JP3151752B2 - 部分放電測定方法 - Google Patents
部分放電測定方法Info
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- JP3151752B2 JP3151752B2 JP20429892A JP20429892A JP3151752B2 JP 3151752 B2 JP3151752 B2 JP 3151752B2 JP 20429892 A JP20429892 A JP 20429892A JP 20429892 A JP20429892 A JP 20429892A JP 3151752 B2 JP3151752 B2 JP 3151752B2
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- partial discharge
- khz
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- measuring
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力ケーブル等の部分
放電の大きさを測定する部分放電測定方法に関するもの
である。
放電の大きさを測定する部分放電測定方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】部分放電測定方法には、パルス電圧を増
幅する方法として広帯域法(数kHz〜数MHz)、同
調法(400kHz±50kHz)及び低周波法(数1
0kHz〜200kHz)が知られているが、一般に外
来雑音の妨害の少ない点で後二者が優れ、ケーブル中の
放電発生個所の差異による検出感度に変動が少ない点で
低周波法が優れていると云われている。
幅する方法として広帯域法(数kHz〜数MHz)、同
調法(400kHz±50kHz)及び低周波法(数1
0kHz〜200kHz)が知られているが、一般に外
来雑音の妨害の少ない点で後二者が優れ、ケーブル中の
放電発生個所の差異による検出感度に変動が少ない点で
低周波法が優れていると云われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図3は供試ケーブルに
部分放電を疑似的に生じさせた場合の周波数スペクトル
分布を表すグラフ図であり、図3(a) は供試ケーブルを
除く測定系の雑音をスペクトルアナライザにより測定し
たものであり、また図3(b) は長さ700mの供試ケー
ブルを接続した場合の線路の雑音を表している。この線
路雑音の場合に、中心周波数は50〜100kHzとな
る。図3(c) は供試ケーブルの遠端にパルスジュネレー
タ2を接続し、100pCの電荷量のパルスを繰り返し
入力した場合の近端に得られた信号であり、放電を疑似
的に発生させた場合に相当する。図3(b) の線路雑音と
比較して、比較的低い周波数である50kHz付近以下
のスペクトルに相当する成分が増加している。図3(d)
はパルスジュネレータ2から1000pCのパルスを繰
り返し入力した場合の信号を表し、図3(c) と比較し
て、50kHz付近以下のスペクトルに相当する成分が
大きく増加している。
部分放電を疑似的に生じさせた場合の周波数スペクトル
分布を表すグラフ図であり、図3(a) は供試ケーブルを
除く測定系の雑音をスペクトルアナライザにより測定し
たものであり、また図3(b) は長さ700mの供試ケー
ブルを接続した場合の線路の雑音を表している。この線
路雑音の場合に、中心周波数は50〜100kHzとな
る。図3(c) は供試ケーブルの遠端にパルスジュネレー
タ2を接続し、100pCの電荷量のパルスを繰り返し
入力した場合の近端に得られた信号であり、放電を疑似
的に発生させた場合に相当する。図3(b) の線路雑音と
比較して、比較的低い周波数である50kHz付近以下
のスペクトルに相当する成分が増加している。図3(d)
はパルスジュネレータ2から1000pCのパルスを繰
り返し入力した場合の信号を表し、図3(c) と比較し
て、50kHz付近以下のスペクトルに相当する成分が
大きく増加している。
【0004】つまり、線路の中心周波数よりも低い50
kHz以下の比較的低い周波数成分は、パルスの注入量
に大きく関係し、換言すればケーブル中の放電量と相関
があることが分かる。
kHz以下の比較的低い周波数成分は、パルスの注入量
に大きく関係し、換言すればケーブル中の放電量と相関
があることが分かる。
【0005】従来の低周波法は前述のように数10kH
z〜200kHzの範囲の周波数を用いて行われている
が、図3から分かるように実際に放電量と十分に対応し
得るのは、50kHz以下の周波数である。従って、従
来の低周波法における使用周波数帯域では放電時のS/
N比が悪く、精度の良い測定が望めないことになる。
z〜200kHzの範囲の周波数を用いて行われている
が、図3から分かるように実際に放電量と十分に対応し
得るのは、50kHz以下の周波数である。従って、従
来の低周波法における使用周波数帯域では放電時のS/
N比が悪く、精度の良い測定が望めないことになる。
【0006】本発明の目的は、低周波数測定法で使用す
る周波数成分のうち、比較的低い周波数だけを測定に用
いることにより、高感度測定が可能な部分放電測定方法
