JPH08137106A - 感光性ポリアミドを用いたパターン形成方法 - Google Patents

感光性ポリアミドを用いたパターン形成方法

Info

Publication number
JPH08137106A
JPH08137106A JP27785294A JP27785294A JPH08137106A JP H08137106 A JPH08137106 A JP H08137106A JP 27785294 A JP27785294 A JP 27785294A JP 27785294 A JP27785294 A JP 27785294A JP H08137106 A JPH08137106 A JP H08137106A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aromatic
photosensitive
polyamide
group
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27785294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3365096B2 (ja
Inventor
Kazuaki Nishio
一章 西尾
Toshinori Tsukada
利徳 塚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP27785294A priority Critical patent/JP3365096B2/ja
Publication of JPH08137106A publication Critical patent/JPH08137106A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3365096B2 publication Critical patent/JP3365096B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光性ポリアミドの溶液を用いて、水溶液で
現像することにより、耐熱性、絶縁性、無色透明性に優
れたポリアミド膜のパターンを形成する方法を提供する
ことを目的とする。 【構成】 感光基を有する芳香族ジアミン化合物を主成
分とする芳香族アミン成分と、芳香族トリカルボン酸化
合物を主成分とする芳香族カルボン酸成分とからなる感
光性ポリアミドの溶液を用いてポリアミド膜を形成し、
該ポリアミド膜を、所定のパターン状に露光後、塩基性
化合物を含む水溶液によって現像することを特徴とする
パターン形成方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ水溶液に対す
る溶解性が優れた、高分子鎖中に感光基及び酸性基を含
有する新規な芳香族ポリアミド、詳しくは、耐熱性、電
気的性質、機械的性質、及び透明性に優れ、カラーフィ
ルタのベースポリマー材料として好適な、アルカリ水溶
液可溶性の感光性ポリアミドに関する。さらに本発明
は、半導体工業における固体素子への絶縁膜やパッシベ
ーション膜の形成材料、及び半導体集積回路や多層プリ
ント配線板などの層間絶縁材料等の用途にも好適に用い
ることができる。
【0002】液晶素子やエレクトロルミネッセンス(E
L)素子等のディスプレイデバイスにおいて、カラーフ
ィルタの表面に低抵抗の透明電極(酸化インジウムスズ
等)を形成するためには、カラーフィルタの耐熱性が必
要である。また、カラーフィルタの基材となるベースポ
リマー自身が着色していると、特定波長の光の透過率が
悪くなる。また、特定の電極構成の用途にはカラーフィ
ルタに絶縁性が必要である。さらに、カラーフィルタ
は、画素ごとにR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に
パターン化して形成する必要があるが、最近はディスプ
レイの高密度化に伴い、画素サイズの微細化が顕著にな
ってきている。従って、カラーフィルタの基材となるベ
ースポリマーには、耐熱性、無色透明性及び絶縁性が求
められると同時に、感光性のあるものが求められてい
る。また、半導体工業における固体素子への絶縁膜やパ
ッシベーション膜の形成材料、及び半導体集積回路や多
層プリント配線板などの層間絶縁材料の用途に対して
も、耐熱性及び絶縁性に富むことが要請され、また、高
