JPH08138082A - 四角形メッシュの生成方法及びシステム - Google Patents

四角形メッシュの生成方法及びシステム

Info

Publication number
JPH08138082A
JPH08138082A JP6271966A JP27196694A JPH08138082A JP H08138082 A JPH08138082 A JP H08138082A JP 6271966 A JP6271966 A JP 6271966A JP 27196694 A JP27196694 A JP 27196694A JP H08138082 A JPH08138082 A JP H08138082A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quadrilateral
vertices
mesh
triangular
triangles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6271966A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2642070B2 (ja
Inventor
Kenji Shimada
憲司 嶋田
Takayuki Ito
貴之 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by International Business Machines Corp filed Critical International Business Machines Corp
Priority to JP6271966A priority Critical patent/JP2642070B2/ja
Priority to US08/549,361 priority patent/US5774124A/en
Publication of JPH08138082A publication Critical patent/JPH08138082A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2642070B2 publication Critical patent/JP2642070B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T17/00Three dimensional [3D] modelling, e.g. data description of 3D objects
    • G06T17/20Finite element generation, e.g. wire-frame surface description, tesselation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Graphics (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Image Generation (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力される四角形が凸であり、位相的にも規
則正しく、可能な限り境界に沿って四角形要素の辺が整
列しているような四角形メッシュを、自動的に生成する
システム及び方法を提供すること。 【構成】 入力された図形に対して、通常の方法で三角
形メッシュを発生し、先ず、隣接する三角形要素を結ぶ
グラフを作成する。次に、三角形から境界への距離を定
義しこれを用いて三角形要素を帯状の領域に分け、隣接
グラフのうち領域にまたがるものは削除する。次に、領
域ごとにマッチングをとることにより、(1) 2つの頂点
を接続する1つの辺のみからなるサブグラフ、(2) 1つ
の孤立する頂点からなるサブグラフ、及び(3) 星型に連
結された4つの点と3個の頂点からなるサブグラフのみ
を残し、これらのサブグラフに基づき、四角形要素を生
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、この発明の目的は、
有限要素法、CADシステム、コンピュータ・グラフィ
ックスなどの技術分野において適用されるメッシュ分割
方法に関し、より詳しくは、三角形メッシュを四角形メ
ッシュに自動変換するための技法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メッシュ分割とは、与えられた二次元の
領域を三角形や四角形などのより単純な多角形要素に分
割する作業であり、有限要素法解析、コンピュータ・グ
ラフィックス、CAD、施設最適配置問題などの多くの
計算機応用分野で重要な処理である。
【0003】三角形メッシュ分割技法に関しては、特開
平1−286081号公報に記載されているようなボロ
ノイ領域の粗分解を利用する方法、及び本出願人に係る
特願平6−19226号明細書に記載されているよう
な、バブルの動力学的運動方程式を解くことによる方法
などがあり、これらは、必要な計算量及び結果の三角形
メッシュの性質ともに、実用的な基準を満たすものであ
る。
【0004】しかし、三角形メッシュよりも寧ろ四角形
メッシュの方が要望される適用分野が少なくない。
【0005】すなわち、一般に、同じ数の要素数の場合
には三角形メッシュよりも四角形メッシュのほうが解析
の精度がよいことが知られている。特に自動車の衝突解
析や板成形のシミュレーションなどの大変形の弾塑性変
形解析においては、一つの要素内で折れ曲がりの自由度
をもつ四角形メッシュの方が少ない要素数で正しい解を
得やすい。通常このような問題は大規模な要素数が必要
となるので、計算時間を減らすために四角形メッシュが
求められる。
【0006】また、流体の解析でも流れ場の境界条件と
なる領域境界に沿って辺の向きがなるべく整列した四角
形メッシュが好まれる。このような四角形メッシュを用
いることにより解の精度と解の収束性を改善することが
できるからである。
【請求項2】さらに、コンピュータ・グラフィックスに
おいて、頂点での色や輝度の値から内部を複雑な関数で
補間する場合に、三角形領域よりも四角形領域に対して
の方が行いやすい場合がある。これはCADにおける曲
面の内挿問題と同様に、矩形のパラメータ領域から実空
間内へのマッピングとして補間式が表現されることが多
いからである。
【0007】また、テクスチャー・マッピングにおいて
も、与えられたトリム曲面のパラメータ空間領域を要素
分割してそれぞれの要素に対してテクスチャーを貼り付
ける際には要素形状は四角形の方がよい。通常のテクス
チャーは四角形領域で定義されているからである。
【0008】一般のCADシステムにおいては、曲面は
パラメータ空間から実空間へのマッピングされた矩形領
域として表現される。さらに複雑な境界形状で囲まれた
曲面は、マッピングされる領域をトリム曲線で制限する
ことにより表わされ、このような曲面はトリム面と呼ば
れる。トリム面で囲まれた三次元形状どうしの集合演算
を繰り返すと、トリム曲線が複雑になり形状処理の効率
が悪化する。そこで必要に応じてトリム面をいくつかの
単純な矩形要素に分割して曲面を要素ごとに張り直すこ
と(リパッチ)が必要となる。これも二次元領域の四角
形メッシュ分割の例である。このように、四角形メッシ
ュ分割が必要となる計算機応用分野は多い。
【0009】ところが、四角形メッシュを上記のような
技術に適用するためには、次のような要件を満たす必要
がある。
【0010】要件1:出力される四角形が凸(すなわち
全ての内角が180゜以下、実際的には、180゜より
小さくても、180゜に近いと好ましくない)であるこ
と。有限要素法などを用いた解析では凸の要素しか使え
ないのでこれは重要な条件である。またコンピュータ・
グラフィックス(CG)において四角形要素内部の色や
輝度を境界上の値から補間する際にも凹四角形ではうま
くいかない(図1参照)。
【0011】要件2 : 位相的に最も規則正しい四角形
メッシュである正方格子になるべく近い四角形メッシュ
が生成されること。領域内部の頂点に四つの四角形が集
まっていることが望ましく、このような頂点の割合が多
いほど位相的に規則正しいメッシュであるといえる。位
相的に規則なメッシュは、後処理としてスムージング
(頂点を、周囲の頂点に関して重心の位置にずらすこ
と)を施すと要素形状が改善されるが、不規則なメッシ
ュではあまり改善されない(図2参照)。
【0012】要件3 : 領域の境界に沿って四角形要素
の辺ができるだけそろっていること。 解析(特に流体
解析)においては、境界周辺で解の値が境界に直交する
方向に大きく変化する場合が多いため、少ない要素数で
解の精度を高めるためにはなるべく境界に沿って四角形
要素の辺が整列していることが望ましい(図3参照)。
【0013】要件4 : 三角形メッシュにおける要素大
きさの分布ができるだけ保存されること。すなわち、メ
ッシュの大きさによって解析における解の精度や、コン
ピュータ・グラフィックスにおける形状近似の精度が決
まるので、必要に応じて生成された三角形要素の大きさ
の分布は、四角形メッシュに変換されたあとにも保存さ
れていることが望ましい。
【0014】要件5 : 計算量が実用的であること。
【0015】三角形メッシュを四角形メッシュに変換す
る方法として、 一つの三角形を三つの四角形に変換す
る処理をすべての三角形に適応する方法が知られてお
り、これは考えうる最も単純な方法である。この方法
は、機械的に処理ができて計算量も少ないという長所が
ある反面、「不規則性が領域全体にわたって大きくな
る」という問題と「境界に沿った四角形メッシュができ
ない」という問題がある。すなわち要件2と要件3が満
たされない。
【0016】また、三角形メッシュを四角形メッシュに
変換する別の方法として、グラフGt(Vt,Et)に対してグ
ラフ理論でいう極大マッチングをとり、マッチングされ
た三角形の組に対しては、隣接する二つの三角形を張合
せたものを四つの四角形に変換する、という処理を適用
し、孤立した三角形には、一つの三角形を三つの四角形
に変換する処理を適応する方法も知られている。これ
は、グラフ理論でよく研究されているアルゴリズムを使
って、隣接する二つの三角形を張合せたものを四つの四
角形に変換する、という処理の適用数を最大にするので
一見よい方法に見えるが、実際には問題が多い。まず、
三角形の数をnとしたとき計算量がO(n3)となり大きなメ
ッシュに対しては実用的な計算時間にならない。また、
マッチングの数を最大にすることによって位相的な不規
則性が減るとは限らないので、多くの計算量をかける割
にはメッシュの質は向上していない。また、要件3も全
く考慮されておらず、むしろ境界付近に不規則なメッシ
ュが生成される傾向があるため解析用モデルには適さな
