JPH08143394A - プラズマ化学蒸着装置 - Google Patents
プラズマ化学蒸着装置Info
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- JPH08143394A JPH08143394A JP28635594A JP28635594A JPH08143394A JP H08143394 A JPH08143394 A JP H08143394A JP 28635594 A JP28635594 A JP 28635594A JP 28635594 A JP28635594 A JP 28635594A JP H08143394 A JPH08143394 A JP H08143394A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄膜表面のSiを含むラジカルの内部エネル
ギーを増大させ、表面反応を十分に活性化させることが
でき、膜中の欠陥密度を低減させることのできる装置を
実現する。 【構成】 ガス供給手段7により原料ガスが供給され排
気手段13により排気される反応容器1と、同反応容器
1内に収容され第1の電源4が接続された高周波電極2
と、同電極2に平行に配設され基板12を支持する基板
加熱用ヒータ3と、上記高周波電極2を囲むように設け
られた金属製メッシュ箱9と、同箱9に接続され直流あ
るいは低周波電力を供給する第2の電源11を備えたこ
とによって、薄膜表面におけるラジカルの反応は促進さ
れ、気相中での巨大分子及び粉の成長が抑制されるた
め、膜中の欠陥密度は大幅に低減し、高速で、かつ高品
質の非晶質薄膜の製造が可能となる。
ギーを増大させ、表面反応を十分に活性化させることが
でき、膜中の欠陥密度を低減させることのできる装置を
実現する。 【構成】 ガス供給手段7により原料ガスが供給され排
気手段13により排気される反応容器1と、同反応容器
1内に収容され第1の電源4が接続された高周波電極2
と、同電極2に平行に配設され基板12を支持する基板
加熱用ヒータ3と、上記高周波電極2を囲むように設け
られた金属製メッシュ箱9と、同箱9に接続され直流あ
るいは低周波電力を供給する第2の電源11を備えたこ
とによって、薄膜表面におけるラジカルの反応は促進さ
れ、気相中での巨大分子及び粉の成長が抑制されるた
め、膜中の欠陥密度は大幅に低減し、高速で、かつ高品
質の非晶質薄膜の製造が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アモルファスシリコン
太陽電池、薄膜半導体、光センサ、半導体保護膜絶縁膜
などの形成に適用されるプラズマ化学蒸着(Chemical V
apour Deposition, 以下CVDとする)に関する。
太陽電池、薄膜半導体、光センサ、半導体保護膜絶縁膜
などの形成に適用されるプラズマ化学蒸着(Chemical V
apour Deposition, 以下CVDとする)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアモルファスシリコン(以下、a
−Siと記す)薄膜製造に適用されるプラズマ化CVD
装置の構成を図5により説明する。
−Siと記す)薄膜製造に適用されるプラズマ化CVD
装置の構成を図5により説明する。
【0003】図5に示す従来の装置においては、反応容
器1内に高周波電極2と基板加熱用ヒータ3とが平行に
配置されている。高周波電極2には、インピーダンス整
合器5を介して高周波電源4が接続され、同電源4より
例えば13.56MHzの高周波電力が供給される。基
板加熱用ヒータ3は、反応容器1とともに接地され、接
地電極となっている。そのため、高周波電極2と基板加
熱用ヒータ3との間には、グロー放電プラズマが発生す
る。
器1内に高周波電極2と基板加熱用ヒータ3とが平行に
配置されている。高周波電極2には、インピーダンス整
合器5を介して高周波電源4が接続され、同電源4より
例えば13.56MHzの高周波電力が供給される。基
板加熱用ヒータ3は、反応容器1とともに接地され、接
地電極となっている。そのため、高周波電極2と基板加
熱用ヒータ3との間には、グロー放電プラズマが発生す
る。
【0004】反応容器1内には、図示しないボンベから
反応ガス供給管7を通して、例えばモノシランと水素と
