JPH08136923A - 液晶表示装置及びバックライト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 面光源となるような筒状の光源を備えたバッ
クライト装置に改良を加え、そこからの光を均一化して
液晶表示画面に発生する輝度ムラを抑えることができ、
低コストでの製造を可能にする液晶表示装置及びバック
ライト装置を提供する。 【構成】 バックライト装置が管状の光源１３とこの背
後に配置されて光を前方に反射させる反射板１５を有
し、光源１３からの光を拡散部材２０に通すようにした
もので、この拡散部材２０を円筒状または半円筒状に成
形し、その円周一部に他の周部の肉厚よりも大きい凸部
２３（厚肉部）を筒長手方向にわたって設け、この凸部
２３を液晶パネル１２に臨ませた拡散部材２０によって
光源１３を全長にわたって被覆または内包している。し
たがって、筒状の光源１３からの光を拡散部材２０に通
して均一化し、液晶表示装置に用いられると、液晶パネ
ルにおける輝度ムラを抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、液晶表示装置（ＬＣ
Ｄ）及びこれに装備されるバックライト装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、液晶パネルの表示画面にバッ
クライト装置からの光を照射するようにしたＬＣＤとし
ては、例えば図７に概略的に示すものが知られている。
即ち、液晶パネル１の背後にバックライト装置が配置さ
れ、このバックライト装置では管状の光源３からの光を
拡散板２に通して液晶パネル１に照射し、光源３の背後
に配置された反射板４によって光の後方散乱を防いで前
方へ反射させる。この構造の場合、光源３が管状の面光
源であることから、液晶パネル１の表示画面において輝
度ムラが発生し易い。そうした輝度ムラ発生の不具合を
防止するために、光源３が拡散板２に比較的近接した図
中仮想線の位置から、その光源３を実線位置までなるべ
く遠くへ離間させるなどの工夫がなされる。また、図８
はバックライト装置に係る構造の従来例を示している。
この場合、光源５が拡散板６に最も近く直面する部分が
液晶パネルの表示画面では最高輝度となることから、光
源５の管状投影面積に相当する帯状範囲に反射帯７を拡
散板６に印刷して設けることにより、輝度ムラを抑えて
均一化を図るようにしたものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図７に
示すＬＣＤに装備のバックライト装置にあっては、液晶
パネルの表示画面での輝度ムラを抑えんがために光源３
を拡散板２から遠ざけると、それだけＬＣＤの装置全体
が奥行きサイズが大きくなって肥大化し、大型化を招く
不都合がある。また、図８に示すようなバックライト装
置では、輝度均一化のために拡散板６に印刷反射面７を
別途設けるため、コスト高となる不都合がある。したが
って、この発明の目的は、面光源となるような筒状の光
源を備えたバックライト装置に改良を加え、そこからの
光を均一化して液晶表示画面に発生する輝度ムラを抑え
ることができ、低コストでの製造を可能にする液晶表示
装置及びバックライト装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明による液晶表示装置は、拡散部材を通して
光を液晶パネルの表示画面に照射する管状の光源を備え
たものにおいて、円筒状または半円筒状に成形した拡散
部材の円周一部に他の周部の肉厚よりも大きい厚肉部を
筒長手方向にわたって設け、厚肉部を液晶パネルに臨ま
せた拡散部材によって光源が全長にわたって被覆または
内包された構成となっている。この発明の液晶表示装置
では、液晶パネルに臨む光源の背面側に反射板を配置す
ることができる。また、この発明の液晶表示装置におい
ては、上記反射板に代えて、光源または拡散部材のいず
れか一方の背面に反射テープを貼着することもできる。
一方、この発明によるバックライト装置は、管状の光源
からの光を拡散部材に通すようにしてなるもので、拡散
部材を円筒状または半円筒状に成形してその円周一部に
他の周部の肉厚よりも大きい厚肉部を筒長手方向にわた
って設け、拡散部材によって光源を全長にわたって被覆
または内包している。このバックライト装置にあって
は、拡散部材の厚肉部を光源の前面側に位置させ、光源
の背面側に反射板を配置することもできる。さらに、こ
のバックライト装置にあっては、光源または拡散部材の
いずれか一方の背面に反射テープを貼着して構成するこ
ともできる。

