JPH08150683A - 半硬化状金属箔張り積層板及びその製造方法 - Google Patents

半硬化状金属箔張り積層板及びその製造方法

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JPH08150683A
JPH08150683A JP6315988A JP31598894A JPH08150683A JP H08150683 A JPH08150683 A JP H08150683A JP 6315988 A JP6315988 A JP 6315988A JP 31598894 A JP31598894 A JP 31598894A JP H08150683 A JPH08150683 A JP H08150683A
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resin
semi
metal foil
cured
clad laminate
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JP6315988A
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English (en)
Inventor
Keita Miyasato
桂太 宮里
Sukeji Murakoshi
資治 村越
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Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 品質の安定した低コストのプリント配線板の
提供を目的とし、特に多層プリント配線板用のコア材や
表面材として有用な基材とその製造方法の提供を目的と
する。 【構成】 熱硬化性樹脂に含浸された1枚、または積層
された2枚のガラス繊維基材の上面及び/または下面に
前記熱硬化性樹脂を媒体にして金属箔が接着されてお
り、且つ、前記熱硬化性樹脂が半硬化状態である半硬化
状金属箔張り積層板、及び、2枚の金属箔を別々に送り
出し、夫々に熱硬化性樹脂を均一の厚さに塗布し、乾燥
後、金属箔の樹脂塗布面を対向させ、且つ、該対向面間
に1枚、または、2枚のガラス繊維基材を送り込み、プ
レスローラで積層圧着し、次いで、連続的に加熱加圧し
て、前記熱硬化性樹脂を半硬化状とし、冷却後、定尺に
切断する工程からなり、上記各工程が連結されている半
硬化状金属箔張り積層板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器や電気機器、
コンピューター、通信機器等に用いられる金属箔張り積
層板に関する。特に、多層プリント配線板の薄物の基材
の製造に好適な金属箔張り積層板に関する。
【0002】
【従来技術の説明】従来、プリント配線板用に用いられ
る金属箔張り積層板は、ガラスクロスにエポキシ樹脂等
の熱硬化性樹脂を塗布含浸してプリプレグとし、これを
定尺に切断し、金属箔と共に必要枚数積層し、多段プレ
スに組み込み加熱加圧成形して製造されている。また、
プリント配線板の中で最近益々その比率が増大している
多層プリント配線板は、前記の両面板用の金属箔張り積
層板の代わりに、プリプレグの積層枚数を少なくし、そ
の両面または片面に金属箔を重ねて同様に加熱加圧成形
して薄い金属箔張り積層板を得る。この薄い金属箔張り
積層板に回路を形成し、コア材、または表面材とし、間
に接着材としてプリプレグを用い積層し、再度加熱加圧
して多層プリント配線板を得ている。
【0003】しかし、これらの製造方法では、ガラスク
ロスのプリプレグを基本としているため、プリプレグ製
造工程に起因するいろんな問題を有する。例えば、プリ
プレグマシンは、ガラスクロスを樹脂に含浸した後マン
グルで絞り、縦型の乾燥機で乾燥し半硬化状のプリプレ
グを得る。樹脂の含浸されたガラスクロスを乾燥機の頂
部まで引き上げる際に、テンションバランスによりガラ
スクロスにバタツキ等が発生する。特に厚さが150μ
m以下のガラスクロスの場合、このバタツキは仕上がり
のプリプレグ及び積層板の寸法変化等に問題となる場合
がある。また、ガラスクロスに樹脂を含浸させマングル
で絞る方法のため含浸層内の樹脂の粘度管理が難しいと
か、ガラスクロスに対する樹脂分のコントロールが難し
い等の問題がある。樹脂分のコントロールが難しいとい
うことは、樹脂分全体のコントロールが難しいというこ
とと、ガラスクロスの厚さ方向における樹脂分のコント
ロールが難しいということがある。また、最近のプリン
ト配線板業界の共通の課題として、一定の品質を維持し
ながら如何にしてプリント配線板のコストダウンを計る
かという大きな課題を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のプリ
プレグ工程が有するテンションのバラツキ、及び樹脂分
の制御が難しい等の欠点を解消し、コストの安いプリン
ト配線板を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意研究の結果、熱硬化性樹脂に含浸
された1枚、または積層された2枚のガラス繊維基材の
上面及び/または下面に前記熱硬化性樹脂を媒体にして
金属箔が接着されており、且つ、前記熱硬化性樹脂が半
硬化状態である半硬化状金属箔張り積層板とすることに
より、また、半硬化状金属箔張り積層板の熱硬化性樹脂
の170℃におけるゲルタイムが20〜200秒の範囲
にある半硬化状金属箔張り積層板とすることにより前記
課題の解決が可能であることを見出だした。また、2枚
の金属箔を別々に送り出し、夫々に熱硬化性樹脂を均一
の厚さに塗布し、乾燥後、2枚の金属箔の樹脂塗布面を
対向させ、且つ、該対向面間に1枚、または、2枚のガ
ラス繊維基材を送り込み、プレスローラで積層圧着し、
次いで、連続的に加熱加圧して、前記熱硬化性樹脂を半
硬化状とし、冷却後、定尺に切断する工程からなり、こ
れら各工程が連結されている半硬化状金属箔張り積層板
の製造方法により、更に、前記製造方法において、ガラ
ス繊維基材がガラスクロスであり、該ガラスクロスをシ
ランカップリング剤で表面処理する工程と連結されてい
る半硬化状金属箔張り積層板の製造方法により課題の解
決が可能であることを見出だした。
【0006】また、このようにして連続法で得られた半
硬化状の金属箔張り積層板をプレス機で加熱加圧成形
し、金属箔張り積層板とするものである。本発明の半硬
化状金属箔張り積層板の製造方法について図1により説
明する。ガラス繊維基材1は、シランカップリング剤に
より表面処理されたものを用いる。また、金属箔3上に
は熱硬化性樹脂を樹脂タンク12で調合し、樹脂配送管
13を経て樹脂塗布装置4にて塗布する。更に、樹脂コ
ーター5により樹脂塗布厚を均一にし、乾燥装置6を通
し乾燥する。(以下樹脂付き金属箔という) この樹脂付き金属箔の樹脂塗布面を対向させ前記の処理
ガラス繊維基材を間に挟み、上面及び/または下面に絞
り合わせロール7にて積層圧着し、加熱加圧装置8にて
加熱加圧し、ガラス繊維基材に樹脂を含浸させながら半
硬化状態とする。 加熱加圧装置としては、加熱加圧ロ
ールを複数並列させても、上下に金属製のベルトを用い
るダブルベルト方式でも良い。続いて、冷却装置9を経
て切断機10で定尺に切断し、本発明の半硬化状金属箔
張り積層板11が得られる。本発明の製造方法におい
て、熱硬化性樹脂に溶剤タイプを用いた場合、金属箔に
塗布された熱硬化性樹脂を乾燥する工程において溶剤分
を10重量%以下にする必要がある。溶剤分がこれより
多いと、ガラス繊維基材と積層圧着した後の加熱加圧工
程に時間を要することになり、工程速度を上げられない
といった問題が生じ、場合によっては金属箔とガラス繊
維基材との接着に支障を来すことがある。
【0007】図1には示されていないが、本発明の製造
方法にはガラス繊維基材がガラスクロスの場合、シラン
カップリング剤による表面処理工程を連結することがで
きる。この場合は、脱油処理されたガラスクロスを用
い、シランカップリング剤を溶解した表面処理液中に数
秒間浸漬した後、マングルで絞液し、続いて100〜1
80℃で乾燥キュアリングし、処理ガラスクロスとさ
れ、対向する樹脂付き金属箔の間に送り込まれる。本発
明で用いられるガラス繊維基材としては、ガラス繊維強
化樹脂積層板の強化材として従来より使用されているE
ガラス、Sガラス、Dガラス等のガラス繊維を用いるこ
とができる。基材の形態としては、織物や組布等が使用
できる。ガラスクロスの場合は、質量が20〜300g
/m2 の範囲のものが使用でき、より好ましくは20〜
220g/m2 の範囲のガラスクロスが使用できる。質
量が20g/m2 より小さい場合は厚さが薄すぎて両面
の銅箔間の絶縁信頼性に欠け、質量が300g/m2
り大きい場合は、金属箔に塗布する熱硬化性樹脂の量が
多量になり、樹脂量のコントロールが難しくなる。
【0008】また、本発明のガラス繊維基材がガラスク
ロスの場合、前記したようにシランカップリング剤で表
面処理をする必要がある。シランカップリング剤として
は、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス
(2−メトキシ)シラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸
塩、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン等を使用することができる。
【0009】シランカップリング剤は、水溶液、また
は、アルコール類、ケトン類、グリコール類、エーテル
類、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒の溶液、或いは
水とこれら有機溶媒との混合溶媒の溶液として0.1〜
5.0重量%の濃度で使用される。ガラス繊維基材の表
面に付着させるシランカップリング剤の量(固形分基
準)としては、0.001〜0.5重量%の範囲が好ま
しく、更に好ましくは、0.01〜0.2重量%の範囲
である。これらをガラス繊維基材に付着させる方法とし
ては、浸漬法だけでなくスプレー法等の方法を用いても
良い。本発明に使用されるガラス繊維基材は、1枚また
は2枚である。2枚の場合は、図1においてガラス繊維
基材1の送り出しを2段にする。ガラス繊維基材を2枚
使用する場合は、金属箔は両面に必要であり、ガラス繊
維基材がガラスクロスの場合は、質量が220g/m2
以下のものを使用することが望ましい。また、ガラスク
ロスの織り組織としては、平織り、朱子織り、綾織り、
ななこ織り等のガラスクロスを用いることができる。ガ
ラス繊維基材としては2軸、3軸、4軸等の組布を使用
することもできる。組布は、たて糸、よこ糸、或いは斜
行糸を積層し、交点をバインダーで接着し布状としたも
のである。ガラス繊維基材が2枚の場合、異なる形態の
ガラス繊維基材を使用することも可能である。
【0010】本発明に用いられる熱硬化性樹脂として
は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等
の単独、または混合樹脂が用いられる。これら熱硬化性
樹脂は、溶剤タイプでも、無溶剤タイプでも使用でき
る。本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、従来公
知のものが適宜使用できる。例えばビスフェノールAタ
イプのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFタイプ
のジグリシジルエーテル、及びこれらの臭素化エポキシ
樹脂、ノボラックタイプのポリグリシジルエーテル等が
挙げられる。エポキシ樹脂の場合には、通常、硬化剤
(促進剤)が併用される。硬化剤としてはアミン系、酸
無水物系、エポキシ系などの硬化剤を挙げることができ
る。アミン系の硬化剤としては、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピル
アミン、ジシアンジアミド、4,4´−メチレンジアニ
リン、m−フェニレンジアミン等が挙げられる。また、
酸無水物系の硬化剤としては、フタル酸無水物、ヘキサ
ヒドロフタル酸無水物、ナディクメチルアンハイドライ
ド、ドデシルコハク酸無水物等が挙げられる。更に、エ
ポキシ系の硬化剤としては、ブチルグリシジルエーテ
ル、ヘプチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジル
エーテル、クレジルグリシジルエーテル等があげられ
る。
【0011】本発明に用いられるポリイミド樹脂として
は、プリント配線板用の基材樹脂として使用されている
イミド骨格を有するポリイミド樹脂が使用できる。代表
的なものとして、ケルイミド601(RHONE−PO
ULENC社製)が挙げられる。また、フェノール樹脂
としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フ
ェノール樹脂、炭化水素変性フェノール樹脂、シリコー
ン樹脂変性フェノール樹脂、エポキシ樹脂変性フェノー
ル樹脂等があげられる。また、上記のような樹脂を用い
た本発明の半硬化状とは、170℃におけるゲルタイム
が20〜200秒、更に好ましくは50〜150秒の状
態をいう。ゲルタイムが20秒より小さい場合は、プレ
ス成形時にボイドが抜けにくく、200秒より大きい場
合は、プレス成形時に全圧をかけるまでの時間が長くな
るため樹脂が流出しやすくなり、樹脂分のコントロール
が難しい。本発明で用いられるゲルタイムの測定はJI
S C 6487−1980の7.9による。本発明の製造
方法において、熱硬化性樹脂が半硬化状になるのは、乾
燥工程においてなるように温度条件を設定しても良い
し、また、ガラス繊維基材を積層圧着した後の加熱加圧
工程でなるように条件を設定しても良いが、金属箔とガ
ラス繊維基材との接着性を考えると、乾燥工程において
半硬化状になるように条件を設定することが望ましい。
また、本発明に使用される金属箔は、銅、金、銀、アル
ミニウム、鉄、ニッケル、亜鉛等の単独、または、合金
や複合箔が用いられる。金属箔の厚さとしては、5〜8
0μmの範囲のものが使用できる。更に、本発明の製造
方法では、金属箔として別工程で熱硬化性樹脂を塗布さ
れ乾燥されたものを使用することもできる。 本発明の
片面だけに金属箔が積層されている半硬化状金属箔張り
積層板は、図1における2セットの金属箔のいずれかを
耐熱性を有する離型フィルムにすることにより得られ
る。この場合離型フィルムは、切断前に剥がして巻き取
っても良いし、一緒に切断しても良い。
【0012】
【作用】本発明の半硬化状金属箔張り積層板の製造方法
は、ガラス繊維基材をプリプレグにするという従来の工
程を取らないため、プリプレグ工程に起因する各種の欠
点を除去することができる。例えば、金属箔に塗布され
た樹脂にガラス繊維基材を含浸させるため、従来のプリ
プレグ工程で見られたガラス繊維基材のテンションばら
つきによるバタツキ等の現象は少なくすることができ
る。このことは、特に厚さが150μmより薄いガラス
クロスの場合に大きな効果をもたらす。テンションのバ
ラツキの大きいガラスクロスを基材とした積層板は、寸
法安定性が悪く、板の反り捩じれも起こしやすい。ま
た、平らな平面を有する金属箔に樹脂を塗布する方式の
ため、塗布量の制御が容易で、得られた積層板の樹脂分
を一定に保つことができる。更に、本発明の製造方法で
は、2枚の金属箔への樹脂の塗布量を変えることにより
ガラス繊維基材の厚さ方向の樹脂分をコントロールする
ことが可能となる。本発明の製造方法では、ガラス繊維
基材を1枚または2枚としているため、直接樹脂に含浸
させる方法と同様な含浸性を得ることができる。また、
本発明の製造方法では、プレス機により加熱加圧する方
法をとることができるため、特に含浸性に注意しなくて
もガラス繊維基材に対する樹脂の含浸は、良好とするこ
とができる。
【0013】また、本発明の製造方法は、ガラス繊維基
材の表面処理工程を連結することも可能である。このこ
とは基材の巻取り回数や運搬経路の低減を含む大幅な工
程省略が可能となり、加工コストの大幅な低減を計るこ
とができる。基材の巻取り回数の低減や、装置内の走行
距離の短縮は、基材のテンションのバランスを良好にし
目曲りを少なくすることができることや、基材の有する
歪みを少なくすることができるため品質上の点からも大
きな利点となる。更に、本発明の半硬化状金属箔張り積
層板は、両面または片面に金属箔を有するため、プレス
機にて加熱加圧するだけで金属箔張り積層板が得られ
る。従って、通常の工程で必要とされるプリプレグと金
属箔を一定枚数単位に重ね合わせる作業が省略されるこ
とになり、加工コストの低減を計ることができる。本発
明の半硬化状金属箔張り積層板は、金属箔が片面の場合
も含まれる。金属箔が片面の場合は、多層プリント配線
板を製造する際の表面材として使用することができる。
本発明の半硬化状金属箔張り積層板は、170℃におけ
るゲルタイムが20〜200秒に設定されているため、
ボイドの少ない、樹脂分の安定した金属箔張り積層板を
得ることができる。また、本発明の半硬化状金属箔張り
積層板は、基材としてガラス繊維織物を用いた場合は、
目曲りが少なく、樹脂分が安定しているため、寸法安定
性が良く、反り捩じれの起こりにくい、また、各種特性
の安定した積層板を安価に得ることができる。特に、多
層積層板のコア材や表面材として好適な積層板を得るこ
とができる。
【0014】
【実施例】
<実施例1> 処理液の調合 シランカップリング剤としてN−β−(N−ビニルベン
ジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン・塩酸塩[東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製;SZ−6032]を用い、シランカップリン
グ剤を0.5%(固形分)、酢酸を0.3%含有する水
溶液を得た。この水溶液に若干のメタノールを加えシラ
ンカップリング剤処理液を調合した。 ガラス繊維基材 基材として次の仕様のガラスクロスWEA 05E[日
東紡績(株)製]を用いた。ガラスクロスは脱油処理さ
れたものを用いた。 使用糸 たて ECD 450 1/0 よこ ECD 450 1/0 打込み本数 たて 60本/25mm よこ 46本/25mm 質量 48g/m2 厚さ 0.05mm 組織 平織り 表面処理剤付着率 0.15%
【0015】エポキシ樹脂ワニス エポキシ樹脂ワニスとして以下の組成(G−10処方)
を調合した。 エピコート1001[油化シェルエポキシ(株)製]… 80部 エピコート154 [油化シェルエポキシ(株)製]… 20部 ジシアンジアミド … 4部 ベンジルジメチルアミン …0.2部 ジメチルホルムアミド … 30部 金属箔として片面粗面化加工された厚さ18μmの銅
箔を用いた。 半硬化状金属箔張り積層板の製造 a)ガラスクロスの表面処理工程 のガラスクロスを送り出し、の表面処理液に浸漬
し、マングルにてピックアップ30%となるように絞液
した後、110℃で加熱乾燥して処理ガラスクロスとし
た。 b)銅箔への樹脂塗布工程 の銅箔の粗面化加工面にのエポキシ樹脂ワニスを1
2g/m2 の割合で塗工し、ドクターナイフで一定厚み
に調節した後、130℃で乾燥した。銅箔は、図1の3
に示すように2セット用意し、夫々に樹脂を塗布し乾燥
した。
【0016】c)半硬化状金属箔張り積層板の製造 b)で得られた2枚の樹脂付き銅箔の樹脂の塗布された
面を対向させ、その間にa)の処理ガラスクロスを送り
込み、絞り合わせロール7で積層圧着し、次いで加熱加
圧ロール8にて180℃、3kg/cm2 で加熱加圧
し、樹脂を溶融しガラスクロスに含浸させる。続いて冷
却装置9にて40℃まで冷却してから1m幅に切断し本
発明の半硬化状金属箔張り積層板を得た。得られた半硬
化状積層板のゲルタイムは、170℃で120秒であっ
た。 金属箔張り積層板の製造 のc)で得られた半硬化状積層板を真空プレス機で1
70℃、20kg/cm2 で120分加熱加圧成形して
厚さ0.08mmの両面銅張り積層板を得た。得られた
積層板の板厚の偏差は0.08±0.005mmであっ
た。尚、この実施例においてからまでの工程は図1
に示すように連結されており連続工程で行われた。速度
は8m/分で実施した。
【0017】<実施例2>実施例1のガラスクロスを下
記の仕様のWEA 7628[日東紡績(株)製]と
し、シランカップリング剤をエポキシシラン、銅箔への
樹脂の塗布量を48g/m2 、工程速度を4m/分とし
たほかは実施例1と同様に行った。得られた半硬化状積
層板のゲルタイムは、170℃で150秒であった。こ
の半硬化状積層板を用いて得られた銅箔張り積層板は厚
さ0.2mmであった。 使用糸 たて ECG 75 1/0 よこ ECG 75 1/0 打込み本数 たて 44本/25mm よこ 32本/25mm 質量 209g/m2 厚さ 0.18mm 組織 平織り 表面処理剤付着率 0.1%
【0018】<実施例3>実施例1のガラスクロスを下
記の仕様のWEA 106[日東紡績(株)製]とし、
シランカップリング剤をエポキシシラン、銅箔への樹脂
の塗布量を7g/m2 、工程速度を10m/分としたほ
かは実施例1と同様に行った。得られた半硬化状積層板
のゲルタイムは、170℃で40秒であった。この半硬
化状積層板を用いて得られた銅箔張り積層板は厚さ0.
06mmであった。 使用糸 たて ECD 900 1/0 よこ ECD 900 1/0 打込み本数 たて 56本/25mm よこ 56本/25mm 質量 25g/m2 厚さ 0.03mm 組織 平織り 表面処理剤付着率 0.1%
【0019】<実施例4>実施例1のガラスクロスを下
記の仕様のWEA 116E[日東紡績(株)製]2枚
とし、銅箔への樹脂の塗布量を52g/m2 、工程速度
を4m/分としたほかは実施例1と同様に行った。得ら
れた半硬化状積層板のゲルタイムは、170℃で120
秒であった。この半硬化状積層板を用いて得られた銅箔
張り積層板は厚さ0.23mmであった。 使用糸 たて ECE 225 1/0 よこ ECE 225 1/0 打込み本数 たて 59本/25mm よこ 56本/25mm 質量 104g/m2 厚さ 0.10mm 組織 平織り 表面処理剤付着率 0.1%
【0020】
【発明の効果】本発明の半硬化状金属箔張り積層板の製
造方法は、従来のプリプレグ工程を必要としないため、
基材の目曲りの少ない、樹脂分の安定した金属箔張り積
層板を可能とする。また、プリプレグ工程を省くことと
ガラス繊維基材の表面処理工程を連結することにより積
層板製造の加工コストの大幅な低減を計ることができ
る。 本発明の半硬化状金属箔張り積層板は、プレス機
で加熱加圧するだけで寸法安定性の良い、反り捩じれの
少ない、樹脂分の安定した金属箔張り積層板を安価に得
ることができ、特に、多層プリント配線板のコア材や表
面材として好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を示す概略図
【符号の説明】
1. ガラス繊維基材 2. ガイドロール 3. 金属箔 4. 樹脂塗布装置 5. 樹脂コーター 6. 乾燥装置 7. 絞り合わせロール 8. 加熱加圧装置 9. 冷却装置 10.切断機 11.半硬化状金属箔張り積層板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/38 D 7511−4E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂に含浸された1枚、または
    積層された2枚のガラス繊維基材の上面及び/または下
    面に前記熱硬化性樹脂を媒体にして金属箔が接着されて
    おり、且つ、前記熱硬化性樹脂が半硬化状態であること
    を特徴とする半硬化状金属箔張り積層板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、熱硬化性樹脂の17
    0℃におけるゲルタイムが20〜200秒の範囲にある
    ことを特徴とする半硬化状金属箔張り積層板。
  3. 【請求項3】 2枚の金属箔を別々に送り出し、夫々に
    熱硬化性樹脂を均一の厚さに塗布し、乾燥後、金属箔の
    樹脂塗布面を対向させ、且つ、該対向面間に1枚、また
    は、2枚のガラス繊維基材を送り込み、プレスローラで
    積層圧着し、次いで、連続的に加熱加圧して、前記熱硬
    化性樹脂を半硬化状とし、冷却後、定尺に切断する工程
    からなり、上記各工程が連結されていることを特徴とす
    る半硬化状金属箔張り積層板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、ガラス繊維基材がガ
    ラスクロスであり、該ガラスクロスをシランカップリン
    グ剤で表面処理する工程と連結されていることを特徴と
    する半硬化状金属箔張り積層板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、定尺に切断
    された半硬化状金属箔張り積層板をプレス機で加熱加圧
    成形し金属箔張り積層板とすることを特徴とする金属箔
    張り積層板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3または4において、熱硬化性樹
    脂が均一な厚さに塗布され乾燥されている金属箔を用い
    ることを特徴とする半硬化状金属箔張り積層板の製造方
    法。
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