の混合ガスが供給され、反応容器1内のガスは、排気管
13を通して図示しない真空ポンプにより排気される。
基板12は、上記基板加熱用ヒータ3上に保持され、所
定の温度に加熱される。
反応ガス供給管7を通して、例えばモノシランと水素と
の混合ガスが供給され、反応容器1内のガスは、排気管
13を通して図示しない真空ポンプにより排気される。
基板12は、上記基板加熱用ヒータ3上に保持され、所
定の温度に加熱される。
【0005】次に、上記装置を用いて行う薄膜の製造方
法について、以下に説明する。真空ポンプを駆動して反
応容器1内を排気した後、反応ガス供給管7を通して、
例えばモノシランを供給する。
法について、以下に説明する。真空ポンプを駆動して反
応容器1内を排気した後、反応ガス供給管7を通して、
例えばモノシランを供給する。
【0006】反応容器1内の圧力を0.05〜0.1To
rrに保ちながら、高周波電源4から高周波電極2に電圧
を印加すると、高周波電極2と基板加熱用ヒータ3の間
にグロー放電プラズマが発生し、反応ガス供給管7から
供給されたガスのうちのモノシランガスは、このグロー
放電プラズマによって分解される。この結果、Si
H 3 ,SiH2 などのSiを含むラジカルが発生し、基
板12の表面に付着して、a−Si薄膜が形成される。
rrに保ちながら、高周波電源4から高周波電極2に電圧
を印加すると、高周波電極2と基板加熱用ヒータ3の間
にグロー放電プラズマが発生し、反応ガス供給管7から
供給されたガスのうちのモノシランガスは、このグロー
放電プラズマによって分解される。この結果、Si
H 3 ,SiH2 などのSiを含むラジカルが発生し、基
板12の表面に付着して、a−Si薄膜が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】a−Si系薄膜に代表
される非晶質系薄膜の品質は、膜中の欠陥密度(以下N
sとする)に対応する。すなわち、Nsが小さいほど膜
質は良好となり、非晶質系薄膜を用いた太陽電池や薄膜
半導体などはNsが小さい程その性能が向上する。
される非晶質系薄膜の品質は、膜中の欠陥密度(以下N
sとする)に対応する。すなわち、Nsが小さいほど膜
質は良好となり、非晶質系薄膜を用いた太陽電池や薄膜
半導体などはNsが小さい程その性能が向上する。
【0008】従来の前記装置においては、例えば、a−
Si薄膜を製作した場合、Nsは1015個/cc台であ
り、1014個/cc台以下に低減させることができないと
いう課題があった。この原因は証明されてはいないが、
次の2点が考えられている。
Si薄膜を製作した場合、Nsは1015個/cc台であ
り、1014個/cc台以下に低減させることができないと
いう課題があった。この原因は証明されてはいないが、
次の2点が考えられている。
【0009】(1)基板表面に到達したSiを含むラジ
カルは、表面を動き回り表面反応により膜中に取込まれ
る。表面反応はラジカルの内部エネルギーが高いほど活
性化され、その結果、欠陥密度も低減されるが、従来の
装置では、図6(a)に示すようにラジカルの内部エネ
ルギーを高くすることができず、ラジカルの表面拡散距
離が小さく、表面反応が十分活性化されなかった。
カルは、表面を動き回り表面反応により膜中に取込まれ
る。表面反応はラジカルの内部エネルギーが高いほど活
性化され、その結果、欠陥密度も低減されるが、従来の
装置では、図6(a)に示すようにラジカルの内部エネ
ルギーを高くすることができず、ラジカルの表面拡散距
離が小さく、表面反応が十分活性化されなかった。
【0010】(2)従来の装置の場合、図6(b)に示
すようにプラズマポテンシャルのくぼみが生じる。この
部分ではラジカル種の重合反応により、Siを数個から
数10個含む巨大分子あるいは粉が成長し、これを膜中
に入り込むために高品質膜ができなかった。本発明は上
記の課題を解決しようとするものである。
すようにプラズマポテンシャルのくぼみが生じる。この
部分ではラジカル種の重合反応により、Siを数個から
数10個含む巨大分子あるいは粉が成長し、これを膜中
に入り込むために高品質膜ができなかった。本発明は上
記の課題を解決しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマ化学蒸
着装置は、反応容器と、同反応容器内に原料ガスを供給
