JPH08143589A - 五糖類誘導体 - Google Patents

五糖類誘導体

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Publication number
JPH08143589A
JPH08143589A JP6281825A JP28182594A JPH08143589A JP H08143589 A JPH08143589 A JP H08143589A JP 6281825 A JP6281825 A JP 6281825A JP 28182594 A JP28182594 A JP 28182594A JP H08143589 A JPH08143589 A JP H08143589A
Authority
JP
Japan
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compound
group
reaction
acid
added
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Pending
Application number
JP6281825A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Furuta
拓也 古田
Daisuke Nomi
大輔 能美
Junichi Namikawa
純一 南川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP6281825A priority Critical patent/JPH08143589A/ja
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ガン転移抑制剤として有用な五糖類誘導体を
提供する。 【構成】 本発明の五糖類誘導体は、一般式(1) 〔式中R1 及びR2 はそれぞれ低級アルカノイル基及び
低級アルキル基なる群より選ばれた基を有するアミノ基
を示す。R3 は、低級アルキル置換シリル低級アルコキ
シ基、水酸基、基−O(CH2 )nCOX(nは1〜1
0の整数を示す。Xは水酸基、ヒドラジノ基、ペプタイ
ド基又はポリリジン基を示す。)等を示す。〕で表わさ
れる五糖類誘導体又はその塩である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な五糖類誘導体に
関する。
【0002】
【発明の開示】本発明の五糖類誘導体は、文献未記載の
新規化合物であって、下記一般式(1)で表わされる。
【0003】
【化3】
【0004】〔式中R1 及びR2 はそれぞれ低級アルカ
ノイル基及び低級アルキル基なる群より選ばれた基を有
するアミノ基を示す。R3 は低級アルキル置換シリル低
級アルコキシ基、水酸基、基−O(CH2 )nCOX
(nは1〜10の整数を示す。Xは水酸基、ヒドラジノ
基、ペプタイド基又はポリリジン基を示す。)又は
【0005】
【化4】
【0006】(oは15〜24の整数,pは13〜17
の整数を示す。)を示す。〕 ガン細胞は、細胞表層に
【0007】
【化5】
【0008】の抗原を出している。一方なんらかの炎症
を起こした組織の血管はその内皮細胞上にシアリルLe
xのレセプターを発現している。これに血管内を流れて
きたガン細胞がトラップされ、続いて血管内皮細胞を通
って侵出が起こればガン転移が完結する。ガンの手術
等、ガン細胞が最も転移しやすい時、この転移を抑制す
るため天然又は合成のシアリルLexを血管内皮細胞の
レセプターに結合させ、ガン細胞がトラップされるのを
阻害しようとする試みが盛んに研究されている。しか
し、天然型のシアリルLexは肝臓で直ちに代謝されて
しまう等の欠点を有していた。
【0009】そこで本発明者らは、鋭意研究を重ねた結
果、上記一般式(1)で表わされる非天然型の五糖類誘
導体が肝臓での代謝を押え、しかも血管内皮細胞上のレ
セプターに結合し、ガン細胞がトラップされるのを阻害
することを見い出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
【0010】本発明の五糖類誘導体は、ガン転移抑制剤
として有用である。また本発明化合物は、リウマチ等の
白血球の過剰な遊走を抑制する作用も有し、慢性関節リ
ウマチ等の慢性炎症性疾患である自己免疫疾患等の治療
薬としても有用である。
【0011】下記に示すフコース誘導体は、新規化合物
であり、上記一般式(1)の五糖類誘導体の合成中間体
として有用である。
【0012】一般式
【0013】
【化6】
【0014】〔式中R1Aは水酸基、低級アルカノイルオ
キシ基、低級アルキルチオ基、ハロゲン原子、基
【0015】
【化7】
【0016】{R1 及びR3 は前記に同じ。R5 は水酸
基又は低級アルカノイルオキシ基を示す。R6 及びR9
はそれぞれ水酸基置換低級アルキル基、低級アルカノイ
ルオキシ置換低級アルキル基又はフェニル低級アルコキ
シ置換低級アルキル基を示す。R8 及びR10は水酸基、
低級アルカノイルオキシ基又はフェニル低級アルコキシ
基を示す。またR5 とR6 とは互いに結合して基
【0017】
【化8】
【0018】を形成してもよい。}又は
【0019】
【化9】
【0020】(式中R1 、R3 及びR5 は前記に同じ。
12
【0021】
【化10】
【0022】(R22、R23及びR24はそれぞれ水素原子
又は低級アルカノイル基を示す。)を示す。R13は低級
アルコキシルカルボニル基又はカルボキシ基を示す。R
14及びR16はそれぞれ水酸基又はベンゾイルオキシ基を
示す。R15は水酸基置換低級アルキル基又はベンゾイル
オキシ置換低級アルキル基を示す。R17及びR19はそれ
ぞれ水酸基置換低級アルキル基、フェニル低級アルコキ
シ置換低級アルキル基又は低級アルカノイルオキシ置換
低級アルキル基を示す。R20及びR21はそれぞれ水酸
基、フェニル低級アルコキシ基又は低級アルカノイルオ
キシ基を示す。R2は前記に同じ。}を示す。R2Aは水
酸基、低級アルカノイルオキシ基又はフェニル低級アル
コキシ基を示す。R3Aは水酸基、低級アルカノイルオキ
シ基又はフェニル低級アルコキシ基を示す。R4 は水酸
基、低級アルカノイルオキシ基又はフェニル低級アルコ
キシ基を示す。但し、R1A、R2A、R3A及びR4 は同
時に水酸基であってはならず、一般式(1)の化合物
を除くものとする。〕で表わされるフコース誘導体又は
その塩。
【0023】上記一般式(1)及び(2)に示される各
基はより具体的にはそれぞれ次の通りである。
【0024】低級アルカノイルオキシ基としては、例え
ばホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキ
シ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ペンタノイ
ルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、ヘキサ
ノイルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状の
アルカノイルオキシ基を挙げることができる。
【0025】低級アルキルチオ基としては、例えば、メ
チルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチ
オ、ヘキシルチオ基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖
状アルキルチオ基を例示できる。
【0026】ハロゲン原子としては、例えば弗素原子、
塩素原子、臭素原子及び沃素原子が挙げられる。
【0027】水酸基置換低級アルキル基としては、例え
ばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒド
ロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒ
ドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、1,1−ジ
メチル−2−ヒドロキシエチル、5,5,4−トリヒド
ロキシペンチル、4−ヒドロキシペンチル、6−ヒドロ
キシヘキシル、1−ヒドロキシイソプロピル、2−メチ
ル−3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシエ
チル、3,4−ジヒドロキシブチル、5,6−ジヒドロ
キシヘキシル基等の置換基として水酸基を1〜3個有す
る炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を例示で
きる。
【0028】フェニル低級アルコキシ置換低級アルキル
基としては、例えばベンジルオキシメチル、2−(2−
フェニルエトキシ)エチル、1−(1−フェニルエトキ
シ)エチル、3−(3−フェニルプロポキシ)プロピ
ル、4−(4−フェニルブトキシ)ブチル、5−(5−
フェニルペンチルオキシ)ペンチル、6−(6−フェニ
ルヘキシルオキシ)ヘキシル、1,1−ジメチル−2−
(1,1−ジメチル−2−フェニルエトキシ)エチル、
2−メチル−3−(2−メチル−3−フェニルプロポキ
シ)プロピル基等のアルコキシ部分が炭素数1〜6の直
鎖又は分枝鎖状アルコキシ基であるフェニルアルコキシ
基が置換した炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル
基を例示できる。
【0029】フェニル低級アルコキシ基としては、例え
ばベンジルオキシ、2−フェニルエトキシ、1−フェニ
ルエトキシ、3−フェニルプロポキシ、4−フェニルブ
トキシ、5−フェニルペンチルオキシ、6−フェニルヘ
キシルオキシ、1,1−ジメチル−2−フェニルエトキ
シ、2−メチル−3−フェニルプロポキシ基等のアルコ
キシ部分が炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシ
基であるフェニルアルコキシ基を挙げることができる。
【0030】低級アルキル置換シリル低級アルコキシ基
としては、例えばメチルシリルメトキシ、2−エチルシ
リルエトキシ、1−プロピルシリルエトキシ、3−イソ
プロピルシリルプロポキシ、4−ブチルシリルブトキ
シ、5−tert−ブチルシリルペンチルオキシ、6−
ペンチルシリルヘキシルオキシ、1,1−ジメチル−2
−ヘキシルシリルエトキシ、2−メチル−3−ジメチル
シリルプロポキシ、2−トリメチルシリルエトキシ、1
−(ジメチル−tert−ブチルシリル)エトキシ基等
の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基を1〜3
個有するシリル基が置換した炭素数1〜6の直鎖又は分
枝鎖状アルコキシ基を例示できる。
【0031】低級アルカノイル基としては、例えばホル
ミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリ
ル、ペンタノイル、tert−ブチルカルボニル、ヘキ
サノイル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルカ
ノイル基が挙げられる。
【0032】低級アルコキシカルボニル基としては、例
えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシ
カルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチル
オキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル基等の炭
素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルコキシカルボニル基
を例示できる。
【0033】ベンゾイルオキシ置換低級アルキル基とし
ては、例えばベンゾイルオキシメチル、2−ベンゾイル
オキシエチル、1−ベンゾイルオキシエチル、3−ベン
ゾイルオキシプロピル、4−ベンゾイルオキシブチル、
5−ベンゾイルオキシペンチル、6−ベンゾイルオキシ
ヘキシル、1,1−ジメチル−2−ベンゾイルオキシエ
チル、2−メチル−3−ベンゾイルオキシプロピル基等
のアルキル部分が炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アル
キル基であるベンゾイルオキシアルキル基を例示でき
る。
【0034】低級アルカノイル基及び低級アルキル基な
る群より選ばれた基を有するアミノ基としては、例えば
メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプ
ロピルアミノ、ブチルアミノ、tert−ブチルアミ
ノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミ
ノ、ジペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、N−メチル
−N−エチルアミノ、N−エチル−N−プロピルアミ
ノ、N−メチル−N−ブチルアミノ、N−メチル−N−
ヘキシルアミノ、アセチルアミノ、ホルミルアミノ、プ
ロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミ
ノ、ペンタノイルアミノ、tert−ブチルカルボニル
アミノ、ヘキサノイルアミノ、N−メチル−N−アセチ
ルアミノ、N−エチル−N−アセチルアミノ基等の置換
基として炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基及
び炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルカノイル基なる
群より選ばれた基を1〜2個有するアミノ基を例示でき
る。
【0035】低級アルカノイルオキシ基置換低級アルキ
ル基としては、例えばアセチルオキシメチル、2−プロ
ピオニルオキシエチル、1−ブチリルオキシエチル、3
−アセチルオキシプロピル、4−イソブチリルオキシブ
チル、5−ペンタノイルオキシペンチル、6−tert
−ブチルカルボニルオキシヘキシル、1,1−ジメチル
−2−ヘキサノイルオキシエチル、2−メチル−3−ア
セチルオキシプロピル基等の炭素数1〜6の直鎖又は分
枝鎖状アルカノイルオキシ基置換炭素数1〜6の直鎖又
は分枝鎖状アルキル基を挙げることができる。
【0036】ペプタイド基としては、例えばウシ血清ア
ルブミン(BSA)卵アルブミン(ovalbumi
n)等の他種動物由来の蛋白質等を例示できる。
【0037】本発明の中間体化合物は、種々の方法によ
り製造することができる。
【0038】
【化11】
【0039】〔式中R25は置換基として低級アルキル基
及びフェニル基なる群より選ばれた基を1〜3個有する
シリル基を示す。R26はフェニル低級アルキル基を示
す。Y及びY1 はそれぞれハロゲン原子を示す。R27
28及びR29はそれぞれ低級アルキル基を示す。〕 化合物(4)と化合物(5)との反応は、一般に適当な
不活性溶媒中、塩基性化合物の存在下又は不存在下にて
行なわれる。用いられる不活性溶媒としては例えばベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル等のエーテル類、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコール
類、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、ジメチル
スルホキシド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリ
ン酸トリアミド等又はこれらの混合溶媒等を挙げること
ができる。また塩基性化合物としては例えば炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸セシウム等の炭酸塩、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の金属水酸化物、水素化ナトリウム、
水素化カリウム等の金属水素化物、カリウム、ナトリウ
ム等の金属単体、ナトリウムアミド、ナトリウムメチラ
ート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート等の
金属アルコラート等の無機塩基及びピリジン、N−エチ
ルジイソプロピルアミン、ジメチルアミノピリジン、ト
リエチルアミン、イミダゾール、1,5−ジアザビシク
ロ〔4.3.0〕ノネン−5(DBN)、1,8−ジア
ザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(DBU)、
