JP2000321254A - 音響強度分布測定装置における超音波振動子の音軸調整方法 - Google Patents

音響強度分布測定装置における超音波振動子の音軸調整方法

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JP2000321254A
JP2000321254A JP11130965A JP13096599A JP2000321254A JP 2000321254 A JP2000321254 A JP 2000321254A JP 11130965 A JP11130965 A JP 11130965A JP 13096599 A JP13096599 A JP 13096599A JP 2000321254 A JP2000321254 A JP 2000321254A
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ultrasonic
axis
ultrasonic transducer
plane
sound axis
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JP11130965A
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Yuji Wada
裕司 和田
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Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波振動子用の音響強度分布測定装置の音
軸調整方法において、簡易且つ短時間で、音軸と測定面
とを略垂直にすることができるようにする。 【解決手段】 測定面と平行で且つ超音波振動子53か
らの距離が比較的小さいX軸座標がx1のA面上の各位
置において、超音波振動子53から発せられた超音波の
強度を測定して、該強度のピーク地点(1,3,5・・
・)を検出する第1ステップと、検出したピーク地点を
測定面と垂直なX軸に平行に、超音波振動子53からの
距離が比較的大きくなるようにx2まで移動したB面上
の地点(2,4,6・・・)において、超音波振動子5
3から発せられた超音波の強度を測定して、該強度がピ
ークとなるように、超音波振動子53の角度を調整する
第2ステップとをn回繰り返すことにより、音軸をX軸
に平行に収束させ、結果として、音軸を測定面に対して
略垂直に調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置
等、超音波を利用する機器の性能を評価するために用い
る音響強度分布測定装置において、超音波振動子の音軸
を測定面に対して略垂直にするための調整方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】今日、超音波内視鏡や超音波診断装置
等、超音波振動子を使用し、該超音波振動子から発せら
れた超音波を利用する機器(以下超音波機器という)が
実用化されている。この超音波機器を使用するに際して
は、超音波振動子から所定の距離における音響強度分布
により、該超音波機器の分解能などの性能が決めるた
め、この音響強度分布を把握することが必要とされる。
【0003】音響強度分布の測定を行うための装置(以
下音響強度分布測定装置という)としては、超音波振動
子から発せられた超音波を受信する超音波センサと、該
超音波センサを保持すると共に超音波振動子から所定距
離離れた測定面上を移動せしめることができるセンサ保
持手段と、超音波振動子を保持する振動子保持手段と、
測定面上の各位置において超音波振動子から発せられた
超音波を超音波センサで受信して得た電気信号の振幅に
基づいて超音波振動子の音響強度分布を取得する音響強
度分布取得手段とを備えたものがある。
【0004】音響強度分布を測定する場合、超音波振動
子の音軸(超音波強度が最大となる軸であって、一般に
は送信面の鉛直軸に相当する)に略垂直な測定面上にお
ける超音波の強度を測定する必要がある。一方、従来の
音響強度分布測定装置においては、前記測定面は固定さ
れた面であるため、超音波振動子の音軸を測定面に対し
て垂直にするには、超音波振動子の保持角度を調整する
こと、所謂音軸調整が必要となる。
