JPH08132930A - 自動車の走行制御装置 - Google Patents

自動車の走行制御装置

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JPH08132930A
JPH08132930A JP6276410A JP27641094A JPH08132930A JP H08132930 A JPH08132930 A JP H08132930A JP 6276410 A JP6276410 A JP 6276410A JP 27641094 A JP27641094 A JP 27641094A JP H08132930 A JPH08132930 A JP H08132930A
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JP
Japan
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vehicle
distance
distance sensor
sensor
temperature
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Withdrawn
Application number
JP6276410A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Ishihara
敏広 石原
Takahiro Inada
貴裕 稲田
Kazunori Okuda
和徳 奥田
Kenji Shimizu
賢治 清水
Tomomi Izumi
知示 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 専用センサを用いることなく道路環境の悪化
を検知し、又は距離センサを二つ要することなく距離セ
ンサの故障を判定して、コストの低廉化を図りながら、
制御の信頼性を確保する。 【構成】 自車と先行車との車間距離を検出するレーザ
レーダを備え、該レーザレーダで検出した車間距離に応
じてオートクルーズを行う。レーザレーダの出力パワー
を測定し、該出力パワーの温度特性に基づいて外気温を
推定する。外気温が光距離センサの出力パワーが所定以
下に低下する温度以上の領域又は路面凍結温度以下の領
域のときには道路環境が悪いと判断してオートクルーズ
を中止する。また、レーザレーダの前方に反射体を所定
距離離して配置し、該反射体にレーザレーダからレーザ
光を発して両者間の距離及び反射量を測定する。測定距
離及び反射量の少なくとも一方が許容範囲外のときに
は、レーザレーダの故障と判断してオートクルーズを中
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自車と先行車との車間
距離に応じて自車の車速や操舵等の走行を制御する自動
車の走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の走行制御装置としては、
車速を制御する車速制御装置がよく知られており、この
種の車速制御装置には、車速を略一定に保つように制御
する車速型フィードバック制御を行うもの以外に、自車
と先行車との車間距離を検出するレーザレーダ装置等の
距離センサを搭載し、単独走行のみならず他の自動車が
いる場合でも安全な車間距離を保って走行するように制
御する車間型フィードバック制御(いわゆる追従制御)
を行うものがある。例えば特開昭55−86000号公
報には、レーダ装置で検出した車間距離が車速に応じた
安全車間距離を保つように車速を制御して先行車に追従
走行し、また安全車間距離内に先行車がない場合には予
め設定された目標車速まで加速走行し、その後該目標車
速で定速走行するものが開示されている。
【0003】また、自車と先行車との接触を回避するた
めの走行制御装置としては、自動制動装置と自動操舵装
置とがある。自動制動装置は、例えば特開昭54−33
444号公報に開示されるように、距離センサ等を用い
て自車と先行車との車間距離及びその相対速度を連続的
に検出するとともに、その検出した車間距離及び相対速
度から接触の可能性があるか否かを判断し、接触の可能
性があると判断した場合アクチュエータを作動させて各
車輪のブレーキを自動的にかける構成になっている。自
動操舵装置は、例えば特開昭64−26913号公報に
開示されるように、自動制動装置と同様に接触の可能性
があると判断した場合、その接触の回避のための走行経
路を想定し、その経路に沿って車両が走行するよう前輪
を自動的に操舵する構成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
走行制御装置においては、距離センサで検出した自車と
先行車との車間距離が制御上重要な要素となることか
ら、雨、霧、雪等で道路環境が悪くなり、それに伴い距
離センサによる車間距離の検出精度が低下するときに
は、誤った制御を未然に防止するために、制御を中止
し、あるいは安全な制御に変更するなど規制をすること
が考えられる(特開昭61−16137号参照)。しか
し、この場合、道路環境の悪化を検知するための専用の
センサ(例えば雨や霧を検知するための湿度センサ、雪
を検知するための温度センサ)を必要とするため、コス
ト的に高くつくという問題がある。
【0005】また、距離センサの故障対策のために、同
じ距離センサを二つ装備し、該両センサで検出した車間
距離同士を比較し、それが一致しないときにはいずれか
一方の距離センサが故障していると判断して制御を規制
するようにしたものも知られている。しかし、この場合