1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(DA
BCO)等の有機塩基等を挙げることができる。化合物
(4)と化合物(5)との使用割合としては、特に限定
がなく広い範囲で適宜選択すればよいが、前者に対して
後者を少くとも等モル量程度、好ましくは等モル〜5倍
モル量程度用いるのがよい。該反応は通常0〜200℃
程度、好ましくは0〜170℃程度にて行なわれ、一般
に30分〜30時間程度で反応は終了する。該反応系内
には沃化ナトリウム、沃化カリウ等のアルカリ金属ハロ
ゲン化合物等を添加してもよい。
【0040】化合物(2)と化合物(3)との反応は、
適当な溶媒中、塩基性化合物の存在下に行なわれる。こ
こで使用される溶媒としては、例えばジクロロメタン、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロ
フラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリア
ミド、アセトニトリル、アセトン、ピリジン等の極性溶
媒又はこれらの混合溶媒等を例示できる。塩基性化合物
としてはイミダゾール等の有機塩基を例示できる。該反
応は通常−20〜150℃、好ましくは0〜100℃に
て行なわれ、一般に30分〜30時間程度にて終了す
る。化合物(3)の使用量としては、化合物(2)に対
して少なくとも等モル、好ましくは等モル〜3倍モル量
とするのがよい。
【0041】化合物(6)を化合物(7)に導く反応
は、適当な溶媒中、脱シリル化剤の存在下に行なわれ
る。ここで使用される溶媒としては、例えばテトラヒド
ロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル
類を挙げることができる。脱シリル化剤としては、例え
ばテトラブチルアンモニウムフルオライド等のテトラア
ンモニウムハライド類、フッ化水素酸、ピリジニウム・
フッ化水素等のフッ素化合物、塩酸、臭化水素酸等の鉱
酸、酢酸等の有機酸、炭酸カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の無機塩基等を例示できる。該反
応は、通常−20〜70℃、好ましくは−20〜50℃
付近にて、30分〜30時間程度にて終了する。脱シリ
ル化剤の使用量は、化合物(6)に対して少なくとも等
モル、好ましくは等モル〜1.5倍モル量とするのがよ
い。
【0042】化合物(7)を化合物(8)に導く反応
は、適当な溶媒中、酸化剤の存在下で行われる。ここで
使用される酸化剤としては、DDQ(2,3−ジクロロ
−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン)、ピリジ
ニウムクロロクロメイト、ピリジニウムジクロロクロメ
イト等のピリジニウムクロム酸塩、ジメチルスルホキシ
ド−オキザリルクロリド、ジメチルスルホキシド−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド、重クロム酸、重クロム酸
ナトリウム、重クロム酸カリウム等の重クロム酸塩、過
マンガン酸、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナト
リウム等の過マンガン酸塩等を例示できる。使用される
溶媒としては、例えば水、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢
酸、リン酸等の有機酸、メタノール、エタノール等のア
ルコール類、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲ
ン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミド、ピリジン又はこれらの混合
溶媒を例示できる。酸化剤は、通常化合物(7)に対し
て通常1〜10倍モル量、好ましくは1〜5倍モル量使
用するのがよい。反応は、通常0〜150℃程度、好ま
しくは0〜100℃程度にて、1〜7時間程度にて終了
する。
【0043】化合物(8)と化合物(9)との反応は、
適当な溶媒中、テトラブチルアンモニウムフルオライド
等のテトラアンモニウムハライド類の存在下に行なわれ
る。使用される溶媒としては、例えばジクロロメタン、
クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、
テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等
のエーテル類を挙げることができる。該反応は、通常−
80℃〜室温付近、好ましくは−80〜0℃付近にて、
通常1〜10時間程度にて終了する。化合物(9)の使
用量は、化合物(8)に対して少なくとも等モル量、好
ましくは等モル〜1.5倍モル量とするのがよい。化合
物(8)と化合物(9)の反応においては、化合物(1
0b)が副生するが、このものは容易に分離可能であ
る。
【0044】化合物(10a)を化合物(11)に導く
反応は、適当な溶媒中、酸の存在下に実施することがで
きる。
【0045】用いられる溶媒としては、例えば水、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール
ジメチルエーテル等のエーテル類、酢酸、ギ酸等の脂肪
酸類、これらの混合溶媒等を挙げることができる。酸と
しては、例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸等の鉱酸やギ
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、芳香族スルホン酸等の有
機酸等を挙げることができる。該反応は通常0〜100
℃、好ましくは0〜70℃付近にて、一般に30分〜3
0時間程度で終了する。
【0046】化合物(11)を化合物(2a)に導く反
応は、適当な溶媒中、酸化剤の存在下に化合物(11)
を酸化した後、酸の存在下加水分解、環化することによ
り行なわれる。
【0047】酸化反応において、使用される溶媒として
は、例えば水、メタノール、エタノール、エチレングリ
コール等のアルコール類、クロロホルム、ジクロロメタ
ン等のハロゲン化炭化水素類又はこれらの混合溶媒等を
例示できる。使用される酸化剤としては、例えばメタ過
沃素酸ナトリウム、オスミウムテトラオキサイド等を例
示できる。酸化剤は、化合物(11)に対して少なくと
も等モル、好ましくは等モル〜1.5倍モル量程度使用
するのがよい。該反応は、通常−30〜40℃、好まし
くは−20℃〜室温付近にて、1〜10時間程度にて終
了する。
【0048】引続き行なわれる加水分解、環化反応にお
いて、使用される溶媒としては、上記酸化反応で使用し
た溶媒をいずれも使用することができる。使用される酸
としては、例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸等の鉱酸、ギ
酸、酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエ
ンスルホン酸等の有機酸等を挙げることができる。酸の
使用量としては、通常大過剰量使用するのがよい。該反
応は通常−30〜40℃、好ましくは−20℃〜室温付
近にて、1〜10時間程度にて終了する。
【0049】
【化12】
【0050】〔式中R30は低級アルカノイル基を示す。
26及びYは前記に同じ。〕 化合物(2a)と化合物(12a)又は化合物(12
b)との反応は、無溶媒下又は適当な溶媒中、塩基性化
合物の存在下もしくは非存在下、好ましくは存在下に行
なわれる。適当な溶媒としては例えば前述した芳香族炭
化水素類、メタノール、エタノール、プロパノール等の
低級アルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等の他、クロロホルム、塩化メチレン等のハ
ロゲン化炭化水素類、アセトン、ピリジン等を使用でき
る。塩基性化合物としては例えばトリエチルアミン、ジ
メチルアミノピリジン、ピリジン等の有機塩基類、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等を
例示できる。上記反応は酢酸等の溶媒中、硫酸等の鉱酸
の存在下に実施することもできる。化合物(12a)又
は化合物(12b)の使用量は、化合物(2a)に対し
て等モル量以上、好ましくは等モル〜大過剰量程度とす
ればよく、反応は通常0〜200℃程度、好ましくは0
〜150℃程度下に、0.5〜20時間程度で完結す
る。
【0051】
【化13】
【0052】〔式中R26及びR30は前記に同じ。R31
低級アルキル基を示す。R32はトリ低級アルキル錫又は
トリ低級アルキルシリル基を示す。〕 化合物(2b)と化合物(13)との反応は、例えばモ
レキュラーシーブス、トリフルオロメタンスルホン酸銀
(CF3 SO3 Ag)、AgClO4 、Ag2CO3
の存在下及び活性化剤の存在下、適当な溶媒中で実施さ
れる。ここで使用される活性化剤としては、例えばジル
コノセンジクロライド、ハフノセンジクロライド、チタ
ノセンジクロライド、塩化第二錫、(CF3 SO3 2
Sn、Bu3 SnO2 SCF3 、(CH3 3 SiO2
SCF3 等を例示できる。また溶媒としては、例えばジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、
ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩
化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトニトリル、
ニトロメタン等やこれらの混合溶媒を例示できる。化合
物(13)の使用量は、化合物(2b)に対して少なく
とも等モル量、好ましくは等モル量〜15倍モル量程度
とするのがよく、トリフルオロメタンスルホニルオキシ
銀及び活性化剤の使用量は、それぞれ化合物(2b)に
対して少なくとも等モル量、好ましくは等モル量〜10
倍モル量程度とするのが適当である。該反応は通常室温
〜150℃付近、好ましくは室温〜100℃付近にて、
1〜30時間程度で終了する。
【0053】
【化14】
【0054】〔式中R26、R30、Y1 及びR31は前記に
同じ。〕 化合物(2c)を化合物(2d)に導く反応は、適当な
溶媒中又は無溶媒で、酸又は塩基性化合物の存在下に実
施することができる。用いられる溶媒としては例えば
水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタ
ノール等の低級アルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類、酢酸、ギ酸等の脂肪酸類、これらの混合溶媒等を挙
げることができる。酸としては、例えば塩酸、硫酸、臭
化水素酸等の鉱酸やギ酸、酢酸、芳香族スルホン酸等の
有機酸等を挙げることができる。また塩基性化合物とし
ては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の金属炭
酸塩や水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム等の金属水酸化物、ナトリウムメチラート、ナト
リウムエチラート、カリウムメチラート等のアルカリ金
属アルコラート類等を挙げることができる。該反応は通
常0〜200℃程度、好ましくは0〜150℃程度にて
好適に進行し、一般に0.5〜25時間程度で終了す
る。
【0055】化合物(2d)と化合物(5)との反応
は、前記反応式−1における化合物(4)と化合物
(5)との反応と同様の条件下に行なわれる。
【0056】化合物(2e)を化合物(2f)に導く反
応は、適当な溶媒中、水及びアルキル化剤の存在下反応
させることにより行なうことができる。アルキル化剤と
しては、例えばメチルフルオロスルホネート、メチルト
リフルオロメタンスルホネート、ジメチル硫酸等の低級
アルキルスルホン酸エステル類、(CH3 3 + BF
4 - 等の低級アルキルオキソニウム塩類等を挙げること
ができる。溶媒としては反応に影響を与えないものがい
ずれも使用でき、例えばジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等を挙げるこ
とができる。アルキル化剤の使用量は特に制限されず広
い範囲から適宜選択できるが、化合物(2e)に対して
少なくとも等モル程度、好ましくは等モル〜5倍モル程
度とすればよい。該反応は、通常0〜100℃程度、好
ましくは0〜70℃程度の温度下に行なわれ、一般に1
〜40時間程度で終了する。水の使用量は化合物(2
e)に対して少なくとも等モル、好ましくは等モル〜
1.5倍モル量とするのがよい。
【0057】
【化15】
【0058】〔式中R2A、R3A及びR4 は前記に同じ。
32は低級アルキルチオ基又は水酸基を示す。〕 化合物(2g)を化合物(2h)に導く反応は、適当な
溶媒中フッ素化剤の存在下に行なわれる。ここで使用さ
れる溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、
ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等
のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素類等を例示できる。フッ素化剤としては、ジ
エチルアミノサルファートリフルオライド(DAS
T)、モルホリノアミノサルファートリフルオライド
(Morpho−DAST)、ジメチルアミノサルファ
ートリフルオライド(Methyl−DAST)、フッ
化カリウム等を例示できる。該反応は通常−50℃〜室
温付近、好ましくは−30℃〜室温付近にて、30分〜
5時間程度にて終了する。フッ素化剤の使用量は化合物
(2g)に対して少なくとも等モル、好ましくは等モル
〜2倍モル量とするのがよい。該反応で、R32が低級ア
ルキルチオ基である化合物(2g)を用いる場合、反応
系内にN−ブロモコハク酸イミド、N−クロロコハク酸
イミド等のN−ハロゲノコハク酸イミド類を添加すると
反応は有利に進行する。
【0059】
【化16】
【0060】〔式中R2A、R3A、R4 、R1 、R8 、R
9 、R10、R3 、R30及びYは前記に同じ。〕 化合物(2h)と化合物(14)との反応は、例えばモ
レキュラーシーブス、トリフルオロメタンスルホン酸銀
(CF3 SO3 Ag)、過塩素酸銀、炭酸銀等の銀化合
物、CH3 2 SCF3 等のスルホネート類等の存在下
及び活性化剤の存在下、適当な溶媒中で実施される。こ
こで使用される活性化剤としては、例えばジルコノセン
ジクロライド、ハフノセンジクロライド、チタノセンジ
クロライド、塩化第二錫、(CF3 SO3 2 Sn、B
3 SnO2 SCF3 等を例示できる。また溶媒として
は、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等の
エーテル類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセト
ニトリル、ニトロメタン等やこれらの混合溶媒を例示で
きる。化合物(2h)の使用量は、化合物(14)に対
して少なくとも等モル量、好ましくは等モル量〜5倍モ
ル量程度とするのがよく、トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ銀及び活性化剤の使用量は、それぞれ化合物
(2h)に対して少なくとも等モル量、好ましくは等モ
ル量〜3倍モル量程度とされるのが適当である。該反応
は通常−50℃〜室温付近、好ましくは−30℃〜室温
付近にて、1〜15時間程度で終了する。
【0061】化合物(2i)を化合物(2j)に導く反
応は、水素化還元剤を用いて化合物(2i)を還元する
ことにより行なわれる。用いられる水素化還元剤として
は、例えば水素化アルミニウムリチウム、ジボラン、水
素化ジイソブチルアルミニウム、水素化硼素ナトリウ
ム、水素化硼素リチウム、テトラブチルアンモニウムボ
ロハイドライド、水素化硼素カルシウム、水素化アルミ
ニウム等を例示でき、その使用量は化合物(2i)に対
して少なくとも0.1倍モル量程度、好ましくは0.1
〜15倍モル量程度とするのがよい。この還元反応は、
塩酸等の酸の存在下適当な溶媒、例えば水、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール
類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、ジグライム等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類やこれら
