JPH08139418A - 半導体レーザ発光装置および光学情報記録再生装置 - Google Patents
半導体レーザ発光装置および光学情報記録再生装置Info
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- JPH08139418A JPH08139418A JP7259233A JP25923395A JPH08139418A JP H08139418 A JPH08139418 A JP H08139418A JP 7259233 A JP7259233 A JP 7259233A JP 25923395 A JP25923395 A JP 25923395A JP H08139418 A JPH08139418 A JP H08139418A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 小型でかつノイズの少ない半導体レーザ発光
装置を提供すること。 【構成】 半導体レーザと、半導体レーザをパルス発光
させる半導体レーザ駆動回路と、半導体レーザから出射
されたレーザ光の進行方向上に配置され、前記進行方向
と垂直な反射面を有する反射物と、半導体レーザから出
射されたレーザ光を反射面まで導く光学系とを備えた半
導体レーザ発光装置において、半導体レーザ内に収納さ
れた半導体レーザチップの端面から反射面までの片道の
光路長をL(m)、高周波重畳電流の周波数をf(MHz)とし
たとき、LをL≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/
Lの範囲に設定する。こうすることにより、半導体レー
ザに起因するノイズは低くなる。さらに光路長Lを短く
しても、重畳周波数を高くする必要がないので、半導体
レーザ駆動回路を大型化する必要もない。従って、小型
でかつノイズの少ない半導体レーザ発光装置の提供が可
能となった。
装置を提供すること。 【構成】 半導体レーザと、半導体レーザをパルス発光
させる半導体レーザ駆動回路と、半導体レーザから出射
されたレーザ光の進行方向上に配置され、前記進行方向
と垂直な反射面を有する反射物と、半導体レーザから出
射されたレーザ光を反射面まで導く光学系とを備えた半
導体レーザ発光装置において、半導体レーザ内に収納さ
れた半導体レーザチップの端面から反射面までの片道の
光路長をL(m)、高周波重畳電流の周波数をf(MHz)とし
たとき、LをL≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/
Lの範囲に設定する。こうすることにより、半導体レー
ザに起因するノイズは低くなる。さらに光路長Lを短く
しても、重畳周波数を高くする必要がないので、半導体
レーザ駆動回路を大型化する必要もない。従って、小型
でかつノイズの少ない半導体レーザ発光装置の提供が可
能となった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザ発光装置、
および前記半導体レーザ発光装置を用いた光学情報記録
再生装置に関する。
および前記半導体レーザ発光装置を用いた光学情報記録
再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の半導体レーザ発光装置の一
例として、光磁気記録再生装置の光ピックアップについ
て説明する。
例として、光磁気記録再生装置の光ピックアップについ
て説明する。
【0003】図2は、従来の光磁気記録再生装置の光ピ
ックアップを示す概略構成図である。再生時には、半導
体レーザ駆動回路1により駆動された半導体レーザ2か
ら出射されたレーザ光は、コリメートレンズ3により平
行光束に変換され、ビームスプリッタ6aにより反射さ
れ、対物レンズ13により集光された後、0.1〜1.0μmφ
程度の光スポットとして回転する光学情報担体14の記録
膜(垂直磁化膜)上に照射される。(光磁気記録再生方式
以外の光学情報記録再生装置および光学情報担体を用い
た場合には、垂直磁化膜以外の記録膜、或は反射膜上に
照射される。)前記記録膜上で反射された反射光は対物
レンズ13により再び平行光束に変換され、ビームスプリ
ッタ6aに入射し、その一部はここで反射し、コリメート
レンズ3により集光された後、再び半導体レーザ2に戻
る。(この反射光を戻り光という。) 残りの反射光は、ビームスプリッタ6aをそのまま通過
し、1/2波長板15を通り、ビームスプリッタ6bに入射
し、ここで反射光と透過光に二分される。この反射光と
透過光は、共に検出レンズ7a、7bにより集光された後、
光検出器8a、8bに入射する。そして、記録情報、フォー
カスサーボ情報およびトラッキングサーボ情報が光検出
器8a、8bから電気信号として出力される。
ックアップを示す概略構成図である。再生時には、半導
体レーザ駆動回路1により駆動された半導体レーザ2か
ら出射されたレーザ光は、コリメートレンズ3により平
行光束に変換され、ビームスプリッタ6aにより反射さ
れ、対物レンズ13により集光された後、0.1〜1.0μmφ
程度の光スポットとして回転する光学情報担体14の記録
膜(垂直磁化膜)上に照射される。(光磁気記録再生方式
以外の光学情報記録再生装置および光学情報担体を用い
た場合には、垂直磁化膜以外の記録膜、或は反射膜上に
照射される。)前記記録膜上で反射された反射光は対物
レンズ13により再び平行光束に変換され、ビームスプリ
ッタ6aに入射し、その一部はここで反射し、コリメート
レンズ3により集光された後、再び半導体レーザ2に戻
る。(この反射光を戻り光という。) 残りの反射光は、ビームスプリッタ6aをそのまま通過
し、1/2波長板15を通り、ビームスプリッタ6bに入射
し、ここで反射光と透過光に二分される。この反射光と
