JPH08146418A - 液晶表示装置用の画質改善フィルム - Google Patents
液晶表示装置用の画質改善フィルムInfo
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Abstract
るく、見易く、疲労しない良好な画質感を有する液晶表
示装置を実現すること。 【構成】 液晶表示素子1とプリズムシート18との間
に配置される画質改善フィルム21であって、無色透明
のプラスチックを主成分とし、少なくとも1種類以上の
球状光拡散粒子を含有し、全光線透過率が80%以上であ
り、且つ垂直入射光線の拡散半値角が 5度〜15度である
もの。
Description
善する、液晶表示装置用の画質改善フィルムに関する。
ロセッサ等の液晶表示装置を構成する液晶表示素子は、
自家発光性を有しないので、視認性向上の要求を満たす
ため、その背面光源として面状光源装置を用いている。
等の光源を液晶表示素子の背面に直接配置した構造(直
下式)をとっていた。これに対し、近年では、液晶表示
装置全体の厚みを薄くして構造の小型化を図るため、面
状光源装置として導光板を用い、その少なくとも一端面
に蛍光ランプを配置したエッジライト方式という構造を
とることが多い。
基本構造を示す模式図である。図1において、1は液晶
表示素子、2は面状光源装置である。面状光源装置2に
あっては、直線状光源としての蛍光ランプ3を導光板4
の側傍に設けている。導光板4の裏面にはドット印刷さ
れた塗料(光散乱性インキ)5が設けられ、導光板4の
背面には反射板6が配置され、導光板4の前面には光拡
散シート7が設けられている。
板4の端面から内部に侵入し、導光板4の裏面の塗料5
によって乱反射され、導光板4の表面から放出される。
塗料5は蛍光ランプ3から導光板4に入射した光を、導
光板4の表面のどの位置からも均等に放出させるための
光散乱性インキの印刷パターンであり、疑似光源とも言
えるものである。しかし、このままでは、液晶表示装置
として必要とされる輝度が十分でなく、また導光板4の
裏面の塗料5の印刷パターンが液晶表示素子1の正面か
ら視認されてしまう。然るに、光拡散シート7は、液晶
表示装置の画面を観察する際に、液晶表示素子1を通し
て背面の疑似光源、即ち上述の塗料5の印刷パターンが
視認されることなしに、均一発光できるように機能する
ものである。
装置において、観察者の方向への光放出量を増加させる
ため、液晶表示素子1と光拡散シート7との間にプリズ
ムシート(集光シート)8を設けることが行なわれてい
る。プリズムシート8は、特開昭62-144102 号公報、特
開平2-93401 号公報、特開平2-257188号公報に記載の如
く、透明なプラスチックシートの片面に凹凸形状を付与
し、その形状のプリズム効果により光線を任意の方向に
集光させるものである。
観察者の方向への光線放出量を著しく増加させる機能を
有するが、鋭利なプリズム形状を利用しているため、光
放出を観察者の方向へ集中させるほど他の方向への光放
出が減少し、図2に示す如く、光を全く放出しない方向
が存在するようになる。このような光放出特性を有する
面状光源装置を液晶表示装置に搭載した場合、観察者の
相対位置が僅かにでも移動すると、画面内に明るい部分
と極端に暗い部分が同時に存在する状況となり使用に耐
えない状態となる。従って、使用者は、位置関係を可能
な限り変化させずに使用することを余儀なくされ、これ
が使用者の疲労の要因になるという問題がある。
れている技術に基づく光拡散部材を液晶表示素子1とプ
リズムシート8の間に配置すると、上述の如くの極端な
光放出方向の集中は回避されるが、主たる観察方向への
光放出量が著しく減少することになる結果、プリズムシ
ート8の本来の集光機能が損なわれ、総合的な画質改善
にならない。
変化させ、明るく、見易く、疲労しない良好な画質感を
有する液晶表示装置を実現することにある。
は、液晶表示素子の背面に面状光源装置を設けて構成さ
れ、面状光源装置が、導光板と、導光板の側傍に設けた
直線状光源と、導光板の前面に設けた光拡散シートと、
