JPH08148328A - 超電導マグネットの冷却装置 - Google Patents

超電導マグネットの冷却装置

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JPH08148328A
JPH08148328A JP28932194A JP28932194A JPH08148328A JP H08148328 A JPH08148328 A JP H08148328A JP 28932194 A JP28932194 A JP 28932194A JP 28932194 A JP28932194 A JP 28932194A JP H08148328 A JPH08148328 A JP H08148328A
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JP
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impurity
superconducting magnet
adsorber
cooling
cooling device
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JP28932194A
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Yoshihiro Wachi
良裕 和智
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超臨界ヘリウムを循環する極低温循環装置と
超電導マグネットとの循環ループ接続部で上流側、或い
は超電導マグネット出口の循環ループ下流側で、冷却装
置内、超電導マグネット内部から動作時、或いは経年変
化などにより発生する不純物を捕捉、分離し長期間安定
かつ信頼性を高く運転できる超電導マグネットを提供す
る。 【構成】 超臨界ヘリウムを流路に流して冷却する強制
冷却導体を用いた超電導マグネットの冷却装置におい
て、超臨界ヘリウムを循環する極低温循環装置3と超電
導マグネット1との循環ループ接続部で上流側に不純物
吸着器9およびバイパス回路5aを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長期間安定に、かつ信
頼性高く運転することのできる大型超電導装置用超電導
マグネットの冷却装置構成に関する。
【0002】
【従来の技術】核融合実験装置、エネルギ蓄積装置、超
電導発電機など長期間安定に、かつ信頼性高く運転しな
ければならない大型超電導装置用超電導マグネットの冷
却装置は、一般に閉回路で構成され、運転開始前に系内
のガス純度が十分高くなるように精製運転を行ってい
た。この場合、冷却装置は大きく2分割され寒冷供給系
であるヘリウム冷凍機と被冷却体である超電導マグネッ
ト個別に系内の酸素、水素、窒素などの不純ガス除去が
行われていた。ヘリウム冷凍機系内の不純ガス成分は、
装置内の精製器で捕捉され、系内の純度が許容値以下に
なるまで行われた後、冷却運転に移行していた。一方、
被冷却体である超電導マグネットは、浸漬冷却型にしろ
強制冷却型にしろ金属、絶縁物、有機材等の複合物で構
成されているため冷却装置のような基本的に配管構成機
器とは別に単体で不純物を取り除いていた。このため超
電導マグネット系は真空排気、ガス置換が繰り返された
後冷却装置と接続される事が一般であった。ここで被冷
却体である超電導マグネットの系内流路抵抗が比較的小
さい場合は、寒冷供給系と分離することなく精製運転を
行い、系内の不純ガス除去を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の超電導マグネッ
トの冷却装置は、上述の様に構成され、あるいは運転さ
れているので、寒冷供給系であるヘリウム冷凍機系内と
被冷却体である超電導マグネット系内のガス純度の程度
に差が生じている。寒冷供給系であるヘリウム冷凍機系
ではほとんど配管構成のため初期精製時のガス純度は精
製器によって十分高めることができる。一方、被冷却体
である超電導マグネット系は、金属、絶縁物、有機材等
の混合物で構成されているため完全なガス純度まで精製
するのではなく真空排気、ガス置換が繰り返されるのみ
である。特に核融合実験装置やエネルギ蓄積装置用の超
