JPH08134019A - フルオレノン誘導体とその重合体およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

フルオレノン誘導体とその重合体およびそれを用いた電子写真感光体

Info

Publication number
JPH08134019A
JPH08134019A JP27798294A JP27798294A JPH08134019A JP H08134019 A JPH08134019 A JP H08134019A JP 27798294 A JP27798294 A JP 27798294A JP 27798294 A JP27798294 A JP 27798294A JP H08134019 A JPH08134019 A JP H08134019A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polymer
alkyl group
fluorenone derivative
alkoxyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27798294A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisaya Sato
壽彌 佐藤
Saikou Chin
載昊 沈
Kazumasa Watanabe
一雅 渡邉
Genko Hai
元虎 裴
Yoshihide Fujimaki
義英 藤巻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP27798294A priority Critical patent/JPH08134019A/ja
Publication of JPH08134019A publication Critical patent/JPH08134019A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 電子輸送性の高いポリマーを用いて高感度で
かつ残留電位が小さい電子写真感光体を提供する。 【構成】 一般式(1)で示されるフルオレノン誘導体
とこれを構成成分とする重合体およびそれを含有するこ
とを特徴とする電子写真感光体。 一般式(1) (式中、Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ま
たはアルコキシル基を表し、Bは水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ
基、エステル基またはトリフルオロメチル基を表し、Q
は酸素原子、:C(CN)、:C(COR)、:
C(CN)COR、:C(CN)COR、:C(C
N)COAr、:NCN、または:NArを表す。Rは
アルキル基、アリール基、Arはアリール基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルオレノン誘導体を
構成成分とする重合体に関し、又、電子輸送能を有する
化合物および、それを構成成分とする重合体を含有する
層を有する電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体としてはセレン、
酸化亜鉛、シリコンなどの無機光導電性物質を主成分と
する無機感光体が広く用いられてきた。しかし、これら
は感度、熱安定性、耐湿性、耐久性において必ずしも満
足し得るものではなく、また一部の無機感光体では人体
に有害な物質を含むため廃棄に際して問題がある。
【0003】無機感光体の持つ欠点を克服する目的で様
々な有機光導電性化合物の合成が行われ、これらを主成
分とする感光層を有する有機感光体の研究開発が近年盛
んに行われている。
【0004】これらの実用化されている有機感光体の殆
どは機能分離した積層構造、即ちアゾ、フタロシアニ
ン、縮合多環顔料からなるキャリア発生層(CGL)と
キャリア輸送物質からなるキャリア輸送層(CTL)か
らなっている。キャリア輸送物質としてはピラゾリン、
ヒドラゾン、トリフェニルアミン系化合物およびそれら
のスチリル誘導体が良く知られている。しかしながら、
これら既知のものはいずれも正孔輸送能を有する物質で
あり、CGLを下層とし、CTLを上層とした機能分離
型感光体の場合、感光体表面を負に帯電させる必要があ
る。このため従来無機感光体に用いた現像剤の利用がで
きない、又、感光体をコロナ放電により帯電させるとき
に生じるオゾンの発生量が、無機感光体で行われた正帯
電に比べて多いなどの欠点がある。
【0005】又、CTLを下層、CGLを上層とした逆
層構成の感光体およびキャリア発生物質とキャリア輸送
物質を同一層に含有する単層の感光体は正帯電性にはな
るものの耐久性、感度の点で十分な性能が得られていな
い。
【0006】上記のような問題を解決するためにはキャ
リア輸送物質として電子輸送能を有する物質を開発する
必要がある。このような電子輸送物質としては2,4,6-ト
リニトロフルオレノンが知られているが、この物質は溶
剤、バインダーに用いられるポリマーとの溶解性、相溶
性が悪く、実際の感光層を構成するに十分な特性を有し
ていない。又、発ガン性からもその使用は中止されてい
る。
【0007】その他、近年電子受容性構造に溶解性基を
導入したいくつかの電子輸送性物質が報告されている。
例えば特開平2-135362号,特開平2-214866号,特開平3-
290666号などをあげることができる。特に米国特許 USP
4,559,287記載のアルコキシカルボニルフルオレノン誘
導体は多くの研究がなされ学術文献、例えば J.Appl.Ph
ys.vol.68,15(1990)、 J.Im.Sci.vol.29,69(1985)にも
報告されている優れた化合物である。
【0008】しかしながら、このものも従来実用化され
ているP型のCTM(ホール輸送物質)と比較して溶解
性は充分とは言えず、均一な感光体膜を得るためには多
量のバインダーを用いる必要がある。その結果、感度は
低く、しかも残留電位が高いと言った欠陥がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問
題に鑑み、電子輸送能を有するモノマーを合成し、得ら
れた電子輸送ポリマーを用いて高感度でかつ残留電位が
小さい電子写真感光体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は特定のフ
ルオレノン誘導体を合成し、これを一つの成分とするポ
リマーを電子写真感光体に含有させることで達せられ
た。上記フルオレノン誘導体の好ましい構造としては下
記一般式(1)で示される化合物を挙げる事ができる。
【0011】
【化4】
【0012】(式中、Aは水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、またはアルコキシル基を表し、Bは水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシル基、シア
ノ基、ニトロ基、エステル基またはトリフルオロメチル
基を表し、Qは酸素原子、:C(CN)2、:C(CO2R)2、:C
(CN)CO2R、:C(CN)COR、:C(CN)COAr、:NCN、または:
NArを表す。Rはアルキル基、アリール基、Arはア
リール基を表す。アリール基とは芳香族性を有する炭化
水素環または複素環を示し、その例としてフェニル基、
ナフチル基、ピリジル基、フリル基などを挙げる事がで
きる。これらのアルキル基、アリル基には置換基が付い
ていても良く、置換基としてはアルキル基、アルコキシ
基、フェニル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基な
どを挙げる事ができる。) 本発明の化合物の内、特に好ましい物性を示すのはQ
が:C(CN)2で表される化合物である。
【0013】本発明のフルオレノン誘導体の合成には色
々な経路が考えられる。「化5」に示すようにフルオレ
ノンカルボン酸とマロノニトリルからジシアノメチレン
フルオレノン誘導体を作り、これとクロルメチルスチレ
ンを反応させて本発明の化合物を得るのも一つの方法で
ある。
【0014】
【化5】
【0015】以下、本発明の化合物の具体例を示すがこ
れによって本発明の化合物が限定される物ではない。
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】本発明の重合体は上記のフルオレノン誘導
体をモノマー成分とする単独の重合体でも良く、またビ
ニル化合物と共重合体をなしても良い。ビニル化合物と
してはラジカル重合可能な二重結合をもった化合物を挙
げる事ができ、例えばスチレン、アクリロニトリル、イ
ソプレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル類(例えば
アクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸シク
ロヘキシル)、メタクリル酸エステル類(例えばメタア
クリル酸メチル、メタアクリル酸ブチル)などを挙げる
事ができる。共重合成分は勿論、1種とは限らず複数の
組み合わせも可能である。
【0020】又、これらの分子量はGPCにて測定し
て、スチレン換算重量平均分子量(Mw)が20,000〜2,00
0,000より望ましくは80,000〜500,000である。
【0021】以下、本発明のフルオレノン誘導体(モノ
マー)の合成例、および重合例を示すがこれによって本
発明が限定される物ではない。
【0022】(化合物1の中間体 9-ジシアノメチレン
フルオレノン-4-カルボン酸の合成)500mlの三口フラス
コに9-フルオレノン-4-カルボン酸(Fw.224.22) 18.5g
(0.083 mol)と等モルのマロノニトリル(Fw. 66.06) 5.4
7g、ピペリジン 20滴、メタノール 220mlを入れ、窒素
下で4時間還流した。 反応後、反応液を濾過し、メタ
ノール、水、次いでメタノールで洗浄し、乾燥後、ジク
ロルメタン/メタノールを用いて再結晶し、真空乾燥し
た。収量 15.5g (84%) (化合物1 ジシアノメチレンフルオレノン-4-カルボ
ン酸ビニルベンジルの合成)原料 9-ジシアノメチレン
フルオレノン-4-カルボン酸を15.5g (0.057mol)、クロ
ルメチルスチレン17.45g、炭酸水素ナトリウム 9.61g
