JPH08140428A - 砂糖黍種苗の植付機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 苗床に砂糖黍種苗を自動的に植え付ける植付
機を提供することにある。 【構成】 ベルトコンベヤ３を共に走行する無端帯７の
バー材１０上にホッパ１１内の種苗を供給装置１２を介
し並列状に供給し、ベルトコンベヤのリターン側にあっ
ては障害部材２０により安定した移送を保障し、苗床に
種苗を落下する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、砂糖黍の種苗を自動
的に植え付ける植付機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、砂糖黍の種苗は、人手により植え
付けている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】人手により種苗を植え
付けるので、著しく手数がかかると共に、種苗の収納か
ごを携行しながら植え付けるため重労働になり、かつ労
働力の確保が困難であった。

【０００４】また、植え付けにともなう種苗の配布にバ
ラツキ（密な配布や粗な配布）があるので、収穫に最適
な配布ができない。かりに、人手により収穫に最適な配
布を行なうと、著しく手数がかかって、植え付け日数が
増すと共に、多大な労働費を必要とする。

【０００５】さらに、収納かご内の種苗を一度に多数
本、しかも無雑作につかみ出すので、芽が損傷する問題
もあった。

【０００６】そこで、この発明の課題は、自動的に、か
つ整然と種苗を植え付けると共に、芽のの損傷を軽減す
るようにした砂糖黍種苗の植付機を提供することにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は、走行車体と、この走行車体に搭載さ
すると共に、キャリア側の少なくとも中途からヘッド迄
の間が登り傾斜するように設けたベルトコンベヤと、こ
のベルトコンベヤの表面両側に配置すると共に、上記ベ
ルトコンベヤと共に走行するように設けた二条の無端帯
と、この無端帯に端をそれぞれ取付けると共に、走行方
向前後に複数本の並列する種苗が嵌り込む間隔を存して
設けたバー材と、上記走行車体に搭載した種苗の収納ホ
ッパと、このホッパ内の種苗を適宜の手段により登り傾
斜の部分で走行する上記バー材間に落し込み供給するよ
うに設けた供給装置と、上記ベルトコンベヤのリターン
側に上記バー材間の種苗の落下を阻止するように設けた
障害部材と、上記ベルトコンベヤのテール部から落下す
る種苗を９０度向きをかえて滑走させるように設けたシ
ュートとから成る砂糖黍種苗の植付機を採用する。

【０００８】また、走行車体と、この走行車体に搭載す
ると共に、キャリア側の少なくとも中途からヘッド迄の
間が登り傾斜するように設けたベルトコンベヤと、この
ベルトコンベヤの表面両側に配置すると共に、上記ベル
トコンベヤと共に走行するように設けた二条の無端帯
と、この無端帯に端をそれぞれ取付けると共に、走行方
向前後に複数本の並列する種苗が嵌り込む間隔を存して
設けたバー材と、上記走行車体に搭載した種苗の収納ホ
ッパと、このホッパ内の種苗を適宜の手段により登り傾
斜の部分で走行する上記バー材間に落し込み供給するよ
うに設けた供給装置と、上記ベルトコンベヤのリターン
側に上記バー材間の種苗の落下を阻止するように設けた
障害部材と、上記ベルトコンベヤのテール部から落下す
る種苗を９０度向きをかえて滑走させるように設けたシ
ュートとから成る砂糖黍種苗の植付機に於いて、上記障
害部材の中途に種苗が通過する開口を設け、また上記障
害部材の上端付近に上記ベルトコンベヤのヘッド側反転
部分から落下する余剰種苗のストック部を設けると共
に、このストック部の底と上記開口とを通路により接続
したことを特徴する砂糖黍種苗の植付機を採用する。

【０００９】さらに、走行車体と、この走行車体に搭載
すると共に、キャリア側の少なくとも中途からヘッド迄
の間が登り傾斜するように設けたベルトコンベヤと、こ
のベルトコンベヤの表面両側に配置すると共に、上記ベ
ルトコンベヤと共に走行するように設けた二条の無端帯
と、この無端帯に端をそれぞれ取付けると共に、走行方
向前後に複数本の並列する種苗が嵌り込む間隔を存して
設けたバー材と、上記走行車体に搭載した種苗の収納ホ
ッパと、このホッパ内の種苗を適宜の手段により登り傾
斜の部分で走行する上記バー材間に落し込み供給するよ
うに設けた供給装置と、上記ベルトコンベヤのリターン
側に上記バー材間の種苗の落下を阻止するように設けた
障害部材と、上記ベルトコンベヤのテール部から落下す
る種苗を９０度向きをかえて滑走させるように設けたシ
ュートとから成る砂糖黍種苗の植付機において、上記ベ
ルトコンベヤのリターン側テール部に到達した上記バー
材上の片端外側に適宜の駆動手段により進退スライドす
ると共に、並列いずれか側の種苗を所定の長さ押し出す
ような突き出し装置を設けたことを特徴とする砂糖黍種
苗の植付機を採用する。

