JPH08133012A - 車両用シートベルトの引出し阻止装置 - Google Patents

車両用シートベルトの引出し阻止装置

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JPH08133012A
JPH08133012A JP6301613A JP30161394A JPH08133012A JP H08133012 A JPH08133012 A JP H08133012A JP 6301613 A JP6301613 A JP 6301613A JP 30161394 A JP30161394 A JP 30161394A JP H08133012 A JPH08133012 A JP H08133012A
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Yasuki Motosawa
養樹 本澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両に搭乗した乗員を拘束するシートベルト
が、緊急時に、引出し方向の力を受けても、この引出し
を阻止する装置を提供することにある。 【構成】 一側壁部2および他側壁部3の上部にクラン
プ軸31が回転自在に枢着され、該クランプ軸31にクラン
プアーム32がスプライン嵌合(キー嵌合でも可)され、
シートベルト14を挟んでクランプアーム32と反対側の背
壁部4にクランプ受片33が一体に装着され、また一側壁
部2より突出したクランプ軸31の端部にウォームホイー
ル34が一体に装着され、該ウォームホイール34に噛合す
るウォーム35はモータ36の回転軸36aに一体に嵌着さ
れ、さらに車両の前後方向の加速度を検出するGセンサ
37は、ケーシング38と、該ケーシング38の底壁部38a上
に車両の前後方向へ指向した固定接点39と、該固定接点
39の上方に位置してこれと略平行に設けられた可動接点
40と、両固定接点39、可動接点40の介装された金属球41
と、該金属球41を後方へ付勢する圧縮コイルスプリング
42とよりなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭乗した乗員を
拘束するシートベルトが、緊急時に、引出し方向の力を
受けても、この引出しを阻止する装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】衝突等の緊急時に、急減速に伴う前方への
大きな慣性力に対して乗員を拘束するために、乗員の前
方を架渡し一端を車体に係止したシートベルトをリール
に巻取りまたはリールから引出すことができるととも
に、大きな引出し加速度が前記シートベルトに加わった
際に、前記リールを爪でもって固定して前記シートベル
トの引出しを錠止するように構成された緊急時錠止リト
ラクタが、従来から利用されていた。
【0003】このような従来の緊急時錠止リトラクタで
は、緊急時に前記リールが固定された後に、該リールに
巻付けられたシートベルトが、その引出し方向の張力に
よってさらに巻締められ、或る長さ引出されてしまうの
で、乗員がシートの背凭れから離れ、大きな制止力を受
ける。
【0004】このように緊急錠止時に、リールに巻付け
られたシートベルトの巻締めによるシートベルトの伸び
出しを阻止するために、特開平4−90945号公報に
示す車両用シートベルトの引出し阻止装置がある。
【0005】この車両用シートベルトの引出し阻止装置
では、緊急時錠止リトラクタより引出し側にクランプ機
構を配設し、ドラムに加わる引出し方向のトルクをリン
ク機構を介してクランプ機構に伝達させ、これによって
クランプ機構を動作させるようになっていた。
【0006】
【解決しようとする課題】特開平4−90945号公報
に記載の車両用シートベルトの引出し阻止装置では、リ
ールに加わる引出し方向のトルクを利用してクランプ機
構を動作させるようになっているため、クランプ機構を
動作させるに必要なリールの回転角度だけのシートベル
トが引出されてしまうことになる。
【0007】しかも衝突の大きな加速度を検知するGセ
ンサの微少な動きでもって緊急時錠止リトラクタを動作
させる多数の部品からなる錠止機構の外に、該錠止機構
の動きをクランプ機構に伝達する機構も必要となり、各
部品のバックラッシュの累積量によって大きなロスが生
じてしまう。
【0008】また緊急時に推薬を点火して発生する圧力
を利用してシートベルトを積極的に所定長さ引込むよう
に構成したプリテンショナを、前記車両用シートベルト
の引出し阻止装置に付設した場合、該引出し阻止装置の
動作時に引出されるシートベルトの引出し量の分だけ前
記プリテンショナの引込み量を増大しなければならない
ため、装置が大型化して、コストと重量が増大すること