の混合溶媒等を用い、通常約−60〜150℃程度、好
ましくは−30〜100℃程度にて、約10分間〜20
時間程度で行なうことができる。
【0062】化合物(2j)と化合物(12a)又は化
合物(12b)との反応は、前記反応式−2における化
合物(2a)と化合物(12a)又は(12b)との反
応と同様の条件下に行なわれる。
【0063】
【化17】
【0064】〔式中R2A、R3A、R4 、R5 、R1 、R
3 、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R2
19、R20及びR21は前記に同じ。R33は低級アルキル
チオ基を示す。〕 化合物(15)と化合物(16)との反応は、例えば、
モレキュラーシーブス、N−ヨードコハク酸イミド等の
N−ハロゲン化コハク酸イミド類及びトリフルオロメタ
ンスルホン酸等のスルホン酸類の存在下、適当な溶媒中
で実施される。ここで使用される溶媒としては、例えば
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル
類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトニトリ
ル、ニトロメタン等やこれらの混合溶媒を例示できる。
化合物(16)の使用量は、化合物(15)に対して少
なくとも等モル、好ましくは等モル〜7倍モル量程度と
するのがよい。N−ハロゲン化コハク酸イミド類の使用
量は、化合物(15)に対して少なくとも等モル、好ま
しくは等モル〜3倍モル量程度とするのがよく、またス
ルホン酸類の使用量は、化合物(15)に対して通常
0.1〜1.5倍モル量、好ましくは0.1倍モル〜等
モル量程度とするのがよい。該反応は通常−50℃〜室
温付近、好ましくは−30℃〜室温付近にて、1〜7時
間程度にて終了する。
【0065】
【化18】
【0066】〔式中R34
【0067】
【化19】
【0068】を示す。R35はペプタイド基又はポリリジ
ン基を示す。R30、Y、R31、R32、n、m、o、p、
1 、R2A、R3A、R4 、R5 、R6 、R8 、R9 、R
10、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R2
19、R20及びR21は前記に同じ。R38は水素原子、低
級アルキル基又はフェニル低級アルキル基を示す。R39
は水素原子、フェニル低級アルキル基又は置換基として
低級アルキル基及びフェニル基なる群より選ばれた基を
1〜3個有するシリル基を示す。〕 化合物(2m)と化合物(12a)又は化合物(12
b)との反応は、前記反応式−2における化合物(2
a)と化合物(12a)又は化合物(12b)との反応
と同様の条件下に行なわれる。
【0069】化合物(17)と化合物(13)との反応
は前記反応式−3における化合物(2b)と化合物(1
3)との反応と同様の条件下に行なわれる。
【0070】化合物(2m)を化合物(19)に導く反
応は、前記反応式−5における化合物(2g)を化合物
(2h)に導く反応と同様の条件下に行なわれる。
【0071】化合物(19)と化合物(20)又は化合
物(22)との反応は、前記反応式−6における化合物
(2h)と化合物(14)との反応と同様の条件下に行
なわれる。
【0072】化合物(18)と化合物(20)との反応
は、前記反応式−7における化合物(15)と化合物
(16)との反応と同様の条件下に行なわれる。
【0073】化合物(2n)を化合物(2o)に導く反
応は、無溶媒下又はエタノール、メタノール、イソプロ
パノール等のアルコール類、ジメチルホルムアミド等の
適当な溶媒の存在下に、化合物(2n)とヒドラジン水
和物とを反応させることにより実施することができる。
該反応は〜100℃程度、好ましくは0〜70℃付近に
て、30分〜10時間程度を要して実施することができ
る。ヒドラジン水和物の使用量は、化合物(2n)に対
して大過剰量とするのがよい。
【0074】化合物(2o)を化合物(21)に導く反
応は、適当な溶媒中、二酸化窒素又はt−ブチルナイト
ライト等のアルキルナイトライト類を用いて実施するこ
とができる。ここで使用される溶媒としては、例えばジ
クロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化
炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類、ジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジ
メチルエーテル等のエーテル類、ジメチルスルホキシ
ド、これらの混合溶媒等を例示することができる。二酸
化窒素又はアルキルナイトライト類の使用量は、化合物
(2o)に対して少なくとも等モル量程度、好ましくは
等モル〜3倍モル量程度とするのがよい。該反応は、二
酸化窒素を用いるときは、通常−70〜0℃付近、好ま
しくは−50〜0℃付近にて、10分〜3時間程度にて
終了する。一方、アルキルナイトライト類を用いるとき
は、通常−30℃〜室温付近、好ましくは0℃〜室温付
近にて、10分〜3時間程度にて終了する。またアルキ
ルナイトライト類を用いる反応の場合は、反応系内に塩
酸、硫酸、臭化水素酸、弗化硼素酸等の酸を存在させる
のが好ましい。
【0075】上記に引き続く化合物(21)を化合物
(2p)に導く反応は、適当な緩衝液中で、化合物(2
1)とペプタイド又はポリリジンとを反応させることに
より実施できる。ここで使用される緩衝液としては、例
えば0.35M KHCO3 /0.08M Na2 4
7 (pH=9.0〜9.3)等を例示できる。化合物
(21)の使用量は、ペプタイド又はポリリジンに対し
て通常大過剰量とするのが好ましい。該反応は、通常0
℃〜室温付近にて、10〜20時間程度で終了する。
【0076】R38が低級アルキル基を示す化合物(2
n)は、後記(7) の加水分解の方法と同様の条件下に加
水分解することにより、R38が水素原子を示す化合物
(2n)に誘導され得る。
【0077】R38がフェニル低級アルキル基を示す化合
物(2n)は、後記(1) の接触水素添加による還元方法
と同様の条件下に還元することにより、R38が水素原子
を示す化合物(2n)に誘導され得る。
【0078】R39がフェニル低級アルキル基を示す化合
物(2q)は、後記(1) の接触水素添加による還元方法
と同様の条件下に還元することにより、R39が水素原子
を示す化合物(2q)に誘導され得る。
【0079】R39が置換基として低級アルキル基及びフ
ェニル基なる群より選ばれた基を1〜3個有するシリル
基を示す化合物(2q)は、前記反応式−1における化
合物(6)から化合物(7)を導く反応と同様の条件下
に処理することにより、R39が水素原子を示す化合物
(2q)に誘導され得る。
【0080】上記反応により得られる化合物(2p)
は、通常の方法に従って反応系より単離、精製すること
ができる。
【0081】本発明の化合物は、前記反応式−7で得ら
れた化合物(2l)を、後記する化合物(2)の脱保護
反応(下記(1) 、(2) 、(3) 、(4) 、(5) 、(6) 及び
(7) に示す反応)に付すことにより製造され得る。
【0082】(1) 前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R2A、R3A、R4 、R8 、R10、R20及びR21
のいずれかがフェニル低級アルコキシ基である基を有す
る化合物は、これらを接触水素添加して還元する方法と
同様の方法に従って還元することにより、対応する
2A、R3A、R4 、R8 、R10、R20及びR21のいずれ
かが水酸基である化合物に変換することができる。
【0083】(2) 前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R6 、R9 、R17及びR19のいずれかがフェニ
ル低級アルコキシ置換低級アルキル基である化合物は、
これらを接触水素添加して還元する方法と同様の方法に
従って還元することにより、対応するR6 、R9 、R17
及びR19のいずれかが水酸基置換低級アルキル基である
化合物に変換することができる。上記接触水素添加によ
る還元方法を実施する場合、反応は、適当な溶媒中、触
媒の存在下に実施することができる。ここで使用される
溶媒としては、例えば水、酢酸、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類、、ヘキ
サン、シクロヘキサン等の炭化水素類、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢
酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムアミド等の非
プロトン性極性溶媒又はこれらの混合溶媒を例示でき
る。また使用される触媒としては、例えばパラジウム、
パラジウム−黒、パラジウム−炭素、白金、酸化白金、
亜クロム酸銅、ラネーニッケル等を例示できる。触媒の
使用量は出発原料に対して一般に0.02〜1倍量程度
とするのがよい。反応温度は、通常約−20〜100℃
付近、好ましくは0〜80℃付近、水素圧は通常1〜1
0気圧とするのがよく、該反応は一般に0.5〜20時
間程度で終了する。
【0084】(3) 上記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R2A、R3A、R4 、R5 、R8 、R10、R20
びR21のいずれかが低級アルカノイルオキシ基である基
を有する化合物は、これらを前記した化合物(2c)を
化合物(2d)に導く反応と同様の条件下に加水分解反
応することにより、対応するR2A、R3A、R4 、R5
8 、R10、R20及びR21のいずれかが水酸基である化
合物に変換することができる。
【0085】(4) 前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R14及びR16のいずれかがベンゾイルオキシ基
である基を有する化合物、R15がベンゾイルオキシ置換
低級アルキル基である基を有する化合物、又はR6 、R
9 、R17及びR19のいずれかが低級アルカノイルオキシ
置換低級アルキル基である基を有する化合物は、これら
を前記した化合物(2c)を化合物(2d)に導く反応
と同様の条件下に加水分解することにより、対応するR
14及びR16のいずれかが水酸基である化合物又は、
6 、R9 、R15、R17及びR19のいずれかが水酸基置
換低級アルキル基である化合物に導くことができる。
【0086】(5) 前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R22、R23及びR24のいずれかが低級アルカノ
イル基を有する化合物は、これらを前記した化合物(2
c)を化合物(2d)に導く反応と同様の条件下に加水
分解することにより、対応するR22、R23及びR24のい
ずれかが水素原子である化合物に導くことができる。
【0087】(6) 前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R5 とR6 とが互いに結合して基
【0088】
【化20】
【0089】を形成した化合物は、これを前記した化合
物(2i)を化合物(2j)に導く反応と同様の条件下
に還元することにより、対応するR5 が水酸基、R6
ベンジルオキシ置換メチル基である化合物に導くことが
できる。
【0090】(7) 前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R13が低級アルコキシカルボニル基を有する化
合物は、これらを加水分解することにより、対応するR
13がカルボキシ基である化合物に変換することができ
る。この加水分解反応は、より具体的には、例えば硫
酸、塩酸、硝酸等の鉱酸類、酢酸、芳香族スルホン酸等
の有機酸類等の存在下に、又は炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カ
リウム、水酸化バリウム等の塩基性化合物の存在下に、
水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエ
ーテル等のエーテル類、酢酸等の溶媒もしくはこれらの
混合溶媒中で、0〜200℃程度、好ましくは室温〜1
50℃付近の温度下に、0.5〜15時間程度を要して
実施することができる。
【0091】(8) 前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R13が低級アルコキシカルボニル基である基を
有する化合物は、対応するR13がカルボキシ基である化
合物をエステル化することによって、誘導することがで
きる。このエステル化反応は、例えば塩酸、硫酸等の鉱
酸類、チオニルクロライド、オキシ塩化リン、五塩化リ
ン、三塩化リン等のハロゲン化剤の存在下に、原料化合
物を、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール類と、通常0〜150℃程度、好まし
くは50〜100℃程度にて、1〜10時間程度反応さ
せることにより実施することができる。
【0092】また同化合物は、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ジエチ
ルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類等の適当な溶媒中、又はこれら
の混合溶媒中で、同原料化合物にジアゾメタン等のジア
ゾアルカンを反応させることによっても誘導することが
できる。該反応は、通常−20〜70℃程度、好ましく
は0〜室温付近にて、1〜5時間程度で終了する。上記
ジアゾアルカンは、出発原料化合物に対して通常大過剰
量用いるのがよい。
【0093】(9) 前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R2A、R3A、R4 、R5 、R8 、R10、R20
びR21のいずれかが低級アルカノイルオキシ基である基
を有する化合物、R6 、R9 、R17及びR19のいずれか
が低級アルカノイルオキシ置換低級アルキル基である基
を有する化合物、又はR22、R23及びR24のいずれかが
低級アルキル基である基を有する化合物は、それぞれ対
応するR2A、R3A、R4、R5 、R8 、R10、R20及び
21のいずれかが水酸基である基を有する化合物、
6 、R9 、R17及びR19のいずれかが水酸基置換低級
アルキル基である基を有する化合物、又はR22、R23
びR24のいずれかが水素原子である基を有する化合物
に、化合物(12a)又は(12b)を反応させること
により、それぞれ誘導することができる。該反応は、前
記化合物(2a)と化合物(12a)又は(12b)を
反応させる反応と同様の条件下に実施することができ
る。
【0094】(10)前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R2A、R3A、R4 、R5 、R20及びR21のいず
れかが水酸基である基を有する化合物に、一般式R36
(R36はフェニル低級アルキル基を示す。Yは前記に同
じ。)で表わされる化合物を反応させることにより、対
応するR2A、R3A、R4 、R5 、R20及びR21のいずれ
かがフェニル低級アルコキシ基である化合物に誘導する
ことができる。該反応は前記化合物(4)と化合物
(5)との反応と同様の条件下に実施することができ
る。
【0095】(11)前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R6 、R9 、R17及びR19のいずれかが水酸基
置換低級アルキル基である化合物に、一般式R36Y(R
36及びYは前記に同じ。)で表わされる化合物を反応さ
せることにより、対応するR6、R9 、R17及びR19
いずれかがフェニル低級アルコキシ置換低級アルキル基
である化合物に誘導することができる。該反応は前記化
合物(4)と化合物(5)との反応と同様の条件下に実
施することができる。
【0096】(12)前記一般式(2)で示される化合物に
おいて、R14及びR16のいずれかが水酸基である基を有
する化合物、又はR15が水酸基置換低級アルキル基であ
る基を有する化合物に一般式R37Y又は一般式(R37
2 O(R37はベンゾイル基を示す。Yはハロゲン原子を
示す。)で表わされる化合物を反応させることにより、
それぞれ対応するR14及びR16のいずれかがベンゾイル
