JPH081375A - 流体機器 - Google Patents

流体機器

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JPH081375A
JPH081375A JP6158247A JP15824794A JPH081375A JP H081375 A JPH081375 A JP H081375A JP 6158247 A JP6158247 A JP 6158247A JP 15824794 A JP15824794 A JP 15824794A JP H081375 A JPH081375 A JP H081375A
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勉 小沼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 河川水や海水等の流体に使用される流体機器
等の、特にキャビテーションにより壊食を受ける部材表
面に、耐壊食性、耐食性並びに溶接施工性が優れた表面
処理を施し強化した流体機器を提供する。 【構成】 含Ni−13Cr鋼製機器部材の耐壊食性を
強化するために、その損傷部表面領域を、重量%で、
C:0.10〜0.30%、Si:1%以下、Mn:2
%以下、Cr:16.00〜23.00%、Ni:1.
00〜8.00%、Co:2.00〜9.00%あるい
はさらにMo:0.50〜5.00%、N:0.05〜
0.20%、V:0.50%以下、Ti:0.50%以
下、Nb:0.50%以下、W:0.50%以下の少な
くとも1種を含み、オーステナイト鋼の溶接肉盛層を、
厚さ5〜20mmの範囲で形成させて表面を処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電専用及び揚水発電
用水車等の流体機器に係り、特に部材のキャビテーショ
ン・エロージョン(壊食)による損傷部に、予めその領
域あるいは損傷後の領域に、耐壊食性及び耐溶接割れ性
を有する溶接材料で補修肉盛した含Ni13Crマルテ
ンサイト系ステンレス鋼製流体機器に関する。
【0002】
【従来の技術】河川水や海水等の流体中で高速回転及び
高速流水に曝される水車機器にはその局部的領域に振
動、騒音及び効率の低下を起こす原因となるキャビテー
ションを発生する。さらに、その部材表面はキャビテー
ション・エロージョンによる損傷(壊食)を受ける。そ
こで、特に大型機器となる水車ランナ材には、従来材に
比べ、耐壊食性及び強度特性が優れている含Ni−13
Cr鋳鋼の使用が主流となっている。しかしながら、大
型化あるいは高速化等運転条件によって壊食による損傷
を受け、その補修技術が要望されている。
【0003】一般に、これらの損傷を抑制する耐壊食性
溶接材料としては、JIS:Z3251やAWS:A
5.13に規格化されているCr、Ni、Mo等を含む
ステライトと呼ばれるCo基合金が知られている。しか
しながら、この溶接材料はCoを多量に含むため高価で
あり、かつ、その肉盛層はC含有量(0.90〜3.0
0%)が高く高硬度(ビッカース硬さ;400〜55
0)を有するため、特に肉盛領域が広くなると溶接割れ
感受性が高くなるとともに、肉盛層表面の加工性に難が
生ずる。そこで、溶接割れ感受性を考慮し、母材表面に
中間層としてオーステナイト系溶接材料による肉盛層を
設けた場合でも、高温(550〜650℃)の予熱及び
後熱処理が施されている。
【0004】従って、実機での狭い個所の補修溶接作業
においては作業者の安全性が阻害される問題も多く、作
業性ならびに経済的にも課題が残る。そこで、上記の理
由等により、現在の水車部材等の補修溶接には耐壊食性
はCo基合金系溶接材料に比べ非常に劣るものの、予熱
温度を低く押さえ、かつ耐溶接割れ性の優れた比較的安
価なJIS:Z3251やAWS:A5.4に規格化さ
れているD(E)−308、D(E)−309やD
(E)−309Mo等のオーステナイト系溶接材料が多
く使用されている。
【0005】しかしながら、最近の大型化、高速化等の
流体機器の過酷な使用条件下における現用の補修用溶接
材料ではキャビテーション及び土砂による損傷に対し
て、十分な特性を発揮し得ない課題が多くなり、さら
に、海水等腐食環境下での使用も要望され、耐食性も加
味した耐壊食性・摩耗性材料の適用化が要求されてい
る。以上記述したように、水車等流体機械構成部材のキ
ャビテーション及び土砂による損傷を抑制する補修等表
面処理溶接肉盛材料としては、耐壊食性、耐食性並びに
溶接施工性が優れている特性を兼備するものが望まし
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、加工
硬化性を向上させるとともに、さらに耐食性、組織の安
定化や微細化等を図った耐壊食性、耐摩耗性並びに耐溶
接割れ性の優れたオーステナイト系溶接材料で肉盛層を
形成させた流体機器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、河川水や海水中の流体中で高速回転又は
高速流の液体中でキャビテーションによる壊食を受ける
流体機器において、該機器は重量でC:0.01〜0.
