JPH08148753A - 半導体レーザ - Google Patents

半導体レーザ

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JPH08148753A
JPH08148753A JP28840294A JP28840294A JPH08148753A JP H08148753 A JPH08148753 A JP H08148753A JP 28840294 A JP28840294 A JP 28840294A JP 28840294 A JP28840294 A JP 28840294A JP H08148753 A JPH08148753 A JP H08148753A
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JP
Japan
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layer
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semiconductor laser
active layer
electrode
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Withdrawn
Application number
JP28840294A
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English (en)
Inventor
Koji Nakamura
幸治 中村
Hideaki Horikawa
英明 堀川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窓構造のGaAs系或はAlGaAs系半導
体レーザにおいて、レーザ出力を一層高めても共振器端
面の光学的損傷を生じないようにするため、窓領域のキ
ャリア発生確率を低減する。 【構成】 基板12上に順次に、下側クラッド層14、光ガ
イド層16、活性層18、上側クラッド層20及びコンタクト
層42を設ける。そして活性層18が設けられる利得領域26
に駆動電極対28、30 を設け、活性層18が設けられない窓
領域22に引抜き電極対28、32 を設ける。駆動電極28及び
引抜き電極28を共通電極とする。また利得領域26の駆動
電極30及びコンタクト層42と窓領域22の引抜き電極32及
びコンタクト層42とを分断して、これら電極30、32 の間
に分離抵抗を形成する。引抜き電極対28、32 を介し窓領
域22からキャリアを引き抜くことにより目的を達成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザ共振器の光学
的損傷を生じにくくした窓構造の半導体レーザに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、共振器端面の光学的損傷を生
じ易い半導体レーザ特にGaAs系半導体レーザにおい
て、窓構造の半導体レーザが提案されている。この構造
では、発振波長に対し透明な窓層を、共振器端面と活性
層端部との間に設ける。窓層では、発振波長に対して光
の閉込めが弱くなるので光子密度を低減でき、従って光
吸収によるキャリアの発生を抑制できる。キャリアが発
生すると、キャリアの非発光再結合により熱を生じ、こ
の熱が共振器端面の光学的損傷の要因となる。従って窓
層においてキャリア発生を抑制することにより、共振器
端面の光学的損傷を生じにくくすることができる。この
結果、従来レーザにあっては、高出力例えば100mW
の出力でレーザ発振させても、長期にわたって、共振器
端面の光学的損傷を生じないようにすることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の窓
構造半導体レーザでは、より高い出力で例えば300m
Wの出力でレーザ発振させると、光学的損傷を生じる時
期が早まる。これは、レーザ出力を高めると窓層の光子
密度が増加し、その増分だけ、窓層で光吸収を生じ易く
なるからである。従って光学的損傷を回避するためにレ
ーザ出力を制限しなければならず、レーザ出力の高出力
化にも限界がある。
【0004】この発明の目的は、上述した従来の問題点
を解決するため、窓領域において、キャリアの非発光再
結合を一層生じ難くするようにした窓構造の半導体レー
ザを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
するため、この発明の半導体レーザは、基板上に順次に
設けられた下側クラッド層、活性層及び上側クラッド層
と、共振器端面及び活性層端部の間の窓領域に設けられ
