JPH08152185A - 空調システムにおける結露防止制御方法 - Google Patents
空調システムにおける結露防止制御方法Info
- Publication number
- JPH08152185A JPH08152185A JP6291703A JP29170394A JPH08152185A JP H08152185 A JPH08152185 A JP H08152185A JP 6291703 A JP6291703 A JP 6291703A JP 29170394 A JP29170394 A JP 29170394A JP H08152185 A JPH08152185 A JP H08152185A
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- JP
- Japan
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- air
- duct
- temperature
- conditioning system
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Abstract
(57)【要約】
【目的】空調システムにおける一部のダクトの保温材を
無くしながら、特に空調機の立ち上がり時に問題となる
ダクト表面上の結露発生を防止する。 【構成】空気調和機により空気調和された空気を送るダ
クトDの内、少なくとも外面が調和空気と接触するダク
ト部分を裸ダクト3にする。また、温度センサ5および
湿度センサ6を設けて裸ダクト3周辺および室内空気の
露点温度を求め、空気調和機からの送風空気の温度を前
記露点温度以上の送風温度となるように冷却コイル9、
加熱コイル10を制御しながら、室内温度が安定するま
での間、空気調和機の運転を行う。
無くしながら、特に空調機の立ち上がり時に問題となる
ダクト表面上の結露発生を防止する。 【構成】空気調和機により空気調和された空気を送るダ
クトDの内、少なくとも外面が調和空気と接触するダク
ト部分を裸ダクト3にする。また、温度センサ5および
湿度センサ6を設けて裸ダクト3周辺および室内空気の
露点温度を求め、空気調和機からの送風空気の温度を前
記露点温度以上の送風温度となるように冷却コイル9、
加熱コイル10を制御しながら、室内温度が安定するま
での間、空気調和機の運転を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一部のダクトの保温を
行わずとも、空調システムの立ち上がり時におけるダク
ト表面の結露を防止し得る空調システムにおける結露防
止制御方法に関する。
行わずとも、空調システムの立ち上がり時におけるダク
ト表面の結露を防止し得る空調システムにおける結露防
止制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、単一ダクト方式、サプライチ
ャンバ方式およびレターンチャンバ方式などの一般的な
空調システムにおいては、空調機で作った空調空気を各
部屋に導くために、および各部屋から空気を空調機まで
戻すためにダクトが配設されている。特に給気ダクト
は、図7に示されるように、空調システム運転の立ち上
がり時に、ダクトD外面の結露発生を防止するととも
に、熱ロスを防止するために、空調室1内のダクト3お
よび機械室2内のダクト4の周囲にはグラスウール、ロ
ックウール、フェルト、ガラス綿などの保温材17が巻
かれている。
ャンバ方式およびレターンチャンバ方式などの一般的な
空調システムにおいては、空調機で作った空調空気を各
部屋に導くために、および各部屋から空気を空調機まで
戻すためにダクトが配設されている。特に給気ダクト
は、図7に示されるように、空調システム運転の立ち上
がり時に、ダクトD外面の結露発生を防止するととも
に、熱ロスを防止するために、空調室1内のダクト3お
よび機械室2内のダクト4の周囲にはグラスウール、ロ
ックウール、フェルト、ガラス綿などの保温材17が巻
かれている。
【0003】従来のダクト保温構造としては、ダクト露
出部にあっては、たとえば図5に示されるように、ダク
トDの外面に設けられた鋲30、30…を固定部材とし
てダクト周囲にグラスウールまたはロックウールなどの
保温材31を巻装し、さらにその周囲にわく材32を介
して化粧板33を取りつけた構造などが採用されてい
る。また、隠蔽部にあっては、たとえば図6に示される
ように、ダクトDの外面に設けられた鋲30を固定部材