オキシ基である化合物又はR15がベンゾイルオキシ置換
低級アルキル基である化合物に誘導することができる。
該反応は前記化合物(2a)と化合物(12a)又は化
合物(12b)と同様の条件下に実施することができ
る。
【0097】本発明の一般式(1)で表わされる化合物
は、医薬的に許容される酸又は塩基性化合物を作用させ
ることにより容易に塩を形成させることができる。該酸
としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等の
無機酸、シュウ酸、マレイン酸、フマール酸、リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、乳酸、メタンスルホ
ン酸、プロピオン酸等の有機酸を例示でき、塩基性化合
物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム等を例示できる。
【0098】斯くして得られる本発明化合物は、通常の
分離手段により容易に単離精製できる。該分離手段とし
ては、例えば溶媒抽出法、希釈法、再結晶法、カラムク
ロマトグラフィー、プレパラティブ薄層クロマトグラフ
ィー等を採用できる。
【0099】本発明の化合物には、立体異性体、光学活
性体も当然に包含される。
【0100】一般式(1)の化合物は通常、一般的な医
薬製剤の形態で用いられる。製剤は通常使用される充填
剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑
沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤を用いて調製される。こ
の医薬製剤としては各種の形態が治療目的に応じて選択
でき、この代表的なものとして錠剤、丸剤、散剤、液
剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤
(液剤、懸濁剤等)等が挙げられる。錠剤の形態に成形
するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のもの
を広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、
ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリ
ン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤、水、エタノー
ル、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン
液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラ
ック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニル
ピロリドン等の結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナト
リウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン
酸モノグリセリド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白糖、
ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制
剤、第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム
等の吸収促進剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デ
ンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケ
イ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸
末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等が例示でき
る。更に錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例
えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコー
ティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができ
る。丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの
分野で従来公知なるものを広く使用でき、例えばブドウ
糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリ
ン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント
末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナランカン
テン等の崩壊剤等が例示できる。坐剤の形態に成形する
に際しては、担体として従来公知のものを広く使用で
き、例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、高級ア
ルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド
等を挙げることができる。注射剤として調製される場合
には、液剤及び懸濁剤は殺菌され、且つ血液と等張であ
るのが好ましく、これら液剤、乳剤及び懸濁剤の形態に
成形するに際しては、希釈剤としてこの分野において慣
用されているものを全て使用でき、例えば水、エチルア
ルコール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステ
アリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコ
ール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類
等を挙げることができる。尚、この場合等張性の溶液を
調製するに充分な量の食塩、ブドウ糖あるいはグリセリ
ンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解
補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。更に必
要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や
他の医薬品を医薬製剤中に含有せしめてもよい。
【0101】本発明の一般式(1)の化合物又はその塩
を医薬製剤中に含有させるべき量は、特に限定されず広
範囲内から適宜選択されるが、通常医薬製剤中に1〜7
0重量%とするのがよい。
【0102】上記医薬製剤の投与方法は特に制限はな
く、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾
患の程度等に応じた方法で投与される。例えば錠剤、丸
剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプセル剤の場合
には経口投与される。また注射剤の場合には単独である
いはブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈
内投与され、更に必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮
下もしくは腹腔内投与される。坐剤は直腸内投与され
る。
【0103】上記医薬製剤の投与量は用法、患者の年
齢、性別その他の条件、疾患の程度等により適宜選択さ
れるが、通常有効成分である一般式(1)の化合物又は
その塩の量は1日当り体重1kg当り約0.2〜200
mg程度とするのがよい。
【0104】
【実施例】以下に製剤例、参考例及び実施例を掲げる。
【0105】 製剤例1 実施例1の化合物 200mg ブドウ糖 250mg注射用蒸留水 適 量 全 量 5ml 注射用蒸留水に実施例1の化合物及びブドウ糖を溶解さ
せた後、5mlのアルプルに注入し、窒素置換後121
℃で15分間加圧滅菌を行なって上記組成の注射剤を得
る。
【0106】 製剤例2 実施例1の化合物 100g アビセル(旭化成(株)製) 40g コーンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g TC-5(信越化学工業(株)製、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)10g ポリエチレングリコール−6000 3g ヒマシ油 40g エタノール 40g 実施例1の化合物、アビセル、コーンスターチ及びステ
アリン酸マグネシウムを取り、混合研摩後、糖衣R10
mmのキネで打錠する。得られた錠剤をヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール−60
00、ヒマシ油及びエタノールからなるフィルムコーテ
ィング剤で被覆を行ない、上記組成のフィルムコーティ
ング錠を製造する。
【0107】参考例1 6−O−t−ブチルジフェニルシリル−1,2−イソプ
ロピリデン−α−D−グルコフラノース(化合物A)の
製造 フラスコに1,2−O−イソプロピリデン−α−D−グ
ルコフラノース21.85gとイミダゾール14.86
gを入れ、アルゴン気流中乾燥ジメチルホルムアミド
(DMF)99mlを加え撹拌しながら溶かした後、室
温でt−ブチルジフェニルシリルクロライド30gを加
え、一夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチル
で2回抽出し、水(500ml×4)で洗浄した。乾燥
(Na2 SO4 )後、減圧濃縮して油状物を得た。この
ものをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル900
g:トルエン/酢酸エチル=3/1)で精製して上記目
的物を40.09g(90.3%)得た。
【0108】Rf=0.29(トルエン/酢酸エチル=
3/1) 〔α〕D 26=−17.9゜(C=1.82、クロロホル
ム)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.70〜7.65(4H,m)、7.46〜7.36
(6H,m)、5.96(1H,d,J=3.7H
z)、4.54(1H,d,J=3.7Hz)、4.3
8(1H,t,J=2.8Hz)、4.17(1H,d
d,J=2.5Hz,6.3Hz)、3.91(1H,
dd,J=3.7Hz,10.5Hz)、3.80(1
H,dd,J=5.0Hz,10.5Hz)、3.31
(1H,d,J=3.1Hz)、2.86(1H,d,
J=4.4Hz)、1.47(3H,s)、1.32
(3H,s)、1.07(9H,s) Fab mass(m/z):481(M+Na)+
459(M+H)+ 元素分析値(C25346 Siとして)(%): 計算値 C65.47 H7.47 実測値 C65.13 H7.28。
【0109】参考例2 6−O−t−ブチルジフェニルシリル−3,5−ジ−O
−ベンジル−1,2−O−イソプロピリデン−α−D−
グルコフラノース(化合物B)の製造 化合物A 38.85g及び60%ソジウムハイドライ
ド8.8gをフラスコに入れ、アルゴン気流下0℃で乾
燥DMF340mlを加え、撹拌しながら溶解し、ガス
が出なくなるまで(1時間)室温で攪拌した。混合物を
0℃に冷却し、ベンジルブロマイド26.2mlを加
え、室温で一夜撹拌後メタノール5mlを加え、続いて
水で希釈した後酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を水
(500ml×4)で洗浄、乾燥(Na2 SO4 )し、
濃縮して油状物を得た。このものをカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル700g:n−ヘキサン/アセトン
=20/1)で精製して40.93g(75.6%)の
上記目的物を得た。
【0110】Rf=0.38(n=ヘキサン/アセトン
=20/1) 〔α〕D 26=−37.9゜(C=2.87、クロロホル
ム)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.76〜7.79(4H,m)、7.42〜7.25
(16H,m)、5.90(1H,d,J=3.9H
z)、4.82(1H,d,J=11.4Hz)、4.
63(1H,d,J=11.7Hz)、4.59(1
H,d,J=3.9Hz)、4.51(1H,d,J=
11.6Hz)、4.47(1H,d,J=11.5H
z)、4.42(1H,dd,J=3.0Hz,8.9
Hz)、4.14(1H,d,J=3.0Hz)、4.
06(1H,dd,J=1.3Hz,10.6Hz)、
3.88(1H,dd,J=4.7Hz,10.6H
z)、1.46(3H,s)、1.30(3H,s)、
1.06(9H,s) Fab mass(m/z):639(M+H)+ 元素分析値(C39466 Siとして)(%): 計算値 C73.32 H7.26 実測値 C73.22 H7.11。
【0111】参考例3 3,5−ジ−O−ベンジル−1,2−O−イソプロピリ
デン−α−D−グルコフラノース(化合物C)の製造 化合物B 6.54gを乾燥テトラヒドロフラン(TH
F)100mlに溶解し、アルゴン気流下撹拌しながら
1MテトラブチルアンモニウムフルオライドのTHF溶
液13.3mlを加え室温で一夜撹拌した。反応混合物
を減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈、食塩水で洗浄、乾
燥(Na2 SO4 )後濃縮してシロップを得た。このも
のをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル350g:
トルエン/酢酸エチル=3/1)で精製して2.77g
(67.5%)の上記目的物を得た。
【0112】Rf=0.19(トルエン/酢酸エチル=
5/1) 〔α〕D 25=−50.3゜(C=3.52、クロロホル
ム)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.35〜7.22(10H,m)、5.92(1H,
d,J=3.7Hz)、4.66(1H,d,J=1
1.7Hz)、4.62(1H,d,J=11.4H
z)、4.63(1H,d,J=3.9Hz)、4.4
8(2H,d,J=11.5Hz)、4.30(1H,
dd,J=3.0Hz,8.4Hz)、4.11(1
H,d,J=3.0Hz)、2.10(1H,dd,J
=4.8Hz,7.9Hz)、1.49(3H,s)、
1.32(3H,s) Fab mass(m/z):401(M+H)+ 元素分析値(C23286 として)(%): 計算値 C68.98 H7.05 実測値 C68.58 H7.09。
【0113】参考例4 3,5−ジ−O−ベンジル−1,2−O−イソプロピリ
デン−α−D−グルコヘキソジアルドフラノシド−
(1,5)(化合物D)の製造 化合物C 1.83gとジメチルスルホキシド(DMS
O)4.15ml及びベンゼン1.2mlをフラスコに
入れ、アルゴン気流下室温で撹拌して溶液にした後ピリ
ジン0.24ml及びリン酸0.12mlを加え、更に
ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)2.97g
を加え、5時間撹拌した。反応混合物にベンゼン5ml
を加えた後減圧濾過し、濾液に蓚酸2.38gを含むメ
タノール液6mlを加え1時間室温で攪拌した。固形物
を濾別した後、濾液を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水
素ナトリウム水、食塩水で洗浄、乾燥(Na2 SO4
し、濃縮してシロップを得た。このものをカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル160g:トルエン/酢酸エ
チル=7/1)で精製して1.50g(82.4%)の
上記目的物を得た。
【0114】Rf=0.38(トルエン/酢酸エチル=
6/1)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 9.77(1H,d,J=1.7Hz)、7.34〜
7.26(10H,m)、5.96(1H,d,J=
3.7Hz)、4.68(1H,d,J=11.2H
z)、4.65(1H,d,J=11.7Hz)、4.