を提供することにある。
る周波数成分のうち、比較的低い周波数だけを測定に用
いることにより、高感度測定が可能な部分放電測定方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明に係る部分放電測定方法は、低周波法で部分
放電を測定する場合において、50kHz以下の周波数
成分において繰り返して発生する部分放電による反射波
の時間に対する振幅の包絡線の傾き又は該包絡線で囲ま
れた面積を検出することにより、電力ケーブル中の部分
放電量を測定することを特徴とする。
めの本発明に係る部分放電測定方法は、低周波法で部分
放電を測定する場合において、50kHz以下の周波数
成分において繰り返して発生する部分放電による反射波
の時間に対する振幅の包絡線の傾き又は該包絡線で囲ま
れた面積を検出することにより、電力ケーブル中の部分
放電量を測定することを特徴とする。
【0008】
【作用】上述の構成を有する部分放電測定方法は、50
kHz以下の比較的低い周波数成分の大きさを基に電力
ケーブル中の放電量を測定する。
kHz以下の比較的低い周波数成分の大きさを基に電力
ケーブル中の放電量を測定する。
【0009】
【実施例】図1は電力ケーブルCに対して、本発明の方
法を適用するための構成図である。電力ケーブルCの近
端Caにはブロッキングコイル1を介してトランス2を接
続する。更に近端Caには、コンデンサ3を介して入力ユ
ニット4を接続し、入力ユニット4の出力はアッテネー
タ5を介して例えば100kHz付近を中心周波数とし
た増幅器6に接続する。増幅器6の出力は検波器7、積
分器8を介して20kHzを中心周波数として共振する
帯域増幅器9に接続し、増幅器9の出力は指示器10に
接続する。なお、11は校正用としてケーブルCの遠端
Cbに接続したパルスジェネレータである。
法を適用するための構成図である。電力ケーブルCの近
端Caにはブロッキングコイル1を介してトランス2を接
続する。更に近端Caには、コンデンサ3を介して入力ユ
ニット4を接続し、入力ユニット4の出力はアッテネー
タ5を介して例えば100kHz付近を中心周波数とし
た増幅器6に接続する。増幅器6の出力は検波器7、積
分器8を介して20kHzを中心周波数として共振する
帯域増幅器9に接続し、増幅器9の出力は指示器10に
接続する。なお、11は校正用としてケーブルCの遠端
Cbに接続したパルスジェネレータである。
【0010】測定に当って、トランス2から電力ケーブ
ル1に電圧を印加すると、部分放電があればその信号は
コンデンサ3を介して入力ユニット4に入力し、その後
に信号はアッテネータ5を介して増幅器6に入力し増幅
される。そして、ここまでは従来の低周波法による測定
手段に相当する。
ル1に電圧を印加すると、部分放電があればその信号は
コンデンサ3を介して入力ユニット4に入力し、その後
に信号はアッテネータ5を介して増幅器6に入力し増幅
される。そして、ここまでは従来の低周波法による測定
手段に相当する。
【0011】増幅器6で増幅された信号は検波器7、積
分器8を介して帯域増幅器9により狭帯域の信号が求め
られ、指示器10により出力が得られる。
分器8を介して帯域増幅器9により狭帯域の信号が求め
られ、指示器10により出力が得られる。
【0012】また、パルスジェネレータ11により遠端
Cbから既知の電荷量を注入して測定し、指示器10によ
り得られた測定値を比較すれば、先に測定した放電量を
校正することができる。
Cbから既知の電荷量を注入して測定し、指示器10によ
り得られた測定値を比較すれば、先に測定した放電量を
校正することができる。
【0013】図2(a) は長さ700mの供試ケーブルに
パルスジェネレータにより100pCのパルスを繰り返
して注入した場合に得られた増幅波形、つまり図1の増
幅器6の出力波形を表すグラフ図であり、図2(b) は1
000pCのパルスを繰り返して注入した場合のグラフ
図である。
パルスジェネレータにより100pCのパルスを繰り返
して注入した場合に得られた増幅波形、つまり図1の増
幅器6の出力波形を表すグラフ図であり、図2(b) は1
000pCのパルスを繰り返して注入した場合のグラフ
図である。
【0014】このように、部分放電測定器の増幅帯域
幅、つまり数10kHz〜200kHzの周波数で決ま
る波形の分解能に従った反射波形がケーブルで生ずる。
分解能相当の時間よりも短い反射時間を持つケーブルで
は、反射波形は分離せずに1個の波形になり、このよう
な現象は生ずることはない。図2の波形は部分放電測定
器の増幅器とケーブル長さで決まり、繰り返して発生し
ている反射は包絡線を形成する。
幅、つまり数10kHz〜200kHzの周波数で決ま
る波形の分解能に従った反射波形がケーブルで生ずる。
分解能相当の時間よりも短い反射時間を持つケーブルで
は、反射波形は分離せずに1個の波形になり、このよう
な現象は生ずることはない。図2の波形は部分放電測定
器の増幅器とケーブル長さで決まり、繰り返して発生し
ている反射は包絡線を形成する。
【0015】図2(a) と図2(b) を比較しても分かる通
り、1000pCを入力した方、つまり放電量が多い方
がパルス反射波形の包絡線は大きくなり、囲まれる面積
も大きくなり、包絡線で決まる増幅器の中心周波数より
も低い周波数成分も増大する。
