JPH08141442A - 遠心分離機用温度制御装置 - Google Patents

遠心分離機用温度制御装置

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JPH08141442A
JPH08141442A JP29153694A JP29153694A JPH08141442A JP H08141442 A JPH08141442 A JP H08141442A JP 29153694 A JP29153694 A JP 29153694A JP 29153694 A JP29153694 A JP 29153694A JP H08141442 A JPH08141442 A JP H08141442A
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JP
Japan
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temperature
rotating body
drive unit
centrifuge
bowl
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP29153694A
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English (en)
Inventor
Shinji Azuma
真二 我妻
Noriyasu Matsufuji
徳康 松藤
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、遠心分離機のように回転体の温度
を一定に保つ制御装置に関するものでり、その目的とす
るところは、ユーザの設定値に対して高精度な回転体の
温度制御を行うことである。 【構成】 遠心分離機の回転体1に、伝導、輻射で伝わ
る熱の影響を表す式を導きだす。次にボウル用温度セン
サ10と、シャフト・ケース用温度センサ11と、外気
温用温度センサ12を用いて各々の温度を計測する。計
測された値をA/Dコンバータ19でディジタル信号に
変換し、ROM21にプログラムされた式に各々の温度
計測値を代入して計算を行い、その計算値にボウル温度
を設定し、電子冷却・加熱素子サーモ・モジュール4を
用いて、高精度の回転体温度制御を実施する。また磁石
15と回転センサ14で回転体の回転数を検出し、外気
温用温度センサで検出した外気温と共にシャフトケース
温度を予測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠心分離機のように回
転体の温度を一定に保つ機器の温度制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の遠心分離機の回転体温度
制御は、例えばUSP4776825号に記載されてい
るように回転体から放射される赤外線によって該回転体
の温度を測定し熱交換器で該回転体の温度を制御する方
法や、実開平01−167350号公報、特開平02−
35951号公報、実開平02−121145号公報等
に記載されているように回転室や熱交換器の温度を測定
し、測定結果に回転体の形状、表面積、塗装状態、回転
数や回転室の真空度などで作った補正温度を加える制御
方法が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高速で回転運転を行う
遠心分離機では、回転体の駆動部で発生する電気的損失
や機械的(軸受)損失が増し、駆動軸を伝わり回転体に
流れる熱量が多くなる。特に回転体が高速回転の遠心分
離機では回転室内を減圧するので、回転体と熱交換器と
のエネルギー交換における空気を媒体とした伝導の割合
が少なくなる。よって回転体へ伝わる駆動部からの伝
熱、ボウルやドアからの輻射等の熱量の中で、駆動部の
発熱の割合が増し、熱交換器の温度測定だけでは制御精
度の向上が望めなかった。また回転体の回転数で駆動部
の発熱量を補正する方法もあるが、駆動部の機差による
バラツキなどによって発熱量が異なり温度制御精度を低
下させる心配があった。このような課題を解決するため
には、駆動部に温度センサを取り付けて駆動部温度を検
