JPH08134380A - 炭素含有煉瓦用被覆材 - Google Patents

炭素含有煉瓦用被覆材

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JPH08134380A
JPH08134380A JP27506294A JP27506294A JPH08134380A JP H08134380 A JPH08134380 A JP H08134380A JP 27506294 A JP27506294 A JP 27506294A JP 27506294 A JP27506294 A JP 27506294A JP H08134380 A JPH08134380 A JP H08134380A
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JP
Japan
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brick
resin
coating material
carbon
coating
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Pending
Application number
JP27506294A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Ichikawa
健治 市川
Hajime Asami
肇 浅見
Hiroshi Fujiwara
寛 藤原
Keisuke Uemori
啓介 上森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinagawa Refractories Co Ltd
Original Assignee
Shinagawa Refractories Co Ltd
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Publication of JPH08134380A publication Critical patent/JPH08134380A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マグネシア−カーボン煉瓦のような炭素含有
耐火物用の表面被覆剤を得る。 【構成】 ポリエチレン、エチレン共重合樹脂、フェノ
ール樹脂の少なくとも1種からなる合成樹脂粉末に、高
分子量の熱溶融・自硬性フェノール樹脂あるいは熱不溶
融性フェノール樹脂を含有した粉体状の表面被覆材であ
り、予熱した耐火煉瓦の表面に熱融着して表面被覆を形
成する。 【効果】 滑りどめ効果が大きく、またせり割れを防止
することができ、みかけ上の膨張率の小さな煉瓦を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】近年、マグネシア−カーボン煉瓦
などの炭素含有煉瓦は、その優れた耐食性と耐スポーリ
ング性により、転炉をはじめとする製鋼炉において急速
に普及が進んでいる。本発明はこれらの煉瓦に適用する
粉体状の被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】天然のリン状黒鉛などの炭素材を配合し
た炭素含有耐火物は摩擦係数が極めて低いために滑り易
く、製造や施工時の取り扱いの際に落下などの危険を伴
うほか、また、炭素材は熱膨張係数が大きいために、炭
素含有耐火物の施工体は加熱によって、いわゆるせり割
れを発生する場合がある。これらの問題点を解決するた
めに、従来から合成樹脂、天然樹脂と無機あるいは有機
系骨材と組み合わせた被覆材で煉瓦表面を被覆する方法
が提案されている。例えば、特開昭57−145090
号公報では液状のフェノール樹脂や酢酸ビニル、アクリ
ルなどの液状ビニル樹脂と石油コークス、炭酸マグネシ
ウムなどからなる混合物を煉瓦に被覆する方法が提案さ
れている。また、特開平1−172286号公報、特開
平2−83282号公報、特開平4−228486号公
報などでは被覆材としてフェノール、エポキシ、アクリ
ル、酢酸ビニルなどの液状樹脂と粉末あるいは顆粒状の
ピッチあるいはタールとの混合物が使用され、ピッチや
タールは塗布面を粗面化する役割を果たしている。
【0003】以上のような液状樹脂を用いる方法に対し
て、特開平5−246787号公報や特開平5−263
017号公報では、ポリエチレン、ポリエステルなどの
熱可塑性樹脂あるいはエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂
と粉末あるいは顆粒状のピッチやタールを混合した粉体
塗料が提案されている。粉体塗装は、液状樹脂を用いる
浸透法などと比べて厚塗りが比較的容易であり、省資
源、省エネルギー、無溶剤など時代の要請にもこたえる
ことのできる被覆方法であるが、粉体塗装に適用できる
市販塗料はエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル
樹脂で代表される熱硬化性樹脂が主体であって品種が限
定されるとともに、比較的高価である。煉瓦用の被覆材