にも、高価な距離センサを二つ必要とするため、コスト
的に高くつくという問題がある。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、専用のセンサを用いる
ことなく道路環境の悪化を検知し、あるいは距離センサ
を二つ要することなく距離センサの故障を判定すること
により、コストの低廉化を図りながら、制御の信頼性を
確保し得る自動車の走行制御装置を提供せんとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係わる発明は、距離センサのうち、特に
レーザレーダ等の光を利用した距離センサつまり光距離
センサの場合、その出力パワーが温度に応じて変化する
ことに着目し、この特性を利用して外気温を推定し、そ
の外気温に基づいて制御を適切に行う構成とする。具体
的には、自車の前方に光を発して自車と先行車との車間
距離を検出する光距離センサを備え、該光距離センサで
検出した車間距離に応じて自車の走行を制御する自動車
の走行制御装置において、上記光距離センサの出力パワ
ーを測定するパワー測定手段と、上記出力パワーの温度
特性に基づいて外気温を推定する外気温推定手段と、該
推定手段で推定した外気温が所定の温度領域のときに走
行制御を規制する規制手段とを備える構成とする。
【0008】請求項2に係わる発明は、請求項1に係わ
る発明に従属し、その一つの構成要素である規制手段が
走行制御を規制するときの所定の温度領域をより具体的
に示すものである。すなわち、上記所定の温度領域を、
光距離センサの出力パワーが所定以下に低下する温度以
上の領域又は路面凍結温度以下の領域とする。
【0009】請求項3に係わる発明は、距離センサのう
ち、特に電波を利用した距離センサつまり電波距離セン
サの場合、電波の反射体である金属片が、電波距離セン
サに対し路面凹凸や雨等に起因して相対的に振動する
と、それの振動に応じてドップラー効果が生じることに
着目し、このドップラー効果の大きさに基づいて制御を
適切に行う構成とする。具体的には、自車の前方に電波
を発信して自車と先行車との車間距離を検出する電波距
離センサを備え、該電波距離センサで検出した車間距離
に応じて自車の走行を制御する自動車の走行制御装置に
おいて、上記電波距離センサの前方に該センサから所定
距離離れて配置された金属片と、上記電波距離センサか
ら電波を該金属片に発信したとき両者の相対的変位に起
因して発生するドップラー信号の周波数及び強さを測定
する周波数・強さ測定手段と、上記ドップラー信号の周
波数が所定周波数でかつその強さが所定以上のときに走
行制御を規制する規制手段とを備える構成とする。
【0010】請求項4に係わる発明は、請求項3に係わ
る発明に従属し、その構成要素である電波距離センサ及
び金属片の取付構造を具体的に示すものである。すなわ
ち、少なくとも上面を開放した樹脂製の筐体を車体に取
付け、上記電波距離センサを該筐体内の車体後側側面
に、上記金属片を筐体内の車体前側側面にそれぞれ対向
した状態で設ける構成とする。
【0011】請求項5に係わる発明は、電磁波距離セン
サ(光距離センサと電波距離センサの双方を含む)の場
合、該センサで基準位置に配置した反射体との距離を測
定し、その測定結果に基づいてセンサの故障を判断し制
御を適切に行う構成とする。すなわち、自車の前方に電
磁波を発信して自車と先行車との車間距離を検出する電
磁波距離センサを備え、該電磁波距離センサで検出した
車間距離に応じて自車の走行を制御する自動車の走行制
御装置において、上記電磁波距離センサの前方に該セン
サから所定距離離れて配置されかつ電磁波距離センサか
ら発せられる電磁波を反射する反射体と、上記電磁波距
離センサから電磁波を該反射体に発信して両者間の距離
及び反射量を測定する距離・反射量測定手段と、上記距
離及び反射量の少なくとも一方が許容範囲外のときに走
行制御を規制する規制手段とを備える構成とする。
【0012】
【作用】上記の構成により、請求項1に係わる発明で
は、光距離センサの検知精度が低下する外気温のときに
は、外気温推定手段により外気温が推定され、その推定
結果に基づいて規制手段により走行制御が規制される。
このため、光距離センサにより誤って検出された車間距
離に基づく走行制御が未然に防止されることになり、安
全性が確保される。しかも、上記外気温推定手段は、光
距離センサの出力パワーが温度に応じて変化することに
着目し、その出力パワーを測定して外気温を推定するも
のであり、また光距離センサの出力パワーは、簡易なパ
ワー測定手段で容易に測定できるので、温度センサで外
気温を測定する場合に比べて安価に実施することができ
る。ここで、光距離センサの検知精度が低下する外気温
は、具体的には、請求項2に係わる発明の如く光距離セ
ンサの出力パワーが所定以下に低下する温度(60℃程
度)以上のとき、又は路面凍結温度(0℃程度)以下の
ときである。
【0013】請求項3に係わる発明では、凹凸の多い悪
路上を走行するとき又は雨が降っているときには、電波
距離センサと金属片との間に相対的変位が生じる。詳し
くは、悪路走行時には車体振動に伴って上下方向の相対
的変位が生じ、降雨時には金属片の取付部分が雨に打た
れて振動し水平方向の相対的変位が生じる。その際、電
波距離センサから電波をその前方の金属片に向けて発信
すると両者間の相対的変位に起因してドップラー信号が
発生する。該ドップラー信号の周波数及び強さは周波数
・強さ測定手段により測定され、ドップラー信号の周波
数が所定周波数でかつその強さが所定以上のときには、
悪路走行時又は降雨時と判断して規制手段より走行制御
