JPH081477A - 切り屑粉砕装置 - Google Patents

切り屑粉砕装置

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JPH081477A
JPH081477A JP16622294A JP16622294A JPH081477A JP H081477 A JPH081477 A JP H081477A JP 16622294 A JP16622294 A JP 16622294A JP 16622294 A JP16622294 A JP 16622294A JP H081477 A JPH081477 A JP H081477A
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drainage
liquid
chip
crushing
cylinder
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JP16622294A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Tanaka
宏和 田中
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AKOTA KK
Original Assignee
AKOTA KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一台の粉砕装置で機械加工の結果生じる切り
屑に付着した切削油などの液体を分離除去し、切り屑を
粉砕することを目的とするものである。 【構成】 円筒型容器下部に回転するハンマー5を装備
し、容器の底部である粉砕部円筒3に粉砕突起6および
粉砕切り屑排出口(”A“)を設け、ハンマーの上方に
回転円盤9およびハンマーと回転円盤の間に切り屑回転
羽根14を装備し、粉砕部円筒の上に内面にヘリカル溝
を設け溝の底に液体排出穴17を明けた脱液円筒2を設
けてなる粉砕装置において、切り屑供給口が粉砕装置本
体上部の傾斜下方に、粉砕切り屑排出口が底部の傾斜上
方に来るように、分離排液を受ける排液トラフ18が粉
砕装置の傾斜下方に設けた排液沈殿タンク37に向けて
傾斜するように粉砕装置本体を傾斜させた構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械加工の結果生じる
切り屑を円筒型容器内部で回転させている間に、切り屑
に付着した切削油などの液体を未粉砕の状態の切り屑か
ら遠心力等で分離し、ついで円筒型容器の底部で回転す
るハンマーと容器の下部内壁に付けた粉砕突起の相互作
用により脱液された切り屑に衝撃を加え、これを折り曲
げ、せん断して細裂・粉砕し連続的に排出し、切削油等
を分離回収すると同時に切り屑を減容し、切り屑の処理
および再利用を容易にすることを目的とした脱液機能を
有する切り屑の粉砕装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機械加工の結果生じる切り屑を減容し搬
送や異物分離や取り扱いを容易にするためには切断また
は粉砕することが有効であり各種の切断装置や粉砕装置
が開発されてきた。しかし粉砕機内における切り屑に付
着した切削油などの液体の除去については考慮されてお
らず、粉砕機は粉砕するだけで液体の除去は別装置で行
われるのが一般的であった。
【0003】切り屑に付着した切削油などの液体を除去
することはいろんな点で必要であり、底に穴の明いた容
器に長時間保管して重力により分離除去するか、あるい
は切り屑コンベアの底板に穴を開け輸送中に重力により
ある程度の液体を分離するか、あるいは別に高速で回転
する遠心分離機などを使用して粉砕された切り屑から脱
液するかなどの方法が取られていたがこれらの方法は十