61(1H,d,J=3.7Hz)、4.49(1H,
d,J=11.7Hz)、4.42(1H,d,J=1
1.2Hz)、4.40(1H,dd,J=3.3H
z,8.1Hz)、4.26(1H,dd,J=1.7
Hz,8.1Hz)、4.12(1H,d,J=3.4
Hz)、1.46(3H,s)、1.31(3H,s) Fab mass(m/z):399(M+H)+
【0115】参考例5 7−デオキシ−3,5−ジ−O−ベンジル−1,2−O
−イソプロピリデン−7,7,7−トリフルオロ−L−
グリセロ−α−D−グルコヘプトフラノース(化合物
E)の製造 フラスコに化合物D 9.51gと乾燥THF120m
lを入れアルゴン気流下撹拌しながら溶解した後−78
℃に冷却した。トリフルオロメチルトリメチルシラン
4.4mlを加え撹拌後更に1Mテトラブチルアンモニ
ウムフルオライドのTHF溶液477μlを加え、−7
8℃で4時間撹拌し、更に徐々に温度を−65℃迄2時
間要して上げた。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム
溶液100mlを加え減圧下濃縮した。残留物を酢酸エ
チルで2回抽出、食塩水で洗浄、乾燥(Na2 SO4
後濃縮してシロップを得た。このものをメタノール15
0mlに溶かし、炭酸カリウム3.30gを加え、2時
間室温で撹拌した後濃縮した。残留物を酢酸エチルで希
釈、食塩水で洗浄、乾燥(Na2 SO4 )後濃縮してシ
ロップを得た。このものをカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル360g:トルエン/酢酸エチル=9/
1)で精製して9.02g(82.6%)の目的物を得
た。
【0116】Rf=0.38(トルエン/酢酸エチル=
9/1) 〔α〕D 25=−59.5゜(C=1.97、クロロホル
ム) 元素分析値(C24253 6 として)(%): 計算値 C61.53 H5.81 実測値 C61.35 H5.751 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.38〜7.17(10H,m)、5.91(1H,
d,J=3.7Hz)、4.69(1H,d,J=1
1.4Hz)、4.67(1H,d,J=3.7H
z)、4.60(1H,d,J=10.9Hz)、4.
51(1H,d,J=10.9Hz)、4.44(1
H,d,J=11.5Hz)、4.36(1H,dd,
J=3.0Hz,9.3Hz)、4.11(1H,d,
J=3.1Hz)、3.09(1H,d,J=11.0
Hz)、1.50(3H,s)、1.32(3H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 125.06(q,J=283.0Hz)、112.2
3、104.90、68.95(q,J=30.5H
z) Fab mass(m/z):469(M+H)+ 、1
81。
【0117】参考例6 7−デオキシ−3,5−ジ−O−ベンジル−7,7,7
−トリフルオロ−L−グリセロ−D−グルコヘプトフラ
ノース(化合物F)の製造 化合物E 9.0gにトリフルオロ酢酸48mlを加え
撹拌しながら溶解し、0℃に冷却後水48mlを徐々に
加えた。混合物を室温で一夜撹拌した後アンモニア水で
中和し、減圧濃縮し、酢酸エチルで2回抽出、食塩水で
洗浄、乾燥(Na2 SO4 )、濃縮してシロップを得
た。このものをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
360g:トルエン/アセトン=9/1)で精製して
6.75g(82.4%)の目的物を得た。
【0118】Rf=0.29(トルエン/アセトン=3
/1) 〔α〕D 24=−60.2゜(C=1.35、クロロホル
ム) 元素分析値(C21233 6 ・ 1/5H2 Oとして)
(%): 計算値 C58.39 H5.46 実測値 C58.41 H5.401 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.38〜7.17(10H,m)、5.48(d,J
=3.3Hz)、5.15(d,J=10.0Hz)、
4.04(dd,J=1.2Hz,3.6Hz)、3.
61(broad,d,J=11.6Hz)、3.46
(broad,d,J=11.3Hz)、3.25(b
road,s)、2.67(broad,s) Fab mass(m/z):451(M+Na)+
429(M+H)+ 、409、319。
【0119】参考例7 2,4−ジ−O−ベンジル−6,6,6−トリフルオロ
−L−フコース(化合物G)の製造 フラスコに化合物F 6.68gを入れ、メタノール1
30mlを加えて撹拌しながら溶解し、更に水80ml
を加えた。混合物を0℃に冷却した後、ソジウムメタパ
ーアイオデート3.42gを加え、室温で5時間撹拌し
た。反応混合物にエチレングリコール500μlを加え
た後1時間撹拌し、次いで減圧下に濃縮してメタノール
を除去した。残留物に水を加えて約100mlにし、0
℃に冷却し、トリフルオロ酢酸150mlを加えた後5
時間室温で撹拌した。固形物を濾取し、水で洗浄後、減
圧下乾燥して4.18g(67.0%)の上記目的物を
得た。一方、濾液は酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄
し、乾燥(Na2 SO4 )後、濃縮してシロップを得
た。このものをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
36g:トルエン/アセトン=6/1)で精製して30
6mg(14.3%)の目的物と255mgの副生成物
とを得た。
【0120】Rf=0.29(トルエン/アセトン=6
/1) mp 139.5〜140.5℃(塩化メチレンより再
結晶) 〔α〕D 24=−74.7゜(C=1.34、クロロホル
ム) 元素分析値(C20213 5 として)(%): 計算値 C60.30 H5.31 実測値 C60.29 H5.301 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.37〜7.29(10H,m)、5.37(1H,
d,J=3.4Hz)、4.74(1H,d,J=1
2.0Hz)、4.68(1H,d,J=12.0H
z)、4.34(1H,dt,J=1.2Hz,6.8
Hz)、4.11(1H,dd,J=1.2Hz,3.
2Hz)、4.01(1H,dd,J=3.2Hz,
9.8Hz)、3.82(1H,dd,J=3.5H
z,9.8Hz)、3.07(1H,broad) Fab mass(m/z):421(M+Na)+
397(M−H)+ 、391、381、363。
【0121】参考例8 1,3−ジ−O−アセチル−2,4−ジ−O−ベンジル
−6,6,6−トリフルオロ−α−L−フコピラノース
(化合物H)及び1,3−ジ−O−アセチル−2,4−
ジ−O−ベンジル−6,6,6−トリフルオロ−β−L
−フコピラノース(化合物I)の製造 化合物G 4.21gを乾燥ピリジン30mlに溶か
し、アルゴン気流下撹拌しながら0℃に冷却後、無水酢
酸7mlを加え室温で一夜撹拌した。反応混合物にメタ
ノール5mlを加え1時間撹拌した後減圧下濃縮し、残
留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル240
g:トルエン/酢酸エチル=12/1)で精製して化合
物H及び化合物Iの混合物を4.91g(96.3%)
得た。またこの混合物の一部を分取TLCで分離(0.
5mmシリカゲル:トルエン/酢酸エチル=10/1)
精製して化合物Hを100.8mg(91.3%)、化
合物Iを9.6mg(8,7%)得た。
【0122】化合物H; Rf=0.49(トルエン/酢酸エチル=10/1) mp 87〜90℃(n−ヘキサンより再結晶) 〔α〕D 24=−122.8゜(C=2.27、クロロホ
ルム) 元素分析値(C24253 7 として)(%): 計算値 C59.75 H5.22 実測値 C59.71 H5.081 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.38〜7.25(10H,m)、6.50(1H,
d,J=3.7Hz)、5.13(1H,dd,J=
3.0Hz,10.5Hz)、4.66(1H,d,J
=11.2Hz)、4.65(1H,d,J=12.0
Hz)、4.56(1H,d,J=11.9Hz)、
4.52(1H,d,J=11.2Hz)、4.20
(1H,dd,J=3.7Hz,10.6Hz)、2.
15(3H,s)、1.94(3H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 122.90(q,J=280.3Hz)、89.8
3,70.50(q,J=32.4Hz) Fab mass(m/z):481(M−H)+ ,4
23,363 化合物I; Rf=0.58(トルエン/酢酸エチル=10/1) mp 88〜91℃(n−ヘキサンより再結晶) 〔α〕D 24=−66.3゜(C=1.25、クロロホル
ム) 元素分析値(C24253 7 として)(%): 計算値 C59.75 H5.22 実測値 C59.75 H5.111 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.39〜7.23(10H,m)、5.66(1H,
d,J=8.2Hz)、4.87(1H,dd,J=
3.1Hz,10.3Hz)、4.70(1H,d,J
=11.8Hz)、4.70(1H,d,J=12.0
Hz)、4.67(1H,d,J=12.0Hz)、
4.51(1H,d,J=11.5Hz)、4.22
(1H,broad d,J=3.1Hz)、4.02
(1H,dd,J=8.2Hz,10.2Hz)、3.
98(1H,dq,J=1.0Hz,6.1Hz)、
2.09(3H,s)、1.87(3H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 122.48(q,J=280.6Hz)、93.7
8、72.79(q,J=32.7Hz) Fab mass(m/z):481(M−H)+ 、4
23、391、331。
【0123】参考例9 メチル 3−O−アセチル−2,4−ジ−O−ベンジル
−6,6,6−トリフルオロ−1−チオ−β−L−フコ
ピラノシド(化合物J)及びメチル 3−O−アセチル
−2,4−ジ−O−ベンジル−6,6,6−トリフルオ
ロ−1−チオ−α−L−フコピラノシド(化合物K)の
製造 フラスコに化合物Hと化合物Iとの混合物2.77g及
び予め乾燥したモレキュラーシーブ4A1.2gを入
れ、アルゴン気流下乾燥ジクロロエタン57mlを加え
た後撹拌しながらメチルチオトリメチルシラン8.14
mlを加え、30分室温で撹拌し、続いてトリメチルシ
リルトルフルオロメタンスルホネート5.55mlを加
えた。混合物を80〜90℃に加熱し24時間撹拌し
た。反応混合物を0℃に冷却し、トルエチルアミン8m
lを加えた後濾過した。濾液を酢酸エチルで希釈し、
水、食塩水で洗浄、乾燥(Na2 SO4 )、減圧下濃縮
してシロップを得た。このものをカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル200g、トルエン/酢酸エチル=4
0/1)で精製して672mg(24.9%)のβ体
(化合物J)、1.305g(48.3%)のα体(化
合物K)及び683mg(25.3%)のα,β混合物
を得た。
【0124】化合物J; Rf=0.37(トルエン/酢酸エチル=40/1) 〔α〕D 25=−63.2゜(C=1.72、クロロホル
ム) 元素分析値(C23253 5 Sとして)(%): 計算値 C58.71 H5.36 実測値 C58.46 H5.181 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.39〜7.28(10H,m)、4.86(1H,
d,J=10.9Hz)、4.84(1H,dd,J=
3.0Hz,9.8Hz)、4.70(1H,d,J=
11.5Hz)、4.63(1H,d,J=10.9H
z)、4.51(1H,d,J=11.7Hz)、4.
45(1H,d,J=9.6Hz)、4.22(1H,
broad d,J=3.1Hz)、3.89(1H,
t,J=9.2Hz)、3.85(1H,ddd,J=
0.9Hz,6.2Hz)、2.26(3H,s)、
1.86(3H,s) Fab mass(m/z):471(M+H)+ 、4
09、363。
【0125】化合物K; Rf=0.46(トルエン/酢酸エチル=40/1) 〔α〕D 25=−186.5゜(C=2.23、クロロホ
ルム) 元素分析値(C23253 5 Sとして)(%): 計算値 C58.71 H5.36 実測値 C58.58 H5.101 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.38〜7.27(10H,m)、5.49(1H,
d,J=5.6Hz)、5.03(1H,dd,J=1
0.4Hz,3.1Hz)、4.69(1H,d,J=
11.9Hz)、4.67(1H,d,J=11.2H
z)、4.60(1H,broad q,J=6.7H
z)、4.57(1H,d,J=12.0Hz)、4.