が規制される。このため、悪路や雨に起因して電波距離
センサの検知精度が低下するときには、該電波距離セン
サにより誤って検出された車間距離に基づく走行制御が
未然に防止されることになり、安全性が確保される。し
かも、上記周波数・強さ測定手段は、信号を処理するだ
けの簡易なものであるので、振動センサで車体振動を測
定し又は湿度センサで雨を測定する場合に比べて安価に
実施することができる。
【0014】ここで、上記電波距離センサ及び金属片の
取付構造として、請求項4に係わる発明の如く樹脂製の
筐体内に電波距離センサと金属片とをそれぞれ対向した
状態で設け、該筐体を車体に取付ける構造の場合には、
これらの取付け作業を容易にかつ所定通り確実に行うこ
とができる。
【0015】請求項5に係わる発明では、走行制御を開
始する前等の適宜時期に、予め電磁波距離センサから電
磁波(光又は電波)をその前方に所定距離離れた反射体
に向けて発信すると、距離・反射量測定手段により両者
間の距離及び反射量が測定される。そして、上記距離及
び反射量の少なくとも一方が許容範囲外のときには、電
磁波距離センサの故障と判断して規制手段により走行制
御が規制される。このため、電磁波距離センサの故障に
起因する誤った走行制御が未然に防止されることにな
り、安全性が確保される。しかも、従来の如く距離セン
サの故障判定のために高価な距離センサを二つ必要とし
ないので、安価に実施することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】図1は本発明の第1実施例に係わる自動車
の車速制御装置の全体構成を示し、1はエンジン吸気系
のスロットル弁(図示せず)の開度を自動調整するスロ
ットル制御装置、2は電子制御式自動変速機(EAT)
の制御装置、3は各車輪に付与する制動力を自動調整す
るブレーキ制御装置であり、これら三種類の制御装置1
〜3は、いずれも図示していないがアクチュエータを有
し、該各アクチュエータは、コントロールユニット4に
より制御される。すなわち、コントロールユニット4
は、スロットル制御装置1のアクチュエータに対し目標
スロットル開度信号を出力して制御を行うとともに、ブ
レーキ制御装置3のアクチュエータに対し目標ブレーキ
量信号を出力して制御を行う。またコントロールユニッ
ト4は、EAT制御装置2のシフト位置を検出するセン
サ(図示せず)からのシフト位置信号を受けつつ、該E
AT制御装置2のアクチュエータに対しシフト制御信号
を出力して制御を行う。
【0018】また、6は車室内のインストルメントパネ
ル等に設けられる情報表示装置であって、該情報表示装
置6は、図示していないが、上記コントロールユニット
4からの警報信号を受けて点灯する警報ランプと、コン
トロールユニット4からの自己診断信号を受けて画面表
示する表示部とを備えている。7は自車と先行車との車
間距離を検出する距離センサ(光距離センサ又は電磁波
距離センサ)としてのレーザレーダであって、該レーザ
レーダ7は、レーザ光を自車の前方に向けて発射すると
ともに先行車に当たって反射してくる光を受光するレー
ザ送受光部7aと、レーザ光の発光時点と受光時点との
時間差によって自車と先行車との車間距離を算出する演
算部7bとを有しており、該演算部7bから出力される
車間距離信号はコントロールユニット4に入力される。
【0019】上記レーザレーダ7は、図2に示すよう
に、そのレーザ送受光部7aを前方に向けて車体前部
(シュラウドパネル等)に取付けられており、該レーザ
レーダ7のセンシング領域である前方には、レーザレー
ダ7から所定距離L離れた位置にレーザ光を反射する鏡
等の反射体8が配置され、該反射体8は、図示していな
いが、ブラケット等を介して車体に取付けられている。
レーザレーダ7の演算部7bは、レーザ送受光部7aか
ら発せられるレーザ光の発光時点と該レーザ光が反射体
8で発射してレーザ送受光部7aに受光される受光時点
との時間差によって上記反射体8とレーザレーダ7(レ
ーザ送受光部7a)との間の距離及び反射量を測定する
ようになっており、請求項5に係わる発明にいう距離・
反射量測定手段としての機能を有する。また、上記演算
部7bは、レーザ送受光部7aからレーザ光を発する際
の出力パワーを測定するパワー測定手段としての機能を
有し、これらの情報もコントロールユニット4に入力さ
れる。
【0020】さらに、11はスロットル弁の開度を検出
するスロットル開度センサ、12は車速を検出する車速
センサ、13はハンドル舵角を検出する舵角センサ、1
4は走行路面の摩擦係数μを検出する路面μセンサ、1
5はエンジンの出力トルクを検出するエンジントルクセ
ンサ、16はブレーキペダルの踏込み時にON作動する
ブレーキスイッチ、17はクラッチの作動状態に応じて
ON作動するクラッチスイッチ、18はオートクルーズ
を開始するためのメインスイッチ、19は運転者が目標
車速を設定するためのセットスイッチであり、これらセ
ンサ・スイッチ類11〜19の検出信号は、いずれもコ
ントロールユニット4に入力される。
【0021】上記コントロールユニット4は、図3に示
すように、レーザレーダ7からの信号を始め、各種のセ
ンサ・スイッチ類11〜19からの検出信号を受けて所
定の情報処理を行う入力情報処理部21と、ドライバー
操作による通常の制御を行う通常制御部22と、車速を
所定の目標車速に保つように制御する車速型フィードバ
ック制御部23と、自車と先行車との車間距離を所定の
目標車間距離に保つように車速を制御する車間型フィー
ドバック制御部24と、上記入力情報処理部21で得ら
れた情報に基づいて、上記三種類の制御部22〜24の