光拡散シートの前面に設けたプリズムシートとを有して
なる液晶表示装置用の画質改善フィルムであって、画質
改善フィルムは、液晶表示素子とプリズムシートとの間
に配置され、無色透明のプラスチックを主成分とし、少
なくとも1種類以上の球状光拡散粒子を含有し、全光線
透過率が80%以上であり、且つ垂直入射光線の拡散半値
角が 5度〜15度であるようにしたものである。
載の本発明において更に、前記球状光拡散粒子が、平均
粒径 1μ〜20μのプラスチック粒子、もしくは、ガラス
粒子であり、フィルムの平均厚みが30μ〜 300μである
ようにしたものである。
画質と感じる光放出状態、並びに従来から用いられてい
る光拡散部材の光拡散能力を検討した結果、観察者
は、角度変化による輝度の急激な低下を不快に感じる。
観察者は、光の放出が全くなく表示が視認できない状
況を不快に感じる。従来の光拡散部材は光をあらゆる
角度方向に均一に拡散させることを目的としている。
従来の光拡散部材はの目的のため光の損失を容認して
いる、との結論を得た。従って、上記、を改善しよ
うとして従来の光拡散部材を追加すると、プリズムシー
トによって集中された光放出範囲を再度拡散光に変換し
てしまうことになり、観察者に到達する光は著しく減少
し、光利用効率そのものも低下することになる。そこで
本発明はプリズムシートの光集中機能を損なうことな
く、画質感を大幅に向上する光学機能フィルムを求めて
検討を加えた結果、特定の範囲の光拡散能力を有するフ
ィルムを用いることによりこれの実現が可能となるこを
見出した。即ち、「無色透明のプラスチックを主成分と
し、少なくとも1種類以上の球状光拡散粒子を含有し、
全光線透過率が80%以上であり、且つ垂直入射光線の拡
散半値角が 5度〜15度である画質改善フィルムを、液晶
表示素子とプリズムシートとの間に配置すること」であ
る。
性として、全光線透過率が80%以上であり、且つ、垂直
入射光線の拡散半値角が 5度〜15度であることが必要で
ある。全光線透過率が80%を下回ると、光線利用効率の
低下を招き、好ましくは90%以上である。また、拡散能
力は、垂直入射光線の拡散半値角が 5度を下回ると、所
望の光線放出状態の変換が行なわれず、画質感の改善効
果がない。15度を上回ると、プリズムシートによる光線
の集中を解消してしまい観察者へ到達する光線が減少し
てしまう。好ましくは 8度〜12度である。この画質改善
フィルムは、プリズムシートと該液晶表示素子との間に
挿入されて使用することにより、本発明の目的を達成す
る。
質改善フィルムは、無色透明なプラスチックを主成分と
し、少なくとも1種類以上の球状光拡散粒子を含有す
る。主成分としては、例えば、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリビニルクロライド、ポリビ
ニルアルコール、ポリエステル、が使用可能である。ま
た、球状光拡散粒子としては、平均粒径 1μ〜20μのプ
ラスチック粒子、もしくは、ガラス粒子が使用可能であ
る。平均粒径 1μ以下では、粒子の分散が困難であり、
粒子の製造コストが非常に増大する。また、平均粒径20
μ以上では、粒子自体が視認され画質感が向上しない。
好ましくは、 3μ〜10μである。上記組成物を平均厚み
30μ〜 300μのフィルム状に成形し、本発明の画質改善
フィルムを得る。平均厚み 30μ以下では、取扱いが困
難なため折れキズなどによる不良品の発生が増加し、 3
00μ以上では液晶表示モジュールの薄型化の趨勢に逆行
する。好ましくは、50μ〜 150μである。
特に手段を選ばないが、溶融流展法、溶液流展法、熱プ
レス法、注型重合法が好適である。
1の背面光源として、図5に示す如くの面状光源装置1
2を構成した。
蛍光ランプ13を導光板14の側傍に設けている。導光
板14の裏面にはドット印刷された塗料(光散乱性イン
キ)15が設けられ、導光板14の背面には反射板16
が配置され、導光板14の前面には光拡散シート17が
設けられ、光拡散シート17の前面にはプリズムシート