発振波長に対し透明な窓層と、活性層に対応する利得領
域に設けられた駆動電極対とを備えて成る半導体レーザ
において、キャリアを引き抜くため窓領域に設けられた
引抜き電極対を備えて成ることを特徴とする。
【0006】従って窓領域において光吸収によりキャリ
アを生じた場合に、窓領域から引抜き電極対を介して外
部電気回路或はアースへと、キャリアを引き抜く(逃が
す)ことができる。キャリアを引抜くことにより、窓領
域において、非発光再結合の発生を生じ難くすることが
できる。
【0007】引抜き電極対を、窓領域の半導体層であっ
てキャリアを生ずるおそれのある半導体層特に窓層と、
電気的に接続する。そして引抜き電極対を接地すること
により、キャリアを引き抜くことができる。或は、窓領
域に設けられている半導体層がpn接合或はpin接合
を形成する場合には、このpn接合或はpin接合に、
引抜き電極対を介して逆バイアス電圧を印加することに
より、キャリアを引き抜くことができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照し、発明の実施例につき説
明する。尚、図面は発明が理解できる程度に概略的に示
してあるに過ぎず、従って発明を図示例に限定するもの
ではない。
【0009】図1及び図2は実施例の構成を概略的に示
す断面図である。図1は活性層を通り共振器端面の法線
方向Rに沿って取った断面を示す。図2(A)は図1の
IIA−IIA線に沿って取った断面であって、共振器端面
に平行な断面を示す。また図2(B)は図1のIIB−II
B線に沿って取った断面であって、共振器端面に平行な
断面を示す。
【0010】これら図にも示すように、この実施例の窓
構造の半導体レーザ10は、基板12上に順次に設けら
れた下側クラッド層14、光ガイド層16、活性層18
及び上側クラッド層20と、共振器端面及び活性層端部
の間の窓領域22に設けられ発振波長に対し透明な窓層
24と、活性層18に対応する利得領域26に設けられ
た駆動電極対28、30とを備え、さらにキャリアを引
き抜くため窓領域22に設けられた引抜き電極対28、
32を備える。
【0011】そして下側クラッド層14、光ガイド層1
6及び上側クラッド層20をそれぞれ、ストライプ状と
成して一方の共振器端面341から他方の共振器端面3
42まで延在させ、窓領域22の半導体層であって光を
導波する領域の半導体層ここでは窓領域22の下側クラ
ッド層14、光ガイド層16及び上側クラッド層20を
それぞれ窓層24とする。
【0012】この実施例では、n−GaAs基板12の
一方の基板面12a上に順次に、n−InGaP下側ク
ラッド層14、i−InGaAsP光ガイド層16、I
nGaAs/GaAs歪み量子井戸構造の活性層18及
びp−InGaP上側クラッド層20を設け、これら半
導体層14、16、18及び20により、メサストライ
プ状の積層体Sを構成する。図2(A)及び(B)中
に、この積層体Sを点を付して示す。
【0013】光ガイド層16のバンドギャップは、クラ
ッド層14、20のバンドギャップよりも小さく、か
つ、活性層18のバンドギャップよりも大きい。活性層
18は、歪み量子井戸を構成するように設けられたIn
GaAs井戸層及びGaAs障壁層を有し、その発振波
長を980nmとする。この活性層18をアンドープと
する。またここでは、窓領域22の下側クラッド層1
4、光ガイド層16及び上側クラッド層20をそれぞれ
窓層24として利用するので、これら下側クラッド層1
4、光ガイド層16及び上側クラッド層20をそれぞれ
活性層18の発振波長に対して透明な半導体層とする。
またクラッド層14、20及び活性層18の屈折率差に
より、光を活性層18に閉込める。
【0014】そして積層体Sをストライプ状に方向Rに
延在させ、方向Rにおける積層体Sの一方及び他方の劈
開面をそれぞれ、一方及び他方の共振器端面341及び
342とする。方向Rは共振器端面341、342の法
線方向である。一方の共振器端面341に低反射膜(An
ti-Reflecting Film)36、及び、他方の共振器端面3
42に高反射膜(High-Reflectimg Film)38を設け、
一方の共振器端面341をレーザ光出射面とする。
【0015】そして方向Rと直交し基板面12aに平行
な方向における積層体Sの一方及び他方の側部を、電流
ブロック層40で埋め込む。電流ブロック層40は基板
12側から順次に設けたp−InGaPブロック層40
a及びn−InGaPブロック層40bから成る。
【0016】また活性層18が設けられる利得領域26
と活性層18が設けられない窓領域22とを、方向Rに
おいて並列させて、共振器端面341、342の間に設
ける。ここでは、共振器端面341、342間の領域の
中央部を利得領域26とし、利得領域26と一方の共振