分でないか、配置上設置が困難であるか、あるいは高価
につくなどいずれも問題があった。
【0004】上記の問題を解決するために本出願人と同
一人が発明、出願した切り屑粉砕装置(特願平 6−7
4276)がある。しかし、この装置では脱液円筒内周
で液体がまんべん無く分離されるため溝底全体に液体排
出穴を設ける必要があり、結果として液体排出穴の数が
多くなり、その分微細切り屑など固体異物の漏れ出る機
会が多くなり、また、排液排出口から遠い部分で液体排
出穴から脱液円筒外に出た液体および異物は排出されに
くい欠点があり、さらに、配置上排液トラフの傾斜をあ
まり大きく取ることがむずかしいため分離液体に混入し
た小さい切り屑が排液トラフに堆積し分離液体の機外排
出を妨げるなどの不具合もあった。
【0005】さらに、運転最後に粉砕切り屑の一部が粉
砕突起の後ろの部分や粉砕装置本体底の部分に残ること
があるという問題もあった。また、配置上切り屑粉砕機
に対する切り屑供給位置はできるだけ低いことが望まし
く、工作機械から切り屑を排出するチップコンベアの頭
をできるだけ低くし、かつ切り屑排出高さをできるだけ
高くした方がよいという点では改良する余地があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、この切り屑粉砕装置(特願平 6−742
76)における上記の問題を解決し、遠心力等により円
筒型容器内部で切り屑から分離された切削油などの液体
を効率よく外部に排出し、排出された液体に混入した微
細な切り屑が排液トラフ内に堆積するのを防ぎ、切り屑
の受け口をできるだけ低くし、粉砕切り屑の排出をでき
るだけ高い位置で行い、かつ再利用する切削油などに残
留する微細切り屑など不純物をできるだけ少なくし、さ
らに切り屑の粉砕および脱液運転が毎分300回転から
800回転という低い回転速度で効率的に行えるように
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため、円筒型容器の下部に回転するハンマー5を
装備し、容器の内面のハンマー回転外周付近に粉砕突起
6を設け、回転ハンマーの上方に円筒型容器との間に適
当な隙間を設けた回転円盤9を装備し、容器の底部に粉
砕切り屑排出口(”A“)を設け、上部の回転円盤と下
部のハンマーの間にこれらと共に回転する切り屑回転羽
根14を装備し、粉砕突起取付け部より上の部分の円筒
内面に多数の溝を設け、溝の底部に円筒外部に通じる多
数の液体排出穴を設けた脱液円筒(2)よりなる切り屑
粉砕装置において、粉砕切り屑排出口が傾斜上方に来る
ような形で粉砕装置本体を斜の構造にして切り屑の受け
入れ、粉砕切り屑の排出、分離液体の排出を容易にし、
混入した微細切り屑を取り除き切削油などの再利用をや
りやすいようにするものである。
【0008】また、粉砕突起6を取付けた粉砕部円筒3
より上の部分の脱液円筒2を十分に長くし、その部分の
円筒全長の内面にあるいは少なくとも粉砕突起を取付け
た部分より上の部分から回転円盤9レベルより若干上の
レベルまでの間の部分の脱液円筒内面にハンマー回転方
向に向かって容器下部方向に下がったヘリカル状の溝を
設けることにより切り屑供給ホッパー39から供給され
た未粉砕の切り屑が回転円盤および切り屑回転羽根によ
りヘリカル溝に沿って強制的に回転させられながら下方
の粉砕部に移動し、この間遠心力などにより切り屑から
分離された液体もヘリカル溝の底に沿って液体排出穴1
7に流れるが、粉砕装置本体を傾けることによって下方
側となる溝の底部に設けた液体排出穴の数を、上方側と
なる溝の液体排出穴の数より多くすることにより分離液
体の排出がより向上し、液体排出穴を通って脱液円筒外
に排出された液体を集めることもより容易に行われる。
一方、全体として液体排出穴の数が減るために微細切り
屑の漏れ出しが減少する。
