JPH08136342A - 赤外線検出器用焦電体素子 - Google Patents

赤外線検出器用焦電体素子

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JPH08136342A
JPH08136342A JP6271264A JP27126494A JPH08136342A JP H08136342 A JPH08136342 A JP H08136342A JP 6271264 A JP6271264 A JP 6271264A JP 27126494 A JP27126494 A JP 27126494A JP H08136342 A JPH08136342 A JP H08136342A
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JP
Japan
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pyroelectric
substrate
material layer
pyroelectric element
infrared detector
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Pending
Application number
JP6271264A
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English (en)
Inventor
Keigo Nagao
圭吾 長尾
Hiroyuki Futai
裕之 二井
Kazuo Hashimoto
和生 橋本
Takayuki Kimura
隆幸 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範囲の方向からの赤外線を検出できる焦
電型の赤外線検出器用焦電体素子を提供するものであ
る。 【構成】 曲面形状を有する導電性基板、該導電性基
板上に形成された焦電体層、および焦電体層上に設けら
れた電極から構成されている赤外線検出器用焦電体素子
に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外線を検出して電気
信号を出力する赤外線検出器用焦電体素子に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来より、焦電型赤外線
検出器の検出部分には焦電性を有するチタン酸鉛系、チ
タンジルコン酸鉛系などの厚さ50μm程度のセラミッ
クス板からなる焦電体素子が用いられている。このセラ
ミックス板は、分極処理された後、電極としてニッケル
−クロム等が蒸着され、該電極はFET(電界効果トラ
ンジスタ)等に接続され焦電型赤外線検出器が構成され
ている。そして、例えば被検知物体から赤外線が放射さ
れた場合には、焦電体素子が該赤外線を吸収し、その温
度変化による分極の変化を信号として取り出すものであ
る。
【0003】しかしながら、前記セラミックス板は研磨
によって加工されるために、通常、平面形状のものしか
作製できなかった。この平面形状の焦電体素子を用いた
場合には検出範囲は狭く、広範囲の方向からの赤外線入
射を検出するためにはレンズを装着する必要があった。
しかしながら、レンズを装着した場合にも検出範囲は限
られており、市場の要請もあり、さらに検出範囲の広い
高感度の赤外線検出器が求められている。
【0004】
【発明の目的】本発明は、広範囲の方向からの赤外線入
射に対して感度の良好な焦電型赤外線検出器に使用され
る焦電体素子を得ることを目的とする。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、曲面形状を
有する導電性基板、該導電性基板上に形成された焦電体
層、および焦電体層上に設けられた電極から構成されて
いることを特徴とする赤外線検出器用焦電体素子に関す
る。
【0006】本発明に使用される曲面形状を有する導電
性基板としては、例えば円筒状、半円筒状、部分円筒
状、半円球状、部分円球状等の曲面を有する導電性基板
を挙げることができる。該導電性基板としては、金属基
板や絶縁体基板表面にスパッタ法、蒸着法、メッキ法等
の膜形成法によって導電性膜が形成された導電性基板等
を挙げることができる。金属基板としては、チタン基
板、ステンレス板、Fe−Ni合金板等が用いられる。
また、絶縁性基板としては、ポリイミドフィルムやポリ
フェニレンサルファイド等の耐熱性の樹脂基板等が用い
られる。
【0007】本発明において、曲面形状を有する導電性
基板として1〜100μmの厚さのチタン金属箔等の導
電性基板を使用し、50μm以下、好ましくは10μm
以下の厚さの焦電体膜からなる焦電体層を水熱合成法や
スパッタ法等により基板上に形成することにより、熱容