としてダクト周囲にグラスウールまたはロックウールな
どの保温材31を巻装し、さらにその外周をアルミホイ
ールペーパー35で巻き、亀甲金網36で固定する構造
などが採用されている。
出部にあっては、たとえば図5に示されるように、ダク
トDの外面に設けられた鋲30、30…を固定部材とし
てダクト周囲にグラスウールまたはロックウールなどの
保温材31を巻装し、さらにその周囲にわく材32を介
して化粧板33を取りつけた構造などが採用されてい
る。また、隠蔽部にあっては、たとえば図6に示される
ように、ダクトDの外面に設けられた鋲30を固定部材
としてダクト周囲にグラスウールまたはロックウールな
どの保温材31を巻装し、さらにその外周をアルミホイ
ールペーパー35で巻き、亀甲金網36で固定する構造
などが採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空調機
から吹出口に至るすべてのダクト部分を保温材で覆うの
は、特にダクトが広範囲に分布している大部屋の場合
や、空調空気のダクトが多数の部屋に亘っている場合な
どは、ダクト総延長も長くなり非常に不経済となってい
る。また、ダクトの保温工事に多くの人手を要し、工期
も当然に長くなるなどの問題もある。
から吹出口に至るすべてのダクト部分を保温材で覆うの
は、特にダクトが広範囲に分布している大部屋の場合
や、空調空気のダクトが多数の部屋に亘っている場合な
どは、ダクト総延長も長くなり非常に不経済となってい
る。また、ダクトの保温工事に多くの人手を要し、工期
も当然に長くなるなどの問題もある。
【0005】そこで、本発明に主たる課題は、空調シス
テムにおけるダクトの保温材を無くしながら、特に空調
機の立ち上がり時に問題となるダクト表面上の結露を無
くするとともに、室内を目標温度にするまでの時間を短
縮し得る結露防止制御方法を提供することにある。
テムにおけるダクトの保温材を無くしながら、特に空調
機の立ち上がり時に問題となるダクト表面上の結露を無
くするとともに、室内を目標温度にするまでの時間を短
縮し得る結露防止制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、空気調和機により空気調和された空気を
ダクトを通して空調室内に供給するようにした空調シス
テムにおいて、前記ダクトの内、少なくとも外面が調和
空気または空調室内空気と接触するダクト部分を裸ダク
トにする一方、この裸ダクト周辺および/または室内空
気の露点温度を求め、空気調和機からの送風空気の温度
を前記露点温度以上の送風温度となるように加熱コイル
および/または冷却コイルを制御しながら、室内温度が
安定するまでの間、空気調和機の運転を行うことを特徴
とするものである。
に、本発明は、空気調和機により空気調和された空気を
ダクトを通して空調室内に供給するようにした空調シス
テムにおいて、前記ダクトの内、少なくとも外面が調和
空気または空調室内空気と接触するダクト部分を裸ダク
トにする一方、この裸ダクト周辺および/または室内空
気の露点温度を求め、空気調和機からの送風空気の温度
を前記露点温度以上の送風温度となるように加熱コイル
および/または冷却コイルを制御しながら、室内温度が
安定するまでの間、空気調和機の運転を行うことを特徴
とするものである。
【0007】また、この場合、漸次変化する前記裸ダク
ト周辺または室内空気の露点温度に合わせて送風温度を
徐々に下降させて追随させたり、前記送風空気の温度規
制による吹出温度差の減少を補うべく、送風機の送風量
を増大させた状態で送風を開始し、徐々に送風量を減少
させるように送風機の回転数を制御したり、あるいは室
内温度が安定するまでの間、加湿制御を行わないように
することもできる。
ト周辺または室内空気の露点温度に合わせて送風温度を
徐々に下降させて追随させたり、前記送風空気の温度規
制による吹出温度差の減少を補うべく、送風機の送風量
を増大させた状態で送風を開始し、徐々に送風量を減少
させるように送風機の回転数を制御したり、あるいは室
内温度が安定するまでの間、加湿制御を行わないように
することもできる。
【0008】
【作用】本発明においては、全ダクトの内、少なくとも
外面が調和空気(一次空気)または空調室内空気と接触
する部分、すなわち周辺温度が空調によって比例的に変
化する部分のダクト部分を裸ダクトとする。したがっ
て、当該ダクト部分は保温工事を省略することができる
ため、大幅な設備費の削減を行うことができる。
外面が調和空気(一次空気)または空調室内空気と接触
する部分、すなわち周辺温度が空調によって比例的に変