【０００５】

【作用】バックライト装置の拡散部材が半円筒状に成形
されている場合、その厚肉部を液晶パネルに臨ませ、筒
状の光源の全長にわたってその前面側を被覆することに
より、筒状の光源からの光を拡散部材の厚肉部を通らせ
ることで照度を下げ、厚肉部以外で拡散部材の他の部分
を通る光の照度と均一化させ、液晶パネルの表示画面へ
の照射光による輝度ムラ発生を抑える。つまり、面光源
になり易い筒状の光源からの光を拡散部材で均一化し、
液晶表示装置に使用された場合は、表示画面の輝度ムラ
を抑えることができる。拡散部材が半円筒状または円筒
状のいずれの場合であっても、液晶パネルに臨む反対側
の光源の背面側に反射板を設置するか、反射板に代わる
反射テープを貼着することで、光源の光を後方に散乱さ
せず、液晶パネルに向かって集束して反射させることが
できる。拡散部材が円筒状の場合は、この円筒状拡散部
材の液晶パネルに臨む反対側の背面に反射テープを貼着
する。但し、反射テープによらないで、反射板を円筒状
拡散部材の背面側に設置してもよい。

【０００６】

【実施例】以下、この発明による液晶表示装置及びバッ
クライト装置の実施例について図面を用いて説明する。
図１および図４は、装置全体の分解斜視図と要部平面図
を示している。液晶表示装置１０はＬＳＩ基板等による
基板１１上に液晶パネル１２が保持されてなり、液晶パ
ネル１２の背後には実施例のバックライト装置が配置さ
れている。このバックライト装置では、管状の光源１３
からの光をこの発明の要旨部材である半円筒状の拡散部
材２０に通して液晶パネル１２に照射し、光源１３の背
後に配置された反射板１５によって光の後方散乱を防い
で前方へ反射させるようになっている。また、光源１３
は拡散部材２０によって液晶パネル１２に臨む前面側半
分が被覆もしく遮蔽され、支持プレート１４に取り付け
られている。

【０００７】第１実施例としての拡散部材２０は、図示
のように半円筒状に成形され、図２の拡大斜視図に示す
ように、半円筒状の本体部２１の長手方向の両端部に、
それぞれアンダカット嵌合部となる爪状の係合部２２、
２２が設けられ、図１のＡ−Ａ矢印断面による図３に示
すように、その係合部２２を上記支持プレート１４の両
端部に設けられた係止スリット１４ａにワンタッチでア
ンダカット嵌合により固定できるようになっている。ま
た、支持プレート１４には光源１３もまたスプリング状
の保持部材１６によって弾性保持される。

【０００８】図４は、図１のＢ−Ｂ矢印による断面図
で、液晶パネル１２および反射板１５のそれぞれとの取
り合い関係にあって、光源１３と第１実施例の拡散部材
２０との組立断面を示している。拡散部材２０の半円筒
状本体部２１の上部には、この長手方向になだらかな山
形の凸部２３がこの発明でいう厚肉部として突出成形さ
れていて、そのぶん他の半円筒の本体部２１の肉厚より
も厚くなっている。即ち、液晶パネル１２に最も近く臨
む拡散部材２０の前面側に肉厚の凸部２３を長手方向に
わたって設けることにより、光源１３からの光の照度を
凸部２３にて低く鈍化させ、肉厚の薄い他の半円筒本体
部２１での照度に均して強弱を均一化させるものであ
る。

【０００９】次に、以上のような第１実施例の拡散板２
０を用いたバックライト装置によって、液晶表示装置で
は次の作用が得られる。即ち、図４において、光源１３
からの光は背後の反射板１５によって後方散乱すること
なく反射され、その光を前方の液晶パネル１２全体に照
射させる。また、光源１３の液晶パネル１２に臨む前面
側は拡散部材２０で遮蔽されているので、光はこの拡散
部材２０を通って拡散されて液晶パネル１２に向かう。
このとき、光源１３からの光は拡散部材２０の前面側の
凸部２３にてその厚さ分の肉厚のために照度が低めら
れ、拡散部材２０の本体部２１を通る光の照度と均一化
される。このように拡散部材２０を通して均一化された
光源１３の光は液晶パネル１２の表示画面に照射され、
画面全体に一様に照射されて輝度ムラの発生を抑えるこ
とができる。