【００１０】

【作用】上記のように構成すると、走行車体を走行させ
ながらベルトコンベヤ及び無端帯を走行させる。

【００１１】走行にともない供給装置を介し並列状に供
給された種苗は、上下のバー材間に複数本嵌り込んで荷
受けすると共に、ヘッドに向う。

【００１２】ヘッドを通過してテールに向う種苗は、障
害部材によりバー材上から落下が阻止され、安定した搬
送を保障する。

【００１２】そして、ベルトコンベヤのテールに到達し
たバー材がキャリア側に向う反転を開始すると、バー材
上の種苗がシュートに落下する。

【００１３】シュートに落下した種苗は、滑走しながら
９０度向きをかえて、シュートから苗床に落下する。

【００１４】また、バー材間に供給した余剰の種苗は、
ベルトコンベヤのヘッド部でバー材が反転するとき、ス
トック部に落下する。ストック部に落した種苗は、通路
から開口に向う。

【００１５】開口に到達した種苗は、順次開口の部分を
通過するバー材上の種苗によりストップし、バー材上の
種苗が設定本数できないとき、開口からバー材上、或は
種苗上に補充するよう落下する。

【００１６】さらに、ベルトコンベヤのテールにバー材
が到達したとき、瞬時に駆動手段により突き出し装置が
前進し、次いで後退するので、バー材上の並列種苗の片
側種苗が所定の長さ突き出す。すると、突き出した種苗
の滑走方向片端は、突き出されない種苗の滑走方向片端
から大きく突出することになり、苗床上の種苗の各端は
オーバーラップする。

【００１７】

【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。

【００１８】（第１実施例）図１に示す走行車体１上に
は、キャリア側の少なくとも中途からヘッドプーリ２迄
の間が登り傾斜するベルトコンベヤ３が搭載してある。
上記の走行車体１は、図示の場合トラクタに牽引させる
ようにしたが、自走式の場合もある。

【００１９】なお、図示のように、走行車体１の車輪４
の回転を利用して、スプロケットとチエンとから成る伝
達機構５を介しベルトコンベヤ３のテールプーリ６を駆
動すると、ベルトコンベヤ３の別途駆動源が不要になる
と共に、走行車体１の走行開始にともないベルトコンベ
ヤ３が運転される。

【００２０】また、ベルトコンベヤ３の表面両側には、
ベルトコンベヤ３と共に走行する無端チエン７が設けて
ある。上記のチエン７は、ヘッドプーリ２、テールプー
リ６、ガイドプーリ８の軸に設けてあるスプロケット９
に係合させてある。

【００２１】さらに、両チエン７には、それぞれ端を取
付けると共に、チエン７の走行方向前後に複数本（図示
の場合二本）の並列する種苗Ａが嵌り込む間隔を存した
バー材１０が設けられている。

【００２２】また、走行車体１にホッパ１１を搭載する
と共に、このホッパ１１に収納してある種苗Ａは、供給
装置１２により登り傾斜の部分で走行するバー材１０間
に落し込み供給するようになっている。上記の供給装置
１２は、図１及び図２に示すように、車輪４の軸を駆動
源とする左右二条が１組で、かつキャリア側が登り傾斜
する無端チエン１３の上位ヘッド部以外をホッパ１１内
に嵌装すると共に、チエン１３に両端を回動自在に取付
けた支軸１４の両端部間に起立した種苗Ａの通過可能な
間隙を存して並列する掻き上げ櫛歯１５を設け、支軸１
４の端から突出する突片１６の先端の回転子１７をチエ
ン１３のリターン側を除く略全長に沿わせたガイドレー
ル１８に乗り込ませて構成され、発芽促進用の石灰水を
満たしたホッパ１１内で浮遊する種苗Ａを櫛歯１５によ
り掻き上げながら搬送し、キャリア側からリターン側に
反転するときシュート１９上に種苗Ａを供給し、シュー
ト１９上の種苗Ａは滑走しながらバー材１０間に嵌り込
み供給される。

【００２３】なお、定置式のシュート１９に櫛歯１５が
当接したとき、走行続行にともない起立方向に櫛歯１５
が回動し、シュート１９の部分を櫛歯１５が通過し終る
と、自重により櫛歯１５が復帰方向に回動すると共に、
ガイドレール１８に回転子１７が当接すると櫛歯１５の
回動をストップさせる。

【００２４】上記以外にホッパから排出される種苗をひ
れ付ベルトコンベヤなどにより搬送しながらシュートに
供給することも考えられる。

【００２５】さらに、ヘッドプーリ２により反転して下
向きに走行するバー材１０上の種苗Ａは、テールプーリ
６によりバー材１０が反転する直前迄板材などの障害部
材２０により落下しないようになっている。

【００２６】また、障害部材２０の部分を通過し終って
落下する種苗Ａはシュート２０上で滑走すると共に、９
０度向きをかえてシュート２１から落下するようになっ
ている。

【００２７】上記９０度向きをかえる方法としては、落
下する種苗Ａの片方の端が常に先行して落下するよう種
苗Ａのもう片方の端部を衝突部材（図示省略）に激突さ
せ、そしてシュート２１上を滑走させながら向きをかえ
て落下させる方法などを採用する。

【００２８】上記のように構成すると、ホッパ１１から
供給装置１２を介しバー材１０間に落し込み供給した並
列複数本の種苗Ａは、バー材１０により荷受けして上方
に搬送され、ヘッドプーリ２やヘッドスプロケット９の
部分で反転しながら降送する。このとき、バー材１０上
の種苗Ａは、障害部材２０により安定した搬送が保障さ
れる。

【００２９】そして、バー材１０が障害部材２０から外
れ、かつテールスプロケット９の部分で反転を開始する
と、シュート２１にバー材１０上の種苗Ａが落下し、シ
ュート２１上を滑走しながら図３に示すように苗床ａ上
に落下する。

【００３０】なお、図１に示すように走行車体１に苗床
を作るすきＢ、苗床の両側に土を盛り上げる羽根Ｃ並び
に種苗Ａを覆土するすきＤを設けておくと、苗床作りか
ら種苗の植え付け後の覆土までの作業を自動的に行なう
ことができる。ただし、前もって造成してある苗床に種
苗の植え付けのみを行なうようにしてもよい。

【００３１】（第２実施例）種苗Ａの植付機は、第１実
施例と同様につき説明を省略する。障害部材２０の高所
側には、水平な姿勢の種苗Ａの通過可能な開口３１が設
けてある。

【００３２】また、ヘッドスプロケット９により反転し
たバー材１０上の余剰種苗Ａは、案内部３２の上からボ
ックス状のストック部３３に落下し、ストック部３３か
ら傾斜板を用いて形成した通路３４をへて開口３１に向
う。

【００３３】上記のように構成すると、余剰種苗Ａは、
ストック部３３にたまり、ストック部３３内の種苗Ａ
は、通路３４をへて開口３１に向う。開口３１内の種苗
Ａは、バー材１０上に定数の種苗Ａが供給ずみの場合、
開口３１内の種苗Ａと接触するバー材１０や種苗により
落下が阻止され、バー材１０上の種苗Ａの本数が不足し
ている場合、発生するすきまにより種苗Ａの落下阻止が
ないために落下し、不足している種苗あを自動的に補充
する。

【００３４】（第３実施例）種苗Ａの植付機は、第１実
施例と同様につき説明を省略する。図４に示すように、
テールスプロケット９に到達したバー材１０の片端外側
には、バー材１０上の並列いずれか側の種苗Ａを駆動手
段により進退スライドして所定の長さ突き出す突き出し
装置４１が設けられている。

【００３５】上記の突き出し装置４１は、図示の場合、
テールプーリ６の軸を駆動源として伝達機構を介し駆動
する軸４２と、この軸４２に設けた溝カム４３と、この
溝カム４３に末端の回転子を係合するスライド自在なロ
ッド４４とで構成し、ロッド４４の前進によって種苗Ａ
の端面を突き出すようになっている。すると、シュート
２１から苗床ａに落下した種苗Ａは、図５に示すように
端部がそれぞれラップする。

【００３６】なお、ロッド４４の先端は、ベルトコンベ
ヤ３の表面に向け突出させてピン５１により回動自在に
なり、水平な姿勢で停止しているロッド４４の先端がバ
ー材１０により押し下げられ、バー材１０が通過し終る
と、バネ（図示省略）により付与してある復帰力により
ロッド４４の先端が元の位置迄戻るようになっている。
ただしロッドを左右方向に旋回揺動させる方法を採用し
てもよい。

【００３７】図中４５は種苗Ａの水平な姿勢を制御する
軸横断面星形のローラで、このローラ４５は、シャフト
と共に回転し、抵抗が加わるとシャフトのみがフリーに
回転（ボールや摩擦板形式などのトルクリミッタ装置を
使用している）する。

【００３８】

【発明の効果】この発明に係る砂糖黍種苗の植込機は、
以上のように構成してあるので、発芽を損傷することな
く種苗の植え付けが自動的に、しかも能率よく行なうこ
とができる。

【００３９】また、バー材上の種苗が不足している場合
でも、ストック部の種苗を自動的に補充して、苗床に対
する種苗の植え付けもれをなくすることができる。

【００４０】さらに、突き出し装置により並列片方の種
苗を押し出すようにしてあるので、植え付けた種苗の端
部が互にオーバーラップして苗床の有効な利用をはかる
ことができる。

【００４１】また、ベルトコンベヤの表面にバー材を配
置してあるので、バー材により荷受けした種苗の安定し
た移送をはかることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る第１実施例の側面図。

【図２】櫛歯の平面図。

【図３】苗床の縦断正面図。

【図４】突き出し装置の正面図。

【図５】苗床の平面図。

【符号の説明】

１ 走行車体 ２ ヘッドプーリ ３ ベルトコンベヤ ４ 車輪 ５ 伝達機構 ６ テールプーリ ７ チエン ８ ガイドプーリ ９ スプロケット １０ バー材 １１ ホッパ １２ 供給装置 １３ チエン １４ 支軸 １５ 櫛歯 １６ 突片 １７ 回転子 １８ ガイドレール １９ シュート ２０ 障害部材 ２１ シュート ３１ 開口 ３２ 案内部 ３３ ストック部 ３４ 通路 ４１ 突き出し装置 ４２ 軸 ４３ 溝カム ４４ ロッド Ａ 種苗 ａ 苗床

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行車体と、この走行車体に搭載すると
   共に、キャリア側の少なくとも中途からヘッド迄の間が
   登り傾斜するように設けたベルトコンベヤと、このベル
   トコンベヤの表面両側に配置すると共に、上記ベルトコ
   ンベヤと共に走行するように設けた二条の無端帯と、こ
   の無端帯に端をそれぞれ取付けると共に、走行方向前後
   に複数本の並列する種苗が嵌り込む間隔を存して設けた
   バー材と、上記走行車体に搭載した種苗の収納ホッパ
   と、このホッパ内の種苗を適宜の手段により登り傾斜の
   部分で走行する上記バー材間に落し込み供給するように
   設けた供給装置と、上記ベルトコンベヤのリターン側に
   上記バー材間の種苗の落下を阻止するように設けた障害
   部材と、上記ベルトコンベヤのテール部から落下する種
   苗を９０度向きをかえて滑走させるように設けたシュー
   トとから成る砂糖黍種苗の植付機。
2. 【請求項２】 走行車体と、この走行車体に搭載すると
   共に、キャリア側の少なくとも中途からヘッド迄の間が
   登り傾斜するように設けたベルトコンベヤと、このベル
   トコンベヤの表面両側に配置すると共に、上記ベルトコ
   ンベヤと共に走行するように設けた二条の無端帯と、こ
   の無端帯に端をそれぞれ取付けると共に、走行方向前後
   に複数本の並列する種苗が嵌り込む間隔を存して設けた
   バー材と、上記走行車体に搭載した種苗の収納ホッパ
   と、このホッパ内の種苗を適宜の手段により登り傾斜の
   部分で走行する上記バー材間に落し込み供給するように
   設けた供給装置と、上記ベルトコンベヤのリターン側に
   上記バー材間の種苗の落下を阻止するように設けた障害
   部材と、上記ベルトコンベヤのテール部から落下する種
   苗を９０度向きをかえて滑走させるように設けたシュー
   トとから成る砂糖黍種苗の植付機に於いて、上記障害部
   材の中途に種苗が通過する開口を設け、また上記障害部
   材の上端付近に上記ベルトコンベヤのヘッド側反転部分
   から落下する余剰種苗のストック部を設けると共に、こ
   のストック部の底と上記開口とを通路により接続したこ
   とを特徴する砂糖黍種苗の植付機。
3. 【請求項３】 走行車体と、この走行車体に搭載すると
   共に、キャリア側の少なくとも中途からヘッド迄の間が
   登り傾斜するように設けたベルトコンベヤと、このベル
   トコンベヤの表面両側に配置すると共に、上記ベルトコ
   ンベヤと共に走行するように設けた二条の無端帯と、こ
   の無端帯に端をそれぞれ取付けると共に、走行方向前後
   に複数本の並列する種苗が嵌り込む間隔を存して設けた
   バー材と、上記走行車体に搭載した種苗の収納ホッパ
   と、このホッパ内の種苗を適宜の手段により登り傾斜の
   部分で走行する上記バー材間に落し込み供給するように
   設けた供給装置と、上記ベルトコンベヤのリターン側に
   上記バー材間の種苗の落下を阻止するように設けた障害
   部材と、上記ベルトコンベヤのテール部から落下する種
   苗を９０度向きをかえて滑走させるように設けたシュー
   トとから成る砂糖黍種苗の植付機において、上記ベルト
   コンベヤのリターン側テール部に到達した上記バー材上
   の片端外側に適宜の駆動手段により進退スライドすると
   共に、並列いずれか側の種苗を所定の長さ押し出すよう
   な突き出し装置を設けたことを特徴とする砂糖黍種苗の
   植付機。