密度化の要請から感光性のある耐熱材料が求められてい
る。
【従来の技術の説明】
【0003】従来より、感光性ポリアミドの報告は多数
あるが、その多くは感光基を含有しないポリアミドと光
重合性不飽和化合物(モノマー)との配合によるもので
あり、感光性が十分高いものではなかった(特開昭48
−89004、特開昭49−74739及び特開昭56
−93794等)。また、感光基を含有するポリアミド
も提案されている(特開昭50−8605及び特開昭5
6−122833等)が、いずれも脂肪族ポリアミドで
あって、耐熱性及び感光性が不十分なものである。
【0004】このような問題点を解決するものとして、
特開昭60−6725号公報、特開昭60−12462
4には、感光基を側鎖に有する芳香族ポリアミドが開示
されている。しかし、この芳香族ポリアミドを用いてパ
ターンを形成する時に、現像を有機溶媒系で行わなけれ
ばならないために、工程上特別の配慮が必要である。ま
た、感光性のポリアミック酸(ポリイミドの前駆体)は
アルカリ水溶液で現像できるが、加熱すると、イミド化
するために、収縮により歪みや応力が生ずる問題があ
る。また、ポリイミドは通常黄色に着色しており、可視
光の波長領域のうち短波長側の透過率が低いので、カラ
ーフィルタ用途には適当ではない。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問
題点を解決すべくなされたものであり、感光性ポリアミ
ドの溶液を用いて、実質的に水溶液で現像することによ
り、耐熱性、絶縁性、無色透明性に優れたポリアミド膜
のパターンを形成する方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族アミン
成分と、芳香族カルボン酸成分との共重縮合物からなる
感光性ポリアミドの溶液を用いてポリアミド膜を形成
し、該ポリアミド膜を、所定のパターン状に露光後、塩
基性化合物を含む水溶液によって現像することを特徴と
するパターン形成方法に関する。(但し、当該芳香族ア
ミン成分は、下記一般式(I)で表される感光基をを有
する芳香族ジアミン化合物100〜10モル%及び下記
一般式(II)で表される感光基を含有しない芳香族ジ
アミン化合物0〜90モル%からなり、当該芳香族カル
ボン酸成分が、芳香族トリカルボン酸化合物100〜1
0モル%及び芳香族ジカルボン酸化合物0〜90モル%
からなる。)
【0007】H2N−R1−NH2 (I) (但し、式中R1は感光基を含有する芳香族基の残基を
しめす。) H2N−R2−NH2 (II) (但し、式中R2は感光基を含有しない芳香族基の残基
をしめす。)
【0008】以下本発明について詳細に説明する。本発
明に用いられる感光性ポリアミドは、芳香族アミン成分
と、芳香族カルボン酸成分との共重縮合物からなるポリ
アミドである。即ち、本発明で用いられる、感光性ポリ
アミドは、芳香族アミン化合物と芳香族カルボン酸化合
物とを重縮合または共重縮合して得られるものである
(重縮合物は芳香族ジアミン成分として、一般式(I)
のジアミン化合物を用い、芳香族カルボン酸成分として
トリカルボン酸化合物を用いたときに得ることができ
る。)。
【0009】芳香族アミン成分は、一般式(I)で表さ
れる感光基を有する芳香族ジアミン化合物100〜10
モル%及び一般式(II)で表される感光基を含有しな
い芳香族ジアミン化合物0〜90モル%からなる。一般
式(I)成分はポリアミドに感光性を与えることから必
須成分である。また、一般式(II)成分は、ポリアミ
ドの熱的性質を向上させるのに役立つが、全く含むこと
が無くとも本発明の目的を達成し得る。さらに、好まし
くは、一般式(I)成分が100〜60%に対し、一般
式(II)成分が0〜40モル%である。一般式(I
I)成分が多すぎると、共重合体中の感光基の濃度が下
がり、光感度が低下し好ましくないからである。
【0010】前記一般式(I)で表される芳香族ジアミ
ン化合物としては、感光性の炭化水素基を有する芳香族
ジアミンであれば良く、例えば、3,5−ジアミノ安息
香酸エチルアクリル酸エステル、2,4−ジアミノ安息
香酸エチルアクリル酸エステル、3,5−ジアミノ安息
香酸エチルメタアクリル酸エステル、2,4−ジアミノ
安息香酸エチルメタアクリル酸エステル、3,5−ジア
ミノ安息香酸グリシジルアクリレートエステル、2,4
−ジアミノ安息香酸グリシジルアクリレートエステル、