するガス供給手段と、上記反応容器内より排気する排気
手段と、上記反応容器内に収容された高周波電極と、同
高周波電極との間に一定間隔を有して同電極に平行に配
設され基板を支持する基板加熱用ヒータと、上記高周波
電極に接続され同電極にグロー放電用電力を供給する第
1の電源とを備え、上記基板面に非晶質薄膜を形成する
プラズマ化学蒸着装置において、上記高周波電極と基板
加熱用ヒータの間の空間を仕切り同高周波電極を囲むよ
うに設けられた金属製メッシュ箱、および同金属製メッ
シュ箱に接続され同箱に直流あるいは低周波電力を供給
する第2の電源を備えたことを特徴としている。
着装置は、反応容器と、同反応容器内に原料ガスを供給
するガス供給手段と、上記反応容器内より排気する排気
手段と、上記反応容器内に収容された高周波電極と、同
高周波電極との間に一定間隔を有して同電極に平行に配
設され基板を支持する基板加熱用ヒータと、上記高周波
電極に接続され同電極にグロー放電用電力を供給する第
1の電源とを備え、上記基板面に非晶質薄膜を形成する
プラズマ化学蒸着装置において、上記高周波電極と基板
加熱用ヒータの間の空間を仕切り同高周波電極を囲むよ
うに設けられた金属製メッシュ箱、および同金属製メッ
シュ箱に接続され同箱に直流あるいは低周波電力を供給
する第2の電源を備えたことを特徴としている。
【0012】
【作用】上記において、反応容器内を排気手段により排
気した後、ガス供給手段により反応容器内に原料ガスを
供給し、反応容器内を所定の圧力に保ちながら、第1の
電源より高周波電力を高周波電極に印加すると、高周波
電極と基板加熱用ヒータの間にプラズマが発生する。
気した後、ガス供給手段により反応容器内に原料ガスを
供給し、反応容器内を所定の圧力に保ちながら、第1の
電源より高周波電力を高周波電極に印加すると、高周波
電極と基板加熱用ヒータの間にプラズマが発生する。
【0013】このプラズマは、ガス供給手段により反応
容器内に供給された原料ガスを分解し、基板の表面に付
着して薄膜を形成する原料ガス中のSiH3 などのSi
を含むラジカルを生成させるが、上記高周波電極にはこ
れを囲むように金属製メッシュ箱が設けられており、こ
れに電力が供給されていない場合にもプラズマをその内
部に閉じ込めるように作用するため、上記Siを含むラ
ジカルの生成は促進される。
容器内に供給された原料ガスを分解し、基板の表面に付
着して薄膜を形成する原料ガス中のSiH3 などのSi
を含むラジカルを生成させるが、上記高周波電極にはこ
れを囲むように金属製メッシュ箱が設けられており、こ
れに電力が供給されていない場合にもプラズマをその内
部に閉じ込めるように作用するため、上記Siを含むラ
ジカルの生成は促進される。
【0014】上記金属製メッシュ箱に第2の電源より直
流あるいは低周波電力が供給された場合には、金属製メ
ッシュ箱は低エネルギー電子を放出し、この低エネルギ
ー電子が上記SiH3 などのSiを含むラジカルの内部
エネルギーを増加させ、また、従来の装置の場合に生じ
ていたプラズマポテンシャルの凹みを消滅させる。
流あるいは低周波電力が供給された場合には、金属製メ
ッシュ箱は低エネルギー電子を放出し、この低エネルギ
ー電子が上記SiH3 などのSiを含むラジカルの内部
エネルギーを増加させ、また、従来の装置の場合に生じ
ていたプラズマポテンシャルの凹みを消滅させる。
【0015】そのため、薄膜表面におけるラジカル種の
反応は促進され、気相中での巨大分子及び粉の成長が抑
制され、薄膜中の欠陥密度を大幅に低減させることがで
き、高速で、かつ高品質の非晶質薄膜の製造が可能とな
る。
反応は促進され、気相中での巨大分子及び粉の成長が抑
制され、薄膜中の欠陥密度を大幅に低減させることがで
き、高速で、かつ高品質の非晶質薄膜の製造が可能とな
る。
【0016】
【実施例】本発明の一実施例に係るプラズマCVD装置
について、図1を用いて説明する。
について、図1を用いて説明する。
【0017】図1において、1は反応容器であり、この
反応容器1内にはグロー放電プラズマを発生させるため
の高周波電極2と基板12を支持し接地電極を兼ねた基
板加熱用ヒータ3が配置されており、これら2つの電極
2,3により一対の平行平板型電極が形成されている。
反応容器1内にはグロー放電プラズマを発生させるため
の高周波電極2と基板12を支持し接地電極を兼ねた基
