわち図4に示すように、ケーブル
1の絶縁接続部2において絶縁シース2bの外側に、音
響マイクロホン21aおよび21bを設けた。音響マイ
クロホン21aの出力はフィルター71aを介して増幅
器22aに、音響マイクロホン21bの出力はフィルタ
ー71bを介して増幅器22bに、それぞれ接続されて
いる。
【0026】増幅器22aの出力は平均化処理装置23
aに、増幅器22bの出力は平均化処理装置23bに接
続されている。増幅器22aの出力は、平均化処理装置
23bのトリガー入力端子にも接続されている。平均化
処理装置23a,23bの各出力は、オシロスコープ7
に接続されている。
【0027】平均化処理装置23aによる増幅器22a
の出力の平均化は、図1の場合と同様に行われる。平均
化処理装置23bによる増幅器22bの出力の平均化
は、増幅器22aの出力信号により行われ、後者が存在
しないときには、増幅器22bの出力があっても、平均
化処理装置23bは作動しない。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、第一の周波数およびそ
れより高い第二の周波数で検出された電気的または音響
的信号を、前者で平均化処理することにより、部分放電
検出のS/N比を効果的に高めることができる。電気的
信号と音響的信号を同一の信号システムで平均化処理す
る場合のような、音響信号検出素子で検出される信号の
波形の著しい変形による影響を、避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による部分放電検出方法の一実施例にお
いて用いた回路構成の説明図である。
【図2】図2A,B,Cは、本発明による部分放電検出
方法の一実施例において観察された信号波形を示す。
【図3】部分放電信号及びノイズの周波数分布を定性的
に示すグラフである。
【図4】本発明による部分放電検出方法の他の実施例に
おいて用いた回路構成の説明図である。
【符号の説明】
1 電力ケーブル 21
音響マイクロホン 2 絶縁接続部 21a,21b
音響マイクロホン 2a 絶縁筒 22
増幅器 2b 絶縁シース 22a,22b
増幅器 3 一対の金属箔電極 23a,23b
平均化処理装置 3a,3b 一対の金属箔電極 71a,71b
フィルター 4 検出インピーダンス 5 同調式高周波測定器 5a,5b 周波数分析器 6 平均化処理装置 6a,6b 平均化処理装置 7 オシロスコープ 8 較正用発振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 31/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力線路に発生する部分放電パルス信号
    を、第一の周波数およびそれより高い第二の周波数で同
    時に電気的または音響的に検出し、 前記第一の周波数で検出されたパルス信号を用いて、前
    記第二の周波数で検出されたパルス信号を平均化処理
    し、 前記平均化処理された信号から部分放電発生の有無を判
    断することを特徴とする、電力線路の部分放電検出方
    法。
  2. 【請求項2】前記第一および前記第二の周波数が無線周
    波領域にある、請求項1の電力線路の部分放電検出方
    法。
  3. 【請求項3】前記第一および前記第二の周波数が超音波
    領域にある、請求項1の電力線路の部分放電検出方法。
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