3,5−ジアミノ安息香酸グリシジルメタアクリレート
エステル、2,4−ジアミノ安息香酸グリシジルメタア
クリレートエステル、3,5−ジアミノ安息香酸ケイ皮
エステル、2,4−ジアミノ安息香酸ケイ皮エステルな
どの安息香酸エステル類、3,5−ジアミノベンジルア
クリレート、3,5−ジアミノベンジルメタアクリレー
トなどのベンジルアクリレート類、4−アクリルアミド
−3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2−アクリ
ルアミド−3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4
−シンナムアミド−3,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,4’−ジアクリルアミド−3’,4−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,4’−ジシンナムアミド−
3’,4−ジアミノジフェニルエーテル、4−メチル−
2’−カルボキシエチルメタクリル酸エステル−3,
4’−ジアミノジフェニルエーテル[カルボキシエチル
メタクリル酸エステルは、CH2=C(CH3 )COO
CH2 CH2 OOC−]、4−メチル−2’−カルボキ
シエチルアクリル酸エステル−3,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル[カルボキシエチルアクリル酸エステル
は、CH2 =CHCOOCH2 CH2 OOC−]などの
ジフェニルエーテル類、及び4,4’−ジアミノカルコ
ン、3,3’−ジアミノカルコン、3,4’−ジアミノ
カルコン、3’,4−ジアミノカルコン、4’−メチル
−3’,4−ジアミノカルコン、4’−メトキシ−
3’,4−ジアミノカルコン、3’−メチル−3,5−
ジアミノカルコンなどを挙げることができる。
【0011】また、前記一般式(II)で表される感光
基を有していないジアミン化合物としては、具体的に
は、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミ
ン、2,4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジ
フェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、o−トルイジン、1,4−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、2,2’−ビス(4−アミノフェノキ
シフェニル)プロパン、o−トルイジンスルホンなどを
挙げることができる。
【0012】前記一般式(I)で表される芳香族ジアミ
ン化合物は必要に応じ2種以上併用しても良く、また、
これに併用される前記一般式(II)で表される芳香族
ジアミン化合物も、必要に応じ2種以上併用することが
可能である。
【0013】芳香族カルボン酸成分は、芳香族トリカル
ボン酸成分100〜10モル%及び芳香族ジカルボン酸
成分0〜90モル%からなる。好ましくは、芳香族トリ
カルボン酸成分100〜40モル%に対し、芳香族ジカ
ルボン酸成分が0〜60モル%である。芳香族トリカル
ボン酸成分は、本発明において、アルカリ水溶性を付与
するのにはたらく成分であり、少な過ぎるとアルカリ水
溶液で現像できなくなるからである。ここで、芳香族ト
リカルボン酸成分が有する3個のカルボキシル基のう
ち、2個はアミド結合に関与し、残余の1個のカルボキ
シル基は、ポリアミドにアルカリ水溶性を付与するので
ある。この残余のカルボキシル基は、後述するポリアミ
ド合成工程やその後の処理によって、一部がイミド化や
その他の反応を受けた形でポリアミド中に存在していて
もよい。しかし、現像時には、ポリマー中に存在する芳
香族カルボン酸成分モノマー単位のうち、少なくとも1
0%以上にカルボキシル基(カルボキシル基は、塩基性
化合物を含む水溶液に溶解し得る基、例えばカルボン酸
ハライドのような基に変性されていてもよい。)が存在
していることが好ましい。容易に現像できるためには、
40%以上にカルボキシル基が存在していることが特に
好ましい。
【0014】芳香族トリカルボン酸成分としては、芳香
族トリカルボン酸、その無水物及びそれらの酸ハロゲン
化物が挙げられ、具体的にはトリメリット酸またはその