が避けられなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用効果】本発明は
このような難点を克服したもので、車両に搭乗した乗員
を拘束するシートベルトを巻取りまたは引出すことがで
きる緊急時錠止リトラクタと、該緊急時錠止リトラクタ
からシートベルトの引出し側に位置し該緊急時錠止リト
ラクタの緊急錠止動作と無関係に動作してシートベルト
を挟持しシートベルトの引出しを規制するクランプ機構
と、車両の大きな加速度を検出する緊急検出手段と、該
緊急検出手段からの検出信号を受信して前記クランプ機
構をシートベルト挟持方向に動作させる駆動手段とを備
えたことを特徴とするものである。
【0010】本発明は前記したように構成されているた
め、衝突等、大きな加速度が車両に加わった際に、前記
緊急検出手段により該加速度が検出されて、該検出信号
により前記駆動手段が動作し、車両に搭乗した乗員を拘
束するシートベルトを巻取りまたは引出すことができる
緊急時錠止リトラクタの緊急動作と無関係に、前記駆動
手段の動作により前記クランプ機構が動作し、該クラン
プ機構により前記緊急時錠止リトラクタからシートベル
トの引出し側に位置した該シートベルトの部位が挟持さ
れ該シートベルトが引出し不能に規制される。
【0011】このように本発明においては、緊急時にシ
ートベルトに働く大きな引出し力が前記クランプ機構に
よって負担されて、前記緊急時錠止リトラクタに大きな
引出し力が作用しないため、該緊急時錠止リトラクタの
リールに巻付けられたシートベルトの巻締めによるシー
トベルトの引出しが阻止されるので、シートベルトの拘
束性能が高い。
【0012】また本発明の緊急検出手段を、前記請求項
2記載のようにエアバッグ装置またはシートベルトプリ
テンショナ等の乗員保護装置の緊急検出手段と共用させ
ることにより、部品点数を削減してコストダウンと軽量
化を図ることができる。
【0013】さらに本発明を前記請求項3記載のように
構成することにより、緊急事態が発生してシートベルト
の引出しが阻止されてから所定時間経過後に、前記クラ
ンプ機構のクランプ動作が解除されるので、前記シート
ベルトの引出しを自由に行なうことができて、車外脱出
が容易になる。
【0014】
【実施例】以下、図1ないし図8に図示された本発明の
一実施例について説明する。
【0015】横断面形状がコ字状のフレーム1の両一側
壁部2、他側壁部3に孔2a、3aが形成され、該両一
側壁部2、他側壁部3の間にリール5が遊嵌された状態
において、一側壁部2の孔2aにブッシュ6が嵌合さ
れ、該ブッシュ6およびリール5に板状のリールシャフ
ト7が嵌挿されて、フレーム1の他側壁部3に添設され
たドラムベース9より外方へ突出され、該リールシャフ
ト7の先端は巻付けドラム11に嵌合されている。
【0016】また図2の左手前側の他側壁部3には、シ
ートベルト巻付け機構が配設され、ドラムベース9の枢
軸10にスプリングドラム12が回転自在に嵌合され、該ス
プリングドラム12の周面に巻取りスプリング13の内端が
一体に結着されるとともに反時計方向へ渦巻状に巻装さ
れ、該巻取りスプリング13の外端は巻付けドラム11の周
面に結着され、シートベルト14の一端が前記リール5に
一体に結着され、図2に図示されるように、巻取りスプ
リング13がそのバネ力によりスプリングドラム12に巻戻
された状態では、シートベルト14は巻取りスプリング13
の巻回方向と逆方向へリール5の周面に巻装されてお
り、シートベルト14に引出し張力が加えられてシートベ
ルト14がリール5より引出され、リール5および巻付け
ドラム11が、C方向に回転するに伴なって、スプリング
ドラム12上の巻取りスプリング13は巻付けドラム11の周
面上に巻付けられ、これとは逆にシートベルト14に加え
られる引出し張力がなくなると、巻取りスプリング13自
体のバネ力により該巻取りスプリング13はスプリングド
ラム12上に再び巻付き、これに伴なってリール5および
巻付けドラム11はD方向に回転し、シートベルト14はリ
ール5の周面上に再び巻付けられるようになっている。
【0017】さらに図3の右側の一側壁部2には、緊急
錠止機構が配設され、該緊急錠止機構は下記のように構
成されている。
【0018】板状のリールシャフト7の一端にラチェッ
ト8が一体に設けられ、該ラチェット8より外方へ突出
した軸端部7aには、タイプレート15の中心孔15aと、
クラッチ本体16の中心孔16aとリテーナ17の中心孔17a
とが順次嵌合され、該リテーナ17の外周にイナーシャマ
ス18およびフライホイール19が順次嵌合され、フライホ
イール19に摩擦係止板20が当てがわれ、該摩擦係止板20
を貫通してリールシャフト7の軸端部7aに螺着される
