JPH0815234A - 超音波映像検査装置 - Google Patents

超音波映像検査装置

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Publication number
JPH0815234A
JPH0815234A JP6167391A JP16739194A JPH0815234A JP H0815234 A JPH0815234 A JP H0815234A JP 6167391 A JP6167391 A JP 6167391A JP 16739194 A JP16739194 A JP 16739194A JP H0815234 A JPH0815234 A JP H0815234A
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Japan
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probe
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subject
tested
plane
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Application number
JP6167391A
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English (en)
Inventor
Yukio Arima
幸男 有馬
Toshihiro Kimura
敏宏 木村
Yuichi Kunitomo
裕一 國友
Takeshi Takeuchi
健 竹内
Shoji Yamaguchi
祥司 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】被検体の平行出しが容易で、被検体内の部映像
を高分解能で表示したときに発生する干渉縞を抑制する
ことができる超音波映像検査装置を提供することにあ
る。 【構成】載置台をXZ面あるいはYZ面内において所定
の点を中心にして基準点を回動させる載置台傾斜機構を
設けて被検体の表面の傾斜量に対応する傾斜量をキャン
セルする方向に被検体を回転させるので、被検体の傾斜
を簡単になくすことができる。さらに、基準点の移動量
が算出されるので、新しい基準点での焦点合わせや元の
位置に基準点を戻す作業等が簡単にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波映像検査装置
に関し、詳しくは、被検体の平行出しが容易で、被検体
内部の映像を高分解能で表示したときに発生する干渉縞
を抑制することができるような超音波映像検査装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】超音波測定装置の1つである超音波映像
検査装置は、被検体の内部をBスコープ像やCスコープ
像の映像として表示することが可能である。より鮮明な
映像を採取するために、この種の映像検査装置は、プロ
ーブの音響特性や媒体、被検体内部でのそのときの温度
による音速等の各種の測定条件を入力し、それに応じて
被検体内の所望の深さ位置にプローブの焦点を設定する
焦点合わせ作業やゲート位置、ゲート幅の設定作業が必
要である。
【0003】超音波映像検査装置でICを検査をする場
合には、半導体チップとリードフレームとの接合面測定
のように、肉厚の薄い被検体の界面映像を高分解能で得
る必要がある。そのためには、共振周波数の高い狭帯域
のプローブを使用して高い周波数の増幅特性が優れた超
音波探傷器を使わねばならないが、このほかに、プロー
ブの焦点合わせとゲート位置,ゲート幅とを適正に設定
し、かつ、できるだけ狭いゲート幅のゲートを設定する
ことが要求される。
【0004】また、半導体チップとリードフレームとの
接合面測定のように、IC等の電子部品を超音波測定に
より検査を行う時には、一般に、表面エコー追従ゲート
が使用される。特に、この種の観察面を高分解能で超音