電導マグネットにおいては、高磁界、高強度が要求され
るため、強制冷却型の導体が用いられるが、多数本超電
導素線を撚り合わされステンレス製の鞘に収納された流
体抵抗の大きい導体であるため、導体内のガス純度を十
分高くするまでガス置換することが困難である。このた
め各系統のガス純度に差が生じ、超電導マグネット系の
予冷時に不純ガスが寒冷供給系へ循環したり、残留して
運転中に温度の低下とともに凍結し、流路を閉塞する等
の不都合が生じやすかった。更にこの種の導体では交流
損失特性、超電導安定性を向上させるために素線表面に
化学的あるいは物理的処理を施す事が多い。この結果、
経年変化、動作時に発生する繰り返し摩擦などによって
素線表面処理材が剥離、脱落し、不純物となって冷却装
置内を循環し、流路中の狭路や寒冷供給系の膨張タービ
ン、ジュールトムソン膨張弁、極低温循環装置などで閉
塞し、超電導マグネットへの寒冷循環ができなくなった
り、冷却装置を構成する機器の損傷を招くなどの問題が
生じていた。
【0004】また、この種の大型冷却装置は長期間連続
運転することにより冷却装置を構成する機器、配管、超
電導マグネットから金属粉、シール材の微粉などが発生
したり、系内に含有されている微小な不純物が低温狭路
部で滞積しやすいなどの不都合が生じていた。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記問題を解決
するためになされたもので、超臨界ヘリウムを循環する
極低温循環装置と超電導マグネットの循環ループ接続部
で上流側、あるいは超電導マグネットの出口である循環
ループの下流側で、冷却装置内、および超電導マグネッ
ト内部から動作時、あるいは経年変化などにより発生す
る不純物を捕捉、分離することにより長期間安定に、か
つ信頼性高く運転することのできる大型超電導装置用超
電導マグネットの冷却装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、超臨界ヘリウムを流路に流して冷却する
強制冷却導体を用いた超電導マグネットの冷却装置にお
いて、次のような手段を講じたものである。
【0007】請求項1に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側に不純物吸着器およびバイパス
回路を設置したものである。
【0008】請求項2に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側に不純物吸着器およびバイパス
回路を設置し、不純物吸着器の上流側に過冷却熱交換器
を設置し、その過冷却熱交換器で冷却された超臨界ヘリ
ウムを不純物吸着器に導く構成としたものである。
【0009】請求項3に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側にバイパス回路をまた、上流側
および下流側に不純物吸着器を設置したものである。
【0010】請求項4に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部に金属製のメッシュ板、焼結金属、活性
炭、金属製のメッシュ板の順で流体の入口から出口方向
に積層した構成を有する不純物吸着器を用いたものであ
る。
【0011】請求項5に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側にバイパス回路と、多数個、並
列構成で不純物吸着器を設け、吸着器の予冷回路と不純
物吸着器前後に低温バルブを設置したものである。
【0012】請求項6に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側にバイパス回路と、多数個、並
列構成で不純物吸着器を設け、その不純物吸着器前後の
回路に低温バルブを設置するとともにその一回路の不純
物吸着器にのみ予冷回路を設けたものである。
【0013】請求項7に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側にバイパス回路と、多数個、並
列構成で不純物吸着器およびその前後に低温バルブ、低
温コントロールバルブと予冷回路を設け、各不純物吸着
器に差圧検出器、および差圧検出器、低温コントロール
バルブへの入出力制御装置を設けたものである。