【0009】さらに、内面に粉砕突起6を取付けた粉砕
部円筒3のみを上部の脱液円筒2と切り離して、粉砕装
置本体の傾斜上方側に粉砕突起の高さ程度(e)偏心さ
せ、傾斜下方側に位置する粉砕突起6を低くするかまた
は無くすることで、本体が水平の場合にどうしても粉砕
突起付近に残る切り屑を少なくし、傾斜上方でのハンマ
ー5と粉砕突起による切り屑の粉砕をより効率的に行
い、傾斜下方での分離液の排出がより効率的に行えるよ
うにするものである。なお、切り屑回転羽根14を揺動
型ではなく固定型とするのは、切り屑が回転羽根と回転
円盤9などの隙間に挾まることを防ぐためで、回転羽根
先端を反回転方向に向かって後退したものとし、切り屑
が回転羽根に引っ掛かることがないようにしている。
【0010】さらに、脱液円筒2の外側に脱液円筒外面
との間に適当な間隙を開けてカバー20を設け、カバー
の下端に外周側壁がカバーより外側に来るリング状の排
液トラフ18を設けることにより液体排出穴17から噴
出する分離液体を捕捉し、これを下部の排液トラフに導
くものであるが、このカバーは円筒型容器内で切り屑が
処理されるときに発生する騒音の漏れ出しを減少させる
効果もある。
【0011】さらに、最下部となる排液トラフ18から
排液を導入するオーバーフロー型の排液沈殿タンク37
を装備し排液沈殿タンクの上部から上澄み清浄液を排出
するようにしてある。
【0012】さらに、リング状排液トラフ18の内周側
壁より上の円筒型容器外周に、外側に向かって下がった
つば状の排液ガイド44を取付け、排液トラフを取り外
し容易な2つ割れに分割し、必要に応じこれを取り外し
て排液トラフに堆積または付着した異物等を容易に除去
できるようにするものである。
【0013】さらに、排液循環ポンプ42により排液沈
殿タンク37から必要量の上澄み排液を吸い上げこれを
リング状排液トラフ18上部から流し、トラフ下部の液
排出口から排液沈殿タンクに流下させ、上澄み排液を再
び排液トラフ上部から流して循環することにより液体排
出穴から漏れ出た微細切り屑を排液沈殿タンクに流し微
細切り屑がトラフ底面に堆積することがないようにす
る。
【0014】以上のような工夫によりハンマー等の回転
速度が毎分300回転から800回転というような低い
回転速度で切り屑の粉砕と脱液が同時に効率的に行える
ようにするものである。
【0015】
【作用】粉砕切り屑排出口が上方に来るように粉砕装置
本体を傾けることによって切り屑の受け入れ口を低くす
ることができ、供給高さと排出高さの差が小さくなり必
要な落差を小さくすることができる。また、分離液体は
下方から排出するが本体が傾斜していることにより液が
流れやすく排出が容易になり、さらに排液に混入した微
細切り屑も排液とともに流れ堆積しにくくなる。
【0016】また、粉砕突起より上の部分の脱液円筒が
十分に長く、脱液円筒全長の内面に、あるいは回転円盤
レベルより若干上のレベルから最下部までハンマー回転
方向に向かって容器下部方向に下がったヘリカル状の溝
を設けてあり、上部から供給された未粉砕の切り屑が回
転円盤および回転羽根によりヘリカル溝に沿って強制的
に回転させられ下方の粉砕部に確実に移動するが液の分
離に十分な回転回数が確保されているため脱液率も十分
である。さらにこの間分離された液体はヘリカル溝の底
に沿って液体排出穴に流れ込むが、粉砕装置本体を傾け
ることによって液体は下方側となる溝の底部に集まるた
めこの部分に設けた液体排出穴の数を、上方側となる溝
の液体排出穴の数より多くしてある。このためこの部分
での分離液体の排出が向上し、かつ液体排出穴を通って
脱液円筒外に出た液体は既に排液トラフの排出口近くに
集まっているため排液沈殿タンクへの排出もスムースに
行われる。
【0017】さらに、内面に粉砕突起を取付けた円筒型
容器下部の粉砕部の円筒のみを上部脱液円筒と切り離し