無水物、3,3’,4−トリカルボキシ−ビフェニルま
たはその無水物、無水トリメリット酸クロライド、
【0015】
【化1】
【0016】などを挙げることができる。これらの中で
も、芳香族トリカルボン酸の酸ハロゲン化物、特に無水
トリメリット酸クロライドのようにモノ無水基とハロゲ
ン化基を包含するものが好ましい。
【0017】本発明で用いる感光性ポリアミドは、ポリ
アミド0.5g/N−メチル−2−ピロリドン100m
lの濃度の溶液として30℃において測定した対数粘度
が0.1〜1.5特に0.2〜1.0の範囲にあるもの
が好ましい。
【0018】本発明で用いる感光性ポリアミドの製造に
ついてさらに詳述すると、前記重縮合物(共重縮合物)
を合成する際の前記芳香族カルボン酸成分と前記一般式
(I)及び(II)で表される2種の芳香族ジアミン成
分との使用割合はほぼ等モルである。これらの合成反応
は、比較的低温で行うのが好ましい。即ち、有機溶媒中
で100℃以下の反応温度で0.1〜48時間重合反応
を行うのが好ましく、その結果前記共重縮合物が合成さ
れ、本発明で用いられるポリアミドが得られる。
【0019】上記反応における有機溶媒としては、例え
ば、N,N−ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホス
ホアミドなどが挙げられる。
【0020】次に本発明のパターンを形成する手順につ
いて説明する。まず、上記で得られた感光性ポリアミド
を有機溶媒に溶解し、さらに光重合開始剤、その他の添
加剤を添加したポリアミドの溶液(感光性組成物)を調
製する。ここで使用する有機溶媒としては、前記の反応
に用いた有機溶媒を用いることができる。
【0021】配合される光重合開始剤としては、例え
ば、ビスアジド化合物、ミヒラーズケトン、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2-t-ブチルア
ントラキノン、1,2-ベンゾ-9,10-アントラキノン、ベン
ジル、アニシル、4,4'- ビス(ジエチルアミノ)ベンゾ
フェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、1,5-アセ
ナフテン、チオキサントン又はその誘導体、トリアジン
誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、
2-ベンジル-2−ジメチルアミノ-1−(4ーモルフォリノフ
ェニル)−ブタノン−1等のモルフォリノ誘導体等の光
重合開始剤を挙げることができる。
【0022】前記の光重合開始剤として使用されるビス
アジド化合物としては、例えば、4,4'- ジアジドカルコ
ン、4,4'- ジアジドベンザルアセトン、2,6-ジ-(4'- ア
ジドベンザル) メチルシクロヘキサノン、4,4'- ジアジ
ドスチルベン等を好適に挙げることができる。また、光
重合開始剤として使用される前記のチオキサントン類と
しては、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロルチオキ
サントン等を挙げることができる。
【0023】上記光重合開始剤の配合量は、前記感光性
ポリアミドなどの感光性樹脂100重量部に対して、
0.2〜40重量部、特に0.5〜30重量部の割合と
なる量とすることが好ましい。前記の配合量が少な過ぎ
ると、得られる組成物の感度が低くなり、また、多くな
り過ぎると得られる組成物により形成される光硬化膜
(レリーフパターン)の耐熱性が低下するので好ましく
ない。
【0024】その他の添加剤としては、例えば光感光膜
と基材との密着性向上剤、熱重合防止剤等である。
【0025】また、着色されたパターンを形成する場合
には、感光性ポリアミドを有機溶媒に溶解し、さらに光
重合開始剤、その他の添加剤の他に着色材料を添加して
ポリアミド溶液(感光性組成物)を調製する。ここで用
いられる着色材料は、無機若しくは有機染料または無機
若しくは有機顔料が挙げられる。カラーフィルタの用途
には、色合いや耐久性の観点から有機顔料が最も好まし
い。その有機顔料としては、透明性が良く、且つ、耐熱
性、耐光性及び耐溶媒性に優れたものが好ましく、その
例としては、アゾキレート系、縮合アゾ系、フタロシア
ニン系、ベンゾイミダゾロン系、キナクリドン系、イソ
インドリノン系、ピランスロン系、ジブロムアンザンス
ロン系、インダンスロン系、アンスラピリミジン系、フ