透過光は、共に検出レンズ7a、7bにより集光された後、
光検出器8a、8bに入射する。そして、記録情報、フォー
カスサーボ情報およびトラッキングサーボ情報が光検出
器8a、8bから電気信号として出力される。
【0004】記録時には、半導体レーザ2から出射され
るレーザ光の強度を再生時より強く設定して記録膜の温
度をキュリー点以上に上昇させ、同時に磁気ヘッド16か
ら外部磁場を印加することにより、記録情報に応じて垂
直磁化膜上に元の磁化の向きと逆向きの磁区(ドメイン)
を形成し、情報を記録する。(光磁気記録再生方式以外
の光学情報記録再生装置および光学情報担体を用いた場
合には、記録膜に穴を開けたり、結晶−非晶質間の相変
化等により情報を記録する。) さて、この種の装置において問題となるのは、半導体レ
ーザ2を原因とするレーザノイズ(以下単にノイズとい
う。)である。この様なノイズとしては、大別するとモ
ードホッピングノイズと戻り光ノイズの二つが知られて
いる。
るレーザ光の強度を再生時より強く設定して記録膜の温
度をキュリー点以上に上昇させ、同時に磁気ヘッド16か
ら外部磁場を印加することにより、記録情報に応じて垂
直磁化膜上に元の磁化の向きと逆向きの磁区(ドメイン)
を形成し、情報を記録する。(光磁気記録再生方式以外
の光学情報記録再生装置および光学情報担体を用いた場
合には、記録膜に穴を開けたり、結晶−非晶質間の相変
化等により情報を記録する。) さて、この種の装置において問題となるのは、半導体レ
ーザ2を原因とするレーザノイズ(以下単にノイズとい
う。)である。この様なノイズとしては、大別するとモ
ードホッピングノイズと戻り光ノイズの二つが知られて
いる。
【0005】まず、モードホッピングノイズについて説
明する。戻り光がない場合に、半導体レーザ2を直流電
流で駆動すると図3に示すように単一縦モード発振する
が、このノイズは、温度変化に伴って縦モード発振が次
のモードへ移る際に2本以上の縦モードが交互にかつラ
ンダムに発振を繰り返すこと、および各々のモードの光
出力がわずかに異なることによって生じる。このノイズ
の周波数成分は、ほとんどの場合数十MHz以下である。
明する。戻り光がない場合に、半導体レーザ2を直流電
流で駆動すると図3に示すように単一縦モード発振する
が、このノイズは、温度変化に伴って縦モード発振が次
のモードへ移る際に2本以上の縦モードが交互にかつラ
ンダムに発振を繰り返すこと、および各々のモードの光
出力がわずかに異なることによって生じる。このノイズ
の周波数成分は、ほとんどの場合数十MHz以下である。
【0006】次に、戻り光ノイズについて説明する。こ
のノイズは、文字通り半導体レーザ2から出射されたレ
ーザ光が光学情報記録担体14の反射面(光磁気記録膜表
面、その他の記録膜表面、或は反射膜表面)で反射さ
れ、再び半導体レーザ2に戻って来ることにより発生
し、レーザ出力に対する相対的な戻り光量が1E-6程度と
極めてわずかであっても顕著に生じる。そして、その変
化の様相も光学情報担体14の反射面と半導体レーザ2間
の距離や戻り光量、さらには半導体レーザ2の励起レベ
ル等に依存して複雑に変化する。
のノイズは、文字通り半導体レーザ2から出射されたレ
ーザ光が光学情報記録担体14の反射面(光磁気記録膜表
面、その他の記録膜表面、或は反射膜表面)で反射さ
れ、再び半導体レーザ2に戻って来ることにより発生
し、レーザ出力に対する相対的な戻り光量が1E-6程度と
極めてわずかであっても顕著に生じる。そして、その変
化の様相も光学情報担体14の反射面と半導体レーザ2間
の距離や戻り光量、さらには半導体レーザ2の励起レベ
ル等に依存して複雑に変化する。
【0007】また、これらのノイズは複合効果で著しい
悪影響をもたらす。従来より、これらのノイズを低減さ
せる方法として、図4に示すように半導体レーザ2を多
重縦モード発振させる方法が実用化されてきた。図5に
示すように、駆動電流−光出力特性の特定のバイアス点
P0を中心に交流的に駆動電流を変化させ(直流バイアス
に高周波電流を重畳し)、高周波重畳電流の下限値が半
導体レーザ2の発振しきい値を下回るように設定する
と、レーザ光の出力波形はパルス状になり、半導体レー
ザ2は多重縦モード発振する。このとき、発振状態は温
度変化および戻り光に対して安定となる。
悪影響をもたらす。従来より、これらのノイズを低減さ
せる方法として、図4に示すように半導体レーザ2を多
重縦モード発振させる方法が実用化されてきた。図5に
示すように、駆動電流−光出力特性の特定のバイアス点
P0を中心に交流的に駆動電流を変化させ(直流バイアス
に高周波電流を重畳し)、高周波重畳電流の下限値が半
導体レーザ2の発振しきい値を下回るように設定する
と、レーザ光の出力波形はパルス状になり、半導体レー
ザ2は多重縦モード発振する。このとき、発振状態は温
度変化および戻り光に対して安定となる。
【0008】ところが、図6に示すように、最初のパル
ス21の戻り光24が2番目のパルス22の立上り点付近で半
導体レーザ2に帰還した場合には、半導体レーザ2の発
振モードが戻り光24のモードに引き込まれ、安定な多重
縦モードから不安定な多重縦モードに変化し、ノイズが
増大する。
ス21の戻り光24が2番目のパルス22の立上り点付近で半
導体レーザ2に帰還した場合には、半導体レーザ2の発
振モードが戻り光24のモードに引き込まれ、安定な多重
縦モードから不安定な多重縦モードに変化し、ノイズが
増大する。
【0009】(注):上記の記述をより正確に言えば、次
のとおりとなる。即ち、戻り光24がパルス22の正確な立
上り点或はその極く近傍に帰還した場合には、多重縦モ
ードから安定な単一縦モードに変化するので、本来は半
導体レーザ2の発振が安定し、ノイズは減少するはずで
ある。しかし、実際に光学情報記録再生装置等に応用し
た場合には、回転する光学情報担体14の上下振れや機械
的振動等により、戻り光24がパルス22の正確な立上り点
或はその極く近傍に安定して帰還することは有り得ず、
結果的に半導体レーザ2の発振は上記のように不安定と
なり、ノイズが増大する。(なお、2番目の戻り光と3
番目のパルス23以降については説明を省略したが、上記
の関係が連続して続く。以下同様である。) このような現象を回避するため、図7に示すように、最
初のパルス21の戻り光24が2番目のパルス22(の頂点)と
3番目のパルス23(の立上り点)との間に帰還するように
重畳周波数を設定し、戻り光24の影響を減少させるとい
う方法が実用化されている。
のとおりとなる。即ち、戻り光24がパルス22の正確な立
上り点或はその極く近傍に帰還した場合には、多重縦モ
ードから安定な単一縦モードに変化するので、本来は半
導体レーザ2の発振が安定し、ノイズは減少するはずで
ある。しかし、実際に光学情報記録再生装置等に応用し
た場合には、回転する光学情報担体14の上下振れや機械
的振動等により、戻り光24がパルス22の正確な立上り点
或はその極く近傍に安定して帰還することは有り得ず、
結果的に半導体レーザ2の発振は上記のように不安定と
なり、ノイズが増大する。(なお、2番目の戻り光と3
番目のパルス23以降については説明を省略したが、上記
の関係が連続して続く。以下同様である。) このような現象を回避するため、図7に示すように、最
初のパルス21の戻り光24が2番目のパルス22(の頂点)と
3番目のパルス23(の立上り点)との間に帰還するように
重畳周波数を設定し、戻り光24の影響を減少させるとい
う方法が実用化されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、半導体
レーザ2、半導体レーザ駆動回路1、光学情報担体14お
よび前記半導体レーザ2から出射されたレーザ光を前記
光学情報担体14上に導く光学系から構成される半導体レ
ーザ発光装置(光学情報記録再生装置)を小型化しようと
すると、必然的に光学情報担体14の反射面と半導体レー
ザ2間の距離が短くなるので、戻り光が半導体レーザ2
に帰還するまでの時間も短くなる。従って、最初のパル
ス21の戻り光24と2番目のパルス22(の立上り点)が重な
らないように各パルス間の間隔も短くする必要が生じ
る。即ち、重畳する高周波電流の周波数を高くする必要
が生じる。この場合、数GHzという非常に高い周波数が
要求されるので、高周波発振回路(半導体レーザ駆動回
路1を構成する主要部品)が大型化し、半導体レーザ発
光装置(光学情報記録再生装置)の小型化という当初の目
的は達成困難となる。
レーザ2、半導体レーザ駆動回路1、光学情報担体14お
よび前記半導体レーザ2から出射されたレーザ光を前記
光学情報担体14上に導く光学系から構成される半導体レ
ーザ発光装置(光学情報記録再生装置)を小型化しようと
すると、必然的に光学情報担体14の反射面と半導体レー
ザ2間の距離が短くなるので、戻り光が半導体レーザ2
に帰還するまでの時間も短くなる。従って、最初のパル
ス21の戻り光24と2番目のパルス22(の立上り点)が重な
らないように各パルス間の間隔も短くする必要が生じ
る。即ち、重畳する高周波電流の周波数を高くする必要
が生じる。この場合、数GHzという非常に高い周波数が
要求されるので、高周波発振回路(半導体レーザ駆動回
路1を構成する主要部品)が大型化し、半導体レーザ発
光装置(光学情報記録再生装置)の小型化という当初の目
的は達成困難となる。
【0011】従って、本発明の第1の目的は、上記のよ
うな問題を解決し、小型でかつノイズレベルの低い半導
体レーザ発光装置を提供することにある。
うな問題を解決し、小型でかつノイズレベルの低い半導
体レーザ発光装置を提供することにある。
【0012】さらに、本発明の第2の目的は、小型でか
つノイズレベルの低い光学記録再生装置を提供すること
にある。
つノイズレベルの低い光学記録再生装置を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、半導体レーザと、高周波重畳電流により
前記半導体レーザをパルス発光させるための半導体レー
ザ駆動回路と、前記半導体レーザから出射されたレーザ
光の進行方向上に配置され、前記レーザ光の進行方向と
垂直な反射面を有する反射物と、前記半導体レーザから
出射されたレーザ光を前記反射物の反射面まで導く光学
系とを備えた半導体レーザ発光装置において、前記半導
体レーザ内に収納された半導体レーザチップの端面から
前記反射物の反射面までの片道の光路長をL(m)、前記
高周波重畳電流の周波数をf(MHz)としたとき、LをL
≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/Lの範囲に設定
したことを特徴とする。
め、本発明は、半導体レーザと、高周波重畳電流により
前記半導体レーザをパルス発光させるための半導体レー
ザ駆動回路と、前記半導体レーザから出射されたレーザ
光の進行方向上に配置され、前記レーザ光の進行方向と
垂直な反射面を有する反射物と、前記半導体レーザから
出射されたレーザ光を前記反射物の反射面まで導く光学
系とを備えた半導体レーザ発光装置において、前記半導
体レーザ内に収納された半導体レーザチップの端面から
前記反射物の反射面までの片道の光路長をL(m)、前記
高周波重畳電流の周波数をf(MHz)としたとき、LをL
≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/Lの範囲に設定
したことを特徴とする。
【0014】また、LをL≦0.010、かつfを600≦f≦
7.875E1/Lの範囲に設定した場合には、よりノイズが
減少する。
7.875E1/Lの範囲に設定した場合には、よりノイズが
減少する。
【0015】また、前記反射物を、前記半導体レーザ、
前記半導体レーザ駆動回路および前記光学系により構成
される系から取外し可能としても良い。
前記半導体レーザ駆動回路および前記光学系により構成
される系から取外し可能としても良い。
【0016】さらに、上記目的を達成するため、本発明
は、光学情報担体上に情報を記録、または前記光学情報
担体上の情報を再生するための半導体レーザと、高周波
重畳電流により前記半導体レーザをパルス発光させるた
めの半導体レーザ駆動回路と、前記半導体レーザから出
射されたレーザ光を前記光学情報担体上に導く光学系と
を備えた光学情報記録再生装置において、前記半導体レ
ーザ内に収納された半導体レーザチップの端面から前記
光学情報担体の反射面までの片道の光路長をL(m)、前
記高周波重畳電流の周波数をf(MHz)としたとき、Lを
L≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/Lの範囲に設
定したことを特徴とする。
は、光学情報担体上に情報を記録、または前記光学情報
担体上の情報を再生するための半導体レーザと、高周波
重畳電流により前記半導体レーザをパルス発光させるた
めの半導体レーザ駆動回路と、前記半導体レーザから出
射されたレーザ光を前記光学情報担体上に導く光学系と
を備えた光学情報記録再生装置において、前記半導体レ
ーザ内に収納された半導体レーザチップの端面から前記
光学情報担体の反射面までの片道の光路長をL(m)、前
記高周波重畳電流の周波数をf(MHz)としたとき、Lを
L≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/Lの範囲に設
定したことを特徴とする。
【0017】また、LをL≦0.010、かつfを600≦f≦
7.875E1/Lの範囲に設定した場合には、よりノイズが
減少する。
7.875E1/Lの範囲に設定した場合には、よりノイズが
減少する。
【0018】
【作用】LをL≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/
Lの範囲に設定することにより、図8に示すように最初
のパルス21の戻り光24と2番目のパルス22の立上り点が
重ならなくなるので、半導体レーザ2は安定して多重縦
モード発振するようになる。従って、半導体レーザ2に
起因するノイズレベルは低くなる。また、Lおよびfを
上記の範囲に設定することにより、光路長Lを短くして
も、半導体レーザ2に重畳する高周波重畳電流の周波数
を高くする必要がないので、半導体レーザ駆動回路1を
大型化する必要もない。従って、半導体レーザ発光装
置、或は光学情報記録再生装置の小型化が可能となる。
Lの範囲に設定することにより、図8に示すように最初
のパルス21の戻り光24と2番目のパルス22の立上り点が
重ならなくなるので、半導体レーザ2は安定して多重縦
モード発振するようになる。従って、半導体レーザ2に
起因するノイズレベルは低くなる。また、Lおよびfを
上記の範囲に設定することにより、光路長Lを短くして
も、半導体レーザ2に重畳する高周波重畳電流の周波数
を高くする必要がないので、半導体レーザ駆動回路1を
大型化する必要もない。従って、半導体レーザ発光装
置、或は光学情報記録再生装置の小型化が可能となる。
【0019】また、LをL≦0.010、かつ600≦f≦7.87
5E1/Lに設定した場合には、ノイズレベルはより低下
する。これについては、半導体レーザ2の多重縦モード
発振時の発光スペクトル形状がガウシアン分布に近づ
き、より滑らかになるのが原因ではないかと考えられ
る。
5E1/Lに設定した場合には、ノイズレベルはより低下
する。これについては、半導体レーザ2の多重縦モード
発振時の発光スペクトル形状がガウシアン分布に近づ
き、より滑らかになるのが原因ではないかと考えられ
る。
【0020】
【実施例】図1は、本発明の半導体レーザ発光装置の一
実施例とそのノイズレベルを測定するための測定系を示
す概略説明図である。このような半導体レーザ発光装置
とノイズレベル測定系を用いて、種々の条件で半導体レ
ーザ2に起因するノイズレベル(S/N)を測定した。詳
細を以下に述べる。
実施例とそのノイズレベルを測定するための測定系を示
す概略説明図である。このような半導体レーザ発光装置
とノイズレベル測定系を用いて、種々の条件で半導体レ
ーザ2に起因するノイズレベル(S/N)を測定した。詳
細を以下に述べる。
【0021】1.ノイズレベル(S/N)の測定方法 まず、ノイズレベル(S/N)の測定に用いた半導体レー
ザ発光装置とノイズレベル測定系の構成について述べ
る。図1に示すように、半導体レーザ駆動回路1により
駆動(パルス発光)された半導体レーザ2から出射された
レーザ光は、コリメートレンズ3で平行光となり、フィ
ルタ4を通り、前記レーザ光の進行方向に対して垂直に
配置されたハーフミラー5の反射面で反射され、再び半
導体レーザ2に戻る。
ザ発光装置とノイズレベル測定系の構成について述べ
る。図1に示すように、半導体レーザ駆動回路1により
駆動(パルス発光)された半導体レーザ2から出射された
レーザ光は、コリメートレンズ3で平行光となり、フィ
ルタ4を通り、前記レーザ光の進行方向に対して垂直に
配置されたハーフミラー5の反射面で反射され、再び半
導体レーザ2に戻る。
【0022】ハーフミラー5の透過光の一部はビームス
プリッタ6で分離された後、検出レンズ7aで集光され、
光検出器8上に照射される。光検出器8から出力された
検出信号を増幅器9で増幅した後、スペクトラムアナラ
イザ10に入力させることにより、ノイズの測定を行っ
た。また、ビームスプリッタ6で分離された残りの透過
光を検出レンズ7bにより光ファイバーケーブル11に取り
込んだ後、光スペクトラムアナライザ12に入力させるこ
とにより、半導体レーザ2の発振モードを観測した。
プリッタ6で分離された後、検出レンズ7aで集光され、
光検出器8上に照射される。光検出器8から出力された
検出信号を増幅器9で増幅した後、スペクトラムアナラ
イザ10に入力させることにより、ノイズの測定を行っ
た。また、ビームスプリッタ6で分離された残りの透過
光を検出レンズ7bにより光ファイバーケーブル11に取り
込んだ後、光スペクトラムアナライザ12に入力させるこ
とにより、半導体レーザ2の発振モードを観測した。
【0023】なお、上記の半導体レーザ駆動回路1、半
導体レーザ2、コリメートレンズ3およびハーフミラー
5から構成されている部分が半導体レーザ発光装置に相
当する。そして、ハーフミラー5の反射面と、半導体レ
ーザ2内に収納された半導体レーザチップの端面との間
の空間が外部共振器を構成しており、この片道の距離を
光路長L(m)とした。また、ハーフミラー5は左右(レー
ザ光の進行方向)に移動できるようにしたが、必要に応
じて取外し可能としても良い。また、半導体レーザ2へ
の戻り光量は、中間に配置したフィルタ4により光学情
報担体14を用いた場合とほぼ同じ値になるように調整し
た。
導体レーザ2、コリメートレンズ3およびハーフミラー
5から構成されている部分が半導体レーザ発光装置に相
当する。そして、ハーフミラー5の反射面と、半導体レ
ーザ2内に収納された半導体レーザチップの端面との間
の空間が外部共振器を構成しており、この片道の距離を
光路長L(m)とした。また、ハーフミラー5は左右(レー
ザ光の進行方向)に移動できるようにしたが、必要に応
じて取外し可能としても良い。また、半導体レーザ2へ
の戻り光量は、中間に配置したフィルタ4により光学情
報担体14を用いた場合とほぼ同じ値になるように調整し
た。
【0024】そして、光路長Lと高周波重畳周波数fの
値を変化させながら、S/Nの測定を行った。なお、こ
の時の測定条件を表1に示す。
値を変化させながら、S/Nの測定を行った。なお、こ
の時の測定条件を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】2.ノイズレベル(S/N)の測定結果 全測定結果(全測定点)を表2に示したように、S/Nの
値に応じて○、●、△、×の記号で表したところ、これ
らの記号の分布から全測定領域は図9に示すようにA、
B、C、D、Eの5つの領域に集約されることが分かっ
た。
値に応じて○、●、△、×の記号で表したところ、これ
らの記号の分布から全測定領域は図9に示すようにA、
B、C、D、Eの5つの領域に集約されることが分かっ
た。
【0027】
【表2】
【0028】これら5つの領域について、以下に詳細に
説明する。
説明する。
【0029】(A):A領域は全て●印の点から成る領域
である。この領域においては、図7に示すように半導体
レーザ2の最初のパルス21の戻り光24が、2番目のパル
ス22(の頂点)と3番目のパルス23(の立上り点)との間に
戻って来る。このため、半導体レーザ2が多重縦モード
で安定して発振するので、S/Nは良い(=ノイズレベ
ルが低い;78dB≦S/N<80dB)。
である。この領域においては、図7に示すように半導体
レーザ2の最初のパルス21の戻り光24が、2番目のパル
ス22(の頂点)と3番目のパルス23(の立上り点)との間に
戻って来る。このため、半導体レーザ2が多重縦モード
で安定して発振するので、S/Nは良い(=ノイズレベ
ルが低い;78dB≦S/N<80dB)。
【0030】従って、この領域は一応実用に適するが、
図9から分かるように光路長Lが短くなると、重畳する
高周波重畳電流の周波数をGHzのオーダーまで高くする
必要が生じるので、半導体レーザ駆動回路1が大きくな
り、半導体レーザ発光装置の小型化には適さない。ま
た、コストも高くなる。
図9から分かるように光路長Lが短くなると、重畳する
高周波重畳電流の周波数をGHzのオーダーまで高くする
必要が生じるので、半導体レーザ駆動回路1が大きくな
り、半導体レーザ発光装置の小型化には適さない。ま
た、コストも高くなる。
【0031】(B):B領域は、殆ど×印の点から成る
が、一部●印や△印の点も含む。この領域においては、
図6に示すように最初のパルス21の戻り光24が2番目の
パルス22と立上り点付近で重なるが、先に述べたよう
に、両者が立上り点とその極く近傍において重なる場合
には、半導体レーザ2は安定した単一縦モードで発振す
るので、S/Nは良い(78dB≦S/N<80dB)が、そこから
少し外れると半導体レーザ2は不安定な多重縦モードに
なりS/Nは悪く(S/N<78)なる。
が、一部●印や△印の点も含む。この領域においては、
図6に示すように最初のパルス21の戻り光24が2番目の
パルス22と立上り点付近で重なるが、先に述べたよう
に、両者が立上り点とその極く近傍において重なる場合
には、半導体レーザ2は安定した単一縦モードで発振す
るので、S/Nは良い(78dB≦S/N<80dB)が、そこから
少し外れると半導体レーザ2は不安定な多重縦モードに
なりS/Nは悪く(S/N<78)なる。
【0032】このため、この領域を光学情報記録再生装
置などの装置に適用しようとした場合には、光学情報担
体14の上下振れや機械的振動等を完全に避けることは困
難であるため、戻り光がパルスの正確な立上り点或はそ
の極く近傍に安定して帰還することは有り得ず、結果的
に半導体レーザ2の発振は不安定となり、S/Nは悪く
なる。一方、この領域を振動の発生しない装置に適用し
ようとしても、S/Nが良い部分はほんの一部であり、
大部分においてはS/Nが悪い。従って、この領域は実
用に適さない。