て、粉砕装置本体の傾斜上方側に粉砕突起の高さ程度偏
心させ、傾斜下方側に位置する粉砕突起を低くするかま
たは無くしているため粉砕部円筒内下方に溜まる切り屑
はなく、粉砕された切り屑は上方の切り屑排出口から排
出される。また粉砕部円筒の傾斜上方では切り屑は重力
により下方に落下しようとするためハンマーと粉砕突起
による切り屑の粉砕がより効率的に行われる。
【0018】さらに、脱液円筒の外側に脱液円筒外面と
の間に適当な間隙を開けて設けられたカバーは、液体排
出穴から噴出する分離液体を捕捉すると同時に、これを
下部の排液トラフに導くものであるが、また、脱液円筒
とで2重構造を形成し切り屑が粉砕装置本体内で処理さ
れるときに発生する騒音の装置外への漏れ出しを減少さ
せる目的もあり、このカバーを防音構造としたものでは
騒音はさらに小さくなる。
【0019】さらに、排液トラフ最下部の液体排出口か
ら排液を導入するために装備されたオーバーフロー型の
排液沈殿タンクは、排液中にある微細切り屑など異物を
沈殿させこれを分離する結果上澄み排液は清浄なものと
なり再利用され易い状態になる。
【0020】さらに、リング状排液トラフの内周側壁よ
り上の脱液円筒外周に取付けた外側に向かって下がった
つば状の排液ガイドは、家の軒のように排液を円筒型容
器表面より離れた外側周囲に落下させ、排液トラフと円
筒型容器の間に液が流れることを防ぐので排液トラフと
円筒外壁との間に隙間があっても漏れることはなく、排
液トラフを取付け取り外し容易な2つ割れ以上に分割し
やすくしている。
【0021】さらに、排液循環ポンプによりリング状排
液トラフ上部から必要量の上澄み排液を流し、排液トラ
フ内を流れトラフ下部の液排出口から排液沈殿タンクに
流下させ、上澄み排液を再び排液トラフ上部から流して
循環することにより液体排出穴から漏れ出た微細切り屑
を洗い流すので微細切り屑がトラフ底面に堆積すること
がない。
【0022】以上のようないくつかの工夫、とくに脱液
操作に関する工夫によりハンマー等の回転速度が毎分3
00回転から800回転というような低い回転速度でも
切り屑の粉砕と脱液が同時に効率的に行える。そのため
消費エネルギーが少なく、また回転速度が低いため騒音
も小さい。
【0023】
【実施例】図1は、本発明の実施例の断面図であって、
2は脱液円筒、3は粉砕部円筒、5はハンマー、6は粉
砕突起、9は回転円盤、11は切り屑強制回転爪、12
は切り屑分解爪、14は切り屑回転羽根、18は排液ト
ラフ、19は軸、20はカバー、37は排液沈殿タン
ク、38は切り屑供給コンベア、39は切り屑供給ホッ
パー、40は粉砕切り屑排出コンベア、”A“は粉砕切
り屑排出口である。
【0024】上部切り屑供給コンベア38から粉砕装置
に供給された切り屑は回転円盤9上に乗るが、連続運転
の場合は切り屑は少しづつ供給され、遠心力により回転
円盤外周に移動するが、主として回転円盤傾斜低部外よ
りヘリカル溝に沿って脱液円筒2内に入りほとんど供給
されたままの未粉砕状態で脱液円筒内をラセン状に回転
しながら最下部の粉砕部に移動する。
【0025】脱液円筒部に落下した切り屑は切り屑回転
羽根14により継続して回転させられ、引き続き脱液円
筒内面のヘリカル溝に沿って下方に移動する。その間に
切り屑に付着した切削油などの液体は遠心力などにより
切り屑から分離されヘリカル溝底に集まり溝の底に明け
られた液体排出穴17から脱液円筒外に排出される。な
お、本図では切り屑回転羽根は固定型であるが、これは
切り屑が薄い場合に切り屑が回転円盤と揺動型回転羽根
の間の隙間に挾まらないようにしたものである。なお通
常、液体排出穴の直径は2ミリメートルから4ミリメー
トルであるが供給される切り屑の性状、切り屑に混入し
た切削油やクーラントの量および質などによって調整す
る。
【0026】また、粉砕突起を取付けた部分から上の部
分の脱液円筒内面全長にあるいは回転円盤レベルより若
干上のレベルから最下部までハンマー回転方向に向かっ
て容器下部方向に下がったヘリカル状の溝を設け、排液
ガイド44より上の部分にはヘリカル溝底に液体排出穴
17を設け、排液ガイドから下の部分には溝底に液体排
出穴を明けていないヘリカル溝を設けてあるが、排液ガ
イド取付け部から下の部分にもヘリカル溝を設けている
のは未粉砕の長い切り屑を回転によりヘリカル溝に沿っ
て強制的に下方の粉砕部に移動させるためで、この溝が
ない場合には未粉砕の長い切り屑が切り屑回転羽根と円
筒内面の間に挾まれた状態になって同じところを回転し
下部に移動しない場合があるためである。
【0027】脱液円筒の傾斜上方となるヘリカル溝底に
設けた液体排出穴の数を少なくしているが、とくに脱液
円筒下部の傾斜上方となるヘリカル溝には液体排出穴を
設けていない。理由はこの部分では分離されて溝底を流
れる液体の量は比較的少なく液体排出穴を多く設ける必
要がないことと、この部分に液体排出穴を設けた場合そ
の穴から出た微細な固体異物は回収しにくいためであ
る。
【0028】2つ割れリング状の排液トラフの一端は傾
斜上方に位置し別の端は排液沈殿タンクに結合されてお
り、液体排出穴から出た分離液体は排液トラフに流れ最
下部に流れ落ちる。粉砕装置本体を十分傾斜させている
ため排液トラフの傾斜が大きく、排液トラフの形状をス
ムースに設計すれば排液中に混入した微細切り屑などの
固体異物もトラフ底に堆積することなく排液沈殿タンク
に流下する。
【0029】図2は脱液円筒2である。この実施例では
傾斜下方に多くの液体排出穴17を設け傾斜上方には液
体排出穴を少なくし、さらに脱液円筒上方の液体排出穴
の数を多くし、脱液円筒下方の液体排出穴の数を少なく
している。さらに傾斜上方の液体排出穴をなくして液体
の排出が脱液円筒傾斜下方に設けた液体排出穴のみから
行われるようにして、液体排出穴からの微細異物の漏れ
出しを最小限にすることもできる。
【0030】図3は内面に粉砕突起6を取付けた粉砕部
円筒3のみを粉砕装置本体の傾斜上方側に粉砕突起の高
さ程度(e)偏心させ、傾斜下方側に位置する粉砕突起
を低くするかまたは無くした場合の中央部断面図であ
る。粉砕装置本体を水平とした場合には粉砕突起と円筒
内面とで形成される隅の部分に切り屑が残ることがある
が、粉砕部の円筒のみを偏心させ、傾斜下方におけるハ
ンマー先端と粉砕部円筒3の内面との間隙を小さくする
ことにより、この部分での切り屑の残留はなくなる。ま
た傾斜上方部では切り屑は重力により滑り落ちてハンマ
ーの回転半径内に入るため粉砕が効率的に行われる。
【0031】図4は粉砕部の円筒を偏心させた図3のア
−ア断面図である。傾斜下方の粉砕突起の一部をなくし
一部を低くし、傾斜上方の粉砕突起を高くして最上方の
粉砕切り屑排出口から粉砕切り屑を排出する。
【0032】図5は排液トラフ18、カバー20および
つば状の排液ガイド44等を示す拡大図であり排液トラ
フ底は本体の傾斜にしたがって傾斜した例を示してい
る。しかし排液トラフの底をU型としてもよくその場合
は排液は排液トラフの底を勢いよく流下する。また、容
器外面との間に適当な間隙を開けて設けたカバーは液体
排出穴から噴出する分離液体を捕捉し、これを下部の排
液トラフに導くものであるが、厚くしたり、吸音材や遮
音材を巻いたりしてカバーの防音性能を上げることによ
り円筒型容器内で切り屑が処理されるときに発生する騒
音の漏れ出しを著しく減少させることができる。さら
に、リング状の排液トラフの内周側壁のすぐ上の脱液円
筒の外周に取付けた外側に向かって下がった家の軒のよ
うなつば状の排液ガイドは、液体排出穴から出て脱液円
筒外表面を流れ落ちる排液を脱液円筒表面から離すもの
で、液体が取り外し可能な排液トラフと脱液円筒外面の
間の隙間に流れ込み漏れることを防止するものである。