をジメチルホルムアミド 180ml中に入れ窒素気流下で40
℃、48時間反応させた。 反応後、蒸留水の中に投じた
後、エーテル抽出、無水マグネシウムを加えて脱水し、
減圧下エーテルを留去、ジクロロメタン/メタノールよ
り再結晶して目的とするモノマーを得た。収量 14.5g
(65%) mp139.0℃ IR,NMRスペクトルを図1,2に示す。
【0023】又、後述の方法でポリマー化を行ったI
R,NMRスペクトルを図3,4に示す。
【0024】NMRのスペクトルにおいてポリマー化す
る事でブロード化はするがσ値(PPM)8.5〜6.7にかけ
て芳香族プロトンが、5.3付近にベンジルプロトンが、
そして0.8〜1.7にモノマーにはなかったブロードピーク
があらわれる。これはポリマー主鎖と解釈される。
【0025】(コポリマー化)より良好な膜物性を得る
目的でコポリマー化を行った。
【0026】パイレックス製ガラスアンプル管に上述の
モノマー(M)とそれぞれの割合のn-ブチルメタアクリレ
ート(BMA)、メチルメタクリレート(MMA)、n-ブチルアク
リレート(BA)、ヒドロキシメチルアクリレート(HMA)を
入れた後、開始剤 AIBN(1mol%)、溶媒としてテトラヒ
ドロフランを入れ脱気、窒素置換を3回繰り返した後、
封管し70℃で48時間重合した。反応後、開封し大量のメ
タノールの中に投じ生じた沈殿を濾過、ついで再沈精製
を2回行い、真空乾燥して、それぞれの割合のコポリマ
ーを得た。表2中の比率は仕込みモル比率である。
【0027】共重合体サンプルNo.1〜4のIRスペク
トルは図5〜8に、NMRのスペクトルは図9〜12に示
す。IRスペクトルでは2200cm-1の吸収からCN基が存在
することが確認される。そしてNMRを見るとσ値(PP
M)0.7〜1.8付近のピークがホモポリマーのそれと比較
して相対的に増えている。この事からアクリル酸エステ
ルが確かに共重合されていることがわかる。
【0028】尚、表1中の重量平均分子量(Mw)及び数
平均分子量との比(Mw/Mn)はGPC(Gel Permeation
Chromatography)により測定したスチレン換算値で表
示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【作用】本発明のフルオレノン誘導体を成分とするポリ
マーは優れた電子輸送性を有しており、これを様々な層
に使用することにより電子写真感光体にその性質を利用
する事ができる。例えば通常の機能分離型負帯電感光体
の電荷輸送層に使用することで正帯電電子写真感光体と
する事ができる。また単層型の正帯電感光体に顔料の分
散媒体として使うことで本来顔料の役割の一つであった
電子輸送を肩代わりして顔料濃度を減らす事もできる。
また正帯電感光体に保護層を設ける場合、そこに使用す
ることもできる。さらに通常の負帯電感光体においても
本発明の化合物を電荷発生層のバインダーや下引き層に
使用することで感度向上を計る事ができる。
【0031】上記のように本発明の重合体を電子写真感
光体の各層に使用する場合、本発明の重合体単独での使
用ばかりでなく、電子写真感光体特許に現れてきた公知
のポリマーと併用、混合して使用する事もできる。例え
ばポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル
樹脂、メタアクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル
樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂およびこれらの共重合
体などを挙げる事ができる。
【0032】本発明の重合体は電子輸送能を持つもので
あるが、さらにその効果を高めるため電子受容性物質と
して知られる公知の物質、たとえばトリニトロフルオレ
ノン、ベンゾキノン誘導体、アントラキノン誘導体、ジ
フェノキノン誘導体などを添加してもよい。また残留電
位を低下させるなどの目的で少量のホール輸送物質を添
加しても良い。
【0033】ホール輸送物質としては公知のP型CTM
として知られる化合物を使う事ができる。例えばトリフ
ェニルアミン誘導体、トリフェニルアミンスチリル誘導
体、ヒドラゾン誘導体、ピラゾリン誘導体などを挙げる
ことができる。
【0034】また本発明の感光体に使われるキャリア発
生物質は何等限定を受けず公知のものをすべて使用で
き、例えばセレン系の無機半導体、種々のフタロシアニ
ン化合物、アゾ化合物、ピリリウム化合物、ペリレン化
合物、スクアリウム化合物、多環キノン化合物を挙げる
事ができる。また本発明の感光層においてはオゾン劣化
防止の目的で様々な酸化防止剤を添加することができ
る。たとえばヒンダードフェノール類、ヒンダードアミ
ン類、ハイドロキノン類、有機燐化合物などを使用する
事ができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、本文中
「部」とは「重量部」を表す。
【0036】実施例1 アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム上にY型
チタニルフタロシアニン(特開昭64-17066号)1部、シ
リコーン−ブチラール樹脂0.5部、分散媒として酢酸t-
ブチル50部をサンドミルを使用して分散した液をワイヤ
ーバーを使って塗布し、厚さ0.3μmの電荷発生層を形成
した。ついで下表「表2」に示す本発明の重合体をクロ
ロホルムに溶かし(ポリマー0.5g/クロロホルム1m
l)CTM溶液とし、塗布して乾燥膜厚20μmの電荷輸送
層を形成し本発明の感光体サンプルとした。
【0037】比較例 実施例における本発明の重合体の代わりに比較化合物
(C−1)をポリカーボネート樹脂『ユーピロンZ20
0』(三菱瓦斯化学)の1.2-ジクロルエタン溶液(ポリ
カーボネート 1.5部/ジクロルエタン10部)に溶解して
比較CTM溶液とし、電荷発生層上にドクターブレード
を使用して塗布し膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
それ以外は実施例と同様にして比較サンプルを作製し
た。
【0038】
【化9】
【0039】評価 実施例および比較例で得たサンプルについて静電紙試験
装置EPA−8100(川口電気)を用いて評価した。
【0040】+6kvのコロナ帯電を5秒間行い帯電能を
見る(受容電位Va)、つぎに5秒間暗所に放置する(初
期電位Vi)。ついで8luxの白色光を照射し表面電位が
初期電位Viの半分になるまでの露光量E1/2(lux.sec)を
求め感度とし、10秒間露光後の表面電位を残留電位Vr
とした。
【0041】
【表2】
【0042】結果 本発明の化合物はいずれも高い受容電位、優れた感度特
性、そして低い残留電位を示す。特に分子量の小さいモ
ノマーであるブチルアクリレート(BA)とのコポリマ
ーであるサンプル2は残留電位が100Vを切っている。
これに対して比較化合物は溶解性が悪く、バインダーポ
リマーと1:1では結晶が折出して塗膜ができない。そ
してギリギリ溶解させた比較サンプル2では感度が悪く
残留電位も270Vも残っている。
【0043】実施例2 上記、本発明の感光体サンプル1,2および比較サンプ
ル1に対応してセルを作製しTOF( Time of Fligh
t)法にて移動度を測定した。測定方法は J.Appl.Phys.v
ol.68,6263(1990)記載の方法に従った。
【0044】即ち、アルミニウムを蒸着したガラス基盤
の上にY型チタニルフタロシアニン分散液をスピンコー
トし厚さ0.2μmの電荷発生層を作る。その上に実施例1
で使用したCTM溶液および比較CTM溶液を塗布し厚
さ15μmの電荷輸送層とし、更にその上に金を蒸着して
測定セルを作った。そしてパルス露光を加えて電荷量を
測定、移動度μを算出した。
【0045】尚、Y型チタニルフタロシアニン分散液、
CTM溶液、比較CTM溶液は実施例1で使用したもの
をそのまま使用した。
【0046】結果 図13に示すように本発明の重合体は電子写真の実用電界
(電場の強さ)である高電界領域(105 〜106v/cm)
にて10-6(cm/v)・(cm/sec)の移動度を示す。これに対
して比較サンプルに用いた化合物では10-7(cm/v)・(cm
/sec)と約1ケタも移動度が低い。
【0047】この様に本発明の重合体はポリマー化しな
い比較化合物に比して感度が高く、残留電位が低く、か
つ移動度が高い事が分かる。この原因についてよくわか
らないが発明者は次のように考えている。即ち、化合物
の実効部分であるフルオレノン母核量比を比較すると、
比較化合物はバインダーとして使用されているポリカー
ボネートも考慮すると電荷輸送層中の28重量%でしかな
い(それ以上、濃度をあげると析出する)。それに対し
て本発明のサンプル2で同様に計算すると実効部分は46
%に達し、かつ良好な膜物性を示す事ができる。このよ
うに、ポリマー化したことで実効部分の濃度を上げる事
ができたのが、良好な特性が得られるようになった一つ
の原因ではないかと考えている。
【0048】
【化10】
【0049】
【発明の効果】本発明により、電子輸送能を有するモノ
マーを合成し、得られた電子輸送ポリマーを用いて高感
度でかつ残留電位が小さい電子写真感光体を提供するこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】化合物1のIRのスペクトル図。
【図2】化合物1のNMRスペクトル図。
【図3】化合物1のホモポリマーのIRスペクトル図。
【図4】化合物1のホモポリマーのNMRスペクトル
図。
【図5】共重合サンプルNo.1のIRスペクトル図。
【図6】共重合サンプルNo.2のIRスペクトル図。
【図7】共重合サンプルNo.3のIRスペクトル図。
【図8】共重合サンプルNo.4のIRスペクトル図。
【図9】共重合サンプルNo.1のNMRスペクトル図。
【図10】共重合サンプルNo.2のNMRスペクトル
図。
【図11】共重合サンプルNo.3のNMRスペクトル
図。
【図12】共重合サンプルNo.4のNMRスペクトル
図。
【図13】本発明に係わるフルオレノン誘導体を構成成
分とする重合体の電荷移動度図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 261/04 9451−4H C08F 12/14 MJY G03G 5/06 314 B 319 (72)発明者 藤巻 義英 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示されるフルオレノン誘
    導体。 【化1】 (式中、Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ま
    たはアルコキシル基を表し、Bは水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ
    基、エステル基またはトリフルオロメチル基を表し、Q
    は酸素原子、:C(CN)2、:C(CO2R)2、:C(CN)CO2R、:C
    (CN)COR、:C(CN)COAr、:NCN、または:NArを表す。
    Rはアルキル基、アリール基、Arはアリール基を表
    す。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)で示されるフルオレノン誘
    導体を構成成分とする重合体又は共重合体。 【化2】 (式中、Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ま
    たはアルコキシル基を表し、Bは水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ
    基、エステル基またはトリフルオロメチル基を表し、Q
    は酸素原子、:C(CN)2、:C(CO2R)2、:C(CN)CO2R、:C
    (CN)COR、:C(CN)COAr、:NCN、または:NArを表す。
    Rはアルキル基、アリール基、Arはアリール基を表
    す。)
  3. 【請求項3】 一般式(1)で示されるフルオレノン誘
    導体を構成成分とする重合体を含有することを特徴とす
    る電子写真感光体。 【化3】 (式中、Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ま
    たはアルコキシル基を表し、Bは水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基、アルコキシル基、シアノ基、ニトロ
    基、エステル基またはトリフルオロメチル基を表し、Q
    は酸素原子、:C(CN)2、:C(CO2R)2、:C(CN)CO2R、:C
    (CN)COR、:C(CN)COAr、:NCN、または:NArを表す。
    Rはアルキル基、アリール基、Arはアリール基を表
    す。)
  4. 【請求項4】 上記一般式(1)で示されるフルオレノ
    ン誘導体を構成成分の一つとする共重合体を含有するこ
    とを特徴とする請求項3記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上にキャリア発生層、キャ
    リア輸送層を順次積層してなる電子写真感光体におい
    て、キャリア輸送層に上記一般式(1)で示されるフル
    オレノン誘導体を構成成分とする重合体を含有する正帯
    電性電子写真感光体であることを特徴とする請求項3ま
    たは4記載の電子写真感光体。
JP27798294A 1994-11-11 1994-11-11 フルオレノン誘導体とその重合体およびそれを用いた電子写真感光体 Pending JPH08134019A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27798294A JPH08134019A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 フルオレノン誘導体とその重合体およびそれを用いた電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27798294A JPH08134019A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 フルオレノン誘導体とその重合体およびそれを用いた電子写真感光体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08134019A true JPH08134019A (ja) 1996-05-28

Family

ID=17590986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27798294A Pending JPH08134019A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 フルオレノン誘導体とその重合体およびそれを用いた電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08134019A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100341430B1 (ko) * 1999-10-05 2002-06-21 박호군 빛 방출 표시소자 재료로서의 신규 푸른빛 방출 고분자
KR100503083B1 (ko) * 2003-01-10 2005-07-21 삼성전자주식회사 전자사진용 정대전형 유기 감광체
US7371493B2 (en) 2005-03-11 2008-05-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Charge transport materials having a 1,3,6,8-tetraoxo-1,3,6,8-tetrahydrobenzo[lmn][3,8]phenanthroline-2,7-diyl group
US9335644B2 (en) 2014-09-22 2016-05-10 Fuji Xerox Co., Ltd. Electron transport material, electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus
JP2021060204A (ja) * 2019-10-03 2021-04-15 株式会社 システムスクエア 検査装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100341430B1 (ko) * 1999-10-05 2002-06-21 박호군 빛 방출 표시소자 재료로서의 신규 푸른빛 방출 고분자
KR100503083B1 (ko) * 2003-01-10 2005-07-21 삼성전자주식회사 전자사진용 정대전형 유기 감광체
US7371493B2 (en) 2005-03-11 2008-05-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Charge transport materials having a 1,3,6,8-tetraoxo-1,3,6,8-tetrahydrobenzo[lmn][3,8]phenanthroline-2,7-diyl group
US9335644B2 (en) 2014-09-22 2016-05-10 Fuji Xerox Co., Ltd. Electron transport material, electrophotographic photoreceptor, process cartridge, and image forming apparatus
JP2021060204A (ja) * 2019-10-03 2021-04-15 株式会社 システムスクエア 検査装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5639581A (en) Charge transporting polymer, process for producing the same, and organic electronic device containing the same
JPH08292586A (ja) 電子写真用感光体
US6184362B1 (en) Electrophotographic photoconductor, azo compounds for use in the same, and intermediates for producing the azo compounds
JP2001166516A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH08134019A (ja) フルオレノン誘導体とその重合体およびそれを用いた電子写真感光体
JP3358140B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート樹脂
JP3935524B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH05210253A (ja) 感光性記録材料
AU604428B2 (en) Photosensitive member for electrophotography
AU604429B2 (en) Photosensitive member for electrophotography
JP3245766B2 (ja) 電子写真感光体
JP3497199B2 (ja) ヒドラゾン誘導体及びこれを用いた電子写真感光体
JPH09278723A (ja) ヒドロキシル基含有アミン化合物及びその製造中間体
JP3605776B2 (ja) 電子写真感光体
JP3445877B2 (ja) 電子写真感光体
JPH1195465A (ja) 電子写真感光体
JP3934703B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3648380B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3775852B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3849990B2 (ja) 電子写真用感光体
JP3954885B2 (ja) キノン誘導体及び電子写真用有機感光体
JPH06118670A (ja) 電子写真用有機感光体
JP2641061B2 (ja) 電子写真感光体
JPH09297419A (ja) 電子写真用感光体
JP2767455B2 (ja) 電子写真感光体