波測定したい場合は、高周波で近焦点型の水浸探触子
(プローブ)が使用される。しかし、近焦点型プローブ
を使用した場合は被検体への入射角が大きいため、被検
体表面と走査面との平行度が不十分で、表面に傾きがあ
ると、被検体表面においてレーリ波が発生する。このレ
ーリ波が被検体の表面エコーと干渉すると、被検体内部
の映像に干渉縞が現れる。この縞模様は、通常、被検体
表面と走査面との距離の差が50μm程度ずれると、走
査過程で被検体−プローブ間距離が徐々に変化すること
から被検体表面を伝搬するレーリ波の波長に対応して現
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、測定映像におい
て、この縞模様が観察された場合は、被検体表面と走査
面との平行度を2点以上で距離計測することにより確認
し、さらに左右の距離を調整する距離調整による角度調
整機構を使って角度を調整した上で測定し直すというこ
とが行われている。しかし、左右の距離調整によりいっ
たん角度調整をすると、被検体の位置の移動も大きくな
り、被検体とプローブとの位置関係がずれ、それが大幅
となって、1回のプローブあるいは被検体の位置修正で
済む程度のものではなくなってしまうことが多い。この
ため、角度調整と位置修正とを交互に繰り返し、さらに
これに焦点合わせも加わり、煩雑な作業を繰り返さなけ
ればならなくなる。これにより被検体−プローブ間距離
や走査面における被検体位置も大きく移動してしまうの
で、焦点合わせのために、再度、プローブ位置の設定を
し直すことが必要になる。この発明の目的は、このよう
な従来技術の問題点を解決するものであって、被検体の
平行出しが容易で、被検体内部の映像を高分解能で表示
したときに発生する干渉縞を抑制することができる超音
波映像検査装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るためのこの発明の特徴は、XY平面に沿って被検体を
載置する載置台と、この載置台をXZ面あるいはYZ面
内において所定の点を中心に回動させる載置台傾斜機構
と、プローブをXYZ方向に移動させる移動機構と、被
検体の表面のX方向またはY方向において設定された基
準点から実質的に等距離の表面上の2点とプローブまで
の距離をそれぞれ算出して算出された前記2点間の距離
に基づいて表面の傾斜量を得て基準点を前記載置台傾斜
機構により被検体の表面の傾斜をキャンセルする方向に
傾斜量分回転させ、回転後の基準点の移動量を算出する
演算制御装置とを備えるものである。
【0007】
【作用】このように、載置台をXZ面あるいはYZ面内
において所定の点を中心にして基準点を回動させる載置
台傾斜機構を設けて被検体の表面の傾斜量に対応する傾
斜量をキャンセルする方向に被検体を回転させるので、
被検体の傾斜を簡単になくすことができる。さらに、基
準点の移動量が算出されるので、新しい基準点での焦点
合わせや元の位置に基準点を戻す作業等が簡単にでき
る。その結果、被検体表面近傍を、高周波で近焦点のプ
ローブにより、高分解能な映像を得るときに、走査過程
で被検体−プローブ間距離が一定に保たれないことで生
ずる表面エコーとレーリ波の合成波の位相差による映像
の縞模様が測定データに影響しなくなるまで、角度調整
と焦点調整とを繰り返さなくても済み、被検体表面の平
行出しが誰でも容易にできるようになり、傾斜調整や測
定作業の効率化が図れる。また、被検体表面が平行にな
るので、基準信号から一定時間後にゲートを設定する固
定ゲートにより表面直下にゲート設定することが可能に
なる。これにより、レーリ波の影響による波形歪みや映
像むらが少ない、被検体表面近傍映像を高分解能で得る
ことが可能になる。
【0008】
【実施例】図1は、この発明の一実施例の超音波映像検
査装置のブロック図、図2は、平行出し装置の説明図、
図3は、画面上に表示された基準線の説明図、図4は、
被検体に対する平行出し処理のフローチャートである。
図1において、20は、超音波映像検査装置であって、
1は、XYZ移動機構を有するその走査機構である。焦
点型のプローブ3は、この走査機構1に取付られていて