量が小さく、広範囲の方向からの赤外線入射に対して高
感度の赤外線検出器用焦電体素子を構成することができ
る。
【0008】本発明の焦電体層の製造方法の好適例とし
て、Pb(ZrTi)O3 系の焦電体層を曲面形状を有
する導電性基板上に形成する方法について詳述する。基
板としてTi基板あるいはTiをコーティングしたもの
を用い、前記基板上に水熱合成によって焦電体層を作製
する。また、焦電体結晶膜を水熱法により形成する際に
使用されるPb、Zr、Ti等の構成元素を含有する原
料化合物としては、塩化物、オキシ塩化物、硝酸塩、ア
ルコキシド、酢酸塩、水酸化物、酸化物等が好ましい。
この焦電体層の形成は、以下のようにして行う。
【0009】まずPb(NO3 2 水溶液50mmol/l〜
500mmol/l、ZrOCl2 水溶液20mmol/l〜500
mmol/l、TiCl4 水溶液0.002mmol/l〜50mmol
/lおよびKOH水溶液1mol/l 〜8mol/l の混合溶液中
に、前記基板を溶液上部に設置固定し、レイノルズ数が
2000以下の状態、すなわち乱流にならない状態で、
150〜190℃の温度で、1〜24時間水熱による表
面処理を行い、Pb(ZrX Ti1-X )O3 (0≦x≦
1)からなる結晶核を形成する。結晶核形成時にTi化
合物を加えることにより、核発生量の増加に伴う微小且
つ緻密な結晶核が得られる。
【0010】次に結晶を成長させるため、Pb(N
3 2 水溶液50mmol/l〜500mmol/l、ZrOCl
2 水溶液10mmol/l〜500mmol/l、TiCl4 水溶液
10mmol/l〜500mmol/lおよびKOH水溶液2mol/l
〜8mol/l の混合溶液中に、前記結晶核が形成された基
板を入れて100〜140℃、1〜96時間水熱処理を
行う。これにより導電性基板上に焦電体層が形成され
る。水熱処理における加熱方法は油浴や電気炉などによ
る。その後一般的な洗浄を行う。例えば、純水中で超音
波洗浄を行い、ついで酢酸水溶液中で超音波洗浄を行
い、さらに純水中で超音波洗浄を行い、100〜120
℃で12時間程度乾燥させる。こうして形成された焦電
体層の組成は主としてPb(ZrX Ti1-X )O3 (0
≦x≦1)からなる。
【0011】本発明で得られる焦電体層を素子化する場
合に使用される電極としては、特に限定されないがコス
トや量産性を考慮し最適なものが選定される。例えば、
スパッタリング法によるNi、Ni−Cr合金、無電解
メッキ法によるNi、焼付けタイプのAg等が選択使用
される。その他、蒸着によるAl、スパッタリング法に
よるPtあるいはAu等も用いられる。なお、基板に樹
脂を用いる場合には、高温に加熱できないので焼付けタ
イプのAg電極は好ましくない。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の具体的実
施例を説明する。 実施例1 図1は本発明の一実施例を示す焦電型赤外線検出器の検
出部分である焦電体素子の縦断面図である。図中、1は
円筒状の薄いチタン金属基板であり、2はその金属基板
上に水熱合成法で形成したチタンジルコン酸鉛系の焦電
体層である。3は焦電体層上に形成された受光用の電極
である。
【0013】図1に示すような赤外線検出器用焦電体素
子を以下のような方法により製造した。チタン金属基板
1として円筒状に加工された厚さ25μmのものを使用
し、該チタン金属基板上に水熱合成法によりチタンジル
コン酸鉛の焦電体層を形成した。焦電体層の形成は具体
的には、次のようにして行った。
【0014】Pb(NO3 2 水溶液16mmol、Z
rOCl2 水溶液8mmol、TiCl4 水溶液0.8
mmolおよびKOH水溶液0.2molの混合溶液
(溶液合計量87ml、充填率64%)中に円筒状のチ
タン金属基板を浸漬し、180℃で10時間水熱処理を
行った。このようにして得られたPb(ZrTi)O3
の結晶が析出した基板をさらに、Pb(NO3 2 水溶
液16mmol、ZrOCl2 水溶液1.6mmol、
TiCl4 水溶液14.4mmolおよびKOH水溶液
2.3molの混合溶液(溶液合計640ml)中に入
れ、130℃、48時間の水熱処理を行いPb(ZrX
Ti1-X )O3 (ただし、x=0.1)の膜を形成し
た。洗浄、乾燥後、スパッタリング法で所定の位置に約
0.3μmの厚みの金電極を形成した。この焦電体素子
の焦電係数は4.0C/cm2 ・Kであり、焦電感度は1
0Hz以下(人体検知に対応する。)において2×10
-6A/Wと従来のPZT系のセラミックス薄板(厚さ〜
50μm)からなる素子の約2倍であり、4000Hz
以上では1×10-5A/Wと約10倍以上であった。こ
の焦電体素子を用いて赤外線検出器を作製したところ、
焦電体素子が円筒状であるため広範囲の方向からの赤外
線入射に対して高感度な赤外線検出器であった。