ラバンスロン系、ペリレン系、ペリノン系、キノフタロ
ン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、アントラキノ
ン系などの有機顔料を挙げることができ、これらから一
種または二種以上を適宜選択して用いることができる。
上記の有機顔料は、光透過性、膜表面の均一性等の観点
から、その粒径が1μm以下のものを用いることが好ま
しい。
【0026】有機顔料は、前記感光性組成物中に十分に
分散されている必要があり、例えば、ボールミル法、ロ
ール法、超音波法などの分散法を用いて感光性組成物を
調製することができる。
【0027】このようにして得られた感光性組成物は、
例えば、その溶液を基材上に0〜60℃の温度で塗布し
180℃以下の温度で乾燥して該組成物の塗膜(乾燥
膜)を形成し、次いで、その塗膜上にパターンマスクを
介して超高圧水銀灯の平行光線を照射して、該塗膜をパ
ターン状に光硬化し、その後、現像液に浸漬させて、光
硬化膜(レリーフパターン)の未露光部分(未硬化部
分)を溶出させ除去する現像を行って、レリーフパター
ンを基材上に形成させることができる。
【0028】その感光性組成物の溶液を基材の表面へ塗
布するには、例えば、回転塗布法、ロールコート法、浸
漬法、スプレー法等の方法により行うことができる。こ
の中でも回転塗布法のような塗布方法が均一に塗布でき
るので好ましい。回転塗布法は通常、回転数として、1
00〜10000rpm (回転/分)で行われる。実用的
には300〜5000rpm が好ましく、さらに好ましく
は500〜4000rpm である。前記の塗布膜の乾燥
は、熱風乾燥器、ホットプレートなどにより、180℃
以下、特に50〜150℃の温度で1〜60分間、特に
2〜30分間程度行って、有機溶媒を実質的に除去して
感光性薄膜(塗膜)を形成することが好ましい。この乾
燥の際には減圧状態で行ってもよい。
【0029】また、上記の感光性樹脂組成物からなる塗
膜(乾燥後の皮膜)の厚さは、通常、約0.1〜10.
0μm、特に0.2〜5.0μm程度であることが好ま
しい。
【0030】本発明で用いる前記現像液は、実質上水溶
液であって塩基性化合物を含むものである。即ち、塩基
性化合物を含み、水を体積分率で30%以上好ましくは
50%以上さらに好ましくは60%以上含むものであ
る。現像液には水と混合できる有機溶媒を含んでいても
良く、特に、感光性組成物からなる塗布膜(乾燥後の皮
膜)との濡れ性を向上させるような有機溶媒を含んでい
てもよい。具体的には、メタノール、エタノール等のア
ルコール類、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価
アルコールのモノアルキルエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類等を挙げることができる。
【0031】前記現像液に用いるアルカリ性物質として
は、無機塩基、有機塩基を用いることができ、具体的に
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネ
シウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水
酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム等のアル
カリ金属若しくはアルカリ土類金属の塩、水酸化アンモ
ニウム若しくは水酸化アンモニウムのアルキル置換体等
を挙げることができる。この中でも好ましいものは、炭
酸ナトリウム及び水酸化アンモニウムのアルキル置換体
であり、特に、水酸化アンモニウムのアルキル置換体と
しては、炭素数が1〜3個の低級アルキルが1〜4個置
換したものが好ましく、特に水酸化テトラメチルアンモ
ニウム、水酸化テトラエチルアンモニウムが好ましい。
【0032】アルカリ性物質の使用量は、溶媒に対して
0.1〜40%(重量/重量)、好ましくは0.5〜
20%(重量/重量)、さらに好ましくは1〜10%
(重量/重量)である。アルカリ性物質の量が少なすぎ
ると光未照射部分の溶解が十分でなく、また、多すぎる
と溶媒に溶解しなっかったり、光照射部分まで溶解した
りする問題が起きるからである。
【0033】前述の現像液に浸漬させて現像する際に
は、現像液中に塗膜を形成した基板を単に浸漬したり、
または浸漬と同時に現像液を攪拌したり、振動を与えた