ネジ21でもってこれらタイプレート15、クラッチ本体1
6、リテーナ17、イナーシャマス18、フライホイール1
9、摩擦係止板20がリールシャフト7の軸端部7aに取
付けられている。
【0019】さらにまたタイプレート15の端部の孔15b
とパウル22の孔22aは一側壁部2に嵌着されたピン23に
嵌合されており、タイプレート15は固定されるとともに
パウル22はピン23を中心として揺動し、ラチェット8に
係脱自在に係合されるようになっている。
【0020】しかもタイプレート15の係止部15cとクラ
ッチ本体16の係止孔16bとにクラッチリターンスプリン
グ24の両端が係止されており、該クラッチリターンスプ
リング24のバネ力により、クラッチ本体16は図3にてD
方向へ付勢されている。
【0021】またリテーナ17のスプリング受け突起17b
とイナーシャマス18の外周部18aの内面とに圧縮コイル
スプリング25が介装されており、該圧縮コイルスプリン
グ25のバネ力により、イナーシャマス18はB方向へ付勢
されている。
【0022】さらにイナーシャマス18には摩擦係止板20
の係止孔20aと係合しうる突起18bが突設されるととも
に、リテーナ17の突起17c、17dと係合してA、B方向
へ移動しうる切欠き18cと角孔18dが形成され、かつ外
周部18aにはクラッチ本体16の係止歯16bと係脱自在に
係合しうる係止爪18eが形成されている。
【0023】さらにまたパウル22に突起22bが形成さ
れ、クラッチ本体16の係合孔16cに該突起22bが係合さ
れており、クラッチ本体16が図3でC方向へ回転する
と、パウル22の先端爪22cがラチェット8に係合しうる
ようになっている。
【0024】しかもロック起動機構26は、一側壁部2に
一体に装着された基片27と、車両の前後方向の加速度を
検知して基片27上にて傾動しうる振子28と、該振子28が
傾動した時にフライホイール19の係止歯19aに係合しう
る係止爪29とよりなり、ラチェット8およびタイプレー
ト15ないし係止爪29はカバー30(図1参照)でもって密
閉されている。
【0025】以上の構造で緊急時錠止リトラクタが構成
される。
【0026】次に本発明に係る引出し阻止装置の一実施
例を図1にて説明する。
【0027】一側壁部2および他側壁部3の上部にクラ
ンプ軸31が回転自在に枢着され、該クランプ軸31にクラ
ンプアーム32がスプライン嵌合(キー嵌合でも可)さ
れ、シートベルト14を挟んでクランプアーム32と反対側
の背壁部4にクランプ受片33が一体に装着されており、
図4に図示された状態から上方のE方向へクランプアー
ム32が揺動すると、クランプアーム32とクランプ受片33
とでもってシートベルト14が挟着されるようになってい
る。
【0028】また一側壁部2より突出したクランプ軸31
の端部にウォームホイール34が一体に装着され、該ウォ
ームホイール34に噛合するウォーム35はモータ36の回転
軸36aに一体に嵌着されている。
【0029】さらに車両の前後方向の加速度を検出する
Gセンサ37は、ケーシング38と、該ケーシング38の底壁
部38a上に車両の前後方向へ指向した固定接点39と、該
固定接点39の上方に位置してこれと略平行に設けられた
可動接点40と、両固定接点39、可動接点40の介装された
金属球41と、該金属球41を後方へ付勢する圧縮コイルス
プリング42とよりなり、後方に向う大きな加速度、換言
すれば、前進中に大きな減速力が金属球41に作用した場
合、金属球41が圧縮コイルスプリング42のバネ力に打勝
って前進し、可動接点40の先端弯曲部40aに接触し、固
定接点39と可動接点40とが電気的に接続されるようにな
っている。
【0030】さらにまた電源43はモータ36の一方の端
子、他方の端子、固定接点39および可動接点40に直列に
接続されており、Gセンサ37が電気的にオンされると、
モータ36が回転し、クランプアーム32はE方向へ揺動さ
れるようになっている。
【0031】図1ないし図8に図示の実施例は前記した
ように構成されているので、後方へ向う大きな加速度が
ない状態では、Gセンサ37はオンされず、モータ36も回
転せず、クランプアーム32はクランプ受片33より離れ
て、引出し阻止装置は動作せず、またロック起動機構26
も起動しないため、緊急錠止機構も動作せず、シートベ
ルト14に巻取りスプリング13のバネ力を上回る引出し張
力を加えると、巻取りスプリング13はスプリングドラム
12から引出されながら巻付けドラム11にC方向に巻付け
られ、巻付けドラム11と一体のリール5は同じ方向に回
転して、リール5に巻付けられたシートベルト14は引出
される。
【0032】そしてシートベルト14に加えた引出し張力
がなくなると、巻付けドラム11に巻付けられた巻取りス