化する部分のダクト部分を裸ダクトとする。したがっ
て、当該ダクト部分は保温工事を省略することができる
ため、大幅な設備費の削減を行うことができる。
【0009】一方、裸ダクトとしたにも拘わらず、当初
より室内空気の露点温度以下の冷風を供給する通常の立
ち上がり運転制御で運転し始めた場合、前記裸ダクトの
表面には、熱交換により周辺空気が減湿されないまま露
点温度以下に冷やされるために結露が発生するが、本発
明においては、前記裸ダクト周辺または室内空気の露点
温度を求め、空気調和機からの送風空気の温度を前記露
点温度以上の送風温度となるように加熱コイルおよび/
または冷却コイルを制御しながら、室内温度が安定する
までの間、空気調和機の運転を行うようにしているた
め、裸ダクト表面の結露発生を防止することができる。
より室内空気の露点温度以下の冷風を供給する通常の立
ち上がり運転制御で運転し始めた場合、前記裸ダクトの
表面には、熱交換により周辺空気が減湿されないまま露
点温度以下に冷やされるために結露が発生するが、本発
明においては、前記裸ダクト周辺または室内空気の露点
温度を求め、空気調和機からの送風空気の温度を前記露
点温度以上の送風温度となるように加熱コイルおよび/
または冷却コイルを制御しながら、室内温度が安定する
までの間、空気調和機の運転を行うようにしているた
め、裸ダクト表面の結露発生を防止することができる。
【0010】他方で、前記制御の場合には、室内温度が
安定するまでに時間が掛かるなどの問題を有するが、本
発明の場合には、冷却空気の送風に伴ってダクト周辺空
気および室内空気の露点温度は徐々に下降するため、こ
れに追随させて送風空気の温度を徐々に低下させること
により室内温度が安定化(室内温度がほぼ目標温度とな
る状態)するまでの時間を短縮することができる。ま
た、送風機の送風量を増大させた状態で送風を開始し、
徐々に送風量を減少させるように送風機の回転数を制御
することにより、運転開始当初に冷風温度を制限してい
るために生ずる熱処理能力不足をカバーすることができ
る。さらに、室内温度が安定するまでの間は、加湿制御
を行わないようにすることにより、すなわち潜熱を与え
ないようにすることにより、さらに室内温度が安定化す
るまでの時間を短縮することができる。
安定するまでに時間が掛かるなどの問題を有するが、本
発明の場合には、冷却空気の送風に伴ってダクト周辺空
気および室内空気の露点温度は徐々に下降するため、こ
れに追随させて送風空気の温度を徐々に低下させること
により室内温度が安定化(室内温度がほぼ目標温度とな
る状態)するまでの時間を短縮することができる。ま
た、送風機の送風量を増大させた状態で送風を開始し、
徐々に送風量を減少させるように送風機の回転数を制御
することにより、運転開始当初に冷風温度を制限してい
るために生ずる熱処理能力不足をカバーすることができ
る。さらに、室内温度が安定するまでの間は、加湿制御
を行わないようにすることにより、すなわち潜熱を与え
ないようにすることにより、さらに室内温度が安定化す
るまでの時間を短縮することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳述する。
図1は、本発明空調制御方法を単一ダクト(室内露出ダ
クト)方式空調システムに適用した例であり、代表的な
空調室1と空調機が設備される機械室2とが図示されて
いる。空調機は、冷却コイル9、加熱コイル10、加湿
器11および送風機12が順に配置され、還気ダクト8
を通って流入する空調室1からの二次空気と外気ダクト
16から流入する外気との混合空気が冷却、減湿、加湿
および加温処理され所定の空気状態とされた後、この空
気調和された一次空気が送風機12の押込み圧によりダ
クトD内に送られ、各吹出口18、18…より空調室1
内に供給される。
図1は、本発明空調制御方法を単一ダクト(室内露出ダ
クト)方式空調システムに適用した例であり、代表的な
空調室1と空調機が設備される機械室2とが図示されて
いる。空調機は、冷却コイル9、加熱コイル10、加湿
器11および送風機12が順に配置され、還気ダクト8
を通って流入する空調室1からの二次空気と外気ダクト
16から流入する外気との混合空気が冷却、減湿、加湿
および加温処理され所定の空気状態とされた後、この空
気調和された一次空気が送風機12の押込み圧によりダ
クトD内に送られ、各吹出口18、18…より空調室1
内に供給される。
【0012】本発明においては、前記ダクトDの内、外
面が空調室内空気と直接的に接触するダクト部分を裸ダ
クト3として配設する一方、機械室2内に配置され空調