【0014】請求項8に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側にバイパス回路と、多数個、並
列構成で不純物吸着器およびその前後に低温バルブと不
純物吸着器に加熱用のヒータ、熱スイッチ、予冷回路と
真空排気系統を設けたものである。
【0015】請求項9に対応する発明は、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側にバイパス回路と、多数個、並
列構成で不純物吸着器を設け、予冷回路の変わりに小型
冷凍機の冷却ステージが熱スイッチを介して取り付けた
ものである。
【0016】請求項10に対応する発明は、超臨界ヘリ
ウムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの
循環ループ接続部上流側で、超電導マグネット、バイパ
ス回路を収納したクライオスタットとは隔壁を介して異
なる真空空間に不純物吸着器を密封タイプにユニット化
し設置したものである。
【0017】
【作用】請求項1に対応する超電導マグネットの冷却装
置にあっては、寒冷供給装置内の不純ガスや長期連続運
転時の経年変化によって生じる不純物を、超臨界ヘリウ
ムを循環する極低温循環装置と超電導マグネットとの循
環ループ接続部で上流側に設置した不純物吸着器で捕
捉、分離し、清浄な低温ガスを超電導マグネットに供給
できるので長期間安定に、かつ信頼性高く運転すること
ができる。
【0018】請求項2に対応する超電導マグネットの冷
却装置にあっては、寒冷供給装置内の不純ガスや長期連
続運転時の経年変化によって生じる不純物を、不純物吸
着器の上流側に設置した過冷却熱交換器で冷却し、不純
物吸着器に導くことによって、不純物吸着器への吸着効
率を向上させ、より狭路である不純物吸着器内で捕捉、
分離し、清浄な低温ガスを超電導マグネットに供給でき
る。
【0019】請求項3に対応する超電導マグネットの冷
却装置にあっては、超電導マグネットの上流側および上
流側に不純物吸着器を設置することにより寒冷供給装置
内の不純ガスや長期連続運転時の経年変化によって生じ
る不純物のみならず超電導マグネット内で残留していた
不純ガスや長期運転時に発生した不純物をも不純物吸着
器で捕捉、分離できる。
【0020】請求項4に対応する超電導マグネットの冷
却装置にあっては、超臨界ヘリウムを循環する極低温循
環装置と超電導マグネットとの循環ループ接続部に金属
製のメッシュ板、焼結金属、活性炭、金属製のメッシュ
板の順で流体の入口から出口方向に積層した構成を有す
る不純物吸着器を用いることにより金属粉や絶縁物の微
粉などは金属製のメッシュ板、焼結金属のフィルタによ
り、窒素、酸素、水素などの不純ガスは、活性炭により
捕捉される。このため不純物、ガスともに系内から除去
できるため清浄な低温ガスを冷却装置全系に供給できる
ので長期間安定に、かつ信頼性高く運転することができ
る。
【0021】請求項5に対応する超電導マグネットの冷
却装置にあっては、多数個、並列構成で不純物吸着器を
設け、吸着器の予冷回路と不純物吸着器前後に低温バル
ブを設置することで不純物の吸着箇所を増やすことがで
き、かつ吸着した不純物が系内に流出しないように低温
バルブにて隔離することができるため長期間安定に、か
つ信頼性高く運転することができる。
【0022】請求項6に対応する超電導マグネットの冷
却装置にあっては、一回路の不純物吸着器にのみ予冷配
管を設けることにより、予冷前にこの予冷回路に低温ヘ
リウムガスを流して不純物吸着器を冷却し、この回路の
みを用いて系内の精製運転を行い、不純物を捕捉するこ
とができる。精製運転終了後、この回路の入口、出口の
低温バルブを全閉にすることにより他の回路を経年変化
などにより発生する不純物除去に用いることができる。
【0023】請求項7に対応する超電導マグネットの冷
却装置にあっては、不純物吸着器およびその前後に低温
バルブ、低温コントロールバルブと予冷回路を設け、各
不純物吸着器に差圧検出器、および差圧検出器、低温コ
ントロールバルブへの入出力制御装置を設置しているた
め、各不純物吸着器の不純物蓄積程度をその入口出口間
の圧力損失を監視することによって判定し、設定許容値
を越えると自動的に低温コントロールバルブを操作して
その回路への寒冷の循環を停止、かつ他の回路への寒冷