プリング13はそれ自身のバネ力によりスプリングドラム
12に巻付けられるので、巻付けドラム11およびリール5
はD方向に回転し、シートベルト14はリール5に巻付け
られる。
【0033】この状態で、衝突等により、後方へ大きな
加速度が発生すると、ロック起動機構26およびGセンサ
37は共に動作するが、Gセンサ37が動作して、モータ36
が回転し、クランプアーム32が揺動してクランプアーム
32とクランプ受片33とでシートベルト14を挟持する迄の
所要時間が或る程度長いため、ロック起動機構26による
緊急時錠止リトラクタの錠止動作の方が早く働く。
【0034】すなわち、大きな加速度が振子28に働く
と、図4に図示されるように、振子28が傾動して係止爪
29がフライホイール19の外周係止歯19aに係合し、フラ
イホイール19は係止されるが、前記した大きな加速度で
シートベルト14に引出し張力が働いてリール5、リール
シャフト7およびリテーナ17はC方向へ回転しようと
し、その作用を受けてイナーシャマス18は突起18bを中
心としてC方向へ回転しようとして結果的に圧縮コイル
スプリング25のバネ力に打勝ってA方向へ移動し、イナ
ーシャマス18の係止爪18eがクラッチ本体16の係止歯16
dと係合し、クラッチ本体16もC方向へ回転され、該ク
ラッチ本体16のC方向回転により、クラッチ本体16の係
合孔16に係合しているパウル22の突起22bがD方向へ揺
動し、パウル22の先端爪22cがラチェット8に係合し、
リール5は回転不能に錠止される。その後、シートベル
ト14に大きな引出し張力が働いて、リール5に巻付けら
れているシートベルト14が巻締められて引出されようと
する際には、クランプアーム32が揺動して、クランプア
ーム32とクランプ受片33とにシートベルト14が強く挟着
され、シートベルト14の引出しが未然に阻止される。
【0035】また後方に向う大きな加速度が発生しなく
ても、シートベルト14に大きな引出し張力が加えられた
場合には、図5に図示されるように、フライホイール19
はその慣性によって停止し、リール5に加ったC方向の
回転力がリールシャフト7およびリテーナ17に伝達さ
れ、イナーシャマス18はその突起18bを中心としてC方
向へ回転しようとして、圧縮コイルスプリング25のバネ
力に打勝ってA方向へ移動し、イナーシャマス18の係止
爪18eがクラッチ本体16の係止歯16dと係合し、前記し
たと同様にパウル22の先端爪22cがラチェット8に係合
し、リール5は回転不能に錠止される。
【0036】このように図1ないし図8に図示の実施例
では、後方へ向う大きな加速度が発生し、これに伴なっ
て大きな引出し張力がシートベルト14に加わった場合に
は、パウル22の先端爪22cがラチェット8に係合して緊
急時錠止リトラクタが錠止状態となるが、その後、クラ
ンプアーム32が図6の状態からモータ36の回転でE方向
へ揺動して、図7に図示されるように、クランプアーム
32とクランプ受片33とでシートベルト14を挟着し、シー
トベルト14に加えられる引出し方向の張力を負担するた
め、リール5に巻付けられたシートベルト14が巻締めら
れた結果、引出されるということが未然に阻止され、シ
ートベルト14の拘束性能が頗る高い。
【0037】また後方への加速度がなくなると、Gセン
サ37はオフされ、モータ36は停止して、クランプ受片33
へのクランプアーム32の挟着が緩み、図8に図示される
ようにシートベルト14はいずれの方向にも移動できるよ
うになる。また車外脱出を容易に行なうことができるよ
うに、Gセンサ37がオンしてからオフした後、一定時間
経過後に、モータ36を逆転させるように構成することも
できる。
【0038】図1ないし図8に図示の実施例に図9ない
し図11に図示するようなプリテンショナを付設すること
もできる。
【0039】リール5とクランプアーム32およびクラン
プ受片33との間にて巻取り回転体44が一側壁部2および
他側壁部3に回転自在に枢支され、該巻取り回転体44に
固定歯45が一体に装着されるとともに、巻取り回転体44
に可動歯46が回転自在に枢着され、シリンダ47に摺動自
在に嵌装されたピストン48にケーブル49の一端が結着さ
れるとともに、該ケーブル49は巻取り回転体44に巻付け
られた後、その端部が結着されている。
【0040】またシリンダ47の下方シリンダ室47aに推
薬50が装填され、該推薬50に点火薬51、ヒータ52が順次
添設され、該ヒータ52はGセンサ37の電源回路に直列に
介装される。
【0041】図7ないし図9に図示の実施例では、後方
に向う大きな加速度が発生してGセンサ37がオンする
と、モータ36が回転してクランプアーム32がクランプ受
片33と協動してシートベルト14を挟着する前に、瞬時
に、ヒータ52が発熱して点火薬51および推薬50が点火