被検体17をY方向に主走査をし、X方向に副走査をす
る。
【0009】超音波映像検査装置20は、このXY走査
によりそれぞれの測定点でAスコープ像が得られる測定
値を得て、これに基づいてBスコープ像の表示データや
Cスコープ像の表示データを生成してBスコープ像やC
スコープ像の画像を表示する。なお、この実施例におけ
る被検体17は、図2に示すように、被検体傾斜装置1
6の上に載置された水槽18の中に投入されている。被
検体17は、IC等の電子部品であり、表面近傍のある
深さに検査対象面とされるリードフレームの面やICチ
ップとこれが接着されるセラミックスの基板あるいはパ
ッドとの接合面が存在しているものとする。
【0010】被検体傾斜装置16は、Y方向傾斜機構1
6bの上にX方向傾斜機構16aが搭載されている、い
わゆるゴニオステージであって、X方向傾斜機構16a
の表面に水槽18が置かれてこれが被検体17の載置台
になっている。X方向傾斜機構16aもY方向傾斜機構
16bも円弧の摺動面で嵌合する凹凸の部材からなって
いて、水槽18の中央上部に位置する回転中心Oを中心
としてそれぞれXZ面,YZ面に沿って回動する。16
cがX方向傾斜機構16aの摺動面であり、16dがY
方向傾斜機構16bの摺動面であるが、図では、円弧状
の摺動面は現れていない。
【0011】走査機構1は、スキャン制御装置2により
制御され、スキャン制御装置2は、インタフェース8を
介して画像処理・制御装置11により制御される。プロ
ーブ3は、超音波探傷器4に接続されている。超音波探
傷器4は、パルサー・レシーバ等から構成されている。
これは、画像処理・制御装置11からの制御信号に応じ
てその送信端子からプローブ3に所定の測定周期でパル
ス信号を送ってプローブ3を駆動する。このとき発生し
た超音波に対して被検体17から得られるエコーをプロ
ーブ3が電気信号に変換し、この変換された電気信号を
プローブ3からエコー受信信号としてその受信端子で受
ける。そして、これを増幅し、さらに検波し、得られた
信号をピーク検出回路5や時間計測回路6に送出する。
【0012】ピーク検出回路5は、検波されたエコー受
信信号から所定の位置にゲートをかけて必要なエコー部
分のピーク値を検出し、これをA/D変換回路7に出力
する。なお、ゲート位置は、インタフェース8を介して
画像処理・制御装置11から受けた設定信号による。ピ
ーク検出回路5は、この設定信号に応じて、例えば、表
面エコーを検出して時間カウントをすることでゲートを
設定する。時間計測回路6は、表面エコー検出後の経過
時間を計測する回路であり、測定データごとに表面エコ
ーからデータ測定までの経過時間を求め、これをインタ
フェース8を介して画像処理・制御装置11に送出す
る。A/D変換回路7は、画像処理・制御装置11から
の制御信号に応じて得られたピーク値のアナログ信号
を、例えば、8ビット256段階でデジタル値に変換す
る。このデジタル値を画像処理・制御装置11のマイク
ロプロセッサ(MPU)9が処理できるように入力デー
タとしてバス14に送出する。
【0013】以上の構成において超音波映像検査装置2
0は、通常の測定状態にあっては、例えば、プローブ3
は、Y方向に1ライン走査後にX方向にピッチ送りさ
れ、Y方向に先とは逆方向に走査する、いわゆるY方向
での往復走査により被検体17をXY平面上で走査す
る。この走査で所定のピッチで割り当てられる各測定点
ごとにピーク検出回路5でピーク値が検出され、それを
デジタル値の形でマイクロプロセッサ(MPU)9が取
込む。MPU9は、これらピーク値のデータを各測定点
に対応して順次メモリ10に記憶していく。
【0014】さて、バス14には、MPU9のほかに、
各種プログラムやデータを記憶したメモリ10、画像メ
モリ12、ディスプレイ13、操作パネル15等が接続
されている。そして、メモリ10には、基準位置記憶部
10a,傾斜データ記憶部10b,レーリ波音速データ
記憶部10c,試料傾斜状態測定プログラム10d,平
行出し処理プログラム10e,位置補正プログラム10
fとが設けられている。
【0015】試料傾斜状態測定プログラム10dは、X