いずれか一つに対し制御指令を発して制御を切換える制
御切換え部25と、上記各制御部22〜24からの信号
を受け、スロットル制御装置1等の作動部(アクチュエ
ータ等)に出力する出力情報を処理する出力情報処理部
26とを備えている。
【0022】また、上記コントロールユニット4による
制御は、図4〜図7に示すフローチャートに従って行わ
れる。以下、これらの図について順次説明する。
【0023】図4はコントロールユニット4による制御
のメインルーチンを示す。図4において、スタートした
後、先ず、ステップS1 で運転者がオートクルーズを開
始するためにメインスイッチ18をONにしているか否
かを判定し、この判定がNOのときには、ステップS12
でセットフラグFset をクリアし、ステップS13でオー
トクルーズを非作動とした後、リターンする。
【0024】一方、上記ステップS1 の判定がYESの
ときには、ステップS2 でレーザレーダ7のフェイル判
定を行う。このフェイル判定は、図6に示すフローチャ
ート(詳しくは後述する)に従って行われ、レーザレー
ダ7が故障しているときにフェイルフラグFfailがセッ
トされる。そして、ステップS3 でフェイルフラグFfa
ilがセットされているか否かを判定し、この判定がYE
Sのレーザレーダ7の故障時には、ステップS13でオー
トクルーズを非作動とした後、リターンする一方、判定
がNOのときには、ステップS4 へ移行する。
【0025】ステップS4 では悪環境の判定を行う。こ
の悪環境の判定は、図7に示すフローチャート(詳しく
は後述する)に従って行われ、道路環境が悪いときに悪
環境フラグFenviがセットされる。そして、ステップS
5 で悪環境フラグFenviがセットされているか否かを判
定し、この判定がYESの悪環境のときには、ステップ
S13でオートクルーズを非作動とした後、リターンする
一方、判定がNOのときには、ステップS6 へ移行す
る。
【0026】ステップS6 では更にセットスイッチ19
がONにされているか否かを判定する。この判定がNO
のときには、ステップS7 でセットフラグFset がセッ
トされているか否かを判定する。該セットフラグFset
は、セットスイッチ19がONとならない限りセットさ
れない(ステップS7 )ので、セットスイッチ19がO
FFのときには、ステップS13へ移行して、オートクル
ーズを非作動とする。従って、本実施例の場合、オート
クルーズを実際に開始するためには、運転者がメインス
イッチ18を押してONにするだけでなく、セットスイ
ッチ19も一旦押してONにする必要がある。
【0027】上記ステップS6 の判定がYESのとき、
つまりセットスイッチ19が押されてONになったとき
には、ステップS7 でセットフラグFset をセットした
後、ステップS8 でマップを用いて補正係数αを設定す
る。上記補正係数αは、路面の摩擦係数μがμ1 より高
い領域では1で、路面の摩擦係数μがμ1 より低くなる
に従って次第に小さくなるように設定されている。続い
て、ステップS9 でセットスイッチ19が押された時点
での車速Vに上記補正係数αを掛けた値を目標車速TG
Vとして設定した後、ステップS10でオートクルーズを
作動し、リターンする。セットスイッチ19を一旦ON
にした後OFFに戻したときでも、メインスイッチ18
をOFFに戻さない限り、セットフラグFset がセット
されたままであるので、ステップS1 →ステップS6 →
ステップS11→ステップS10と進んで、オートクルーズ
作動が行われる。
【0028】図5は上記オートクルーズ作動(ステップ
S10)のサブルーチンを示す。図5において、先ず、ス
テップS21でレーザレーダ7が先行車を検知しているか
否かを判定する。この判定がYESのときには、ステッ
プS22で自車と先行車との車間距離が、車間型フィード
バック制御部24による制御(以下、追従制御という)
を開始するしきい値である所定値以下であるか否かを判
定するとともに、ステップS23で現時点の車速Vが上記
目標車速TGVより小さいか否か判定する。
【0029】上記ステップS22の判定及びステップS23
の判定が共にYESのときには、ステップS24で図8に
示すようなマップを用いて追従制御の目標車間距離を設
定する。図8に示すマップでは、目標車間距離は、先行
車の車速(先行車速)の増加に伴い二次曲線的に増加す
る。続いて、ステップS25で自車と先行車との実際の車
間距離を上記目標車間距離に保つよう車速を制御する追
従制御を実行し、しかる後オートクルーズ作動ルーチン
を終了し、メインルーチンに戻る。
【0030】ここで、追従制御の態様は、例えば図9に
示すように、自車と先行車との相対速度が正の方向(接
近方向)に大きく危険度の高い領域Aでは情報表示装置
6の作動による警報とブレーキ制御装置3の作動による
制動とが行われ、危険度が中程度のB領域ではブレーキ
制御装置3の作動による制動とEAT制御装置2の作動
によるシフトダウンとが行われ、危険度の低いC領域で
はスロットル制御装置1の作動によるスロットル開度調
整のみが行われる。
【0031】一方、上記ステップS21の判定がNOのと
きつまり先行車を検知していないとき、上記ステップS
22の判定がNOのときつまり自車と先行車との実際の車
間距離が追従制御のしきい値以上であるとき、又は上記
ステップS23の判定がNOのときつまり追従制御中に自
車速Vが目標車速TGVより大きくなったときには、ス
テップS26へ移行して車速制御を実行する。車速制御の
実行の後、オートクルーズ作動ルーチンを終了し、メイ
ンルーチンに戻る。
