JPH08152706A - 位相シフトマスクの製造方法及びスパッタリング装置 - Google Patents
位相シフトマスクの製造方法及びスパッタリング装置Info
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- JPH08152706A JPH08152706A JP29623494A JP29623494A JPH08152706A JP H08152706 A JPH08152706 A JP H08152706A JP 29623494 A JP29623494 A JP 29623494A JP 29623494 A JP29623494 A JP 29623494A JP H08152706 A JPH08152706 A JP H08152706A
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- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 位相シフターパターンを形成する際、工程数
を増やすことなくチャージアップ防止用膜を容易に形成
することができるとともに、工程数を増やすことなくチ
ャージアップ防止用膜を下地と選択性良く容易に剥離す
ることができる。 【構成】 透明基板1上に少なくとも酸素または窒素を
含むクロム系材質からなる減衰シフター膜2及びクロム
膜3を順次形成する工程と、次いで、該クロム膜3上に
電子線レジスト4を塗布した後、該電子線レジスト4を
パターン描画する工程と、次いで、該電子線レジスト4
を現像処理してレジストパターン4aを形成する工程
と、次いで、該レジストパターン4aをマスクとして、
該クロム膜3及び該減衰シフター膜2を一括にエッチン
グして、減衰シフターパターン2aを形成する工程と、
次いで、該レジストパターン4a及び該クロム膜3を除
去する工程とを含む。
を増やすことなくチャージアップ防止用膜を容易に形成
することができるとともに、工程数を増やすことなくチ
ャージアップ防止用膜を下地と選択性良く容易に剥離す
ることができる。 【構成】 透明基板1上に少なくとも酸素または窒素を
含むクロム系材質からなる減衰シフター膜2及びクロム
膜3を順次形成する工程と、次いで、該クロム膜3上に
電子線レジスト4を塗布した後、該電子線レジスト4を
パターン描画する工程と、次いで、該電子線レジスト4
を現像処理してレジストパターン4aを形成する工程
と、次いで、該レジストパターン4aをマスクとして、
該クロム膜3及び該減衰シフター膜2を一括にエッチン
グして、減衰シフターパターン2aを形成する工程と、
次いで、該レジストパターン4a及び該クロム膜3を除
去する工程とを含む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位相シフトマスクの製
造方法に係り、詳しくは、減衰型位相シフトマスクの製
造技術に関する。また、上記減衰型位相シフトマスクの
シフタや遮光膜などの製造に適用できる他、半導体素子
やフォトマスク等の製造にも応用されるスパッタ技術に
関する。
造方法に係り、詳しくは、減衰型位相シフトマスクの製
造技術に関する。また、上記減衰型位相シフトマスクの
シフタや遮光膜などの製造に適用できる他、半導体素子
やフォトマスク等の製造にも応用されるスパッタ技術に
関する。
【0002】近年、半導体素子の微細化が急速に進んで
おり、ウェーハ上に0.3〜0.5μm程度の微細なパ
ターンを形成する技術が要求されている。このような微
細なパターンを形成する方法として、位相シフトマスク
を用いて解像力を向上させる方法が提案されているが、
この方法を実用化するためには、位相シフトマスク自体
の製造方法を確立する必要がある。また、特にシフタや
遮光膜などの製造技術に関しては、通常スパッタ技術が
用いられるが、膜厚に加えて膜質の均一性が求められて
いる。
おり、ウェーハ上に0.3〜0.5μm程度の微細なパ
ターンを形成する技術が要求されている。このような微
細なパターンを形成する方法として、位相シフトマスク
を用いて解像力を向上させる方法が提案されているが、
この方法を実用化するためには、位相シフトマスク自体
の製造方法を確立する必要がある。また、特にシフタや
遮光膜などの製造技術に関しては、通常スパッタ技術が
用いられるが、膜厚に加えて膜質の均一性が求められて
いる。
【0003】
【従来の技術】減衰型位相シフトマスクのシフター材料
は、通常、クロム(以下Cr)系の材料、例えば酸化ク
ロム(以下CrOx)や酸化窒化クロム(以下CrOx
Ny)等が用いられている。一般に、金属の酸化物や窒
化物は、導電性に乏しいため、このような材料を用いて
マスクを作製する際には、電子線描画による帯電を防止
する必要がある。その方法としては、レジスト上に導電
性のポリマーを回転塗布するというのが一般的に行われ
ている。以下、具体的に従来の位相シフトマスクの製造
方法を図面を用いて説明する。
は、通常、クロム(以下Cr)系の材料、例えば酸化ク
ロム(以下CrOx)や酸化窒化クロム(以下CrOx
Ny)等が用いられている。一般に、金属の酸化物や窒
化物は、導電性に乏しいため、このような材料を用いて
マスクを作製する際には、電子線描画による帯電を防止
する必要がある。その方法としては、レジスト上に導電
性のポリマーを回転塗布するというのが一般的に行われ
ている。以下、具体的に従来の位相シフトマスクの製造
方法を図面を用いて説明する。
【0004】図8,9は従来の減衰型位相シフトマスク
の製造方法を示す図である。まず、石英等からなる透明
基板1001上に、CrOX、CrOXNY等の減衰シフ
ター膜2をスパッタリング、蒸着により成膜する(図8
(a))。次に、減衰シフター膜1002上に電子線レ
ジスト1003を塗布し、電子線レジスト1003のベ
ーキングを行った後(図8(b))、電子線レジスト1
003上に導電性ポリマー1004を塗布し、導電性ポ
リマー1004のベーキングを行う(図8(c))。
の製造方法を示す図である。まず、石英等からなる透明
基板1001上に、CrOX、CrOXNY等の減衰シフ
ター膜2をスパッタリング、蒸着により成膜する(図8
(a))。次に、減衰シフター膜1002上に電子線レ
ジスト1003を塗布し、電子線レジスト1003のベ
ーキングを行った後(図8(b))、電子線レジスト1
003上に導電性ポリマー1004を塗布し、導電性ポ
リマー1004のベーキングを行う(図8(c))。
【0005】次に、導電性ポリマー1004のパターン
描画を行った後、導電性ポリマー1004を純水、有機
溶媒等で剥離し、その後、パターン描画した電子線レジ
スト1003の現像を行ってレジストパターン1003
aを形成する(図9(a))。そして、レジストパター
ン1003aをマスクとして、減衰シフター膜1002
のエッチングを行って減衰シフターパターン1002a
を形成した後(図9(b))、レジストパターン100
3aを除去することにより、図9(c)に示すような位
相シフトマスクを得ることができる。
描画を行った後、導電性ポリマー1004を純水、有機
溶媒等で剥離し、その後、パターン描画した電子線レジ
スト1003の現像を行ってレジストパターン1003
aを形成する(図9(a))。そして、レジストパター
ン1003aをマスクとして、減衰シフター膜1002
のエッチングを行って減衰シフターパターン1002a
を形成した後(図9(b))、レジストパターン100
3aを除去することにより、図9(c)に示すような位
相シフトマスクを得ることができる。
【0006】従来の位相シフトマスクの製造方法では、
ハーフトーン構造にするために減衰シフター膜1002
を金属の酸化物で構成しているため、導電性ポリマー1
004がない状態で電子線レジスト1003を電子線で
描画すると、チャージアップが生じて、パターン位置精
度が悪くなってしまう。このため、前述した従来の位相
シフトマスクの製造方法は、電子線レジスト1003上
を導電性ポリマー1004で覆った状態で電子線レジス
ト1003を電子線で描画しているため、チャージアッ
プを回避することができるという利点を有する。なお、
導電性ポリマー1004は、電子線レジスト1003を
電子線で描画する時にチャージアップを防止するため
に、乾板周辺部を支持する基板ホルダの導通ピンと電気
的接続されている。
ハーフトーン構造にするために減衰シフター膜1002
を金属の酸化物で構成しているため、導電性ポリマー1
004がない状態で電子線レジスト1003を電子線で
描画すると、チャージアップが生じて、パターン位置精
度が悪くなってしまう。このため、前述した従来の位相
シフトマスクの製造方法は、電子線レジスト1003上
を導電性ポリマー1004で覆った状態で電子線レジス
ト1003を電子線で描画しているため、チャージアッ
プを回避することができるという利点を有する。なお、
導電性ポリマー1004は、電子線レジスト1003を
電子線で描画する時にチャージアップを防止するため
に、乾板周辺部を支持する基板ホルダの導通ピンと電気
的接続されている。
【0007】次に、図10は従来のスパッタリング装置
の構成を示す図である。前記したように、上記位相シフ
トマスクのシフタや遮光膜の製造にはスパッタリング装
置が用いられる。図10において、2001は基板ホル
ダー2002に支持された基板であり、2003は防着
板であり、2004はチャンバー2003下の中央部に
配置された鉄心であり、2005は鉄心2004を取り
囲むように配置されたリング形状の磁石である。200
6は鉄心2004及び磁石2005上のチャンバー20
03下部に配置されたターゲットであり、2007は基
板2001とターゲット2006間のチャンバー200
3側壁に、かつチャンバー2003中央部を開口するよ
うに配置されたアパーチャである。
の構成を示す図である。前記したように、上記位相シフ
トマスクのシフタや遮光膜の製造にはスパッタリング装
置が用いられる。図10において、2001は基板ホル
ダー2002に支持された基板であり、2003は防着
板であり、2004はチャンバー2003下の中央部に
配置された鉄心であり、2005は鉄心2004を取り
囲むように配置されたリング形状の磁石である。200
6は鉄心2004及び磁石2005上のチャンバー20
03下部に配置されたターゲットであり、2007は基
板2001とターゲット2006間のチャンバー200
3側壁に、かつチャンバー2003中央部を開口するよ
うに配置されたアパーチャである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た図8,9に示す位相シフトマスクの製造方法では、チ
ャージアップを防止するために電子線レジスト1003
上を導電性ポリマー1004で覆った状態で電子線レジ
スト1003を電子線描画しているため、導電性ポリマ
ー1004を一々塗布、ベーク等を行わなければならな
いうえ、電子線レジスト1003を電子線描画後に剥離
しなければならない等、工程数が増加するという問題が
あった。
た図8,9に示す位相シフトマスクの製造方法では、チ
ャージアップを防止するために電子線レジスト1003
上を導電性ポリマー1004で覆った状態で電子線レジ
スト1003を電子線描画しているため、導電性ポリマ
ー1004を一々塗布、ベーク等を行わなければならな
いうえ、電子線レジスト1003を電子線描画後に剥離
しなければならない等、工程数が増加するという問題が
あった。
【0009】また、導電性ポリマー1004は、電子線
レジスト1003と同様ポリマーであり、電子線レジス
ト1003から選択性良く剥離しなけばならないが、電
子線レジスト1003の種類によってはマッチングを取
ることが困難となる。この場合、電子線レジスト100
3を電子線描画した後に電子線レジスト1003から導
電性ポリマー1004を剥離する際、電子線レジスト1
003から導電性ポリマー1004を電子線レジスト1
003表面にピンホールが発生する等、剥離不良が生じ
て異物残りが生じる等、問題があった。
レジスト1003と同様ポリマーであり、電子線レジス
ト1003から選択性良く剥離しなけばならないが、電
子線レジスト1003の種類によってはマッチングを取
ることが困難となる。この場合、電子線レジスト100
3を電子線描画した後に電子線レジスト1003から導
電性ポリマー1004を剥離する際、電子線レジスト1
003から導電性ポリマー1004を電子線レジスト1
003表面にピンホールが発生する等、剥離不良が生じ
て異物残りが生じる等、問題があった。
【0010】次に、上記した図10に示す従来のスパッ
タリング装置では、図11に示す如く、ターゲット20
06周囲を覆うようにアパーチャ2007を配置するこ
とにより膜厚分布のみを向上させていたが、図11,1
2に示す如く、ターゲット2006上で中央部にデポジ