Y測定画像を表示している状態にあって、この画像に重
ねて十字カーソル(以下+カーソル)Kを表示し、その
現在位置を入力キー(例えば、リターンキー)の入力を
受けて現在位置を走査機構1のXY軸の座標値に変換し
て、入力された+カーソルの位置に対応する走査座標位
置(x,y)にプローブ3を移動してプローブ3から被
検体表面までの路程(距離)do を算出する。そして、
この距離do を傾斜データ記憶部10bにその座標デー
タとともに記憶する。また、最初に+カーソルKで指定
された位置については、これを基準位置(xo ,yo )
として基準位置記憶部10aに記憶する。これにより基
準点P(図2,図3参照)が設定される。基準点Pが決
定されると、この基準点Pを中心としてX軸あるいはY
軸にそって左右にあらかじめ決められた、等しいドット
数で基準直線ABを発生させる。
【0016】この基準直線ABは、例えば、測定映像の
表示画面上の領域を600×400ドットの範囲とすれ
ば、X方向(横方向)のドット数600の1/3である
200点分(実際は201点)の基準直線ABとして直
線AB(図3参照)が基準点Pを中心として左右100
点ずつ表示される。なお、Y方向のドット数は、1ドッ
ト乃至数ドットとして直線として確認できるものとされ
る。この直線の長さは、被検体形状が映像よりも小さい
場合などのために、調節できるようになっていて、+カ
ーソルKに指定に応じて基準点Pを中心として左右が等
しい長さになるように調整することができるが、これに
ついは、発明に直接関係しないので割愛する。
【0017】次に、この基準直線ABが決定されると、
その左右の端点A,Bにプローブ3を移動させて、それ
ぞれの点においてプローブ3から被検体表面までの路程
(距離)LA ,LB を算出して、それぞれの距離LA ,
LB を傾斜データ記憶部10bにその座標データととも
に記憶する。そして、処理を平行出し処理プログラム1
0eに移す。
【0018】平行出し処理プログラム10eは、XZ面
での傾斜補正とYZ面での傾斜補正を行うが、以下は、
X軸方向を例としてXZ面での傾斜について説明する。
まず、前記基準点Pの座標を基準位置記憶部10aから
読み出してZ軸に平行な中心Oを通る半径を基準にして
これと基準点P(図2参照)と位置回動中心Oとを結ぶ
半径とのなす角φを求める。これは、中心Oとプローブ
3の距離zo を求め、基準点Pのプローブ3から被検体
表面までの距離do を読み出して、 φ=arctan〔xo /(zo +do ) 〕 により、三角関数演算を行うことで求める。次に、傾斜
データ記憶部10bから距離LA ,LB を読出して水平
面からの傾きθを次の式から求める。 θ=arctan((LB −LA)/L) ただし、Lは基準直線ABのX軸方向の長さであり、走
査機構1のX軸方向の測定ピッチとX軸方向に対応する
表示ドット数との関係から演算される。求められたθに
よりX方向傾斜機構16aをθだけ回転駆動して被検体
17が水平になるように補正する。そして、位置補正プ
ログラム10fに処理を移す。
【0019】位置補正プログラム10fは、前記θ回転
により位置ずれしたZ方向の量とX方向のずれ量とを算
出し、これらに基づいて被検体とプローブとの位置関係
をもとの状態に戻す位置補正を行う。Z方向の変化量Z
s は、 Zs ={xo2+(zo +do )21/2 ×cos (φ−
θ)−(zo +do ) であり、X方向の変化量Xs は、 Xs =xo −{xo2+(zo +do )21/2 sin (φ
−θ) である。そこで、この−Zs ,−Xs だけプローブを移
動させる処理により被検体の位置補正をする。なお、こ
の場合、被検体傾斜装置16自体がXYステージ上に載
置されていれば、そのXYステージを移動させてもよ
い。このような位置補正に代えて、後から移動した基準
点Pの座標情報あるいは前記のずれ量を得て、例えば、
マニュアルにて新しい基準点に対してプローブ3あるい
は被検体17を相対的に移動させて焦点合わせ等を行っ
てもよい。そのために、θ回転した後の基準点の位置を
基準点P’の座標(x,z)を新しい角度φ−θから算
