JPH08132594A - 印刷および紙面加工処理方法 - Google Patents
印刷および紙面加工処理方法Info
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- JPH08132594A JPH08132594A JP27225394A JP27225394A JPH08132594A JP H08132594 A JPH08132594 A JP H08132594A JP 27225394 A JP27225394 A JP 27225394A JP 27225394 A JP27225394 A JP 27225394A JP H08132594 A JPH08132594 A JP H08132594A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アンカー剤とトップコート剤との２液
を用いるインライン方式によって、高速で能率よく、紙
面への油性インキによる印刷および印刷した紙面の充分
な平滑性と光沢とができる、印刷および紙面加工処理方
法を提供する。 【構成】 紙面に油性インキによってオフセット
印刷し、続いて前記油性インキ上のみに、通常のオフセ
ット印刷と同様な方法によって紫外線硬化型組成物を含
みかつ油性インキに対し相溶性が抑えてあるオーバープ
リントニスからなるアンカー剤を薄い膜状に印刷し、紫
外線を照射してアンカー剤を乾燥させ、表面を平滑させ
て油性インキを安定させ、その後、紫外線硬化型組成物
を含むクリアーニスからなるトップコート剤を印刷した
紙面上に圧接ロールによって塗布し、さらに、紫外線を
照射してトップコート剤を乾燥，硬化させ、紙面を平滑
にし、紙面に光沢を与える。
を用いるインライン方式によって、高速で能率よく、紙
面への油性インキによる印刷および印刷した紙面の充分
な平滑性と光沢とができる、印刷および紙面加工処理方
法を提供する。 【構成】 紙面に油性インキによってオフセット
印刷し、続いて前記油性インキ上のみに、通常のオフセ
ット印刷と同様な方法によって紫外線硬化型組成物を含
みかつ油性インキに対し相溶性が抑えてあるオーバープ
リントニスからなるアンカー剤を薄い膜状に印刷し、紫
外線を照射してアンカー剤を乾燥させ、表面を平滑させ
て油性インキを安定させ、その後、紫外線硬化型組成物
を含むクリアーニスからなるトップコート剤を印刷した
紙面上に圧接ロールによって塗布し、さらに、紫外線を
照射してトップコート剤を乾燥，硬化させ、紙面を平滑
にし、紙面に光沢を与える。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、紙面へ印刷した後、
紙面を平滑にしかつ紙面に光沢を与える加工処理をイン
ライン方式によって行う、印刷および紙面加工処理方法
に関するものである。
紙面を平滑にしかつ紙面に光沢を与える加工処理をイン
ライン方式によって行う、印刷および紙面加工処理方法
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、雑誌の表紙，絵本などの印刷製
品・美装ケースなどの紙器製品は、印刷した後に、紙面
を平滑にして汚れを防止したり、紙面に光沢を与えて美
しくし、消費者の購買意欲を高めるなどのために、紙面
加工処理を施している。
品・美装ケースなどの紙器製品は、印刷した後に、紙面
を平滑にして汚れを防止したり、紙面に光沢を与えて美
しくし、消費者の購買意欲を高めるなどのために、紙面
加工処理を施している。
【０００３】従来、印刷した紙面に前記加工処理を行う
方法として、特公平４−１０４２２号公報などに示すよ
うに、通常の油性インキなどを用い印刷機によって印刷
した枚葉紙の紙面に、印刷機とは別の塗工機によって、
紫外線硬化型組成物を含むアンカー剤を塗布し、このア
ンカー剤上に紫外線硬化型組成物を含むトップコート剤
を塗布し、紫外線の照射によってアンカー剤およびトッ
プコート剤を硬化，乾燥させるオフライン方式が主流で
あった。また、紙面への印刷と紙面加工処理とをインラ
イン方式で連続して行う方法もあったが１液の塗工剤を
印刷した紙面に塗布するものであった。
方法として、特公平４−１０４２２号公報などに示すよ
うに、通常の油性インキなどを用い印刷機によって印刷
した枚葉紙の紙面に、印刷機とは別の塗工機によって、
紫外線硬化型組成物を含むアンカー剤を塗布し、このア
ンカー剤上に紫外線硬化型組成物を含むトップコート剤
を塗布し、紫外線の照射によってアンカー剤およびトッ
プコート剤を硬化，乾燥させるオフライン方式が主流で
あった。また、紙面への印刷と紙面加工処理とをインラ
イン方式で連続して行う方法もあったが１液の塗工剤を
印刷した紙面に塗布するものであった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のオフライン方式による印刷および紙面加工処理方法で
は、印刷機で印刷した紙の油性インキを乾燥させた後、
塗工機によって印刷した紙面の全面にアンカー剤とトッ
プコート剤とを塗布し、これらを乾燥，硬化させている
ので、短い納期の要望、とくに紙器を製造する場合に、
印刷および紙面加工処理後に行う打ち抜き，製凾などの
後工程に時間遅れを生じ、納期に間に合わなくなる恐れ
があり、また、印刷した紙を塗工機に運ぶ必要があり、
これに手間がかかるため、人件費や機械のランニングコ
ストが高くなるという問題点があった。
のオフライン方式による印刷および紙面加工処理方法で
は、印刷機で印刷した紙の油性インキを乾燥させた後、
塗工機によって印刷した紙面の全面にアンカー剤とトッ
プコート剤とを塗布し、これらを乾燥，硬化させている
ので、短い納期の要望、とくに紙器を製造する場合に、
印刷および紙面加工処理後に行う打ち抜き，製凾などの
後工程に時間遅れを生じ、納期に間に合わなくなる恐れ
があり、また、印刷した紙を塗工機に運ぶ必要があり、
これに手間がかかるため、人件費や機械のランニングコ
ストが高くなるという問題点があった。
【０００５】また、従来のインライン方式による印刷お
よび紙面加工処理方法では、印刷機を高速に作動させ
て、紙面に印刷した後に、印刷に用いた油性インキが不
安定のまま印刷した紙面の全面に１液の塗工剤を塗布す
るのみであったため、前述したオフライン方式でアンカ
ー剤とトップコート剤との２液を用いるものに比べ、印
刷した紙の表面の平滑性と光沢とが充分でないという問
題点があった。
よび紙面加工処理方法では、印刷機を高速に作動させ
て、紙面に印刷した後に、印刷に用いた油性インキが不
安定のまま印刷した紙面の全面に１液の塗工剤を塗布す
るのみであったため、前述したオフライン方式でアンカ
ー剤とトップコート剤との２液を用いるものに比べ、印
刷した紙の表面の平滑性と光沢とが充分でないという問
題点があった。
【０００６】この発明は、前述した問題点を解決して、
印刷と紙面の加工とを連続して行うインライン方式であ
りながら、アンカー剤とトップコート剤の２液を用い
て、印刷した紙面の平滑性と光沢とを充分にでき、しか
も高速化ができ、能率がよい印刷および紙面加工処理方
法を提供することを目的としている。
印刷と紙面の加工とを連続して行うインライン方式であ
りながら、アンカー剤とトップコート剤の２液を用い
て、印刷した紙面の平滑性と光沢とを充分にでき、しか
も高速化ができ、能率がよい印刷および紙面加工処理方
法を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明に係る印
刷および紙面加工処理方法は、紙面に油性インキによっ
てオフセット印刷する工程と、紫外線硬化型組成物を含
みかつ前記油性インキに対し相溶性が抑えてあるオーバ
ープリントニスからなるアンカー剤を印刷した紙面の油
性インキ上のみに通常のオフセット印刷と同様な方法に
よって薄い膜状に印刷する工程と、紫外線を照射して前
記アンカー剤を乾燥させる工程と、紫外線硬化型組成物
を含むクリアーニスからなるトップコート剤を印刷した
紙面上に圧接ロールによって塗布する工程と、紫外線を
照射して前記トップコート剤を乾燥，硬化させる工程と
を、順次インライン方式によって行うものである。
刷および紙面加工処理方法は、紙面に油性インキによっ