器端面341との間の領域を一方の窓領域22、及び、
利得領域26と他方の共振器端面342との間の領域を
他方の窓領域22とする。尚、窓領域22はNAM(No
n Absorbing Mirror)領域とも称す。
【0017】そして利得領域26に活性層18を設け窓
領域22には活性層18を設けないようにして、活性層
18を方向Rにストライプ状に延在させる。また下側ク
ラッド層14、光ガイド層16及び上側クラッド層20
をそれぞれ、方向Rにストライプ状に延在させて、一方
の共振器端面341から他方の共振器端面342まで設
ける。一方の窓領域22に設けられた下側クラッド層1
4、光ガイド層16及び上側クラッド層20をそれぞれ
窓層24とし、この窓層24の上側クラッド層20によ
り、一方の共振器端面341と当該端面341に向き合
う活性層18の一方の端部との間を、埋め込む。さらに
他方の窓領域22に設けられた下側クラッド層14、光
ガイド層16及び上側クラッド層20をそれぞれ窓層2
4とし、この窓層24の上側クラッド層20により、他
方の共振器端面342と当該端面342に向き合う活性
層18の他方の端部との間を、埋め込む。図1中に、窓
層24として機能させる部分の下側クラッド層14、光
ガイド層16及び上側クラッド層20をそれぞれ、点を
付して示す。
【0018】また駆動電極対の一方の電極28と引抜き
電極対の一方の電極28とを共通電極(以下、共通電極
28と称する)とし、この共通電極28を、利得領域2
6及び窓領域22に延在させて、一方の基板面12aと
は反対側の他方の基板面12b上に設ける。
【0019】また上側クラッド層20上にp+ −GaA
sコンタクト層42を設ける。また電流ブロック層40
上にSiO2 絶縁膜44を設け、絶縁膜44の窓44a
を介しコンタクト層42を露出させる。そして駆動電極
対の他方の電極30(以下、駆動電極30と称する)と
引抜き電極対の他方の電極32(以下、引抜き電極32
と称する)とを互いに分断して設けられた個別電極と
し、駆動電極30及び引抜き電極32を、絶縁膜44上
に設ける。
【0020】駆動電極30を、絶縁膜44の窓44aを
介して、利得領域26のコンタクト層32と接続する。
また引抜き電極32を、絶縁膜44の窓44aを介し
て、窓領域22のコンタクト層32と接続する。
【0021】このようにして一方の共振器端面341と
当該端面341に向き合う活性層18の一方の端部(一
方の活性層端部)との間、及び、他方の共振器端面34
2と当該端面342に向き合う活性層18の他方の端部
(他方の活性層端部)との間にそれぞれ、窓層24及び
引抜き電極32を設けている。
【0022】そしてこれら駆動電極30及び引抜き電極
32の間には、分離抵抗を設ける。この分離抵抗の値を
任意好適な大きさの値とすることにより、利得領域26
へのキャリア注入と、窓領域22からのキャリア引抜き
とを、電気的にほぼ独立して行なうことができる。ここ
では、利得領域26のコンタクト層42及び駆動電極3
0と、窓領域22のコンタクト層42及び引抜き電極3
2とを、分離溝46により分断し、この分離溝46に対
応する部分の半導体層例えば上側クラッド層20を、分
離抵抗として機能させる。
【0023】上述した構成の半導体レーザ10において
は、引抜き電極32及び共通電極28を接地することに
より、窓領域22の半導体層14、16、20及び42
からキャリアを引抜くことができる。或は、窓領域22
の半導体層12、14、16及び24はpin接合を形
成するので、引抜き電極32及び共通電極28を介して
このpin接合に逆バイアス電圧を印加することによ
り、窓領域22の半導体層14、16、20及び42か
らキャリアを引き抜くことができる。
【0024】従ってレーザ出力を高めた場合に、窓領域
22において、光子密度が増加しその結果キャリアの発
生量が増加したとしても、キャリアの引抜きにより、キ
ャリアの非発光再結合が発生する確率を低減し或はその
発生を無くすことができる。キャリアの非発光再結合は
発熱をもたらし、これが共振器端面の光学的破壊の要因
となるものである。従って非発光再結合を発生し難くす
ることにより、レーザ出力を高めても、共振器端面の光
学的破壊が発生しにくくなり或はその発生時期を遅らせ
ることができる。
【0025】また駆動電極30及び共通電極28を介
し、活性層18に順方向電流を注入することにより、レ
ーザ発振させることができる。活性層18から出射され
たレーザ光は、窓領域22を伝搬して共振器端面に至り
共振器端面で反射される。この反射されたレーザ光は、
窓領域22を伝搬して再び活性層18に入射する。この
再入射の際に、レーザ光を効率良く活性層18に入射さ
せるため、光ガイド層16のバンドギャップを、クラッ
ド層14、20のバンドギャップよりも小さくし、か