出して基準位置記憶部10aに(x,y,z)として記
憶しておくとよい。ただし、この場合には、y=yo で
ある。
【0020】以上の処理は、Y軸方向の傾斜補正につい
ても行われるが、X軸上の座標がY軸上の座標に変わる
だけで処理自体は前記したものと同じであるのでその説
明を割愛する。なお、位置補正を後からマニュアル等で
行う場合には、基準位置記憶部10aに記憶される
(x,y,z)のうち、基準点P’の座標(y,z)が
求められてx座標は前記のX軸の傾斜補正の際に求めた
そのままの値を採る。
【0021】Cスコープ像等の測定画像を得る前に、前
記のようにして被検体の傾斜状態の測定と被検体の平行
出し処理が行われる。これらについての全体的な処理に
ついて図4の処理ステップに従って説明する。まず、平
行出しの傾斜角度の調整に先立ち、MPU9が傾斜状態
測定プログラム10dを実行して次のステップ(1) から
(4) において被検体の傾斜状態の測定が行われる。な
お、この例では、最初に、X軸方向の平行出しを行うも
のとする。ステップ(1) では、無調整状態で被検体17
の表面のXY二次元の被検体映像が採取され、採取され
たその表示画面の中央に、基準点Pを設定する+カーソ
ルKが表示される。+カーソルは、操作パネル15ある
いはキーボード(図示せず)上のカーソル移動キーもし
くはマウスによって移動可能である。
【0022】そこで、ステップ(2) において、操作者
は、例えば、マウスによって画面上で映像が鮮明に見え
る位置を選んで+カーソルを移動させた後、クリックし
て、被検体17の表面における基準点Pを定義する。+
カーソルの各表示点は、走査機構1のXY軸の座標値に
変換できるので、+カーソルの現在位置でリターンキー
が入力されると、その時点で+カーソルの現在位置が基
準点Pとして処理され、定義された基準点PのXY座標
値(xo ,yo )は基準位置記憶部10aに基準点デー
タとして記憶される。
【0023】さらに、ステップ(3) で走査機構1のXY
軸が動作して、プローブ3を定義した基準点Pに移動さ
せ、基準点Pにおける被検体17表面までの路程を測定
し、これに水における音速を乗じて、プローブ3から被
検体表面の基準点Pまでの距離d0 をプローブ3と被検
体17との距離として傾斜データ記憶部10bに座標位
置(x0 ,y0 )とともに記憶する。
【0024】次のステップ(4) では、画面上に基準直線
ABが表示されて、基準直線ABの左右の点の座標と被
検体表面までの距離LA ,LB が算出され、傾斜データ
記憶部10bに記憶される。次にステップ(5) におい
て、MPU9は、平行出し処理プログラム10eを実行
して、傾斜角θと補正前の基準点Pの角度φとを算出し
て、X方向傾斜機構16aによりOを中心としてその被
検体載置台を傾斜を補正する方向にθ回転させる。次
に、ステップ(6) で、位置補正プログラム10fをMP
U9が実行してZ方向の変化量Zs とX方向の変化量X
s を算出して−Zs ,−Xs だけプローブ3あるいは被
検体17を移動させる処理を行う。なお、位置補正を行
わない場合には、ステップ(6) で、φ−θから補正後の
基準点の座標置を算出して基準点P’の座標(x,y,
z)を記憶する。
【0025】次のステップ(7) では、Y軸方向の傾斜処
理終了か否かが判定され、ここで、NOとなりパラメー
タをX軸からY軸に変更してステップ(1) から(6) まで
の処理が行われてY軸方向の傾斜補正が同様に行われ
る。そして、ステップ(7) でYESとなり、ステップ
(8) では、必要に応じて再度の焦点合わせが行われる。
そしてステップ(9) でゲート位置選定が行われて、ステ
ップ(10)で測定処理に入る。なお、ステップ(8) の処理
は、後からプローブをマニュアルにて位置設定するとき
に有効であるが、自動位置補正を行う場合にはスキップ
してもよい。
【0026】ここで、前記の傾斜補正の補正量について
の具体例について説明すると、走査機構1の走査範囲と
して、例えば、その走査範囲(視野)が6×4mmで、
基準点Pまでの路程が2μs、A点,B点における路程