【００１０】以上の第１実施例に対して、図５はバック
ライト装置における第２実施例の拡散部材３０を示して
いる。この第２実施例の拡散部材３０にあっては、上記
第１実施例の拡散部材２０は半円筒状に成形されていた
が、完全な円筒形状に成形されてその円周一部に厚肉部
の凸部３１を設け、これを筒長手方向にわたって設けた
のものである。したがって、上記光源１３はこうした円
筒形状の拡散部材３０の内部に収納された形となる。こ
の場合、第１実施例で用いられた反射板１５に代えて反
射テープ３２が設けられ、この反射テープ３２を拡散部
材３０の背面に、つまり液晶パネル１２に臨む厚肉凸部
３１とは反対側の背面に接着剤で貼着した構造である。

【００１１】また、図６に示す実施例の構造のように、
第１実施例の半円筒状拡散部材２０を用い、この場合は
光源１３の背面に図５で示された反射テープ３２を直接
貼着することもできる。図５の構造例も同様、エッジラ
イトとして考える場合、反射テープ３２は光源１３もし
くは拡散部材２０（または３０）の背面に直接貼付する
よりも、例えば１ｍｍ内外の距離をもって離した位置に
設けることで輝度アップすることが考えられる。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、この発明による液
晶表示装置及びバックライト装置は、光源が筒状の場合
は面光源となって表示画面での輝度ムラを発生し易くな
るが、バックライト装置に備わる拡散部材を半円筒状ま
たは円筒状として、液晶パネルに臨む前面側に厚肉部を
設けたので、拡散部材のその厚肉部を通る光源の光の照
度を下げて他の部分との光の照度を均一化させるため、
液晶表示装置に用いられると、液晶パネルの表示画面へ
の照射光による輝度ムラの発生が抑えられ、そうしたバ
ックライト装置を低コストで製造できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明によるバックライト装置を備えた液晶
表示装置の分解斜視図。

【図２】要部である拡散部材の第１実施例の部分拡大斜
視図。

【図３】図１のＡ−Ａ矢印線による第１実施例の拡散部
材と支持プレートの組立断面図。

【図４】バックライト装置における第１実施例の拡散部
材と液晶表示装置との取り合いを示す平面図。

【図５】バックライト装置における第２実施例の拡散部
材と液晶表示装置との取り合いを示す平面図。

【図６】第１実施例の拡散部材に反射テープを組み立て
た第３実施例ともいうべき変形例を示す平面図。

【図７】従来例のバックライト装置における拡散部材と
液晶表示装置との取り合いを示す平面図。

【図８】従来例のバックライト装置における光源と拡散
部材との取り合いを示す斜視図。

【符号の説明】

１２ 液晶パネル １３ 光源 １４ 支持プレート １５ 反射板 ２０、３０ 拡散部材 ２１ 半円筒状本体部 ２３ 凸部（厚肉部）

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 拡散部材を通して管状の光源からの光を
   液晶パネルの表示画面に照射してなる液晶表示装置にお
   いて、 円筒状または半円筒状に成形した拡散部材の円周一部に
   他の周部の肉厚よりも大きい厚肉部を筒長手方向にわた
   って設け、厚肉部を液晶パネルに臨ませた拡散部材によ
   って光源が全長にわたって被覆または内包されているこ
   とを特徴とする液晶表示装置。
2. 【請求項２】 液晶パネルに臨む光源の背面側に反射板
   を配置したことを特徴とする請求項１記載の液晶表示装
   置。
3. 【請求項３】 光源または拡散部材のいずれか一方の背
   面に反射テープを貼着したことを特徴とする請求項１記
   載の液晶表示装置。
4. 【請求項４】 管状の光源からの光を拡散部材に通すよ
   うにしてなるバックライト装置において、 前記拡散部材を円筒状または半円筒状に成形してその円
   周一部に他の周部の肉厚よりも大きい厚肉部を筒長手方
   向にわたって設け、前記拡散部材によって前記光源を全
   長にわたって被覆または内包することを特徴とするバッ
   クライト装置。
5. 【請求項５】 前記拡散部材の厚肉部を前記光源の前面
   側に位置させ、前記光源の背面側に反射板を配置したこ
   とを特徴とする請求項４記載のバックライト装置。
6. 【請求項６】 前記光源または前記拡散部材のいずれか
   一方の背面に反射テープを貼着したことを特徴とする請
   求項４記載のバックライト装置。