【0032】図6はレーザレーダ7のフェイル判定のサ
ブルーチンを示すフローチャートである。図6におい
て、先ず、ステップS31でレーザレーダ7の演算部7b
により測定されたレーザレーダ7と反射体8との間の距
離La 及び反射量Ra を読み込んだ後、ステップS32で
その測定距離La と実際の距離L(図2参照)との差の
絶対値が所定値α以下であるか否かを判定するととも
に、ステップS32で測定反射量Ra と基準反射量Rとの
差の絶対値が所定値β以下であるか否かを判定する。基
準反射量Rは、 R=C×P/L4 である。但し、Pはレーザレーダ7の基準出力パワー、
Cは比例定数である。
【0033】そして、上記両判定が共にYESのときに
は、ステップS34でフェイルフラグFfailをリセットす
る一方、両判定のいずれか一方がNOのとき、つまり測
定距離La 及び測定反射量Ra のいずれか一方が許容範
囲外のときには、追従制御ひいてはオートクルーズ作動
を中止させるためにフェイルフラグFfailをセットす
る。以上によって、フェイル判定を終了し、メインルー
チンに戻る。
【0034】このようなフェイル判定の場合、図4のメ
インルーチンのうち、ステップS2→ステップS3 →ス
テップS13の一連のフローにより、請求項5に係わる発
明にいう、電磁波距離センサ(レーザレーダ)7と反射
体8との間の測定距離La 及び測定反射量Ra の少なく
とも一方が許容範囲外のときにオートクルーズ制御を中
止ないし規制する第1の規制手段31が構成されてい
る。
【0035】図7は悪環境判定のサブルーチンを示すフ
ローチャートである。図7において、先ず、ステップS
41でレーザレーダ7の演算部7bにより測定されたレー
ザ送受光部7aの出力パワーPを読み込んだ後、ステッ
プS42でその出力パワーPが路面凍結温度である0℃の
ときの出力パワーP0 以上であるか否かを判定するとと
もに、ステップS43で同じくレーザ送受光部7aの出力
パワーPが60℃のときの出力パワーP60以下であるか
否かを判定する。ここで、レーザレーダ7(レーザ送受
光部7a)の出力パワーは、図10に示すように、周辺
温度Ta が高くなるに従って次第に低下する温度特性を
有し、また周辺温度Ta が60℃を越えると出力パワー
Pの低下により距離精度が著しく悪化する。従って、上
記ステップS42,S43の両判定は、レーザレーダ7の出
力パワーPの温度特性を利用して外気温が路面凍結温度
(0℃)以上で60℃以下の温度領域である否かを判定
しているのであり、このステップS42,S43により、請
求項1に係わる発明にいう、レーザレーダ7の出力パワ
ーPの温度特性に基づいて外気温を推定する外気温推定
手段32が構成されている。尚、図10の縦軸は、周辺
温度Ta が20℃のときの出力パワーを基準にした相対
光出力である。
【0036】そして、上記両判定が共にNOのとき、つ
まり外気温が路面凍結温度以上で60℃以下の温度領域
であるときには、ステップS44で悪環境フラグFenviを
リセットする一方、両判定のいずれか一方がYESのと
き、つまり外気温が路面凍結温度以下又はレーザレーダ
7の出力パワーPが所定以下に低下する60℃以上であ
るときには、道路環境が悪いとして追従制御ひいてはオ
ートクルーズ作動を中止させるために悪環境フラグFen
viをセットする。以上によって、悪環境の判定を終了
し、メインルーチンに戻る。
【0037】このような悪環境判定の場合、図4のメイ
ンルーチンのうち、ステップS4 →ステップS5 →ステ
ップS13の一連のフローにより、請求項1に係わる発明
にいう、外気温が所定の温度領域(詳しくは、請求項2
に係わる発明にいう、レーザレーダ7の出力パワーPが
所定以下に低下する温度以上の領域又は路面凍結温度以
下の領域)のときにオートクルーズ制御を中止ないし規
制する第2の規制手段33が構成されている。
【0038】次に、上記第1実施例の作動について説明
するに、運転者がメインスイッチ18及びセットスイッ
チ19をONに切換えてオートクルーズを作動させると
きには、通常、レーザレーダ7により先行車を検知しか
つ自車と先行車との車間距離を検出し、その車間距離が
所定値以下でかつ車速が目標車速TGV以下であるなら
ば先行車との車間距離を略一定に保つよう車速を制御す
る追従制御が行われる。また、先行車を検知できないと
き、自車と先行車との車間距離が所定値以上のとき、あ
るいは車速が目標車速TGV以上のときには、車速を略
一定に保つように車速制御が行われる。
【0039】一方、上記オートクルーズの作動前又はそ
の作動中にレーザレーダ7からレーザ光がその前方に所
定距離L離れた反射体8に向けて発信され、レーザレー
ダ7の演算部7bにより両者間の距離La 及び反射量R
a が測定される。そして、上記距離La 及び反射量Ra
の少なくとも一方が許容範囲外のときには、レーザレー
ダ7の故障と判断してオートクルーズが非作動とされ
る。このため、レーザレーダ7の故障に起因する誤った
オートクルーズを未然に防止することができ、制御の安
全性及び信頼性を確保することができる。しかも、従来
の如くレーザレーダ7の故障判定のために高価なレーザ
レーダ7を二つ必要としないので、安価に実施すること
ができる。
【0040】また、外気温が路面凍結温度以下で路面凍
結や降雪が推測されるとき、あるいは外気温が摂氏60
度以上となりレーザレーダ7の出力パワーPが所定以下
に低下してその検出精度が悪化するときには、上記出力
パワーPの温度特性に基づいて外気温が推定され、道路
環境がオートクルーズに適さない悪い状況であると判断
してオートクルーズが非作動とされる。このため、道路