り、1000pCを入力した方、つまり放電量が多い方
がパルス反射波形の包絡線は大きくなり、囲まれる面積
も大きくなり、包絡線で決まる増幅器の中心周波数より
も低い周波数成分も増大する。
【0016】従って、この包絡線が含んでいる低い周波
数、即ち図3で増加している反射波形に含まれる低い周
波数を測定することにより、放電電荷量を測定ることが
可能になる。そのため、図1に示す20kHzの中心周
波数を有する帯域増幅器9で更に共振増幅してこの周波
数を強調する。
数、即ち図3で増加している反射波形に含まれる低い周
波数を測定することにより、放電電荷量を測定ることが
可能になる。そのため、図1に示す20kHzの中心周
波数を有する帯域増幅器9で更に共振増幅してこの周波
数を強調する。
【0017】このようにして、ケーブルの長さに関連し
た低い周波数を検出して長尺ケーブルで低周波数の部分
放電測定器の増幅周波数数よりも低い周波数の測定によ
る部分放電電荷を測定する。
た低い周波数を検出して長尺ケーブルで低周波数の部分
放電測定器の増幅周波数数よりも低い周波数の測定によ
る部分放電電荷を測定する。
【0018】従って、この包絡線の傾きを測定したり、
或いは包絡線で囲まれた面積を測定することにより、放
電電荷量を測定することが可能となる。
或いは包絡線で囲まれた面積を測定することにより、放
電電荷量を測定することが可能となる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る部分放
電測定方法は、低い周波数成分を基に測定することによ
り、電力ケーブル等の部分放電の大きさの高精度測定を
可能とする。
電測定方法は、低い周波数成分を基に測定することによ
り、電力ケーブル等の部分放電の大きさの高精度測定を
可能とする。
【図1】本発明の方法を実施するための構成図である。
【図3】部分放電測定方法の出力スペクトルを表すグラ
フ図である。
フ図である。
【図2】部分放電測定方法の増幅波形を表すグラフ図で
ある。
ある。
C 電力ケーブル 1 ブロッキングコイル 2 トランス 3 コンデンサ 4 入力ユニット 5 アッテネータ 6、9 増幅器 7 検波器 8 積分器 10 指示器 11 パルスジュネレータ
Claims (1)
- 【請求項1】 低周波法で部分放電を測定する場合にお
いて、50kHz以下の周波数成分において繰り返して
発生する部分放電による反射波の時間に対する振幅の包
絡線の傾き又は該包絡線で囲まれた面積を検出すること
により、電力ケーブル中の部分放電量を測定することを
特徴とする部分放電測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20429892A JP3151752B2 (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 部分放電測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20429892A JP3151752B2 (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 部分放電測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0627184A JPH0627184A (ja) | 1994-02-04 |
JP3151752B2 true JP3151752B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=16488169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20429892A Expired - Fee Related JP3151752B2 (ja) | 1992-07-09 | 1992-07-09 | 部分放電測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3151752B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013142673A (ja) * | 2012-01-12 | 2013-07-22 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 部分放電測定装置、部分放電測定方法、および部分放電測定プログラム |
JP2013142672A (ja) * | 2012-01-12 | 2013-07-22 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | 部分放電測定装置 |
JP7009809B2 (ja) * | 2017-07-20 | 2022-02-10 | 日新電機株式会社 | 接地線電流法による部分放電検出装置及び部分放電検出方法 |
-
1992
- 1992-07-09 JP JP20429892A patent/JP3151752B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0627184A (ja) | 1994-02-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |