JPH08134325A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH08134325A
JPH08134325A JP28217094A JP28217094A JPH08134325A JP H08134325 A JPH08134325 A JP H08134325A JP 28217094 A JP28217094 A JP 28217094A JP 28217094 A JP28217094 A JP 28217094A JP H08134325 A JPH08134325 A JP H08134325A
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monomers
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JP28217094A
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English (en)
Inventor
Tetsuhisa Noguchi
哲央 野口
Tetsuya Niimura
哲也 新村
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香族ポリエステル樹脂とABS樹脂を含有
する樹脂組成物の相溶性を改善し、耐衝撃性、剛性及び
成形加工性のバラスンに優れた熱可塑性樹脂組成物を得
ることを目的とした。 【構成】 芳香族ポリエステル樹脂5〜94.5重量
%、ゴム状重合体存在下で特定の組成比を有する芳香族
ビニル単量体,シアン化ビニル単量体及び他のビニル系
単量体の混合物を重合したグラフト共重合体5〜94.
5重量%、芳香族ビニル系共重合体0〜40重量%並び
にエポキシ基含有ビニル単量体を共重合させた特定の共
重合体0.5〜10重量%からなることを特徴とする熱
可塑性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐衝撃性、剛性及び成
形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリエステル樹脂は、耐薬品性、
成形加工性等に優れた特性を有する熱可塑性樹脂であ
り、電気・電子部品、自動車部品等の分野に利用されて
いる。しかし、結晶性の大きい樹脂であるため寸法安定
性に劣っていたり、ノッチ付き衝撃強度が小さい等の欠
点を有している。
【0003】これらの欠点を改良する目的で、芳香族ポ
リエステル樹脂とABS樹脂をブレンドする方法(特公
昭51-25261号公報)が提案されているが、芳香族ポリエ
ステル樹脂とABS樹脂との相溶性が乏しいため、十分
な強度が得られない。
【0004】そこで芳香族ポリエステル樹脂とABS樹
脂との樹脂組成物に、相溶化剤としてα−オレフィンと
α,β−不飽和酸のグリシジルエステルを主体とする共
重合体を添加する方法(特開平1-138261号公報、特開平
3-26748 号公報)も提案されてはいるが、充分な強度向
上効果は得られていない。また、芳香族ポリエステル樹
脂に混合するグラフト共重合体に、エポキシ基を有する
ビニル系単量体単位を含有させることで耐衝撃性を改良
する方法(特開平2-34654 号公報)も提案されている
が、耐衝撃性、剛性及び成形加工性のバランスに優れた
樹脂組成物を得るには到っていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
に述べた芳香族ポリエステル樹脂とABS樹脂の樹脂組
成物における相溶性の乏しさを改善し、耐衝撃性、剛性
及び成形加工性のバランスに優れた熱可塑性樹脂組成物
を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、芳香族ポリエ
ステル樹脂と特定の組成を有するグラフト共重合体の樹
脂組成物に特定のエポキシ基を有する共重合体を相溶化
剤として用いることにより耐衝撃性、剛性及び成形加工
性のバランスに優れた熱可塑性樹脂組成物が得られるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0007】即ち本発明は、下記のA成分5〜94.5
重量%、B成分5〜94.5重量%、C成分0〜40重
量%及びD成分0.5〜10重量%からなることを特徴
とする熱可塑性樹脂組成物である。 A成分:芳香族ポリエステル樹脂、 B成分:ゴム状重合体10〜70重量部の存在下で、芳
香族ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単
量体20〜50重量%及びこれらの単量体と共重合可能
なビニル単量体0〜20重量%よりなる単量体混合物の
30〜90重量部を重合してなるグラフト共重合体、 C成分:芳香族ビニル単量体45〜80重量%、シアン
化ビニル単量体0〜50重量%及びこれらの単量体と共
重合可能なビニル単量体0〜55重量%を共重合してな
る共重合体及び、 D成分:芳香族ビニル単量体50〜79.5重量%、シ
アン化ビニル単量体20〜49.5重量%、エポキシ基
含有ビニル単量体0.5〜5重量%及びこれらの単量体
と共重合可能なビニル単量体0〜20重量%を共重合し
てなる共重合体である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
A成分である芳香族ポリエステル樹脂とは、芳香族ジカ
ルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、ジオール又
はそのエステル形成性誘導体を重縮合反応することによ
り得られる樹脂である。
【0009】芳香族ジカルボン酸の例としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン
酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸等が挙げられ、テレフタル酸が特に好まし
い。
【0010】ジオールの例としては、エリレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェ
ノールA等が挙げられ、1,4−ブタンジオールが特に
好ましい。
【0011】本発明に用いる芳香族ポリエステル樹脂の
固有粘度[η]には特に規定はないが、フェノール/テ
トラクロロエタン=60/40(重量比)の混合溶媒を
用いて、温度30℃で測定したときの固有粘度[η]が
1.1〜1.4(単位dl/g)の範囲が好ましい。
【0012】また、末端の官能基量比は特に規定はない
が、カルボキシル基末端(−COOH)量と水酸基末端(−
OH)量の比率(−COOH/−OH)が90/10〜40/6
0の芳香族ポリエステル樹脂を用いた場合、該熱可塑性
樹脂組成物の耐衝撃性と成形加工性のバランスが特に優
れるので好ましい。なお、本発明に用いる芳香族ポリエ
ステル樹脂としては、ポリブチレンテレフタレートが特
に好ましい。
【0013】本発明のB成分であるグラフト共重合体と
は、ゴム状重合体の存在下で、芳香族ビニル単量体、シ
アン化ビニル単量体及びこれらの単量体と共重合可能な
ビニル単量体よりなる単量体混合物をグラフト共重合し
て得られるものである。
【0014】ゴム状重合体の例としては、ポリブタジエ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピ
レン共重合体、アクリル酸エステル共重合体等が挙げら
れる。
【0015】芳香族ビニル単量体の例としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びt−ブチ
ルスチレン等が挙げられる。
【0016】シアン化ビニル単量体の例としては、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
【0017】共重合可能なビニル単量体としては、主に
アクリル系の単量体が用いられ、アクリル系単量体の具
体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メ
タ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、及び
オクタデシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これ
らを単独又は併用して用いることができる。ここでメチ
ル(メタ)アクリレートとは、メチルアクリレート又は
メチルメタクリレートを示すものである。
【0018】B成分のグラフト共重合体を得る重合方法
としては、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状
重合法等の重合法が挙げられる。
【0019】本発明で用いるグラフト共重合体は、ゴム
状重合体10〜70重量部の存在下で、芳香族ビニル単
量体50〜80重量%、シアン化ビニル単量体20〜5
0重量%及びこれらの単量体と共重合可能なビニル単量
体0〜20重量%よりなる単量体混合物を30〜90重
量部を重合したものであり、この範囲以外では該熱可塑
性樹脂組成物の耐衝撃性又は成形加工性が劣り好ましく
ない。
【0020】本発明のC成分である共重合体とは、芳香
族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体及びこれらの単
量体と共重合可能なビニル単量体を共重合してなる共重
合体である。
【0021】C成分に使用される芳香族ビニル単量体、
シアン化ビニル単量体の例としては、前記のB成分に用
いられるものとして挙げたものと同様のものが用いられ
る。また、共重合可能なビニル単量体の例としては、前
記のB成分に用いられるとして挙げた単量体に加え、N
−フェニルマレイミド等のマレイミド類も好適に用いる
ことができる。
【0022】C成分の共重合体を得る重合方法として
は、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法
及びそれらの組合せによる重合法が挙げられる。
【0023】本発明で用いられるC成分の共重合体は、
芳香族ビニル単量体45〜80重量%、シアン化ビニル
単量体0〜50重量%及びこれらの単量体と共重合可能
なビニル単量体0〜55重量%を共重合したものであ
り、この範囲以外では該熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性
に劣り、好ましくない。
【0024】本発明のD成分である共重合体とは、芳香
族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体、エポキシ基含
有ビニル単量体及びこれらの単量体と共重合可能なビニ
ル単量体を共重合してなる共重合体である。
【0025】芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量
体及びこれらの単量体と共重合可能なビニル単量体の例
としては、前記のB成分に用いられるとして挙げたもの
と同様のものが用いられる。
【0026】エポキシ基含有ビニル単量体の例として
は、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル等が挙
げられ、メタクリル酸グリシジルが最も好ましい。
【0027】D成分の共重合体を得る重合方法として
は、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、塊状重合法
等の重合法が挙げられる。
【0028】本発明で用いられるD成分の共重合体は、
芳香族ビニル単量体50〜79.5重量%、シアン化ビ
ニル単量体20〜49.5重量%、エポキシ基含有ビニ
ル単量体0.5〜5重量%及びこれらの単量体と共重合
可能なビニル単量体0〜20重量%を共重合したもので
あり、この範囲以外ではA成分、B成分、C成分及びD
成分からなる熱可塑性樹脂組成物の相溶性が不十分とな
り耐衝撃性に劣り、好ましくない。
【0029】本発明における上記A成分〜D成分の配合
量は、A成分5〜94.5重量%、B成分5〜94.5
重量%、C成分0〜40重量%及びD成分0.5〜10
重量%であり、好ましくはA成分30〜65重量%、B
成分25〜55重量%、C成分9〜30重量%及びD成
分1〜8重量%である。該熱可塑性樹脂組成物におい
て、A成分が5重量%未満又はB成分が94.5重量%
を超えると、成形加工性が不十分であり、A成分が9
4.5重量%を超えるか又はB成分が5重量%未満の場
合、耐衝撃性が不十分である。また、C成分が40重量
%を超えても耐衝撃性が低下して好ましくない。更に、
D成分が0.5重量%未満では、耐衝撃性が不十分であ
り、10重量%を超えると成形加工性が低下して好まし
くない。
【0030】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、必要に応
じて難燃剤、着色剤、滑剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯
電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤及びその他の助剤を
添加することもできる。また、本発明の目的を損なわな
い範囲でガラス繊維、カーボン繊維、ガラスビーズ、マ
イカ、タルク、チタン酸カリウム等の充填剤を添加する
こともできる。
【0031】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、種々の公
知の混合方法を用いることにより製造可能であり、例え
ば、各原料を予めタンブラー又はヘンシェルミキサーの
ような混合機で均一に混合して、一軸又は二軸押出機等
に供給して溶融混練した後、ペレットとして調製する方
法がある。このようにして得られた本発明の熱可塑性樹
脂組成物は、例えば、射出成形、圧縮成形及び押出成形
等の成形法により、所望の成形品に成形することが可能
である。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。また、これらはいずれも例示的なものであっ
て、本発明の内容を限定するものではない。
【0033】実施例1〜8 下記のA〜D成分を表1に示す配合比にてヘンシェルミ
キサーを用いて配合し、二軸押出機によりペレット化し
た。このペレットを射出成形機を用いて試験片を作製し
て各物性を評価した。各成分の配合比とその評価結果を
表1に示す。
【0034】比較例1〜8 下記のA〜D成分を表2に示す配合比にてヘンシェルミ
キサーを用いて配合し、二軸押出機によりペレット化し
た。このペレットを射出成形機を用いて試験片を作製し
て各物性を評価した。各成分の配合比とその評価結果を
表2に示す。
【0035】A成分:熱可塑性ポリエステル樹脂(A-1〜
A-5) A-1:ポリブチレンテレフタレート樹脂:三菱化成(株)
製、商品名NOVADUR5020S、[η]=1.2を使用した。
末端基の比率−COOH/−OHは50/50である。 A-2:ポリブチレンテレフタレート樹脂:三菱化成(株)
製、商品名NOVADUR5040S、[η]=1.4を使用した。
末端基の比率−COOH/−OHは50/50である。 A-3:ポリブチレンテレフタレート樹脂:三菱化成(株)
製、商品名NOVADUR5010S、[η]=1.1を使用した。
末端基の比率−COOH/−OHは50/50である。 A-4:ポリブチレンテレフタレート樹脂:三菱化成(株)
製、商品名NOVADUR5030AS 、[η]=1.4を使用し
た。末端基の比率−COOH/−OHは35/65である。 A-5:ポリブチレンテレフタレート樹脂:三菱化成(株)
製、商品名NOVADUR5020 、[η]=1.2を使用した。
末端基の比率−COOH/−OHは95/5である。
【0036】B成分:グラフト共重合体(B-1〜B-2)の製
造 B-1:撹拌機を備えたオートクレーブ中に、ポリブタジエ
ンラテックス100 重量部(固形分50重量%、平均粒径0.