環境の悪化に起因する誤ったオートクルーズを未然に防
止することができ、上述のレーザレーダ7の故障に起因
する誤ったオートクルーズの防止化と相俟って、制御の
安全性及び信頼性をより確保することができる。しか
も、外気温を推定又は検出のための専用のセンサを必要
しないので、コストの低廉化を図ることができる。
【0041】図11は本発明の第2実施例に係わる自動
車の車速制御装置の全体構成を示す。この第2実施例の
場合、車速制御装置は、第1実施例におけるレーザレー
ダ7の代りに、自車と先行車との車間距離を検出する距
離センサ(電波距離センサ又は電磁波距離センサ)とし
てミリ波距離センサ41を備えており、該ミリ波距離セ
ンサ41は、ミリ波を自車の前方に向けて発信するとと
もに先行車に当たって反射してくる反射波を受信するミ
リ波送受信部41aと、発信波と受信波との位相差によ
って自車と先行車との車間距離を算出する演算部41b
とを有しており、該演算部41bから出力される車間距
離信号はコントロールユニット4に入力される。尚、車
速制御装置のその他のハード構成は、第1実施例の場合
のそれと同じでり、同一部材には同一符号を付してその
説明は省略する。
【0042】上記ミリ波距離センサ41の取付構造とし
ては、図12に示すように、上面を開放した樹脂製の筐
体42がその底面等で車体に取付けられ、該筐体42内
の車体後側側面にミリ波距離センサ41がそのミリ波送
受信部41aを前方に向けて取付けられている。また、
上記筐体42内の車体前側側面には、ミリ波を反射する
反射体としての金属片43が上記ミリ波距離センサ41
の前方(センシング領域内)で該センサ41と対向した
状態で設けられている。ミリ波距離センサ41の演算部
41bは、ミリ波送受信部41aからの発信波と金属片
43で反射してミリ波送受信部41aに受信される受信
波との位相差によって上記金属片43とミリ波距離セン
サ41(ミリ波送受信部41a)との間の距離及び反射
量を測定するようになっており、請求項5に係わる発明
にいう距離・反射量測定手段としての機能を有する。ま
た、上記演算部41bは、ミリ波距離センサ41のミリ
波送受信部41aからミリ波を上記金属片43に発信し
たとき両者の相対的変位に起因して発生するドップラー
信号の周波数及び強さを測定する周波数・強さ測定手段
としての機能を有し、これらの情報もコントロールユニ
ット4に入力される。
【0043】コントロールユニット4による制御のメイ
ンルーチン及びオートクルーズ作動のサブルーチンは、
それぞれ図4及び図5に示す第1実施例の場合のそれと
殆ど同じであり、図4において、レーザレーダのフェイ
ル判定の代りに、ミリ波距離センサのフェイル判定を行
うことが異なるだけである。また、このミリ波距離セン
サのフェイル判定のサブルーチンは、図6に示すレーザ
レーダのフェイル判定のサブルーチンと実質的に同じで
ある。
【0044】図13は第2実施例の場合における悪環境
判定のサブルーチンを示すフローチャートである。図1
3において、先ず、ステップS51でミリ波距離センサ4
1の演算部41bにより測定されたドップラー信号の周
波数fd 及び強さSIGを読み込んだ後、ステップS52
でドップラー信号の周波数fd が所定の周波数fB 又は
fC と略一致するか否かを判定する。
【0045】ここで、ドップラー信号の発生原理につい
て、図14を参照しつつ説明するに、電波発信源である
ミリ波距離センサ41に対し金属片43が振動すると
き、金属片43が電波の1波長分変位するとドップラー
信号が1回発生する。そして、金属片43が固有の振動
で1秒間に距離a動くとすると、該金属片43の振動方
向によって、金属片43が単位時間当たりに横切る波長
の数が異なる。また、金属片43の動く距離aが大きい
程ドップラー信号の振幅つまり強さSIGが大きくな
る。図14中、X方向は、悪路走行時での車体振動に起
因して金属片43がミリ波距離センサ41に対し相対的
に変位する際の上下方向であり、Y方向は、降雨時に金
属片43の取付部分である筐体42の側面が雨に打たれ
てミリ波距離センサ41に対し相対的に変位する際の水
平方向である。この金属片43の上下方向の相対的変位
に起因するドップラー信号の周波数が上記所定周波数f
B であり、金属片43の水平方向の相対的変位に起因す
るドップラー信号の周波数が上記所定周波数fC であ
る。例えばミリ波の周波数が60GHz の場合、fB は
100Hz 程度であり、fC は500Hz 程度である。
【0046】上記ステップS52の判定がNOのとき、つ
まりドップラー信号の周波数fd が悪路又は降雨に起因
する周波数fB 又はfC と異なるときには、ステップS
54で悪環境フラグFenviをリセットする。一方、判定が
YESのとき、つまりドップラー信号の周波数fd が悪
路又は降雨に起因する周波数fB 又はfC と略一致する
ときには、更にステップS53でドップラー信号の強さS
IGが所定値より大きいか否かを判定する。この判定が
NOのときには、ステップS54へ移行し、悪環境フラグ
Fenviをリセットする一方、判定がYESのとき、つま
り悪路又は降雨に起因するドップラー信号が所定以上に
強いときには、ステップS55で悪路又は降雨で道路環境
が悪いとして追従制御ひいてはオートクルーズ作動を中
止させるために悪環境フラグFenviをセットする。以上
によって、悪環境の判定を終了し、メインルーチンに戻
る。
【0047】このような悪環境判定の場合、図4のメイ
ンルーチンのうち、ステップS4 →ステップS5 →ステ
ップS13の一連のフローは、請求項3に係わる発明にい