出し、ボウルもしくは熱交換器に温度センサを取り付け
てボウル温度を検出し、ドアに温度センサを取り付けて
ドア温度を検出する方法がある。ここで、回転体温度
が、駆動部温度とボウル温度とドア温度から成り立つ式
を計算で導きだした。そして、この式から駆動部温度
と、ドア温度をパラメータとして、回転体を任意の温度
に制御するために必要なボウル温度を計算した。この計
算された温度に、熱交換器によってボウル温度を維持す
ることで、回転体の高精度な温度制御結果を得ることが
できた。
【0004】しかし、前記制御方式において、駆動部温
度センサの取り付け箇所を熱源である軸受周辺とするこ
とは安全上問題がある。よって、軸受から離れた位置に
駆動部温度センサを装着しなければならぬが、軸受から
離れてしまったため、温度変化時に時間的遅れが生じて
しまう。よって、ボウル温度を必要な値に到達する時間
が遅れてしまって、回転体が任意の温度に制御されるま
で時間がかかるなどの問題点がある。
【0005】本発明の目的は、遠心分離機の回転体の温
度を早く設定値に制御できる方法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】遠心分離機の駆動部温度
は、回転体の回転数と該遠心分離機の雰囲気温度をパラ
メータとした計算式から、求められることが判った。
【0007】即ち、回転体室近傍に取り付けたサーミス
タなどの温度センサで、遠心分離機の雰囲気温度を検出
し、回転センサによって回転体の回転数を検出する。こ
の遠心分離機の雰囲気温度と回転体の回転数から、駆動
部温度を計算し、回転体の温度制御に用いることで、駆
動部温度検出箇所の時間遅れの影響を受けずに、ボウル
温度を制御に必要な温度に早く到達させることができ
る。
【0008】しかし、このままでは駆動部による機差が
生じたとき、微妙に異なる発熱量の補正ができなくな
り、回転体の高精度の温度制御が困難となる。よって、
駆動部温度が一定の温度に落ち着いて安定したとき、制
御で用いる駆動部温度を予測値から検出値に変更すれ
ば、機差の問題も解決できる。このため、駆動部温度が
安定期に入ったことを検出する方法が必要である。その
方法は、駆動部温度を温度センサで常に検知し続け、任
意の時間内当の変化量が所定の値に収まった時、駆動部
温度は安定期に入ったと判断することである。その時、
温度制御で用いる駆動部温度を予測値から実測値に切り
替えれば良い。
【0009】
【作用】遠心分離機において、回転体を回転させること
で駆動部の軸受けが発熱し、軸から回転体に伝わる。本
発明は、この発熱量を、回転体の回転数と遠心分離機の
雰囲気温度から予測する。次に、この予測値を用いて計
算を行うことで、回転体温度を制御する熱交換器の温度
を早く目的温度に到達させ、更に、駆動部温度が安定し
てからは、駆動部温度を温度センサでの検出値に切り替
えることで回転体温度を目標値に対し、精度の高い回転
体の温度制御を行うことができる。
【0010】
【実施例】図1は、遠心分離機の回転体温度制御装置の
一実施例を示す。分離されるべき試料は、回転体1内に
挿入され、回転体を回転室となるチャンバ16内にセッ
ト後チャンバ内を真空引きし回転体を高速回転させて生
じる遠心力で試料を分離する。この際、回転体の出し入
れはチャンバ室ドア3の開閉時に行われる。この回転体
を高速回転させる駆動部は、モータ8と回転体を支持す
る垂直な軸であって、モータから伸びているフレキシブ
ル・シャフト9と、モータを支持するハウジング7と、
モータを入れるためのシャフト・ケース5と、フレキシ
ブル・シャフトの軸受であるボール・ベアリング6と、
真空シールをしているベローズ18とから構成されてい
る。
【0011】回転体が回転することで、回転体に埋め込
まれている磁石15が共に回転し、その回転数Nを回転
センサ14が検出している。チャンバ内にはボウル2が
プレート17上に設置されている。更に、プレートとボ
ウルの間には熱交換器であるサーモ・モジュール4が設
けられている。サーモ・モジュールはサーモ・モジュー
ル駆動回路13からの信号によってボウルの冷却・加熱
を行う。チャンバ内は真空に保たれるため、回転体は該
ボウルからの輻射で冷却・加熱される。このとき、回転
体温度TRは、該フレキシブル・シャフトから伝わって
くるモータの発熱Tsと、輻射で伝わる該ボウル温度T
Bと、ドア温度TDとによって(1)式のように表式化
できる。
【0012】 A×(TS−TR)=B×(TR4−TB4)+C×(TR4−TD4)……(1) (1)式では各温度を絶対温度で示している。A、B、
Cは駆動部やボウル、ドアの材質、大きさ、取り付け位
置などで決まる値である。
【0013】なお、ドアは、ボウルと熱的に絶縁されて
いるため、回転体の雰囲気温度である外気温TAに等し
いので、(1)式は(2)式のように置き換えることが
できる。
【0014】 A×(TS−TR)=B×(TR4−TB4)+C×(TR4−TA4)……(2) 次に、各絶対温度を摂氏温度(t)に変換し、四次式を
展開、近似計算を行うことで回転体温度tRを求める一
次式は(3)式のようになる。
【0015】 tR=(a×tS)+(b×tB)+(c×tA)……(3) (但し、a+b+c≒1) (3)式において、a、b、cは(2)式を絶対温度か
ら摂氏温度に変換するときA、B、Cに対応する係数で
あって、aはtSの、bはtBの、cはtAのそれぞれ
補正を行う。
【0016】回転体の温度tRに伝わる各温度の中で、
ユーザ、実験者が任意の温度に変更できるのは、ボウル
温度tBのみである。よって、実験条件に適応する温度
に該回転体温度tRを制御するためには、ボウル温度t
Bを(3)式から得られる値に設定すると良い。即ち、
ユーザの回転体の設定温度をtSETとして、この温度
に制御すべきボウル温度をtCONTとし、算出するには
(3)式から (4)式になおせばよい。
【0017】 tCONT=(1/b)×tSET−(a/b)×tS−(c/b)×tA……(4) 遠心分離機の運転時に、ユーザは操作パネル17から回
転体の回転数、運転時間、回転体の設定温度tSETを入
力する。運転開始後、外気温tAを外気温用温度センサ
12で検出する。シャフト・ケースの温度をtSとして
計算する。その結果、各温度センサは、それぞれの温度
に見合った電圧をアナログ信号として出力している。各
温度センサからのアナログ信号は、A/Dコンバータ1
9でディジタル信号に変換され、CPU20に入力され
る。ROM21には(4)式がプログラムされている。
シャフトケース用温度センサ11の検出値であるシャフ
トケース温度tSS、外気温tAとユーザの設定温度t
SETを利用し、ボウル温度tBと(4)式から計算され
るtCONTを比較する。このようにして、ボウル温度tB
をボウル用温度センサ10で測定し、冷却・加熱を行う
サーモモジュールを使い、計算で得られたtCONTになる
ように動作させる。
【0018】しかし、上記方式では、シャフトケース用
温度センサは、発熱源であるボールベアリングから離れ
た位置にあるため、ボール・ベアリングの温度が数分
(例:約2分)で上昇しきってしまうのに対し、シャフ
トケース温度は、上昇時間が十数分〜数十分程(例:約
20分)かかってしまう。
【0019】よって、シャフトケース用温度センサの検
出値tSSを(4)式に代入すると、制御温度tCONT
図2.の線Iに示すように、安定するまで時間がかかっ
てしまう。(到達時間をτ1とすると1例として、τ1
=20分)上記問題点を解決するため、回転体の回転数
Nと外気温tAとによって、シャフトケースの到達温度
tSFを予測する。予測式は、実験結果より(5)式で
表せることがわかっている。
【0020】 tSF =0.113×N+2.0+tA・・・(5) (5)式で計算されたtSFを用いて(tS=tSF)
ボウル温度制御値tCO NTは、目標温度に到達する時間が
図2.の線IIに示すように短縮することができる。
【0021】(到達時間をτ2とすると1例として、τ
2=5分) 次に(5)式による予測値を用いて、温度制御を行った
とき、駆動部本体の機差などで、予測値tSFと検出値
tSSが異なることがある。シャフトケース温度センサ
での検出値tSSが予測値tSF付近となった時点で、
(tS=tSS)としなければならない。
【0022】その切り替えのタイミングとして、シャフ
トケース用温度センサでの検出値tSSの変化量が任意
の時間内で所定の範囲内(例:2分間での変化量が0.
3℃以下)に収まった時点で(tS=tSS)とする。
【0023】以上の温度制御の動作をフローチャートに
表したのが図3.である。また予測値tSFから検出値
tSSへ切り替わるタイミングとして、検出値tSS
が、予測値tSFの一定範囲内(例:tSF±2.0℃
内)に収まったときを用いても同様の結果が得られる。
【0024】次に、駆動部温度を用いた異常検出方法の
一実施例を示す。回転体をユーザの設定温度tSETで
制御運転を行う時、回転体中のサンプルの特性を考慮し
て、設定温度tSETに対して許容される温度範囲を設
ける。次に、設定温度許容範囲に見合った許容範囲を駆
動部温度に設ける。駆動部温度の検出値tSSが、駆動
部温度許容範囲内に収まっていなければ、駆動部に異常
が生じたと判断し、パネルでユーザに異常を知らせ回転
体の運転を停止させる。
【0025】図4.は本発明の第2の実施例である。シ
ャフトケースと該ハウジングは、熱的に接触しているた
め、両者の温度差はほぼ等しい。よって、ハウジングに
ハウジング用温度センサ23を装着して、シャフトケー
ス温度tSSの代わりとしても、第1の実施例と同様の
結果が得られる。
【0026】
【発明の効果】本発明では、検出した駆動部温度、ボウ
ル温度、ドア温度とから回転体温度を導き出す式を求
め、且つ駆動部温度の到達値を回転数と室温から予測す
る式を導き出したので、駆動部温度の予測値と検出値を
条件によって使い分ける方式を確立して回転体の温度制
御を行うことができるため高精度の温度制御結果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明になる遠心分離機の温度制御装置の一
実施例を示す構成図である。
【図2】 本発明になる温度制御を示すグラフである。
【図3】 本発明になる一連の動作を示すフローチャー
トである。
【図4】 本発明になる遠心分離機の温度制御装置の他
の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1は回転体、2はボウル、3はドア、4はサーモ・モジ
ュール、5はシャフト・ケース、6はボール・ベアリン
グ、7はハウジング、8はモータ、9はフレキシブル・
シャフト、10はボウル用温度センサ、11はシャフト
・ケース用温度センサ、12は外気温用温度センサ、1
3はサーモ・モジュール駆動回路、14は回転センサ、
15は磁石、16はチャンバ、17はプレート、18は
ベローズ、19はA/Dコンバータ、20はCPU、2
1はROM、22はパネル、23はハウジング用温度セ
ンサである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離用の試料を収容する回転体と、該回
    転体を回転させるための駆動部と、該回転体を収納する
    回転室と、該回転室と該回転体との間に介在するボウル
    と、該回転体を出し入れするためのドアとを備えた遠心
    分離機用温度制御装置において、前記回転体を冷却・加
    熱するための熱交換器が前記ボウルに取付けられてお
    り、且つ前記駆動部の温度と前記熱交換器の温度と前記
    遠心分離機の雰囲気温度とを温度センサで検出し、該各
    々の温度をパラメータとすることで前記回転体の温度を
    制御し、前記回転体の回転数と前記遠心分離機の雰囲気
    温度とを用いて前記駆動部の温度を予測することを特徴
    とする遠心分離機用温度制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動部温度の検出値の変動期には、
    前記駆動部温度の予測値を用いて前記回転体の温度制御
    を行い、安定期には前記駆動部温度の検出値を用いて前
    記回転体の温度制御が行えるように前記駆動部温度の変
    動期と安定期の判別手段を有することを特徴とする請求
    項1記載の遠心分離機用温度制御装置。
  3. 【請求項3】 任意の時間での前記駆動部温度の検出値
    の変化量から前記駆動部温度の変動期と安定期の判別を
    行うことを特徴とする請求項2記載の遠心分離機用温度
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動部温度の検出値が、前記駆動部
    温度の予測値に対して所定の範囲内に収まったことで、
    前記該駆動部温度の変動期と安定期の判別を行うことを
    特徴とする請求項2記載の遠心分離機用温度制御装置。
  5. 【請求項5】 設定温度に対する前記回転体の許容温度
    に相当する前記駆動部の許容温度範囲に前記駆動部温度
    があるかどうかを判定し、範囲外の場合、異常を知らせ
    ることを特徴とする請求項4記載の遠心分離機用温度制
    御装置。
JP29153694A 1994-11-25 1994-11-25 遠心分離機用温度制御装置 Withdrawn JPH08141442A (ja)

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JP (1) JPH08141442A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008543535A (ja) * 2005-06-08 2008-12-04 アルファ ラヴァル コーポレイト アクチボラゲット ガス浄化用遠心分離機
WO2016161578A1 (en) * 2015-04-08 2016-10-13 Mann+Hummel Gmbh Centrifugal separator

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008543535A (ja) * 2005-06-08 2008-12-04 アルファ ラヴァル コーポレイト アクチボラゲット ガス浄化用遠心分離機
WO2016161578A1 (en) * 2015-04-08 2016-10-13 Mann+Hummel Gmbh Centrifugal separator
US10357788B2 (en) 2015-04-08 2019-07-23 Mann+Hummel Gmbh Centrifugal separator having a self-powered service readiness indicator

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Effective date: 20020205