(集光シート)18が設けられた。更に、面状光源装置
12にあっては、液晶表示素子1とプリズムシート18
との間に本発明の画質改善フィルム21を配置した。
例、比較例とともに説明する。 (実施例1)(図3) 面状光源装置12として、導光板14の厚み4mm 、蛍光
ランプ13として冷陰極管1本、対角(対角線の長さ)
10.5インチ、光拡散シート17としてコーティング型光
拡散シート、プリズムシート18として頂角90度のプリ
ズムシートを備えたカラー液晶表示素子用バックライト
モジュールを用いた。
構成した(図3)。即ち、ポリカーボネート樹脂 100重
量部、平均粒径 7μのアクリル球状粒子 2重量部を予備
混練し、更に溶融流展法により厚さ 100μm のフィルム
状に成形し、実施例1の画質改善フィルム21とした。
図3において、21Aは球状光拡散粒子である。
上色彩技術研究所(株)製ヘイズメーターHR−100 に
より測定したところ、92%であった。また、拡散半値角
を(株)ニコン製エリプソメーターNPDM−1000によ
り測定したところ10度であった。
ム21を以下の如く変更した(図4)。即ち、ポリカー
ボネート樹脂の 100重量部、平均粒径 7μのアクリル球
状粒子 5重量部を予備混練し、更に溶融流展法により厚
さ 100μm のフィルム状に成形し、実施例2の画質改善
フィルム21とした。図4において、21A、21Bは
球状光拡散粒子である。
上色彩技術研究所(株)製ヘイズメーターHR−100 に
より測定したところ、 90%であった。また、拡散半値角
を(株)ニコン製エリプソメーターNPDM−1000によ
り測定したところ15度であった。
ら画質改善フィルム21を取り除き、従来例とした。
ら画質改善フィルム21を取り除き、画質改善フィルム
21の代わりに従来技術による光線拡散部材を配置し
た。この光線拡散部材はチタンホワイト60重量部を含有
する厚さ 200μのアクリル樹脂製シートであり、全光線
透過率70%、拡散半値角60度であった。
例について、画面法線方向での明るさ、光線非放出角度
の有無、観察者による画質感の良否の3点を評価し、表
1を得た。
ム21によれば、プリズムシートを集光シートとして用
いた面状光源装置の光放出状態を変化させ、明るく、見
易く、疲労しない良好な画質感を有する液晶表示装置を
実現できることが認められる。また、副次的な効果とし
て工程中で傷が付き易いプリズムシートを保護する効果
があり、傷発生による歩留まりを向上させることができ
る。
シートの光放出状態を変化させ、明るく、見易く、疲労
しない良好な画質感を有する液晶表示装置を実現するこ
とができる。
る。
す模式図である。
模式図である。
す模式図である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 液晶表示素子の背面に面状光源装置を設
けて構成され、 面状光源装置が、導光板と、導光板の側傍に設けた直線
状光源と、導光板の前面に設けた光拡散シートと、光拡
散シートの前面に設けたプリズムシートとを有してなる
液晶表示装置用の画質改善フィルムであって、 画質改善フィルムは、液晶表示素子とプリズムシートと
の間に配置され、無色透明のプラスチックを主成分と
し、少なくとも1種類以上の球状光拡散粒子を含有し、 全光線透過率が80%以上であり、且つ垂直入射光線の拡
散半値角が 5度〜15度である、液晶表示装置用の画質改
善フィルム。 - 【請求項2】 前記球状光拡散粒子が、平均粒径 1μ〜
20μのプラスチック粒子、もしくは、ガラス粒子であ
り、フィルムの平均厚みが30μ〜 300μである請求項1
記載の液晶表示装置用の画質改善フィルム。
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-
1994
- 1994-11-24 JP JP6289686A patent/JP2977454B2/ja not_active Expired - Fee Related
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