り、超音波を作用させたりして行う。あるいは、塗膜に
現像液をスプレーすることにより現像してもよい。この
現像の操作は、露光部と非露光部の溶解の差が最も良く
出るように温度と時間を設定することができるが、操作
の容易性を考慮すると通常は室温付近の温度(好ましく
は10〜60℃、特に好ましくは15〜40℃)で数秒
〜数十分間(好ましくは30秒〜15分間)行うのが好
ましい。ついで、前述の現像後、形成された光硬化膜
(レリーフパターン)が形成された基材を、感光性樹脂
を溶解しない有機溶媒、或いは、水などによりリンス
し、次いで、熱風乾燥器、ホットプレート等により、約
250℃以下、特に230℃以下の温度で、1〜60分
間、特に2〜30分間、熱処理(ポストベーク)するこ
とが好ましい。
【0034】
【実施例】
[実施例1] 3,5−ジアミノ安息香酸エチルメタクリル酸エステル
と無水トリメリット酸クロライドとの重縮合による感光
性ポリアミドの製造 三口フラスコに乾燥窒素を通じてフラスコ内を置換した
後、3,5−ジアミノ安息香酸エチルメタクリル酸エス
テル19.85g(0.75ミリモル)を入れ、これ
に、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)120ml
を加え溶解した。溶解後、0℃で攪拌しながら無水トリ
メリット酸クロライド15.82g(0.75ミリモ
ル)を加え、そのまま0.5時間攪拌を続け、次いで室
温で18時間反応させた。反応後、NMP50mlを加
えた反応溶液をメタノール1lと水1lの混合液に加え
ポリアミドを析出させた。析出物を濾別し、乾燥し白色
のポリアミド粉末30gを得た。
【0035】[実施例2]実施例1で得られたポリアミ
ド粉末10g、熱重合禁止剤としてメチルエーテルハイ
ドロキノン0.1g及びフェノチアジン0.05g、光
重合開始剤としてジエチルチオキサントン0.3g、ジ
メチルアミノ安息香酸エチルエステル0.4g及びベン
ジル0.3g、並びに密着向上剤としてγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン8gをNMP40g及び
ジエチレングリコールジメチルエーテル10gの混合溶
液に溶解した後、1μmのフィルタによりろ過し、感光
性ポリアミドの溶液を得た。得られた溶液を、スピンナ
ーを用いて、ガラス基板上に2000r.p.m.で30秒間
回転塗布し、次いでこのポリアミド膜を80℃で10分
間乾燥して、1.5μm厚のポリアミド膜を得た。この
時、ポリアミド中のトリメリット酸単位が有する3個の
カルボキシル基のうち2個はアミド結合に関与し、残余
の1個は殆どが〔−COOH〕として存在していた。
【0036】このポリアミド膜にテストマスク(凸版印
刷(株)製、トッパンテストチャートP)を介して25
0Wの高圧水銀灯の光(ミカサ(株)製、マスクアライ
ンメント装置MA−10型使用)を用いて、600mJ
/cm2 になるように露光した。
【0037】露光後、2.5重量%の水酸化テトラメチ
ルアンモニウム((CH3 4 NOH)およびエチルセ
ロソルブ5重量%を含む水溶液を攪拌しながら、この水
溶液にポリアミド膜のついたガラス基板を4分間浸漬し
て室温下で現像を行い、さらに純粋な水で洗浄した。。
この結果、露光部のみポリアミド膜が残っていた。次い
で、このパターンを200℃で30分間加熱した。露光
部のポリアミド膜は1.3μmであった。さらにこの塗
膜を270℃で処理したが、その塗膜に異常は認められ
なかった。また、この塗膜1.5μm厚の透過率を測定
したところ、400nm〜700nmにおいて90%以
上の透過率を示し、可視光の波長領域全域にて極めて透
明性が良いことが示された。
【0038】[実施例3] {有機顔料分散ポリアミド溶液の調製}トリエチレング
リコールジメチルエーテル86.0gに赤色顔料として
アントラキノンレッド(チバガイギー社製、クロモフタ
ルレッドA2B)3.5gを加え、混合攪拌後、水槽中
で50Wの超音波を約1時間作用させて上記顔料を分散
させ、次いでこの溶液を1μmのフッ素樹脂製フィルタ
ー(テフロンフィルター)を用いて、加圧濾過し、顔料
分散液を得た。次いで、前記の顔料分散溶液に、熱重合
防止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.2
6g及び前述の実施例1で得られたポリアミド粉末8.