空気または空調室内空気と接触しないダクト4部分を保
温材17により周囲を巻装している。
面が空調室内空気と直接的に接触するダクト部分を裸ダ
クト3として配設する一方、機械室2内に配置され空調
空気または空調室内空気と接触しないダクト4部分を保
温材17により周囲を巻装している。
【0013】前記空調室1内に配設される裸ダクト3の
周囲および空調室1内の適宜の位置には、温度センサ5
および湿度センサ6を1組として、複数組の温湿度セン
サが設けられている。この場合、前記温度センサ5、湿
度センサ6の配置位置は、特に限定されないが、裸ダク
ト3外面の結露防止を目的とする意味においては、裸ダ
クト3近傍に多く配置するのが制御精度の点で望まし
い。なお、前記温度センサ5および湿度センサ6は、露
点温度を求めるためであるから、これに代えて露点温度
計を用いて直接露点温度を測定することもできる。
周囲および空調室1内の適宜の位置には、温度センサ5
および湿度センサ6を1組として、複数組の温湿度セン
サが設けられている。この場合、前記温度センサ5、湿
度センサ6の配置位置は、特に限定されないが、裸ダク
ト3外面の結露防止を目的とする意味においては、裸ダ
クト3近傍に多く配置するのが制御精度の点で望まし
い。なお、前記温度センサ5および湿度センサ6は、露
点温度を求めるためであるから、これに代えて露点温度
計を用いて直接露点温度を測定することもできる。
【0014】また、裸ダクト3の始端位置(空調室1と
機械室2との境界位置近傍)に対しては、内部を流れる
空調空気の温度を計測するための温度センサ7が設けら
れている。
機械室2との境界位置近傍)に対しては、内部を流れる
空調空気の温度を計測するための温度センサ7が設けら
れている。
【0015】前記温度センサ5および湿度センサ6、温
度センサ7および冷却コイル9の出口部分に配置された
温度センサ19により計測された計測情報はアナログ信
号Ai のままデジタル調節器21に入力される。このデ
ジタル調節器21においては、前記アナログ信号Aiを
A/D変換した後、予め定められたプログラムに従って
演算処理を行い、その演算結果をD/A変換した後、出
力信号Ao として発信し、冷却コイル9の冷水制御弁1
5および加熱コイル10の温水制御弁14のそれぞれが
開閉制御される。また、送風機12はインバータ回路1
3による回転数制御が行われ、前記デジタル調節器21
により制御される。
度センサ7および冷却コイル9の出口部分に配置された
温度センサ19により計測された計測情報はアナログ信
号Ai のままデジタル調節器21に入力される。このデ
ジタル調節器21においては、前記アナログ信号Aiを
A/D変換した後、予め定められたプログラムに従って
演算処理を行い、その演算結果をD/A変換した後、出
力信号Ao として発信し、冷却コイル9の冷水制御弁1
5および加熱コイル10の温水制御弁14のそれぞれが
開閉制御される。また、送風機12はインバータ回路1
3による回転数制御が行われ、前記デジタル調節器21
により制御される。
【0016】次いで、ダクトの吹出口20からの空調空
気を天井チャンバで一旦受けて、天井Sに配設された各
吹出口18から吹出しを行うサプライチャンバ方式の空
調システムに対して本発明を適用した場合のダクト構造
を図2に示すと、空調室1の天井S裏に配設されるダク
ト部分は、ダクトDから吹き出される空調空気と直接的
に接触することになるため、この部分のダクトが裸ダク
ト3とされる。また、レターンチャンバ方式の空調シス
テムの場合には、図3に示されるように、還り空気、つ
まり空調室内の空気と接触することになるため、この部
分のダクトが裸ダクト3とされる。なお、図2および図
3においては、温・湿度センサおよび制御系は一切省略
されている。
気を天井チャンバで一旦受けて、天井Sに配設された各
吹出口18から吹出しを行うサプライチャンバ方式の空
調システムに対して本発明を適用した場合のダクト構造
を図2に示すと、空調室1の天井S裏に配設されるダク
ト部分は、ダクトDから吹き出される空調空気と直接的
に接触することになるため、この部分のダクトが裸ダク
ト3とされる。また、レターンチャンバ方式の空調シス
テムの場合には、図3に示されるように、還り空気、つ
まり空調室内の空気と接触することになるため、この部
分のダクトが裸ダクト3とされる。なお、図2および図
3においては、温・湿度センサおよび制御系は一切省略
されている。
【0017】次いで、前記空調システムにおける立ち上
がり制御方法について図4に基づいて詳述すると、空調
を開始する前の空調室内の状態点をA(乾球温度30
℃、相対湿度70%)として、この状態から空調機の運
転を開始するとして、従来のようにすべてのダクトを保
温した場合には、その断熱効果によりダクト外面側の空
気がダクト内冷却空気によって冷やされないため、目標
点T.P(乾球温度26℃、相対湿度50%)を横軸方
向にずらして飽和線と交わる露点温度C(乾球温度14
℃)の冷風をダイレクトに送りクーリングダウンするこ
とができるが、本発明のようにダクトDの一部を裸ダク
トとした場合に、急激に冷却空気を送るとダクト外面と
接触する空気が冷やされ、状態点Aが飽和線の左側に移
行して結露が生ずる。そこで本発明においては、状態点
Aにある空気が結露しない条件、すなわち露点温度B以
下とならないように、送風空気の温度を加熱コイルおよ
び/または冷却コイルにより制御しながら空調室内空気
が目標点T.Pになるまで運転を行う。
がり制御方法について図4に基づいて詳述すると、空調
を開始する前の空調室内の状態点をA(乾球温度30
℃、相対湿度70%)として、この状態から空調機の運
転を開始するとして、従来のようにすべてのダクトを保
温した場合には、その断熱効果によりダクト外面側の空
気がダクト内冷却空気によって冷やされないため、目標
点T.P(乾球温度26℃、相対湿度50%)を横軸方
向にずらして飽和線と交わる露点温度C(乾球温度14
℃)の冷風をダイレクトに送りクーリングダウンするこ
とができるが、本発明のようにダクトDの一部を裸ダク
トとした場合に、急激に冷却空気を送るとダクト外面と
接触する空気が冷やされ、状態点Aが飽和線の左側に移
行して結露が生ずる。そこで本発明においては、状態点
Aにある空気が結露しない条件、すなわち露点温度B以
下とならないように、送風空気の温度を加熱コイルおよ
び/または冷却コイルにより制御しながら空調室内空気
が目標点T.Pになるまで運転を行う。
【0018】この場合、冷却空気の送風に伴ってダクト
周辺空気および室内空気の露点温度は徐々に下降する
(飽和線上をC点側に向かって移行する。)ため、これ
に追随させて送風空気の温度を徐々に低下させることに
より室内温度が安定化するまでの時間を短縮することが
できる。また、状態点Aから目標点T.Pに移行するま
での間は、前述のように冷風温度が制限されているた
め、この間は熱処理能力不足となる。したがって、この
間の熱処理能力不足を補うため、送風機に設けたインバ
ータ回路13により、当初は送風機の送風量を増大させ
た状態で送風を開始し、徐々に送風量を減少させるよう
に送風機の回転数を制御する。さらには、室内温度が安
定するまでの間は、加湿制御を行わないようにすること
により、すなわち潜熱を与えないようにすることによ
り、さらに室内温度が安定化するまでの時間を短縮する
ことができる。
周辺空気および室内空気の露点温度は徐々に下降する
(飽和線上をC点側に向かって移行する。)ため、これ
に追随させて送風空気の温度を徐々に低下させることに
より室内温度が安定化するまでの時間を短縮することが
できる。また、状態点Aから目標点T.Pに移行するま
での間は、前述のように冷風温度が制限されているた
め、この間は熱処理能力不足となる。したがって、この
間の熱処理能力不足を補うため、送風機に設けたインバ
ータ回路13により、当初は送風機の送風量を増大させ
た状態で送風を開始し、徐々に送風量を減少させるよう
に送風機の回転数を制御する。さらには、室内温度が安
定するまでの間は、加湿制御を行わないようにすること
により、すなわち潜熱を与えないようにすることによ
り、さらに室内温度が安定化するまでの時間を短縮する
ことができる。
【0019】ところで、一旦目標点T.Pに達した後
は、通常の空調制御どおり、冷房熱負荷計算により求め
られた所定の顕熱比線、図示の例では顕熱比0.83の
線上の冷却空気を送り、室内空気をT.P位置の状態に
維持する。
は、通常の空調制御どおり、冷房熱負荷計算により求め
られた所定の顕熱比線、図示の例では顕熱比0.83の
線上の冷却空気を送り、室内空気をT.P位置の状態に
維持する。
【0020】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、空
調システムにおける一部のダクトを保温材を有しない裸
ダクトとすることができるため、設備費を大幅に節減す
るとともに、ダクト工事に要する手間や時間を大幅に低
減することができる。また、本発明制御方法に従えば、
ダクトを裸ダクトとしながらも、特に空調機の立ち上が
り時に問題となるダクト表面の結露発生を防止すること
ができるとともに、室内を目標温度にするまでの時間を
支障のない程度まで短縮することができる。
調システムにおける一部のダクトを保温材を有しない裸
ダクトとすることができるため、設備費を大幅に節減す
るとともに、ダクト工事に要する手間や時間を大幅に低
減することができる。また、本発明制御方法に従えば、
ダクトを裸ダクトとしながらも、特に空調機の立ち上が
り時に問題となるダクト表面の結露発生を防止すること
ができるとともに、室内を目標温度にするまでの時間を
支障のない程度まで短縮することができる。
【図1】単一ダクト方式空調システムに対する本発明適
用例の概要図である。
用例の概要図である。
【図2】サプライチャンバ方式空調システムに対する本
発明適用例の概要図である。
発明適用例の概要図である。
【図3】レターンチャンバ方式空調システムに対する本
発明適用例の概要図である。
発明適用例の概要図である。
【図4】本発明に係る制御方式を説明するための空気線
図である。
図である。
【図5】従来構造による露出部ダクトの構造斜視図であ
る。
る。
【図6】従来構造による隠蔽部ダクトの構造斜視図であ
る。
る。
【図7】従来の単一ダクト方式空調システムの概要図で
ある。
ある。
1…空調室、2…機械室、3…裸ダクト、4…保温ダク
ト、5・7…温度センサ、6…湿度センサ、8…還気ダ
クト、9…冷却コイル、10…加熱コイル、11…エア
ワッシャ、12…送風機、13…インバータ回路、14
…温水制御弁、15…冷水制御弁、17…保温材、21
…デジタル調節器
ト、5・7…温度センサ、6…湿度センサ、8…還気ダ
クト、9…冷却コイル、10…加熱コイル、11…エア
ワッシャ、12…送風機、13…インバータ回路、14
…温水制御弁、15…冷水制御弁、17…保温材、21
…デジタル調節器
Claims (4)
- 【請求項1】空気調和機により空気調和された空気をダ
クトを通して空調室内に供給するようにした空調システ
ムにおいて、 前記ダクトの内、少なくとも外面が調和空気または空調
室内空気と接触するダクト部分を裸ダクトにする一方、
この裸ダクト周辺および/または室内空気の露点温度を
求め、空気調和機からの送風空気の温度を前記露点温度
以上の送風温度となるように加熱コイルおよび/または
冷却コイルを制御しながら、室内温度が安定するまでの
間、空気調和機の運転を行うことを特徴とする空調シス
テムにおける結露防止制御方法。 - 【請求項2】漸次変化する前記裸ダクト周辺または室内
空気の露点温度に合わせて送風温度を徐々に下降させて
追随させる請求項1記載の空調システムにおける結露防
止制御方法。 - 【請求項3】前記送風空気の温度規制による吹出温度差
の減少を補うべく、送風機の送風量を増大させた状態で
送風を開始し、徐々に送風量を減少させるように送風機
の回転数を制御する請求項1、2記載の空調システムに
おける結露防止制御方法。 - 【請求項4】室内温度が安定するまでの間、加湿制御を
行わないようにする請求項1〜3記載の空調システムに
おける結露防止制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6291703A JPH08152185A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 空調システムにおける結露防止制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6291703A JPH08152185A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 空調システムにおける結露防止制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08152185A true JPH08152185A (ja) | 1996-06-11 |
Family
ID=17772313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6291703A Pending JPH08152185A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | 空調システムにおける結露防止制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08152185A (ja) |
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