循環変更を行うことにより長期信頼性を確保できる。
【0024】請求項8に対応する超電導マグネットの冷
却装置にあっては、熱スイッチを作動して循環ループ系
内から熱的に、また、低温バルブを用いて流れを遮断
し、加熱用のヒータ、真空排気系統および予冷回路によ
り再生、再使用のための冷却が行え、長期にわたる使用
を可能にしている。
【0025】請求項9に対応する超電導マグネットの冷
却装置にあっては、予冷回路の変わりに小型冷凍機の冷
却ステージが熱スイッチを介して取り付けてあるため、
熱スイッチを作動させることに小型冷凍機を運転した状
態のまますみやかに不純物吸着器の再生が可能となる。
【0026】請求項10に対応する超電導マグネットの
冷却装置にあっては、隔壁を介して異なる真空空間に不
純物吸着器を密封タイプにユニット化することで循環ル
ープを含めた冷却システム全体を昇温すること無く、新
しい不純物吸着器との交換を可能にした。
【0027】
【実施例】以下本発明の実施例を図1、図4の超電導マ
グネットの冷却装置を参照して説明する。図1は、超電
導マグネットの冷却装置で、複数個の超電導マグネット
1と電磁力支持構造体2、及びそれらに寒冷である超臨
界ヘリウムを強制的に循環する極低温循環装置3、熱交
換器4、その循環ループ5、低温バルブ群6、これらを
収納したクライオスタット7と寒冷供給装置8から構成
してある。超臨界ヘリウムが循環する循環ループ5は、
バイパス回路5a、複数、並列構成の冷媒供給配管5
b、冷媒戻り配管5c、複数の不純物吸着器9、低温バ
ルブ群6などから構成されている。
【0028】図4は、図1の複数の不純物吸着器9が設
置してある循環ループ5の他の実施例を示した拡大図
で、バイパス回路5a、複数、並列構成の冷媒供給配管
5b、冷媒戻り配管5c、複数の不純物吸着器9、その
不純物吸着器9の前後に低温バルブ6a、ガス駆動の低
温コントロールバルブ6bが設けられている。また不純
物吸着器9には図示していない循環ループ5から低温バ
ルブ6を介して分岐した、予冷回路5dと入口、出口間
の圧力差を検出する差圧検出器10がそれぞれ設置して
ある。さらに各差圧検出器10の信号を入力・演算する
制御装置11a、出力信号を出し、各冷媒供給配管5b
に設けてある低温コントロールバルブ6bを制御する制
御装置11bが図示していないクライオスタット7外に
設けてある。
【0029】次に上記のように構成した超電導マグネッ
トの冷却装置の動作について説明する。超電導マグネッ
ト1や電磁力支持構造体2の予冷においては、寒冷供給
装置8から供給される低温のヘリウムガスを冷媒供給配
管5b、低温バルブ6を介して、複数、並列構成の不純
物吸着器9の回路の一つに流し、系内の微粉や、空気、
酸素などの不純物を除去する。一方、超電導マグネット
1内から発生した微粒子状の金属粉や絶縁物は、冷媒戻
り配管5cを通ったのち、戻り系統の一部に配置した不
純物吸着器9により除去され、再び低温バルブ6、冷媒
戻り配管5cを介して寒冷供給装置8に戻る。このサイ
クルを繰り返すことにより系内の不純物は不純物吸着器
9で捕捉、分離される。次に十分不純物を捕捉した不純
物吸着器9の前後の低温バルブ6を閉めたのち、並列構
成した他の不純物吸着器9を設置した回路に切り替える
事で圧力損失の増加を押さえると共に、純度の高いヘリ
ウムガスを冷媒として供給することができる。この動作
は図4に示すように、不純物吸着器9の前後に設けた導
圧配管と差圧検出器10で圧力差を検出し、その値が設
定した許容値を越えた場合に信号を発生する制御装置1
1a、およびその信号をもとに各回路の低温コントロー
ルバルブ6bの開閉を操作する制御装置11bにより、
並列構成した他の不純物吸着器9を設置した回路の内、
圧力損失の小さい回路に自動的に変更することができ
る。この場合、各不純物吸着器9の回路には前述した予
冷回路5dを用いて常時外部から不純物吸着器9本体を
冷却していることは説明するまでもない。また、系内の
不純物ガス純度が十分小さい場合、不純物吸着器9を設
置した回路の圧力損失が大きい場合には、バイパス回路
5aを流して冷却装置内の圧力損失を低減させ極低温循
環装置3の損失を小さくすることができる。予冷が終了
すると冷媒である超臨界ヘリウムは、極低温循環装置3
で昇圧された後、熱交換器4で液体ヘリウムと熱交換し
て冷却され、冷媒供給配管5b、不純物吸着器9を介し