てオフセット印刷する工程と、紫外線硬化型組成物を含
みかつ前記油性インキに対し相溶性が抑えてあるオーバ
ープリントニスからなるアンカー剤を印刷した紙面の油
性インキ上のみに通常のオフセット印刷と同様な方法に
よって薄い膜状に印刷する工程と、紫外線を照射して前
記アンカー剤を乾燥させる工程と、紫外線硬化型組成物
を含むクリアーニスからなるトップコート剤を印刷した
紙面上に圧接ロールによって塗布する工程と、紫外線を
照射して前記トップコート剤を乾燥，硬化させる工程と
を、順次インライン方式によって行うものである。
【０００８】
【作用】請求項１に係る印刷および紙面加工処理方法
は、油性インキによってオフセット印刷した紙面の前記
油性インキ上のみに、通常のオフセット印刷と同様な方
法によって、紫外線硬化型組成物を含むオーバープリン
トニスからなるアンカー剤を薄い膜状に印刷すること
で、アンカー剤の使用量を少なくできる。
は、油性インキによってオフセット印刷した紙面の前記
油性インキ上のみに、通常のオフセット印刷と同様な方
法によって、紫外線硬化型組成物を含むオーバープリン
トニスからなるアンカー剤を薄い膜状に印刷すること
で、アンカー剤の使用量を少なくできる。
【０００９】また、前記オーバープリントニスからなる
アンカー剤は油性インキに対し相溶性を抑えてあるた
め、紙面に印刷した油性インキが乾燥しない状態でも、
これらの油性インキ上をアンカー剤によって薄い膜状に
覆うことができ、その後紫外線を照射することで、アン
カー剤を乾燥させ、その表面を平滑にして油性インキを
安定させることができ、印刷からアンカー剤の乾燥まで
の工程が高速にできる。
アンカー剤は油性インキに対し相溶性を抑えてあるた
め、紙面に印刷した油性インキが乾燥しない状態でも、
これらの油性インキ上をアンカー剤によって薄い膜状に
覆うことができ、その後紫外線を照射することで、アン
カー剤を乾燥させ、その表面を平滑にして油性インキを
安定させることができ、印刷からアンカー剤の乾燥まで
の工程が高速にできる。
【００１０】アンカー剤を乾燥させた後、紫外線硬化型
組成物を含むクリアーニスからなるトップコート剤を印
刷した紙面に圧接ローラで塗布し、その後紫外線を照射
して前記トップコート剤を乾燥させ、これを硬化させる
ことで、インライン方式による印刷および紙面加工処理
がアンカー剤とトップコート剤との２液を用いてでき、
油性インキをより安定させることが高速にでき、また、
印刷した紙面の平滑性と光沢とを充分にできると共に、
アンカー剤とトップコート剤との剥離を防止できる。
組成物を含むクリアーニスからなるトップコート剤を印
刷した紙面に圧接ローラで塗布し、その後紫外線を照射
して前記トップコート剤を乾燥させ、これを硬化させる
ことで、インライン方式による印刷および紙面加工処理
がアンカー剤とトップコート剤との２液を用いてでき、
油性インキをより安定させることが高速にでき、また、
印刷した紙面の平滑性と光沢とを充分にできると共に、
アンカー剤とトップコート剤との剥離を防止できる。
【００１１】
【実施例】以下、この発明の一実施例につき図を参照し
て説明する。図１はこの実施例による印刷および紙面加
工処理方法を行う装置を示す。図１において、１は枚葉
の白紙などの紙２を段積みしたフィーダーである。フィ
ーダー１から供給される紙２の印刷胴３〜６が通常のオ
フセット印刷機と同様に紙２の送り出し方向に並設さ
れ、前記印刷胴３〜６によってオフセット印刷機部１６
が構成されている。
て説明する。図１はこの実施例による印刷および紙面加
工処理方法を行う装置を示す。図１において、１は枚葉
の白紙などの紙２を段積みしたフィーダーである。フィ
ーダー１から供給される紙２の印刷胴３〜６が通常のオ
フセット印刷機と同様に紙２の送り出し方向に並設さ
れ、前記印刷胴３〜６によってオフセット印刷機部１６
が構成されている。
【００１２】前記印刷機部１６の送り出し側には塗工機
部１７が連続して設けられ、塗工機部１７は次のように
構成されている。すなわち、印刷胴６の送り出し側には
印刷胴３〜６と同構成のアンカー剤印刷胴７が配設さ