ションが起きる領域2006a(例えば8インチφのタ
ーゲット上に約2インチφ)とエロージョン領域200
6bが生じ、図13に示す如く、プラズマをピンチする
磁場が生じるため、ターゲット2006上の成膜条件が
中心部と周辺部で異なる。
タリング装置では、図11に示す如く、ターゲット20
06周囲を覆うようにアパーチャ2007を配置するこ
とにより膜厚分布のみを向上させていたが、図11,1
2に示す如く、ターゲット2006上で中央部にデポジ
ションが起きる領域2006a(例えば8インチφのタ
ーゲット上に約2インチφ)とエロージョン領域200
6bが生じ、図13に示す如く、プラズマをピンチする
磁場が生じるため、ターゲット2006上の成膜条件が
中心部と周辺部で異なる。
【0011】このため、膜厚分布を向上させようとし
て、ターゲット2006周囲を覆うようにアパーチャ2
007を配置しても、ターゲット2006上のプラズマ
の強度分布が均一ではないので、成膜速度が均一になら
なくなり、また成膜される膜質も均一にならなくなると
いう問題があった。そこで、本発明は、位相シフターパ
ターンを形成する際、工程数を増やすことなくチャージ
アップ防止用膜を容易に形成することができるととも
に、工程数を増やすことなくチャージアップ防止用膜を
下地と選択性良く容易に剥離することができる位相シフ
トマスクの製造方法と、例えば位相シフトマスクのシフ
タなどスパッタリングされる膜の膜厚及び膜質の均一性
を向上させることができるスパッタリング技術とを提供
することを目的としている。
て、ターゲット2006周囲を覆うようにアパーチャ2
007を配置しても、ターゲット2006上のプラズマ
の強度分布が均一ではないので、成膜速度が均一になら
なくなり、また成膜される膜質も均一にならなくなると
いう問題があった。そこで、本発明は、位相シフターパ
ターンを形成する際、工程数を増やすことなくチャージ
アップ防止用膜を容易に形成することができるととも
に、工程数を増やすことなくチャージアップ防止用膜を
下地と選択性良く容易に剥離することができる位相シフ
トマスクの製造方法と、例えば位相シフトマスクのシフ
タなどスパッタリングされる膜の膜厚及び膜質の均一性
を向上させることができるスパッタリング技術とを提供
することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
透明基板上に少なくとも酸素または窒素を含むクロム系
材質からなる減衰シフター膜及びクロム膜を順次形成す
る工程と、次いで、該クロム膜上に電子線レジストを塗
布した後、該電子線レジストをパターン描画する工程
と、次いで、該電子線レジストを現像処理してレジスト
パターンを形成する工程と、次いで、該レジストパター
ンをマスクとして、該クロム膜及び該減衰シフター膜を
一括にエッチングして、減衰シフターパターンを形成す
る工程と、次いで、該レジストパターン及び該クロム膜
を除去する工程とを含むことを特徴とするものである。
透明基板上に少なくとも酸素または窒素を含むクロム系
材質からなる減衰シフター膜及びクロム膜を順次形成す
る工程と、次いで、該クロム膜上に電子線レジストを塗
布した後、該電子線レジストをパターン描画する工程
と、次いで、該電子線レジストを現像処理してレジスト
パターンを形成する工程と、次いで、該レジストパター
ンをマスクとして、該クロム膜及び該減衰シフター膜を
一括にエッチングして、減衰シフターパターンを形成す
る工程と、次いで、該レジストパターン及び該クロム膜
を除去する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0013】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、前記クロム膜の膜厚は、40オングス
トローム以上100オングストローム以下の範囲にする
ことを特徴とするものである。請求項3記載の発明は、
上記請求項1,2記載の発明において、前記クロム膜の
除去は、加熱した濃硫酸と過酸化水素の混液若しくは加
熱した希硫酸液中に浸漬することにより行うことを特徴
とするものである。
の発明において、前記クロム膜の膜厚は、40オングス
トローム以上100オングストローム以下の範囲にする
ことを特徴とするものである。請求項3記載の発明は、
上記請求項1,2記載の発明において、前記クロム膜の
除去は、加熱した濃硫酸と過酸化水素の混液若しくは加
熱した希硫酸液中に浸漬することにより行うことを特徴
とするものである。
【0014】請求項4記載の発明は、上記請求項1乃至
3記載の発明において、前記減衰シフター膜及び前記ク
ロム膜は、スパッタリング方法により成膜することを特
徴とするものである。請求項5記載の発明は、鉄心と、
該鉄心を取り囲むように配置されたマグネットと、該鉄
心及び該マグネット上方に配置されたターゲットと、該
ターゲット上方に配置されたアパーチャとを有し、かつ
該ターゲットと対向するように、該アパーチャ上方に配
置された試料上にスパッタリング成膜するスパッタリン
グ装置において、該アパーチャを、該ターゲットの有効
なエロージョン領域以外のデポジションが起きる領域か
らのスパッタ作用を遮蔽するように該ターゲットと該試
料の間に配置してなることを特徴とするものである。
3記載の発明において、前記減衰シフター膜及び前記ク
ロム膜は、スパッタリング方法により成膜することを特
徴とするものである。請求項5記載の発明は、鉄心と、
該鉄心を取り囲むように配置されたマグネットと、該鉄
心及び該マグネット上方に配置されたターゲットと、該
ターゲット上方に配置されたアパーチャとを有し、かつ
該ターゲットと対向するように、該アパーチャ上方に配
置された試料上にスパッタリング成膜するスパッタリン
グ装置において、該アパーチャを、該ターゲットの有効
なエロージョン領域以外のデポジションが起きる領域か
らのスパッタ作用を遮蔽するように該ターゲットと該試
料の間に配置してなることを特徴とするものである。
【0015】
【作用】本発明では、後述する実施例1の図1,2に示
す如く、レジスト4を電子線で描画する際のチャージア
ップ防止用のCr膜3を減衰シフター膜2のCrOxN
yと同系の材質で構成したため、同一のターゲットを用
い、ガスを切り換えればよいので、減衰シフター膜2及
びCr膜3を同一のチャンバーで真空を破ることなく連
続的に成膜することができる。このため、従来の導電性
ポリマーを形成する場合よりも、工程数を増やすことな
くチャージアップ防止用のCr膜3を容易に形成するこ
とができる。
す如く、レジスト4を電子線で描画する際のチャージア
ップ防止用のCr膜3を減衰シフター膜2のCrOxN
yと同系の材質で構成したため、同一のターゲットを用
い、ガスを切り換えればよいので、減衰シフター膜2及
びCr膜3を同一のチャンバーで真空を破ることなく連
続的に成膜することができる。このため、従来の導電性
ポリマーを形成する場合よりも、工程数を増やすことな
くチャージアップ防止用のCr膜3を容易に形成するこ
とができる。
【0016】また、本発明では、後述する実施例1の図
1,2に示す如く、レジストパターン4aをマスクとし
てCr膜3及び減衰シフター膜2を一括にエッチングし
て減衰シフターパターン2aを形成した後、レジストパ
ターン4aとCr膜3を酸性の溶液で除去するように構
成したため、減衰シフターパターン2a及び透明基板1
にダメージを与えることなく、減衰シフターパターン2
aから容易に、かつ確実にCr膜3を除去することがで
きる。減衰シフターパターン2aは、安定な材質である
ため酸性の溶液にほとんど反応しない。
1,2に示す如く、レジストパターン4aをマスクとし
てCr膜3及び減衰シフター膜2を一括にエッチングし
て減衰シフターパターン2aを形成した後、レジストパ
ターン4aとCr膜3を酸性の溶液で除去するように構
成したため、減衰シフターパターン2a及び透明基板1
にダメージを与えることなく、減衰シフターパターン2
aから容易に、かつ確実にCr膜3を除去することがで
きる。減衰シフターパターン2aは、安定な材質である
ため酸性の溶液にほとんど反応しない。
【0017】次に、本発明では、後述する実施例2の図
4,5に示す如く、アパーチャ17を、成膜条件が微妙
に変化するターゲット13のデポジションが起こる領域
13aを遮蔽するようにターゲット13と試料15の間
に配置するとともに、更に、有効な領域での遮蔽量によ
って膜厚調整を行うように配置して、スパッタリング成
膜を行うように構成する。
4,5に示す如く、アパーチャ17を、成膜条件が微妙
に変化するターゲット13のデポジションが起こる領域
13aを遮蔽するようにターゲット13と試料15の間
に配置するとともに、更に、有効な領域での遮蔽量によ
って膜厚調整を行うように配置して、スパッタリング成
膜を行うように構成する。
【0018】このため、同じターゲット13上でも膜質
の変化を引き起こすデポジションが起きる領域では成膜
されないようにプラズマをアパーチャ17により遮蔽す
ることができるとともに、膜厚を均一にするために成膜
に有効な領域でもプラズマをアパーチャ17により遮蔽
することができるので、スパッタリング成膜される膜の
膜質と膜厚の均一性をあわせて向上させることができ
る。
の変化を引き起こすデポジションが起きる領域では成膜
されないようにプラズマをアパーチャ17により遮蔽す
ることができるとともに、膜厚を均一にするために成膜
に有効な領域でもプラズマをアパーチャ17により遮蔽
することができるので、スパッタリング成膜される膜の
膜質と膜厚の均一性をあわせて向上させることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (実施例1)図1,2は本発明に係る実施例1の位相シ
フトマスクの製造方法を示す図である。図示例の位相シ
フトマスクは、露光波長365nmでの使用を前提とし
ている。
する。 (実施例1)図1,2は本発明に係る実施例1の位相シ
フトマスクの製造方法を示す図である。図示例の位相シ
フトマスクは、露光波長365nmでの使用を前提とし
ている。
【0020】まず、石英ガラス等の光学的に透明な材料
からなる厚さが一般に2〜6mm程度の透明基板1上に
CrOx、CrOxNy等の減衰シフター膜2をスパッ
タリングや蒸着で成膜する。ここで、減衰シフター膜2
として、例えば反応性スパッタリングによりCrOxN
y(n=2.5、k=0.5)を成膜する条件は、例え
ばパワーを1100Wとし、ターゲットをCrターゲッ
トとし、N2 ガス流量を12.0sccmとし、O2 ガ
ス流量を4.8sccmとし、処理圧を2.3×10-3
Torrとし、成膜時間を40分とする。この時、Cr
OxNy減衰シフター膜2は、膜厚125nmで成膜さ
れる。
からなる厚さが一般に2〜6mm程度の透明基板1上に
CrOx、CrOxNy等の減衰シフター膜2をスパッ
タリングや蒸着で成膜する。ここで、減衰シフター膜2
として、例えば反応性スパッタリングによりCrOxN
y(n=2.5、k=0.5)を成膜する条件は、例え
ばパワーを1100Wとし、ターゲットをCrターゲッ
トとし、N2 ガス流量を12.0sccmとし、O2 ガ
ス流量を4.8sccmとし、処理圧を2.3×10-3
Torrとし、成膜時間を40分とする。この時、Cr
OxNy減衰シフター膜2は、膜厚125nmで成膜さ
れる。
【0021】この減衰シフター膜2は、透過光の位相を
180度回転させる機能を有する。位相を反転させるの
に必要な膜厚tは、次の(1)式により与えられる。
180度回転させる機能を有する。位相を反転させるの
に必要な膜厚tは、次の(1)式により与えられる。
【0022】
【数1】
【0023】但し、(1)式において、λは露光波長と
し、Nは減衰シフターの複素屈折率とする。次に、減衰
シフター膜2を成膜したチャンバーと同一のチャンバー
を用い、反応性スパッタリング等により減衰シフター膜
2上にCr膜3を40オングストローム程度の厚さで成
膜する(図1(a))。この時、Cr膜3の成膜条件
は、例えばパワーを340Wとし、ターゲットをCrタ
ーゲットとし、Arガス流量を12sccmとし、処理
圧を2.3×10-3Torrとし、成膜時間を1分とす
る。
し、Nは減衰シフターの複素屈折率とする。次に、減衰
シフター膜2を成膜したチャンバーと同一のチャンバー
を用い、反応性スパッタリング等により減衰シフター膜
2上にCr膜3を40オングストローム程度の厚さで成
膜する(図1(a))。この時、Cr膜3の成膜条件
は、例えばパワーを340Wとし、ターゲットをCrタ
ーゲットとし、Arガス流量を12sccmとし、処理
圧を2.3×10-3Torrとし、成膜時間を1分とす
る。
【0024】次に、Cr膜3上に膜厚5000オングス
トローム程度の電子線レジスト4を塗布した後(図1
(b))、電子線を使用してレジスト4のパターン描画
を行う(図1(c))。その後、パターン描画したレジ