つ、活性層18のバンドギャップよりも大きくする(或
は、光ガイド層16の屈折率を、クラッド層14、20
の屈折率よりも大きくし、かつ、活性層18の屈折率よ
りも小さくする)。そして平面的に見て、窓領域22の
光ガイド層16を、方向Rに活性層18に沿って延長し
た線と重ね合わせるようにして、設ける。このようにバ
ンドギャップ(或は屈折率)を定めると共に光ガイド層
16を設けることにより、活性層18から共振器端面に
至る距離L(図1参照)を長くしたとしても、レーザ光
を活性層18へ効率良く再入射させることができる。
【0026】従って方向Rにおける分離溝46の長さh
1(図1参照)を長くし、及び又は、方向Rにおける引
抜き電極32の長さh2(図1参照)を長くするため、
距離Lを長くしたとしても、レーザ光を活性層18へ効
率良く再入射させることができる。分離溝46の長さh
1を長くすることにより駆動電極30及び引抜き電極3
2の間の分離抵抗の値を大きくできる。また引抜き電極
32の長さh2を長くすることにより電極面積が増える
のでキャリアの引抜き効率を高めることができ、従って
キャリアの非発光性再結合をより発生し難くすることが
できる。
【0027】次にこの実施例の半導体レーザ10の製造
方法につき一例を挙げて説明する。図3〜図10はこの
実施例の半導体レーザ10の製造工程を段階的に示す断
面図である。図3〜図5及び図10は図1に対応する断
面図である。図6〜図9の各分図(A)は図2(A)に
対応する断面図、及び、図6〜図9の各分図(B)は図
2(B)に対応する断面図であって、これら図6〜図9
において同一図番の分図(A)及び(B)は同一工程段
階の様子を示す。尚、これら図にあっては、図の簡略化
を図るため、半導体レーザ1チップ分の製造工程を示し
てある。
【0028】まず、MOVPE法により、n−GaAs
基板12の(100)基板面12a上に、順次に、n−
InGaP下側クラッド層14、n又はi−InGaA
sP光ガイド層16、i−InGaPエッチングストッ
プ層48、アンドープInGaAs/GaAs歪み量子
井戸構造の活性層18及びp−InGaP保護層50を
積層する。
【0029】保護層50は製造途上で活性層18が汚損
されるのを防止するためのものである。また光ガイド層
16の組成及び厚みは発振特性に影響を与えるので、適
正な値に決定する。ここでは、基板12に格子整合する
組成の光ガイド層16であって、バンドギャップ波長7
80〜830nm程度及び厚さ0.05〜0.2μm程
度の光ガイド層16とする。尚、保護層50はクラッド
層としての機能を兼ね備える。
【0030】次いで、保護層50上にSiO2 エッチン
グマスク52を形成する(図3)。利得領域26をエッ
チングマスク52で覆い、窓領域22をエッチングマス
ク52で覆わずに露出させる。
【0031】次に、エッチングマスク52を介し、窓領
域22の保護層50及び活性層18をエッチング除去し
て、窓領域22のエッチングストップ層48を露出さ
せ、これにより利得領域26に、島状の保護層50及び
島状の活性層18を形成する(図4)。方向Rにおける
窓領域22の長さt1を25〜50μm程度とし、方向
Rにおける利得領域26の長さt2を500〜700μ
m程度とする(t1、t2については図4参照)。また
このエッチングでは、保護層50及び活性層18はエッ
チングするが、エッチングストップ層48はエッチング
しないように、エッチング方法及びエッチング条件例え
ばエッチャント或はエッチングガスの組成を、設定す
る。
【0032】次いでエッチングマスク52を除去し、然
る後、MOVPE法により、窓領域22のエッチングス
トップ層48上及び利得領域26の保護層50上にそれ
ぞれ、順次に、p−InGaP上側クラッド層20及び
+ −GaAsコンタクト層42を積層する。然る後、
コンタクト層42上に、SiO2 エッチングマスク54
を形成する(図5)。積層体Sに対応する領域V(図6
参照)をエッチングマスク54で覆い、それ以外の領域
をエッチングマスク54で覆わずに露出させる。エッチ
ングマスク54は方向Rに延在するストライプ状のマス
クであって、このマスク54のストライプ幅を3〜5μ
m程度とする。また方向Rを<011>方向とする。
【0033】次に、エッチングマスク54を介し、コン
タクト層42から下側クラッド層14までの各半導体層
42、20、50、18、48、16及び14をエッチ
ングして、メサストライプ状の積層体Sを形成する(図
6)。このエッチングは、積層体Sからエッチングマス
ク54が庇状に延出するようになるまで、行なう。また
ここでは、下側クラッド層14、光ガイド層16、エッ
チングストップ層48、活性層18、クラッドを兼ねる
保護層50、上側クラッド層20及びコンタクト層42
により、積層体Sを構成する。図中、この積層体Sを点
