JPH08134554A - 焼結原料の造粒方法 - Google Patents
焼結原料の造粒方法Info
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- JPH08134554A JPH08134554A JP7047208A JP4720895A JPH08134554A JP H08134554 A JPH08134554 A JP H08134554A JP 7047208 A JP7047208 A JP 7047208A JP 4720895 A JP4720895 A JP 4720895A JP H08134554 A JPH08134554 A JP H08134554A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 最適通気度を常に実現するように造粒時の水
分濃度を制御する。 【構成】 DL式焼結機において、造粒機出口から点火
炉までの間で、造粒後の焼結原料の一部を採取して通気
度を計測し、しかる後に水分を添加して別途試験用造粒
機で再造粒して再度通気度を計測し、両者の通気度計測
値、必要によりさらに原始粒度に基づいて、予め求めら
れた最適通気度を達成するように原料造粒時における水
分濃度を制御する。
分濃度を制御する。 【構成】 DL式焼結機において、造粒機出口から点火
炉までの間で、造粒後の焼結原料の一部を採取して通気
度を計測し、しかる後に水分を添加して別途試験用造粒
機で再造粒して再度通気度を計測し、両者の通気度計測
値、必要によりさらに原始粒度に基づいて、予め求めら
れた最適通気度を達成するように原料造粒時における水
分濃度を制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結鉱製造における焼
結原料の造粒時に添加水分量を制御する焼結原料の造粒
方法に関するものである。
結原料の造粒時に添加水分量を制御する焼結原料の造粒
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焼結原料は数種類の鉄鉱石、CaO 源とし
ての石灰石、SiO2およびMgO 源としての蛇紋岩、燃料と
しての粉コークスおよび返鉱等から構成されている。こ
れらの各焼結原料の配合は焼結機の操業者がそのときの
操業条件および原料事情を考慮してその都度その場で行
う。
ての石灰石、SiO2およびMgO 源としての蛇紋岩、燃料と
しての粉コークスおよび返鉱等から構成されている。こ
れらの各焼結原料の配合は焼結機の操業者がそのときの
操業条件および原料事情を考慮してその都度その場で行
う。
【0003】すなわち、そのようにして決定された原料
配合設計にしたがって、各焼結原料がそれぞれの原料槽
から定量切り出される。通常これら原料槽は原料搬送用
ベルトコンベアーの上部に直列に配置されている。最下
流原料槽出側において切り出された焼結原料全てがベル
トコンベアー上で合流する仕組みになっている。この合
流後の焼結原料は造粒機まで搬送される。ここで焼結原
料に水分が添加されて造粒が行われる。
配合設計にしたがって、各焼結原料がそれぞれの原料槽
から定量切り出される。通常これら原料槽は原料搬送用
ベルトコンベアーの上部に直列に配置されている。最下
流原料槽出側において切り出された焼結原料全てがベル
トコンベアー上で合流する仕組みになっている。この合
流後の焼結原料は造粒機まで搬送される。ここで焼結原
料に水分が添加されて造粒が行われる。
【0004】さらに造粒後の焼結原料は焼結機に装入さ
れ、焼結機内で原料充填層の最上部が点火される。点火
後、原料充填層の下方から吸気を行うことでその原料充
填槽を通って大気が下方へ吸引され焼結反応が上部から
下部へ進行する。
れ、焼結機内で原料充填層の最上部が点火される。点火
後、原料充填層の下方から吸気を行うことでその原料充
填槽を通って大気が下方へ吸引され焼結反応が上部から
下部へ進行する。
【0005】ところで、焼結鉱の製造において、焼結原
料の配合割合およびコークスや水分の添加量が、生産性
や歩留、さらには焼結鉱の品質に大きく影響する。した
がって焼結原料の配合割合等の条件をいかに迅速にかつ
正確にコントロールするかが、焼結鉱の生産性等の改善
のポイントとなる。特に水分量は焼結原料の通気性に関
与する重要な制御因子と言える。さらに焼結原料の通気
性で焼結時間が決定され、一方、焼結時間が焼結鉱の生
産率の第1因子であるから、通気性の確保、つまり、水
分量の調節は焼結鉱の生産率にとって最重要因子とな
る。
料の配合割合およびコークスや水分の添加量が、生産性
や歩留、さらには焼結鉱の品質に大きく影響する。した
がって焼結原料の配合割合等の条件をいかに迅速にかつ
正確にコントロールするかが、焼結鉱の生産性等の改善
のポイントとなる。特に水分量は焼結原料の通気性に関
与する重要な制御因子と言える。さらに焼結原料の通気
性で焼結時間が決定され、一方、焼結時間が焼結鉱の生
産率の第1因子であるから、通気性の確保、つまり、水
分量の調節は焼結鉱の生産率にとって最重要因子とな
る。
【0006】従来、これらの制御方法としては、例えば
特開昭59−222538号公報に開示のごとく、配合原料の銘
柄別の粒度分布や吸水性等の鉱石性状やその配合比から
理論的に擬似粒子の粒度構成を算出して、これに基づい
て焼結原料の配合割合および焼結操業条件を決定する方
法や、また特開昭61−250119号公報に開示のごとく、焼
結原料の性状のほかに焼結原料装入時の充填層空隙率や
充填層層高や主排風機の吸引圧力を情報として焼成速度
を予測して原料配合条件や焼結操業条件を決定する方法
が知られている。
特開昭59−222538号公報に開示のごとく、配合原料の銘
柄別の粒度分布や吸水性等の鉱石性状やその配合比から
理論的に擬似粒子の粒度構成を算出して、これに基づい
て焼結原料の配合割合および焼結操業条件を決定する方
法や、また特開昭61−250119号公報に開示のごとく、焼
結原料の性状のほかに焼結原料装入時の充填層空隙率や
充填層層高や主排風機の吸引圧力を情報として焼成速度
を予測して原料配合条件や焼結操業条件を決定する方法
が知られている。
【0007】しかしながら、これらの方法では、時系列
で変化する焼結原料の粒度構成や水分に追従することが
困難である。上記問題の解消法として、例えば特開昭61
−34120 号公報に開示のごとく焼結原料の水分量を段階
的に変化させて、パレット上で原料充填層の通気性を連
続測定することによって、最適水分量を決定する方法が
知られているが、実際の焼結機上で水分量を変化させる
と実際の操業の乱れを誘発する危険性が存在する。
で変化する焼結原料の粒度構成や水分に追従することが
困難である。上記問題の解消法として、例えば特開昭61
−34120 号公報に開示のごとく焼結原料の水分量を段階
的に変化させて、パレット上で原料充填層の通気性を連
続測定することによって、最適水分量を決定する方法が
知られているが、実際の焼結機上で水分量を変化させる
と実際の操業の乱れを誘発する危険性が存在する。
【0008】さらに特開平5−195089号公報では造粒後
の焼結原料の一部を採取分割して、それぞれに水分等を
添加しさらに造粒焼結し、そこから得られる情報に基づ
いて水分等の操業条件を決定する方法が開示されてい
る。この方法は採取した焼結原料を分割することによっ
て焼結原料への添加量を同時に複数設定できることを特
徴としている。ただし、この方法では分割精度が悪い場
合には得られる情報の信頼性が低下する。また逆に分割
精度改善を図るには高精度の縮分装置、例えば高速回転
する円筒型分割機等が必要となり設備投資費が高くな
る。
の焼結原料の一部を採取分割して、それぞれに水分等を
添加しさらに造粒焼結し、そこから得られる情報に基づ
いて水分等の操業条件を決定する方法が開示されてい
る。この方法は採取した焼結原料を分割することによっ
て焼結原料への添加量を同時に複数設定できることを特
徴としている。ただし、この方法では分割精度が悪い場
合には得られる情報の信頼性が低下する。また逆に分割
精度改善を図るには高精度の縮分装置、例えば高速回転
する円筒型分割機等が必要となり設備投資費が高くな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すでに述べたように、
焼結原料の配合は、時系列的に変化する。また同一銘柄
においてもその鉱石性状は数年のオーダで変化すること
がすくなくない。また、焼結原料の水分含有量について
は、ヤードにおける含水量が変化するばかりでなく、返
鉱温度等によって水分が蒸発するなどの影響によっても
造粒前の含水量が変化するために、そのコントロールが
非常に困難であるのが現状である。
焼結原料の配合は、時系列的に変化する。また同一銘柄
においてもその鉱石性状は数年のオーダで変化すること
がすくなくない。また、焼結原料の水分含有量について
は、ヤードにおける含水量が変化するばかりでなく、返
鉱温度等によって水分が蒸発するなどの影響によっても
造粒前の含水量が変化するために、そのコントロールが
非常に困難であるのが現状である。
【0010】従って、従来のような配合原料の銘柄別の
鉱石性状等のデータからの理論計算では、生産性にとっ
て最適なる原料配合条件等を決定することは非常に困難
である。
鉱石性状等のデータからの理論計算では、生産性にとっ
て最適なる原料配合条件等を決定することは非常に困難
である。
【0011】また、焼結原料の配合割合などの条件をオ
ンラインで、根拠も無しに盲目的に直接変更するのは、
実際の操業にとってリスクが大きすぎる。ここに、本発
明の目的は、時系列変化のみられる実際の焼結機での焼
結原料の性状に充分追従できるような、しかも実際の操
業には全く支障をきたさない水分量の制御方法を提供す
ることである。
ンラインで、根拠も無しに盲目的に直接変更するのは、
実際の操業にとってリスクが大きすぎる。ここに、本発
明の目的は、時系列変化のみられる実際の焼結機での焼
結原料の性状に充分追従できるような、しかも実際の操
業には全く支障をきたさない水分量の制御方法を提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明の要旨と
するところは、DL式焼結機において、造粒機出口から
点火炉までの間で、造粒後の焼結原料の一部を採取して
通気度を計測し、しかる後にその採取原料に水分を添加
して別途造粒機で再造粒して再度通気度を計測し、両者
の通気度計測値に基づいて、原料造粒時における焼結配
合原料への水分添加量を制御することを特徴とする焼結
原料の造粒方法である。
するところは、DL式焼結機において、造粒機出口から
点火炉までの間で、造粒後の焼結原料の一部を採取して
通気度を計測し、しかる後にその採取原料に水分を添加
して別途造粒機で再造粒して再度通気度を計測し、両者
の通気度計測値に基づいて、原料造粒時における焼結配
合原料への水分添加量を制御することを特徴とする焼結
原料の造粒方法である。
【0013】また、別の面からは、本発明は、DL式焼
結機において、造粒機出口から点火炉までの間で、造粒
後の焼結配合原料の一部を採取して通気度を計測し、し
かる後にその採取原料に水分を添加して別途造粒機で造
粒して再度通気度を計測し、両者の通気度計測値および
原料の原始粒度に基づいて、原料造粒時における焼結配
合原料への水分添加量を制御することを特徴とする焼結
原料の造粒方法である。ここに、原料の原始粒度を、採
取原料の実測によって決定してもよい。
結機において、造粒機出口から点火炉までの間で、造粒
後の焼結配合原料の一部を採取して通気度を計測し、し
かる後にその採取原料に水分を添加して別途造粒機で造
粒して再度通気度を計測し、両者の通気度計測値および
原料の原始粒度に基づいて、原料造粒時における焼結配
合原料への水分添加量を制御することを特徴とする焼結
原料の造粒方法である。ここに、原料の原始粒度を、採
取原料の実測によって決定してもよい。
【0014】
【作用】本発明に基づいてDL式焼結機を用いた焼結鉱
の製造方法、特に水分量を制御して行う造粒法を以下に
詳述する。本発明は、より具体的に云えば、DL式焼結
機において、造粒機出口から点火炉までの間で、造粒後
の焼結配合原料の一部を採取し通気度を計測し、しかる
後にこの通気度計測後の同一焼結原料に水分を添加し
て、例えばオフラインミキサーで再造粒し再度通気度を
計測し、これら2つの通気度計測値に基づいて実際の造
粒における水分濃度を制御することを特徴とする焼結原
料の造粒方法である。
の製造方法、特に水分量を制御して行う造粒法を以下に
詳述する。本発明は、より具体的に云えば、DL式焼結
機において、造粒機出口から点火炉までの間で、造粒後
の焼結配合原料の一部を採取し通気度を計測し、しかる
後にこの通気度計測後の同一焼結原料に水分を添加し
て、例えばオフラインミキサーで再造粒し再度通気度を
計測し、これら2つの通気度計測値に基づいて実際の造
粒における水分濃度を制御することを特徴とする焼結原
料の造粒方法である。
【0015】造粒における水分濃度の決定にあたっては
焼結原料の原始粒度を考えて行ってもよく、その場合の
原始粒度は採取原料を実測して得てもよい。原始粒度を
求める場合には、例えば通気度が最高となる水分量から
今度は原始粒度に基づいて予め求めておいた関係を利用
して最適燃料燃焼性が得られる水分量を予測する。そし
てこれら両水分量の間の水分量を目標値として実際の造
粒における水分濃度を制御する方法が有力である。
焼結原料の原始粒度を考えて行ってもよく、その場合の
原始粒度は採取原料を実測して得てもよい。原始粒度を
求める場合には、例えば通気度が最高となる水分量から
今度は原始粒度に基づいて予め求めておいた関係を利用
して最適燃料燃焼性が得られる水分量を予測する。そし
てこれら両水分量の間の水分量を目標値として実際の造
粒における水分濃度を制御する方法が有力である。
【0016】このように実際の焼結原料を採取して通気
性を計測する手段を講じたのは、直接的に最適なる操業
条件を決定し、それによって高い生産性等を達成するこ
とを可能とするためである。
性を計測する手段を講じたのは、直接的に最適なる操業
条件を決定し、それによって高い生産性等を達成するこ
とを可能とするためである。
【0017】ここで焼結原料の採取場所を、造粒機の出
口から点火炉までの間とした理由は、造粒後でかつ点火
前の焼結原料を得るためである。
口から点火炉までの間とした理由は、造粒後でかつ点火
前の焼結原料を得るためである。
【0018】採取重量については通気性を計測するに足
りる量があればよい。例えば、直径300mm ×高さ500mm
の円筒型筒を使用する場合には、60〜70kg程度、直径10
0mm×高さ150mm 寸法の円筒型筒を使用する場合には2k
g程度必要である。
りる量があればよい。例えば、直径300mm ×高さ500mm
の円筒型筒を使用する場合には、60〜70kg程度、直径10
0mm×高さ150mm 寸法の円筒型筒を使用する場合には2k
g程度必要である。
【0019】また実際の焼結機を流れる焼結原料は数秒
ピッチでその粒度や粘着性が変動すると考えられる。よ
って採取した焼結原料の代表性を高めるために、採取を
数秒程度ずらして複数回行う方が望ましい。
ピッチでその粒度や粘着性が変動すると考えられる。よ
って採取した焼結原料の代表性を高めるために、採取を
数秒程度ずらして複数回行う方が望ましい。
【0020】また実際の焼結機で使用されている焼結原
料を直接評価する理由は、制御の信頼性を高めるためで
ある。同一配合で長期間操業する場合もあるが、焼結に
おいては配合が同一でも原料条件(粒度および粘着性)
が経時的に変動する。鉱石条件(粒度および粘着性)か
ら適正水分を予測する方法ではこの経時変動に追従でき
ないからである。
料を直接評価する理由は、制御の信頼性を高めるためで
ある。同一配合で長期間操業する場合もあるが、焼結に
おいては配合が同一でも原料条件(粒度および粘着性)
が経時的に変動する。鉱石条件(粒度および粘着性)か
ら適正水分を予測する方法ではこの経時変動に追従でき
ないからである。
【0021】次に採取した原料の通気性を計測するが、
ここで計測項目として通気性を採用した理由は、原料通
気性で焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱製造コストが
左右されるからである。しかもその決定に当たって予め
焼成をすることなどが必要とされず、容易に求められ
る。
ここで計測項目として通気性を採用した理由は、原料通
気性で焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱製造コストが
左右されるからである。しかもその決定に当たって予め
焼成をすることなどが必要とされず、容易に求められ
る。
【0022】さらに焼結原料の通気性を計測した焼結原
料に水分を添加し、オフラインミキサーで造粒し、しか
る後に再度通気性を計測するのは、複数、通常は二水準
の原料水分濃度で原料通気性を比較することを目的とす
るもので、その際に原料物性(粒度および粘着性) が全
く同一条件で比較することが重要である。
料に水分を添加し、オフラインミキサーで造粒し、しか
る後に再度通気性を計測するのは、複数、通常は二水準
の原料水分濃度で原料通気性を比較することを目的とす
るもので、その際に原料物性(粒度および粘着性) が全
く同一条件で比較することが重要である。
【0023】この手法を採らずに採取した焼結原料を分
割して各々の水分濃度で通気性を測定する方法では分割
した原料間で粒度や粘着性に差が生じ、水分濃度差を厳
密に評価できない欠点を持つ。本発明の作用効果が顕著
な理由は、この水分濃度差を厳密に評価できるところに
ある。
割して各々の水分濃度で通気性を測定する方法では分割
した原料間で粒度や粘着性に差が生じ、水分濃度差を厳
密に評価できない欠点を持つ。本発明の作用効果が顕著
な理由は、この水分濃度差を厳密に評価できるところに
ある。
【0024】なお、このオフラインミキサーの寸法は通
気度を計測した原料重量に併せて設計すればよい。原料
体積のミキサー容積に対する比率は10〜20%程度が適当
である。
気度を計測した原料重量に併せて設計すればよい。原料
体積のミキサー容積に対する比率は10〜20%程度が適当
である。
【0025】ここで通気性の計測装置の一例を図1に示
す。図面からも分かるように、焼結原料を装入する筒
1、送風機2および筒1と送風機2とを接続する配管3
から構成されている。なお、図中の破線はグレートを示
す。計測方法は造粒済みの焼結原料を筒1に装入し、送
風機2で原料層に風を流す。この時の風流れの方向は高
さ方向に対し正の向きでも負の向きでも構わない。焼結
原料層の通気性は配管3の任意点で計測される圧力およ
び風量からJPUの算出式を用いて評価できる。
す。図面からも分かるように、焼結原料を装入する筒
1、送風機2および筒1と送風機2とを接続する配管3
から構成されている。なお、図中の破線はグレートを示
す。計測方法は造粒済みの焼結原料を筒1に装入し、送
風機2で原料層に風を流す。この時の風流れの方向は高
さ方向に対し正の向きでも負の向きでも構わない。焼結
原料層の通気性は配管3の任意点で計測される圧力およ
び風量からJPUの算出式を用いて評価できる。
【0026】なお、実際の計測においては圧力を一定に
調整して風量を計測する方法、風量を一定に調整して圧
力を計測する方法、送風機の動力を一定にして風量もし
くは圧力を計測する方法等考えられるがいずれの方法で
も構わない。
調整して風量を計測する方法、風量を一定に調整して圧
力を計測する方法、送風機の動力を一定にして風量もし
くは圧力を計測する方法等考えられるがいずれの方法で
も構わない。
【0027】次に、計測された焼結原料の通気性から実
際の焼結機の造粒における水分濃度を決定する。ここで
水分濃度の決定法の1例を以下に説明する。計測された
2つの通気性から外挿もしくは内挿によって生産率等に
とって最適な通気性となる水分濃度を決定する。具体的
な手法例を図2に示す。採取した原料の通気度計測値
は、25.2[J.P.U.] (図2中点a) であった。
際の焼結機の造粒における水分濃度を決定する。ここで
水分濃度の決定法の1例を以下に説明する。計測された
2つの通気性から外挿もしくは内挿によって生産率等に
とって最適な通気性となる水分濃度を決定する。具体的
な手法例を図2に示す。採取した原料の通気度計測値
は、25.2[J.P.U.] (図2中点a) であった。
【0028】次にこの採取原料に水分を0.3 %添加し、
オフラインミキサーで造粒を行った後の通気度計測値
は、27.3[J.P.U.] (図2中点b) であった。一方、設定
した最適通気度は28.7[J.P.U.]であったので、点aと点
bを直線で結び (添加水分と通気度を1次近似し) 、最
適通気度となる添加水分値として0.5 %を求めた (図2
中点c) 。以上より、適正操業のためには、0.5 %の水
分を増加させるとの指針を得た。
オフラインミキサーで造粒を行った後の通気度計測値
は、27.3[J.P.U.] (図2中点b) であった。一方、設定
した最適通気度は28.7[J.P.U.]であったので、点aと点
bを直線で結び (添加水分と通気度を1次近似し) 、最
適通気度となる添加水分値として0.5 %を求めた (図2
中点c) 。以上より、適正操業のためには、0.5 %の水
分を増加させるとの指針を得た。
【0029】このときの最適通気性は、使用する焼結原
料、焼結機などの操業条件に応じて経験的に決めてもよ
いが、その他、例えば「鉄と鋼」Vol.68(1982)p.2174に
記載されているところの、配合に基づいての算出される
原料条件において水分を変更した時に取り得る通気性最
高値に基づいてよい。すなわち、常に最大通気性が確保
される水分量を確保しようとするのである。例えば、水
分量は0.1 〜1.0 %間で変化させ、最大通気性を示す水
分量を目標値とするのである。
料、焼結機などの操業条件に応じて経験的に決めてもよ
いが、その他、例えば「鉄と鋼」Vol.68(1982)p.2174に
記載されているところの、配合に基づいての算出される
原料条件において水分を変更した時に取り得る通気性最
高値に基づいてよい。すなわち、常に最大通気性が確保
される水分量を確保しようとするのである。例えば、水
分量は0.1 〜1.0 %間で変化させ、最大通気性を示す水
分量を目標値とするのである。
【0030】さらに決定された水分濃度と現在の水分濃
度との差分と実際の焼結機での原料送り量から実際の焼
結機での添加水分量差を算出する。この添加水分量差を
水分添加量から増減する。本発明のさらに好適な態様に
よれば、計測された焼結原料の通気性から実際の焼結機
の造粒における水分濃度を決定するにはその他に原料の
原始粒度を知る必要がある。
度との差分と実際の焼結機での原料送り量から実際の焼
結機での添加水分量差を算出する。この添加水分量差を
水分添加量から増減する。本発明のさらに好適な態様に
よれば、計測された焼結原料の通気性から実際の焼結機
の造粒における水分濃度を決定するにはその他に原料の
原始粒度を知る必要がある。
【0031】焼結の操業においてあるべき原料の造粒状
態として、原料通気性が高く燃料燃焼性が高いことであ
る。ここで燃料燃焼性は単位燃料当たりに得られる熱量
を意味する。
態として、原料通気性が高く燃料燃焼性が高いことであ
る。ここで燃料燃焼性は単位燃料当たりに得られる熱量
を意味する。
【0032】本発明者らは、水分を横軸に原料通気性お
よび空塔風速一定での燃料燃焼性を縦軸にとると図3の
ように表現できることを見い出した。燃料燃焼性の最適
点 (水分(a))と原料通気性の最適点 (水分(b))は一致せ
ずに、燃料燃焼性の最適点は原料通気性の最適点よりも
低水分側にずれる。さらに水分(a) と水分(b) の差は、
原料に占める−1mm粒子比率で整理される。なお、この
粒度は原始粒度を示している。原始粒度は造粒の原料粒
度を意味する。
よび空塔風速一定での燃料燃焼性を縦軸にとると図3の
ように表現できることを見い出した。燃料燃焼性の最適
点 (水分(a))と原料通気性の最適点 (水分(b))は一致せ
ずに、燃料燃焼性の最適点は原料通気性の最適点よりも
低水分側にずれる。さらに水分(a) と水分(b) の差は、
原料に占める−1mm粒子比率で整理される。なお、この
粒度は原始粒度を示している。原始粒度は造粒の原料粒
度を意味する。
【0033】つまり、本発明にあっては原料粒度と前述
のa値とb値との差 (a−b) に一定の相関があり、こ
れを利用して水分(b) から水分(c) を予測し、それらの
間に最適目標水分量を設定して焼結原料の水分濃度を制
御するというものである。
のa値とb値との差 (a−b) に一定の相関があり、こ
れを利用して水分(b) から水分(c) を予測し、それらの
間に最適目標水分量を設定して焼結原料の水分濃度を制
御するというものである。
【0034】この関係の1具体例を図4に示すが、これ
からも分かるように、原料に占める−1mm粒子比率は水
分(a) と水分(b) の差と相関が高い。したがって、原料
粒度分布と、通気度計測から得られる原料通気性の最適
点 (水分(b))から燃料燃焼性の最適点 (水分(a))を予測
することが可能である。
からも分かるように、原料に占める−1mm粒子比率は水
分(a) と水分(b) の差と相関が高い。したがって、原料
粒度分布と、通気度計測から得られる原料通気性の最適
点 (水分(b))から燃料燃焼性の最適点 (水分(a))を予測
することが可能である。
【0035】ここで、原料粒度分布の情報を得る方法と
して、(1) 原料配合から算出する方法、(2) 通気度計測
に使用した原料を篩分ける方法、などが挙げられる。
(2) の手法において、篩分けの前に原料を乾燥処理する
等によって、粒子同志の付着を剥しておく方が望まし
い。なお、(2) の手法は、原料を直接的に評価できる点
で、(1) の手法と比較して情報精度が高いといえる。
して、(1) 原料配合から算出する方法、(2) 通気度計測
に使用した原料を篩分ける方法、などが挙げられる。
(2) の手法において、篩分けの前に原料を乾燥処理する
等によって、粒子同志の付着を剥しておく方が望まし
い。なお、(2) の手法は、原料を直接的に評価できる点
で、(1) の手法と比較して情報精度が高いといえる。
【0036】なお、本発明において原料の原始粒度は具
体的には原料中に占める−1mm粒子の比率であるが、図
4と同様の相関が認められる限り、別の粒度を用いても
よい。
体的には原料中に占める−1mm粒子の比率であるが、図
4と同様の相関が認められる限り、別の粒度を用いても
よい。
【0037】このようにして燃料燃焼性の最適点 (水分
(a))と原料通気性の最適点 (水分(b))が判れば、水分
(a) と水分(b) の間で適正水分量を決定すればよい。例
えば、層厚および送風圧力を一定で、高生産率を志向す
るならば水分(b) で操業し、高歩留を志向するならば水
分(a) で操業する。または層厚や送風圧力を調整して、
水分(a) もしくは水分(b) もしくは水分(a) および水分
(b) の間のある水分量で高生産率、高歩留を志向でき
る。なお、このような水分添加は主として造粒機で行わ
れるが、焼結原料層から造粒機間であれば任意の場所で
構わない。
(a))と原料通気性の最適点 (水分(b))が判れば、水分
(a) と水分(b) の間で適正水分量を決定すればよい。例
えば、層厚および送風圧力を一定で、高生産率を志向す
るならば水分(b) で操業し、高歩留を志向するならば水
分(a) で操業する。または層厚や送風圧力を調整して、
水分(a) もしくは水分(b) もしくは水分(a) および水分
(b) の間のある水分量で高生産率、高歩留を志向でき
る。なお、このような水分添加は主として造粒機で行わ
れるが、焼結原料層から造粒機間であれば任意の場所で
構わない。
【0038】本発明にあっては、原料採取から計測終了
までに要する時間が十分程度、原始粒度を計測する方法
を含めても20〜30分と短い。従って数十分単位で変動す
る原料配合や原料水分濃度に対して、充分に追従するこ
とが可能となる。次に、実施例によって本発明の作用効
果をさらに具体的に説明する。
までに要する時間が十分程度、原始粒度を計測する方法
を含めても20〜30分と短い。従って数十分単位で変動す
る原料配合や原料水分濃度に対して、充分に追従するこ
とが可能となる。次に、実施例によって本発明の作用効
果をさらに具体的に説明する。
【0039】
(実施例1)本発明方法を実際の焼結機のラインで数十時
間実施した。全体の制御フローを図5に示す。図5に示
すように、原料槽4から切り出され、造粒機5で造粒処
理された焼結原料の一部を、焼結機6の上部に設置され
ている点火炉7で点火される前にサージホッパ8の入口
のところで採取した。採取原料処理工程9にて、通気性
の計測、水分添加、オフラインミキサーで造粒、通気性
の計測を自動計測した。添加水分量は操作室のオペレー
タによって設定された。
間実施した。全体の制御フローを図5に示す。図5に示
すように、原料槽4から切り出され、造粒機5で造粒処
理された焼結原料の一部を、焼結機6の上部に設置され
ている点火炉7で点火される前にサージホッパ8の入口
のところで採取した。採取原料処理工程9にて、通気性
の計測、水分添加、オフラインミキサーで造粒、通気性
の計測を自動計測した。添加水分量は操作室のオペレー
タによって設定された。
【0040】計測された通気性に基づいて、操作室のオ
ペレータが注水コントローラ10を使用してミキサーの注
水量を変更した。この一連の作業に要する時間は平均10
分であった。またこの一連の作業を2時間ごとに行っ
た。
ペレータが注水コントローラ10を使用してミキサーの注
水量を変更した。この一連の作業に要する時間は平均10
分であった。またこの一連の作業を2時間ごとに行っ
た。
【0041】採取原料処理の詳細を図6に示す。図6に
示すように、原料を実際の焼結機のラインから10秒ピッ
チで5kgずつ計60kg採取し、円柱型筒11に蓄えた。
示すように、原料を実際の焼結機のラインから10秒ピッ
チで5kgずつ計60kg採取し、円柱型筒11に蓄えた。
【0042】円柱型円筒11は配管12を通じて送風機13と
接続されている。配管12には開度調整弁14およびオリフ
ィス15が、円柱型円筒11の下部の風箱16には圧力計17が
装備されている。通気性計測時にはこの開度調整弁14は
圧力計17が1000mmAqを表示するように調整した。
接続されている。配管12には開度調整弁14およびオリフ
ィス15が、円柱型円筒11の下部の風箱16には圧力計17が
装備されている。通気性計測時にはこの開度調整弁14は
圧力計17が1000mmAqを表示するように調整した。
【0043】円柱型円筒11に原料を装入した後に送風機
13を駆動させて風箱16内圧力1000mmAqにおいて配管12を
通る風量をオリフィス15で計測した。計測時間は30秒間
であった。さらにこの円柱型円筒11を傾転しドラム型造
粒機18に原料を装入し水分を添加し4分転動造粒処理し
た。
13を駆動させて風箱16内圧力1000mmAqにおいて配管12を
通る風量をオリフィス15で計測した。計測時間は30秒間
であった。さらにこの円柱型円筒11を傾転しドラム型造
粒機18に原料を装入し水分を添加し4分転動造粒処理し
た。
【0044】ここで水分の添加量は以下のように算出し
た。まず、操作室のオペレータが操作室内の制御専用コ
ンピュータに設定条件を入力する。コンピュータは具体
的な水分添加量を演算し、その演算値を水分添加ノズル
19に伝送する。水分添加ノズルから原料へ添加される単
位時間当たりの水分量は500cc/min 一定に設定した。通
気性を計測する原料の重量は一定、かつ単位時間当たり
の水分量も一定である。従って、水分添加ノズル19にお
いて水分添加量は水分添加時間で制御される。
た。まず、操作室のオペレータが操作室内の制御専用コ
ンピュータに設定条件を入力する。コンピュータは具体
的な水分添加量を演算し、その演算値を水分添加ノズル