スト4の現像を行ってレジストパターン4aを形成する
(図2(a))。次に、レジストパターン4aをマスク
としてCr膜3及び減衰シフター膜2を選択的にエッチ
ングして、減衰シフターパターン2aを形成する(図2
(b))。
トローム程度の電子線レジスト4を塗布した後(図1
(b))、電子線を使用してレジスト4のパターン描画
を行う(図1(c))。その後、パターン描画したレジ
スト4の現像を行ってレジストパターン4aを形成する
(図2(a))。次に、レジストパターン4aをマスク
としてCr膜3及び減衰シフター膜2を選択的にエッチ
ングして、減衰シフターパターン2aを形成する(図2
(b))。
【0025】そして、レジストパターン4aを除去し、
洗浄を行った後に、90〜100℃に加熱した濃硫酸と
過酸化水素の混液、若しくは同様の温度に加熱した濃硫
酸と純水の混液(容量比で1対1)に2時間浸漬して、
減衰シフターパターン2a上に残存するCr膜3を除去
することにより、図2(c)に示すような位相シフトマ
スクを得ることができる。
洗浄を行った後に、90〜100℃に加熱した濃硫酸と
過酸化水素の混液、若しくは同様の温度に加熱した濃硫
酸と純水の混液(容量比で1対1)に2時間浸漬して、
減衰シフターパターン2a上に残存するCr膜3を除去
することにより、図2(c)に示すような位相シフトマ
スクを得ることができる。
【0026】このように、本実施例では、レジスト4を
電子線で描画する際のチャージアップ防止用のCr膜3
を減衰シフター膜2のCrOxNyと同系の材質で構成
したため、同一のターゲットを用い、ガスを切り換えれ
ばよいので、減衰シフター膜2及びCr膜3を同一のチ
ャンバーで真空を破ることなく連続的に成膜することが
できる。
電子線で描画する際のチャージアップ防止用のCr膜3
を減衰シフター膜2のCrOxNyと同系の材質で構成
したため、同一のターゲットを用い、ガスを切り換えれ
ばよいので、減衰シフター膜2及びCr膜3を同一のチ
ャンバーで真空を破ることなく連続的に成膜することが
できる。
【0027】このため、従来の導電性ポリマーを形成す
る場合よりも工程数を増やすことなくチャージアップ防
止用のCr膜3を容易に形成することができる。しか
も、減衰シフター膜2及びCr膜3を真空系で連続成膜
することができるため、パーティクル等を低減して膜質
を良好にすることができる。本実施例では、レジストパ
ターン4aをマスクとしてCr膜3及び減衰シフター膜
2を一括でエッチングして減衰シフターパターン2aを
形成した後、レジストパターン4aとCr膜3を酸性の
溶液で除去しているため、減衰シフターパターン2a及
び透明基板1にダメージを与えることなく、減衰シフタ
ーパターン2aから容易に、かつ確実にCr膜3を除去
することができる。
る場合よりも工程数を増やすことなくチャージアップ防
止用のCr膜3を容易に形成することができる。しか
も、減衰シフター膜2及びCr膜3を真空系で連続成膜
することができるため、パーティクル等を低減して膜質
を良好にすることができる。本実施例では、レジストパ
ターン4aをマスクとしてCr膜3及び減衰シフター膜
2を一括でエッチングして減衰シフターパターン2aを
形成した後、レジストパターン4aとCr膜3を酸性の
溶液で除去しているため、減衰シフターパターン2a及
び透明基板1にダメージを与えることなく、減衰シフタ
ーパターン2aから容易に、かつ確実にCr膜3を除去
することができる。
【0028】なお、SiO2 透明基板1及びCrOxN
y減衰シフターパターン2aは、安定な材質であるた
め、酸性の溶液にほとんど反応しない。また、減衰シフ
ター膜のみを成膜した基板を前記の混液に2時間浸漬し
ても、その前後において透過率、反射率、膜厚及びパタ
ーン形状共に変化がないことを実験により確認した。本
実施例では、減衰シフター膜2上をCr膜3で覆った状
態でレジスト4を電子線で描画したため、従来と同様、
チャージアップを回避することができる。なお、この
時、Cr膜3は、チャージアップを防止するために、乾
板周辺部を支持する基板ホルダの導通ピンと電気的接続
されている。
y減衰シフターパターン2aは、安定な材質であるた
め、酸性の溶液にほとんど反応しない。また、減衰シフ
ター膜のみを成膜した基板を前記の混液に2時間浸漬し
ても、その前後において透過率、反射率、膜厚及びパタ
ーン形状共に変化がないことを実験により確認した。本
実施例では、減衰シフター膜2上をCr膜3で覆った状
態でレジスト4を電子線で描画したため、従来と同様、
チャージアップを回避することができる。なお、この
時、Cr膜3は、チャージアップを防止するために、乾
板周辺部を支持する基板ホルダの導通ピンと電気的接続
されている。
【0029】次に、図3は本発明の薄膜Crを形成した
場合と比較例の薄膜Crを形成しない場合における帯電
防止効果を示す図である。図3では、電子線描画装置の
サブフィールドの配置精度(理想位置からのずれ量)を
測定した結果である。比較例1は、石英基板上に減衰シ
フターパターンのみを形成し薄膜Crを形成していない
場合であり、本発明1は、石英基板上に形成した減衰シ
フターパターン上に膜厚20オングストロームの薄膜C
rを成膜した場合であり、本発明2は、石英基板上に形
成した減衰シフターパターン上に膜厚40オングストロ
ームの薄膜Crを成膜した場合であり、比較例2は、石
英基板上に厚膜Cr(600オングストローム)及びC
rOxNy膜(300オングストローム)を形成した通
常のマスクの場合である。
場合と比較例の薄膜Crを形成しない場合における帯電
防止効果を示す図である。図3では、電子線描画装置の
サブフィールドの配置精度(理想位置からのずれ量)を
測定した結果である。比較例1は、石英基板上に減衰シ
フターパターンのみを形成し薄膜Crを形成していない
場合であり、本発明1は、石英基板上に形成した減衰シ
フターパターン上に膜厚20オングストロームの薄膜C
rを成膜した場合であり、本発明2は、石英基板上に形
成した減衰シフターパターン上に膜厚40オングストロ
ームの薄膜Crを成膜した場合であり、比較例2は、石
英基板上に厚膜Cr(600オングストローム)及びC
rOxNy膜(300オングストローム)を形成した通
常のマスクの場合である。
【0030】全てのサンプルにおいて条件は共通とし
た。ポジ型レジスト(日本ゼオン製、商品名;ZEP−
520)を3000オングストロームの厚さに塗布し、