し、大きな推力が発生して、ピストン48が上昇し、巻取
り回転体44がC方向へ回転駆動されて、シートベルト14
が固定歯45と可動歯46とに挟着されるとともに、固定歯
45、可動歯46に巻付けられ、シートベルト14は引込まれ
て、シートベルト14の緩みが除去され、その後、クラン
プアーム32が揺動して、シートベルト14はクランプアー
ム32とクランプ受片33とに挟着され、シートベルト14に
加わる大きな引出し力がクランプアーム32とクランプ受
片33とで負担される。
【0042】このように図9ないし図11に図示のプリテ
ンショナを付設すると、シートベルト14の緩みを積極的
に除去できるので、シートベルト14の拘束性能を一段と
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートベルトの引出し阻止
装置の一実施例を図示した概略斜視図である。
【図2】図1の他端部の分解斜視図である。
【図3】図1の一端側の分解斜視図である。
【図4】前記実施例において後方への大きな加速度が発
生した場合に緊急錠止機構が働いた状態を図示した側面
図である。
【図5】前記実施例において、大きな引出し張力でシー
トベルトが引出された場合に緊急錠止機構が働いた状態
を図示した側面図である。
【図6】前記実施例における引出し阻止動作開始時の要
部縦断側面図である。
【図7】前記実施例における引出し阻止動作状態の要部
縦断側面図である。
【図8】前記実施例における引出し阻止動作終了後の要
部縦断側面図である。
【図9】図1ないし図8に図示の実施例に適用したシー
トベルトプリテンショナの動作開始前の要部縦断側面図
である。
【図10】図9に図示のシートベルトプリテンショナの
動作中の要部縦断側面図である。
【図11】図9に図示のシートベルトプリテンショナの
動作終了後の要部縦断側面図である。
【符号の説明】
1…フレーム、2…一側壁部、3…他側壁部、4…背壁
部、5…リール、6…ブッシュ、7…リールシャフト、
8…ラチェット、9…ドラムベース、10…枢軸、11…巻
付けドラム、12…スプリングドラム、13…巻取りスブリ
ング、14…シートベルト、15…タイプレート、16…クラ
ッチ本体、17…リテーナ、18…イナーシャマス、19…フ
ライホイール、20…摩擦係止板、21…ネジ、22…パウ
ル、23…ピン、24…クラッチリターンスプリング、25…
圧縮コイルスプリング、26…ロック起動機構、27…基
片、28…振子、29…係止爪、30…カバー、31…クランプ
軸、32…クランプアーム、33…クランプ受片、34…ウォ
ームホイール、35…ウォーム、36…モータ、37…Gセン
サ、38…ケーシング、39…固定接点、40…可動接点、41
…金属球、42…圧縮コスルスプリング、43…電源、44…
巻取り回転体、45…固定歯、46…可動歯、47…シリン
ダ、48…ピストン、49…ケーブル、50…推薬、51…点火
薬、52…ヒータ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭乗した乗員を拘束するシートベ
    ルトを巻取りまたは引出すことができる緊急時錠止リト
    ラクタと、該緊急時錠止リトラクタからシートベルトの
    引出し側に位置し該緊急時錠止リトラクタの緊急錠止動
    作と無関係に動作してシートベルトを挟持しシートベル
    トの引出しを規制するクランプ機構と、車両の大きな加
    速度を検出する緊急検出手段と、該緊急検出手段からの
    検出信号を受信して前記クランプ機構をシートベルト挟
    持方向に動作させる駆動手段とを備えたことを特徴とす
    る車両用シートベルトの引出し阻止装置。
  2. 【請求項2】 前記緊急検出手段は、緊急時にエアバッ
    グを膨張させて乗員を保護するエアバッグ装置または緊
    急時にシートベルトを一定長さ引込むシートベルトプリ
    テンショナ等の乗員保護装置の緊急検出手段と共用した
    ことを特徴とする前記請求項1記載の車両用シートベル
    トの引出し阻止装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動装置は、前記クランプ機構を動
    作させた後、所定時間経過後に該動作を解除させること
    を特徴とする前記請求項1記載の車両用シートベルトの
    引出し阻止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012041042A (ja) * 2010-08-16 2012-03-01 Tk Holdings Inc 乗員拘束装置

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