53(1H,d,J=11.2Hz)、4.32(1
H,dd,J=10.3Hz,5.6Hz)、4.27
(1H,d,J=3.2Hz)、2.06(3H,
s)、1.92(3H,s) Fab mass(m/z):471(M+H)+ 、4
69(M−H)+
【0126】参考例10 メチル 2,3,4−トリ−O−ベンジル−6,6,6
−トリフルオロ−1−チオ−α−L−フコピラノシド
(化合物L)及びメチル 2,3,4−トリ−O−ベン
ジル−6,6,6−トリフルオロ−1−チオ−β−L−
フコピラノシド(化合物M)の製造 化合物J及び化合物Kの混合物1.84gを乾燥メタノ
ール20mlにアルゴン気流下室温で溶解し、0℃に冷
却後撹拌しながら0.5Mナトリウムメトキシドのメタ
ノール溶液782μlを加えた。反応混合物を室温で2
時間撹拌し、アンバーリスト15.21gを加えて20
分撹拌した。濾過後、濾液を減圧下濃縮し、更にトルエ
ンを加え濃縮して乾燥した。残留物に60%水素化ナト
リウム(ミネラルオイル中)203mgを加えアルゴン
気流下0.℃に冷却し、乾燥DMF20mlを加えた。
混合物はガスが出なくなるまで(30分,0℃、1時
間,室温)撹拌し、0℃に冷却後ベンジルブロマイド6
05mlを加え室温で一夜撹拌した。反応混合物にメタ
ノール1mlを加え、水で希釈、酢酸エチルで2回抽
出、水洗,乾燥(Na2 SO4 )、濃縮してシロップを
得た。このものをカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル190g、n−ヘキサン/アセトン=6/1)で精製
して1.473g(72.6%)のα体(化合物L)及
び432mg(21.3%)のβ体(化合物M)を得
た。
【0127】化合物L; Rf=0.5(n−ヘキサン/アセトン=6/1) 〔α〕D 24=−137.4゜(C=2.3、クロロホル
ム) 元素分析値(C28293 4 Sとして)(%): 計算値 C64.85 H5.64 実測値 C65.05 H5.591 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.40〜7.24(15H,m)、5.47(1H,
d,J=5.4Hz)、4.91(1H,d,J=1
0.9Hz)、4.82(1H,d,J=11.8H
z)、4.74(1H,d,J=12.0Hz)、4.
46(1H,broad q,J=6.7Hz)、4.
35(1H,dd,J=5.5Hz,9.9Hz)、
4.11(1H,broad d,J=2.9Hz)、
3.75(1H,dd,J=2.9Hz,10.0H
z)、2.04(3H,s) Fab mass(m/z):517(M+H)+ 、4
27、379。
【0128】化合物M; Rf=0.31(n−ヘキサン/アセトン=6/1) 〔α〕D =−25.5゜(C=1.2、クロロホルム) mp 101〜103℃ 元素分析値(C28293 4 Sとして)(%): 計算値 C64.85 H5.64 実測値 C64.77 H5.621 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.41〜7.26(15H,m)、4.89(1H,
d,J=11.2Hz)、4.86(1H,d,J=1
0.2Hz)、4.81(1H,d,J=10.3H
z)、4.72(2H,s)、4.72(1H,d,J
=11.2Hz)、4.38(1H,d,J=9.6H
z)、4.10(1H,broad d,J=2.7H
z)、3.91(1H,t,J=9.5Hz)、3.7
2(1H,dq,J=1.0Hz,6.3Hz)、3.
54(1H,dd,J=2.8Hz,9.3Hz)、
2.23(3H,s) Fab mass(m/z):519(M+H)+ ,5
17(M−H)+ ,427,391 参考例11 2,3,4−トリ−O−ベンジル−6,6,6−トリフ
ルオロ−L−フコピラノース(化合物N)の製造 化合物L 4.833gをフラスコに入れジクロロエタ
ン47mlに溶解し、アルゴン気流下撹拌しながら0℃
に冷却した後メチルトリフレート2.3mlを加え、室
温で1時間撹拌した。水185μlを加え、更にメチル
トリフレート1.3mlを加えた後2時間撹拌した。反
応混合物を水に注ぎ、有機層を酢酸エチルで2回抽出、
食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水、食塩水で洗浄,乾
燥(Na2 SO4 )、濃縮してシロップを得た。このも
のをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル250g、
トルエン/酢酸エチル=10/1)で精製して1.39
g(30.5%)の上記目的物を得た。
【0129】Rf=0.38(トルエン/酢酸エチル=
10/1)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.38〜7.26(15H,m)、5.33(t,J
=3.0Hz)、4.28(broad q,J=7.
0Hz)、4.14(dd,J=1.2Hz,3.0H
z)、4.09(dd,J=3.4Hz,10.0H
z)、3.88(dd,J=2.9Hz,9.9H
z)、3.82(dd,J=7.3Hz,9.6H
z)、3.73(dq,J=1.1Hz,6.7H
z)、3.65(d,J=7.5Hz)、3.50(d
d,J=2.9Hz,9.6Hz)、3.21(dd,
J=0.7Hz,2.7Hz) Fab mass(m/z):487(M−H)+ 、3
91。
【0130】参考例12 2,3,4−トリ−O−ベンジル−6,6,6−トリフ
ルオロ−L−フコシルフルオライド(化合物O)の製造 化合物N 350mgを含む乾燥ジクロロエタン6ml
溶液をアルゴン気流下撹拌しながら0℃に冷却し、ジエ
チルアミノサルファートリフルオライド(DAST)1
31μlを加えた。混合物を撹拌しながら徐々に室温に
し合計4時間撹拌した。反応混合物を冷飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液に加え、酢酸エチルで2回抽出、食塩水
で洗浄,乾燥(Na2 SO4 )、濃縮してシロップを得
た。このものをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
35g、トルエン)で精製して292mg(83.1
%)の目的物(α,β混合物)を得た。
【0131】Rf=0.39(トルエン)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.38〜7.27(15H,m)、5.64(dd,
J=2.7Hz,52.9Hz)、5.20(dd,J
=7.1Hz,52.2Hz)、3.91(dd,J=
2.4Hz,9.8Hz)、3.80(tq,J=1.
1Hz,6.0Hz)、3.52(ddd,J=1.1
Hz,2.8Hz,9.8Hz) Fab mass(m/z):489(M−H)+ 、3
99、397 元素分析値(C27264 4 として)(%): 計算値 C66.12 H5.34 実測値 C65.96 H5.53。
【0132】参考例13 アルゴン気流中、化合物M 239mgを乾燥ジクロロ
エタン5mlに溶解し、−15℃に撹拌しながら冷却し
た後、モルホリノサルファートリフルオライド(Mor
pho−DAST)84μlを加え5分間撹拌した。続
いてN−ブロモサクシミド107mgを加え、−15〜
−10℃で30分間撹拌し、ジクロロエタン10mlで
希釈後、冷飽和重曹水20mlに注いだ。有機層を分離
した後、飽和Na2 2 3 水溶液、水で洗浄し、乾燥
(Na2 SO4 )後、減圧下濃縮してシロップを得た。
このものをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル15
g、n−ヘキサン/トルエン=1/4)で精製して17
2mg(76.1%)の目的物(化合物O)を得た。こ
のものの 1H−NHRスペクトルは上記参考例12で得
た化合物のそれとよく一致した。
【0133】化合物Mの代わりに化合物Lを用い、上記
と同様にして化合物Oを得ることができた。
【0134】参考例14 2−(トリメチルシリル)エチル O−(2,3,4−
トリ−O−ベンジル−6,6,6−トリフルオロ−α−
L−フコピラノシル)−(1→3)−O−(2−アセト
アミド−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β
−D−グルコピラノシル)−(1→3)−2,4,6−
トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(化
合物P)の製造 予め乾燥したモレキュラーシーブ4A800mg、2−
(トリメチルシリル)エチル O−(2−アセトアミド
−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−
グルコピラノシル)(1→3)−2,4,6−トリ−O
−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(257m
g、ジルコノセンジクロライド134mg、過塩素酸銀
285mgをフラスコに入れ、アルゴン気流下乾燥ジエ
チルエーテル4ml及び乾燥ジクロロエタン2mlを加
えて1時間撹拌後、−23℃に冷却した。化合物O 2
25mgを含む乾燥ジクロロエタン溶液2mlを加え、
30分撹拌した後温度を徐々に上げ、−10〜0℃で5
時間攪拌した。反応混合物にトリエチルアミン500μ
lを加えた後濾過し、濾液を食塩水で洗浄、乾燥(Na
2 SO4 )、濃縮してシロップを得た。このものをカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル50g、トルエン/
アセトニトリル=10/1)で精製して219mg(5
4.7%)の目的物を得た。
【0135】Rf=0.38(トルエン/アセトニトリ
ル=8/1)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.46〜7.22(35H,m)、5.49(1H,
s)、5.21(1H,d,J=3.2Hz)、5.0
6(1H,d,J=12.3Hz)、4.91(1H,
d,J=11.8Hz)、4.89(1H,d,J=
8.1Hz)、4.82(1H,d,J=11.2H
z)、1.52(3H,s)、0.97(2H,m)、
−0.02(9H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.34(J=157.1Hz)、101.92
(J=163.5Hz)、101.55(J=163.
1Hz)、96.83(J=172.3Hz) Fab mass(m/z):1384(M+TMS)
+ 、1318(M+Li)+ 、1284。
【0136】参考例15 2−(トリメチルシリル)エチル O−(3−O−アセ
チル−2,3−ジ−O−ベンジル−6,6,6−トリフ
ルオロ−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−O−
(2−アセトアミド−4,6−O−ベンジリデン−2−
デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1→3)−
2,4,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピ
ラノシド(化合物Q)の製造 予め乾燥したモレキュラーシーブ4A200mg、2−
(トリメチルシリル)エチル O−(2−アセトアミド
−4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−
グルコピラノシル)(1→3)−2,4,6−トリ−O
−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド90mg及び
化合物J 75.4mgをフラスコに入れ、アルゴン気
流下乾燥ベンゼン2mlを加え、室温で30分撹拌した
後、5℃に冷却した。ジメチル(メチルチオ)スルホニ
ウム トリフレート(DMTST)104mgを加え5
〜7℃で30分撹拌し、更に室温で一夜撹拌した。更に
化合物J 74mg及びDMTST77mgを加え2日
撹拌した。反応混合物にトリエチルアミン200μlを
加えて濾過し、濾液を食塩水で洗浄、乾燥(Na2SO
4 )後減圧下で濃縮してシロップを得た。このものを分
取TLC(0.5mm、トルエン/酢酸エチル=8/
1、更にトルエン/アセトニトリル=5/1)で精製し
て78.5mg(53.1%)の上記目的物(化合物
Q)を得た。
【0137】Rf=0.51(トルエン/アセトニトリ
ル=5/1) 〔α〕D =−83.3゜(C=1.05、クロロホル
ム)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.47(2H,d,J=7.9Hz)、7.36〜
7.23(28H,m)、5.52(1H,s)、5.
24(1H,d,J=3.6Hz)、5.14(1H,
dd,J=3.1Hz,10.4Hz)、5.03(1
H,d,J=12.5Hz)、4.99(1H,d,J
=8.2Hz)、4.89(1H,d,J=11.9H
z)、4.87(1H,d,J=7.3Hz)、4.6
0(1H,d,J=11.6Hz)、4.58(2H,
d,J=12.5Hz及びd,J=11.9Hz)、
4.57(1H,d,J=12.2Hz)、4.54
(1H,broad q,J=6.1Hz)、4.45
(1H,d,J=11.6Hz)、4.43(2H,
d,J=12.2Hz及びd,J=10.6Hz)、
4.39(1H,d,J=10.6Hz)、4.35
(1H,dd,J=9.8Hz,4.8Hz)、4.3
4(1H,d,J=7.3Hz)、4.06(1H,b
road d,J=3.1Hz)、4.01(1H,
t,J=9.8Hz)、4.01(1H,dd,J=1
0.4Hz,3.6Hz)、3.96〜4.00(1
H,m)、3.84(1H,ddd,J=9.8Hz,
8.2Hz,7.3Hz)、3.84(1H,broa
d s)、3.72〜3.77(3H,m)、3.66
(1H,t,J=9.8Hz)、3.49〜3.60
(4H,m)、3.44(1H,dt,J=9.8H
z,4.8Hz)、1.88(3H,s)、1.53
(3H,s)、0.97(2H,m)、−0.02(9
H,s)。
【0138】13C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.37(J=157.2Hz)、101.74
(J=162.4Hz)、101.59(J=163.
5Hz)、96.30(J=173.8Hz) Fab mass(m/z):1264(M+H)+
1146、1144、714。
【0139】元素分析値(C69803 NO16Siとし
て)(%): 計算値 C65.54 H6.38 N1.11 実測値 C65.53 H6.38 N1.12 参考例16 2−(トリメチルシリル)エチル O−(3−O−アセ
チル−2,4−ジ−O−ベンジル−6,6,6−トリフ
ルオロ−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−O−
(4,6−O−ベンジリデン−2−デオキシ−2−(N
−メチル)アセトアミド−β−D−グルコピラノシル)
−(1→3)−2,4,6−トリ−O−ベンジル−β−
D−ガラクトピラノシド(化合物R)の製造 予め乾燥したモレキュラーシーブ4A300mg、化合
物J 151mg及び2−(トリメチルシリル)エチル
O−(2−アセトアミド−4,6−O−ベンジリデン
−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)(1→
3)−2,4,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラ
クトピラノシド90mgをフラスコに入れ、アルゴン気
流下乾燥ジエチルエーテル2ml及び乾燥ジクロロエタ
ン1mlを加えた。混合物を30分撹拌し、−20℃に
冷却後メチルトリフルオロメタンスルホネート73μl
を加え、室温まで2時間要して上げ、その後5.5時間
撹拌した。反応混合物にトリエチルアミン100μlを
加えて濾過し、濾液を食塩水で洗浄、乾燥(Na2 SO
4 )、濃縮してシロップを得た。このものをカラムクロ
マトグラフィー(シリカゲル25g、トルエン/酢酸エ
チル=15/1)で精製して91mgの粗製物を得、更
に分取TLC(0.5mm、n−ヘキサン/酢酸エチル
=3/1)で精製して84.3mg(61.7%)の上
記目的物を得た。
【0140】Rf=0.45(n−ヘキサン/酢酸エチ
ル=3/1) Fab mass(m/z):1278(M+H)+
1160,7281 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.45(2H,d,J=7.3Hz)、7.36〜
7.20(28H,m)、5.57(1H,d,J=
3.4Hz)、5.53(1H,s)、5.17(1
H,dd,J=10.7Hz,3.1Hz)、4.96
(1H,d,J=7.6Hz)、4.87(1H,d,
J=11.9Hz)、4.83(1H,d,J=10.
7Hz)、4.61(1H,broad q,J=6.
1Hz)、4.59(2H,d,J=11.9Hz及び
d,10.7Hz)、4.56(1H,d,J=11.
9Hz)、4.55(1H,d,J=11.0Hz)、
4.45(1H,d,J=11.9Hz)、4.41
(1H,d,J=11.3Hz)、4.37(1H,
d,J=11.0Hz)、4.36(1H,d,J=1
1.3Hz)、4.33(1H,dd,J=10.1H
z,4.8Hz)、4.31(1H,d,J=7.6H
z)、4.23(1H,t,J=9.2Hz)、4.0
3(1H,dd,J=10.7Hz,3.4Hz)、
4.00(1H,broadd,J=3.1Hz)、
3.94〜3.98(1H,m)、3.86(1H,
d,J=3.1Hz)、3.7(1H,t,J=10.
1Hz)、3.77(1H,dd,J=9.5Hz,
3.1Hz)、3.75(1H,t,J=9.2H
z)、3.62(1H,dd,J=9.5Hz,7.6
Hz)、3.59〜3.62(3H,m)、3.48〜
3.52(3H,m)、3.45(3H,s)、1.8
4(3H,s)、1.81(3H,s)、0.97(2
H,m)、−0.02(9H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.73(J=171.7Hz)、103.36
(J=158.3Hz)、102.37(J=162.
4Hz)、96.22(J=176.9Hz)。
【0141】化合物J 325mg、2−(トリメチル
シリル)エチル O−(2−アセトアミド−4,6−O
−ベンジリデン−2−デオキシ−β−D−グルコピラノ
シル)(1→3)−2,4,6−トリ−O−ベンジル−
β−D−ガラクトピラノシド194mg、乾燥モレキュ
ラーシーブ4A500mg、メチルトリフレート156
μl、乾燥ジエチルエーテル4.6ml及び乾燥ジクロ
ロエタン1mlの反応を上記と同様にして行ない常法通
り後処理して236mgの一次生成物を得た。さらに分
取TLC(0.5mm、n−ヘキサン/酢酸エチル=3
/1)で精製して161.7mg(54.9%)の目的
物(化合物R)を得た。このものの 1H−NHRスペク
トルは上記で得た化合物RのNMRスペクトルと一致し
た。
【0142】参考例17 2−(トリメチルシリル)エチル O−(3−O−アセ
チル−2,4−ジ−O−ベンジル−6,6,6−トリフ
ルオロ−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−O−
(2−アセトアミド−6−O−ベンジル−2−デオキシ
−β−D−グルコピラノシル)−(1→3)−2,4,
6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド
(化合物S)の製造 化合物Q 264mg及び粉末モレキュラーシーブ3A
0.53gを乾燥THF3mlに懸濁し、アルゴン雰
囲気下室温で1時間撹拌した。ナトリウムシアノボロハ
イドライド0.19gを加え、同条件で更に1時間撹拌
後、塩化水素/乾燥ジエチルエーテルを激しい発泡がし
なくなるまで加え、室温で40分間撹拌した。不溶物を
濾去し、メタノール洗浄し、濾液と洗浄液を合わせて濃
縮して、残渣に15mlずつの水及び塩化メチレンを加
え、抽出分液した。水層を再度、15mlの塩化メチレ
ンで抽出した後、有機層を合わせて、MgSO4 乾燥、
濾過、濃縮して、0.48gの黄色油状物を得た。この
ものをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル25g、
ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製して、216m
gの白色アモルファス(化合物S)を得た。収率81.
8%。
【0143】Rf=0.47(n−ヘキサン/酢酸エチ
ル=1/1) Fab mass(m/z):1272(M+Li)+ 〔α〕D 20=−57.8゜(c=0.98、クロロホル
ム) 元素分析値(C69823 NO16Siとして)(%): 計算値 C65.44 H6.53 N1.11 実測値 C65.44 H6.40 N1.191 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.28(30H,m)、3.30(1H,d,J=
2.9Hz)、1.89(3H,s)、1.43(3
H,s)、0.95(2H,m)、−0.03(9H,
s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.35、100.85、97.03。
【0144】参考例18 2−(トリメチルシリル)エチル O−(3−O−アセ
チル−2,4−ジ−O−ベンジル−6,6,6−トリフ
ルオロ−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−O−
(2−アセトアミド−4−O−アセチル−6−O−ベン
ジル−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−
(1→3)−2,4,6−トリ−O−ベンジル−β−D
−ガラクトピラノシド(化合物T)の製造 化合物S 10mgをピリジン1mlに溶解し、無水酢
酸0.06mlと触媒量のジメチルアミノピリジンを加
え、室温で3時間撹拌した。酢酸エチル10mlを加
え、2N−塩酸(10ml×2)、1M−炭酸ナトリウ
ム水(5ml)、飽和食塩水(5ml)で順次洗浄後、
乾燥(MgSO4 )、濾過、濃縮した。残渣の油状物を
プレパラティブTLC(0.5mm厚、20×20cm
2 、n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し、9
mgの目的物を、白色アモルファスとして得た。収率9
0.0%。
【0145】Rf=0.52(n−ヘキサン/酢酸エチ
ル=1/1) Fab mass(m/z):1308(M+H)+
1314(M+Li)+、1330(M+Na)+ 1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.29(30H,m)、5.40(1H,d,J=
7.9Hz)、5.14(1H,d,J=3.3H
z)、5.11(1H,dd,J=10.7Hz,3.
0Hz)、4.96(1H,t,J=9.2Hz)、
4.96(1H,d,J=7.6Hz)、4.67(2
H,s)、4.64(2H,s)、4.59(2H,
s)、4.59(2H,s)、4.44(2H,s)、
4.42(2H,s)、4.34(1H,d,J=7.
3Hz)、4.30(1H,bq,J=6.4Hz)、
4.22(1H,m)、4.07(1H,dd,J=
3.4Hz,10.7Hz)、3.99(1H,t,J
=9.2Hz)、3.69(1H,ddd,J=7.6
Hz,9.2Hz,7.9Hz)、3.60〜3.55
(3H,m)、1.96(3H,s)、1.91(3
H,s)、1.51(3H,s)、0.97(2H,
m)、0.00(9H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.23、101.64、98.77。
【0146】参考例19 2−(トリメチルシリル)エチル O−(2,3,4−
トリ−O−ベンジル−6,6,6−トリフルオロ−α−
L−フコピラノシル)−(1→3)−O−(2−アセト
アミド−6−O−ベンジル−2−デオキシ−β−D−グ
ルコピラノシル)−(1→3)−2,4,6−トリ−O
−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(化合物U)
の製造 化合物P 272mg及び粉末モレキュラーシーブス3
A 0.54gを乾燥THFに懸濁し、アルゴン雰囲気
下1時間撹拌した。これにナトリウムシアノボロハイド
ライド0.19gを加えて、更に1時間撹拌した。これ
に7N−塩化水素/ジエチルエーテルを激しい発泡がし
なくなるまで(約2ml)加え、そのまま室温で3.5
時間撹拌した。不溶物をセライト濾過し、メタノール洗
浄した。濾液を濃縮し、残渣に15mlの水及び25m
lの酢酸エチルを加え、抽出分液操作を行なった。水層
を更に10mlの酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせ
て、15mlの飽和食塩水で洗浄した後、乾燥(MgS
4 )、濾過、濃縮して0.40gの粗製油状物を得
た。このものをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
20g、ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製して、
213mgの白色アモルファス(化合物U)を得た。収
率78.3%。
【0147】Rf=0.22(n−ヘキサン/酢酸エチ
ル=2/1) Fab mass(m/z):1314(M+H)+
1320(M+Li)+、1396(M+TMS)+ 〔α〕D 20=−42.3゜(C=0.74、クロロホル
ム) 元素分析値(C74863 NO15Siとして)(%): 計算値 C67.61 H6.59 N1.07 実測値 C67.41 H6.43 N1.061 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.29(35H,m)、1.42(3H,s)、0.
96(2H,m)、−0.02(9H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.29、101.43、97.91。
【0148】参考例20 2−(トリメチルシリル)エチル O−(2,3,4−
トリ−O−ベンジル−6,6,6−トリフルオロ−α−
L−フコピラノシル)−(1→3)−O−(2−アセト
アミド−4−O−アセチル−6−O−ベンジル−2−デ
オキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1→3)−
2,4,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピ
ラノシド(化合物V)の製造 化合物U 26mg及び触媒量の4−ジメチルアミノピ
リジンをピリジン1mlに溶解し、無水酢酸0.2ml
を加え、アルゴン雰囲気下室温で19時間撹拌した。反
応混合液を15mlの酢酸エチルで希釈した。有機層を
順次、2N−塩酸(15ml×2),水(15ml),
1M−炭酸ナトリウム水(15ml)、飽和食塩水(1
5ml)で洗浄した後、乾燥(MgSO4 )、濾過、濃
縮した。油状残渣をトルエン10mlずつで2回、次に
2mlのクロロホルムで共沸濃縮して、27mgの微黄
色油状物を得た。プレパラティブTLC(0.5mm
厚、20cm×20cm)2枚を用いてかき取り分取を
行なった。展開溶媒には、クロロホルム/メタノール=
100/1を用いた。
【0149】無色透明シロップ、収量23mg、収率8
5.2% Rf=0.35(クロロホルム/メタノール=100/
1) Fab mass(m/z):1356(M+H)+
1362(M+Li)+、1428(M+TMS)+ 1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 7.32(35H,m)、5.25(1H,d,J=
8.2Hz)、5.08(1H,d,J=3.4H
z)、4.99(1H,t,J=9.2Hz)、4.8
3(1H,d,J=8.2Hz)、4.35(1H,
d,J=7.0Hz)、4.19(1H,bq,J=
6.1Hz)、4.09(1H,bs)、4.07(1
H,dd,J=3.4Hz,10.1Hz)、4.02
(1H,m)、3.95(1H,m)、3.95(1
H,dt,J=8.2Hz,9.2Hz)、3.88
(1H,dd,J=10.1Hz,2.7Hz)、3.