て超電導マグネット1や電磁力支持構造体2を冷却す
る。これら一連の動作・作用により不純物を系内の流路
が狭路となっている箇所、もしくは混入すると寒冷供給
装置8内の例えば膨張タービン、ジュールトムソン膨張
弁、極低温循環装置3などや超電導マグネット1に致命
的な損傷を与える可能性が大きい箇所に至る前に捕捉、
分離することにより長期間安定に、かつ信頼性高く運転
することができる。
【0030】一方、図2に示すように一回路のみ予冷回
路5dを設け、予冷前にこの予冷回路5dに低温ヘリウ
ムガスを流して不純物吸着器9を冷却し、この回路のみ
を用いて系内の精製運転を行い、不純物を捕捉すること
ができる。この場合、予冷回路5dに流す低温ヘリウム
ガスは図示していない循環ループ5から低温バルブ6を
介して分岐するのではなく、クライオスタット7外から
別系統で供給する。精製運転終了後、この回路の入口、
出口の低温バルブ6aを全閉にすることにより他の回路
を経年変化などにより発生する不純物除去に用いること
ができる。また異なる動作方法として通常の予冷、冷却
にはすべての不純物吸着器9を有する並列回路を用い、
予冷回路5dを有する回路については、例えば図1に示
す熱交換器4を図示していない減圧装置により減圧し
て、熱交換器4内の液体ヘリウムの飽和圧力を下げるこ
とにより温度を更に下げ、そのヘリウムと熱交換したよ
り低い温度のヘリウムを循環ループ5から低温バルブ6
を介して分岐して流すことで不純物吸着器9の吸着性能
を上げることができる。
【0031】また、図4のように、不純物吸着器9を設
けた並列回路それぞれに予冷回路5dを設けたが、図3
に示すように予冷回路5dを設けなくても良い。この場
合、各回路が常時冷却されるように低温コントロールバ
ルブ6bをすべて微開に調整し、主回路のみ全開状態に
する。これにより系内の不純物は主回路の不純物吸着器
9に捕捉、分離される。この状態を前述したように自動
的に差圧検出器10で検出、制御装置11a,11bで
低温コントロールバルブ6bの操作を行うことにより同
様の効果を得ると共に冷却装置を簡略化できる。
【0032】図5または図6に示すように不純物吸着器
9に加熱用のヒータ13、熱スイッチ14、予冷回路5
dと真空排気系統15を設けた構成としたり、冷却配管
5dの変わりに小型冷凍機16の冷却ステージが熱スイ
ッチ14bを介して不純物吸着器9に取り付けられた構
成とする。これらの構成によれば設置箇所でそのまま不
純物吸着器9を再生するため、冷却供給配管5bと不純
物吸着器9を熱スイッチ14を作動させて断熱状態で、
また前後に設けた低温バルブ6aで流路を分離し、その
状態でヒータ13により不純物吸着器9のみ単体で昇
温、加熱し、不純ガスについては気化させ、真空排気系
統15を介して系外に排出することにより再使用が可能
となる。再使用時は、図5のように予冷回路5dや図6
のように小型冷凍機16を用いて不純物吸着器9を冷却
する。この場合、熱スイッチ14bを動作させることに
より小型冷凍機16を停止すること無く不純物吸着器9
を昇温、加熱でき、再使用時も熱スイッチ14bを停止
するのみで簡単に冷却することができる。
【0033】図7では、複数、並列構成した不純物吸着
器9、低温バルブ群6を密封タイプにユニット化し、バ
イパス回路5a、超電導マグネット1、電磁力支持構造
体2を収納したクライオスタット7とは隔壁12を介し
て異なる真空空間に設置した構成とする。この様にバイ
パス回路5aと複数、並列構成した不純物吸着器9の回
路を異なる真空空間に設置することにより不純物吸着器
9の再生を可能とすることができる。すなわち再生が必
要となった場合、隔壁12の真空を破り、ユニット化さ
れた不純物吸着器9を昇温し、着脱、再生済みの不純物
吸着器9を新たに装着し、再度、隔壁12内の真空を排
気することでクライオスタット7の真空を破壊すること
無く前述したような同様の効果を得ることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば冷
却装置内の不純物を流路が狭路となっている箇所、もし
くは混入すると寒冷供給装置例えば膨張タービン、ジュ
ールトムソン膨張弁、極低温循環装置などや超電導マグ
ネットに致命的な損傷を与える可能性が大きい箇所に至
る前に不純物吸着器で捕捉、分離することにより長期間
安定に、かつ信頼性高く運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第2、第3、第5の実施例を示
す超電導マグネットの冷却装置の冷却フロー図。
【図2】本発明の第6の実施例を示す超電導マグネット
の冷却装置の構成図。
【図3】本発明の第7の実施例を示す超電導マグネット
の冷却装置の構成図。
【図4】本発明の第7の他の実施例を示す超電導マグネ
ットの冷却装置の構成図。
【図5】本発明の第8の実施例を示す超電導マグネット
の冷却装置の構成図。
【図6】本発明の第9の実施例を示す超電導マグネット
の冷却装置の構成図。
【図7】本発明の第10の実施例を示す超電導マグネッ
トの冷却装置の冷却フロー図。
【符号の説明】
1…超電導マグネット、3…極低温循環装置、4…熱交
換器、5a,5b,5c,5d…循環ループ(バイパス
回路、冷媒供給配管、冷媒戻り配管、予冷回路)、6
a,6b…低温バルブ、7…低温コントロールバルブ、
8…寒冷供給装置、9…不純物吸着器、10…差圧検出
器、11a,11b…制御装置、14a,14b…熱ス
イッチ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超臨界ヘリウムを流路に流して冷却する
    強制冷却導体を用いた超電導マグネットの冷却装置にお
    いて、超臨界ヘリウムを循環する極低温循環装置と超電
    導マグネットとの循環ループ接続部で上流側に不純物吸
    着器およびバイパス回路を設置したことを特徴とする超
    電導マグネットの冷却装置。
  2. 【請求項2】 不純物吸着器の上流側に過冷却熱交換器
    を設置し、その過冷却熱交換器で冷却された超臨界ヘリ
    ウムを不純物吸着器に導く構成としたことを特徴とする
    請求項1記載の超電導マグネットの冷却装置。
  3. 【請求項3】 循環ループ接続部の下流側にも不純物吸
    着器を設置したことを特徴とする請求項1記載の超電導
    マグネットの冷却装置。
  4. 【請求項4】 金属製のメッシュ板、焼結金属、活性
    炭、金属製のメッシュ板の順で流体の入口から出口方向
    に積層した構成を有する不純物吸着器を用いることを特
    徴とする請求項1記載の超電導マグネットの冷却装置。
  5. 【請求項5】 不純物吸着器を多数個、並列構成で設
    け、吸着器の予冷回路と不純物吸着器前後に低温バルブ
    を設置したことを特徴とする請求項1記載の超電導マグ
    ネットの冷却装置。
  6. 【請求項6】 不純物吸着器を多数個、並列構成で設
    け、その不純物吸着器前後の回路に低温バルブを設置す
    るとともにその一回路の不純物吸着器にのみ予冷回路を
    設けることを特徴とする請求項1記載の超電導マグネッ
    トの冷却装置。
  7. 【請求項7】 不純物吸着器を多数個、並列構成にし、
    不純物吸着器の前後に低温バルブ、低温コントロールバ
    ルブと予冷回路を設け、各不純物吸着器に差圧検出器、
    および差圧検出器、低温コントロールバルブへの入出力
    制御装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の超電
    導マグネットの冷却装置。
  8. 【請求項8】 不純物吸着器を多数個、並列構成にし、
    不純物吸着器の前後に低温バルブと不純物吸着器に加熱
    用のヒータ、熱スイッチ、予冷回路と真空排気系統を設
    けたことを特徴とする請求項1記載の超電導マグネット
    の冷却装置。
  9. 【請求項9】 不純物吸着器を多数個、並列構成にし、
    不純物吸着器の前後に低温バルブと不純物吸着器に加熱
    用のヒータ、熱スイッチ、真空排気系統冷却配管と熱ス
    イッチを介して小型冷凍機の冷却ステージが取り付けて
    あることを特徴とする請求項1記載の超電導マグネット
    の冷却装置。
  10. 【請求項10】 不純物吸着器を密封タイプにユニット
    化し、超電導マグネット、バイパス回路を収納したクラ
    イオスタットとは隔壁を介して異なる真空空間に設置し
    たことを特徴とする請求項1記載の超電導マグネットの
    冷却装置。
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