5gを加え、十分に攪拌し均一な粘ちゅう液とした後、
水槽中で30Wの超音波を約30分間作用させた。この
ようにして得られた粘ちゅう液に、4,4'-ジアジドカル
コン0.34gを加え、攪拌して1μmのフッ素樹脂製
フィルター(テフロンフィルター)を用いて、加圧濾過
し、赤色顔料が分散されたポリアミド溶液(感光性組成
物)を得た。
【0039】{着色パターンの形成}前記の赤色顔料含
有の感光性組成物を、ガラス基板上に乾燥膜厚が1.5
μmになるようにスピンナーを用いて回転塗布し、塗布
膜を80℃で10分間乾燥して、ガラス基板表面に該組
成物の塗膜(乾燥膜)を形成した。この塗膜表面に、1
0μmの間隔のストライプ状のマスクを密着させ、マス
クを介して超高圧水銀灯(5mW/cm2)を用いて露
光量が600mJ/cm2となるように露光した。次い
で、パターン露光された該塗膜を、実施例2と同様の溶
液を用いて4分間現像し、200℃で30分間熱処理
し、10μmストライプの鮮明な赤色パターンを得た。
このようにして得られた赤色パターンを250℃で1時
間加熱したが変色や、退色は認められなかった。
【0040】[実施例4] 有機溶媒としてN−メチル
−2−ピロリドンを用い、赤色顔料であるアントラキノ
ンレッドの代わりに、緑色顔料であるフタロシアニング
リーンを用いた他は実施例3と同様にして緑色顔料が分
散されたポリアミド溶液(感光性組成物)を得た。 前
記の緑色顔料含有の感光性組成物を使用し、実施例3と
同様にしてガラス基板上に該組成物の塗膜(乾燥膜)を
形成し、露光し、現像などを行って、10μmストライ
プの鮮明な緑パターンを得た。 このようにして得られ
た緑色パターンを250℃で1時間加熱したが変色や、
退色は認められなかった。
【0041】[実施例5] 有機溶媒としてN−メチル
−2−ピロリドンを用い、赤色顔料であるアントラキノ
ンレッドの代わりに、青色顔料であるフタロシアニンブ
ルーを用いた他は実施例3と同様にして青色顔料が分散
されたポリアミド溶液(感光性組成物)を得た。前記の
青色顔料含有の感光性組成物を使用し、実施例3と同様
にしてガラス基板上に該組成物の塗膜(乾燥膜)を形成
し、露光し、現像などを行って、10μmストライプの
鮮明な青色パターンを得た。このようにして得られた青
色パターンを250℃で1時間加熱したが変色や、退色
は認められなかった。
【0042】[実施例6] 4,4'-ジアジドカルコンの
代わりに、2,6-ジー(4'ーアジドベンザル)-4-メチルシ
クロヘキサノン0.51gを用いた他は、実施例3と同
様にして赤色顔料が分散されたポリアミド溶液(感光性
組成物)を得た。前記の赤色顔料含有の感光性組成物を
使用し、実施例3と同様にしてガラス基板上に該組成物
の塗膜(乾燥膜)を形成し、露光し、現像などを行っ
て、10μmストライプの鮮明な赤色パターンを得た。
このようにして得られた赤色パターンを250℃で1時
間加熱したが変色や、退色は認められなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、感光性ポリアミドの溶
液を用いて、実質的に水溶液で現像することにより、耐
熱性、絶縁性、無色透明性に優れたポリアミド膜の着色
若しくは無着色パターンを形成する方法を提供すること
ができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/32 H01L 21/027 21/312 B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族アミン成分と、芳香族カルボン酸
    成分との共重縮合物からなる感光性ポリアミドの溶液を
    用いてポリアミド膜を形成し、該ポリアミド膜を、所定
    のパターン状に露光後、塩基性化合物を含む水溶液によ
    って現像することを特徴とするパターン形成方法。(但
    し、当該芳香族アミン成分は、下記一般式(I)で表さ
    れる感光基をを有する芳香族ジアミン化合物100〜1
    0モル%及び下記一般式(II)で表される感光基を含
    有しない芳香族ジアミン化合物0〜90モル%からな
    り、当該芳香族カルボン酸成分が、芳香族トリカルボン
    酸化合物100〜10モル%及び芳香族ジカルボン酸化
    合物0〜90モル%からなる。) H2N−R1−NH2 (I) (但し、式中R1は感光基を含有する芳香族基の残基を
    しめす。) H2N−R2−NH2 (II) (但し、式中R2は感光基を含有しない芳香族基の残基
    をしめす。)
  2. 【請求項2】 前記感光性ポリアミドの溶液が着色材料
    を含むものであり、着色されたパターンを形成すること
    を特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