を付して示す。活性層幅は1〜2μmとする。
【0034】次に、MOVPE法により、基板12側か
ら順次に、p−InGaPブロック層40a及びn−I
nGaPブロック層40bを積層し、これらブロック層
40a及び40bから成る電流ブロック層40により、
積層体Sの側部を埋め込む(図7)。この際、エッチン
グマスク54を残存させたまま、電流ブロック層40の
各ブロック層40a、40bを積層する。これにより、
コンタクト層42と電流ブロック層40との境界部分を
平坦化することができる。
【0035】次いで、エッチングマスク54を除去し、
然る後、電流ブロック層40上にSiO2 絶縁膜44を
積層する(図8)。
【0036】次に、電流ブロック層40上の絶縁膜44
は残存させたまま、積層体Sに対応する領域の絶縁膜4
4をエッチング除去して、絶縁膜44に窓44aを形成
する。この窓44aを介しコンタクト層42を露出させ
る。然る後、絶縁膜44を介し、コンタクト層42上に
オーミック電極56を蒸着する(図9)。
【0037】次に、窓領域22及び利得領域26の境界
部分に、分離溝46を形成する。分離溝46を、オーミ
ック電極56から上側クラッド層20に至る深さまで形
成し、この分離溝46により、窓領域22のオーミック
電極56及びコンタクト層42と、利得領域26のオー
ミック電極56及びコンタクト層42とを分断する。こ
れら分断された窓領域22のオーミック電極56を引抜
き電極32、及び、利得領域26のオーミック電極56
を駆動電極30とする。また分離溝46の幅h1を10
〜30μm程度とする。
【0038】次いで、他方の基板面12b上に共通電極
28としてのオーミック電極を形成する(図10)。次
に図示せずも、半導体ウエハを劈開して個々の半導体レ
ーザチップに分割し、然る後、共振器端面341及び3
42となる劈開面に低反射膜36及び高反射膜38を形
成して、半導体レーザ10を完成する。
【0039】図11は他の実施例の構成を概略的に示す
断面図である。図11にあっては、図1に対応する断
面、すなわち活性層を通り共振器端面の法線方向Rに沿
って取った断面を示す。
【0040】この実施例では、光ガイド層16を設けな
い。そして窓領域22の下側クラッド層14及び上側ク
ラッド層20をそれぞれ、窓層24とする。そのほかの
構成は図1に示す半導体レーザ10と同様であるのでそ
の詳細な説明を省略する。
【0041】図12は他の実施例の構成を概略的に示す
断面図である。図12にあっては、図1に対応する断
面、すなわち活性層を通り共振器端面の法線方向Rに沿
って取った断面を示す。
【0042】この実施例では、一方の共振器端面をレー
ザ出射面とし、この一方の共振器端面341と当該端面
341に向き合う活性層18の一方の端部(一方の活性
層端部)との間に、窓層24及び引抜き電極対28、3
2を設ける。他方の共振器端面342と当該端面と向き
合う活性層18の他方の端部(他方の活性層端部)との
間には、窓領域22、窓層24及び引抜き電極対28、
32を設けていない。従って他方の共振器端面342と
他方の活性層端部とを接して設けている。そのほかの構
成は図1に示す半導体レーザ10と同様であるのでその
詳細な説明を省略する。
【0043】この発明は上述した実施例にのみ限定され
るものではなく、従って各構成成分の形状、寸法、配設
位置、形成材料、形成方法及びそのほかを任意好適に変
更できる。例えば、上述した実施例では、第一導電型を
n型及び第二導電型をp型とした例につき説明したが、
第一導電型をp型及び第二導電型をn型とするようにし
ても良い。この発明は、特に、共振器端面の光学的破壊
を生じ易いGaAs系或はAlGaAs系の半導体レー
ザに適用して好適である。
【0044】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の窓構造半導体レーザによれば、窓領域において
光吸収によりキャリアを生じた場合に、窓領域から引抜
き電極対を介して外部電気回路或はアースへと、キャリ
アを引き抜く(逃がす)ことができる。
【0045】従ってレーザ出力を高めた場合に、窓領域
において、光子密度が増加しその結果キャリアの発生量
が増加したとしても、キャリアの引抜きにより、キャリ
アの非発光再結合が発生する確率を低減することができ
る。従ってレーザ出力をより一層高めても、共振器端面
の光学的破壊が発生しにくくなり或はその発生時期を遅
らせることができる半導体レーザを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成を概略的に示す断面図
である。
【図2】(A)及び(B)はこの発明の実施例の構成を
概略的に示す断面図である。
【図3】実施例の製造工程の一段階を示す断面図であ
る。