れ、この印刷胴７の送り出し側にはアンカー剤を乾燥，
硬化させる１灯の胴間ＵＶランプ８が設けられ、この胴
間ＵＶランプ８の送り出し側にニスコーター胴９が配設
されている。ニスコーター胴９は、トップコート剤のニ
ス循環恒温装置１１から図示省略したポンプによって供
給転写ロール１２を介しこの転写ロール１２から塗工用
の圧接ロール１０にトップコート剤を供給するように構
成されている。
部１７が連続して設けられ、塗工機部１７は次のように
構成されている。すなわち、印刷胴６の送り出し側には
印刷胴３〜６と同構成のアンカー剤印刷胴７が配設さ
れ、この印刷胴７の送り出し側にはアンカー剤を乾燥，
硬化させる１灯の胴間ＵＶランプ８が設けられ、この胴
間ＵＶランプ８の送り出し側にニスコーター胴９が配設
されている。ニスコーター胴９は、トップコート剤のニ
ス循環恒温装置１１から図示省略したポンプによって供
給転写ロール１２を介しこの転写ロール１２から塗工用
の圧接ロール１０にトップコート剤を供給するように構
成されている。
【００１３】前記ニスコーター胴９の送り出し側には、
グリッパー付きコンベアを有するロングデリバリ部１３
が送り出し側に延び、このロングデリバリ部１３の送り
出し端寄り部分上には３灯のＵＶランプ１４が送り出し
の方向に並設され、これらより送り出し端寄りのロング
デリバリ部１３下方には印刷紙の積載部１５が設けられ
ている。
グリッパー付きコンベアを有するロングデリバリ部１３
が送り出し側に延び、このロングデリバリ部１３の送り
出し端寄り部分上には３灯のＵＶランプ１４が送り出し
の方向に並設され、これらより送り出し端寄りのロング
デリバリ部１３下方には印刷紙の積載部１５が設けられ
ている。
【００１４】前述した装置を用いて、この実施例の印刷
および紙面加工処理方法を行うには、図２に示すよう
に、まず給紙工程を行ない、フィーダー１から紙２を１
枚ずつオフセット印刷機部１６に給紙する。次に、前記
印刷機部１６によって行う印刷工程では、給紙された紙
の紙面に１色目の印刷胴３によって墨色の油性インキを
オフセット印刷し、続いて２色目〜４色目の印刷胴４〜
６によって、紙面に藍色，紅色，黄色の各油性インキを
８０００枚／時間の高速回転で順次通常のオフセット印
刷法によって印刷し、紙面に４色刷りの画線部を形成す
る。
および紙面加工処理方法を行うには、図２に示すよう
に、まず給紙工程を行ない、フィーダー１から紙２を１
枚ずつオフセット印刷機部１６に給紙する。次に、前記
印刷機部１６によって行う印刷工程では、給紙された紙
の紙面に１色目の印刷胴３によって墨色の油性インキを
オフセット印刷し、続いて２色目〜４色目の印刷胴４〜
６によって、紙面に藍色，紅色，黄色の各油性インキを
８０００枚／時間の高速回転で順次通常のオフセット印
刷法によって印刷し、紙面に４色刷りの画線部を形成す
る。
【００１５】１色目〜４色目の印刷を行って印刷工程を
終了した後、アンカー剤印刷工程によって、前記印刷胴
３〜６と同構成のアンカー剤印刷胴７によって紫外線硬
化型組成物を含む後述するオーバープリントニスからな
るアンカー剤を、紙面に油性インキでオフセット印刷し
てある画線部上のみに、通常のオフセット印刷法と同様
な方法で1.５ｇ／ｍ2 の薄い膜状に印刷する。
終了した後、アンカー剤印刷工程によって、前記印刷胴
３〜６と同構成のアンカー剤印刷胴７によって紫外線硬
化型組成物を含む後述するオーバープリントニスからな
るアンカー剤を、紙面に油性インキでオフセット印刷し
てある画線部上のみに、通常のオフセット印刷法と同様
な方法で1.５ｇ／ｍ2 の薄い膜状に印刷する。
【００１６】前記オーバープリントニスからなるアンカ
ー剤は、オフセット印刷した前記各油性インキと近い性
質を有するが、これらの油性インキに対する相溶性を抑
えて僅かにし、油性インキが乾燥していない状態でも、
油性インキ上に薄い被膜を形成できるオーバープリント
ニスを用いる。
ー剤は、オフセット印刷した前記各油性インキと近い性
質を有するが、これらの油性インキに対する相溶性を抑
えて僅かにし、油性インキが乾燥していない状態でも、