う、ドップラー信号の周波数fd が所定周波数fB ,f
C でかつその強さSIGが所定以上のときにオートクル
ーズ制御を中止ないし規制する規制手段を構成すること
になる。
【0048】そして、上記第2実施例においても、オー
トクルーズの作動前又はその作動中にミリ波距離センサ
41からミリ波がその前方に所定距離L離れた金属片4
3に向けて発信され、その両者間の距離La 及び反射量
Ra の少なくとも一方が許容範囲外のときには、ミリ波
距離センサ41の故障と判断してオートクルーズが非作
動とされるので、高価な距離センサ41を2つ要するこ
となく、ミリ波距離センサ41の故障に起因する誤った
オートクルーズを未然に防止することができ、制御の安
全性及び信頼性を確保することができる。
【0049】また、凹凸の多い悪路上を走行するとき又
は雨が降っているときには、上記ミリ波距離センサ41
と金属片43との間に相対的変位が生じる。詳しくは、
悪路走行時には車体振動に伴って上下方向の相対的変位
が生じ、降雨時には金属片43の取付部分である筐体4
2の側面が雨に打たれて振動し水平方向の相対的変位が
生じる。その際、ミリ波距離センサ41から電波をその
前方の金属片43に向けて発信すると両者間の相対的変
位に起因してドップラー信号が発生する。該ドップラー
信号の周波数fd 及び強さSIGはミリ波距離センサ4
1の演算部41bにより測定され、ドップラー信号の周
波数fd が悪路又は降雨に起因する周波数fB 又はfC
と略一致しかつその強さSIGが所定以上のときには、
悪路走行時又は降雨時と判断してオートクルーズが非作
動とされる。このため、悪路や雨に起因してミリ波距離
センサ41の検知精度が低下するときには、該ミリ波距
離センサ41により誤って検出された車間距離に基づく
オートクルーズを未然に防止することができ、上述のレ
ーザレーダ7の故障に起因する誤ったオートクルーズの
防止化と相俟って、制御の安全性及び信頼性をより確保
することができる。しかも、振動センサや湿度センサ等
悪環境を検出する専用のセンサを必要しないので、安価
に実施することができる。
【0050】さらに、上記ミリ波距離センサ41及び金
属片43は、車体に取付けた樹脂製の筐体42の対向す
る側面にそれぞれ設けられているため、この両者間の距
離を正確に測定することができるとともに、これらの車
体への取付けを容易に行うことができる。
【0051】尚、本発明は上記第1及び第2実施例に限
定されるものではなく、その他種々の変形例を包含する
ものである。例えば、第1実施例では、自車と先行車と
の車間距離を検出する電磁波距離センサとして、光距離
センサの一種であるレーザレーダ7を備える場合につい
て述べ、また第2実施例では、電波距離センサの一種で
あるミリ波距離センサを備える場合について述べたが、
本発明は、その他の電磁波距離センサを備える場合にも
同様に適用することができる。特に、電磁波距離センサ
として、光距離センサと電波距離センサとを共に備える
場合に適用すると、光距離センサの出力パワーの温度特
性に基づいて外気温を推定するとともに電波距離センサ
を用いて悪路走行時及び降雨時を推定することができる
ので、道路環境に対応した走行制御をより適切に行うこ
とができる。また、雨や霧に弱いという光距離センサの
欠点と、反射体が金属に限定されるという電波距離セン
サの欠点とを互い補い合うことができるという効果を奏
することもできる。
【0052】また、上記各実施例では、規制手段31,
33により走行制御を規制するに当たり、オートクルー
ズ(追従制御又は車速制御)を中止し非作動としたが、
本発明は、走行制御をより安全な制御に変更するように
してもよい。
【0053】さらに、上記各実施例では、距離センサで
検出した車間距離に応じて自車の走行を制御する自動車
の走行制御装置として、車速を略一定に保持する車速制
御と、自車と先行車との車間距離を略一定に保持するよ
うに車速を制御する追従制御とを選択的に行う車速制御
装置について述べたが、本発明は、車速制御及び追従制
御のいずれか一方のみを行う車速制御装置、自車と先行
車との接触を回避するときに自動的に制動をかける自動
制動装置、又は自車と先行車との接触を回避するときに
自動的に操舵を行う自動操舵装置等にも同様に適用する
ことができるのは勿論である。
【0054】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に係わる発明によ
れば、光距離センサの検知精度が低下する外気温のとき
には、光距離センサの出力パワーに基づいて外気温が推
定され、その推定結果に基づいて走行制御が規制される
ため、光距離センサにより誤って検出された車間距離に
基づく走行制御を未然に防止することができ、制御の安
全性を確保することができる。しかも、温度センサで外
気温を測定する場合に比べて安価に実施することができ
る。ここで、光距離センサの検知精度が低下する外気温
は、具体的には、請求項2に係わる発明の如く光距離セ
ンサの出力パワーが所定以下に低下する温度以上のとき
又は路面凍結温度以下のときである。
【0055】請求項3に係わる発明によれば、悪路や雨
に起因して電波距離センサの検知精度が低下するときに
は、電波距離センサと金属片との間に生じる相対的変位
に起因して発生するドップラー信号の周波数及び強さに
基づいて悪路走行時又は降雨時が判断され、走行制御が
規制されるため、電波距離センサにより誤って検出され
た車間距離に基づく走行制御を未然に防止することがで
き、制御の安全性を確保することができる。しかも、振
動センサで車体振動を測定し又は湿度センサで雨を測定
する場合に比べて安価に実施することができる。