電子線描画装置の加速電圧を15kVとし、電流密度を
10アンペア/cm3 とし、露光量を10μC/cm3
として描画を行った。位置精度の測定には、ニコン社
製、光波干渉式座標測定機3i型を使用した。
た。ポジ型レジスト(日本ゼオン製、商品名;ZEP−
520)を3000オングストロームの厚さに塗布し、
電子線描画装置の加速電圧を15kVとし、電流密度を
10アンペア/cm3 とし、露光量を10μC/cm3
として描画を行った。位置精度の測定には、ニコン社
製、光波干渉式座標測定機3i型を使用した。
【0031】比較例1の減衰シフターパターンのみの場
合では、薄膜Crを形成していないため、帯電による位
置精度の悪化が顕著に生じていることが判る。これに対
し、本発明1の減衰シフターパターン上に20オングス
トロームの薄膜Crを形成した場合では、比較例1と比
較して帯電による位置精度の悪化がかなり改善されてい
るが、比較例2の通常のマスクと比較すると、帯電防止
効果が劣っている。
合では、薄膜Crを形成していないため、帯電による位
置精度の悪化が顕著に生じていることが判る。これに対
し、本発明1の減衰シフターパターン上に20オングス
トロームの薄膜Crを形成した場合では、比較例1と比
較して帯電による位置精度の悪化がかなり改善されてい
るが、比較例2の通常のマスクと比較すると、帯電防止
効果が劣っている。
【0032】なお、比較例2の通常のマスクは、600
オングストローム程度と厚膜Crを形成しているため、
帯電による位置精度の悪化は生じない。薄膜クロムを4
0オングストロームと厚く形成した本発明2では、本発
明1よりも帯電防止効果が向上しており、比較例2の通
常のマスクと略同じ結果が得られており、十分な帯電防
止効果が得られていることが判る。
オングストローム程度と厚膜Crを形成しているため、
帯電による位置精度の悪化は生じない。薄膜クロムを4
0オングストロームと厚く形成した本発明2では、本発
明1よりも帯電防止効果が向上しており、比較例2の通
常のマスクと略同じ結果が得られており、十分な帯電防
止効果が得られていることが判る。
【0033】この図3の結果から、本発明において、薄
膜Crの膜厚は、十分な帯電防止効果を得ることを考慮
すると、40オングストローム以上にすることが好まし
い。また、薄膜Crの剥離を考慮すると、100オング
ストローム以下にすることが好ましい。なお、上記実施
例1では、減衰シフターパターン2aに窒素を含有させ
ることによりCrOxNyから構成して所望の光学特性
を得ることができる好ましい態様の場合を説明したが、
本発明はこれのみに限定されるものではなく、要は減衰
シフターパターン2aを酸素もしくは窒素を含むクロム
系の材質から構成する場合であればよい。 (実施例2)図4は本発明に係る実施例2のスパッタリ
ング装置の構成を示す図、図5は図4に示すスパッタリ
ング装置におけるアパーチャがターゲット上のデポジシ
ョンが起きる領域を遮蔽する様子を示す図である。
膜Crの膜厚は、十分な帯電防止効果を得ることを考慮
すると、40オングストローム以上にすることが好まし
い。また、薄膜Crの剥離を考慮すると、100オング
ストローム以下にすることが好ましい。なお、上記実施
例1では、減衰シフターパターン2aに窒素を含有させ
ることによりCrOxNyから構成して所望の光学特性
を得ることができる好ましい態様の場合を説明したが、
本発明はこれのみに限定されるものではなく、要は減衰
シフターパターン2aを酸素もしくは窒素を含むクロム
系の材質から構成する場合であればよい。 (実施例2)図4は本発明に係る実施例2のスパッタリ
ング装置の構成を示す図、図5は図4に示すスパッタリ
ング装置におけるアパーチャがターゲット上のデポジシ
ョンが起きる領域を遮蔽する様子を示す図である。
【0034】図4,5において、11は鉄心であり、1
2は鉄心11を取り囲むように配置された磁石であり、
13は鉄心11及びマグネット12上方に、かつチャン
バー14下部に配置されたターゲットである。15はタ
ーゲット13と対向するようにホルダ16に支持された
試料(基板)であり、17はターゲット13の有効なエ
ロージョン領域以外のデポジションが起きる領域13a
からのスパッタ作用を完全に遮蔽するようにターゲット
13と試料15の間に配置するとともに、有効な領域で
の遮蔽量によって膜厚制御を行うように配置されたアパ
ーチャである。
2は鉄心11を取り囲むように配置された磁石であり、
13は鉄心11及びマグネット12上方に、かつチャン
バー14下部に配置されたターゲットである。15はタ
ーゲット13と対向するようにホルダ16に支持された
試料(基板)であり、17はターゲット13の有効なエ
ロージョン領域以外のデポジションが起きる領域13a
からのスパッタ作用を完全に遮蔽するようにターゲット
13と試料15の間に配置するとともに、有効な領域で
の遮蔽量によって膜厚制御を行うように配置されたアパ
ーチャである。
【0035】このように、本実施例では、アパーチャ1
7を、成膜条件が微妙に変化するターゲット13のデポ
ジションが起きる領域13aを遮蔽するようにターゲッ
ト13と試料15との間に配置するとともに、更に有効
な領域での遮蔽量によって膜厚調整を行うように配置し
て、スパッタリング成膜を行うように構成している。こ
のため、同じターゲット13上でも膜質の変化を引き起
こすデポジションが起きる領域では成膜されないように
プラズマをアパーチャ17により遮蔽することができる
とともに、膜厚を均一にするために成膜に有効な領域で
もプラズマをアパーチャ17により遮蔽することができ
るので、スパッタリング成膜される膜の膜質と膜厚の均
一性を向上させることができる。
7を、成膜条件が微妙に変化するターゲット13のデポ
ジションが起きる領域13aを遮蔽するようにターゲッ
ト13と試料15との間に配置するとともに、更に有効
な領域での遮蔽量によって膜厚調整を行うように配置し
て、スパッタリング成膜を行うように構成している。こ
のため、同じターゲット13上でも膜質の変化を引き起
こすデポジションが起きる領域では成膜されないように
プラズマをアパーチャ17により遮蔽することができる
とともに、膜厚を均一にするために成膜に有効な領域で
もプラズマをアパーチャ17により遮蔽することができ
るので、スパッタリング成膜される膜の膜質と膜厚の均
一性を向上させることができる。
【0036】次に、図6は図4,5に示す本発明と図1
0に示す比較例におけるアパーチャを用いてCrOxN