置などの装置に適用しようとした場合には、光学情報担
体14の上下振れや機械的振動等を完全に避けることは困
難であるため、戻り光がパルスの正確な立上り点或はそ
の極く近傍に安定して帰還することは有り得ず、結果的
に半導体レーザ2の発振は不安定となり、S/Nは悪く
なる。一方、この領域を振動の発生しない装置に適用し
ようとしても、S/Nが良い部分はほんの一部であり、
大部分においてはS/Nが悪い。従って、この領域は実
用に適さない。
【0033】(C):C領域は、殆ど●印の点から成る
が、一部○印の点も含む。C領域(D領域を含む)は、図
8に示すように最初のパルス21の戻り光24が、2番目の
パルス22が立上る前に戻って来る領域である。このた
め、半導体レーザ2が多重縦モードで安定して発振する
ので、S/Nは良い(78dB≦S/N)。従って、この領域は
実用に適している。
が、一部○印の点も含む。C領域(D領域を含む)は、図
8に示すように最初のパルス21の戻り光24が、2番目の
パルス22が立上る前に戻って来る領域である。このた
め、半導体レーザ2が多重縦モードで安定して発振する
ので、S/Nは良い(78dB≦S/N)。従って、この領域は
実用に適している。
【0034】また、図9から分かるように、光路長Lが
短くなっても、重畳する高周波電流の周波数fを高くす
る必要がないので、半導体レーザ駆動回路1も大きくす
る必要はない。従って、半導体レーザ発光装置の小型化
に適しており、コストも高くならない。
短くなっても、重畳する高周波電流の周波数fを高くす
る必要がないので、半導体レーザ駆動回路1も大きくす
る必要はない。従って、半導体レーザ発光装置の小型化
に適しており、コストも高くならない。
【0035】なお、この領域は、図9から分かるように
直線L=0.120、直線f=400と曲線Q'で囲まれた領域
である。曲線Q'は、この領域の上限(=B領域の下限)
を表す境界線であり、B領域中の曲線Qを表す式に一定
の係数を掛けた式によって表される。この曲線Q'を表
す式の算出方法を以下に示す。
直線L=0.120、直線f=400と曲線Q'で囲まれた領域
である。曲線Q'は、この領域の上限(=B領域の下限)
を表す境界線であり、B領域中の曲線Qを表す式に一定
の係数を掛けた式によって表される。この曲線Q'を表
す式の算出方法を以下に示す。
【0036】まず、曲線Qを表す式を求めた。図6よ
り、最初のパルス21の戻り光24が2番目のパルス22の立
上り時に戻って来るまでの時間(最初のパルス21の戻り
光24が半導体レーザ2に戻って来るまでの時間)τ0(S)
は、次式のように表される。
り、最初のパルス21の戻り光24が2番目のパルス22の立
上り時に戻って来るまでの時間(最初のパルス21の戻り
光24が半導体レーザ2に戻って来るまでの時間)τ0(S)
は、次式のように表される。
【0037】τ0=2L/C…………(1)〔ここで、C
は光速(=3.0E8 m/S)を表す。〕 次に、最初のパルス21から2番目のパルス22までの時間
をτ(S)とすると、以下のような関係がある。
は光速(=3.0E8 m/S)を表す。〕 次に、最初のパルス21から2番目のパルス22までの時間
をτ(S)とすると、以下のような関係がある。
【0038】 τ=4τ0/3……………………………(2) (1)、(2)式より、最初のパルス21の戻り光24が2番目
のパルス22の立上りに重なる高周波重畳周波数f(MH
z)、つまり曲線Qは次式のように表される。
のパルス22の立上りに重なる高周波重畳周波数f(MH
z)、つまり曲線Qは次式のように表される。
【0039】f=1/τ=1.125E2/L……………(3) ただし、(2)式の関係において、正確には、戻り光24が
戻って来るタイミングと2番目のパルス22が立ち上がる
タイミングとの間には若干の誤差があるが、発振モード
の観察結果では、重畳周波数を(3)式より求めたfに設
定することにより、安定した多重縦モードから安定した
単一縦モードに変化することを確認しており、問題はな
かった。
戻って来るタイミングと2番目のパルス22が立ち上がる
タイミングとの間には若干の誤差があるが、発振モード
の観察結果では、重畳周波数を(3)式より求めたfに設
定することにより、安定した多重縦モードから安定した
単一縦モードに変化することを確認しており、問題はな
かった。
【0040】次に、曲線Q'を表す式を求めた。前述し
たように、B領域は曲線Qを中央線として上下にある程
度の幅を持っている。従って、C領域の上限(=B領域
の下限)を表す曲線Q'の式は、曲線Qを表す式に一定の
係数をかけることにより求められる。この係数は、上記
の幅と測定値のバラツキを考慮して決める必要があり、
曲線Qを表す式〔上記(3)式〕の右辺に係数0.7をかけ
た場合、(L≦0.120の領域において)得られた式によっ
て表される曲線よりも下側には△印や×印で表される点
は存在せず、●印或は○印で表される点だけしか存在し
ないことが確認できた。即ち、曲線Q'の式は、f=0.7
×1.125E2/L=7.875E1/Lで表すことができる。
たように、B領域は曲線Qを中央線として上下にある程
度の幅を持っている。従って、C領域の上限(=B領域
の下限)を表す曲線Q'の式は、曲線Qを表す式に一定の
係数をかけることにより求められる。この係数は、上記
の幅と測定値のバラツキを考慮して決める必要があり、
曲線Qを表す式〔上記(3)式〕の右辺に係数0.7をかけ
た場合、(L≦0.120の領域において)得られた式によっ
て表される曲線よりも下側には△印や×印で表される点
は存在せず、●印或は○印で表される点だけしか存在し
ないことが確認できた。即ち、曲線Q'の式は、f=0.7
×1.125E2/L=7.875E1/Lで表すことができる。
【0041】以上をまとめると、この領域はLがL≦0.
120、かつfが400≦f≦7.875E1/Lの範囲に設定され
た領域であると言える。
120、かつfが400≦f≦7.875E1/Lの範囲に設定され
た領域であると言える。
【0042】(D):D領域は、基本的にはC領域に含ま
れるが、測定結果からC領域よりS/Nが高い(80dB≦S
/N)ことが分かった。従って、より実用に適している。
れるが、測定結果からC領域よりS/Nが高い(80dB≦S
/N)ことが分かった。従って、より実用に適している。
【0043】また、この領域は図9から分かるように、
LがL≦0.010、かつfが600≦f≦7.875E1/Lの範囲
に設定された領域である。
LがL≦0.010、かつfが600≦f≦7.875E1/Lの範囲
に設定された領域である。
【0044】(E):E領域は、半導体レーザ2を駆動す
る高周波重畳電流の重畳周波数が低いために、半導体レ
ーザ2が完全に多重縦モード発振していない領域であ
る。このため、S/Nはあまり良くない(殆どの測定点
において、S/N<75dB)。従って、あまり実用に適してい
ない。
る高周波重畳電流の重畳周波数が低いために、半導体レ
ーザ2が完全に多重縦モード発振していない領域であ
る。このため、S/Nはあまり良くない(殆どの測定点
において、S/N<75dB)。従って、あまり実用に適してい
ない。
【0045】3.まとめ 以上の結果をまとめると、次のとおりとなる。
【0046】即ち、図9のC領域で表される範囲(L≦
0.120、かつ400≦f≦7.875E1/L)にL(半導体レーザ
2内に収納された半導体レーザチップの端面からハーフ
ミラー5の反射面までの片道の光路長)およびf(高周波
重畳電流の周波数)を設定した場合、半導体レーザ2の
S/Nが良く、かつ半導体レーザ発光装置の小型化が可
能であり、実用に適することが確認できた。
0.120、かつ400≦f≦7.875E1/L)にL(半導体レーザ
2内に収納された半導体レーザチップの端面からハーフ
ミラー5の反射面までの片道の光路長)およびf(高周波
重畳電流の周波数)を設定した場合、半導体レーザ2の
S/Nが良く、かつ半導体レーザ発光装置の小型化が可
能であり、実用に適することが確認できた。
【0047】特に、図9のD領域で表される範囲(L≦
0.010、かつ600≦f≦7.875E1/L)にLおよびfを設定
した場合、半導体レーザ2のS/Nが一層良くなり、よ
り実用に適することが確認できた。
0.010、かつ600≦f≦7.875E1/L)にLおよびfを設定
した場合、半導体レーザ2のS/Nが一層良くなり、よ
り実用に適することが確認できた。
【0048】なお、本実施例においては半導体レーザ発
光装置について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、光学情報記録再生装置にも適用可能であ
ることは言うまでもない。
光装置について説明したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、光学情報記録再生装置にも適用可能であ
ることは言うまでもない。
【0049】光学情報記録再生装置に適用する場合に
は、一例として図2に示したような光ピックアップに、
光検出器8a、8bから出力された記録情報、フォーカス
情報およびトラッキング情報を処理する回路系、フォ
ーカスサーボ機構、トラッキングサーボ機構およびそれ
らの制御系、光学情報担体14を回転させるための機構
およびその制御系等を付加し、さらに半導体レーザ駆
動回路1が半導体レーザ2をパルス発光させられないも
のである場合には、パルス発光可能なものに交換し、L
(半導体レーザ2内に収納された半導体レーザチップの
端面から光学情報担体14の反射面までの片道の光路長)
およびfの値を図9のC領域で表される範囲、或はD領
域で表される範囲に設定すれば良い。なお、D領域で表
される範囲に設定した場合には、上記と同様にS/Nは
より向上する。
は、一例として図2に示したような光ピックアップに、
光検出器8a、8bから出力された記録情報、フォーカス
情報およびトラッキング情報を処理する回路系、フォ
ーカスサーボ機構、トラッキングサーボ機構およびそれ
らの制御系、光学情報担体14を回転させるための機構
およびその制御系等を付加し、さらに半導体レーザ駆
動回路1が半導体レーザ2をパルス発光させられないも
のである場合には、パルス発光可能なものに交換し、L
(半導体レーザ2内に収納された半導体レーザチップの
端面から光学情報担体14の反射面までの片道の光路長)
およびfの値を図9のC領域で表される範囲、或はD領
域で表される範囲に設定すれば良い。なお、D領域で表
される範囲に設定した場合には、上記と同様にS/Nは
より向上する。
【0050】なお、本明細書中で用いた光路長Lとは、
その光路中に配置された光学部品の屈折率を考慮して補
正した後の値である。
その光路中に配置された光学部品の屈折率を考慮して補
正した後の値である。
【0051】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下の効果を持つ。
ているので、以下の効果を持つ。
【0052】即ち、LをL≦0.120、かつfを400≦f≦
7.875E1/Lの範囲に設定することにより、最初のパル
スの戻り光と2番目のパルスの立上り点が重ならなくな
るので、半導体レーザは安定して多重縦モード発振する
ようになる。従って、半導体レーザに起因するノイズレ
ベルは低くなる。また、Lおよびfを上記の範囲に設定
することにより、光路長Lを短くしても、半導体レーザ
に重畳する高周波重畳電流の周波数を高くする必要がな
いので、半導体レーザ駆動回路を大型化する必要もな
い。従って、半導体レーザ発光装置の小型化が可能とな
る。
7.875E1/Lの範囲に設定することにより、最初のパル
スの戻り光と2番目のパルスの立上り点が重ならなくな
るので、半導体レーザは安定して多重縦モード発振する
ようになる。従って、半導体レーザに起因するノイズレ
ベルは低くなる。また、Lおよびfを上記の範囲に設定
することにより、光路長Lを短くしても、半導体レーザ
に重畳する高周波重畳電流の周波数を高くする必要がな
いので、半導体レーザ駆動回路を大型化する必要もな
い。従って、半導体レーザ発光装置の小型化が可能とな
る。
【0053】よって、小型でかつノイズレベルの低い半
導体レーザ発光装置および光学記録再生装置を提供する
ことが可能となった。
導体レーザ発光装置および光学記録再生装置を提供する
ことが可能となった。
【0054】また、LをL≦0.010、かつ600≦f≦7.87
5E1/Lに設定した場合には、ノイズレベルはより低下
する。
5E1/Lに設定した場合には、ノイズレベルはより低下
する。
【図1】本発明の半導体レーザ発光装置の一実施例とそ
のノイズレベルを測定するための測定系を示す概略説明
図である。
のノイズレベルを測定するための測定系を示す概略説明
図である。
【図2】従来の光磁気記録再生装置の光ピックアップを
示す概略構成図である。
示す概略構成図である。
【図3】半導体レーザの単一縦モード発振を示す説明図
である。
である。
【図4】半導体レーザの多重縦モード発振を示す説明図
である。
である。
【図5】半導体レーザの駆動電流と光出力波形との関係
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図6】ノイズが増大する場合の半導体レーザのパルス
と戻り光との関係を示す説明図である。
と戻り光との関係を示す説明図である。
【図7】従来のノイズ低減方法における半導体レーザの
パルスと戻り光との関係を示す説明図である。
パルスと戻り光との関係を示す説明図である。
【図8】本発明における半導体レーザのパルスと戻り光
との関係を示す説明図である。
との関係を示す説明図である。
【図9】ノイズレベルに対応する5つの領域を示す説明
図である。
図である。
1 半導体レーザ駆動回路 2 半導体レーザ 3 コリメートレンズ 5 ハーフミラー 6a ビームスプリッタ 13 対物レンズ 14 光学情報担体
Claims (5)
- 【請求項1】 半導体レーザと、高周波重畳電流により
前記半導体レーザをパルス発光させるための半導体レー
ザ駆動回路と、前記半導体レーザから出射されたレーザ
光の進行方向上に配置され、前記レーザ光の進行方向と
垂直な反射面を有する反射物と、前記半導体レーザから
出射されたレーザ光を前記反射物の反射面まで導く光学
系とを備えた半導体レーザ発光装置において、前記半導
体レーザ内に収納された半導体レーザチップの端面から
前記反射物の反射面までの片道の光路長をL(m)、前記
高周波重畳電流の周波数をf(MHz)としたとき、LをL
≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/Lの範囲に設定
したことを特徴とする半導体レーザ発光装置。 - 【請求項2】 請求項1において、LをL≦0.010、か
つfを600≦f≦7.875E1/Lの範囲に設定したことを特
徴とする半導体レーザ発光装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
反射物を、前記半導体レーザ、前記半導体レーザ駆動回
路および前記光学系により構成される系から取外し可能
としたことを特徴とする半導体レーザ発光装置。 - 【請求項4】 光学情報担体上に情報を記録、または前
記光学情報担体上の情報を再生するための半導体レーザ
と、高周波重畳電流により前記半導体レーザをパルス発
光させるための半導体レーザ駆動回路と、前記半導体レ
ーザから出射されたレーザ光を前記光学情報担体上に導
く光学系とを備えた光学情報記録再生装置において、前
記半導体レーザ内に収納された半導体レーザチップの端
面から前記光学情報担体の反射面までの片道の光路長を
L(m)、前記高周波重畳電流の周波数をf(MHz)としたと
き、LをL≦0.120、かつfを400≦f≦7.875E1/Lの
範囲に設定したことを特徴とする光学情報記録再生装
置。 - 【請求項5】請求項4において、LをL≦0.010、かつ
fを600≦f≦7.875E1/Lの範囲に設定したことを特徴
とする光学情報記録再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7259233A JPH08139418A (ja) | 1994-09-12 | 1995-09-12 | 半導体レーザ発光装置および光学情報記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24462894 | 1994-09-12 | ||
JP6-244628 | 1994-09-12 | ||
JP7259233A JPH08139418A (ja) | 1994-09-12 | 1995-09-12 | 半導体レーザ発光装置および光学情報記録再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08139418A true JPH08139418A (ja) | 1996-05-31 |
Family
ID=26536819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7259233A Withdrawn JPH08139418A (ja) | 1994-09-12 | 1995-09-12 | 半導体レーザ発光装置および光学情報記録再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08139418A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007097290A1 (ja) * | 2006-02-22 | 2007-08-30 | Nichia Corporation | 光装置 |
US7313073B2 (en) | 2002-03-13 | 2007-12-25 | Rohm Co., Ltd. | Optical pickup and optical disk system |
-
1995
- 1995-09-12 JP JP7259233A patent/JPH08139418A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7313073B2 (en) | 2002-03-13 | 2007-12-25 | Rohm Co., Ltd. | Optical pickup and optical disk system |
WO2007097290A1 (ja) * | 2006-02-22 | 2007-08-30 | Nichia Corporation | 光装置 |
JP2007257674A (ja) * | 2006-02-22 | 2007-10-04 | Nichia Chem Ind Ltd | 光装置 |
US8054735B2 (en) | 2006-02-22 | 2011-11-08 | Nichia Corporation | Optical device |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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