【0005】従来、この音軸の調整方法として、例え
ば、超音波振動子の送信面の前記測定面に対する角度を
目視で確認しながら調整するという方法があった。ま
た、測定時には特に音軸の調整を行わず、音軸のズレ量
分をデータ処理(数値計算)によって補正するという方
法もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
超音波プローブ内の超音波振動子はシースに覆われて見
え難いため、超音波振動子の位置や角度を正確に把握す
ることができず、目視で確認しながら調整するという方
法では、調整後にも音軸が傾いている虞があり、音響強
度分布を正確に測定することは困難であった。
【0007】また、データ処理によって補正するという
方法においても、同様の理由により、音軸のズレ量を正
確に把握することができず、計算誤差が生じ正確な音響
強度分布を把握できず、また処理に多くの時間を要する
という問題もあった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、音響強度分布を測定するに際して、超音波振動子
の音軸を正確且つ短時間に調整することができる音軸調
整方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による音軸調整方
法は、超音波振動子に近い、通常測定時の測定面と平行
な仮想平面上において超音波センサを移動させて超音波
強度が最大となるピーク地点を検出し、測定面に対して
垂直な軸に平行に且つ超音波振動子から遠ざかるように
前記ピーク点を移動させた所定の位置(第2の仮想平面
上の位置)において、超音波の強度が最大値となるよう
に超音波振動子の角度を調整し、これを繰り返すことに
よって音軸を調整するものである。すなわち、本発明に
よる音軸調整方法は、超音波振動子から所定距離だけ離
れた位置における測定面上を移動可能な超音波センサに
より、超音波振動子の音軸を中心とする前記測定面上の
各位置において、超音波振動子から発せられた超音波を
受信することにより、音軸を中心とする超音波振動子の
音響強度分布を測定する音響強度分布測定装置におい
て、超音波振動子の音軸を測定面に対して略垂直にする
ための調整方法であって、前記測定面と平行で且つ超音
波振動子からの距離が比較的小さい1つの仮想平面(第
1の仮想平面)上の各位置において、超音波振動子から
発せられた超音波の強度を測定して、該仮想平面内にお
ける超音波の強度が最大となるピーク地点を検出する第
1ステップと、検出したピーク地点から前記測定面に垂
直方向に、超音波振動子からの距離が比較的大きくなる
ように移動した所望の地点(第2の仮想平面上の地点)
において、超音波振動子から発せられた超音波の強度を
測定して、該強度が最大値となるように、超音波振動子
の角度を調整する第2ステップとからなり、前記測定面
と平行で且つ前記第2ステップにおける所望の地点より
も超音波振動子からの距離が比較的小さい平面を第1の
仮想平面として、前記第1ステップと前記第2ステップ
とからなるサイクルを繰り返すことにより、音軸が測定
面に対して垂直となるように収束せしめることを特徴と
するものである。
【0010】ここで「超音波振動子の角度」とは、超音
波振動子の送信面の前記測定面に対する角度を意味す
る。
【0011】測定面を該測定面に垂直な軸に平行に移動
させた、すなわち夫々が測定面に平行な面の超音波強度
が最大となるピーク点を多数連ねてなる軸が音軸となる
ので、このピーク点を連ねてなる軸が前記測定面に垂直
な軸と等しくなったときに、収束したと判断することが
できる。具体的には、上記第1ステップにおいて検出し
たピーク地点を第2ステップで移動せしめた所望の地点
において超音波の強度を測定したときに、超音波振動子
の角度を変更する必要がないとき、若しくは、第2ステ
ップにおける角度調整後の次のサイクルの第1ステップ
で検出したピーク地点が、前のサイクルの第2ステップ
の所望の地点と等しいときに収束したと判断することが
できる。
【0012】収束速度を速くするには、両ステップにお
ける超音波振動子からの距離の差を大きくするとよい。
【0013】なお、上記第1ステップと第2ステップと
を繰り返す際には、少なくとも前記測定面と平行で且つ
第2ステップにおける所望の地点よりも超音波振動子か
らの距離が比較的小さい平面を第1の仮想平面として繰
り返すものであればよく、最初のサイクルの第1の平面
の超音波振動子からの距離と次のサイクルの第1の平面
の超音波振動子からの距離は、異なっていてもよい。同
様に、最初のサイクルの所望の地点の超音波振動子から
の距離と次のサイクルの所望の地点の超音波振動子から
の距離は、異なっていてもよい。
【0014】また、超音波振動子から第1の仮想平面
(第1ステップ)までの距離と超音波振動子から所望の
地点(第2ステップ)までの距離とは、相対的に前記の
大小関係を有していればいかなる大きさでもよく、また
いずれかが超音波振動子から前記測定面までの距離と同
じであってもよい。
【0015】
【発明の効果】本発明による音軸調整方法によれば、超
音波振動子に近い、測定面と平行な仮想平面上におい
て、通常の測定と同じように超音波センサを移動させて
超音波強度のピーク点を検出し、次に、測定面に対して
垂直な軸に平行に、且つ超音波振動子から比較的長距離
となるように前記ピーク点を移動させた所定の点におい
て、超音波の強度がピークとなるように超音波振動子の
角度を調整し、これを繰り返すようにしたので、測定面
に対して垂直な軸と超音波振動子の音軸とがなす角度、
すなわち音軸のズレ角が、調整を繰り返す毎に次第に小
さくなり、最終的には測定面に対して垂直な軸と音軸と
が平行になり、結果として、超音波振動子の音軸を測定
面に対して略垂直にすることができるようになる。
【0016】また、詳しくは後述するが、超音波振動子
の取付け位置や取付け角度に拘わらず、測定面に対して
垂直な軸と音軸とを精度よく平行に収束させることがで
き、調整後に音軸が傾いている虞は生じないので、音響
強度分布を正確に測定することができる。
【0017】また、上述の調整ステップにおいて強度の
ピーク点を検出するに際しては、通常の音響強度分布の
測定方法と同様の方法を用いることができるので、簡易
且つ短時間に調整することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明による音軸調整方法を適用
する音響強度分布測定装置の概略構成図である。測定対
象である超音波機器50は、超音波プローブ51と該超
音波プローブ51に駆動用の電気信号を送る超音波送信
機52とを有する。超音波プローブ51の先端部51a
内には超音波振動子53が設けられている。
【0020】この図1に示す音響強度分布測定装置10
は、超音波センサとしてハイドロホン11を使用し、超
音波振動子53とハイドロホン11とが水中に位置する
ように設定して、音響強度分布を水中で測定するもので
ある。すなわち、該音響強度分布測定装置10は、水槽
12を備えており、その中に水13が入っている。
【0021】水槽12の周囲には固定脚14が設けら
れ、この固定脚14の一方14aには、L字状の振動子
固定部20が、L字の先端部20aが水13の上部に位
置するように固設されている。
【0022】振動子固定部20の先端部20aには傾斜
ステージ21および回転ステージ22が設けられ、更
に、振動子固定アーム23の先端部23aが水13に浸
るように振動子固定アーム23が取り付けられている。
超音波プローブ51の先端部51a内の超音波振動子5
3が、水13中に位置するように、振動子固定アーム2
3の先端部23aに超音波プローブ51の先端部51a
が保持される。
【0023】傾斜ステージ21と回転ステージ22によ
って、振動子固定アーム23の先端部23aに保持され
た超音波プローブ51の先端部51aの、ハイドロホン
11に対する向きを調整することができるようになって
おり、結果として、超音波振動子53の送信面のハイド
ロホン11に対する向き(角度)を調整することができ
るように構成されている。
【0024】一方、固定脚14の他方14bには、XY
テーブル31、垂直軸32およびZ軸アーム33からな
るXYZ軸ロボット30が、XYテーブル31が水13
の上部まで延びて位置するように固設されている。XY
テーブル31には垂直軸32がXYテーブル31上で移
動可能に設けられている。このXYテーブル31の移動
可能な面をXY面とする。垂直軸32には、Z軸アーム
33が、この垂直軸32の軸方向、すなわちXY面と垂
直な方向に移動可能に取り付けられている。Z軸アーム
33の先端部33aにはハイドロホン固定部34が設け
られ、このハイドロホン固定部34が水13の中に浸っ
ており、このハイドロホン固定部34にハイドロホン1
1が取り付けられている。
【0025】駆動モータ35x,35yがXYテーブル
31に設けられ、駆動モータ35zが垂直軸32の上部
32aに設けられている。これらの駆動モータ35x,
35y,35zにはコントローラ36が接続されてお
り、このコントローラ36から駆動モータ35xに駆動
電流が供給されることにより垂直軸32がXY面のX軸
方向(図中左右方向)に移動し、同じく駆動モータ35
yに駆動電流が供給されることにより垂直軸32がXY
面のX軸と直交するY軸方向(図中奥行き方向)に移動
する。また駆動モータ35zに駆動電流が供給されるこ
とにより、Z軸アーム33がX軸およびY軸と直交する
Z軸方向(図中上下方向)に移動する。つまり、XYZ
軸ロボット30は、Z軸アーム33の先端部33aに設
けられたハイドロホン固定部34に取り付けられたハイ
ドロホン11を、互いに直交するX軸,Y軸およびZ軸
の3軸方向に移動させることができるように構成されて
いる。
【0026】これにより、超音波プローブ51の先端部
51a内の超音波振動子53に対してハイドロホン11
を任意の距離に設定すると共に、Y軸およびZ軸からな
るYZ平面を走査面(移動面)として、該YZ平面上を
移動するハイドロホン11により、超音波振動子53の
音軸を中心とするYZ平面上の各位置において、超音波
振動子53から発せられた超音波を受信することができ
るようになっている。超音波を受信して得たハイドロホ
ン11の出力信号はケーブル15を介して超音波受信器
16に入力される。
【0027】超音波送信機52、超音波受信器17およ
びコントローラ36はパソコン等のシステム制御装置1
7と接続されている。システム制御装置17は、超音波
送信機52等に指令を発して装置の動作を制御するもの
であると共に、ハイドロホン11から送られてきた電気
信号とYZ平面上のハイドロホン11の位置とを対応さ
せて処理することにより、超音波振動子53の音響強度
分布を取得するものでもある。
【0028】次に上記構成の音響強度分布測定装置10
において、超音波振動子53の音軸を調整する方法につ
いて、図2〜図4を参照して説明する。図2は本発明に
よる音軸調整方法を3次元で示した図、図3は本発明に
よる音軸調整方法を2次元で示した図、図4は超音波振
動子の角度調整における送信部の移動を説明する図であ
る。
【0029】先ず、XYZ軸ロボット30により、水1
3の中でハイドロホン11を超音波プローブ51の先端
部51aに対して所定の距離に設定する。具体的には、
図2に示すように、X座標がx1の点におけるYZ平面
を仮想測定面(以下A面という)として、このA面上の
任意の位置にハイドロホン11を配置する。
【0030】次に、超音波送信器52から超音波振動子
53に電気信号を送って駆動し、超音波振動子53から
超音波を水13の中に放射させる。
【0031】放射された超音波は水13の中を伝搬して
ハイドロホン11に到達し、このハイドロホン11で受
信され、電気信号に変換される。この電気信号は超音波
受信器16で遅延合成などの処理が行われ、ハイドロホ
ン11が受信した超音波の強度に応じた振幅レベルの受
信信号に変換され、システム制御装置17に送られる。
【0032】そして、超音波振動子53から超音波を発
しながら、XYZ軸ロボット30により、通常の音響強
度分布を測定する場合と同様に、仮想測定面であるA面
上をハイドロホン11の位置を変えながら(走査しなが
ら)、上記と同様に超音波振動子53から発せられた超
音波の強度を各位置毎に測定し、強度のピーク地点を検
出する(本発明の第1ステップに相当)。すなわち、ハ
イドロホン11のA面上の各位置と受信信号の振幅の関
係をプロットすることにより、A面上における超音波振
動子53の音響強度分布を求め、その結果として、強度
のピーク地点を検出する。このピーク地点を図2および
図3中において“1”と示す。
【0033】次に、検出したピーク地点1を、測定面と
垂直な軸(X軸)に平行に、且つ超音波振動子53から
の距離が、前述のA面上の位置よりも比較的大きくなる
ように移動せしめた、X座標がx2の点におけるYZ平
面を仮想測定面(以下B面という)とする、該B面上の
地点(図中において“2”と示す)までハイドロホン1
1を移動させる。そして、この地点2において、超音波
振動子53から発せられた超音波の強度を測定して、該
強度がピークとなるように、傾斜ステージ21と回転ス
テージ22とにより超音波振動子53の角度を調整する
(本発明による第2ステップに相当)。この角度調整に
より、調整前の音軸が図中“a”で示す方向にあったも
のが、よりX軸に対して平行に近い“b”で示す方向に
なる。なお、ここでは角度調整時の回転中心が送信部5
3a、すなわち超音波振動子53の角度を調整しても、
送信部53aの位置は変わらないものとして示してい
る。
【0034】次に、ハイドロホン11をA面上まで移動
させ、このA面上において、上述と同様に、超音波強度
のピーク地点を検出する。このピーク地点は、軸“a”
よりも、X軸に対して平行に近い軸“b”上の点となる
から、図中“3”で示す地点となる。
【0035】以下、上述と同様の処理を繰り返すことに
より、超音波振動子53の音軸が、図中“a”、
“b”、“c”と示すように、次第にX軸に対して平行
となるように収束する。
【0036】図3は、この収束の過程をより詳細に説明
するために、X軸およびZ軸の2次元で示したものであ
る。図3において、方向aの音軸のX軸に対する角度を
θaとする。このθaは、音軸の最初のズレ角を表す。
【0037】超音波振動子53の送信部53aを原点0
とするX軸上の位置x1にA面が配され、より離れた位
置x2にB面が配される。x1は送信部53aからA面
までの距離を表し、x2は送信部53aからB面までの
距離を表す(x1<x2)。上述した調整によって、音
軸の向きがb,c,dと変更されたものとし、夫々がX
軸となす角度をθb,θc,θdとする。
【0038】A面上における超音波強度のピーク地点
“1”のZ1軸上の距離と、B面上における超音波強度
のピーク地点“2”のZ2軸上の距離とは同じであるか
ら、x1・tanθa=x2・tanθbより、 tanθb=(x1/x2)・tanθa となる。同様に tanθc=(x1/x2)・tanθb=(x1/x
2)2 ・tanθa tanθd=(x1/x2)・tanθc=(x1/x
2)3 ・tanθa となる。
【0039】つまり、上述した調整方法における第1お
よび第2ステップからなる1サイクルをn回繰り返すも
のとすれば、調整後の音軸のズレ角θnは、 θn=tan-1{(x1/x2)n ・tanθa} と表すことができ、ズレ角θnは次第に0に近づく。つ
まり音軸は、X軸に対して平行となるように収束する。
【0040】なお、超音波振動子53からの距離の差が
大きく、(x1/x2)が小さい程、少ない回数で収束
することになる。具体的には、A面を超音波振動子53
に近接して配し(xa→0)、B面を遠距離に配する
(xb→∞)程、少ない回数で収束する。
【0041】X軸は、本来の音響強度分布を測定すべき
X座標上の所定の位置における測定面に対して垂直な軸
であるから、上述のように音軸がX軸に対して平行(本
例ではX軸そのもの)となるように収束させた後に音響
強度分布を測定すれば、強度のピーク点は測定面に対し
て垂直となるX軸上にあることになり、精度の良い測定
を行うなうことができるようになる。
【0042】また、超音波振動子からのX軸上の測定距
離が異なるだけで、通常の音響強度分布を測定する場合
と略同様の測定方法によって超音波強度のピークを検出
することができ、調整作業を簡易且つ迅速に行うことが
できる。
【0043】上述の説明は、超音波振動子53の角度を
調整しても、送信部53aの位置は変わらないものとし
て説明したものであるが、実際には、超音波プロープ5
1の先端部51a内の超音波振動子53の取付け位置や
取付け角度は、必ずしも正確に把握できるというもので
はない。したがって、傾斜ステージ21および回転ステ
ージ22により先端部51aの向きを調整したときに、
送信部53aを中心に回転するように、振動子固定アー
ム23の先端部23aに超音波プローブ51の先端部5
1aを保持することは困難である。この場合、角度調整
時における送信部53aの動きは、図4に示すようにな
る。すなわち、送信部53aとは異なる位置Oを回転中
心として角度調整が行われる。このため、a,b,cと
いうように音軸を調整する毎に、送信部53aの位置も
変動する。しかしながら、このように送信部53aの位
置が変動しても、本発明による調整方法においては、音
軸はX軸に対して平行となるように次第に収束するとい
うことに変わりはない。
【0044】したがって、上述のように音軸がX軸に対
して平行となるように収束させた後に音響強度分布を測
定すれば、強度のピーク点は測定面に対して垂直なX軸
と平行な軸上にあることになり、角度調整時における回
転中心が何れの位置にあるかに拘わらず、音軸を測定面
に対して略垂直にすることができ、音響強度分布を精度
良く測定することができる。
【0045】なお、上述の説明は、XYZ軸ロボットを
用いて、通常測定時に使用されるハイドロホンをA面お
よびB面に移動させて調整を行うようにしたものである
が、これに限らず、超音波振動子から発せられる超音波
を受信することができるセンサを各面の所望の位置に配
するようにしてもよい。
【0046】また、上述の説明は、超音波振動子から発
せられる超音波の強度が最大となるA面上におけるピー
ク地点を求め、また、このピーク地点を超音波振動子か
ら遠ざかるように移動したB面上の地点において、超音
波振動子から発せられる超音波の強度が最大値となるよ
うに超音波振動子の角度を調整するようにし、これを繰
り返すことによって音軸を調整するものとしているが、
本発明はこれに限定されるものではない。つまり、第1
ステップと第2ステップからなる1サイクルを繰り返す
に際しては、少なくとも測定面と平行で且つ第2ステッ
プにおける所望の地点よりも超音波振動子からの距離が
比較的小さい平面を第1の仮想平面として繰り返すもの
であればよく、最初のサイクルの第1の平面の超音波振
動子からの距離と次のサイクルの第1の平面の超音波振
動子からの距離、および最初のサイクルの所望の地点の
超音波振動子からの距離と次のサイクルの所望の地点の
超音波振動子からの距離は、夫々異なっていてもよく、
新たに設定された新しい面を、次のサイクルのそれぞれ
のA面若しくはB面として上述した両ステップを繰り返
すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による音軸調整方法を適用する音響強度
分布測定装置の概略構成図
【図2】本発明による音軸調整方法を3次元で示した図
【図3】本発明による音軸調整方法を2次元で示した図
【図4】超音波振動子の角度調整における送信部の移動
を説明する図
【符号の説明】
10 音響強度分布測定装置 11 ハイドロホン(超音波センサ) 53 超音波振動子 21 傾斜ステージ 22 回転ステージ 23 振動子固定アーム 30 XYZロボット 31 XYテーブル 32 垂直軸 33 Z軸アーム 34 ハイドロホン固定部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子から所定距離だけ離れた位
    置における測定面上を移動可能な超音波センサにより、
    前記超音波振動子の音軸を中心とする前記測定面上の各
    位置において、前記超音波振動子から発せられた超音波
    を受信することにより、前記音軸を中心とする前記超音
    波振動子の音響強度分布を測定する音響強度分布測定装
    置において、前記音軸を前記測定面に対して略垂直にす
    るための調整方法であって、 前記測定面と平行で且つ前記超音波振動子からの距離が
    比較的小さい1つの仮想平面上の各位置において、前記
    超音波振動子から発せられた超音波の強度を測定して、
    該仮想平面内における前記超音波の強度が最大となるピ
    ーク地点を検出する第1ステップと、 前記ピーク地点から前記測定面に垂直方向に、前記超音
    波振動子からの距離が比較的大きくなるように移動した
    所望の地点において、前記超音波振動子から発せられた
    超音波の強度を測定して、該強度が最大値となるよう
    に、前記超音波振動子の角度を調整する第2ステップと
    からなり、 前記測定面と平行で且つ前記所望の地点よりも前記超音
    波振動子からの距離が比較的小さい平面を前記仮想平面
    として、前記第1ステップと前記第2ステップとを繰り
    返すことにより、前記音軸が前記測定面に対して垂直と
    なるように収束せしめることを特徴とする音軸調整方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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