【0015】実施例2 図2は本発明の他の実施例を示す赤外線検出器の検出部
分である焦電体素子の縦断面図である。図中、1は内部
が空洞である半円球状の薄いチタン金属基板であり、2
はその金属基板上に水熱合成法で形成したチタンジルコ
ン酸鉛系の焦電体層である。3は焦電体層上に形成した
受光用の電極である。この半円球形状を有する焦電体素
子は実施例1で述べた作製方法と同様な方法により作製
できる。この焦電体素子を用いて赤外線検出器を作製す
ると、広範囲からの赤外線入射に対して高感度な赤外線
検出器を作製することができる。
【0016】実施例3 本発明の焦電体素子をスパッタ法により作製した実施例
を示す。図2に示すような赤外線検出器用焦電体素子を
スパッタ法を用いて以下のように製造した。導電性基板
としては、半円球状に加工されたポリイミドフィルム
(半径5mm、厚さ25μm)上にスパッタ法により白
金を0.5μm堆積したものを使用し、該ポリイミドフ
ィルム上にスパッタ法によりチタン酸ジルコン酸鉛の焦
電体層を形成した。焦電体層の形成は具体的には、次の
ようにして行った。ターゲットには、Pb(Zr0.1
0.9 )O3 粉末にPbO粉末を5重量%過剰に加えた
ものを使用した。スパッタリングガスとしてはAr(5
0%)とO 2 (50%)との混合ガスを使用し、ガス圧
10-4Torr、高周波パワー150W、基板温度50
0℃、スパッタ時間3時間で、約2μmのPZT膜を形
成した。得られたPZT膜上にスパッタ法によりAu電
極を形成することにより、半円球状の焦電体素子を製造
した。この焦電体素子を用いて赤外線検出器を作製する
と、広範囲からの赤外線入射に対して高感度な赤外線検
出器を作製することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、曲面形状の導電性基板
上に焦電体層を形成し、焦電体素子として使用すること
により、広範囲の方向からの赤外線を検出できる焦電型
の赤外線検出器を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の赤外線検出器用焦電体素子の一実施例
を示す縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す赤外線検出器用焦電
体素子の縦断面図である。
【符号の説明】
1 導電性基板(チタン) 2 焦電体層 3 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 隆幸 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲面形状を有する導電性基板、該導電
    性基板上に形成された焦電体層、および焦電体層上に設
    けられた電極から構成されていることを特徴とする赤外
    線検出器用焦電体素子。
JP6271264A 1994-11-04 1994-11-04 赤外線検出器用焦電体素子 Pending JPH08136342A (ja)

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JP (1) JPH08136342A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6120750A (en) * 1998-03-26 2000-09-19 Honda Giken Kobyo Kabushiki Kaisa Method of producing lead-containing complex oxides
JP2004282089A (ja) * 2004-03-31 2004-10-07 Univ Kyoto 機能素子、機能素子を用いた装置、および機能素子の製造方法
JP2004304193A (ja) * 2004-03-31 2004-10-28 Kyoto Univ 機能素子、機能素子を用いた装置、および機能素子の製造方法
JP2007255929A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Kyoto Univ 焦電型赤外線センサ
JP2013064756A (ja) * 2012-12-25 2013-04-11 Kobe Univ 焦電型赤外線センサ

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JP2004282089A (ja) * 2004-03-31 2004-10-07 Univ Kyoto 機能素子、機能素子を用いた装置、および機能素子の製造方法
JP2004304193A (ja) * 2004-03-31 2004-10-28 Kyoto Univ 機能素子、機能素子を用いた装置、および機能素子の製造方法
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