がそれぞれ1.9,2.1μs、水の音速を1.5×1
6 mm/secすれば、基準点P,A点,B点におけるプロ
ーブ3と被検体17との距離は次のようになる。 1.5×106 ×2×10-6÷2=1.5mm 1.5×106 ×1.9×10-6÷2=1.425mm 1.5×106 ×2.1×10-6÷2=1.575mm したがって、基準直線ABの両端A,Bにおける距離の
差は、0.15mmである。基準直線ABの距離Lは、2
01ドットの長さであるので2mmである。傾斜角θは、 θ=arctan(0.15/2)=4.29° となる。次にレーリ波音速メモリ部10cから被検体の
レーリ波音速データを読み出し、干渉縞の波長を演算す
る。干渉縞の波長λは次の式により求められる。 λ=Vr2/(f・Vw ) ただし、Vr :被検体レーリ波音速,Vw :水の音速、
f:使用超音波の周波数である。
【0027】使用超音波の周波数が100MHzで被検
体が石英ガラスのときには、Vr =3480m/sであ
るので、波長λ≒80μmとなる。1/8λは10μm
となるので、走査範囲6×4mmにおいては、干渉縞の影
響を−3dB以内(最大でずれ量で1/8λ以下)に抑え
るには、許容角度θs =arctan(0.01mm/6mm)=
0.1°により、被検体の傾斜を0.1°以内に収めれ
ばよい。なお、干渉縞の波長λは、表面エコーとレーリ
波の合成波として現れ、その1/2波長以下にすること
で干渉縞の発生を抑制できる。この程度の調整であれ
ば、被検体傾斜装置16による前記の角度調整により可
能である。また、位置補正を行うことで、他の測定条件
は、そのまま利用できる。なお、前記の処理ステップ
(8) とステップ(9) との間に処理ステップ(8)aとしてこ
の許容角度θs の算出の処理ステップを挿入して位置補
正後あるいは新しい基準点P’の座標(x,y,z)に
おいてX方向とY方向の傾斜測定を行い、傾斜角θが許
容角度θs 以下であることを判定するようにするとよ
い。この判定の結果、許容角度以上になっているときに
は、ステップ(1) からの傾斜補正を再度行う。
【0028】以上説明してきたが、実施例では表面追従
ゲートで測定する場合を例としているがこの発明はこれ
に限定されるものではなく、送信波(その同期信号)を
基準とする固定ゲートの場合にも適用できる。この場合
には、ゲートの設定時間の基準点が変わるだけである。
プローブ3と被検体17と距離do に対して超音波の水
中伝搬速度から水中伝搬時間を算出してゲート設定をす
ればよい。特に、固定ゲートを使用すれば、被検体表面
と走査面の平行が確保されているので、表面エコーまで
ゲートを近付けることができる。この場合には、表面エ
コー追従形の場合とは異なり、機械的にゲートが表面に
近付き、その位置が安定しているので波形歪みがない状
態で表面側への接近限界をゼロとすることができる。そ
の結果、表面直下の良好な映像が得られる。
【0029】
【発明の効果】この発明にあっては、載置台をXZ面あ
るいはYZ面内において所定の点を中心にして基準点を
回動させる載置台傾斜機構を設けて被検体の表面の傾斜
量に対応する傾斜量をキャンセルする方向に被検体を回
転させるので、被検体の傾斜を簡単になくすことができ
る。さらに、基準点の移動量が算出されるので、新しい
基準点での焦点合わせや元の位置に基準点を戻す作業等
が簡単にできる。その結果、干渉縞が消せるので測定デ
ータの信頼性が向上する。また、被検体表面と走査面の
平行が確保されるので、最良の分解能で映像が得られ
る。さらに、被検体表面と走査面の平行状態を誰でも容
易に得ることができるので、作業効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例の超音波映像検査
装置のブロック図である。
【図2】図2は、平行出し装置の説明図である。
【図3】図3は、画面上に表示された基準線の説明図で
ある。
【図4】図4は、被検体に対する平行出し処理のフロー
チャートである。
【符号の説明】
1…走査機構、2…スキャン制御装置、3…プローブ、
4…超音波探傷器、5…ピーク検出回路、5a…ゲート
