JPH08149785A - 駆動装置、光学装置およびカメラ - Google Patents

駆動装置、光学装置およびカメラ

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JPH08149785A
JPH08149785A JP6315710A JP31571094A JPH08149785A JP H08149785 A JPH08149785 A JP H08149785A JP 6315710 A JP6315710 A JP 6315710A JP 31571094 A JP31571094 A JP 31571094A JP H08149785 A JPH08149785 A JP H08149785A
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JP
Japan
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rotor
lens
drive
stator
coil
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JP6315710A
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Koji Akata
弘司 赤田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物体、例えばレンズ保持部材を光軸方向に移
動させる駆動源を有する駆動装置において、高速化、静
粛性の向上、高精度化を図ること。 【構成】 物体を光軸方向に移動させる駆動源18を有
する駆動装置において、2極に着磁されたロータ31
と、このロータの外周部に磁性材料で形成したステータ
32と、このステータに磁束を発生させるコイル33
と、このコイルに対する通電方向に応じて正逆転するロ
ータの回転角範囲を規制する回転止め46a、46b
と、前記ロータ31の回転角と前記物体の位置の少なく
とも一方を検出する検出手段37、45とを備えたこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物体、例えばビデオカメ
ラ等においてズーム系もしくはフォーカス系の可動レン
ズ保持部材を光軸方向に移動させる駆動装置、この駆動
装置でレンズを移動させる光学装置およびカメラに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、可動レンズ保持部材を駆動する駆
動手段としてステッピングモータが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では可動レンズ保持部材を駆動する駆動手段として
ステッピングモータを用いているために、次のような種
々の問題点があった。
【0004】可動レンズ保持部材を高速駆動しようと
すると、駆動回路から供給される600pps〜100
0pps程度のパルス状電圧に対してロータの回転が追
従できなくなり、脱調現象を引き起こすという問題点が
あった。
【0005】ステッピングモータにはステップ動作
時、特有の回転トルクの変動(トルクリップ)が存在す
るために、ステッピングモータを回転させるとモータの
駆動部が振動し、その振動が固定レンズ保持部材等に伝
わり、騒音を発生することが問題点になっていた。
【0006】ステッピングモータは回転位置検出器を
持たないため、コスト的には有利であるが、ロータの着
磁精度、ロータ(マグネット)とステータとの位置精度
が悪いと、所望の停止位置が得られないという問題点が
あった。
【0007】停止位置精度を上げるために、ロータの
磁極数を増やす事も考えられるが、ロータの狭いスペー
スに沢山の磁極を着磁すると減磁作用も大きくなり、磁
気エネルギーを充分活用することができず、ロータに着
磁する磁極数には限界があった。
【0008】必要な停止位置精度を得る磁極数の収納
スペースを得るためは、ロータの径を大きくしてやらな
ければならず、レンズ駆動装置が大型化する問題点があ
った。
【0009】本出願に係る発明の目的は高速化、静粛性
の向上、高精度化できる駆動装置、光学装置およびカメ
ラを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本出願に係る第1の発明は物体を移動させる駆動源
を有する駆動装置において、2極に着磁されたロータと
このロータの外周部に磁性材料で形成したステータと、
このステータに磁束を発生させるコイルと、このコイル
に対する通電方向に応じて正逆転するロータの回転角範
囲を規制する回転止めと、前記ロータの回転角と前記物
体の位置の少なくとも一方を検出する検出手段とを備