y膜を成膜した場合のCrOxNyの屈折率(n)分布
を示す図、図7は図4,5に示す本発明と図10に示す
比較例におけるアパーチャを用いてCrOxNy膜を成
膜した場合のCrOxNy膜の吸光係数(k)の分布を
示す図である。
0に示す比較例におけるアパーチャを用いてCrOxN
y膜を成膜した場合のCrOxNyの屈折率(n)分布
を示す図、図7は図4,5に示す本発明と図10に示す
比較例におけるアパーチャを用いてCrOxNy膜を成
膜した場合のCrOxNy膜の吸光係数(k)の分布を
示す図である。
【0037】ここで、バッチ式マグネトロンDCスパッ
タ成膜条件は、酸素流量を4.8sccmとし、窒素流
量を12.0sccmとし、出力を1200Wとし、処
理圧を2.3×10-3Torrとし、ターゲット:アパ
ーチャの面積比を16:7とする。なお、デポジション
領域は、8インチφで約2インチφ程度であり、そのデ
ポジション領域の2インチφに対して約4インチφの領
域をアパーチャによって遮蔽する。
タ成膜条件は、酸素流量を4.8sccmとし、窒素流
量を12.0sccmとし、出力を1200Wとし、処
理圧を2.3×10-3Torrとし、ターゲット:アパ
ーチャの面積比を16:7とする。なお、デポジション
領域は、8インチφで約2インチφ程度であり、そのデ
ポジション領域の2インチφに対して約4インチφの領
域をアパーチャによって遮蔽する。
【0038】この図6,7の結果から、本発明によれ
ば、スパッタリング成膜したCrOxNy膜の屈折率
(n)分布及び吸光係数(k)分布共、比較例と比較し
てばらつきが著しく小さくなっており、膜厚と膜質の分
布が向上していることが判る。なお、上記実施例2で
は、CrOxNyをスパッタリング成膜する場合を示し
たが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、ア
モルファスカーボン等の他の膜の成膜に関しても、同様
な膜質の均一性が得られることは言うまでもない。
ば、スパッタリング成膜したCrOxNy膜の屈折率
(n)分布及び吸光係数(k)分布共、比較例と比較し
てばらつきが著しく小さくなっており、膜厚と膜質の分
布が向上していることが判る。なお、上記実施例2で
は、CrOxNyをスパッタリング成膜する場合を示し
たが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、ア
モルファスカーボン等の他の膜の成膜に関しても、同様
な膜質の均一性が得られることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、位相シフターパターン
を形成する際、工程数を増やすことなくチャージアップ
防止用膜を容易に形成することができるとともに、工程
数を増やすことなくチャージアップ防止用膜を下地と選
択性良く容易に剥離することができる他、スパッタリン
グされる膜の膜厚及び膜質の均一性を向上させることが
できるという効果がある。
を形成する際、工程数を増やすことなくチャージアップ
防止用膜を容易に形成することができるとともに、工程
数を増やすことなくチャージアップ防止用膜を下地と選
択性良く容易に剥離することができる他、スパッタリン
グされる膜の膜厚及び膜質の均一性を向上させることが
できるという効果がある。
【図1】本発明に係る実施例1の位相シフトマスクの製
造方法を示す図である。
造方法を示す図である。
【図2】本発明に係る実施例1の位相シフトマスクの製
造方法を示す図である。
造方法を示す図である。
【図3】本発明の薄膜クロムを形成した場合と比較例の
薄膜クロムを形成していない場合における帯電防止効果
を示す図である。
薄膜クロムを形成していない場合における帯電防止効果
を示す図である。
【図4】本発明に係る実施例2のスパッタリング装置の
構成を示す図である。
構成を示す図である。
【図5】図4に示すスパッタリング装置におけるアパー
チャがターゲット上のデポジションが起きる領域を遮蔽
する様子を示す図である。
チャがターゲット上のデポジションが起きる領域を遮蔽
する様子を示す図である。
【図6】本発明と比較例におけるアパーチャを用いて酸
化クロム膜を成膜した場合の酸化クロム膜の屈折率
(n)分布を示す図である。
化クロム膜を成膜した場合の酸化クロム膜の屈折率
(n)分布を示す図である。
【図7】本発明と比較例におけるアパーチャを用いて酸
化クロム膜を成膜した場合の酸化クロム膜の吸光係数
(k)分布を示す図である。
化クロム膜を成膜した場合の酸化クロム膜の吸光係数
(k)分布を示す図である。
【図8】従来の位相シフトマスクの製造方法を示す図で
ある。
ある。
【図9】従来の位相シフトマスクの製造方法を示す図で
ある。
ある。
【図10】従来のスパッタリング装置の構成を示す図で
ある。
ある。
【図11】図10に示すスパッタリング装置による課題
を示す図である。
を示す図である。
【図12】図10に示すスパッタリング装置による課題
を示す図である。
を示す図である。
【図13】図10に示すスパッタリング装置による課題
を示す図である。
を示す図である。
1 透明基板 2 減衰シフター膜 2a 減衰シフターパターン 3 Cr膜 4 レジスト 4a レジストパターン 11 鉄心 12 磁石 13 ターゲット 13a デポジションが起きる領域 14 チャンバー 15 試料 16 ホルダ 17 アパーチャ
Claims (5)
- 【請求項1】透明基板(1)上に酸素を含むクロム系材
質からなる減衰シフター膜(2)及びクロム膜(3)を
順次形成する工程と、次いで、該クロム膜(3)上に電
子線レジスト(4)を塗布した後、該電子線レジスト
(4)をパターン描画する工程と、次いで、該電子線レ
ジスト(4)を現像処理してレジストパターン(4a)
を形成する工程と、次いで、該レジストパターン(4
a)をマスクとして、該クロム膜(3)及び該減衰シフ
ター膜(2)を一括にエッチングして、減衰シフターパ
ターン(2a)を形成する工程と、次いで、該レジスト
パターン(4a)及び該クロム膜(3)を除去する工程
とを含むことを特徴とする位相シフトマスクの製造方
法。 - 【請求項2】前記クロム膜(3)の膜厚は、40オング
ストローム以上100オングストローム以下の範囲にす
ることを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスクの
製造方法。 - 【請求項3】前記クロム膜(3)の除去は、加熱した濃