【0033】図6には排液トラフ最下部から排液を導入
するオーバーフロー型の排液沈殿タンク37を示してあ
るが、排液と共に流れ込んだ微細切り屑などの異物を沈
殿させて排液より分離し排液沈殿タンクの上部から上澄
み清浄液を排出するものである。排液沈殿タンクをこの
部分に設けたのは微細切り屑などの異物が混入した排液
をそのまま移送することには問題が多く、さらに離れた
場所で異物が液から分離された場合その異物を処理する
ことにも問題があるためで、排液沈殿タンクをこの場所
に装備することによりその後の液の移送は液が上澄み清
浄液であるためやりやすく、また分離された異物もその
まま近くにある粉砕切り屑コンベアに排出できる。
【0034】図7は排液循環ポンプ42により上澄み排
液を排液トラフ18内に流し排液トラフを洗浄する場合
のものである。なお図7においては排液トラフの傾斜上
方側をなくしているが脱液円筒の傾斜上方側には液体排
出穴を設けていないため必要がない。排液循環ポンプに
よりリング状排液トラフの上部から必要量の上澄み排液
を流し、排液トラフ内の微細切り屑などの異物を押し流
しトラフ下部の液排出口から排液沈殿タンクに流下させ
て沈殿させ、上澄み排液を再び排液トラフ上部から流し
て循環するものである。なお、本例においては沈殿異物
を粉砕切り屑排出コンベア40に戻すための沈殿異物排
出コンベア46を備えているが沈殿異物が少ない場合は
コンベアを設けず定期的に排液沈殿タンク底から沈殿異
物を除去すればよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の傾斜型切
り屑粉砕装置は脱液操作と粉砕操作を一つの粉砕装置で
行うことができる画期的な形式の切り屑粉砕装置をさら
に改良したもので、粉砕装置内における切り屑の移動、
分離液体の排出、排液の清浄化および分離排液に混入し
た異物の処理について改良した点において大きな効果が
ある。この改良発明により粉砕装置本体内で未処理の長
い切り屑も確実に粉砕部に送られるようになったが、分
離された液体もさらにスムースに外部に排出されるよう
になり、さらに分離排液に不可避的に混入した微細切り
屑などの異物が粉砕装置内で分離され清浄な液が排出さ
れることは大きい利点である。さらに本発明のさまざま
な工夫により同じ量の切り屑を処理し、切り屑に混入さ
れている切削油、クーラントなどの液体を同じ程度に分
離する粉砕機と液体分離機を組み合わせた他のいかなる
複合設備に比べても、本発明の粉砕装置は非常にコンパ
クトで、回転速度が低く、しかも必要なエネルギーは大
幅に小さくなっており経済的で非常に効率的な装置を提
供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面図である。
【図2】脱液円筒の外観斜視図である。
【図3】粉砕部を偏心させたものの縦断面図である。
【図4】粉砕部を偏心させたものの粉砕部の横断面図で
ある。
【図5】カバー、排液トラフおよび排液ガイドを示す拡
大図である。
【図6】オーバーフロー型排液沈殿タンク取付け部の部
分図である。
【図7】排液循環ポンプにより排液トラフを洗浄する場
合の図である。
【符号の説明】
2 脱液円筒 3 粉砕部円筒 5 ハンマー 6 粉砕突起 9 回転円盤 11 切り屑強制回転爪 12 切り屑分解爪 14 切り屑回転羽根 17 液体排出穴 18 排液トラフ 19 軸 20 カバー 37 排液沈殿タンク 38 切り屑供給コンベア 39 切り屑供給ホッパー 40 粉砕切り屑排出コンベア 42 排液循環ポンプ 43 粉砕切り屑排出ホッパー 46 沈殿異物排出コンベア ”A“ 粉砕切り屑排出口 e 粉砕部円筒偏心量

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒型容器の下部に回転するハンマー
    (5)を装備し、容器の底部である粉砕部円筒(3)に