【図4】実施例の製造工程の一段階を示す断面図であ
る。
【図5】実施例の製造工程の一段階を示す断面図であ
る。
【図6】(A)及び(B)は実施例の製造工程の一段階
であって同一工程段階を示す断面図である。
【図7】(A)及び(B)は実施例の製造工程の一段階
であって同一工程段階を示す断面図である。
【図8】(A)及び(B)は実施例の製造工程の一段階
であって同一工程段階を示す断面図である。
【図9】(A)及び(B)は実施例の製造工程の一段階
であって同一工程段階を示す断面図である。
【図10】実施例の製造工程の一段階を示す断面図であ
る。
【図11】他の実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【図12】他の実施例の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10:半導体レーザ 12:基板 14:下側クラッド層 16:光ガイド層 18:活性層 20:上側クラッド層 22:窓領域 24:窓層 26:利得領域 28:共通電極 30:駆動電極 32:引抜き電極 341、342:共振器端面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に順次に設けられた下側クラッド
    層、活性層及び上側クラッド層と、共振器端面及び活性
    層端部の間の窓領域に設けられ発振波長に対し透明な窓
    層と、前記活性層に対応する利得領域に設けられた駆動
    電極対とを備えて成る半導体レーザにおいて、 キャリアを引き抜くため窓領域に設けられた引抜き電極
    対を備えて成ることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体レーザにおいて、 一方の共振器端面及び一方の活性層端部の間と他方の共
    振器端面及び他方の活性層端部との間にそれぞれ、窓層
    及び引抜き電極対を設けることを特徴とする半導体レー
    ザ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体レーザにおいて、 一方の共振器端面と一方の活性層端部との間に、窓層及
    び引抜き電極対を設け、該一方の共振器端面をレーザ出
    射面としたことを特徴とする半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体レーザにおいて、 駆動電極対の一方の電極と引抜き電極対の一方の電極と
    を共通電極とし、 駆動電極対の他方の電極と引抜き電極対の他方の電極と
    を互いに分断して設けられた個別電極としたことを特徴
    とする半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体レーザにおいて、 駆動電極対の他方の電極と引抜き電極対の他方の電極と
    の間に、分離抵抗を設けることを特徴とする半導体レー
    ザ。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の半導体レーザにおいて、 基板上に順次に設けられた下側クラッド層、光ガイド
    層、活性層及び上側クラッド層を備え、 前記下側クラッド層、光ガイド層及び上側クラッド層を
    それぞれ、ストライプ状と成して一方の共振器端面から
    他方の共振器端面まで延在させ、 窓領域の半導体層であって光を導波する領域の半導体層
    を、窓層とすることを特徴とする半導体レーザ。
JP28840294A 1994-11-22 1994-11-22 半導体レーザ Withdrawn JPH08148753A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010199520A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Renesas Electronics Corp 半導体レーザ及び半導体レーザの製造方法
US7986721B2 (en) 2004-09-22 2011-07-26 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Semiconductor optical device including a PN junction formed by a second region of a first conductive type semiconductor layer and a second conductive type single semiconductor layer

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