は、その使用目的から明らかなように、一般の塗料に要
求される美粧性、耐候性、耐薬品性などを必要としな
い。その上、築炉後の昇温過程で膨張代としての役割を
果たした後は、燃焼により消失してしまうので、安価で
ありかつ熱分解によって毒性や腐食性の揮発物を発生し
ない材料であることが望まれる。従来、以上のような条
件を満足させる煉瓦用の粉体塗料は提供されていない。
また、煉瓦用の被覆材料としてポリエチレン粉体を使用
する場合には、ポリエチレンのみでは煉瓦との接着性や
滑り止め効果が十分でなく、融点以上の高温で樹脂のた
れを生じるなど作業性にも欠ける等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエチレ
ン、フェノール樹脂等の安価な合成樹脂によって炭素含
有耐火煉瓦の滑り止めと築炉時の膨張代としての必要条
件を満足させることが可能な粉体からなる被覆材を提供
することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素含有煉瓦
の粉体状の表面被覆材において、予熱した煉瓦表面に熱
融着する合成樹脂としてポリエチレン、エチレン共重合
樹脂、熱硬化性フェノール樹脂の少なくとも1種と高分
子量の熱溶融・自硬性フェノール樹脂あるいは熱不溶融
性フェノール樹脂を含有した粉体状の表面被覆材であ
る。すなわち、本発明の粉体状の表面被覆材は、予熱し
た煉瓦表面に熱融着する合成樹脂からなる粉体コーティ
ング材を炭素含有耐火煉瓦の被覆材として適用すること
によりポリエチレンやフェノール樹脂固有の特性に基づ
く問題点が改善され、炭素含有煉瓦の滑り止めおよび膨
張代としての必要条件を満たし得る塗膜が得られること
を見出して本発明を完成した。
【0006】本発明で使用されるポリエチレンには高密
度ポリエチレン、低密度ポリエチレンおよび線状低密度
ポリエチレンが含まれる。また、エチレン共重合樹脂と
してエチレン−酢酸ビニル、エチレン−プロピレン、エ
チレン−アクリル酸エステル、エチレン−グリシジルメ
タアクリレートなどのものが挙げられる。また、ポリエ
チレンあるいはエチレン共重合樹脂と併用したり、ある
いは単独で用いることが可能なフェノール樹脂として
は、分子量が1000以下のノボラック型やレゾール型
の粉末状フェノール樹脂が用いられる。
【0007】さらに、該樹脂類と併用される高分子量フ
ェノール樹脂として高分子量の微粒子状熱溶融・自硬性
のフェノール樹脂、熱不溶融性フェノール樹脂等が挙げ
られる。これらの高分子量フェノール樹脂単独では本発
明の方法によって塗膜を形成させることは困難である。
【0008】マグネシア−カーボンなどの不焼成耐火煉
瓦は混練、成形後200〜220℃で乾燥・硬化させて
製造されるので該煉瓦の粉体塗装は乾燥直後の煉瓦の余
熱を利用して行うことが合理的である。したがって被覆
材の焼付温度の上限は200〜220℃となる。一方、
被覆材の塗装性はポリエチレンなどとフェノール樹脂の
混合比率、樹脂の溶融特性、粉体粒度などの諸因子の影
響をうける。焼付温度が220℃以下、好ましくは15
0℃〜200℃において本発明の目的にかなう均一な塗
膜を得るためにはポリエチレンと熱硬化性フェノール樹
脂を併用する場合には、フェノール樹脂含有量が5〜5
0重量%、好ましくは10〜40重量%であり、高分子
量フェノール樹脂を添加した3成分系、あるいはポリエ
チレンと高分子量フェノール樹脂からなる2成分系での
フェノール樹脂含有量は10〜60重量物、好ましくは
20〜50重量%である。また、熱硬化性フェノール樹
脂と高分子量フェノール樹脂からなる2成分系では70
%程度までの高分子量フェノール樹脂の配合が可能であ
る。樹脂類の流動性の指標となるメルトフローレート
(JIS K7210)はポリエチレンについて0.1
(g/10分)以上、ポリエチレンやフェノール樹脂か
らなる樹脂粉体の最大粒径が400μm以下、平均粒径
が50〜150μmであることが望ましい。
【0009】本発明では、ポリエチレン、エチレン共重
合樹脂、フェノール樹脂などに対して熱不溶融フェノー
ル樹脂を含む高分子量フェノール樹脂を添加することに
よって塗膜表面が粗面化されると同時に煉瓦に対する塗
膜の付着力が著しく向上した。
【0010】また、熱硬化性フェノール樹脂の配合は、
硬化の際に発生する水分などの揮発分による発泡のため
に付着力を低下させる要因となるが、一方では塗膜を多
孔質化し、厚塗りが容易になるという効果をもたらす。
本発明の被覆材の調製は原料粉体を単に乾式混合するこ
とによって実施できるほか、必要に応じて溶融混練およ
び冷凍あるいは常温粉砕する方法を採用することもでき
る。
【0011】煉瓦の塗装には静電スプレー法や流動浸漬
など粉体塗装に用いられる各種方法が適用できるが、塗
装の品質管理等の点で静電塗装方法が好ましい。静電塗
装は、例えば、コロナ荷電式粉体塗装ガンを用い、電圧
60〜80kV、塗料供給圧力約1kg/cm2 に設定
し、150〜200℃に予熱した煉瓦に所定時間吹き付
けて行うことができる。
【0012】本発明の粉体からなる被覆材による被覆の
膜厚は、高温での見かけの線膨張率が0となるような膨
張代を形成する膜厚とすることが好ましく、マグネシア
−カーボン煉瓦の大きさあるいは被覆材の組成によって
異なるが、1〜1.4mmとすることが好ましい。
【0013】
【作用】リン状黒鉛等を含有し摩擦係数の小さな炭素含
有煉瓦に、ポリエチレン、エチレン共重合樹脂、熱硬化
性フェノール樹脂の少なくとも1種に、高分子量の熱溶
融・自硬性フェノール樹脂あるいは熱不溶融性フェノー
ル樹脂の粉末を混合した粉体を静電塗装などの方法によ
って塗布することにより、すべり止め効果や付着力など
に優れ、かつ膨張代としての必要条件を満たす肉厚の塗
膜を形成することができるので、取り扱いが容易である
とともに、施工時においてもせり割れ等が生じない。
【0014】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を説明する。 実施例1 高密度ポリエチレン粉末、エチレン共重合樹脂粉末、フ
ェノールノボラック樹脂、高分子量フェノール樹脂を表
1に記載の配合比で、混合機を用いてよく混合し、得ら
れた粉体を静電塗装ガンで表1に記載の予熱温度に予熱
したマグネシア−カーボン煉瓦(10×10×3cm)
に吹付け、均一な塗膜を有する試料1〜6、比較例であ
る比1および2を得た。得られた煉瓦の滑り止め効果
は、塗装面を介して重ね合わせた2枚の煉瓦を徐々に傾
け上部の煉瓦が滑り始めるときの角度(度)を測定して
評価した。また、塗膜の付着力は、塗膜を介して接着さ
せた2個の試験片(2×2×3cm)の接着部分に荷重
を加え破断したときの荷重から(1)式によって破断強
度を求め、塗膜の付着力の尺度とした。 R=3/2・WL/BD2 …(1) R:破断強度 (kg/cm2 ) W:総荷重 (kg) L:支持台の距離(cm) B:試験片の幅 (cm) D:試験片の厚さ(cm) 塗膜の厚さは、煉瓦断面の顕微鏡写真によって測定し
た。その他、煉瓦を切断したときに、切断面に沿って塗
膜のはがれやふくれが生じないかどうかを観察し、加工
性の評価とし、総合評価と共にそれらの結果を表1に示
す。評価は、◎:非常によいもの。○:良いもの。△:
やや不良。×:不良で表した。なお、未処理の煉瓦のす
べり角度は10度であった。
【0015】
【表1】
【0016】ポリエチレン…丸善ポリマー製マルカレッ
ツ1070P(メルトフローレート8.0g/10分) エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂…住友精化製 D50
20(メルトフローレート75g/10分)、 フェノールノボラック樹脂…住友デュレス製 PR31
1(ヘキサミン10%含有) 高分子量フェノール樹脂(1)は、熱不溶融性樹脂(鐘
紡製 ベルパールR800)、(2)は、熱溶融・自硬
性樹脂(鐘紡製 ベルパールS830)、(3)は、熱
溶融・自硬性樹脂(鐘紡製 ベルパールS895)であ
る。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明による炭素含有煉
瓦用被覆材は、ポリエチレン、エチレン共重合樹脂、熱
硬化性フェノール樹脂の少なくとも1種と、高分子量の
熱溶融・自硬性フェノール樹脂あるいは熱不溶融性フェ
ノール樹脂からなる混合粉体を静電塗装などの粉体塗装
方法によって、炭素含有煉瓦表面に塗布することによ
り、滑り止め効果や付着力に優れるとともに、施工時に
おいても膨張代としての必要条件を満たす肉厚の塗膜を
形成することができるので、せり割れ等の問題が生じな
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 123/04 PEP 161/06 PHG

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素含有煉瓦用の被覆材において、予熱
    した煉瓦表面に熱融着させる合成樹脂粉末がポリエチレ
    ン、エチレン共重合樹脂、熱硬化性フェノール樹脂の少
    なくとも1種と高分子量の熱溶融・自硬性フェノール樹
    脂あるいは熱不溶融性フェノール樹脂を含有した粉末か
    らなることを特徴とする粉体状の炭素含有煉瓦用被覆
    材。
JP27506294A 1994-11-09 1994-11-09 炭素含有煉瓦用被覆材 Pending JPH08134380A (ja)

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JP27506294A JPH08134380A (ja) 1994-11-09 1994-11-09 炭素含有煉瓦用被覆材

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JPH08134380A true JPH08134380A (ja) 1996-05-28

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006526085A (ja) * 2003-03-07 2006-11-16 ヴァージニア コモンウェルス ユニヴァーシティー 静電処理されたフェノール樹脂材料および方法
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