油性インキ上に薄い被膜を形成できるオーバープリント
ニスを用いる。
【００１７】前記アンカー剤は、大日本インキ化学工業
（株）製の 顔 料 ５〜１０％ 光重合開始剤 ５〜１０％ アクリル系プレポリマー ３０〜５０％ 多官能アクリルモノマー ３０〜５０％ 重合禁止剤 ０〜 １％ 助剤（ワックス・レベリング剤） ３〜１０％ 合 計 １００％ の重量比にしたものを用いることが好ましい。
（株）製の 顔 料 ５〜１０％ 光重合開始剤 ５〜１０％ アクリル系プレポリマー ３０〜５０％ 多官能アクリルモノマー ３０〜５０％ 重合禁止剤 ０〜 １％ 助剤（ワックス・レベリング剤） ３〜１０％ 合 計 １００％ の重量比にしたものを用いることが好ましい。
【００１８】油性インキで形成した画線部上にアンカー
剤を印刷した紙を、アンカー剤乾燥工程に送り出し、こ
の乾燥工程では、１灯の胴間ＵＶランプ８（１６０Ｗ／
cm）によって紙面に紫外線を照射し、オーバープリント
ニスからなるアンカー剤を乾燥させて、トップコート剤
塗布工程に送り出す。なお、アンカー剤がオフセット印
刷した油性インキとの相溶性を抑えてないと、アンカー
剤と油性インキとが混合し、アンカー剤の乾燥が遅くな
り、高速な紙面加工処理の妨げになる。
剤を印刷した紙を、アンカー剤乾燥工程に送り出し、こ
の乾燥工程では、１灯の胴間ＵＶランプ８（１６０Ｗ／
cm）によって紙面に紫外線を照射し、オーバープリント
ニスからなるアンカー剤を乾燥させて、トップコート剤
塗布工程に送り出す。なお、アンカー剤がオフセット印
刷した油性インキとの相溶性を抑えてないと、アンカー
剤と油性インキとが混合し、アンカー剤の乾燥が遅くな
り、高速な紙面加工処理の妨げになる。
【００１９】トップコート剤塗布工程では、ニスコータ
胴９に設けた圧接ロール１０によって印刷回転数を下げ
ることなく、紫外線硬化型組成物を含むクリアーニスか
らなるトップコート剤を、６ｇ／ｍ2 の厚さに紙面の全
面に塗布する。なお、トップコート剤塗布工程で用いる
トップコート剤は、従来オフライン方式で用いていたク
リアーニスと近似したものでよく、また、ニス循環恒温
装置１１で常時４０〜４５℃に保たれているクリアーニ
スをポンプによって供給転写ロール１２から圧接ロール
１０に転移させ、このロール１０を印刷した紙面に圧接
させて、紙面のアンカー剤上を含む全面にトップコート
剤を塗布する。
胴９に設けた圧接ロール１０によって印刷回転数を下げ
ることなく、紫外線硬化型組成物を含むクリアーニスか
らなるトップコート剤を、６ｇ／ｍ2 の厚さに紙面の全
面に塗布する。なお、トップコート剤塗布工程で用いる
トップコート剤は、従来オフライン方式で用いていたク
リアーニスと近似したものでよく、また、ニス循環恒温
装置１１で常時４０〜４５℃に保たれているクリアーニ
スをポンプによって供給転写ロール１２から圧接ロール
１０に転移させ、このロール１０を印刷した紙面に圧接
させて、紙面のアンカー剤上を含む全面にトップコート
剤を塗布する。
【００２０】前記トップコート剤は、大日本インキ化学
工業（株）製の 多官能アクリレートモノマー ６０〜８０％ ポリエステル系樹脂 １０〜２０％ 光重合開始剤 ５〜１５％ 助剤（ワックス・レベリング剤） ０〜 ２％ 合 計 １００％ の重量比にしたものを用いることが好ましい。
工業（株）製の 多官能アクリレートモノマー ６０〜８０％ ポリエステル系樹脂 １０〜２０％ 光重合開始剤 ５〜１５％ 助剤（ワックス・レベリング剤） ０〜 ２％ 合 計 １００％ の重量比にしたものを用いることが好ましい。
【００２１】トップコート剤を印刷した紙面に塗布した
紙は、ロングデリバリ部１３によってトップコート剤乾
燥工程に送り出しつつ、このデリバリ部１３の送り出し
端近くに設けた（１６０Ｗ／cm）３灯の送り出し方向に
並設したＵＶランプ１４によって紫外線を照射し、トッ
プコート剤を高速乾燥させて硬化させることで、印刷お
よび表面加工処理を終了させた後、ロングデリバリ部１
３の送り出し端部から積載部１５に落下させて棒積みす
る。
紙は、ロングデリバリ部１３によってトップコート剤乾