06%、Ni:6.0%以下及びCr:10〜14%を
含む13Crマルテンサイト系ステンレス鋼からなり、
該機器部材の表面部分に、重量でC:0.10〜0.3
0%、Si:1%以下、Mn:2%以下、Cr:16.
00〜23.00%、Ni:1.00〜8.00%、C
o:2.00〜9.00%で、かつNi+Coを6.0
0〜12.00%を含有するオーステナイト鋼の溶接肉
盛層を形成させることとしたものである。
【0008】また、耐食性も要求される場合には、前記
の溶接肉盛層に、さらにMo:0.50〜5.00%、
N:0.05〜0.20%の少なくとも1種、特にMo
を含むのがよい。さらに、溶接金属の延性向上や組織微
細化を図るために、前記の溶接肉盛層が、V:0.50
%以下、Ti:0.50%以下、Nb:0.50%以
下、W:0.50%以下の少なくとも1種を含み、その
合計量が0.10〜0.50%を含むのがよい。一方、
本発明の溶接肉盛層の形成は、上記肉盛層の組成を有す
る棒状及び粉体を用いて溶接法により行うものである。
【0009】
【作用】次に、本発明で用いる溶接肉盛層を構成する成
分の限定理由について述べる。Cはオーステナイトの生
成元素であるが、材料の強度及び硬さを増し耐壊食性の
向上に有効な元素である。しかし、その量が0.10%
以下の場合は、溶接性は向上するものの、本発明組成範
囲では、オーステナイト相中にマルテンサイト相が生成
し、耐壊食性改善に有効な誘起マルテンサイト相の生成
による硬化領域が局部的となり効果が少ない。一方、
0.30%を越えると、Ni、Co、Cr量とのバラン
スもあるが、耐壊食性は向上するものの延性が著しく低
下し、溶接高温割れの発生が著しくなる。このため、耐
壊食性並びに溶接性を考慮すると、好ましくは0.10
〜0.30%、特に0.15〜0.26%が望ましい。
【0010】Siはフェライト生成元素であるが、通常
合金の溶解及び溶接時の脱酸のため1%以下で添加され
る。過度の添加は材料の靱性を低下するため、本発明で
のSi量は通常のオーステナイト系合金に含まれる1%
以下に限定する。Mnは通常、オーステナイト系鋼材の
脱酸・脱硫のために2%以下が添加され、過剰に添加す
ると湯流れ性を悪くし、溶接作業性を低下する。従っ
て、本発明によるMn量は2%以下に限定する。
【0011】NiとCoは本発明の耐壊食性の優れた溶
接材料を提供する重要なポイントとなる元素である。N
iはオーステナイト生成元素であり、Crと共存するこ
とによりマトリックスをオーステナイト相にして強度、
延性並びに靱性を向上させる。本発明の特徴は、キャビ
テーション破壊時の衝撃圧により、過度に不安定なオー
ステナイト組織を加工誘起マルテンサイトに変化させ、
特に耐壊食性を向上させることにある。従って、Niの
添加量はC及びCoの添加量と密接な関連を有するもの
の、耐壊食性にとって重要な意味を有する。そのために
は、Ni量を低く押さえることが望ましいが、オーステ
ナイト組織を保持するためにはCoの添加量を増加させ
る必要があり、その総和(Ni+Co)は重量で6〜1
2%とするのが良い。最適には8〜11%が良い。
【0012】すなわち、Niの添加は1〜8%までが良
く、残りはCoで代用することにより耐壊食性が向上す
る。しかし、NiとCoの複合比率において、Ni量が
多い場合は耐壊食性を考慮するとC量を0.15以下で
は良好な特性が得られない。Coは比較的弱いオーステ
ナイト生成元素であり、その生成能力はNiの1/3で
ある。このため、NiとCoの複合比率において、Ni
量が少ない場合は必然的にCoとC量を増加させる必要
がある。このCoとC量の増加が耐壊食性向上に有効に
作用する。しかしながら、C量は溶接割れの観点から、
0.30%以下とすべきである。そのためのCo量は2
%以上必要であり、9%以上添加しても耐壊食性を向上
する効果が小さい。特に、Niは2.0〜6.0%、C
oは5〜8.0%が良い。
【0013】Crはフェライト生成元素であるが、河川
水及び海水中における耐食性向上に有効であるととも
に、Niと共存し少量のフェライトを含むオーステナイ
ト組織を形成する。16%以下ではオーステナイト相中
にマルテンサイトを生成するとともに、23%以上では
フェライト量が増加し、延性、耐壊食性及び溶接性を劣
化させる。好ましくは17〜21%であるが、流体が海
水等の腐食性が強い場合は耐食性を考慮し19〜22%
とすることが望ましい。
【0014】Moは耐食性を改善するほか、肉盛層の生
地を強化し耐壊食性の改善に効果がある。本発明での主
のMo添加は、特に腐食性の高い海水等を流水として使
用する機器部材の耐壊食性を付与する場合の補修材料に
含ませることにある。しかし、0.5%以下では効果が
少なく、5%以上添加するとδフェライトを多量に生成
し溶接性に影響を及ぼす。そのため、本発明では耐食性
を考慮し、0.50〜5.00%に限定した。好ましく
は2.0〜3.0%が望ましい。
【0015】Nはオーステナイト相を安定にするととも
に、強度や耐エロージョン性を向上するのに有効な元素
である。しかし、本発明における添加は主に、CrやM
oの合計量が21〜25%以上となり、溶接性に影響す
るフェライトの生成を抑制するためである。過剰に添加
すると窒化物を形成し、靱性や耐食性に影響を及ぼすた
め0.05〜0.20%の範囲に限定した。
【0016】V、Ti、Nb、Wはともに炭化物形成元
素であるが、0.8%以下の添加は延性を向上させる。
従って、本発明では肉盛材の耐壊食性や溶接性に影響を
及ぼさない程度の少量添加により、肉盛材の延性向上を
図るためである。しかし、各元素とも、顕著な効果を示
すのは0.2%〜0.5%の範囲で、1.0%以上では
延性及び溶接性に影響を及ぼす。そこで、本発明では、
各元素の単独添加量を0.50%以下と限定した。しか
し、元素の単独添加でも十分その機能を発揮するが、各
元素ともほぼ同じ作用を有するため、複合添加も考慮
し、V+Ti+Nb+Wの合計量も0.20〜0.50
%の範囲に限定した。
【0017】残部はFe及び同伴する不純物からなり、
不純物としてP、S、As及びSbなどがあるが、これ
らの元素は延性、靱性を害する働きをするとともに溶接
性を低下するため極力少ない方が望ましい。さらに、本
発明では、肉盛層の延性を高めるためにCa、Mg、希
土類元素、Y等の酸化剤を加えることができる。それら
の1種又は2種の含有量は0.5%以下とすることが好
ましい。本発明においては、CとNi量とは密接な関係
があり、{70×C(重量%)+Ni(重量%)}の式
によって求められる値を15〜25とするのが好まし
い。Co量が2〜4%では20〜25とするのが好まし
い。
【0018】次に、肉盛層厚さを3〜20mmの範囲と
するのが好ましい。母材との希釈率は溶接棒による被覆
アーク溶接法やロッドによるTIG溶接法が約30〜3
5%、粉体を用いるプラズマアーク溶接法が約5〜7%
である。従って、粉体を用いるプラズマアーク溶接法の
場合は1層盛3mmの肉盛層でもその肉盛材の特性が得
られる。しかし、被覆アークやTIG溶接法の場合は母
材との希釈率が高いため、1層盛3mmの肉盛層ではそ
の特性を十分満足せず、それ以上の肉盛厚さが必要とな
る。
【0019】しかしながら、肉盛層が20mm以上とな
ると6層盛を超える重ね盛となり、母材や肉盛層への加
熱・冷却の熱履歴を繰り返すことになり、肉盛部の強度
特性等に悪影響を及ぼす因子となる。このようなことよ
り、損傷部の深さにもよるが、肉盛層は1〜6層盛とな
る3〜20mmに限定した。好ましくは、粉体プラズマ
アーク溶接法は表面仕上加工による切削量を含め3〜8
mm(1〜3層盛)、被覆アークやTIG溶接法は6〜
15mm(2〜5層盛)である。本発明における流体機
器用部材として、C0.01〜0.06%、Si1%以
下、Mn2%以下、Ni6%以下、Cr10〜14%、
Mo0.05〜0.5%を含有する13Cr5Ni鋳鋼
又は鍛鋼からなるものが好ましい。Ni量は4〜6%が
好ましい。熱処理は焼ならし焼戻し材のフェライト10
%以下を含むマルテンサイト組織が好ましい。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例より具体的に説明す
る。 実施例1 表1は5Ni−13Cr鋳鋼に肉盛溶接した本発明で用
いる被覆アーク溶着金属と、比較材の化学組成(重量
%)と磁歪振動式試験装置で得られた壊食量及びビッカ
ース硬さを示す。 No.1〜 No.7は本発明で用いる肉盛
材で、溶接棒は4φで被覆剤はライム・チタニア型であ
る。溶着金属の成分のうち、C、Si、Mn、Ni及び
Crの一部は溶接棒芯棒から添加し、他は被覆剤より添
加した。 No.8〜 No.10は比較材で、 No.8と No.9
が棒径4φの市販溶接材料D−308とD−309M
o、 No.10が現用の水車ランナ材として用いられてい
る5Ni−13Cr鋳鋼である。なお、肉盛溶接は予熱
及び層間温度を150℃、溶接電流140〜150A、
電圧23V、溶着速度約1kg/hで3層盛(肉盛層;約
10mm)した。なお、壊食試験及び硬さ試験は肉盛表
面層を2mm切削した面で行った。
【0021】
【表1】
【0022】表1より、本発明で用いる肉盛材は、従来
より補修溶接材料として用いられている比較材( No.8
と No.9)に比べ、硬さが高く、かつ、壊食量も少なく
なっている。すなわち、耐壊食性は比較材( No.8と N
o.9)の約7〜10倍と向上している。また、表1よ
り、本発明における耐壊食性強化を図るための代表鋼種
(5Ni−13Cr鋳鋼;比較材 No.10)と比べて
も、約6〜10倍の耐壊食性を有している。なお、本発
明で用いる肉盛材及び比較材とも、試験前後の肉盛表面
層には溶接割れ等の異常は認められなかった。なお、こ
の傾向はTIG溶接棒及び粉体による肉盛層も同じ傾向
を示した。表2に、壊食試験前後の表面硬さにより求め
た加工硬化指数(試験後の硬さ/試験前の硬さ)を示
す。本発明で用いる肉盛材は比較材に比べ、大きな加工
硬化指数を有している。
【0023】
【表2】
【0024】図1は、本発明による溶接肉盛層が適用さ
れる流体機器、特に、フランシス水車の断面図を示す。
水車の主要部は動翼であるランナから構成され、ランナ
本体はクラウン1、シュラウド2との間に複数の羽根3
が形成され、羽根3に流水を導くランナコーン4を有し
ている。羽根3の外側にはガイドベーン5とステーベー
ン6とが設けられ、ランナにはランナライナ7及びガイ
ドベーン5にはシートライナ8が付設されている。
【0025】図2は図1に示した羽根3の流水部への施
工断面を示す。この羽根3の母材は、一般に通常の溶解
・鋳造によって得られたマルテンサイトステンレス鋼の
5Ni−13Cr鋳鋼9によって構成されている。この
羽根表面の流水面で損傷を受ける部分に、オーステナイ
ト組織を持ち、特に、重量で、C:0.10〜0.30
%、Si:1%以下、Mn:2%以下、Cr:16.0
0〜23.00%、Ni:1.00〜8.00%、C
o:2.00〜9.00%、Mo:0.50〜5.00
%及びN:0.05〜0.20%を含み、残部がFe及
び同伴する不純物からなる溶接肉盛層10を被覆アーク
溶接により形成させた。
【0026】なお、本発明の組成を有する肉盛層は被覆
アーク溶接棒による方法のほか、TIG溶接法並びに粉
体溶接法等の表面処理技術で形成されても、同じような
優れた特性が得られているため、いろいろな表面処理に
よる形成が可能である。なお、図2は母材表面へ直接肉
盛層を形成させた場合を示したが、条件により母材と肉
盛層の間に中間層を設けても良い。
【0027】
【発明の効果】本発明は河川水や海水等を流体に使用す
る流体機器において、特に、キャビテーションによる壊
食を受ける含Ni13Cr鋼製部材表面部分を、予めそ
の領域に、あるいは損傷後の領域に、重量%でC:0.
10〜0.30%、Si:1%以下、Mn:2%以下、
Cr:16.00〜23.00%、Ni:1.00〜
8.00%、Co:2.00〜9.00%で、かつNi
+Co:6.00〜12.00%あるいはさらにMo:
0.50〜5.00%、N:0.05〜0.20%、
V:0.50%以下、Ti:0.50%以下、Nb:
0.50%以下、W:0.50%以下の少なくとも1種
を含み、オーステナイト組織とする溶接棒や粉体等の溶
接材料を用いる溶接法によって、特に肉盛層厚さ3〜2
0mmの範囲で形成させれば、部材の損傷性が強化され
る。従って、部材のキャビテーションによる壊食損傷が
軽減され、部品の寿命及び作業効率の向上並びに部品交
換周期等の延長が図れ、コスト低減等にも大いに効果が
発揮されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による溶接肉盛層が適用されるフランシ
ス水車の断面図。
【図2】羽根表面流水部への施工を説明する断面図。
【符号の説明】
1:クラウン、2:シュラウド、3:羽根、4:ランナ
コーン、5:ガイドベーン、6:ステーベーン、7:ラ
ンナライナ、8:シートライナ、9:母材、10:溶接
肉盛層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 苅田 誠 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体中で高速回転又は高速流の液体中で
    キャビテーションによる壊食を受ける流体機器におい
    て、該機器は重量でC:0.01〜0.06%、Ni:
    6.0%以下及びCr:10〜14%を含む13Crマ
    ルテンサイト系ステンレス鋼からなり、該機器部材の表
    面部分に、重量で、C:0.10〜0.30%、Si:
    1%以下、Mn:2%以下、Cr:16.00〜23.
    00%、Ni:1.00〜8.00%、Co:2.00
    〜9.00%で、かつNi+Coを6.00〜12.0
    0%を含有するオーステナイト鋼の溶接肉盛層を形成さ
    せたことを特徴とする流体機器。
  2. 【請求項2】 前記溶接肉盛層は、Mo:0.50〜
    5.00%、N:0.05〜0.20%の少なくとも1
    種を含むことを特徴とする請求項1記載の流体機器。
  3. 【請求項3】 前記溶接肉盛層は、V:0.50%以
    下、Ti:0.50以下、Nb:0.50%以下、W:
    0.50%以下の少なくとも1種を含み、その合計量が
    0.10〜0.50%であることを特徴とする請求項1
    又は2記載の流体機器。
  4. 【請求項4】 前記溶接肉盛層は、粉体及び棒状の材料
    を用いる溶接法により形成されていることを特徴とする
    請求項1、2又は3記載の流体機器。
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