え、本出願に係る第2の発明は前記物体をレンズ保持部
材としたことにより、高速駆動するための多数のパルス
状電圧を供給することがなく、極めて滑らかな電圧変化
により駆動を可能にすることができ、駆動指令に対する
追従性が良く、高速駆動が可能となる。
【0011】また、ステッピングモータのように回転に
伴うトルクリップルが生じることなく、滑らかなトルク
特性が得られるので、振動、騒音等の問題点も解決でき
る。
【0012】さらに、ロータの停止位置精度は駆動源に
は依存せずに検出器の精度によって決まるので、より高
精度な検出器を用いれば、ロータの停止位置精度をより
向上させることができる。
【0013】本出願に係る第3の発明は、前記ロータの
ステータ端部からの突出量を不均等にし、突出部の短い
方のロータ軸の先端を球面形状とし、その先端を受ける
軸受部をテーパ形状としたことにより、軸受部とロータ
軸とは常にガタなく接触し、ロータは円滑に回転する。
【0014】本出願に係る第4の発明は、前記駆動源の
出力軸を挟着部材及び弾性部材により挟着したことによ
り、出力軸と挟着部材および挟着部材とレンズ保持部材
との光軸方向のガタをなくすることができ、所望の停止
位置に精度よく高速にレンズ保持部材を停止させること
ができる。
【0015】本出願に係る第5の発明は、前記挟着部材
の挟着部は円弧形状もしくは突起形状であることによ
り、挟着部材と出力軸との接触部を減らすことができ、
摩擦負荷を軽減できる。この結果、挟着部の動きが円滑
になり、前記第4の発明の効果をより精度よく達成する
ことができる。
【0016】本出願に係る第6の発明は、ステータのギ
ャップ部の方向に対して90°よりもやや小さいもしく
はやや大きい位置にギャップ部の幅と略同じ幅をもつ溝
部を形成したことにより、効率を改善し、しかも通電状
態でなくてもレンズ保持部材の保持力が発生し、衝撃等
で光学性能を劣化させることがない。
【0017】本出願に係る第7の発明は、第1の発明に
係る駆動装置によりレンズを移動させることにより、高
速化、静粛性の向上、高精度化できる光学装置を得るこ
とができる。
【0018】本出願に係る第8の発明は、第1の発明に
係る駆動装置によりレンズを移動させることにより、高
速化、静粛性の向上、高精度化できるカメラを得ること
ができる。
【0019】
【実施例】
(第1の実施例)図1は本発明の特徴を最も良く表す図
であり、同図において、1は第1レンズ群を保持する固
定の第1レンズ保持部材、2は第2レンズ群を保持し、
移動により変倍を行う第2レンズ保持部材、3は第3レ
ンズ群を保持する固定の第3レンズ保持部材、4は第4
レンズ群を保持し、移動によりフォーカスを行う第4レ
ンズ保持部材、5は撮像素子の取付部5aを有する後部
固定鏡筒である。
【0020】第2のレンズ保持部材2は、第1のレンズ
保持部材1と第3のレンズ保持部材3により固定された
ガイドバー6,7に移動可能に支持され、光軸方向に移
動可能である。この第2のレンズ保持部材2の穴2a,
2bにより支持されたラック歯8は、第3のレンズ保持
部材3に固定された円弧形状のステッピングモーター
(ズーム用駆動部)9の出力ネジ軸9aと噛み合い、ス
テッピングモーター9の出力ネジ軸9aが回転すること
で、第2のレンズ保持部材2を光軸方向に駆動する。
【0021】上記第2のレンズ保持部材2の突起部2c
と、第1のレンズ保持部材1に固定されセンタースイッ
チ10は第2レンズ群の位置検出手段を構成しており、
センサースイッチ10の出力に基づき、第2のレンズ保
持部材2の初期位置は決定される。
【0022】絞り羽根12,13は、各々の穴12a,
13aに第3のレンズ保持部材3の位置決めピン(不図
示)が挿入され、この位置決めピンを中心に第3のレン
ズ保持部材3に設けられたガイドレール(不図示)およ
び羽根押さえ板11のガイドレール11aに沿って光軸
に直交する方向に回転自在となっている。円弧形状の絞
り駆動部14は第3のレンズ保持部材3に固定され、こ
の出力軸14aは絞り羽根12,13の長穴12b,1
3bに挿入されており、出力軸14aが円弧穴に沿って
揺動することにより絞り羽根12,13を駆動する。
【0023】第4のレンズ保持部材4は第3のレンズ保
持部材3と第5のレンズ保持部材5により固定されたガ
イドバー15,16に移動可能に支持され、光軸方向に
移動可能である。また、レンズ保持部材4には該レンズ
保持部材を駆動する駆動源18の出力軸18aを挟着す
るための挟着部材19,20と挟着力を供給するための
コイルバネ21が取付けられている。
【0024】図2は駆動源18を該駆動部の長手方向が
光軸と略平行になるように配置した場合のレンズ駆動装
置の斜視図である。また、最近のレンズユニットの小型
化により鏡筒が光軸方向に短くなってきているが、その
場合は図3にように駆動部18を該駆動部の長手方向が
光軸と略垂直になるように配置することで短い鏡筒内に
収めることができる。
【0025】図4を用いて駆動源18の構成を詳細に説
明する。図4において、31は2極着磁(主にロータ軸
に対して垂直方向着磁)されたロータ、32はケイ素鋼
板等の磁性材で作られたステータで、位置決めのための
穴32a,32bを有している。33は樹脂で成形され
たボビンで、ステータ32を挿通するための穴33aを
有しその外側には導線が巻かれている。34は樹脂で一
体成形されたロータシャフトを兼ねたアームである。3
5は樹脂で成形されたキャップで、軸受35aと、後述
のケース36との係合穴35b,35cを有している。
【0026】36は樹脂で成形されたケースで、ステー
タ32を挟着するための先端に爪部を有する挟持部36
eと、ステータ位置決めを兼ねたキャップ35の位置決
め用の突出部36a,36bと、キャップ35を挟着す
るための先端に爪部を有する挟持部36c,36dと、
固定鏡筒5の穴部と係合するための先端に爪部を有する
挟持片36h,36i,36jと、磁気検出素子37を
挟着するための先端に爪部を有する挟持部36fと、ア
ーム34のシャフト部34aの一端34a−1を受ける
軸受部36g(図5に図示)を有している。
【0027】ロータ31はアーム34のロータ軸として
のシャフト部34aに嵌合される。ステータ32の直線
部32cにはボビン33に設けられた穴33aが挿通
し、ボビン33が装着される。ボビン33が装着された
ステータ32は、ステータ32に設けられた穴32a,
32bと、ケース36に設けられた突出部36a,36
bとがそれぞれ嵌合することにより保持され、さらにケ
ース36に設けられた挟持部36eによりステータ32
が固定される。
【0028】ロータ31が装着されたアーム34のシャ
フト部34aの両端部を、ケース36に設けられた軸受
部36gとキャップに設けられた軸受部35aに係合さ
れながら、ケース36に設けられた突出部36a,36
bとキャップ35に設けられた穴35b,35cにそれ
ぞれ嵌合させ、ケース36に設けられた挟持部36c,
36dとキャップ35が係合してケース36がキャップ
35を固定保持する。
【0029】図5は組立が完了した駆動部18のロータ
31周辺の断面図である。アーム34のシャフト部34
aの一端34a−1を受ける軸受部36gは貫通穴であ
り、アーム34のシャフト部34aの他端34a−2を
受ける軸受部35aはテーパ形状になっており、ロータ
31及びアーム34がロータ軸方向への移動を係止す
る。シャフト部34aの他端34a−2は球面形状をな
している。ロータ31のステータ32の端面からの上側
突出部αと下側突出部βとはα>βの関係になってお
り、ロータ31が常にα=βとなろうとする力が働く
(図5において矢印F方向)とともに、軸受部35aと
シャフト部34a−2とは常にガタなく、接触すること
になる。
【0030】以上のような構成の駆動源18は、ケース
36に設けられた挟持片36h,36i,36jが固定
鏡筒5に設けられた穴部(不図示)に係合し、駆動源1
8は固定鏡筒5にスナップフィットにより固定保持され
る。
【0031】その時駆動源18の出力軸18aがレンズ
保持部材4に取付けられた挟着部材19,20によって
挟着される。
【0032】図6は出力軸18aが挟着部材19,20
によって挟着された状態を示す断面図である。挟着部材
19は2本の突出軸部19a,19bを有しており、突
出軸部19aは挟着部材20の穴部20aとコイルバネ
21とを挿通している。そして突出軸部19a,19b
の先端部がレンズ保持部材4に設けられている穴部4a
と溝部4bと係合して挟着部材19,20とコイルバネ
21がレンズ保持部材4に取付けられる。
【0033】その係合の様子を図7に示す。挟着部材1
9の突出軸部19bは図7(a)が示すように切欠きが
施されているので、同図のような挟着部材19の位置で
は溝部4bに入る。次に挟着部材19の位置を90°回
転させる(使用位置)と切欠き部も回転するので、挟着
部材19は レンズ保持部材4からはずれることがなく
なる。また、90°回転させると、ストッパー4b−1
に切欠き部の片端があたるので、挟着部材19が90°
以上回転するのを防止している。さらに挟着部材19,
20に出力軸18aが挿通されると、コイルバネ21に
よる付勢力が光軸方向に働いて挟着部材19,20と出
力軸18aとの光軸方向のガタがなくなるとともに、挟
着部材19とレンズ保持部材4との光軸方向のガタも同
時になくすことができる。こうすることで出力軸18a
の動きにガタなくレンズ保持部材4を移動できるので、
所望の停止位置に精度よく高速にレンズ保持部材4を停
止させることができる。
【0034】図8は挟着部の断面図(A−A断面)であ
る。挟着部材19と20の挟着部は図が示すように円弧
形状(図8(1))もしくは突起形状(図8(2))を
なしている。こうすることで出力軸18aとの接触部を
減らすことができ、摩擦負荷を軽減できるので、挟着部
の動きがより滑らかになり、レンズ保持部材4を所望の
位置に精度よく、高速に移動・停止することができる。
【0035】次に本発明の駆動装置の駆動原理について
説明する。図9は本発明のレンズ装置の駆動原理を示す
図である。被写体53から放射された光はレンズ群48
〜51によって、カメラ本体に内蔵された撮像素子52
の撮像面に結像され、この撮像素子52で光電変換され
撮像信号として出力される。撮像素子52より出力され
た撮像信号はカメラ信号処理回路54によってNTSC
等の規格化された映像信号に変換されて出力されると共
にAF回路55へと供給される。
【0036】AF回路55においては、映像信号中の高
周波成分が抽出され、そのレベルに応じて合焦検出が行
われ、焦点状態を表わす焦点情報が出力されてカメラ本
体100内のマイコン56へと供給される。そして、マ
イコン56ではAF回路55より供給された焦点情報及
びレンズ駆動装置内に備えられた位置検出素子45との
情報からフォーカシングレンズの駆動速度を選択し、こ
の選択した駆動速度信号をドライバ57に入力する。ド
ライバ57はマイコン56からの情報により、所定の駆
動速度が得られるような駆動電圧をコイル33に供給す
る。このため、ステータ32は励磁されてロータ31が
回転し、このロータ31に直結されたアーム34が施回
し、フォーカスレンズ51を備えたレンズ保持部材47
は至近方法及び無限方向に移動する。
【0037】ところで、図9もしくは図10(a)に示
すようなステータ形状では、図10(a)のロータの角
位置(ステータ長手方向に対して垂直方向に磁極境界線
Zがあり、コイル側にS極がきている位置)を初期位置
(ロータ回転角度0°)としてコイル33に供給する電
流を一定のもとに、CCW方向(+方向)に360°回
転させた時のトルク特性を調べる(以後のトルク特性も
すべて上記と同じ条件)と、図11(a)のようにな
る。図11(a)において、61はコイル33に通電す
ることにより、ロータ31に発生するトルク(以下通電
トルク)、62はコキングトルク、63は通電トルクと
コギングトルクをたし合わせたトルク(以下出力トル
ク)で実際に出力として現われるトルクである。また無
通電時では出力トルク=コキングトルクとなる。また図
11(b)は上記電流を同値で逆方向に流した時のトル
ク特性を示している。
【0038】両図において、出力トルクに着目しコイル
33に一方向に通電した時は、ロータ31は一方向に回
転し、コイル33に他方に通電した時はロータ31は他
方向に回転する。このようなロータ31の回転角範囲
は、例えば、190°〜235°の範囲で形成されてい
る。したがって、この範囲をレンズ駆動に用いるため
に、図9に示すように回転止めとしてのストッパ46
a,46bを設定することによって、コイル33に一方
向に通電した時はロータ31は一方向に常に回転し、コ
イル33に他方向に通電した時はロータ31は他方向に
常に回転させることができる。
【0039】以上のような構成の駆動装置によれば、図
11のトルク特性を見てわかるようにコギングトルク6
2はロータ回転角度に対して滑らかな連続的曲線であ
り、また通電トルク61もロータ回転角度に対して滑ら
かな連続的曲線を有しているため、出力トルク63も当
然のごとくロータ回転角度に対して連続的曲線となる。
そのため、ステッピングモータに特有の階段状のトルク
リップルがなく、なめらかなレンズ駆動が可能になり、
振動・騒音等が皆無となる。また、駆動電圧の供給にお
いても、ステッピングモータのようにパルス状電圧を供
給して起動・停止を行うのに対して、連続的な電圧変化
によって駆動するので、駆動指令に対する追従性が良く
高速駆動が可能になる。
【0040】さらに上記構成によれば、ステッピングモ
ータのように停止精度を向上させるために、ロータ31
の狭いスペースにおいて、磁極数を増やす必要がないの
で、より高精度な位置検出器を用いてやれば、それだけ
停止精度を向上させることができる。
【0041】なお、本実施例においてはフォーカス部の
みに駆動源を用いたが、ズーム部への使用ももちろん可
能である。
【0042】第2の実施例 第1の実施例で示されたステータ形状におけるトルク特
性は、コギングトルク62が通電トルク61に対して比
較的大きいので、同じロータ回転角度でも通電方向が逆
だと、出力トルク63の大きさが極端に違ってしまう。
例えば、第1の実施例で記載したレンズ駆動のためのロ
ータ回転角度範囲(190°〜235°)を見ると、ロ
ータ回転角度235°の一方向の出力トルク63(図1
1(a),(b))に対して190°での一方向の出力
トルク63(図11(a),(b))は約5倍程度大き
いことがわかる。
【0043】仮に、レンズ駆動をするための最低限必要
な出力トルク63をロータ回転角度235°の一方向の
出力トルクに設定すると、ロータ回転角度が190°の
位置ではレンズ駆動をするために必要な出力トルクに対
して約5倍も強い出力トルクが発生し、その分、電流も
消費するので非常に効率が悪い。
【0044】一方、特願平4−354922号明細書に
も述べられているように、ステータのロータ対向部に溝
部を配設することで、コギングトルク62の特性を変化
させることができることが知られている。そこで、図1
0(b)に示すように、ステータ32にギャップ71に
対して90°回転させた位置(図中θ1 =90°)に図
中a=bとなるように、溝部72を配設したものであ
る。この構成により、トルク特性は図12(a),
(b)に示すように、コギンクトルクは無くなり、通電
トルク61はそのまま出力トルク63として得ることが
できる。なお、図12(a),(b)はコイル33に対
する通電方向を反対にした場合のトルク特性である。
【0045】このようなトルク特性では、例えばレンズ
駆動に用いるロータ回転角度範囲を135°〜225°
に設定しても、その範囲での出力トルク63の変化は小
さいので、図10(a)に示すステータ形状よりも効率
的に改善される。
【0046】しかし、コギングトルクが無くなるという
ことは、レンズ駆動装置にとってレンズ保持部材を保持
する力が無くなるということである。つまり、通電状態
にない時はレンズ保持部材は全くのフリーな状態にな
り、カメラ本体をゆさぶった時などにレンズ保持部材が
鏡筒等にあたる音がするだけでなく、衝撃等で光学性能
を劣化させてしまうことがある。
【0047】そこで、図10(c)に示すように、ステ
ータ32にギャップ71に対してθ2 回転させた位置、
図中90°−数deg<θ2 <90°の位置に、図中a
=bとなるように溝部73を配設したものである。この
構成により、トルク特性は図13(a),(b)に示す
ように、出力トルクへの影響も少なくレンズ保持部材の
保持力を得ることができる。例えばレンズ駆動に用いる
ロータ回転角度範囲を180°〜225°に設定する
と、常に+方向の保持トルクを得ることができる。
【0048】なお、90°<θ2 <90°+数degの
位置に溝部を配設しても同様の効果が得られる。図13
(a),(b)はコイル43に対する通電方向を反対に
した場合のトルク特性である。
【0049】以上説明したように、ギャップ71に対し
て90°よりもやや小(もしくはやや大)、回転させた
位置にギャップ71と同じ幅をもった溝部73を設ける
ことによって、第1の実施例よりも効率の良いレンズ駆
動装置が得られる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、高速駆動するための多数のパルス電圧
を供給することがなく、極めて滑らかな電圧変化によ
り、物体の駆動を可能に、本出願に係る第2の発明によ
れば前記物体を可動レンズ保持部材で構成したので、駆
動指令に対する追従性が良く、高速駆動が可能となる。
また、トルクリップルが生じることなく、滑らかなトル
ク特性が得られるので、振動・騒音等の問題も解決でき
る。さらに、ロータの停止位置精度は駆動源には依存せ
ずに検出器の精度によって決まるので、高精度な検出器
を用いれば、ロータの停止精度をより向上させることが
できるという効果がある。
【0051】本出願に係る第3の発明によれば、ロータ
のステータ端部からの突出量を不均等にし突出部に短い
方のロータ軸の先端を球面形状とし、その先端を受ける
軸受部をテーパ形状に構成したので、軸受部とロータ軸
とは常にガタなく接触し、ロータは円滑に回転する効果
がある。
【0052】本出願に係る第4の発明によれば、駆動源
の出力軸を挟着部材及び弾性部材により挟着して構成し
たので、出力軸と挟着部材および挟着部材とレンズ保持
部材との光軸方向のガタをなくすることができ、所望の
停止位置に精度よく高速にレンズ保持部材を停止させる
ことができる効果がある。
【0053】本出願に係る第5の発明によれば、挟着部
材の挟着部は円弧形状もしくは突起形状に構成したの
で、挟着部材と出力軸との接触部を減らすことができ、
摩擦負荷を軽減できる。この結果、挟着部の動きが円滑
になり、前記第4の発明の効果をより精度よく達成する
ことができる効果がある。
【0054】本出願に係る第6の発明によれば、ステー
タのギャップ部の方向に対し90°よりもやや小さいも
しくはやや大きい位置にギャップ部の幅と略同じ幅をも
つ溝部を形成して構成したので、効率を改善し、しかも
通電状態でなくてもレンズ保持部材の保持力が発生し、
衝撃等で光学性能を劣化させることがないという効果が
ある。
【0055】本出願に係る第7の発明によれば、第1の
発明に係る駆動装置によりレンズを移動させるので、第
1の発明の効果を有する光学装置が得られる効果があ
る。
【0056】本出願に係る第8の発明によれば、第1の
発明に係る駆動装置によりレンズを移動させるので、第
1の発明の効果を有するカメラが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の駆動装置の分解斜視図。
【図2】本発明の駆動装置の駆動源の配置を示す斜視
図。
【図3】本発明の駆動装置の駆動源の配置を示す斜視
図。
【図4】本発明の駆動装置の駆動源の分解斜視図。
【図5】本発明の駆動装置の駆動源のロータ周りの断面
図。
【図6】本発明の駆動装置の駆動源の出力軸周辺の断面
図。
【図7】本発明の駆動装置の挟着部材とレンズ保持部材
の組込みの様子を示す説明図。
【図8】本発明の駆動装置の挟着部材と挟着部の形状を
示す断面図。
【図9】本発明の駆動装置の駆動原理を示すブロック
図。
【図10】ロータの回転角位置とステータの形状を示す
図。
【図11】図10(a)のステータ形状でのトルク特性
図。
【図12】図10(b)のステータ形状でのトルク特性
図。
【図13】図10(c)のステータ形状でのトルク特性
図。
【符号の説明】
4 レンズ保持部材 18 駆動源 18a 出力軸 19,20 挟着部材 21 コイルバネ(弾性部材) 31 ロータ 32 ステータ 33 コイル 34 アーム 34a シャフト部(ロータ軸) 37,45 検出器(検出手段) 46a,46b ストッパ(回転止め) 71 ギャップ 72,73 溝部 100 光学装置本体およびカメラ本体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体を移動させる駆動源を有する駆動装
    置において、2極に着磁されたロータとこのロータの外
    周部に磁性材料で形成したステータと、このステータに
    磁束を発生させるコイルと、このコイルに対する通電方
    向に応じて正逆転するロータの回転角範囲を規制する回
    転止めと、前記ロータの回転角と前記物体の位置の少な
    くとも一方を検出する検出手段とを備えたことを特徴と
    する駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記物体はレンズ保持部材であることを
    特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記ロータのステータ端部からの突出量
    を不均等にし、突出部の短い方のロータ軸の先端を球面
    形状とし、その先端を受ける軸受部をテーパ形状とした
    ことを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動源の出力軸を挟着部材及び弾性
    部材により挟着したことを特徴とする請求項1記載の駆
    動装置。
  5. 【請求項5】 前記挟着部材の挟着部は円弧形状もしく
    は突起形状であることを特徴とする請求項4記載の駆動
    装置。
  6. 【請求項6】 前記ステータのギャップ部の方向に対し
    て90°よりもやや小さいもしくはやや大きい位置にギ
    ャップ部の幅と略同じ幅をもつ溝部を形成したことを特
    徴とする請求項1記載の駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の駆動装置によりレンズを
    移動させることを特徴とする光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の駆動装置によりレンズを
    移動させることを特徴とするカメラ。
JP6315710A 1994-11-25 1994-11-25 駆動装置、光学装置およびカメラ Pending JPH08149785A (ja)

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US08/561,386 US5900995A (en) 1994-11-25 1995-11-21 Driving device and optical apparatus
KR1019950043777A KR100220533B1 (ko) 1994-11-25 1995-11-25 구동장치 및 광학장치

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI405023B (zh) * 2008-04-03 2013-08-11 Foxconn Tech Co Ltd 相機自動對焦結構

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