JPH08142491A - 転写シート - Google Patents

転写シート

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JPH08142491A
JPH08142491A JP30841494A JP30841494A JPH08142491A JP H08142491 A JPH08142491 A JP H08142491A JP 30841494 A JP30841494 A JP 30841494A JP 30841494 A JP30841494 A JP 30841494A JP H08142491 A JPH08142491 A JP H08142491A
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layer
transfer
sheet
pattern
adhesive
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JP30841494A
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Noboru Araki
荒木  登
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 精密な印刷絵柄層と凹凸模様層をもち、強固
な接着性をもつ転写シートを提供する。 【構成】 基材シート1である熱可塑性樹脂シートの一
方の面に、該シートと剥離性をもつ絵柄層2、及び/又
はべた着色層3よりなる転写層23を設けた転写シート
において、該転写層側から凹凸模様21を形成した転写
シートTを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック成形品、
木材の表面化粧法に係わり、更に詳しくは、家電製品、
事務機、車両内装材、その他各種家具類や、建築内装材
等、装飾あるいは表面保護の目的で用いられる凹凸表面
層をもつとともに印刷効果にすぐれた転写シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、家電機器、家具・建築用内装材、
自動車等の車両内装材等に転写層を施す転写シートは、
熱可塑性樹脂シートに形成した離形性をもつ凹凸模様感
がない平坦な転写層を、接着剤層を介して被転写体に設
けていた。あるいは、予め、熱可塑性樹脂シートの一方
の面に切削に等の物理的方法、シートに直接あるいは、
シートに設けた塗布層に必要によっては加熱賦型するエ
ンボス加工で設けた凹凸模様層に転写層を形成した転写
シートから設ける方法(特公昭56ー438975号公
報)が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の転写シートによ
る画像形成は、単に熱可塑性樹脂シートに形成したもの
は、印刷画像としては優れるものの、意匠的には立体感
がなく、木材特有の照り感の表現性に乏しいものであっ
た。
【0004】また、転写シートによる転写画像の表面に
凹凸模様層のある転写層を設ける場合は、転写シートに
用いる基材シートの一方の面に印刷あるいは、ヘアライ
ン加工やエンボス加工の物理的処理によって設けた、凹
凸模様層に、必要によっては剥離層を設け、転写層、べ
た着色層、接着剤層を順に設けた転写シートを形成し、
そして、被転写体と接着剤層面とを相接して、加熱転写
して行われていた。また、凹凸模様を設けたシートへの
印刷は、基材シートの凹部、特に中間調からハイライト
部にかけてはインキの転移が悪く、インキ抜けを生ずる
ため、絵柄層に制約があり、そして、べたの着色層も、
版の凹部にインキを充足する必要からインキ量を増やさ
なければならないという生産性の問題点があった。更
に、転写層の凹凸模様に設ける接着剤層は、凹部の最深
部にまで塗布できないために、被転写体に形成した転写
層の接着にむらが生ずるという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法に
おける転写層の形成は、凹凸模様層を設ける転写層は、
印刷の版に設けられた絵柄が基材シートの凹部には接触
しないため、版に設定されたとおりにはインキが転移せ
ず、甚だしいときは着色層や、接着剤層においてもイン
キ抜けの現象を生ずる事がある。このような転写シート
から転写された転写層は、絵柄としても不十分ではない
という問題点があった。その問題点を改善するために剥
離層、又は接着剤層の塗布量を増やすことは、資源の浪
費であるばかりでなく、転写工程時の、能率低下や、甚
だしいときは、膜切れ不良につながるという問題点を発
生した。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めに行われたものであって、より高度になるユーザーの
要求条件を満たす転写層である優れた表面意匠性をもつ
転写シートの提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の転写シートにおいては、支持体である熱可
塑性樹脂シートの一方の面に、該シートと剥離性をもつ
絵柄層、及び/又はべた着色層による転写層を設けた転
写シートにおいて、該転写層側から支持体に到達する凹
凸模様を設けたものである。そして、請求項2の発明
は、基材シートと転写層との間に設けた剥離層が、基材
シートに追随する賦型性と、剥離性とをもち、転写層に
対して接着性をもつ転写シートである。
【0008】本発明の転写シートTは、図1に示すとお
りの、熱可塑性樹脂よりなる基材シート1の、一方の側
に剥離性がある絵柄層2、及び/又はべた着色層3より
なる転写層23を設け、更に転写層側より基材シートに
到達するエンボス加工を施して凹凸模様21を設けた転
写シートTである。また、図2に示すように、基材シー
ト1に追随する賦型性と剥離性とをもち、転写層に対し
ては接着性をもつ剥離層11よりなる転写層23を設
け、更に転写層側より基材シートにまで到達するエンボ
ス加工を施して凹凸模様21を設けた転写シートTであ
る。
【0009】そして、図3に示すように被転写体5に設
ける接着剤層4と転写シートTの転写層23とを相接し
て接着した後、基材シート1を剥離し、絵柄層2に表面
塗装6を施して表面に優れた表面意匠をもつ成形品を構
成するものである。
【0010】図4に示すように、転写シートに予め接着
剤層41を形成する場合は、上記の接着剤層4を省略す
ることもできる。また、図2に示す請求項2の発明のよ
うに、転写した成形品の表面に転写層を保護層として形
成するものは、表面特性の要求度が低い場合は省略する
ことができる。
【0011】本発明の転写シートを形成する基材シート
は、通常の熱可塑性樹脂よりなるシートを単層あるいは
積層して使用する。そして基材シートは、剥離層、又は
転写層との間では加熱転写時に容易に剥離するととも
に、エンボス加工時の熱で軟化し、エンボス加工時に凸
部の圧で、該凹凸模様を転写層を介して伝達賦型できる
ものである。また、基材シートは、離形性、又は剥離性
の機能をもつ層を設ければ、殆んどの熱可塑性樹脂より
なるシートを使用できる。例えば、6ナイロン、66ナ
イロン等のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアル
コール等のビニル系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・
アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共
重合体等のポリオレフィン系共重合体、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル、ポリメタアクリル酸メチル、ポリアクリル酸メ
チル、ポリメタアクリル酸エチル等のアクリル樹脂の他
に、ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・ス
チレン共重合体(ABS)、セルローストリアセテ−
ト、ポリカーボネート等の、単層又は積層シートが使用
できる。好ましい基材シートは、成形性にすぐれたポリ
塩化ビニル、ポリスチレンの厚さ50〜150μmのも
のである。
【0012】絵柄層を形成する印刷インキは、基材シー
トとの剥離するのみならず、エンボス加工時の熱、圧で
亀裂を生じたり、粘着性を生じたりしないものから選定
する。本発明の凹凸模様の特徴を発揮するために光輝性
顔料を含むインキや、硝酸セルロース、酢酪酸セルロー
ス、塩化ゴム、環化ゴム、ポリビニルブチラール、塩化
ビニル・酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂等を主なバ
インダーとするインキが好ましく使用される。そして、
通常のグラビア印刷法で、抽象柄、木目柄、石目柄等の
絵柄層を設けることができる。そして、印刷はラッカー
タイプの溶剤蒸発乾燥型の印刷インキや、二液反応型イ
ンキを使用できる公知のグラビア印刷、シルクスクリー
ン印刷等が、非吸収性のシートに印刷を行う本発明には
有利な方法である。そして本発明の転写層は、転写層よ
り基材シートに至るまで凹凸模様層を伝達賦型して、該
賦型転写層を成形品に熱転写するため、そのときの熱で
転写層のインキが熱溶融して滲まないように配慮する必
要がある。
【0013】転写層の上に着色層を設けるときは、本質
的には転写層のインキと同質のものが使用できるが、被
転写体との熱接着性をもたせるために、熱可塑性樹脂を
バインダーとするもので構成することもできる。べた着
色層を形成するインキ又は塗料は、印刷インキと同様
に、基材シートからの剥離性、エンボス加工時の安定性
が要求されるが、本質的に絵柄層を形成しないため、版
の再現性に必要な印刷適性を犠牲にすることができる。
例えば、光輝性顔料や、プラスチックフレーク等の比較
的粒子径の大きい顔料や、スチレン・アクリロニトリル
系等の水系のベヒクルを使用した塗料を、ロールコーテ
ィングや、比較的低粘度の塗料をエァナイフコーティン
グにより塗布したべた着色層を形成しすることができ
る。
【0014】接着剤層は、通常熱可塑性樹脂よりなる加
熱により接着性が発現する感熱接着剤のみならず反応硬
化型接着剤を使用できる。例えば、メチルセルロース、
エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリスチレ
ン、ポリαメチルスチレン等のスチレン樹脂、又はその
共重合体、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリ
ル酸エチル等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール等の
ビニル重合体、ロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂等の
ロジン誘導体、ポリイソブチレンゴム、スチレン・ブタ
ジエンゴム等のゴム系ポリマー、エチレン・酢酸ビニル
共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、アイオノマ
ー、ポリオール・ポリイソシアネート、エポキシ・イソ
シアネート、エポキシ・アミン等の1種又は2種以上の
混合物を溶液や水系ディスパージョン、溶融コーティン
グで接着剤層を形成できる。
【0015】接着剤層は、被転写体に塗布しても、転写
シートの転写層のいずれにも、使用法に応じて塗布形成
することができる。例えば、塗布直後の接着剤が、粘着
性を帯びているため、転写シートを巻取り化できない場
合とか、凹凸模様層の接着に必要な、凹部に接着剤を充
足するために多量の接着剤を塗布したために転写時の膜
切れが悪い場合には、被転写体に接着剤層を設けた後転
写を行うことが好ましい。予め接着層を塗布して形成し
た後、転写を行う転写シートにおいては、図4に示すよ
うに、接着剤の塗布を2度に分けて設けることもでき
る。すなわち、第1回目は、塗布時の接着剤の粘度を低
くして、転写シートの凹部に至るまで接着剤を充足し、
凹凸の段差をより平坦化した第1接着剤層46を設け、
次いで所望の接着剤の塗布量を形成する粘度で再塗布し
て第2接着剤層47を設けてなる接着剤層41を形成す
ることにより、接着剤層の合計塗布量を通常の転写シー
トと同様にすることができる。また、凹部の形状によっ
ては、ゴムロールによる塗布や、エァナイフコーティン
グによる接着剤の塗布は、凹部の充足に有効なコーティ
ング方法である。接着剤層の塗布量は、2〜8μm(固
形分換算、以下本明細書では固形分で記載する。)好ま
しくは凹凸模様の凸部からの厚さが2〜4μmである。
【0016】本発明の被転写体は、特に制限するもので
はなく、木材、金属、プラスチック、ガラス、陶器、ガ
ラス等に設けることができる。