い。
【0017】このように、上記要件1から要件5までを
全て充たすような四角形メッシュ分割方法は、知られて
いない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、出
力される四角形が凸であり、位相的にも規則正しく、可
能な限り境界に沿って四角形要素の辺が整列しているよ
うな四角形メッシュを、自動的に生成するシステム及び
方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】与えられた2次元曲面を
直接、四角形メッシュに分割する実用的なアルゴリズム
は、知られていない。そこで、本発明は、特開平1−2
86081号公報、または特願平6−19226号明細
書に記載されているような技法によって一旦三角形メッ
シュを生成し、それに基づき四角形メッシュを生成す
る。尤も、本発明は、特定の技法によって形形された三
角形メッシュにその適用が限定される訳ではないことに
留意されたい。
【0020】とりあえず上記要件1から要件5までを満
足するかどうかはさておいて、三角形メッシュから四角
形メッシュを生成する方法には、次の3とおりが考えら
れる。
【0021】変換法1 : 隣接する二つの三角形を張合
せたものを四つの四角形に変換する(図4参照)。
【0022】変換法2 : 一つの三角形を三つの四角形
に変換する(図5参照)。
【0023】変換法3 : 星形に繋がった四つの三角形
を12個の四角形に変換する(図6参照)。
【0024】図7からもわかるように、これらの変換法
の組み合わせ方は一般に複数個あるが、できる限り変換
法1を多く用いる組合せが望ましい。なぜなら変換法2
と変換法3は内部に位相的に不規則な頂点を発生するか
らである。
【0025】また、変換法1を同数適応する場合でも、
図4のようにその組み合わせ方次第で位相的に不規則な
頂点の数が増減するので注意しなければならない。
【0026】すなわち、本発明の要旨は、三角メッシュ
に対して、上記要件1から要件5までを満たすように、
変換法1〜3を自動的に適用する技法にある。
【0027】本発明の処理は、大きく分けて次の3つの
手順からなる。 手順1 : 三角形要素の各頂点から領域境界まで最短で
何本の辺を通って領域境界に到達できるかを算出する
(これを「頂点から境界への距離」と呼ぶ)。さらに、
各三角形要素ごとにこれを構成する三頂点の境界への距
離を合計した値を算出する(これを「三角形要素から境
界への距離」と呼ぶ)。
【0028】手順2 : メッシュを構成する三角形をグ
ラフの点Vtとし、三角形の隣接関係を辺Etとする連結平
面グラフGt(Vt,Et)を作り、三角形要素から境界への距
離の大きさによって三角形要素をグループ分けする。こ
れにより全体の領域は境界からの距離ごとに帯状の小領
域に分割され、これに応じてグラフGt(Vt,Et)も非連結
グラフGs(Vt,Es)に変換される。
【0029】手順3 : グラフGs(Vt,Es)中の隣接する二
つのノードを組にする(マッチングをとる)ことによっ
て、なるべく多く変換法1を適用して四角形メッシュを
生成する。どうしても変換法1が適応できない場合に限
り、変換法2か変換法3を用いる。尚、本発明におい
て、変換法1、2及び3を全て使用することが最も望ま
しいが、変換法1及び2だけでもかなり好ましい性質の
四角形メッシュが生成される。
【0030】すなわち、本発明の特徴は、(1)三角形
から境界への距離を定義すること、(2)これを用いて
領域を帯状の小領域に分けること、及び(3)小領域ご
とにマッチングをとることにあり、このような工夫をす
ることによってはじめて、前記要件1から要件5をすべ
て満たす自動変換が可能となる。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。
【0032】A.ハードウェア構成 図8には、本発明を実施するためのハードウェア構成の
ブロック図が示されている。図8において、バス802
には、システムの処理結果を好ましくはビットマップで
表示するための表示画面をもつCRT装置804、オペ
レータがシステムに対してコマンドを入力するためのキ
ーボード806及び、オペレータが表示画面の任意の点
をポイントすることにより、その位置に関する情報をシ
ステムに入力するためのマウス810が接続されてい
る。バス802にはさらに、演算及び入出力制御処理を
行うプロセッサ装置(CPU)812と、オペレーテイ
ング・システム及びアプリケーション・プログラムをロ
ードするための主記憶領域を与えるランダム・アクセス
・メモリ814と、基本的な入出力ルーチンが格納され
ているリード・オンリ・メモリ816と、オペレーティ
ング・システムや、本発明に関する処理プログラムなど
のさまざまなアプリケーション・プログラムを格納する
ハードディスク818が接続されている。
【0033】B.論理的構成 図9を参照すると、この実施例の論理的構成のブロック
図が示されている。これらのブロック図で示される個々
の要素は、例えば、C言語などでコンパイルされ、ハー
ドディスク818に格納された実行可能プログラム・モ
ジュールまたは関数である。
【0034】図9において、形状入力ブロック902
は、メッシュ分割すべき入力形状を定義し、要素分割に
際して必要な情報を提供するもので、メッシュ分割すべ
き入力形状を定義する手段と、この形状から、これらを
構成する頂点、稜線、面、空間などの位相要素を得る手
段と、これらの位相要素の位置と形状などの幾何情報を
得る手段とから構成される。
【0035】三角形要素分割ブロック904は、形状入
力ブロック902から順次、必要な位相的・幾何的な情
報を得て、メッシュ・ノードを配置するとともに三角形
メッシュ要素を発生するものである。
【0036】より具体的には、三角形要素分割ブロック
904は、形状入力ブロック902からの情報に基づ
き、入力された形状の頂点と、稜線と、面上に、例えば
本願出願人に係る特願平6−19226号明細書に記載
されている技法でノードを配置し、配置されたノードか
らDelaunayの方法に基づき三角形要素を発生する処理を
行う。
【0037】メッシュ出力ブロック906は、三角形要
素分割ブロック904によって生成された三角形要素か
ら、幾何情報、すなわちノードの座標値と、位相情報、
すなわちどのノードとどのノードが接続されているかの
情報を抽出して、本出願に係る処理を行う四角形メッシ
ュ変換ブロック908に抽出した情報を出力する。そこ
で以下、四角形メッシュ変換ブロック908の処理につ
いて詳細に説明する。
【0038】C.四角形メッシュ変換処理 図10には、本発明に係る四角形メッシュ変換処理の概
要フローチャートが示されている。以下、適宜、図11
以下の具体的な三角形メッシュ分割されたを参照しつ
つ、図10の各ステップについて説明する。
【0039】C1.三角メッシュの隣接グラフ生成 図10のステップ1002では、メッシュの三角形の中
心点をグラフの点とし、三角形どうしの隣接関係を辺と
するグラフGt(Vt,Et)を構成する。一つの三角形の周囲
には少なくとも一つ、多くとも三つの三角形が隣接す
る。したがって、グラフGt(Vt,Et)は平面・単純・連結
グラフであり、すべての点には一つから三つの辺が接続
する。例えば、図9の三角形要素分割ブロック904に
より分割され、メッシュ出力ブロック906によって出
力された三角形メッシュが図11のようなものであると
する(図11には、便宜上、各三角形の中点が示されて
いる)。すると、三角形の隣接グラフGt(Vt,Et)は、図
12のようになる。図12の一部を拡大した図が、図1
3である。図13からは、三角形の中心点が、隣接グラ
フGt(Vt,Et)の頂点Vtを構成し、三角形の中心点どうし
を結ぶ線が、辺Etを構成することが示されている。
【0040】C2.三角形から境界への距離の算出 ステップ1004では、「頂点から境界への距離」、す
なわち三角形要素の各頂点から領域境界(図12及び図
13では、境界領域は、参照番号1202で示されてい
る)まで最短で何本の辺を通って領域境界に到達できる
かを以下のように算出する。三角形の頂点のうち境界上
の頂点の距離を0と定義する(この距離は、幾何的な距
離ではなく、境界領域からの辺の本数という、いわば位
相的距離であることに留意されたい)。
【0041】そうして、i = 0, 1, 2,... の順にす
べてのノードに距離が与えられるまで、「距離が i の
頂点に接続されている頂点のうち、まだ距離が定義され
ていないものに対してその距離を i+1 とする」という
作業をすべての頂点に距離が定義されるまで繰り返す。
【0042】さらに、各三角形要素ごとに、これを構成
する三頂点の境界への距離を合計した値を「三角形要素
から境界への距離」として算出する。
【0043】C3.領域の帯状小領域への分割 次に、ステップ1006では、このように定義された三
角形から境界への距離に応じて、全三角形を小領域Ωi
にグループ分けする。小領域Ωiには距離が3iと3i+1と3
i+2の三角形が含まれる。この小領域は図7に示すよう
に元の領域Ωを帯状に切り分けたものとなっている。境
界に隣接するものが小領域Ω0 であり,以下Ω1, Ω2,
Ω3, ...の順に領域Ωの内部に位置する。
【0044】さて、このように領域がグループ分けされ
たとき、同一小領域内の三角形を接続する辺だけを残し
て、それ以外の全辺をグラフGt(Vt,Et) から消去したも
のをグラフGs(Vt,Es)とする(ここでグラフGsにおいて点
の集合はグラフGtと同じVtであることに注意された
い)。
【0045】図12の図形で、このようにグループ分け
された三角形の境界を太線で示すと、図14のようにな
る。すなわち、図14で、参照番号1402、140
4、及び1406で示すのが、グループの境界線であ
る。
【0046】C4.無効辺の消去 ステップ1008では、グラフGsのすべての辺につい
て、両端の2点に対応する二つの三角形を貼り合わせて
できる四角形が凸ではない場合には、その辺をグラフGs
(Vt,Es)から消去する。尚、四角形の少なくとも1つの
内角が180゜よりもわずかに小さい場合、それは一応
凸四角形であるが、この実施例では、四角形の最大の内
角に着目して、それが、180゜よりも十分小さい値で
ないとき(例えば160゜以上であるとき)、無効辺の
消去の対象とする。無効辺の消去の対象と見なす閾値と
なる最大の内角の値は、個々の適用技術で異なる。こう
してできたグラフをGc(Vt,Ec)とする(図15参照)。
そのような箇所は、例えば参照番号1502、150
4、1506及び1508として示されている箇所であ
る。
【0047】C5.マッチングのための三角形キュー生
成 ステップ1010では、グラフGc(Vt,Ec)を構成する点
(三角形)のうち端にあるもの、すなわち接続する辺が