板加熱用ヒータ3が配置されており、これら2つの電極
2,3により一対の平行平板型電極が形成されている。
【0018】4はインピーダンス整合器5を介して高周
波電極2に接続された高周波電源であり、この電源4か
らは例えば13.56MHzの周波数の電力がインピー
ダンス整合器5を介して高周波電極2へ供給される。6
は高周波電極2の基板加熱用ヒータ3と対向していない
部分に設けられたアースシールドであり、不必要な部分
での放電を抑さえるために設けられている。
波電極2に接続された高周波電源であり、この電源4か
らは例えば13.56MHzの周波数の電力がインピー
ダンス整合器5を介して高周波電極2へ供給される。6
は高周波電極2の基板加熱用ヒータ3と対向していない
部分に設けられたアースシールドであり、不必要な部分
での放電を抑さえるために設けられている。
【0019】7は高周波電極2に接続されたガス供給管
であり、このガス供給管7より導入された原料ガスは高
周波電極2の基板加熱用ヒータ3との対向面に設けられ
た無数のガス供給孔8を介して反応容器1内に供給され
る。
であり、このガス供給管7より導入された原料ガスは高
周波電極2の基板加熱用ヒータ3との対向面に設けられ
た無数のガス供給孔8を介して反応容器1内に供給され
る。
【0020】9は高周波電極2をおゝう金属製メッシュ
箱である。なお、本実施例においては、金属製メッシュ
箱9の形状は、図2に示すように高周波電極2の形状に
合わせて円筒状としたが、これは使用する電極形状に合
わせてその底面の形を多角形等とした場合にも同じ効果
が得られる。また、本実施例では、金属製メッシュ箱9
の材質はSUS製の10メッシュのものであったが、使
用する原料ガスに腐食されず、かつプラズマによりスパ
ッタされにくい金属であればSUS製に限らなくてもよ
い。
箱である。なお、本実施例においては、金属製メッシュ
箱9の形状は、図2に示すように高周波電極2の形状に
合わせて円筒状としたが、これは使用する電極形状に合
わせてその底面の形を多角形等とした場合にも同じ効果
が得られる。また、本実施例では、金属製メッシュ箱9
の材質はSUS製の10メッシュのものであったが、使
用する原料ガスに腐食されず、かつプラズマによりスパ
ッタされにくい金属であればSUS製に限らなくてもよ
い。
【0021】11は金属製メッシュ箱9に電力供給点1
0a及び10bを介して接続された金属製メッシュ箱用
電源であり、この電源11からは直流あるいは数Hz〜
1MHz程度の高周波電源4の周波数よりは十分小さい
低周波電力が金属製メッシュ箱9に印加される。なお、
本実施例では、金属製メッシュ箱9の電力供給点の一端
10bは接地されているが、これを接地せず電気的に浮
いた状態としてもよい。13は反応容器1に接続された
排気管であり、反応容器1内のガスはこの排気管13を
通して図示しない真空ポンプにより排気される。
0a及び10bを介して接続された金属製メッシュ箱用
電源であり、この電源11からは直流あるいは数Hz〜
1MHz程度の高周波電源4の周波数よりは十分小さい
低周波電力が金属製メッシュ箱9に印加される。なお、
本実施例では、金属製メッシュ箱9の電力供給点の一端
10bは接地されているが、これを接地せず電気的に浮
いた状態としてもよい。13は反応容器1に接続された
排気管であり、反応容器1内のガスはこの排気管13を
通して図示しない真空ポンプにより排気される。
【0022】次に、上記装置を用いて行う薄膜の製作方
法について、以下に説明する。まず、真空ポンプを駆動
して反応容器1内を排気する。次に、ガス供給管7より
ガス供給孔8を介して、例えばモノフランガスを20〜
50cc/min程度の流量で供給する。
法について、以下に説明する。まず、真空ポンプを駆動
して反応容器1内を排気する。次に、ガス供給管7より
ガス供給孔8を介して、例えばモノフランガスを20〜
50cc/min程度の流量で供給する。
【0023】反応容器1内の圧力を30〜100mTorr
に保ちながら、高周波電源4からインピーダンス整合器
5を介して高周波電極2に電力を印加すると、高周波電
極2と基板加熱用ヒータ3の間にグロー放電プラズマが
発生し、このプラズマはモノシランガスを分解し、基板
12の表面に付着してa−Si薄膜を形成するSiH 3
などのSiを含むラジカルを生成させる。
に保ちながら、高周波電源4からインピーダンス整合器
5を介して高周波電極2に電力を印加すると、高周波電
極2と基板加熱用ヒータ3の間にグロー放電プラズマが
発生し、このプラズマはモノシランガスを分解し、基板
12の表面に付着してa−Si薄膜を形成するSiH 3
などのSiを含むラジカルを生成させる。
【0024】この状態で、更に、金属製メッシュ箱用電
源11より電力供給点10a,10bを介して金属性メ
ッシュ箱9に直流あるいは低周波電力を供給すると、図
3に示すように金属製メッシュ箱9が低エネルギー電子
を放出する。
源11より電力供給点10a,10bを介して金属性メ
ッシュ箱9に直流あるいは低周波電力を供給すると、図
3に示すように金属製メッシュ箱9が低エネルギー電子
を放出する。
【0025】この放出された低エネルギー電子は上記S
iH3 などのSiを含むラジカルの内部エネルギーを増
加させるため、膜表面でのラジカル種の反応を促進さ
せ、また、従来の装置の場合に発生していたプラズマポ
テンシャルの凹みを消滅させることができるため、気相
中での巨大分子及び粉の成長を抑制することができる。
iH3 などのSiを含むラジカルの内部エネルギーを増
加させるため、膜表面でのラジカル種の反応を促進さ
せ、また、従来の装置の場合に発生していたプラズマポ
テンシャルの凹みを消滅させることができるため、気相
中での巨大分子及び粉の成長を抑制することができる。
【0026】その結果、膜中の欠陥密度を従来より1桁
以上低減させることができ、a−Si薄膜の場合、欠陥
密度が1014個/cc台以下の膜を成膜させることが可能
となった。
以上低減させることができ、a−Si薄膜の場合、欠陥
密度が1014個/cc台以下の膜を成膜させることが可能
となった。
【0027】本実施例においては、その性能確認のため
にa−Siの成膜実験を行っており、以下にその内容を
説明する。なお、この成膜実験における条件は、次のと
おりであった。
にa−Siの成膜実験を行っており、以下にその内容を
説明する。なお、この成膜実験における条件は、次のと
おりであった。
【0028】すなわち、使用した基板材料はガラス、基
板面積は50mm×50mm、基板温度は200℃、使用ガ
スとその流量はSiH4 で20cc/min 、反応容器内圧
力は30mTorr、高周波電力は20W、金属製メッシュ
箱上部と基板加熱用ヒータ間隔は10mm(なお、この間
隔は5mm〜20mm程度が望ましい)、金属製メッシュ箱
用電源周波数は60Hzであり、金属製メッシュ箱9に
印加する60Hzの低周波電力を0Wから100Wの範
囲で変化させた。
板面積は50mm×50mm、基板温度は200℃、使用ガ
スとその流量はSiH4 で20cc/min 、反応容器内圧
力は30mTorr、高周波電力は20W、金属製メッシュ
箱上部と基板加熱用ヒータ間隔は10mm(なお、この間
隔は5mm〜20mm程度が望ましい)、金属製メッシュ箱
用電源周波数は60Hzであり、金属製メッシュ箱9に
印加する60Hzの低周波電力を0Wから100Wの範
囲で変化させた。
【0029】上記の条件で実施した成膜実験において、
製作したa−Si膜の一定電流方法により測定した膜中
欠陥密度と、金属製メッシュ箱9に印加する低周波電力
との関係は、図4(a)に示すとおりであった。
製作したa−Si膜の一定電流方法により測定した膜中
欠陥密度と、金属製メッシュ箱9に印加する低周波電力
との関係は、図4(a)に示すとおりであった。
【0030】すなわち、金属製メッシュ箱9に印加する
低周波電力を増加すると、図4(a)に示すように膜中
欠陥密度は低下し、低周波電力40W以上では、従来の
装置では得られなかった1014個/cc台の膜中欠陥密度
が得られた。
低周波電力を増加すると、図4(a)に示すように膜中
欠陥密度は低下し、低周波電力40W以上では、従来の
装置では得られなかった1014個/cc台の膜中欠陥密度
が得られた。
【0031】また、このときの成膜速度は、金属製メッ
シュ箱9がプラズマを閉込めるため、図4(b)に示す
ようにメッシュ箱9に電力を供給しない場合にも、5.
7Å/sec と高速であり、金属製メッシュ箱9に電力を
供給することにより、これを更に向上させることができ
た。
シュ箱9がプラズマを閉込めるため、図4(b)に示す
ようにメッシュ箱9に電力を供給しない場合にも、5.
7Å/sec と高速であり、金属製メッシュ箱9に電力を
供給することにより、これを更に向上させることができ
た。
【0032】
【発明の効果】本発明のプラズマCVD装置は、ガス供
給手段により原料ガスが供給され排気手段により排気さ
れる反応容器と、同反応容器内に収容され第1の電源が
接続された高周波電極と、同電極に平行に配設され基板
を支持する基板加熱用ヒータと、上記高周波電極を囲む
ように設けられた金属製メッシュ箱と、同箱に接続され
直流あるいは低周波電力を供給する第2の電源を備えた
ことによって、薄膜表面におけるラジカルの反応は促進
され、気相中での巨大分子及び粉の成長が抑制されるた
め、膜中の欠陥密度は大幅に低減し、高速で、かつ高品
質の非晶質薄膜の製造が可能となる。
給手段により原料ガスが供給され排気手段により排気さ
れる反応容器と、同反応容器内に収容され第1の電源が
接続された高周波電極と、同電極に平行に配設され基板
を支持する基板加熱用ヒータと、上記高周波電極を囲む
ように設けられた金属製メッシュ箱と、同箱に接続され
直流あるいは低周波電力を供給する第2の電源を備えた
ことによって、薄膜表面におけるラジカルの反応は促進
され、気相中での巨大分子及び粉の成長が抑制されるた
め、膜中の欠陥密度は大幅に低減し、高速で、かつ高品
質の非晶質薄膜の製造が可能となる。
【図1】本発明の一実施例に係るプラズマCVD装置の
説明図である。
説明図である。
【図2】上記一実施例に係る金属製メッシュ箱の斜視図
で、(a)は上方からの斜視図、(b)は下方からの斜
視図である。
で、(a)は上方からの斜視図、(b)は下方からの斜
視図である。
【図3】上記一実施例に係る金属製メッシュ箱の作用説
明図である。
明図である。
【図4】上記一実施例に係る装置の特性図で、(a)は
膜中欠陥密度と金属性メッシュ箱投入電力の関係図、
(b)は成膜速度と金属製メッシュ箱投入電力の関係図
である。
膜中欠陥密度と金属性メッシュ箱投入電力の関係図、
(b)は成膜速度と金属製メッシュ箱投入電力の関係図
である。
【図5】従来のプラズマCVD装置の構成の説明図であ
る。
る。
【図6】従来のプラズマCVD装置の作用説明図で、
(a)は薄膜成長の説明図、(b)は高周波電極と基板
加熱用ヒータ間のプラズマポテンシャルの説明図であ
る。
(a)は薄膜成長の説明図、(b)は高周波電極と基板
加熱用ヒータ間のプラズマポテンシャルの説明図であ
る。
1 反応容器 2 高周波電極 3 基板加熱用ヒータ 4 高周波電源 5 インピーダンス整合器 6 アースシールド 7 ガス供給管 8 ガス供給孔 9 金属製メッシュ箱 10a,10b 電力供給点 11 金属製メッシュ箱用電源 12 基板 13 ガス排気管
Claims (1)
- 【請求項1】 反応容器と、同反応容器内に原料ガスを
供給するガス供給手段と、上記反応容器内より排気する
排気手段と、上記反応容器内に収容された高周波電極
と、同高周波電極との間に一定間隔を有して同電極に平
行に配設され基板を支持する基板加熱用ヒータと、上記
高周波電極に接続され同電極にグロー放電用電力を供給
する第1の電源とを備え、上記基板面に非晶質薄膜を形
成するプラズマ化学蒸着装置において、上記高周波電極
と基板加熱用ヒータの間の空間を仕切り同高周波電極を
囲むように設けられた金属製メッシュ箱、および同金属
製メッシュ箱に接続され同箱に直流あるいは低周波電力
を供給する第2の電源を備えたことを特徴とするプラズ
マ化学蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28635594A JPH08143394A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | プラズマ化学蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28635594A JPH08143394A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | プラズマ化学蒸着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08143394A true JPH08143394A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=17703311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28635594A Withdrawn JPH08143394A (ja) | 1994-11-21 | 1994-11-21 | プラズマ化学蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08143394A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113913790A (zh) * | 2020-07-08 | 2022-01-11 | 湖南红太阳光电科技有限公司 | 一种平板式pecvd设备用多段式电极板辉光放电装置 |
-
1994
- 1994-11-21 JP JP28635594A patent/JPH08143394A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113913790A (zh) * | 2020-07-08 | 2022-01-11 | 湖南红太阳光电科技有限公司 | 一种平板式pecvd设备用多段式电极板辉光放电装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020205 |