19に伝送する。水分添加ノズルから原料へ添加される単
位時間当たりの水分量は500cc/min 一定に設定した。通
気性を計測する原料の重量は一定、かつ単位時間当たり
の水分量も一定である。従って、水分添加ノズル19にお
いて水分添加量は水分添加時間で制御される。
【0045】さらに造粒後焼結原料をベルトコンベア20
上を搬送し再度円柱型円筒11に装入した後に通気性を計
測した。計測後、焼結原料の通気性の計測値は操作室内
の制御専用コンピュータへ伝送される。
上を搬送し再度円柱型円筒11に装入した後に通気性を計
測した。計測後、焼結原料の通気性の計測値は操作室内
の制御専用コンピュータへ伝送される。
【0046】計測された2つの通気性から外挿もしくは
内挿法によって最適通気性となる適正水分濃度を決定す
る。ここで適正水分濃度は絶対値ではなく、現状からの
差分の形で求められる。
内挿法によって最適通気性となる適正水分濃度を決定す
る。ここで適正水分濃度は絶対値ではなく、現状からの
差分の形で求められる。
【0047】本例では最適通気性は、「鉄と鋼」Vol.68
(1982)p.2174に記載されている原料条件固定で水分を変
更した時に取り得る通気性の最高値とした。なお、この
最適通気性の設定は実際の操業においては配合変更毎に
行った。
(1982)p.2174に記載されている原料条件固定で水分を変
更した時に取り得る通気性の最高値とした。なお、この
最適通気性の設定は実際の操業においては配合変更毎に
行った。
【0048】最後に操作室内の制御専用コンピュータで
適正水分と現在の水分濃度との差分と、実際の焼結機で
の原料送り量から実際の造粒機における添加水分量差を
算出した。この値に基づいて実際の造粒機での添加水分
量を変更した。
適正水分と現在の水分濃度との差分と、実際の焼結機で
の原料送り量から実際の造粒機における添加水分量差を
算出した。この値に基づいて実際の造粒機での添加水分
量を変更した。
【0049】上記のようにして得られたデータの一例を
表1に、生産率の推移を図7に示す。なお、図7中に示
した従来制御法とは、銘柄別の焼結配合原料の吸水性指
数から適正水分値を算出したデータに基づいて水分量を
決定する方法である。図7に示される通り、本発明方法
は従来制御法と比較して生産性が改善し、しかも安定す
る。
表1に、生産率の推移を図7に示す。なお、図7中に示
した従来制御法とは、銘柄別の焼結配合原料の吸水性指
数から適正水分値を算出したデータに基づいて水分量を
決定する方法である。図7に示される通り、本発明方法
は従来制御法と比較して生産性が改善し、しかも安定す
る。
【0050】(実施例2)本例は、採取した原料を分割せ
ずに通気度を計測する方法の効果を示す例である。
ずに通気度を計測する方法の効果を示す例である。
【0051】先に述べたように、採取した原料を分割し
て各々の水分濃度で通気度を測定する方法では分割した
原料間で粒度や粘着性に差が生じ、水分濃度差を厳密に
評価できない欠点を持つ。この採取した原料を分割せず
に計測する方法の効果を実用装置で数十時間の操業で確
認した。
て各々の水分濃度で通気度を測定する方法では分割した
原料間で粒度や粘着性に差が生じ、水分濃度差を厳密に
評価できない欠点を持つ。この採取した原料を分割せず
に計測する方法の効果を実用装置で数十時間の操業で確
認した。
【0052】ステップ1:銘柄別の焼結原料の吸水性指
数から適正水分値を算出したデータに基づいて水分量を
決定する方法。 ステップ2:採取した原料を2分割し、一方はそのまま
通気性を計測し他方は水分を添加し造粒後通気度を計測
し、計測値と目標通気性から水分値を計測する方法。 ステップ3:実施例1における本発明方法。
数から適正水分値を算出したデータに基づいて水分量を
決定する方法。 ステップ2:採取した原料を2分割し、一方はそのまま
通気性を計測し他方は水分を添加し造粒後通気度を計測
し、計測値と目標通気性から水分値を計測する方法。 ステップ3:実施例1における本発明方法。
【0053】試験はステップ1〜ステップ3まで20時間
づつ計60時間継続して行った。なお、ステップ2におけ
る原料分割方法はJIS 規格の2分割機を使用し、原料採
取後一括して縮分機に焼結原料を供給した。
づつ計60時間継続して行った。なお、ステップ2におけ
る原料分割方法はJIS 規格の2分割機を使用し、原料採
取後一括して縮分機に焼結原料を供給した。
【0054】またステップ2およびステップ3において
計測は2時間ピッチで行った。またステップ2およびス
テップ3では同一の通気性計測装置を使用した。試験結
果を表1に示す。これより本発明方法は採取原料を分割
せずに通気性を計測することによって水分濃度の影響を
厳密に評価する効果が大きいことが判明した。
計測は2時間ピッチで行った。またステップ2およびス
テップ3では同一の通気性計測装置を使用した。試験結
果を表1に示す。これより本発明方法は採取原料を分割
せずに通気性を計測することによって水分濃度の影響を
厳密に評価する効果が大きいことが判明した。
【0055】
【表1】
【0056】(実施例3)本例は原始粒度をさらに考慮す
る態様を示すもので、その効果を実際の製造ラインで数
十時間確認した。全体の制御フローは図5に同じであっ
た。
る態様を示すもので、その効果を実際の製造ラインで数
十時間確認した。全体の制御フローは図5に同じであっ
た。
【0057】図5に示すように、本例の場合も原料槽4
から切り出され、造粒機5で造粒処理された焼結原料の
一部を、焼結機6の上部に設置されている点火炉7で点
火される前にサージホッパ8の入口のところで採取し
た。採取原料処理工程9にて、通気性の計測、水分添
加、オフラインミキサーで造粒、通気性の計測を自動計
測した。ここで添加水分量は操作室のオペレータによっ
て設定される仕組みになっているが、今回は原料に対し
て0.2 %に設定した。
から切り出され、造粒機5で造粒処理された焼結原料の
一部を、焼結機6の上部に設置されている点火炉7で点
火される前にサージホッパ8の入口のところで採取し
た。採取原料処理工程9にて、通気性の計測、水分添
加、オフラインミキサーで造粒、通気性の計測を自動計
測した。ここで添加水分量は操作室のオペレータによっ
て設定される仕組みになっているが、今回は原料に対し
て0.2 %に設定した。
【0058】計測された通気性に基づいて、操作室のオ
ペレータが注水コントローラ10を使用してミキサーの注
水量を変更した。この一連の作業に要する時間は平均20
分であった。またこの一連の作業を2時間ごとに行っ
た。採取原料処理の詳細は前述の図6に同じであった。
ペレータが注水コントローラ10を使用してミキサーの注
水量を変更した。この一連の作業に要する時間は平均20
分であった。またこの一連の作業を2時間ごとに行っ
た。採取原料処理の詳細は前述の図6に同じであった。
【0059】しかし本例にあっては、そのような一連の
水分添加および造粒、および通気度計画を複数回繰り返
した。水分は通気度が最高となるこの繰り返し計測によ
って、水分と通気度との関係に関するデータが得られ
た。なお、水分添加、造粒、通気度計測は通気度が上昇
後さらに下降し出すまで繰り返した。繰り返し回数は3
〜5回であった。
水分添加および造粒、および通気度計画を複数回繰り返
した。水分は通気度が最高となるこの繰り返し計測によ
って、水分と通気度との関係に関するデータが得られ
た。なお、水分添加、造粒、通気度計測は通気度が上昇
後さらに下降し出すまで繰り返した。繰り返し回数は3
〜5回であった。
【0060】計測後、原料通気性の計測値は操作室内の
制御専用コンピュータへ伝送される。さらに制御専用コ
ンピュータで水分と通気度との関係とを回帰分析し、原
料通気性が最大となる水分(b) を導出した。
制御専用コンピュータへ伝送される。さらに制御専用コ
ンピュータで水分と通気度との関係とを回帰分析し、原
料通気性が最大となる水分(b) を導出した。
【0061】さらにこの制御専用コンピュータには常に
原料配合条件を入力しておき、原料通気性が最大となる
水分(b) との原料配合条件、つまり原料の原始粒度から
燃料燃焼性が最適となる水分(a) を予測した。この水分
(a) 予測値の導出は図4に示す関係に基づいて行った。
原料配合条件を入力しておき、原料通気性が最大となる
水分(b) との原料配合条件、つまり原料の原始粒度から
燃料燃焼性が最適となる水分(a) を予測した。この水分
(a) 予測値の導出は図4に示す関係に基づいて行った。
【0062】最後に操作室内の制御専用コンピュータで
適正水分と現在の水分濃度との差分と、実際での原料送
り量から実際の造粒機における添加水分量差を算出し
た。この値に基づいて実際の造粒機での添加水分量を変
更した。
適正水分と現在の水分濃度との差分と、実際での原料送
り量から実際の造粒機における添加水分量差を算出し
た。この値に基づいて実際の造粒機での添加水分量を変
更した。
【0063】本実施例では、高生産率を志向する水分
(b) での操業および高歩留を志向する水分(a) での操業
を行った。なお、テスト期間中は実操業において原料層
厚、吸引圧、原料中に占める燃料比率は一定とした。生
産率および成品歩留の推移を図8に示す。
(b) での操業および高歩留を志向する水分(a) での操業
を行った。なお、テスト期間中は実操業において原料層
厚、吸引圧、原料中に占める燃料比率は一定とした。生
産率および成品歩留の推移を図8に示す。
【0064】なお、図8中に示した従来制御法とは、銘
柄別の焼結配合原料の吸水性指数から適正水分値を算出
する方法である。なお適正水分値は高生産率志向におい
ては通気度が最大になる水分であり、高歩留志向におい
ては通気度が最大になる水分から0.3 %差し引いた値と
した。
柄別の焼結配合原料の吸水性指数から適正水分値を算出
する方法である。なお適正水分値は高生産率志向におい
ては通気度が最大になる水分であり、高歩留志向におい
ては通気度が最大になる水分から0.3 %差し引いた値と
した。
【0065】図8に示される通り、本発明法は高生産率
を志向する期間Aでは従来制御法と比較して高生産率で
安定に推移し、期間Bでは従来制御法と比較して高歩留
で安定に推移した。
を志向する期間Aでは従来制御法と比較して高生産率で
安定に推移し、期間Bでは従来制御法と比較して高歩留
で安定に推移した。
【0066】(実施例4)本例では原料の原始粒度を採取
原料の実測によって求めたときの本発明法の効果を実際
の製造ラインで数十時間確認した。全体の制御フローは
実施例1 (図5) と同様である。
原料の実測によって求めたときの本発明法の効果を実際
の製造ラインで数十時間確認した。全体の制御フローは
実施例1 (図5) と同様である。
【0067】採取原料処理の詳細を図9に示す。図6と
の相違点は原料乾燥機21と自動篩装置22が追加装備され
ており、円柱型円筒11が2方向 (ドラム型造粒機18側と
原料乾燥機21側) に傾転できる。
の相違点は原料乾燥機21と自動篩装置22が追加装備され
ており、円柱型円筒11が2方向 (ドラム型造粒機18側と
原料乾燥機21側) に傾転できる。
【0068】複数回の通気度計測を行った後に、原料は
円柱型円筒11から原料乾燥21へ搬送されて10分程度乾燥
処理された。さらに、乾燥処理後自動篩装置22へ装入さ
れて篩われる。篩目は1mmであった。篩には計量機が設
置されており、−1mmの重量比率が算出できる。この−
1mmの重量比率を原料中の微粉比率とした。計測で得ら
れたデータは制御専用コンピュータで処理された。以下
に詳述する。
円柱型円筒11から原料乾燥21へ搬送されて10分程度乾燥
処理された。さらに、乾燥処理後自動篩装置22へ装入さ
れて篩われる。篩目は1mmであった。篩には計量機が設
置されており、−1mmの重量比率が算出できる。この−
1mmの重量比率を原料中の微粉比率とした。計測で得ら
れたデータは制御専用コンピュータで処理された。以下
に詳述する。
【0069】まず、原料通気性の計測値および原料に占
める−1mm重量比率値は操作室内の制御専用コンピュー
タへ伝送された。制御専用コンピューターにおいて水分
と通気度との関係とを解析分析し、原料通気性が最大と
なる水分(b) が導出された。さらに原料通気性が最大と
なる水分(b) と−1mm重量比率値から燃料燃焼性が最適
となる水分(a) の予測値が導出された。水分(a) の予測
値の導出は図4に示す関係に基づいて行った。
める−1mm重量比率値は操作室内の制御専用コンピュー
タへ伝送された。制御専用コンピューターにおいて水分
と通気度との関係とを解析分析し、原料通気性が最大と
なる水分(b) が導出された。さらに原料通気性が最大と
なる水分(b) と−1mm重量比率値から燃料燃焼性が最適
となる水分(a) の予測値が導出された。水分(a) の予測
値の導出は図4に示す関係に基づいて行った。