    粉砕突起(6)および粉砕切り屑排出口(”A“)を設
    け、ハンマーの上方に円筒型容器との間に適当な隙間を
    設けた回転円盤(9)を装備し、上部の回転円盤と下部
    のハンマーの間にこれらと共に回転する切り屑回転羽根
    (14)を装備し、粉砕部円筒の上に内面にヘリカル状
    の溝を設け溝の底部に円筒外部に通じる多数の液体排出
    穴(17)を設けた脱液円筒(2)を設けてなる切り屑
    粉砕装置において、切り屑供給口が粉砕装置本体上部の
    傾斜下方に、粉砕切り屑排出口が底部の傾斜上方に来る
    ように、また分離排液を受ける排液トラフ(18)が粉
    砕装置の傾斜下方に設けた排液沈殿タンク(37)に向
    けて傾斜するように粉砕装置本体を傾斜させたことを特
    徴とする切り屑粉砕装置。
  2. 【請求項2】 粉砕突起取付け部より上の部分の脱液円
    筒(2)を十分に長くし、脱液円筒内面に回転円盤レベ
    ルより上から粉砕突起の上まで設けたハンマー回転方向
    に向かって容器下部方向に下がったヘリカル溝の、粉砕
    装置本体を傾けることによって下方側となる溝の、底部
    に設けた液体排出穴(17)の数を上方側となる溝の液
    体排出穴の数より多くしたことを特徴とする請求項1記
    載の切り屑粉砕装置。
  3. 【請求項3】 内面に粉砕突起を取付けた円筒型容器下
    部の粉砕部円筒(3)のみを上部の脱液円筒(2)と切
    り離して粉砕装置本体の傾斜上方側に粉砕突起の高さ程
    度(e)偏心させ、傾斜下方側に位置する粉砕突起を低
    くするかまたは無くしたことを特徴とする請求項1およ
    び2記載の切り屑粉砕装置。
  4. 【請求項4】 脱液円筒(2)の外側に脱液円筒との間
    に適当な間隙を開けてカバー(20)を設け、カバーの
    下端に外周側壁がカバーより外側に来るリング状の排液
    トラフ(18)を設けたことを特徴とする請求項1、2
    および3記載の切り屑粉砕装置。
  5. 【請求項5】 リング状排液トラフの内周側壁より上の
    円筒型容器外周に、外側に向かって下がったつば状の排
    液ガイド(44)を取付け排液トラフ(18)を取り外
    し可能な2つ割れのものに分割したことを特徴とする請
    求項1、2、3および4記載の切り屑粉砕装置。
  6. 【請求項6】 最下部となる排液トラフの液排出口から
    排液を導入するオーバーフロー型の排液沈殿タンク(3
    7)を装備し、排液沈殿タンクの上部から上澄み清浄液
    を排出することを特徴とする請求項1、2、3、4およ
    び5記載の切り屑粉砕装置。
  7. 【請求項7】 排液循環ポンプ(42)により排液トラ
    フ上部から上澄み排液を流し、液排出口から排液沈殿タ
    ンク(37)に流下させ、上澄み排液を再び排液トラフ
    上部から循環して流すことを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5および6記載の切り屑粉砕装置
  8. 【請求項8】 ハンマー、回転円盤、切り屑回転羽根等
    回転部の回転速度が毎分300回転から800回転であ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6およ
    び7記載の切り屑粉砕装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013514883A (ja) * 2009-12-22 2013-05-02 カサンドラ オイル テクノロジー アーベー リアクタ

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