一つである点をキューQにいれる。同時に接続する辺が0
の点、すなわち孤立している三角形に処理済みマークを
つける。
【0048】C6.マッチング ステップ1012では、マッチング処理が行われる。こ
こでいうマッチングとは、グラフGc(Vt, Ec)を以下の三
種類のサブグラフだけを元とする集合に変換することで
ある。
【0049】サブグラフ1 : 二つの点と両者を接続す
る一つの辺からなるサブグラフ サブグラフ2 : 一つの孤立点からなるサブグラフ サブグラフ3 : 星型に連結された四つの点と三つの辺
からなるサブグラフ
【0050】サブグラフ1,2,3はそれぞれ図4、図
5及び図6に示した変換法1,2,3に対応する。キュ
ーQが空でない場合には先頭から一つの点Viをとり、こ
れに隣接する点Vjがあれば、この点の接続状況に応じて
以下の処理を選んで行う。ただし、点Viに処理済みマー
クがついていれば処理なしでキューQから捨てられるも
のとする。キューQが空である場合にも、ケース6とケ
ース7をチェックする。マッチングが全て終了したこと
を示すケース7が起こるまでは以上の処理が繰り返され
る。
【0051】ケース1:点VjがノードVi以外に隣接する
点を持たない場合(サブグラフ1の場合、図16参照) 処理1:点ViをキューQから除き、両点に処理済みマー
クを付ける。
【0052】ケース2:点Viが孤立点の場合(サブグラ
フ2の場合、図17参照) 処理2:点ViをキューQから除き、処理済みマークを付
ける。
【0053】ケース3:点Vjが点Vi以外に隣接する二つ
の点VkとVlをもち、VkとVlがVj以外にどの点とも隣接し
ていない場合(サブグラフ3の場合、図18参照) 処理3:点Vi, Vj, Vk, Vlの全てに処理済みマークを付
ける。
【0054】ケース4:点Vjが点Vi以外に隣接する点Vk
を一つもつ場合(図19参照) 処理4:点ViをキューQから除き、点Viと点Vjに処理済
みマークを付ける。点Vjから点Vkに接続する辺を消去す
る。辺の消去後、点Vkが孤立点ならば処理済みマークを
付け、隣接する点を一つ持つならばキューQ の末尾に挿
入する。
【0055】ケース5:点Vjが点Vi以外に隣接する二つ
の点VkとVlをもち、VkとVlの少なくとも一方がVj以外に
隣接する点を持つ場合(図20参照) 処理5:点ViをキューQから除き、点Viと点Vjに処理済
みマークを付ける。点Vjから点Vkと点Vlに接続する二辺
を消去する。辺の消去後、点Vkと点Vlそれぞれについ
て、孤立点ならば処理済みマークを付け、隣接する点を
一つ持つならばキューQ の末尾に挿入する。
【0056】ケース6:キューQが空で未処理の点があ
る場合(図21参照) 処理6:未処理の点Vj, Vkをつなぐエッジを任意に選ん
で消去する。辺を消去したあとに点Vj, Vkのうち隣接点
数がひとつのものすべてを選びキューQの末尾に加え
る。
【0057】ケース7:キューQが空で全ての点が処理
済みの場合 処理7:ステップ1014の四角形への変換処理に進む
【0058】C6.四角形への変換 ステップ1012が終わると、グラフGc(Vt,Ec)は以下
の三種類のサブグラフ1,2,3のみから構成されるグ
ラフGm(Vt,Em)に変換される(図22参照)。そこで、
ステップ1014では、このグラフGmからサブグラフを
一つずつ抽出してその表現する領域を以下のように四角
形に変換してゆく。
【0059】サブグラフ1(図16)に対する処理:二
つの点が表現する三角形を貼り付けて四角形とする。こ
の四角形の四辺の中点と内部に一点を加えることによ
り、さらに四つの四角形に分割する(図4参照)。 サブグラフ2(図17)に対する処理:点が表現する三
角形の三辺の中点と内部に一点を加えることにより、三
つの四角形に分割する(図5参照)。 サブグラフ3(図18)に対する処理:四つの点が表現
する三角形の和形状をとる。その外周を構成する六辺の
中点と内部に七点を加えることにより、12個の四角形
に分割する(図6参照)。
【0060】このような処理の結果、図23に示すよう
な四角形メッシュが得られる。
【0061】尚、上記の処理は、この方法は、図24に
示すように、領域内部に境界2402がある三角形メッ
シュに対しても同様に適用できる。このように内部境界
を扱えることは、有限要素法において領域内部に境界条
件を定義する際に重要となる。このような内部境界を扱
うためには、上記ステップ1004で、外部境界のみな
らず、内部境界上でも、「境界上の頂点の距離を0と定
義する」だけでよく、それによって、図14のグループ
Ω間の境界線1402、1404及び1406を地図の
等高線に見立てると、内部境界は、「谷」に対応するこ
とになる。従って、図24の三角形メッシュに図10の
処理を適用すると、図25に示すような内部境界204
2を保存した四角形メッシュが得られる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
三角形要素から境界への距離を定義すること、これを用
いて領域を帯状の小領域に分けること、及び小領域ごと
にマッチングをとる、という処理によって、三角形メッ
シュから、前記要件1〜5をすべて満たす四角形メッシ
ュを自動的に生成するシステム及び方法が提供される。
【0063】尚、上記実施例では、ステップ1012
で、サブグラフ1 : 二つの点と両者を接続する一つの
辺からなるサブグラフ、サブグラフ2 : 一つの孤立点
からなるサブグラフ、及びサブグラフ3 : 星型に連結
された四つの点と三つの辺からなるサブグラフ、の3種
類のサブグラフを作成するようにマッチング処理が行わ
れたが、適用例に応じて、サブグラフ1とサブグラフ2
だけを作成するようにマッチング処理を行うようにして
も、十分に良好な四角形メッシュが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 凹四角形と凸四角形とを示す図である。
【図2】 位相的に規則正しい四角形メッシュと、そう
でない四角形メッシュを示す図である。
【図3】 境界に沿った四角形メッシュと、あまり境界
に沿わない四角形メッシュの例を示す図である。
【図4】 2つの三角形を、4つの四角形に変換する方
法を示す図である。
【図5】 1つの三角形を、3つの四角形に変換する方
法を示す図である。
【図6】 4つの三角形を、12の四角形に変換する方
法を示す図である。
【図7】 三角形メッシュを四角形メッシュに変換する
例を示す図である。
【図8】 ハードウェア構成のブロック図である。
【図9】 論理的構成のブロック図である。
【図10】 本発明の処理を示すフローチャートの図で
ある。
【図11】 三角形メッシュの例を示す図である。
【図12】 三角形メッシュの例につき、隣接グラフを
作成した図である。
【図13】 隣接グラフの部分拡大図である。
【図14】 三角形メッシュの例につき、帯状小領域別
隣接グラフを作成した図である。
【図15】 無効辺を消去した、帯状小領域別隣接グラ
フを作成した図である。
【図16】 点Vjが、ノードVi以外に隣接する点をもた
ない場合の図である。
【図17】 点Viが、孤立点の場合の図である。
【図18】 点Vjが点Vi以外に隣接する二つの点VkとVl
をもち、VkとVlがVl以外にどの点とも隣接していない場
合の図である。
【図19】 点Vjが点Vi以外に隣接する点Vkを一つもつ
場合の図である。
【図20】 点Vjが点Vi以外に隣接する二つの点VkとVl
をもち、VkとVlの少なくとも一方がVl以外に隣接する点
をもつ場合の図である。
【図21】 キューQが空で未処理の点がある場合の図
である。
【図22】 マッチングが終わったグラフの図である。
【図23】 結果の四角形メッシュの図である。
【図24】 内部境界がある三角形メッシュの図であ
る。
【図25】 内部境界を保存した四角形メッシュの図で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年5月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、この発明の目的は、
有限要素法、CADシステム、コンピュータ・グラフィ
ックスなどの技術分野において適用されるメッシュ分割
方法に関し、より詳しくは、三角形メッシュを四角形メ
ッシュに自動変換するための技法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メッシュ分割とは、与えられた二次元の
領域を三角形や四角形などのより単純な多角形要素に分
割する作業であり、有限要素法解析、コンピュータ・グ
ラフィックス、CAD、施設最適配置問題などの多くの
計算機応用分野で重要な処理である。
【0003】三角形メッシュ分割技法に関しては、特開
平1−286081号公報に記載されているようなボロ
ノイ領域の粗分解を利用する方法、及び本出願人に係る
特願平6−19226号明細書に記載されているよう
な、バブルの動力学的運動方程式を解くことによる方法
などがあり、これらは、必要な計算量及び結果の三角形
メッシュの性質ともに、実用的な基準を満たすものであ
る。
【0004】しかし、三角形メッシュよりも寧ろ四角形
メッシュの方が要望される適用分野が少なくない。
【0005】すなわち、一般に、同じ数の要素数の場合
には三角形メッシュよりも四角形メッシュのほうが解析
の精度がよいことが知られている。特に自動車の衝突解
析や板成形のシミュレーションなどの大変形の弾塑性変
形解析においては、一つの要素内で折れ曲がりの自由度
をもつ四角形メッシュの方が少ない要素数で正しい解を
得やすい。通常このような問題は大規模な要素数が必要
となるので、計算時間を減らすために四角形メッシュが
求められる。
【0006】また、流体の解析でも流れ場の境界条件と
なる領域境界に沿って辺の向きがなるべく整列した四角
形メッシュが好まれる。このような四角形メッシュを用
いることにより解の精度と解の収束性を改善することが
できるからである。
【0007】さらに、コンピュータ・グラフィックスに
おいて、頂点での色や輝度の値から内部を複雑な関数で
補間する場合に、三角形領域よりも四角形領域に対して
の方が行いやすい場合がある。これはCADにおける曲
面の内挿問題と同様に、矩形のパラメータ領域から実空
間内へのマッピングとして補間式が表現されることが多
いからである。
【0008】また、テクスチャー・マッピングにおいて
も、与えられたトリム曲面のパラメータ空間領域を要素
分割してそれぞれの要素に対してテクスチャーを貼り付
ける際には要素形状は四角形の方がよい。通常のテクス
チャーは四角形領域で定義されているからである。
【0009】一般のCADシステムにおいては、曲面は
パラメータ空間から実空間へのマッピングされた矩形領
域として表現される。さらに複雑な境界形状で囲まれた
曲面は、マッピングされる領域をトリム曲線で制限する