【0070】最後に操作室内の制御専用コンピューター
で適正水分と現在の水分濃度との差分と、実際の製造ラ
インでの原料送り量から造粒機における添加水分量差を
算出した。この値に基づいて実際造粒機での添加水分量
を変更した。
で適正水分と現在の水分濃度との差分と、実際の製造ラ
インでの原料送り量から造粒機における添加水分量差を
算出した。この値に基づいて実際造粒機での添加水分量
を変更した。
【0071】本実施例では、高生産率を志向する水分
(b) での操業および高歩留を志向する水分(a) での操業
を行った。なお、テスト期間中は実操業において原料層
厚、吸引圧、原料中に占める燃料比率は一定とした。実
施例の実用装置を使った試験における生産率および成品
歩留の経時変化を図10に示す。
(b) での操業および高歩留を志向する水分(a) での操業
を行った。なお、テスト期間中は実操業において原料層
厚、吸引圧、原料中に占める燃料比率は一定とした。実
施例の実用装置を使った試験における生産率および成品
歩留の経時変化を図10に示す。
【0072】なお、図10中に示した従来制御法とは、銘
柄別の焼結配合原料の吸水性指数から適正水分値を算出
する方法である。なお適正水分値は高生産率志向におい
ては通気度が最大になる水分であり、高歩留志向におい
ては通気度が最大になる水分と原料配合から導出される
燃料の燃焼性が最大になる水分である。さらに比較のた
め、請求項1に基づいた本発明法 (本発明法1という)
による制御も行った。
柄別の焼結配合原料の吸水性指数から適正水分値を算出
する方法である。なお適正水分値は高生産率志向におい
ては通気度が最大になる水分であり、高歩留志向におい
ては通気度が最大になる水分と原料配合から導出される
燃料の燃焼性が最大になる水分である。さらに比較のた
め、請求項1に基づいた本発明法 (本発明法1という)
による制御も行った。
【0073】図10に示されるとおり、本発明法1は高生
産率を志向する期間Aでは従来制御法と比較して高生産
率で安定に推移し、期間Bでは従来制御法と比較して高
歩留で安定に推移した。さらに原始粒度を実測した本発
明法2は、配合条件からそれらを計算で求めた本発明法
1よりも改善度が大きかった。
産率を志向する期間Aでは従来制御法と比較して高生産
率で安定に推移し、期間Bでは従来制御法と比較して高
歩留で安定に推移した。さらに原始粒度を実測した本発
明法2は、配合条件からそれらを計算で求めた本発明法
1よりも改善度が大きかった。
【0074】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明方法によれ
ば、実用装置での原料にライン外で同一原料使用前提で
水分濃度を変更した焼結原料の通気度を測定し、その情
報に基づいて目標通気度となるように水分濃度を決定す
ることによって、焼結生産性が改善される。
ば、実用装置での原料にライン外で同一原料使用前提で
水分濃度を変更した焼結原料の通気度を測定し、その情
報に基づいて目標通気度となるように水分濃度を決定す
ることによって、焼結生産性が改善される。
【図1】本発明に基づいた通気性計測装置の一例を示す
概要図である。
概要図である。
【図2】水分濃度の決定方法を示したグラフである。
【図3】焼結原料の水分量と通気性および燃料燃焼性と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
【図4】最適水分量と焼結燃料の原始粒度との関係を示
すグラフである。
すグラフである。
【図5】本発明に基づいた制御フロー図の一例である。
【図6】図5における採取原料計測工程の一例を示す説
明図である。
明図である。
【図7】実施例の実用装置を使った試験における生産率
の経時変化を示すグラフである。
の経時変化を示すグラフである。
【図8】実施例の実用装置を使った試験における生産率
の経時変化を示すグラフである。
の経時変化を示すグラフである。
【図9】本発明の別の実施例における採取原料計測工程
の一例を示す説明図である。
の一例を示す説明図である。
【図10】実施例の実用装置を使った試験における生産
率および成品歩留の経時変化を示すグラフである。
率および成品歩留の経時変化を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 DL式焼結機において、造粒機出口から
点火炉までの間で、造粒後の焼結原料の一部を採取して
通気度を計測し、しかる後にその採取原料に水分を添加
して別途造粒機で再造粒して再度通気度を計測し、両者
の通気度計測値に基づいて、原料造粒時における焼結配
合原料への水分添加量を制御することを特徴とする焼結
原料の造粒方法。 - 【請求項2】 DL式焼結機において、造粒機出口から
点火炉までの間で、造粒後の焼結配合原料の一部を採取
して通気度を計測し、しかる後にその採取原料に水分を
添加して別途造粒機で造粒して再度通気度を計測し、両
者の通気度計測値および原料の原始粒度に基づいて、原
料造粒時における焼結配合原料への水分添加量を制御す
ることを特徴とする焼結原料の造粒方法。 - 【請求項3】 原料の原始粒度を、採取原料の実測によ
って決定することを特徴とする請求項2記載の焼結原料
の造粒方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04720895A JP3209029B2 (ja) | 1994-09-14 | 1995-03-07 | 焼結原料の造粒方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-220366 | 1994-09-14 | ||
JP22036694 | 1994-09-14 | ||
JP04720895A JP3209029B2 (ja) | 1994-09-14 | 1995-03-07 | 焼結原料の造粒方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134554A true JPH08134554A (ja) | 1996-05-28 |
JP3209029B2 JP3209029B2 (ja) | 2001-09-17 |
Family
ID=26387370
Family Applications (1)
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