JP27785294A 1994-11-11 1994-11-11 感光性ポリアミドを用いたパターン形成方法 Expired - Fee Related JP3365096B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27785294A JP3365096B2 (ja) 1994-11-11 1994-11-11 感光性ポリアミドを用いたパターン形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27785294A JP3365096B2 (ja) 1994-11-11 1994-11-11 感光性ポリアミドを用いたパターン形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08137106A true JPH08137106A (ja) 1996-05-31
JP3365096B2 JP3365096B2 (ja) 2003-01-08

Family

ID=17589179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27785294A Expired - Fee Related JP3365096B2 (ja) 1994-11-11 1994-11-11 感光性ポリアミドを用いたパターン形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3365096B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002543223A (ja) * 1999-04-27 2002-12-17 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ラジカル重合の急停止法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002543223A (ja) * 1999-04-27 2002-12-17 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ラジカル重合の急停止法
JP4647793B2 (ja) * 1999-04-27 2011-03-09 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア ラジカル重合の急停止法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3365096B2 (ja) 2003-01-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5092399B2 (ja) 感光性樹脂組成物
US4608333A (en) Radiation sensitive polymer composition
JP4826415B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JPWO2004109403A1 (ja) 感光性樹脂組成物およびそれを用いた電子部品ならびに表示装置
US20040053156A1 (en) Photosensitive resin precursor composition
JPH0463870A (ja) 黒色光硬化性ポリマー組成物及び黒色の光硬化膜の形成方法
US4783391A (en) Radiation-sensitive polyamide polymer composition with anthraquinone monoazide
US5616448A (en) Photosensitive resin composition and a process for forming a patterned polyimide film using the same
JP3365108B2 (ja) 感光性ポリアミドを用いたパターン形成方法
JP3365096B2 (ja) 感光性ポリアミドを用いたパターン形成方法
JPH0658534B2 (ja) 化学線感応性重合体組成物
JPH03186847A (ja) 感光性樹脂組成物
JP2007191571A (ja) 熱硬化性樹脂組成物
CN112876679A (zh) 一种正型感光性聚酰胺类化合物及其应用
JP2862627B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びパターン形成方法
JP2868102B2 (ja) 着色感光性組成物
JPH0827538B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2676662B2 (ja) 感光性ポリアミド組成物及び光硬化膜の形成法
JPH0827537B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP3921734B2 (ja) 高解像度感光性ポリイミド前駆体組成物
JP2000212446A (ja) 感光性樹脂組成物および絶縁膜
JPH04369653A (ja) 着色感光性樹脂組成物
JP2511651B2 (ja) パタ−ンを形成する方法
JPS617328A (ja) 感光性ポリアミド
JP2562956B2 (ja) 着色感光性ポリアミド組成物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees