JPH08142118A - 樹脂製反射防止板及びその製造方法 - Google Patents

樹脂製反射防止板及びその製造方法

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JPH08142118A
JPH08142118A JP30172294A JP30172294A JPH08142118A JP H08142118 A JPH08142118 A JP H08142118A JP 30172294 A JP30172294 A JP 30172294A JP 30172294 A JP30172294 A JP 30172294A JP H08142118 A JPH08142118 A JP H08142118A
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JP
Japan
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polyester film
resin
plate
rough surface
antireflection
Prior art date
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Pending
Application number
JP30172294A
Other languages
English (en)
Inventor
Harunori Takahashi
晴則 高橋
Hiroshi Nakanishi
寛 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 反射防止能に優れた樹脂製反射防止板及び該
樹脂板の経済的な製造方法を提供する。 【構成】 少なくとも一面が粗面加工されたポリエステ
ルフィルムの粗面側が透明熱可塑性樹脂板に圧着され、
且つポリエステルフィルムの粗面パターンが該樹脂板表
面に転写されている樹脂製反射防止板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明熱可塑性樹脂性の
反射防止板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種コンピューター表示カバー等のディ
スプレイ用表ガラス面や、各種メーターカバー等の用途
において、室内の蛍光灯等の照明の光の反射を防止する
ために全光線透過率が高く、且つ、正反射率の低い防眩
性に優れた反射防止板が要求されている。
【0003】透明熱可塑性樹脂による反射防止板の製造
方法には、金型のキャビティ壁又はコア壁を粗面加工し
て射出成形する方法や、サンドブラストのように成形品
表面を二次加工する方法、又は高分子艶消剤を配合した
樹脂組成物を用い成形品表面に粗面を形成する方法等が
知られている。
【0004】しかし乍ら、粗面加工した金型を用いる射
出成形方法では成形条件や金型に形成した粗面の摩耗、
目づまりなどにより、成形品に反射むらが発生しやす
く、金型加工やメンテナンスによるコスト高の原因とも
なっている。成形品表面をサンドブラストによって二次
加工する方法では、成形品表面の粗面模様のバリエイシ
ョンが限られてしまうという問題点がある。更に高分子
艶消剤を配合した樹脂組成物によって射出成形される反
射板は、材料コストが高く成形品表面の粗面模様のバリ
エイションも限られ、反射防止機能としての品質に問題
点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、反射防止構
造として少なくとも一面が粗面加工されたポリエステル
フィルムをインサート成形することにより得られる熱可
塑性樹脂製反射防止板、及びその製造方法を提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも一
面が粗面加工されたポリエステルフィルムの粗面側が透
明熱可塑性樹脂板に圧着され、且つポリエステルフィル
ムの粗面模様が該樹脂板表面に転写されていることを特
徴とする樹脂製反射防止板にある。
【0007】本発明の熱可塑性樹脂製反射防止板を製造
する方法としては、例えば少なくとも一面が粗面加工さ
れたポリエステルフィルムの粗面側を、射出注入される
樹脂と接触する方向になるように射出成形金型壁面上に
固定し、しかる後透明熱可塑性樹脂を該ポリエステルフ
ィルムの粗面上に射出注入し、該ポリエステルフィルム
を圧着して射出成形板とする方法が挙げられる。
【0008】使用されるポリエステルフィルムは、少な
くとも一面が粗面加工されたものであり、この粗面は熱
可塑性樹脂板に反射防止機能を付与するものである。粗
面加工される粗面のパターンはシボ、梨地、エンボス、
ヘアーライン、スピンナー等のように任意である。
【0009】本発明で用いる透明熱可塑性樹脂は、少な
くとも一面が粗面加工されたポリエステルフィルムを構
成するポリエステルと非相溶性の樹脂を用いるため、透
明熱可塑性樹脂板表面に圧着されたポリエステルフィル
ムは容易に剥離が可能であるので、反射防止板として使
用する時期まで反射板の傷付き防止のための保護フィル
ムとしても機能する。
【0010】本発明に使用されるポリエステルフィルム
は、テレフタル酸を主たる酸成分としエチレングリコー
ルを主たるグリコール成分として得られるポリエチレン
テレフタレートフィルムである。ポリエステルフィルム
は、鋼材に比べ熱伝導率が5×10-4cal/cm・s
ec.℃とはるかに小さい。このため金型と射出注入さ
れた熱可塑性樹脂の表面の冷却固化速度が遅く、ポリエ
ステル表面に施された粗面加工パターンの樹脂表面への
転写性が非常に優れている。
【0011】したがって、反射防止板の粗面パターン
は、目的に応じてポリエステルフィルムに施された粗面
加工パターンに従ってシボ、梨地、エンボス、ヘアーラ
イン、スピンナーのように任意に設定できる。更にポリ
エステルフィルムは経済的、耐熱的、及び熱可塑性樹脂
との剥離性に於いても優れている。
【0012】使用するポリエステルフィルムの厚みは、
使用条件に合せて設定できるが、成形後の剥離性の点か
ら30〜300μmの範囲のものが好ましい。ポリエス
テルフィルムの厚みが30μm以下では熱可塑性樹脂を
射出注入した際にシワが生じやすく、またパターン転写
後樹脂板からポリエステルフィルムを剥離する時に破れ
やすく、300μm以上ではフィルムの剛性が高いため
に剥離が困難になる。
【0013】本発明に於いて使用される熱可塑性樹脂と
しては、前記ポリエステルフィルムを構成するポリエス
テルと非相溶性の樹脂を用いる。その代表的なものとし
てはメチルメタクリレートを主成分とするアクリル系樹
脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
体樹脂、メチルメタクリレート−スチレン共重合体等透
明性樹脂が挙げられる。
【0014】本発明の樹脂製反射防止板を図によって説
明する。図1は反射防止構造として粗面加工されたポリ
エステルフィルム1の粗面2上に熱可塑性樹脂板3が圧
着され、且つポリエステルフィルムの粗面模様2が転写
された熱可塑性樹脂製反射防止板の拡大断面図である。
図2は、成形後にポリエステルフィルム1を熱可塑性樹
脂板3から剥離し熱可塑性樹脂に粗面4が転写形成され
ていることを示す拡大断面図である。
【0015】次に、本発明樹脂製反射防止板の製法を図
面を参照し乍ら説明する。図3は反射防止構造として粗
面加工されたポリエステルフィルム1を、金型5のキャ
ビティ7の壁に固定した状態を示す模式的断面図であ
る。図4は図3で示した状態のあと金型内に、熱可塑性
樹脂を射出注入し圧着している状態を示す模式的断面図
である。
【0016】具体的には、少なくとも一面が粗面加工さ
れたポリエステルフィルム1の粗面側2が、射出注入さ
れる樹脂板3と接触する方向に金型5のキャビティ7の
壁面又はコア壁面に固定する。次に図4に示す如く金型
6を閉じ熱可塑性樹脂3をポリエステルフィルム1の粗
面2上に射出注入して金型6を圧着しポリエステルフィ
ルム1の粗面パターン2を樹脂板3の表面に転写させ、
樹脂板3の面に粗面パターン4を形成させる。金型5,
6に射出注入される熱可塑性樹脂は、ポリエステルフィ
ルム1と非相溶性であるから圧着、転写されたポリエス
テルフィルム1は成形後には、図2に示すように樹脂板
3から容易に剥離することができ、ここに樹脂製反射防
止板が得られる。
【0017】
【実施例】以下、実施例、比較例を挙げて更に説明す
る。 [実施例]厚さ75μm、粗面加工として片面にヘアー
ラインを施したポリエステルフィルム(三菱レイヨン
(株)製)をヘアーライン面が表になるように金型のキ
ャビティ壁面に固定した。次に透明熱可塑性樹脂として
アクリペットVH(ポリメチルメタクリレート樹脂、三
菱レイヨン(株)製、商品名)をポリエステルフィルム
上に射出成形して100mm×100mm×3mm(厚
さ)の反射防止板を得た。射出成形条件は次の通りであ
る。
【0018】射出成形機;東芝IS−60B シリンダー温度;250℃ 射出圧力;500kgf/cm2 金型温度;60℃ 成形品寸法(圧着状態);100mm×100mm×3
mm(厚さ)
【0019】得られた反射防止板は、ポリエステルフィ
ルムが容易に剥離でき、成形板に転写されたヘアーライ
ンは転写むらも無く良好で、且つ反射防止効果は非常に
優れていた。
【0020】[比較例]実施例においてポリエステルフ
ィルムの代りに片面にヘアーラインを施した厚さ500
μmのポリカーボネートフィルム(三菱レイヨン(株)
製)を用いたことと、射出圧力を600kgf/cm2
したほかは実施例と同様にして100mm×100mm
×3mm(厚さ)の成形板を得た。この成形板は、ポリ
カーボネートフィルムとアクリル樹脂が完全に溶着しポ
リカーボネートフィルムを剥離することができず、当然
のことながら反射防止板にはならなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明の樹脂製反射防止板は、ポリエス
テル表面に加工された粗面パターンによってシボ、梨
地、エンボス、ヘアーライン、スピンナーのような任意
の粗面を有し反射防止性に優れている。また反射防止板
と一体となっているポリエステルフィルムは容易に剥離
が可能であり、また、該フィルムは反射防止板の保護フ
ィルムとしても機能する。更に、本発明によればその製
造に当り転写されるため金型キャビティ壁面又はコア壁
面の加工の必要がなく、金型の磨耗や目詰りに基づくメ
ンテナンスも不要であり経済的に樹脂製反射防止板を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明反射防止板の拡大断面図である。
【図2】反射防止板からフィルムを剥離している状態を
示す拡大断面図である。
【図3】金型にフィルムを固定した状態を示す模式的断
面図である。
【図4】金型に樹脂を注入圧着した状態を示す模式的断
面図である。
【符号の説明】
1 フィルム 2 粗面 3 樹脂板 4 樹脂板に転写された粗面 5、6 金型 7 キャビティ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一面が粗面加工されたポリエ
    ステルフィルムの粗面側が透明熱可塑性樹脂板に圧着さ
    れ、且つポリエステルフィルムの粗面模様が該樹脂板表
    面に転写されていることを特徴とする樹脂製反射防止
    板。
  2. 【請求項2】 少なくとも一面が粗面加工されたポリエ
    ステルフィルムの粗面側を射出注入される樹脂と接触す
    る方向になるように射出成形金型壁面上に固定した後、
    透明熱可塑性樹脂をポリエステルフィルムの粗面上に射
    出、圧着して射出成形板としポリエステルフィルムの粗
    面模様を樹脂板表面に転写することを特徴とする樹脂製
    反射防止板の製造方法。
JP30172294A 1994-11-11 1994-11-11 樹脂製反射防止板及びその製造方法 Pending JPH08142118A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002032644A1 (fr) * 2000-10-17 2002-04-25 Nissha Printing Co., Ltd. Article forme antireflexion, procede de fabrication de celui-ci et moule a cet effet
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