35μ、ゲル含有率90%)、ステアリン酸ソーダ1重量
部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.1 重
量部、テトラソジウムエチレンジアミンテトラアセチッ
クアシッド0.03重量部、硫酸第1鉄0.003重量部及び水2
00 重量部を温度65℃に加熱し、これにアクリロニトリ
ル30重量%及びスチレン70重量%よりなる単量体混合物
50重量部、t−ドデシルメルカプタン0.3 重量部、キュ
メンハイドロパーオキサイド0.2 重量部を4時間で連続
添加し、さらに添加終了後温度65℃で2 時間重合した。
重合率は96%であった。得られたラテックスに酸化防止
剤を添加した後、塩化カルシウムで凝固し、水洗、乾燥
後白色粉末状のグラフト共重合体B-1 を得た。 B-2:撹拌機を備えたオートクレーブ中に、ポリブタジエ
ンラテックス100 重量部(固形分50重量%、平均粒径0.
35μ、ゲル含有率90%)、ステアリン酸ソーダ1 重量
部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.1 重
量部、テトラソジウムエチレンジアミンテトラアセチッ
クアシッド0.03重量部、硫酸第1鉄0.003重量部及び水2
00 重量部を温度65℃に加熱し、これにアクリロニトリ
ル29重量%及びスチレン70重量%、グリシジルメタクリ
レート1 重量%よりなる単量体混合物50重量部、t−ド
デシルメルカプタン0.3 重量部、キュメンハイドロパー
オキサイド0.2 重量部を4時間で連続添加し、さらに添
加終了後温度65℃で2 時間重合した。重合率は96%であ
った。得られたラテックスに酸化防止剤を添加した後、
塩化カルシウムで凝固し、水洗、乾燥後白色粉末状のグ
ラフト共重合体B-2 を得た。
【0037】C成分:共重合体(C-1〜C-2)の製造 C-1:撹拌機を備えたオートクレーブ中に、純水100 重量
部、第3 リン酸カルシウム0.6 重量部を加え、つづいて
撹拌状態でスチレン75重量部、アクリロニトリル25重量
部、ターシャリーブチルパーオキシ3, 5, 5トリメチ
ルヘキサノエート0.05重量部、ターシャリーブチルパー
オキシアセテート0.05重量部、ターシャリードデシルメ
ルカプタン0.35重量部を加え、窒素ガスで15分間バブリ
ング撹拌してから密閉し、温度100 ℃に昇温して5 時間
重合を行った。次いで温度120 ℃に上昇し2.5 時間保持
した後、冷却して、常法に従い中和、脱水及び乾燥して
共重合体C-1 を得た。 C-2:撹拌機を備えたオートクレーブ中にスチレン55重量
部、アクリロニトリル10重量部、メチルエチルケトン5
重量部を仕込み、系内を窒素ガスで置換した後、温度95
℃に昇温し、N−フェニルマレイミド35重量部とt−ブ
チルパーオキシイソプロピルカーボネート0.05重量部と
メチルエチルケトン100 重量部からなる溶液を9 時間か
けて連続的に添加した。添加後温度110 ℃まで昇温し、
t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.05重
量部をさらに加えて1 時間加熱した。得られた反応溶液
をベント付き40mm単軸押出機に導入し、バレル温度300
℃、真空度20Torrで操作して、ペレット状の共重合体C-
2 を得た。
【0038】D成分:共重合体(D-1〜D-4) D-1:撹拌機を備えたオートクレーブ中に、純水100 重量
部、第3 リン酸カルシウム0.3 重量部を加え、つづいて
撹拌状態でスチレン74重量部、アクリロニトリル25重量
部、メタクリル酸グリシジル1 重量部、半減期1 時間を
得るための分解温度が82℃である2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル0.5 重量部を添加し、窒素ガスで15分
間バブリング撹拌してから密閉し、温度80℃に昇温して
7 時間重合した後、冷却して、常法に従い中和、脱水及
び乾燥して共重合体D-1 を得た。 D-2:撹拌機を備えたオートクレーブ中に、純水100 重量
部、第3 リン酸カルシウム0.3 重量部を加え、つづいて
撹拌状態でスチレン73重量部、アクリロニトリル25重量
部、メタクリル酸グリシジル2 重量部、半減期1 時間を
得るための分解温度が82℃である2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル0.5 重量部を添加し、窒素ガスで15分
間バブリング撹拌してから密閉し、温度80℃に昇温して
7 時間重合した後、冷却して、常法に従い中和、脱水及
び乾燥して共重合体D-2 を得た。 D-3:撹拌機を備えたオートクレーブ中に、純水100 重量
部、第3 リン酸カルシウム0.3 重量部を加え、つづいて
撹拌状態でスチレン74.7重量部、アクリロニトリル25重
量部、メタクリル酸グリシジル0.1 重量部、半減期1 時
間を得るための分解温度が82℃である2,2’−アゾビ
スイソブチロニトリル0.5 重量部を添加し、窒素ガスで
15分間バブリング撹拌してから密閉し、温度80℃に昇温
して7 時間重合した後、冷却して、常法に従い中和、脱
水及び乾燥して共重合体D-3 を得た。 D-4:撹拌機を備えたオートクレーブ中に、純水100 重量
部、第3 リン酸カルシウム0.3 重量部を加え、つづいて
撹拌状態でスチレン70重量部、アクリロニトリル22重量
部、メタクリル酸グリシジル8 重量部、半減期1 時間を
得るための分解温度が82℃である2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル0.5 重量部を添加し、窒素ガスで15分
間バブリング撹拌してから密閉し、温度80℃に昇温して
7 時間重合した後、冷却して、常法に従い中和、脱水及
び乾燥して共重合体D-4 を得た。
【0039】各物性は、次に示す測定方法に準拠して求
めた。 (1)ノッチ付きアイゾッド衝撃強度:ASTM D256 (厚
み1/8"、測定温度23℃) (2)曲げ弾性率:ASTM D790 (3)成形加工性:射出成形機(東芝機械社製IS-30EP
N)を用いて、成形温度260 ℃、金型温度90℃、射出ゲ
ージ圧力70kgf/cm2 にて、厚さ2mm のらせん状成形品を
成形し、この時の流動長を測定した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐衝撃
性、剛性及び成形加工性に優れたものであるので、自動
車部品や電気・電子部品等の広範囲な分野で極めて有用
であり、産業上の利用価値は極めて大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のA成分5〜94.5重量%、B成
    分5〜94.5重量%、C成分0〜40重量%及びD成
    分0.5〜10重量%からなることを特徴とする熱可塑
    性樹脂組成物。 A成分:芳香族ポリエステル樹脂、 B成分:ゴム状重合体10〜70重量部の存在下で、芳
    香族ビニル単量体50〜80重量%、シアン化ビニル単
    量体20〜50重量%及びこれらの単量体と共重合可能
    なビニル単量体0〜20重量%よりなる単量体混合物の
    30〜90重量部を重合してなるグラフト共重合体、 C成分:芳香族ビニル単量体45〜80重量%、シアン
    化ビニル単量体0〜50重量%及びこれらの単量体と共
    重合可能なビニル単量体0〜55重量%を共重合してな
    る共重合体及び、 D成分:芳香族ビニル単量体50〜79.5重量%、シ
    アン化ビニル単量体20〜49.5重量%、エポキシ基
    含有ビニル単量体0.5〜5重量%及びこれらの単量体
    と共重合可能なビニル単量体0〜20重量%を共重合し
    てなる共重合体。
  2. 【請求項2】 A成分の芳香族ポリエステル樹脂が、ポ
    リブチレンテレフタレートである請求項1記載の熱可塑
    性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 A成分の芳香族ポリエステル樹脂のカル
    ボキシル基末端(−COOH)量と水酸基末端(−OH)量の
    比率(−COOH/−OH)が90/10〜40/60である
    請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
JP28217094A 1994-11-16 1994-11-16 熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH08134325A (ja)

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JP28217094A JPH08134325A (ja) 1994-11-16 1994-11-16 熱可塑性樹脂組成物

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ID=17649011

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JP28217094A Pending JPH08134325A (ja) 1994-11-16 1994-11-16 熱可塑性樹脂組成物

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