ことにより表わされ、このような曲面はトリム面と呼ば
れる。トリム面で囲まれた三次元形状どうしの集合演算
を繰り返すと、トリム曲線が複雑になり形状処理の効率
が悪化する。そこで必要に応じてトリム面をいくつかの
単純な矩形要素に分割して曲面を要素ごとに張り直すこ
と(リパッチ)が必要となる。これも二次元領域の四角
形メッシュ分割の例である。このように、四角形メッシ
ュ分割が必要となる計算機応用分野は多い。
【0010】ところが、四角形メッシュを上記のような
技術に適用するためには、次のような要件を満たす必要
がある。
【0011】要件1:出力される四角形が凸(すなわち
全ての内角が180゜以下、実際的には、180゜より
小さくても、180゜に近いと好ましくない)であるこ
と。有限要素法などを用いた解析では凸の要素しか使え
ないのでこれは重要な条件である。またコンピュータ・
グラフィックス(CG)において四角形要素内部の色や
輝度を境界上の値から補間する際にも凹四角形ではうま
くいかない(図1参照)。
【0012】要件2 : 位相的に最も規則正しい四角形
メッシュである正方格子になるべく近い四角形メッシュ
が生成されること。領域内部の頂点に四つの四角形が集
まっていることが望ましく、このような頂点の割合が多
いほど位相的に規則正しいメッシュであるといえる。位
相的に規則なメッシュは、後処理としてスムージング
(頂点を、周囲の頂点に関して重心の位置にずらすこ
と)を施すと要素形状が改善されるが、不規則なメッシ
ュではあまり改善されない(図2参照)。
【0013】要件3 : 領域の境界に沿って四角形要素
の辺ができるだけそろっていること。 解析(特に流体
解析)においては、境界周辺で解の値が境界に直交する
方向に大きく変化する場合が多いため、少ない要素数で
解の精度を高めるためにはなるべく境界に沿って四角形
要素の辺が整列していることが望ましい(図3参照)。
【0014】要件4 : 三角形メッシュにおける要素大
きさの分布ができるだけ保存されること。すなわち、メ
ッシュの大きさによって解析における解の精度や、コン
ピュータ・グラフィックスにおける形状近似の精度が決
まるので、必要に応じて生成された三角形要素の大きさ
の分布は、四角形メッシュに変換されたあとにも保存さ
れていることが望ましい。
【0015】要件5 : 計算量が実用的であること。
【0016】三角形メッシュを四角形メッシュに変換す
る方法として、 一つの三角形を三つの四角形に変換す
る処理をすべての三角形に適応する方法が知られてお
り、これは考えうる最も単純な方法である。この方法
は、機械的に処理ができて計算量も少ないという長所が
ある反面、「不規則性が領域全体にわたって大きくな
る」という問題と「境界に沿った四角形メッシュができ
ない」という問題がある。すなわち要件2と要件3が満
たされない。
【0017】また、三角形メッシュを四角形メッシュに
変換する別の方法として、グラフGt(Vt,Et)に対してグ
ラフ理論でいう極大マッチングをとり、マッチングされ
た三角形の組に対しては、隣接する二つの三角形を張合
せたものを四つの四角形に変換する、という処理を適用
し、孤立した三角形には、一つの三角形を三つの四角形
に変換する処理を適応する方法も知られている。これ
は、グラフ理論でよく研究されているアルゴリズムを使
って、隣接する二つの三角形を張合せたものを四つの四
角形に変換する、という処理の適用数を最大にするので
一見よい方法に見えるが、実際には問題が多い。まず、
三角形の数をnとしたとき計算量がO(n3)となり大きなメ
ッシュに対しては実用的な計算時間にならない。また、
マッチングの数を最大にすることによって位相的な不規
則性が減るとは限らないので、多くの計算量をかける割
にはメッシュの質は向上していない。また、要件3も全
く考慮されておらず、むしろ境界付近に不規則なメッシ
ュが生成される傾向があるため解析用モデルには適さな
い。
【0018】このように、上記要件1から要件5までを
全て充たすような四角形メッシュ分割方法は、知られて
いない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、出
力される四角形が凸であり、位相的にも規則正しく、可
能な限り境界に沿って四角形要素の辺が整列しているよ
うな四角形メッシュを、自動的に生成するシステム及び
方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】与えられた2次元曲面を
直接、四角形メッシュに分割する実用的なアルゴリズム
は、知られていない。そこで、本発明は、特開平1−2
86081号公報、または特願平6−19226号明細
書に記載されているような技法によって一旦三角形メッ
シュを生成し、それに基づき四角形メッシュを生成す
る。尤も、本発明は、特定の技法によって形形された三
角形メッシュにその適用が限定される訳ではないことに
留意されたい。
【0021】とりあえず上記要件1から要件5までを満
足するかどうかはさておいて、三角形メッシュから四角
形メッシュを生成する方法には、次の3とおりが考えら
れる。
【0022】変換法1 : 隣接する二つの三角形を張合
せたものを四つの四角形に変換する(図4参照)。
【0023】変換法2 : 一つの三角形を三つの四角形
に変換する(図5参照)。
【0024】変換法3 : 星形に繋がった四つの三角形
を12個の四角形に変換する(図6参照)。
【0025】図7からもわかるように、これらの変換法
の組み合わせ方は一般に複数個あるが、できる限り変換
法1を多く用いる組合せが望ましい。なぜなら変換法2
と変換法3は内部に位相的に不規則な頂点を発生するか
らである。
【0026】また、変換法1を同数適応する場合でも、
図4のようにその組み合わせ方次第で位相的に不規則な
頂点の数が増減するので注意しなければならない。
【0027】すなわち、本発明の要旨は、三角メッシュ
に対して、上記要件1から要件5までを満たすように、
変換法1〜3を自動的に適用する技法にある。
【0028】本発明の処理は、大きく分けて次の3つの
手順からなる。 手順1 : 三角形要素の各頂点から領域境界まで最短で
何本の辺を通って領域境界に到達できるかを算出する
(これを「頂点から境界への距離」と呼ぶ)。さらに、
各三角形要素ごとにこれを構成する三頂点の境界への距
離を合計した値を算出する(これを「三角形要素から境
界への距離」と呼ぶ)。
【0029】手順2 : メッシュを構成する三角形をグ
ラフの点Vtとし、三角形の隣接関係を辺Etとする連結平
面グラフGt(Vt,Et)を作り、三角形要素から境界への距
離の大きさによって三角形要素をグループ分けする。こ
れにより全体の領域は境界からの距離ごとに帯状の小領
域に分割され、これに応じてグラフGt(Vt,Et)も非連結
グラフGs(Vt,Es)に変換される。
【0030】手順3 : グラフGs(Vt,Es)中の隣接する二
つのノードを組にする(マッチングをとる)ことによっ
て、なるべく多く変換法1を適用して四角形メッシュを
生成する。どうしても変換法1が適応できない場合に限
り、変換法2か変換法3を用いる。尚、本発明におい
て、変換法1、2及び3を全て使用することが最も望ま
しいが、変換法1及び2だけでもかなり好ましい性質の
四角形メッシュが生成される。
【0031】すなわち、本発明の特徴は、(1)三角形
から境界への距離を定義すること、(2)これを用いて
領域を帯状の小領域に分けること、及び(3)小領域ご
とにマッチングをとることにあり、このような工夫をす
ることによってはじめて、前記要件1から要件5をすべ
て満たす自動変換が可能となる。
【0032】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。
【0033】A.ハードウェア構成 図8には、本発明を実施するためのハードウェア構成の
ブロック図が示されている。図8において、バス802
には、システムの処理結果を好ましくはビットマップで
表示するための表示画面をもつCRT装置804、オペ
レータがシステムに対してコマンドを入力するためのキ
ーボード806及び、オペレータが表示画面の任意の点
をポイントすることにより、その位置に関する情報をシ
ステムに入力するためのマウス810が接続されてい
る。バス802にはさらに、演算及び入出力制御処理を
行うプロセッサ装置(CPU)812と、オペレーテイ
ング・システム及びアプリケーション・プログラムをロ
ードするための主記憶領域を与えるランダム・アクセス
・メモリ814と、基本的な入出力ルーチンが格納され
ているリード・オンリ・メモリ816と、オペレーティ
ング・システムや、本発明に関する処理プログラムなど
のさまざまなアプリケーション・プログラムを格納する
ハードディスク818が接続されている。
【0034】B.論理的構成 図9を参照すると、この実施例の論理的構成のブロック
図が示されている。これらのブロック図で示される個々
の要素は、例えば、C言語などでコンパイルされ、ハー
ドディスク818に格納された実行可能プログラム・モ
ジュールまたは関数である。
【0035】図9において、形状入力ブロック902
は、メッシュ分割すべき入力形状を定義し、要素分割に
際して必要な情報を提供するもので、メッシュ分割すべ
き入力形状を定義する手段と、この形状から、これらを
構成する頂点、稜線、面、空間などの位相要素を得る手
段と、これらの位相要素の位置と形状などの幾何情報を
得る手段とから構成される。
【0036】三角形要素分割ブロック904は、形状入
力ブロック902から順次、必要な位相的・幾何的な情
報を得て、メッシュ・ノードを配置するとともに三角形
メッシュ要素を発生するものである。
【0037】より具体的には、三角形要素分割ブロック
904は、形状入力ブロック902からの情報に基づ
き、入力された形状の頂点と、稜線と、面上に、例えば
本願出願人に係る特願平6−19226号明細書に記載
されている技法でノードを配置し、配置されたノードか
らDelaunayの方法に基づき三角形要素を発生する処理を
行う。
【0038】メッシュ出力ブロック906は、三角形要
素分割ブロック904によって生成された三角形要素か
ら、幾何情報、すなわちノードの座標値と、位相情報、
すなわちどのノードとどのノードが接続されているかの
情報を抽出して、本出願に係る処理を行う四角形メッシ
ュ変換ブロック908に抽出した情報を出力する。そこ
で以下、四角形メッシュ変換ブロック908の処理につ
いて詳細に説明する。
【0039】C.四角形メッシュ変換処理 図10には、本発明に係る四角形メッシュ変換処理の概
要フローチャートが示されている。以下、適宜、図11
以下の具体的な三角形メッシュ分割されたを参照しつ
つ、図10の各ステップについて説明する。
【0040】C1.三角メッシュの隣接グラフ生成 図10のステップ1002では、メッシュの三角形の中
心点をグラフの点とし、三角形どうしの隣接関係を辺と
するグラフGt(Vt,Et)を構成する。一つの三角形の周囲
には少なくとも一つ、多くとも三つの三角形が隣接す
る。したがって、グラフGt(Vt,Et)は平面・単純・連結
グラフであり、すべての点には一つから三つの辺が接続
する。例えば、図9の三角形要素分割ブロック904に
より分割され、メッシュ出力ブロック906によって出
力された三角形メッシュが図11のようなものであると
する(図11には、便宜上、各三角形の中点が示されて
いる)。すると、三角形の隣接グラフGt(Vt,Et)は、図
12のようになる。図12の一部を拡大した図が、図1
3である。図13からは、三角形の中心点が、隣接グラ
フGt(Vt,Et)の頂点Vtを構成し、三角形の中心点どうし
を結ぶ線が、辺Etを構成することが示されている。
【0041】C2.三角形から境界への距離の算出 ステップ1004では、「頂点から境界への距離」、す
なわち三角形要素の各頂点から領域境界(図12及び図
13では、境界領域は、参照番号1202で示されてい
る)まで最短で何本の辺を通って領域境界に到達できる
かを以下のように算出する。三角形の頂点のうち境界上
の頂点の距離を0と定義する(この距離は、幾何的な距
離ではなく、境界領域からの辺の本数という、いわば位
相的距離であることに留意されたい)。
【0042】そうして、i = 0, 1, 2,... の順にす
べてのノードに距離が与えられるまで、「距離が i の
頂点に接続されている頂点のうち、まだ距離が定義され
ていないものに対してその距離を i+1 とする」という
作業をすべての頂点に距離が定義されるまで繰り返す。
【0043】さらに、各三角形要素ごとに、これを構成
する三頂点の境界への距離を合計した値を「三角形要素
から境界への距離」として算出する。
【0044】C3.領域の帯状小領域への分割 次に、ステップ1006では、このように定義された三
角形から境界への距離に応じて、全三角形を小領域Ωi
にグループ分けする。小領域Ωiには距離が3iと3i+1と3
i+2の三角形が含まれる。この小領域は図7に示すよう
に元の領域Ωを帯状に切り分けたものとなっている。境
界に隣接するものが小領域Ω0 であり,以下Ω1, Ω2,
Ω3, ...の順に領域Ωの内部に位置する。
【0045】さて、このように領域がグループ分けされ
たとき、同一小領域内の三角形を接続する辺だけを残し
て、それ以外の全辺をグラフGt(Vt,Et) から消去したも
のをグラフGs(Vt,Es)とする(ここでグラフGsにおいて点
の集合はグラフGtと同じVtであることに注意された
い)。
【0046】図12の図形で、このようにグループ分け
された三角形の境界を太線で示すと、図14のようにな
る。すなわち、図14で、参照番号1402、140
4、及び1406で示すのが、グループの境界線であ
る。
【0047】C4.無効辺の消去 ステップ1008では、グラフGsのすべての辺につい
て、両端の2点に対応する二つの三角形を貼り合わせて
できる四角形が凸ではない場合には、その辺をグラフGs
(Vt,Es)から消去する。尚、四角形の少なくとも1つの
内角が180゜よりもわずかに小さい場合、それは一応
凸四角形であるが、この実施例では、四角形の最大の内
角に着目して、それが、180゜よりも十分小さい値で
ないとき(例えば160゜以上であるとき)、無効辺の
消去の対象とする。無効辺の消去の対象と見なす閾値と
なる最大の内角の値は、個々の適用技術で異なる。こう
してできたグラフをGc(Vt,Ec)とする(図15参照)。
そのような箇所は、例えば参照番号1502、150
4、1506及び1508として示されている箇所であ
る。
【0048】C5.マッチングのための三角形キュー生
成 ステップ1010では、グラフGc(Vt,Ec)を構成する点
(三角形)のうち端にあるもの、すなわち接続する辺が
一つである点をキューQにいれる。同時に接続する辺が0
の点、すなわち孤立している三角形に処理済みマークを
つける。
【0049】C6.マッチング ステップ1012では、マッチング処理が行われる。こ
こでいうマッチングとは、グラフGc(Vt, Ec)を以下の三
種類のサブグラフだけを元とする集合に変換することで
ある。
【0050】サブグラフ1 : 二つの点と両者を接続す
る一つの辺からなるサブグラフ サブグラフ2 : 一つの孤立点からなるサブグラフ サブグラフ3 : 星型に連結された四つの点と三つの辺
からなるサブグラフ
【0051】サブグラフ1,2,3はそれぞれ図4、図
5及び図6に示した変換法1,2,3に対応する。キュ
ーQが空でない場合には先頭から一つの点Viをとり、こ
れに隣接する点Vjがあれば、この点の接続状況に応じて
以下の処理を選んで行う。ただし、点Viに処理済みマー
クがついていれば処理なしでキューQから捨てられるも
のとする。キューQが空である場合にも、ケース6とケ
ース7をチェックする。マッチングが全て終了したこと
を示すケース7が起こるまでは以上の処理が繰り返され
る。
【0052】ケース1:点VjがノードVi以外に隣接する
点を持たない場合(サブグラフ1の場合、図16参照) 処理1:点ViをキューQから除き、両点に処理済みマー
クを付ける。
【0053】ケース2:点Viが孤立点の場合(サブグラ
フ2の場合、図17参照) 処理2:点ViをキューQから除き、処理済みマークを付
ける。
【0054】ケース3:点Vjが点Vi以外に隣接する二つ
の点VkとVlをもち、VkとVlがVj以外にどの点とも隣接し
ていない場合(サブグラフ3の場合、図18参照) 処理3:点Vi, Vj, Vk, Vlの全てに処理済みマークを付
ける。
【0055】ケース4:点Vjが点Vi以外に隣接する点Vk
を一つもつ場合(図19参照) 処理4:点ViをキューQから除き、点Viと点Vjに処理済
みマークを付ける。点Vjから点Vkに接続する辺を消去す
る。辺の消去後、点Vkが孤立点ならば処理済みマークを
付け、隣接する点を一つ持つならばキューQ の末尾に挿
入する。
【0056】ケース5:点Vjが点Vi以外に隣接する二つ
の点VkとVlをもち、VkとVlの少なくとも一方がVj以外に
隣接する点を持つ場合(図20参照) 処理5:点ViをキューQから除き、点Viと点Vjに処理済
みマークを付ける。点Vjから点Vkと点Vlに接続する二辺
を消去する。辺の消去後、点Vkと点Vlそれぞれについ
て、孤立点ならば処理済みマークを付け、隣接する点を
一つ持つならばキューQ の末尾に挿入する。
【0057】ケース6:キューQが空で未処理の点があ
る場合(図21参照) 処理6:未処理の点Vj, Vkをつなぐエッジを任意に選ん
で消去する。辺を消去したあとに点Vj, Vkのうち隣接点
数がひとつのものすべてを選びキューQの末尾に加え
る。
【0058】ケース7:キューQが空で全ての点が処理
済みの場合 処理7:ステップ1014の四角形への変換処理に進む
【0059】C6.四角形への変換 ステップ1012が終わると、グラフGc(Vt,Ec)は以下
の三種類のサブグラフ1,2,3のみから構成されるグ
ラフGm(Vt,Em)に変換される(図22参照)。そこで、
ステップ1014では、このグラフGmからサブグラフを
一つずつ抽出してその表現する領域を以下のように四角
形に変換してゆく。
【0060】サブグラフ1(図16)に対する処理:二
つの点が表現する三角形を貼り付けて四角形とする。こ
の四角形の四辺の中点と内部に一点を加えることによ
り、さらに四つの四角形に分割する(図4参照)。 サブグラフ2(図17)に対する処理:点が表現する三
角形の三辺の中点と内部に一点を加えることにより、三
つの四角形に分割する(図5参照)。 サブグラフ3(図18)に対する処理:四つの点が表現
する三角形の和形状をとる。その外周を構成する六辺の
中点と内部に七点を加えることにより、12個の四角形
に分割する(図6参照)。
【0061】このような処理の結果、図23に示すよう
な四角形メッシュが得られる。
【0062】尚、上記の処理は、この方法は、図24に
示すように、領域内部に境界2402がある三角形メッ
シュに対しても同様に適用できる。このように内部境界
を扱えることは、有限要素法において領域内部に境界条
件を定義する際に重要となる。このような内部境界を扱
うためには、上記ステップ1004で、外部境界のみな
らず、内部境界上でも、「境界上の頂点の距離を0と定
義する」だけでよく、それによって、図14のグループ
Ω間の境界線1402、1404及び1406を地図の
等高線に見立てると、内部境界は、「谷」に対応するこ
とになる。従って、図24の三角形メッシュに図10の
処理を適用すると、図25に示すような内部境界204
2を保存した四角形メッシュが得られる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
三角形要素から境界への距離を定義すること、これを用
いて領域を帯状の小領域に分けること、及び小領域ごと
にマッチングをとる、という処理によって、三角形メッ
シュから、前記要件1〜5をすべて満たす四角形メッシ
ュを自動的に生成するシステム及び方法が提供される。
【0064】尚、上記実施例では、ステップ1012
で、サブグラフ1 : 二つの点と両者を接続する一つの
辺からなるサブグラフ、サブグラフ2 : 一つの孤立点
からなるサブグラフ、及びサブグラフ3 : 星型に連結
された四つの点と三つの辺からなるサブグラフ、の3種
類のサブグラフを作成するようにマッチング処理が行わ
れたが、適用例に応じて、サブグラフ1とサブグラフ2
だけを作成するようにマッチング処理を行うようにして
も、十分に良好な四角形メッシュが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 貴之 神奈川県大和市下鶴間1623番地14 日本ア イ・ビー・エム株式会社 東京基礎研究所 内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンピュータの演算処理によって、四角形
    メッシュを自動生成する方法であって、 (a) 少なくとも1つの面と、該面に隣接する境界線をも
    つ図形データを入力する段階と、 (b) 上記面を三角形メッシュに分割する段階と、 (c) 上記分割された三角形メッシュを構成する各々の三
    角形要素のうち、隣接する三角形要素どうしを接続する
    隣接グラフを作成する段階と、 (d) 上記各々の三角形要素に関して、上記境界線からの
    位相的距離を計算する段階と、 (e) 上記境界線からの位相的距離からの距離の値に応じ
    て、上記三角形要素を、帯状の領域に分割する段階と、 (f) 上記隣接グラフのうち、上記同一の帯状の領域内に
    ある上記三角形要素を接続する辺のみを残して他の辺を
    消去する段階と、 (g) 上記段階(f)で作成されたグラフの頂点を順次辿
    り、(1) 2つの頂点を接続する1つの辺のみからなるサ
    ブグラフ、(2) 1つの孤立する頂点からなるサブグラ
    フ、のうちのどちらかになるように必要に応じて辺を消
    去する段階と、 (h) 2つの頂点を接続する1つの辺のみからなるサブグ
    ラフに対しては、該2つの頂点が表現する三角形を結合
    して四角形を形成し、該四角形を4分割することによっ
    て4個の四角形を形成する段階と、 (i) 1つの孤立する頂点からなるサブグラフに対して
    は、該1つの頂点が表現する三角形を3分割することに
    よって3つの四角形を形成する段階を有する、 四角形メッシュの生成方法。
  2. 【請求項2】上記四角形を形成する前に、隣接する2つ
    の三角形を結合した四角形が特定の形状であることに応
    答して、該隣接する2つの三角形を結ぶ隣接グラフの辺
    を消去する段階をさらに有する、請求項1に記載の四角
    形メッシュの生成方法。
  3. 【請求項3】上記四角形の特定の形状が、その少なくと
    も1つの内角が、180゜に近いかそれ以上の値である
    ことである、請求項2に記載の四角形メッシュの生成方
    法。
  4. 【請求項4】上記四角形の特定の形状が、凹であること
    である、請求項3に記載の四角形メッシュの生成方法。
  5. 【請求項5】上記位相的距離が、1つの三角形要素の3
    つの頂点毎の上記境界線からの辺の数の和である、請求
    項1に記載の四角形メッシュの生成方法。
  6. 【請求項6】コンピュータの演算処理によって、四角形
    メッシュを自動生成する方法であって、 (a) 少なくとも1つの面と、該面に隣接する境界線をも
    つ図形データを入力する段階と、 (b) 上記面を三角形メッシュに分割する段階と、 (c) 上記分割された三角形メッシュを構成する各々の三
    角形要素のうち、隣接する三角形要素どうしを接続する
    隣接グラフを作成する段階と、 (d) 上記各々の三角形要素に関して、上記境界線からの
    位相的距離を計算する段階と、 (e) 上記境界線からの位相的距離からの距離の値に応じ
    て、上記三角形要素を、帯状の領域に分割する段階と、 (f) 上記隣接グラフのうち、上記同一の帯状の領域内に
    ある上記三角形要素を接続する辺のみを残して他の辺を
    消去する段階と、 (g) 上記段階(f)で作成されたグラフの頂点を順次辿
    り、(1) 2つの頂点を接続する1つの辺のみからなるサ
    ブグラフ、(2) 1つの孤立する頂点からなるサブグラ
    フ、または(3) 星型に連結された4つの頂点と3個の辺
    からなるサブグラフ、のうちのどれかになるように必要
    に応じて辺を消去する段階と、 (h) 2つの頂点を接続する1つの辺のみからなるサブグ
    ラフに対しては、該2つの頂点が表現する三角形を結合
    して四角形を形成し、該四角形を4分割することによっ
    て4個の四角形を形成する段階と、 (i) 1つの孤立する頂点からなるサブグラフに対して
    は、該1つの頂点が表現する三角形を3分割することに
    よって3つの四角形を形成する段階と、 (j) 星型に連結された4つの頂点と3つの辺からなるサ
    ブグラフに対しては、該4つの頂点が表現する4つの三
    角形を結合し、それを12個の四角形に分割することに
    よって、四角形を形成する段階を有する、 四角形メッシュの生成方法。
  7. 【請求項7】上記四角形を形成する前に、隣接する2つ
    の三角形を結合した四角形が特定の形状であることに応
    答して、該隣接する2つの三角形を結ぶ隣接グラフの辺
    を消去する段階をさらに有する、請求項6に記載の四角
    形メッシュの生成方法。
  8. 【請求項8】上記四角形の特定の形状が、その少なくと
    も1つの内角が、180゜に近いかそれ以上の値である
    ことである、請求項7に記載の四角形メッシュの生成方
    法。
  9. 【請求項9】上記四角形の特定の形状が、凹であること
    である、請求項8に記載の四角形メッシュの生成方法。
  10. 【請求項10】上記位相的距離が、1つの三角形要素の
    3つの頂点毎の上記境界線からの辺の数の和である、請
    求項6に記載の四角形メッシュの生成方法。
  11. 【請求項11】コンピュータの演算処理によって、四角
    形メッシュを自動生成するシステムであって、 (a) 少なくとも1つの面と、該面に隣接する境界線をも
    つ図形データを入力する手段と、 (b) 上記面を三角形メッシュに分割する手段と、 (c) 上記分割された三角形メッシュを構成する各々の三
    角形要素のうち、隣接する三角形要素どうしを接続する
    隣接グラフを作成する手段と、 (d) 上記各々の三角形要素に関して、上記境界線からの
    位相的距離を計算する手段と、 (e) 上記境界線からの位相的距離からの距離の値に応じ
    て、上記三角形要素を、帯状の領域に分割する手段と、 (f) 上記隣接グラフのうち、上記同一の帯状の領域内に
    ある上記三角形要素を接続する辺のみを残して他の辺を
    消去する手段と、 (g) 上記手段(f)で作成されたグラフの頂点を順次辿
    り、(1) 2つの頂点を接続する1つの辺のみからなるサ
    ブグラフ、(2) 1つの孤立する頂点からなるサブグラ
    フ、のうちのどちらかになるように必要に応じて辺を消
    去する手段と、 (h) 2つの頂点を接続する1つの辺のみからなるサブグ
    ラフに対しては、該2つの頂点が表現する三角形を結合
    して四角形を形成し、該四角形を4分割することによっ
    て4個の四角形を形成し、1つの孤立する頂点からなる
    サブグラフに対しては、該1つの頂点が表現する三角形
    を3分割することによって3つの四角形を形成すること
    により、四角形を形成する手段を有する、 四角形メッシュ生成システム。
  12. 【請求項12】上記四角形を形成する前に、隣接する2
    つの三角形を結合した四角形が特定の形状であることに
    応答して、該隣接する2つの三角形を結ぶ隣接グラフの
    辺を消去する手段をさらに有する、請求項11に記載の
    四角形メッシュ生成システム。
  13. 【請求項13】上記四角形の特定の形状が、その少なく
    とも1つの内角が、180゜に近いかそれ以上の値であ
    ることである、請求項12に記載の四角形メッシュ生成
    システム。
  14. 【請求項14】上記四角形の特定の形状が、凹であるこ
    とである、請求項13に記載の四角形メッシュ生成シス
    テム。
  15. 【請求項15】上記位相的距離が、1つの三角形要素の
    3つの頂点毎の上記境界線からの辺の数の和である、請
    求項11に記載の四角形メッシュ生成システム。
  16. 【請求項16】コンピュータの演算処理によって、四角
    形メッシュを自動生成するシステムであって、 (a) 少なくとも1つの面と、該面に隣接する境界線をも
    つ図形データを入力する手段と、 (b) 上記面を三角形メッシュに分割する手段と、 (c) 上記分割された三角形メッシュを構成する各々の三
    角形要素のうち、隣接する三角形要素どうしを接続する
    隣接グラフを作成する手段と、 (d) 上記各々の三角形要素に関して、上記境界線からの
    位相的距離を計算する手段と、 (e) 上記境界線からの位相的距離からの距離の値に応じ
    て、上記三角形要素を、帯状の領域に分割する手段と、 (f) 上記隣接グラフのうち、上記同一の帯状の領域内に
    ある上記三角形要素を接続する辺のみを残して他の辺を
    消去する手段と、 (g) 上記手段(f)で作成されたグラフの頂点を順次辿
    り、(1) 2つの頂点を接続する1つの辺のみからなるサ
    ブグラフ、(2) 1つの孤立する頂点からなるサブグラ
    フ、または(3) 星型に連結された4つの頂点と3個の辺
    からなるサブグラフ、のうちのどれかになるように必要
    に応じて辺を消去する手段と、 (h) 2つの頂点を接続する1つの辺のみからなるサブグ
    ラフに対しては、該2つの頂点が表現する三角形を結合
    して四角形を形成し、該四角形を4分割することによっ
    て4個の四角形を形成し、1つの孤立する頂点からなる
    サブグラフに対しては、該1つの頂点が表現する三角形
    を3分割することによって3つの四角形を形成し、星型
    に連結された4つの頂点と3つの辺からなるサブグラフ
    に対しては、該4つの頂点が表現する4つの三角形を結
    合し、それを12個の四角形に分割することによって、
    四角形を形成する手段を有する、 四角形メッシュ生成システム。
  17. 【請求項17】上記四角形を形成する前に、隣接する2
    つの三角形を結合した四角形が特定の形状であることに
    応答して、該隣接する2つの三角形を結ぶ隣接グラフの
    辺を消去する手段をさらに有する、請求項16に記載の
    四角形メッシュ生成システム。
  18. 【請求項18】上記四角形の特定の形状が、その少なく
    とも1つの内角が、180゜に近いかそれ以上の値であ
    ることである、請求項17に記載の四角形メッシュ生成
    システム。
  19. 【請求項19】上記四角形の特定の形状が、凹であるこ
    とである、請求項18に記載の四角形メッシュ生成シス
    テム。
  20. 【請求項20】上記位相的距離が、1つの三角形要素の
    3つの頂点毎の上記境界線からの辺の数の和である、請
    求項16に記載の四角形メッシュ生成システム。
JP6271966A 1994-11-07 1994-11-07 四角形メッシュの生成方法及びシステム Expired - Fee Related JP2642070B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6271966A JP2642070B2 (ja) 1994-11-07 1994-11-07 四角形メッシュの生成方法及びシステム
US08/549,361 US5774124A (en) 1994-11-07 1995-10-27 Finite element modeling method and computer system for converting a triangular mesh surface to a quadrilateral mesh surface

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6271966A JP2642070B2 (ja) 1994-11-07 1994-11-07 四角形メッシュの生成方法及びシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08138082A true JPH08138082A (ja) 1996-05-31
JP2642070B2 JP2642070B2 (ja) 1997-08-20

Family

ID=17507295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6271966A Expired - Fee Related JP2642070B2 (ja) 1994-11-07 1994-11-07 四角形メッシュの生成方法及びシステム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5774124A (ja)
JP (1) JP2642070B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0927048A (ja) * 1995-07-07 1997-01-28 Yaskawa Electric Corp メッシュ生成方法および装置
JP2003178100A (ja) * 2001-12-11 2003-06-27 Fuji Heavy Ind Ltd 流体解析方法、及び、その流体解析方法を用いた流体解析装置
WO2006132194A1 (ja) * 2005-06-07 2006-12-14 Sony Corporation 情報処理装置及び情報処理方法、画像処理装置及び画像処理方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP2008129779A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Kanto Auto Works Ltd 有限要素解析のメッシュデータ自動変換方法及び装置
JP2012198654A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Sumitomo Rubber Ind Ltd フィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法
US8643897B2 (en) 2011-01-06 2014-02-04 Seiko Epson Corporation Image processing device, image processing method, and image processing program
EP3104335A1 (en) 2015-06-11 2016-12-14 Hitachi, Ltd. Analysis model creation assistance system, analysis model creation assistance device and analysis model creation assistance program
US11520945B2 (en) 2016-01-13 2022-12-06 Hitachi, Ltd. Modeling support system, modeling support method, and modeling support program

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6101450A (en) * 1997-06-03 2000-08-08 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Stress analysis using a defect-free four-node finite element technique
US6208347B1 (en) * 1997-06-23 2001-03-27 Real-Time Geometry Corporation System and method for computer modeling of 3D objects and 2D images by mesh constructions that incorporate non-spatial data such as color or texture
US5949425A (en) * 1997-11-25 1999-09-07 Terrain Experts, Inc. Terrain representation with polygonal seams
US6356263B2 (en) 1999-01-27 2002-03-12 Viewpoint Corporation Adaptive subdivision of mesh models
JP2001022962A (ja) * 1999-06-25 2001-01-26 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 領域分割処理装置およびその方法
DE69901959T2 (de) * 1999-09-03 2003-02-27 Autodesk, Inc. Anwenderdefinierbare Parameter zur Finite-Element-Analyseberechnung in einem Cad-Programm
US6704010B1 (en) * 2000-09-05 2004-03-09 Nvidia Corporation System, method and article of manufacture for rendering triangular patches using hardware equipped for handling quadrilateral patches
US7046245B2 (en) 2001-10-10 2006-05-16 Sony Computer Entertainment America Inc. System and method for environment mapping
US6970165B2 (en) * 2002-12-19 2005-11-29 Ford Motor Company Method and system for optimizing a finite element mesh
US8133115B2 (en) * 2003-10-22 2012-03-13 Sony Computer Entertainment America Llc System and method for recording and displaying a graphical path in a video game
JP4664023B2 (ja) * 2004-08-31 2011-04-06 国立大学法人北海道大学 解析用四面体メッシュ生成装置
US20060071933A1 (en) 2004-10-06 2006-04-06 Sony Computer Entertainment Inc. Application binary interface for multi-pass shaders
US7349066B2 (en) * 2005-05-05 2008-03-25 Asml Masktools B.V. Apparatus, method and computer program product for performing a model based optical proximity correction factoring neighbor influence
US7636126B2 (en) 2005-06-22 2009-12-22 Sony Computer Entertainment Inc. Delay matching in audio/video systems
US7965859B2 (en) 2006-05-04 2011-06-21 Sony Computer Entertainment Inc. Lighting control of a user environment via a display device
US7880746B2 (en) 2006-05-04 2011-02-01 Sony Computer Entertainment Inc. Bandwidth management through lighting control of a user environment via a display device
US20080002889A1 (en) * 2006-06-02 2008-01-03 Kenji Shimada Systems and methods for extracting an approximated medial surface from a thin-wall solid
US10786736B2 (en) 2010-05-11 2020-09-29 Sony Interactive Entertainment LLC Placement of user information in a game space
US9342817B2 (en) 2011-07-07 2016-05-17 Sony Interactive Entertainment LLC Auto-creating groups for sharing photos
CN104890237B (zh) * 2015-04-30 2017-08-01 北京敏速自动控制设备有限公司 3d打印方法及系统
CN110599397B (zh) * 2019-09-20 2021-04-23 中国科学技术大学 一种橘皮成形艺术设计方法及装置
CN116029858A (zh) * 2023-02-27 2023-04-28 云南云金地科技有限公司 一种等积等价的土地划分方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3889107A (en) * 1972-10-16 1975-06-10 Evans & Sutherland Computer Co System of polygon sorting by dissection
US4534813A (en) * 1982-07-26 1985-08-13 Mcdonnell Douglas Corporation Compound curve-flat pattern process
US4646251A (en) * 1985-10-03 1987-02-24 Evans & Sutherland Computer Corporation Computer graphics, parametric patch parallel subdivision processor
JPS63140373A (ja) * 1986-12-02 1988-06-11 Oki Electric Ind Co Ltd Cad/cam装置における板金展開方法
US4930092A (en) * 1987-01-20 1990-05-29 Auto-Trol Technology Corporation Polygon display apparatus and method
US4785399A (en) * 1987-03-03 1988-11-15 International Business Machines Corporation Shaping geometric objects by cumulative translational sweeps
US4933889A (en) * 1988-04-29 1990-06-12 International Business Machines Corporation Method for fine decomposition in finite element mesh generation
US5020002A (en) * 1988-12-20 1991-05-28 Sun Microsystems, Inc. Method and apparatus for decomposing a quadrilateral figure for display and manipulation by a computer system
US5128872A (en) * 1988-12-20 1992-07-07 Sun Microsystems, Inc. Method and apparatus for determining line positions for display and manipulation by a computer system
AU625400B2 (en) * 1989-01-13 1992-07-09 Sun Microsystems, Inc. Apparatus and method for loading coordinate registers for use with a graphics subsystem utilizing an index register
US5125038A (en) * 1991-01-22 1992-06-23 International Business Machine Corporation Face and edge trim method for an automatic mesh generation system
US5315537A (en) * 1991-04-08 1994-05-24 Blacker Teddy D Automated quadrilateral surface discretization method and apparatus usable to generate mesh in a finite element analysis system
US5553206A (en) * 1993-02-12 1996-09-03 International Business Machines Corporation Method and system for producing mesh representations of objects
AU7603994A (en) * 1993-08-27 1995-03-21 Apple Computer, Inc. System and method for generating smooth low degree polynomial spline surfaces over irregular meshes
JP2603902B2 (ja) * 1994-02-16 1997-04-23 日本アイ・ビー・エム株式会社 自動メッシュ生成方法及びシステム

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0927048A (ja) * 1995-07-07 1997-01-28 Yaskawa Electric Corp メッシュ生成方法および装置
JP2003178100A (ja) * 2001-12-11 2003-06-27 Fuji Heavy Ind Ltd 流体解析方法、及び、その流体解析方法を用いた流体解析装置
WO2006132194A1 (ja) * 2005-06-07 2006-12-14 Sony Corporation 情報処理装置及び情報処理方法、画像処理装置及び画像処理方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP4780106B2 (ja) * 2005-06-07 2011-09-28 ソニー株式会社 情報処理装置及び情報処理方法、画像処理装置及び画像処理方法、並びにコンピュータ・プログラム
US8224089B2 (en) 2005-06-07 2012-07-17 Sony Corporation Information processing device and information processing method, image processing device and image processing method, and computer program
JP2008129779A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Kanto Auto Works Ltd 有限要素解析のメッシュデータ自動変換方法及び装置
JP4592101B2 (ja) * 2006-11-20 2010-12-01 関東自動車工業株式会社 有限要素解析のメッシュデータ自動変換装置
US8643897B2 (en) 2011-01-06 2014-02-04 Seiko Epson Corporation Image processing device, image processing method, and image processing program
JP2012198654A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Sumitomo Rubber Ind Ltd フィラー配合ゴムの有限要素モデルの作成方法
EP3104335A1 (en) 2015-06-11 2016-12-14 Hitachi, Ltd. Analysis model creation assistance system, analysis model creation assistance device and analysis model creation assistance program
US11520945B2 (en) 2016-01-13 2022-12-06 Hitachi, Ltd. Modeling support system, modeling support method, and modeling support program

Also Published As

Publication number Publication date
JP2642070B2 (ja) 1997-08-20
US5774124A (en) 1998-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2642070B2 (ja) 四角形メッシュの生成方法及びシステム
JP3344597B2 (ja) グラフィック画像をテッセレーション化する方法および装置
US6600485B1 (en) Polygon data generation method and image display apparatus using same
US6323863B1 (en) Object structure graph generation and data conversion using the same
US8537158B2 (en) Parallel triangle tessellation
US20040090437A1 (en) Curved surface image processing apparatus and curved surface image processing method
Sheffer et al. Smoothing an overlay grid to minimize linear distortion in texture mapping
US20240153123A1 (en) Isogeometric Analysis Method Based on a Geometric Reconstruction Model
CN109003333B (zh) 基于纹理的交互式网格模型裁切方法、装置及建模设备
CN110084894B (zh) 三维模型的局部放大展示方法、装置与电子设备
JPH04289984A (ja) ビット平面マスキングを用いた消去表面表示システムおよびその方法
JPH0350679A (ja) コンピュータモデルシステム
CN107886569B (zh) 一种基于离散李导数的测度可控的曲面参数化方法及系统
CN116071519A (zh) 基于调和映射生成网格模型的图像处理方法和装置
JP3650355B2 (ja) 幾何学モデルのレンダリングを加速するコンピュータ・システム、方法およびコンピュータ・プログラム
CN113724401A (zh) 一种三维模型切割方法、装置、计算机设备和存储介质
JP2002245098A (ja) 六面体メッシュ生成方法および装置
US8717356B2 (en) Display processing method and apparatus
Zhu et al. Analytical solutions for sketch-based convolution surface modeling on the GPU
JPH08153214A (ja) 3次元直交格子データの生成方法
Zhuo et al. Curvature-based offset distance: Implementations and applications
JPH0623989B2 (ja) 境界表現ソリツド・モデリング・システム
WO2004053741A1 (ja) 三角形と線分の交点計算方法とそのプログラム
JP2005149245A (ja) Cadシステム、曲面解析装置、曲面再生装置、その方法及びそのプログラム
Kolb et al. Fair surface reconstruction using quadratic functionals

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees