JPH08142020A - 泥漿鋳込み型に用いる栓型 - Google Patents

泥漿鋳込み型に用いる栓型

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JPH08142020A
JPH08142020A JP27911194A JP27911194A JPH08142020A JP H08142020 A JPH08142020 A JP H08142020A JP 27911194 A JP27911194 A JP 27911194A JP 27911194 A JP27911194 A JP 27911194A JP H08142020 A JPH08142020 A JP H08142020A
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plug mold
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Tamao Utsunomiya
玉男 宇都宮
Kazuaki Narumi
一昭 鳴海
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Abstract

(57)【要約】 【目的】腰掛け便器等の衛生陶器を鋳込み成形する泥漿
鋳込み型に関し、特に、衛生陶器の排水路を成形するの
に用いる栓型である。 【構成】腰掛け便器の生素地の内部に形成された排水路
から略直角方向に、前記生素地の外部に連絡する連絡通
路部を成形する軸状の栓型であって、前記排水路と面す
る前記栓型の側面を内側に向けて凹設し、前記栓型の先
端部を、その先端面から排水路の断面径の寸法だけ半割
り形状とし、かつ、同半割り形状の先端部を、栓型の基
端部に向かって漸次縮小している。従って、栓型の脱型
と同時に排水路と排水口が連通するので、中途の遮断壁
の除去作業が不要となり、作業効率がよい。また、従来
のような遮断壁が形成されないので、同遮断壁の除去に
ばらつきを生じることなく、製品の品質が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腰掛け便器等の衛生陶
器を鋳込み成形する泥漿鋳込み型に関し、特に、衛生陶
器の排水路を成形するのに用いる栓型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、腰掛け便器は、胴部とリム部とに
分け、個々に成形した胴部生素地とリム部生素地とを接
着材(泥漿)で接着することにより一体化している。
【0003】上記した胴部生素地を泥漿鋳込み成形する
泥漿鋳込型30は、図5及び図6に示すように、ボール部
を成形する表型31と、底面部を成形する底型33と、左右
の側面部を成形する側型34、34a と、便器の外部と連絡
する排水口36を成形する軸状の栓型35とで構成されてい
る。また、型組み作業は、表型31を下位置に配置した
後、同表型31の上に側型34,34aを型組みし、側型34,34a
の上に底型33を型組みし、更に底型33に設けた栓型35の
嵌合口37に栓型35を嵌合することによって行われる。
【0004】上記した型組状態で、表型31に設けた泥漿
給排口38より泥漿を型内に供給し、型の成形面に着肉さ
せ、所定の厚さの胴部生素地39を成形する。
【0005】成形後、泥漿鋳込み型30の型内の余剰泥漿
を型外に排出した後、胴部生素地39を泥漿鋳込み型30か
ら脱型する。
【0006】脱型に際しては、先ず、作業者が栓型35を
時計方向及び反時計方向に交互に所定の角度回しなが
ら、上方向に引き抜く。
【0007】その後、底型33を上方向に移動させ、胴部
生素地39から離脱させる (図6) 。
【0008】しかし、この状態では、表型31と底型33で
成形された排水路40と排水口36との中途が栓型35の着肉
によって遮断されている (図6の切除部41) 。
【0009】従って、作業者が所定の切除治具を排水口
36内に挿入し、同切除部41を切り取って、排水路40と排
水口36とを連通させ、切り取った跡を手当てしている。
【0010】その後、所定の受板を床面部側にセット
し、180 度転回して、受板を下方位置に位置し、表型31
を離型した後、側型34,34aを離型し、胴部生素地を脱型
している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した泥漿
鋳込み型30は、未だ、以下の解決すべき課題を有してい
た。
【0012】即ち、前記栓型35に着肉した切除部41を切
り取る際、排水口36の口径が狭く、しかも、排水口36の
入口から切除部41までは相当の距離があるので、切り取
り作業が難しく、また時間を要し、作業効率が悪い。
【0013】また、切り取りが不完全であると衛生陶器
の排水機能に影響を及ぼし、製品の品質が安定しない。
【0014】本発明の目的は、上記した課題を解決する
ことができる、即ち、栓型によって成形される排水路と
排水口との中途の切除部を、栓型の脱型と同時に確実に
切除でき、作業効率がよく、品質の安定する泥漿鋳込み
型に用いる栓型を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、腰掛け便器の
生素地の内部に形成された排水路から略直角方向に、前
記生素地の外部に連絡する連絡通路部を成形する軸状の
栓型であって、前記排水路と面する前記栓型の側面を内
側に向けて凹設し、前記栓型の先端部を、その先端面か
ら排水路の断面径の寸法だけ半割り形状とし、かつ、同
半割り形状の先端部を、栓型の基端部に向かって漸次縮
小したことを特徴とする泥漿鋳込み型に用いる栓型に係
るものである。
【0016】
【実施例】以下、添付図に示す実施例を参照して、本発
明を具体的に説明する。
【0017】図1及び図2に示すように、腰掛け便器の
胴部生素地を泥漿鋳込み成形する泥漿鋳込み型10は、従
来技術の個所で説明した泥漿鋳込み型30と同様に、ボー
ル部を成形する表型11と、底面部を成形する底型13と、
左右の側面部を成形する側型14,14aと、便器の外部と連
絡する連絡通路としての排水口16を成形する軸状の栓型
15とで構成されている。
【0018】かかる泥漿鋳込み型10において、本発明
は、軸状の栓型15を、同栓型15を泥漿鋳込み型10から単
に引き抜くのみで、栓型15を装着する排水口16と、型内
に設けた排水路20とを連通連結可能な構造としたことに
ある。
【0019】即ち、図3に示すように、栓型15は、基端
鍔部15a と、円形断面を全長にわたって有する栓型本体
15b とからなり、栓型本体15b は、その先端部であっ
て、排水路20と面する側面15c を内側に向けて凹設した
ことを特徴とする。
【0020】本実施例では、図3に示すように、栓型15
の先端部15d を、排水路20の断面径の寸法だけ半割り形
状とし、かつ、その半割り形状の先端部15d の横断面積
を、栓型15の基端部に向かって漸次縮小しており、側面
視で横向きV溝断面の側面15c を形成している。
【0021】次に、上記した構成を有する栓型15を具備
する泥漿鋳込み型10による泥漿鋳込み作業について説明
する。
【0022】まず、泥漿鋳込み型10の型組み作業は、表
型11を下位置に配置した後、同表型11の上に側型14,14a
を型組みし、側型14,14aの上に底型13を型組みし、更に
底型13に設けた栓型15の排水口16に栓型15を嵌合するこ
とによって行う。
【0023】上記した型組状態で、表型11に設けた泥漿
給排口18より泥漿を型内に供給し、型の成形面に着肉さ
せ、所定の厚さの胴部生素地19を成形する。
【0024】この着肉・成形作業において、栓型15の横
向きV溝断面の側面15c には、図1に示すように、他の
部分と同一厚みで、胴部生素地19が傾斜状態に着肉する
ことになる。
【0025】次に、成形後、型内の余剰泥漿を型外に排
出し、胴部生素地を泥漿鋳込み型10から脱型する。
【0026】脱型に際しては、先ず、作業者が栓型15を
時計方向及び反時計方向に交互に所定の角度回しなが
ら、上方向に引き抜く。
【0027】しかして、栓型15を装着する排水口16と、
型内に設けた排水路20とは、実質的に、栓型15の横向き
V溝断面の側面15c 上に着肉した胴部生素地19によって
遮断された形態となっているが、栓型15を引き抜くと、
この胴部生素地19も栓型15とと一体的に除去されること
になる。
【0028】従って、栓型15を泥漿鋳込み型10から単に
引き抜くのみで、栓型15を装着する排水口16と、型内に
設けた排水路20とを連通連結することができる。
【0029】その後、図2に示すように、切除部付近1
7,17aをスポンジ等で手当てし、ついで、底型13を上方
向に移動させて脱型する。
【0030】その後、所定の受板を床面部側にセット
し、180 度転回して、受板を下方位置に位置し、表型11
を離型した後、側型14,14aを離型し、腰掛け便器の胴部
生素地を成形する。
【0031】図4に、本発明に係る泥漿鋳込み型の栓型
15の他の実施例を示す。
【0032】図示するように、本実施例は、栓型本体15
b をテーパ状としたこと、及び、栓型15の側面15c を正
確に排水路20と対面させるために、栓型15の基端鍔部15
a に、位置決め用切欠部15e を設けたことを特徴とす
る。
【0033】かかる位置決め用切欠部15e によって、栓
型15の位置決め作業を極めて容易かつ迅速に行うことが
できる。
【0034】以上、本発明を図1〜図3に示す実施例を
参照して説明してきたが、本発明は何ら実施例記載の栓
型に限定されるものではなく、例えば、以下の変容例も
特許請求の範囲に記載の発明の範囲に含むものである。
【0035】本実施例は、本発明にかかる栓型を、胴部
と生素地とリム部生素地を個々に成形する腰掛け便器の
胴部生素地の泥漿鋳込み型に用いた場合であるが、胴部
とリム部を一体成形する泥漿鋳込み型にも適用できる。
【0036】
【発明の効果】本発明では、腰掛け便器の生素地の内部
に形成された排水路から略直角方向に、前記生素地の外
部に連絡する連絡通路部を成形する軸状の栓型であっ
て、前記排水路と面する前記栓型の側面を内側に向けて
凹設し、前記栓型の先端部を、その先端面から排水路の
断面径の寸法だけ半割り形状とし、かつ、同半割り形状
の先端部を、栓型の基端部に向かって漸次縮小してい
る。
【0037】従って、栓型の脱型と同時に排水路と排
水口が連通するので、中途の遮断壁の除去作業が不要と
なり、作業効率がよい。
【0038】また、従来のような遮断壁が形成されな
いので、同遮断壁の除去にばらつきを生じることなく、
製品の品質が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る栓型を有する泥漿鋳込み型による
泥漿鋳込み成形作業の説明図である。
【図2】本発明に係る栓型を有する泥漿鋳込み型による
泥漿鋳込み成形作業の説明図である。
【図3】同栓型の斜視図である。
【図4】同栓型の斜視図である。
【図5】従来における栓型を有する泥漿鋳込み型による
泥漿鋳込み成形作業の説明図である。
【図6】従来における栓型を有する泥漿鋳込み型による
泥漿鋳込み成形作業の説明図である。
【符号の説明】
10 泥漿鋳込み型 11 表型 13 底型 14 側型 14a 側型 15 栓型 15c 側面 16 排水口 17 切除部付近 18 泥漿給排口 19 胴部生素地 20 排水路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】腰掛け便器の生素地の内部に形成された排
    水路から略直角方向に、前記生素地の外部に連絡する連
    絡通路部を成形する軸状の栓型であって、 前記排水路と面する前記栓型の側面を内側に向けて凹設
    し、前記栓型の先端部を、その先端面から排水路の断面
    径の寸法だけ半割り形状とし、かつ、同半割り形状の先
    端部を、栓型の基端部に向かって漸次縮小したことを特
    徴とする泥漿鋳込み型に用いる栓型。
JP27911194A 1994-11-14 1994-11-14 泥漿鋳込み型に用いる栓型 Expired - Fee Related JP3358338B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021107624A (ja) * 2019-12-27 2021-07-29 株式会社Lixil 便器装置及び便器素地の鋳込み成形方法

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