【0017】本発明の請求項2に記載の剥離層は、基材
シートに追随する賦型性と、剥離性とをもち、転写層と
は強固に接着性をもちインキの選択巾を広げるために設
けるものである。そして、転写時の凹凸模様の熱による
変形を防ぐ耐熱性をもつとともに、転写層の表面保護層
としての作用をもたせることができるものである。熱可
塑性樹脂の溶液である硝酸セルロース、酢酪酸セルロー
ス等のセルロース誘導体、ポリメタアクリル酸メチル、
ポリメタアクリル酸エチル等や各種アクリル酸エステル
共重合体からなるアクリル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、ポリビニルブチラール等の共重合体、ポリ
アミド、ポリエステル、ロジン誘導体、塩化ゴム、環化
ゴム等から適宜選択して使用される。
【0018】また、反応硬化型樹脂には、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂等の溶剤を含む二液反応型樹脂による
ものと、100%樹脂組成物よりなるアクリル系等の電
離放射線硬化型樹脂によるものとがある。いずれの場合
も、基材シートに転写層を設け、未硬化、又は半硬化の
状態で基材シートにまで伝達賦型を行い、凹凸模様を形
成したのち、必要のエネルギーで硬化を完成させること
が好ましい。電離放射線硬化型樹脂による方法は、凹凸
模様層が精密に形成できると同時に、加工に使用される
電離放射線硬化型樹脂は耐熱性に優れたものである。し
たがって、転写層を熱転写するときに熱によって流れの
防止の作用があり、所望の凹凸模様を形成するには好適
なものである。二液反応型樹脂によるインキで形成され
た凹凸模様層は、耐熱性もあり、転写層を熱転写すると
き流れることもなく凹凸模様を設けることができる。剥
離層の形成は、転写層を印刷するときに同一工程でも行
えるが、反応硬化型のものを使用するときは、材料に応
じた乾燥部をもつ専用のコータにより、転写層より基材
シートに至るまで伝達賦型ができる程度までの半硬化反
応を行うことが好ましい。また、特に塗布量を多く必要
とするときは、リバースコート等の方法で設けることも
できる。
【0019】また、本発明の転写シートは、転写層の面
にアルミニウム、クロム等の金属蒸着等による金属薄膜
層を行うとメタリック調の意匠を形成することができ
る。金属光沢があるミラー調の蒸着膜は、顔料を含まな
い、凹凸のないワニスによる透明層を設けて、40〜6
00Åのアルミニウム蒸着を行うことにより形成でき
る。また、該金属薄膜層は全面でも、あるいは部分的に
模様状に形成することもできる。
【0020】本発明の凹凸模様層は、図1(a) 又は図2
に示す転写層23に、熱、圧力によりエンボス版の凹凸
模様を賦型する。そしてエンボス版の凸部が転写層を通
じて基材シート1に至るまで凹凸模様を伝達賦型するも
のである。凹凸模様を賦型する方法は、平版プレス機、
ロールエンボス機等の機械を使用することができる。本
発明の巻取りを加工するときは、ロールエンボス機が好
ましい。材料の加熱、加圧条件は転写層及び基材シート
の熱圧的の挙動によって異なるが、通常の熱可塑性樹脂
の場合は、軟化点、熱変形温度、溶融温度との間の適当
な温度に加熱して、エンボス版を押圧して伝達賦型を
し、冷却して形状を固定する。エンボス加工時の加熱
は、赤外線照射、温風吹きつけ、加熱ローラーからの伝
導熱、誘電加熱等公知の方法を用いる。
【0021】凹凸模様の形状は、木目、石目、布目、砂
目等の天然物の凹凸模様を模写したもの、文字記号、万
線、ウェーブパターン、各種の抽象柄模様やつや消し表
面がある。
【0022】本発明の転写シートの転写は、被転写体に
所定の接着剤層を塗布した後、転写層を圧着し、必要に
よっては加熱し、接着剤が硬化を終えてから冷却して基
材シートを剥離除去して転写層を被転写体に設けるもの
である。あるいは、予め接着剤層を設けた転写シートに
あっては、熱あるいは溶剤等で接着剤層を活性化し、被
転写体と転写層とを相接して圧着して、転写層と被転写
体とを接着したのち、基材シートを剥離除去するもので
ある。
【0023】また、被転写体を成形するときの熱を活用
して成形同時転写絵付けを行える次の方法がある。例え
ば、 特公平2ー42080号公報、特公平4ー19924
号公報などに開示されている射出成形同時転写方法。こ
の方法は、雌型と雄型との間に転写シートを、転写層が
射出孔をもつ雄型側に向くように挿入する。必要の応じ
て雌型の表面で転写シートを予備成形した後、双方の型
を閉じて射出孔から両型間のキャビティ(成形窟洞)内
に熱溶融した樹脂を射出して、射出樹脂を冷却固化した
後、両型を開き、成形品とこれに密着した転写シートと
を型から取出し、基材シートを剥離除去して転写層のみ
を成形品に残すものである。
【0024】特開平4ー288214号公報、特開平
5ー57786号公報などに開示された真空成形同時転
写方法。この方法は、被転写体であるシートの上面に転
写シートの転写層が向くように載置する。そして、被転
写体側からシートを真空吸引して転写シートを被転写体
表面に被覆することを助ける。感熱接着剤を予め転写シ
ートに設けた場合は、被転写体表面に転写シートを、被
覆する前、被覆と同時、又は被覆した後に、転写シート
を加熱して接着剤層を活性化して接着することができ
る。
【0025】特公昭59ー51900号公報、特公昭
61ー5895号公報、特公平3ー2666号公報など
に開示されたラッピング同時転写法。この方法は、柱状
体に転写シートを貼り合わせるときに、柱状体の各側面
に押ローラーを用いてシートを順次貼り合わせていく
(例えば、四角柱に貼着するときは、シートを順次上側
面、左右両側面、下側と貼着して最終的に4側面に貼合
せる)ものである。そして、転写シートの接着剤層と被
転写体とを相接するようにしてラッピングして4貼着
し、加熱により接着したのち基材シートのみを剥離除去
するものである。表面塗装6は、特に転写された転写層
表面の耐磨耗性、耐水性等の表面物性を向上させる場合
に、必要に応じて行うものであり、例えば、2液硬化型
ポリウレタン、酸硬化型、又はイソシアネート硬化型の
不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、紫外線硬化型の不
飽和ポリエステル、アクリル樹脂等が用いられる。
【0026】
【作用】上記のように構成された、転写シートは、基材
シートの平滑面に絵柄層を設けた絵柄層は、インキ抜け
もなく、高度な意匠性のある絵柄を版のとおりに再現で
き、着色層や接着剤層の抜けもないものである。また、
耐熱性がある剥離層を設けた転写層は、熱転写するとき
の接着剤の活性化による温度で転写層が軟化して変形す
ることがないため転写層に形成した凹凸模様を、転写層
とともに被転写体に正確に再現できる。
【0027】
【実施例】実施例について図面を参照にして説明する。
【0028】(実施例 1)図1において、基材シート
1として厚さ80μm半硬質透明ポリ塩化ビニルシート
の一方の面に硝酸セルロースを主要バインダーとする印
刷インキで木目柄2をグラビア印刷で設け、更に光輝性
顔料を含む硝酸セルロースを主要バインダーとするイン
キでべた着色層3を設けた転写層23を形成した。次い
で転写層側より図5に示す正弦波の平行曲線群よりなる
ウェーブパターン26を設けたエンボス版で基材シート
の軟化温度より高く、そして転写層のそれより低い温度
である150℃で加熱圧着し凹凸模様21を設け転写シ
ートTを形成した。ちなみに、該ウェーブパターン状溝
の凹部の巾b、凸部の巾aは共に30μm、凹部の凸部
からの深さdは5μm、ウェーブの形は波長100m
m、振幅20mmの正弦波である。更に、図3に示すよ
うに、被転写体5として予め2液反応硬化型のウレタン
系接着剤層4を設けた中密度ファイバーボード製の凸部
に湾曲部をもつ成形板と、、上記転写シートTの転写層
23とを相接するようにして積層した。これを加熱圧空
プレス装置に設置し、温度80℃、3.0Kgf/cm
2 で120秒間シリコーンラバーを介して圧着成形を行
う。転写層が被転写体と接着したのち、ポリ塩化ビニル
シート1のみを剥離除去して、表面に凹凸模様21をも
つ転写層23を被転写体5に設けた。そして絵柄層2に
2液硬化型ポリウレタン塗料による厚さ30μmの表面
塗装6を設けた家具部材を構成した。上記の家具部材
は、被転写体の曲面の凹凸部分にもその形状に沿って強
固に接着した凹凸模様層を忠実に表現した家具部材をで
あった。
【0029】(実施例 2)図2において、基材シート
1として厚さ80μm半硬質透明ポリ塩化ビニルシート
に、剥離層11として酢酪酸セルロースを主体とするワ
ニスを3μmの厚さでロールコーティングで塗布し、実
施例1と同様の方法で絵柄層2及びべた着色層3を設け
て転写層23を形成し、更に凹凸模様21を賦型し、転
写シートTを作成した。上記転写シートTの凹凸模様2
1に、(株)昭和インク工業所製の感熱接着剤HSー3
2(アクリル樹脂を主とするワニス)を、低粘度に希釈
しゴムロールコートで第1接着剤層46で凹凸模様の凹
部を埋め、更に同接着剤を再度塗布した第2接着剤層4
7を設けて、凸部からの厚さが3μmの接着剤層41を
転写シートの転写層23に形成し、接着剤層41をもつ
図4に示す転写シートTAを構成した。このように得ら
れた転写シートTAを、成形用金型に接着剤層41と、
射出成形用樹脂であるポリスチレンとが接するように載
置して、被転写材5を形成するインモールド法で成形転
写を行い絵付け成形品を得た。絵付け成形品は、金型に
密着された基材シート1がもつ反対面に射出される樹脂
の熱と圧により、凹凸模様21をもつ転写層の接着剤層
41と接着させ、基材シート1を剥離除去して成形品を
構成した。このものは、表面の凹凸模様を忠実に再現し
たものであると同時に剥離層が表面保護層となる成形品
であった。そして、その転写層は、被転写体11に対す
る接着むらもない良好なものであった。
【0030】
【発明の効果】本発明は、基材シートの凹凸模様層を設
けない平滑な面に、必要によっては剥離層、及び絵柄
層、べた着色層よりなる転写層を設けるた後にエンボス
加工を行うため、その転写層は凹凸模様のインキ抜けが
なく、所定の絵柄層のとおり精密な印刷効果を奏するこ
とができる。そして、印刷面に設けた凹凸模様は、転写
層とともに被転写体に設けることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 絵柄層とべた着色層を設けた転写シート中
間の断面概略図である。 (b) 凹凸模様層を設けた本発明の断面概略図である。
【図2】剥離層を設けた本発明の転写シートの断面概略
図である。
【図3】(a) 被転写体から転写層を剥離する状態を示す
断面の概略図である。 (b) 被転写体に転写層を設け、塗装を施した製品の断面
概略図である。
【図4】接着剤層を2層設けた転写シートの断面概略図
である。
【図5】エンボス版の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 基材シート 11 剥離層 2 絵柄層 21 凹凸模様 23 転写層 26 ウェーブパターン 3 べた着色層 32 凹凸模様層を賦型された剥離層 4、41、46、47 接着剤層 T、TA 転写シート 5 被転写体 6 表面塗装 a ウェーブ状溝の凸部の巾 b ウェーブ状溝の凹部の巾 d ウェーブ状溝の凹部の凸部からの深さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートである熱可塑性樹脂シートの
    一方の面に、該シートと剥離性をもつ絵柄層、及び/又
    はべた着色層による転写層を設けた転写シートにおい
    て、該転写層側から基材シートに到達する凹凸模様を設
    けたものであることを特徴とする転写シート。
  2. 【請求項2】 基材シートと転写層との間に設けた剥離
    層が、基材シートに追随する賦型性と、剥離性とをも
    ち、転写層に対しては接着性をもつものであることを特
    徴とする請求項1記載の転写シート。
JP30841494A 1994-11-18 1994-11-18 転写シート Pending JPH08142491A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000264000A (ja) * 1999-03-15 2000-09-26 Dainippon Printing Co Ltd 変色性蒸着媒体とその製造方法
JP2006159536A (ja) * 2004-12-06 2006-06-22 Kyodo Printing Co Ltd 複製画の製造方法および複製画

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