76(2H,m)、3.75(3H,m)、3.73
(1H,t,J=9.2Hz)、3.51(1H,
m)、1.94(3H,s)、1.50(3H,s)、
0.96(2H,m)、0.00(9H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.20、102.01、99.63。
【0150】参考例21 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−
アセトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル
−3,5−ジ−デオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラ
クト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O
−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−〔(2,3,4−
トリ−O−ベンジル−6,6,6−トリフルオロ−α−
L−フコピラノシル)−(1→3)〕−O−(2−アセ
トアミド−6−O−ベンジル−2−デオキシ−β−D−
グルコピラノシル)−(1→3)−2,4,6−トリ−
O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノシド(化合物
W)の製造 メチル O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,
8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジ−デオキシ
−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノ
シロネート)−(2→3)−2,4,6−トリ−O−ベ
ンゾイル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド22
mg、化合物U 144mg及び粉末モレキュラーシー
ブス3A 166mgを乾燥塩化メチレン1.7mlに
懸濁し、アルゴン雰囲気下1時間撹拌後、氷冷した。こ
れに、N−ヨードサクシンイミド10mg及びトリフル
オロメタンスルホン酸1μlを加え、氷冷下3時間撹拌
した。不溶物を濾去、塩化メチレン洗浄後、有機層を合
わせて全体量を塩化メチレンで20mlとして、15m
lの1M−炭酸ナトリウム水で洗浄した。水槽を、10
mlの塩化メチレンで抽出し、有機層を合わせて、乾燥
(MgSO4 )、濃縮して、156mgの茶色アモルフ
ァスを得た。このものをカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル8g及びトルエン/酢酸メチル=3/1)で精
製し、20mgの薄茶色アモルファス(化合物W)を得
た。収率40.0%。
【0151】上記で得られた化合物W 合計144mg
を以下の方法で再精製した。
【0152】1)シリカゲルカラム精製、シリカゲル
7.2g、塩化メチレン/メタノール=100/1、5
0/1(200mlずつ)、140mg回収。
【0153】2)ゲル濾過;バイオビーズS−X2 1
5gをトルエンで膨潤(φ15mm×350mm、62
mlのサイズに充填)、溶出液にトルエンを使用、精製
物 76mg、粗製物 57mg回収。
【0154】3)ゲル濾過;2)と同じカラムを用い
て、2)のcrudeを精製した。精製物 31mg、
粗製物 10mg回収、合計107mgの目的物を得
た。
【0155】Rf=0.43(クロロホルム/メタノー
ル=19/1) HRMFFab mass(m/z):2262.85
(M+H)+ 、2284.81(M+Na)+ 、233
4.8(M+TMS)+ 〔α〕D 20=−31.9゜(C=0.69、クロロホル
ム) 元素分析値(C121 135 3 2 35Si・2H2
として)(%): 計算値 C63.23 H6.10 N1.22 実測値 C63.41 H5.92 N1.341 H−NHR(CDCl3 、δppm) 5.43(1H,d,J=3.4Hz)、5.02(1
H,d,J=8.2Hz)、4.53(1H,d,J=
8.8Hz)、4.21(1H,d,J=7.9H
z)、3.76(3H,s)、2.42(1H,dd,
J=4.6Hz,12.8Hz)、2.15(3H,
s)、1.99(3H,s)、1.92(3H,s)、
1.80(3H,s)、1.62(3H,s)、1.5
7(3H,s)、0.99(2H,m)、0.00(9
H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.13(J=156Hz)、102.21(J=
161Hz)、100.01(J=160Hz)、9
6.99,96.17(J=171Hz) 参考例22 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−
アセトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル
−3,5−ジ−デオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラ
クト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O
−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−〔(2,3,4−
トリ−O−アセチル−6,6,6−トリフルオロ−α−
L−フコピラノシル)−(1→3)〕−O−(2−アセ
トアミド−6−O−アセチル−2−デオキシ−β−D−
グルコピラノシル)−(1→3)−2,4,6−トリ−
O−アセチル−β−D−ガラクトピラノシド(化合物
X)の製造 化合物W 70mgをエタノール3.5mlに溶解し
た。この溶液に、10%パラジウム−炭素70mg及び
ギ酸2.1mlを加え、水素(1気圧)雰囲気下室温で
15分間撹拌後、45℃で3時間撹拌した。不溶物をセ
ライト濾去、エタノール洗浄した。有機層を合わせて、
濃縮、トルエン共沸して、55mgの白色結晶を得た。
この中間体のRf値は、0.00(クロロホルム:メタ
ノール),0.18(クロロホルム:メタノール),
0.39(酢酸エチル/メタノール=5/1)であっ
た。
【0156】この白色結晶を、ピリジン3.5mlに溶
解し、触媒量の4−ジメチルアミンピリジン及び無水酢
酸2.1mlを加えて、室温で一夜(15.5時間)撹
拌した。反応混合液に酢酸エチル20mlを加え、順次
2N−塩酸(20ml×2)、1M−炭酸ナトリウム水
(20ml)で洗浄した。水槽は20mlの酢酸エチル
で抽出した。有機層を合わせて乾燥(MgSO4 )、濾
過、濃縮して60mgの白色アモルファスを得た。カラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル4g、塩化メチレン
/メタノール=100/1、50/1)で精製して、白
色アモルファス(化合物X)を50mg(収率83.3
%)得た。
【0157】Rf=0.31(クロロホルム/メタノー
ル=19/1)、0.63(クロロホルム/メタノール
=8/1)、0.66(EtOAC/メタノール=5/
1) HRMFFab mass(m/z):1925.56
(M+H)+ 、1931.54(M+Li)+ 、199
7.60(H+TMS)+86107 3 2 42SiLiとして(M+Li) 計算値 1931.6180 実測値 1931.6215 〔α〕D 20=−19.1゜(C=0.48、クロロホル
ム)1 H−NHR(CDCl3 、δppm) 8.07(6H,m)、7.51(9H,m)、3.7
7(3H,s)、2.37(1H,dd,J=4.5H
z,12.7Hz)、0.89(2H,m)、−0.0
3(9H,s)。
【0158】参考例23 2−(トリメチルシリル)エチル O−(メチル 5−
アセトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル
−3,5−ジ−デオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラ
クト−2−ノヌロピラノシロネート)−(2→3)−O
−(2,4,6−トリ−O−ベンゾイル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→4)−O−〔(3−O−アセ
チル−2,4−ジ−O−ベンジル−6,6,6−トリフ
ルオロ−α−L−フコピラノシル)−(1→3)〕−O
−(2−アセトアミド−6−O−ベンジル−2−デオキ
シ−β−D−グルコピラノシル)−(1→3)−2,
4,6−トリ−O−ベンジル−β−D−ガラクトピラノ
シド(化合物Y)の製造 メチル O−(メチル 5−アセトアミド−4,7,
8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジ−デオキシ
−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノ
シロネート)−(2→3)−2,4,6−トリ−O−ベ
ンゾイル−1−チオ−β−D−ガラクトピラノシド21
mg、化合物S 136mg及び粉末モレキュラーシー
ブス3A 157mgを乾燥塩化メチレン 1.6ml
に懸濁し、アルゴン雰囲気下室温で1時間撹拌した。氷
冷下、N−ヨードサクシンイミド9mg及びトリフルオ
ロメタンスルホン酸1μlを加え、0℃で更に3時間撹
拌後、不溶物を濾去、塩化メチレン洗浄し、濾液と洗浄
液を合わせて20mlとして、15mlの1M−炭酸ナ
トリウム水で洗浄した。水層を10mlの塩化メチレン
で抽出した後、有機層を合わせて、乾燥(MgS
4 )、濾過、濃縮して、146mgの微黄色アモルフ
ァスを得た。このものをカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル10g、トルエン/酢酸メチル=3/1,1/
1)で精製し、13mgの白色アモルファス(化合物
Y)を得た。収率27.2%。その他に、93mgの化
合物Sを回収した。回収率68.4%。
【0159】Rf=0.14(トルエン/酢酸エチル=
1/1),0.52(クロロホルム/メタノール=19
/1) HRMFFab mass(m/z):2214.7
(M+ ) 〔α〕D 20=−32.6゜(C=0.60、クロロホル
ム) 元素分析値(C116 131 3 2 36Siとして)
(%): 計算値 C62.92 H5.96 N1.27 実測値 C62.59 H6.03 N1.291 H−NHR(CDCl3 、δppm) 5.67(1H,ddd,J=9.5Hz,2.7H
z,5.8Hz)、5.54(1H,d,J=3.7H
z)、5.46(1H,dd,J=8.2Hz,9.8
Hz)、5.31(1H,d,J=3.6Hz)、5.
24(1H,dd,J=3.1Hz,9.5Hz)、
5.02(1H,dd,J=10.9Hz,3.0H
z)、5.00(1H,d,J=8.2Hz)、4.9
9(1H,d,J=10.9Hz)、4.88(1H,
dd,J=9.8Hz,3.6Hz)、4.80(1
H,ddd,J=12.5Hz,4.9Hz,10.9
Hz)、4.57(1H,br.q,J=6.7H
z)、4.51(1H,d,J=7.6Hz)、4.2
9(1H,dd,J=2.7Hz,12.5Hz)、
4.20(1H,d,J=7.9Hz)、3.99(1
H,dd,J=5.8Hz,12.5Hz)、3.97
(1H,d,J=3.0Hz)、3.96(1H,d
d,J=3.7Hz,10.9Hz)、3.87(1
H,q,J=10.9Hz)、3.78(3H,s)、
3.72(1H,d,J=2.4Hz)、3.67(1
H,dd,J=10.9Hz,3.1Hz)、3.65
(1H,dd,J=7.9Hz,9.8Hz)、3.5
2(1H,m)、3.34(2H,m)、3.28(1
H,dd,J=9.8Hz,2.4Hz)、2.44
(1H,dd,J=4.9Hz,12.8Hz)、2.
13(3H,s,)、1.98(3H,s,)、1.9
3(3H,s,)、1.80(3H,s,)、1.73
(1H,t,J=12.5Hz)、1.72(3H,
s,)、1.66(3H,s)、1.57(3H,
s)、0.99(2H,m)、0.00(9H,s)13 C−NHR(CDCl3 、δppm) 103.12(J=157Hz)、102.02(J=
158Hz)、99.92(J=164Hz)、96.
97,95.51(J=172Hz) 実施例1 2−(トリメチルシリル)エチル O−(5−アセトア
ミド−3,5−ジ−デオキシ−D−グリセロ−α−D−
ガラクト−2−ノヌロピラノシロニックアシッド)−
(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−〔6,6,6−トリフルオロ−α−L
−フコピラノシル)−(1→3)〕−O−(2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−
(1→3)−β−D−ガラクトピラノシド(化合物Z)
の製造 化合物X 45mgの乾燥メタノール溶液2.3ml
に、28%ナトリウムメトキシド/メタノール 0.0
5mlを加え、アルゴン雰囲気下40℃で2時間45分
撹拌した。薄黄色反応溶液に、0.1mlの水を加え、
室温で一夜(16.5時間)撹拌した。反応混合液にア
ンバーリスト15 0.2mgを加えて、5分間撹拌し
た。pH試験紙により中性であることを確認した後、不
溶物を濾去、メタノール洗浄した。有機層を合わせて、
濃縮して29mgの薄黄色アモルファスを得た。カラム
クロマトグラフィー(セファデックスLH−20 15
g、メタノール/水=1/1)で精製し、白色アモルフ
ァス(2Na塩の形態の化合物Z)を21mg(収率7
5.0%)得た。
【0160】Rf=0.20(酢酸エチル/メタノール
/水=6/3/1) Fab mass(m/z):1143(M+L
i)+ 、1149(M+2Li−H)+ 、1159(M
+Na)+ 、1181(M+2Na−H)+42713 2 28SiNa(M+Na)として 計算値 1159.3812 実測値 1159.3755 〔α〕D 20=−38.9゜(C=0.21,メタノー
ル)1 H−NHR(CD3 OD、δppm) 5.26(1H,d,J=3.7Hz)、4.69(1
H,d,J=7.6Hz)、4.49(1H,d,J=
7.6Hz)、4.22(1H,d,J=7.6H
z)、2.89(1H,m)、2.01(3H,s)、
1.97(3H,s)、1.75(1H,m)、1.0
0(2H,m)、0.02(9H,s)13 C−NHR(CD3 OD、δppm) 104.60(J=161Hz)、104.41(J=
158Hz)、103.71(J=159Hz)、9
6.56(J=173Hz)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61K 31/70 ADU 38/00 ABG

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中R1 及びR2 はそれぞれ低級アルカノイル基及び
    低級アルキル基なる群より選ばれた基を有するアミノ基
    を示す。R3 は、低級アルキル置換シリル低級アルコキ
    シ基、水酸基、基−O(CH2 )nCOX(nは1〜1
    0の整数を示す。Xは水酸基、ヒドラジノ基、ペプタイ
    ド基又はポリリジン基を示す。)又は 【化2】 (oは15〜24の整数,pは13〜17の整数を示
    す。)を示す。〕で表わされる五糖類誘導体又はその
    塩。
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