【0056】請求項4に係わる発明によれば、請求項3
に係わる発明の効果に加えて、電波距離センサ及び金属
片の取付け作業を容易にかつ所定通り確実に行うことが
できるという効果を奏する。
【0057】請求項5に係わる発明によれば、電磁波距
離センサから電磁波をその前方に所定距離離れた反射体
に発信してその距離及び反射量を測定し、その測定結果
に基づいて電磁波距離センサの故障を判断して車速制御
を規制するため、電磁波距離センサの故障に起因して誤
った走行制御を未然に防止することができ、制御の安全
性を確保することができる。しかも、従来の如く距離セ
ンサの故障判定のために高価な距離センサを二つ必要と
しないので、安価に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる自動車の車速制御
装置の全体構成を示すブロック構成図である。
【図2】レーザレーダと反射体との配置関係を示す斜視
図である。
【図3】コントロールユニットのブロック構成図であ
る。
【図4】車速制御のメインルーチンを示すフローチャー
ト図である。
【図5】オートクルーズ作動ルーチンを示すフローチャ
ート図である。
【図6】レーザレーダのフェイル判定ルーチンを示すフ
ローチャート図である。
【図7】悪環境の判定ルーチンを示すフローチャート図
である。
【図8】目標車間距離の設定に用いるマップを示す図で
ある。
【図9】追従制御の態様を説明するための図である。
【図10】レーザレーダの出力パワーの温度特性を示す
図である。
【図11】第2実施例を示す図1相当図である。
【図12】同じく図2相当図である。
【図13】悪環境の判定ルーチンを示すフローチャート
図である。
【図14】ドップラー信号の発生原理を説明するための
模式図である。
【符号の説明】
4 コントロールユニット 7 レーザレーダ(光距離センサ,電磁波
距離センサ) 7a レーザ送受光部 7b 演算部(パワー測定手段,距離・反射
量測定手段) 8 反射体 23 車速型フィードバック制御部 24 車間型フィードバック制御部 31 第1の規制手段 32 外気温推定手段 33 第2の規制手段 41 ミリ波距離センサ(電波距離セン
サ,電磁波距離センサ) 41a ミリ波送受信部 41b 演算部(周波数・強さ測定手段,距
離・反射量測定手段) 42 筐体 43 金属片(反射体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 賢治 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 和泉 知示 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車の前方に光を発して自車と先行車と
    の車間距離を検出する光距離センサを備え、該光距離セ
    ンサで検出した車間距離に応じて自車の走行を制御する
    自動車の走行制御装置において、 上記光距離センサの出力パワーを測定するパワー測定手
    段と、 上記出力パワーの温度特性に基づいて外気温を推定する
    外気温推定手段と、 該推定手段で推定した外気温が所定の温度領域のときに
    走行制御を規制する規制手段とを備えたことを特徴とす
    る自動車の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 上記所定の温度領域は、光距離センサの
    出力パワーが所定以下に低下する温度以上の領域又は路
    面凍結温度以下の領域である請求項1記載の自動車の走
    行制御装置。
  3. 【請求項3】 自車の前方に電波を発信して自車と先行
    車との車間距離を検出する電波距離センサを備え、該電
    波距離センサで検出した車間距離に応じて自車の走行を
    制御する自動車の走行制御装置において、 上記電波距離センサの前方に該センサから所定距離離れ
    て配置された金属片と、 上記電波距離センサから電波を該金属片に発信したとき
    両者の相対的変位に起因して発生するドップラー信号の
    周波数及び強さを測定する周波数・強さ測定手段と、 上記ドップラー信号の周波数が所定周波数でかつその強
    さが所定以上のときに走行制御を規制する規制手段とを
    備えたことを特徴とする自動車の走行制御装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも上面を開放した樹脂製の筐体
    が車体に取付けられており、上記電波距離センサは該筐
    体内の車体後側側面に、上記金属片は筐体内の車体前側
    側面にそれぞれ対向した状態で設けられている請求項3
    記載の自動車の走行制御装置。
  5. 【請求項5】 自車の前方に電磁波を発信して自車と先
    行車との車間距離を検出する電磁波距離センサを備え、
    該電磁波距離センサで検出した車間距離に応じて自車の
    走行を制御する自動車の走行制御装置において、 上記電磁波距離センサの前方に該センサから所定距離離
    れて配置されかつ電磁波距離センサから発せられる電磁
    波を反射する反射体と、 上記電磁波距離センサから電磁波を該反射体に発信して
    両者間の距離及び反射量を測定する距離・反射量測定手
    段と、 上記距離及び反射量の少なくとも一方が許容範囲外のと
    きに走行制御を規制する規制手段とを備えたことを特徴
    とする自動車の走行制御装置。
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