位置調整回路。6…時間計測回路、7…A/D変換回
路、8…インタフェース、9…マイクロプロセッサ(M
PU)、10…メモリ、10a…基準位置記憶部、10
b…傾斜データ記憶部、10c…レーリ波音速データ記
憶部、10d…料傾斜状態測定プログラム、10e…平
行出し処理プログラム、10f…位置補正プログラム、
11…画像処理装置、12…画像メモリ、13…ディス
プレイ、14…バス、15…操作パネル、16…被検体
傾斜装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 健 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 山口 祥司 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】XY平面に沿って被検体を載置する載置台
    と、この載置台をXZ面あるいはYZ面内において所定
    の点を中心に回動させる載置台傾斜機構と、プローブを
    XYZ方向に移動させる移動機構と、前記被検体の表面
    のX方向またはY方向において設定された基準点から実
    質的に等距離の前記表面上の2点と前記プローブまでの
    距離をそれぞれ算出して算出された前記2点間の距離に
    基づいて前記表面の傾斜量を得て前記基準点を前記載置
    台傾斜機構により前記被検体の表面の傾斜をキャンセル
    する方向に前記傾斜量分回転させ、回転後の前記基準点
    の移動量を算出する演算制御装置とを備える超音波映像
    検査装置。
  2. 【請求項2】XY平面に沿って被検体を載置する載置台
    と、この載置台をXZ面あるいはYZ面内において所定
    の点を中心に回動させる載置台傾斜機構と、プローブを
    XYZ方向に移動させる移動機構と、前記被検体の表面
    のX方向またはY方向において設定された基準点と前記
    プローブとの第1の距離を算出し、前記基準点から実質
    的に等距離の前記表面上の2点と前記プローブとの第
    2,第3の距離を算出して前記第2及び第3の距離と前
    記2点間の距離とに基づいて前記表面の傾斜量を得て前
    記基準点を前記載置台傾斜機構により前記被検体の表面
    の傾斜をキャンセルする方向に前記傾斜量分回転させ、
    前記第1の距離と回転前の前記基準点の位置とに基づい
    て前記XZ面あるいは前記YZ面内における前記基準点
    の回転後の移動量を算出して前記移動機構により前記プ
    ローブの位置を移動させて前記基準点に対応させる演算
    制御装置とを備える超音波映像検査装置。
  3. 【請求項3】さらに、前記演算制御装置は、前記中心を
    通るZ方向に平行な半径を基準とした回転前の前記基準
    点の角度と回転後の前記基準点の角度とをそれぞれ算出
    し、前記基準点の回転後の移動量をこれら角度と前記第
    1の距離と回転前の前記基準点の位置とに基づいて算出
    する請求項2記載の超音波映像検査装置。
  4. 【請求項4】さらに、前記演算制御装置は、干渉縞の波
    長を算出する手段と、この手段により算出された波長の
    1/2以下の所定値を基準値として傾斜した前記被検体
    の表面の最大差が前記基準値以下であるか否かを判定す
    る手段とを有し、前記最大差が前記基準値以下になるま
    で前記傾斜量分の回転を行う請求項3記載の超音波映像
    検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113029919A (zh) * 2021-03-13 2021-06-25 长春长光辰英生物科学仪器有限公司 一种细胞富集与荧光计数的检测装置以及检测、计数方法
CN113029919B (zh) * 2021-03-13 2024-04-02 长春长光辰英生物科学仪器有限公司 一种细胞富集与荧光计数的检测装置以及检测、计数方法

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