硫酸と過酸化水素の混液若しくは加熱した希硫酸液中に
浸漬することにより行うことを特徴とする請求項1,2
記載の位相シフトマスクの製造方法。 - 【請求項4】前記減衰シフター膜(2)及び前記クロム
膜(3)は、スパッタリング方法により成膜することを
特徴とする請求項1乃至3記載の位相シフトマスクの製
造方法。 - 【請求項5】鉄心(11)と、該鉄心を取り囲むように
配置されたマグネット(12)と、該鉄心(11)及び
該マグネット(12)上方に配置されたターゲット(1
3)と、該ターゲット(13)上方に配置されたアパー
チャ(17)とを有し、かつ該ターゲット(13)と対
向するように、該アパーチャ(17)上方に配置された
試料(15)上にスパッタリング成膜するスパッタリン
グ装置において、該アパーチャ(17)を、該ターゲッ
ト(13)の有効なエロージョン領域以外のデポジショ
ンが起きる領域(13a)からのスパッタ作用を遮蔽す
るように該ターゲット(13)と該試料(15)の間に
配置してなることを特徴とするスパッタリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29623494A JPH08152706A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 位相シフトマスクの製造方法及びスパッタリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29623494A JPH08152706A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 位相シフトマスクの製造方法及びスパッタリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08152706A true JPH08152706A (ja) | 1996-06-11 |
Family
ID=17830921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29623494A Withdrawn JPH08152706A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 位相シフトマスクの製造方法及びスパッタリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08152706A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001063864A2 (en) * | 2000-02-22 | 2001-08-30 | Micron Technology, Inc. | Chromeless alternating phase-shift reticle for producing semiconductor device features |
JP2007212738A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Ulvac Seimaku Kk | フォトマスクブランクス及びその製造方法、並びに該フォトマスクブランクスを用いたフォトマスクの製造方法 |
JP2011107735A (ja) * | 2011-03-11 | 2011-06-02 | Hoya Corp | ハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法 |
JP2012028553A (ja) * | 2010-07-23 | 2012-02-09 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 電子線用レジスト膜及び有機導電性膜が積層された被加工基板、該被加工基板の製造方法、及びレジストパターンの形成方法 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP29623494A patent/JPH08152706A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001063864A2 (en) * | 2000-02-22 | 2001-08-30 | Micron Technology, Inc. | Chromeless alternating phase-shift reticle for producing semiconductor device features |
WO2001063864A3 (en) * | 2000-02-22 | 2002-03-21 | Micron Technology Inc | Chromeless alternating phase-shift reticle for producing semiconductor device features |
US6376130B1 (en) | 2000-02-22 | 2002-04-23 | Micron Technology, Inc. | Chromeless alternating reticle for producing semiconductor device features |
JP2007212738A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Ulvac Seimaku Kk | フォトマスクブランクス及びその製造方法、並びに該フォトマスクブランクスを用いたフォトマスクの製造方法 |
JP2012028553A (ja) * | 2010-07-23 | 2012-02-09 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 電子線用レジスト膜及び有機導電性膜が積層された被加工基板、該被加工基板の製造方法、及びレジストパターンの形成方法 |
JP2011107735A (ja) * | 2011-03-11 | 2011-06-02 | Hoya Corp | ハーフトーン型位相シフトマスクブランク及びハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法 |
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