燥工程に送り出しつつ、このデリバリ部１３の送り出し
端近くに設けた（１６０Ｗ／cm）３灯の送り出し方向に
並設したＵＶランプ１４によって紫外線を照射し、トッ
プコート剤を高速乾燥させて硬化させることで、印刷お
よび表面加工処理を終了させた後、ロングデリバリ部１
３の送り出し端部から積載部１５に落下させて棒積みす
る。
【００２２】前述したように、この実施例による印刷お
よび紙面加工処理方法では、オフセット印刷機部１６の
各印刷胴３〜６で用いる油性インキの性質に近く、また
油性インキに対し相溶性が抑制してあり、さらに紫外線
硬化型組成物が含まれたオーバープリントニスからなる
アンカー剤を用いることで、オフセット印刷機部１６に
設けた通常の印刷胴３〜６と同構成のアンカー剤印刷胴
７により、印刷胴３〜６で印刷した油性インキが乾燥し
ていない状態で、これらの油性インキ上のみを前記アン
カー剤で薄い膜状に覆うことができ、このため、アンカ
ー剤を胴間ＵＶランプ８による紫外線の照射によって乾
燥できる。
よび紙面加工処理方法では、オフセット印刷機部１６の
各印刷胴３〜６で用いる油性インキの性質に近く、また
油性インキに対し相溶性が抑制してあり、さらに紫外線
硬化型組成物が含まれたオーバープリントニスからなる
アンカー剤を用いることで、オフセット印刷機部１６に
設けた通常の印刷胴３〜６と同構成のアンカー剤印刷胴
７により、印刷胴３〜６で印刷した油性インキが乾燥し
ていない状態で、これらの油性インキ上のみを前記アン
カー剤で薄い膜状に覆うことができ、このため、アンカ
ー剤を胴間ＵＶランプ８による紫外線の照射によって乾
燥できる。
【００２３】その後、紫外線硬化型組成物が含まれたク
リアーニスからなるトップコート剤を圧接ロール１０に
よって印刷した紙面の全面に塗布し、トップコート剤を
ＵＶランプ１４による紫外線の照射によって乾燥，硬化
させることで、インライン方式による印刷および紙面加
工処理が、アンカー剤とトップコート剤との２液を用い
て可能となり、前記油性インキを安定させることがで
き、印刷した紙面の平滑性と光沢とが良好な紙面加工処
理が高速で能率よくでき、また乾燥，硬化したアンカー
剤およびトップコート剤は、ともに紫外線硬化型組成物
を含むもの同士であるため、アンカー剤およびトップコ
ート剤が紙面から剥がれる恐れもない。
リアーニスからなるトップコート剤を圧接ロール１０に
よって印刷した紙面の全面に塗布し、トップコート剤を
ＵＶランプ１４による紫外線の照射によって乾燥，硬化
させることで、インライン方式による印刷および紙面加
工処理が、アンカー剤とトップコート剤との２液を用い
て可能となり、前記油性インキを安定させることがで
き、印刷した紙面の平滑性と光沢とが良好な紙面加工処
理が高速で能率よくでき、また乾燥，硬化したアンカー
剤およびトップコート剤は、ともに紫外線硬化型組成物
を含むもの同士であるため、アンカー剤およびトップコ
ート剤が紙面から剥がれる恐れもない。
【００２４】そして、アンカー剤は紙面の全面に塗布す
ることなく、油性インキでオフセット印刷した画線部上
のみに薄い膜状に印刷するので、アンカー剤の使用量が
少なくてすむ。さらに、アンカー剤を印刷するために、
通常のオフセット印刷機の印刷胴と同様な構成のアンカ
ー剤印刷胴を用いているので、この印刷胴をアンカー剤
の印刷に用いることなく、５色目のオフセット印刷に用
いることが可能である。
ることなく、油性インキでオフセット印刷した画線部上
のみに薄い膜状に印刷するので、アンカー剤の使用量が
少なくてすむ。さらに、アンカー剤を印刷するために、
通常のオフセット印刷機の印刷胴と同様な構成のアンカ
ー剤印刷胴を用いているので、この印刷胴をアンカー剤
の印刷に用いることなく、５色目のオフセット印刷に用
いることが可能である。
【００２５】なお、この発明のトップコート剤をスポッ
ト的に塗布する場合、ニスコーター胴の圧接コーターに
アクリル樹脂製の版胴を着脱可能に装着することで、油
性インキで印刷した所要の画線部を覆ったアンカー剤上
のみに部分的にトップコート剤を塗布してこれを乾燥，
硬化させることは従来から行われている。
ト的に塗布する場合、ニスコーター胴の圧接コーターに
アクリル樹脂製の版胴を着脱可能に装着することで、油
性インキで印刷した所要の画線部を覆ったアンカー剤上
のみに部分的にトップコート剤を塗布してこれを乾燥，
硬化させることは従来から行われている。
【００２６】前記実施例では印刷胴を４つにしたがこれ
らは適宜減少できる。また、トップコート剤を乾燥させ
るＵＶランプの光量を必要に応じ減少させるようにして
もよい。
らは適宜減少できる。また、トップコート剤を乾燥させ
るＵＶランプの光量を必要に応じ減少させるようにして
もよい。
【００２７】
【発明の効果】以上説明したとおり、請求項１に係る印
刷および紙面加工処理方法は、油性インキによってオフ
セット印刷した紙面の前記油性インキ上のみに、通常の
オフセット印刷と同様な方法によって、紫外線硬化型組
成物を含むオーバープリントニスからなるアンカー剤を
薄い膜状に印刷することで、アンカー剤の使用量を少な
くできる。
刷および紙面加工処理方法は、油性インキによってオフ
セット印刷した紙面の前記油性インキ上のみに、通常の
オフセット印刷と同様な方法によって、紫外線硬化型組
成物を含むオーバープリントニスからなるアンカー剤を
薄い膜状に印刷することで、アンカー剤の使用量を少な
くできる。
【００２８】また、前記オーバープリントニスからなる
アンカー剤には油性インキに対し相溶性を抑えてあるた
め、紙面に印刷した油性インキが乾燥しない状態でも、
これらの油性インキ上をアンカー剤によって薄い膜状に
覆うことができ、その後紫外線を照射することでアンカ
ー剤を乾燥させ、その表面を平滑にして油性インキを安
定させることができ、印刷からアンカー剤の乾燥までの
工程が高速にできる。
アンカー剤には油性インキに対し相溶性を抑えてあるた
め、紙面に印刷した油性インキが乾燥しない状態でも、
これらの油性インキ上をアンカー剤によって薄い膜状に
覆うことができ、その後紫外線を照射することでアンカ
ー剤を乾燥させ、その表面を平滑にして油性インキを安
定させることができ、印刷からアンカー剤の乾燥までの
工程が高速にできる。
【００２９】アンカー剤を乾燥させた後、紫外線硬化型
組成物を含むクリアーニスからなるトップコート剤を印
刷した紙面に圧接ローラで塗布し、その後紫外線を照射
して前記トップコート剤を乾燥させ、これを硬化させる
ことで、インライン方式による印刷および紙面加工処理
がアンカー剤とトップコート剤との２液を用いてでき、
油性インキをより安定させることが高速にでき、また印
刷した紙面の平滑性と光沢とを充分にできると共に、ア
ンカー剤とトップコート剤との剥離を防止できる。
組成物を含むクリアーニスからなるトップコート剤を印
刷した紙面に圧接ローラで塗布し、その後紫外線を照射
して前記トップコート剤を乾燥させ、これを硬化させる
ことで、インライン方式による印刷および紙面加工処理
がアンカー剤とトップコート剤との２液を用いてでき、
油性インキをより安定させることが高速にでき、また印
刷した紙面の平滑性と光沢とを充分にできると共に、ア
ンカー剤とトップコート剤との剥離を防止できる。
【００３０】従って、請求項１の発明は、アンカー剤と
トップコート剤との２液を用いるインライン方式によっ
て、高速で能率よく、紙面への油性インキによる印刷
と、印刷した紙面の加工処理とを順次行ない、紙面の平
滑化と光沢とを充分によくすることができ、また油性イ
ンキ上にのみアンカー剤を薄い膜状に印刷することで、
アンカー剤の使用量を少なくでき、コストダウンを図る
ことができる。さらに、インライン方式であるため、オ
フライン方式に比べ、紙を印刷機から塗工機に運ぶ手間
が省けるなど、人件費を節約でき、機械の稼働率を高め
てランニングコストを安くでき、納期が短い紙器の製造
時にも、印刷および紙面加工処理に要する時間が短くな
ることで納期に間に合わなくなるのを防止できる。
トップコート剤との２液を用いるインライン方式によっ
て、高速で能率よく、紙面への油性インキによる印刷
と、印刷した紙面の加工処理とを順次行ない、紙面の平
滑化と光沢とを充分によくすることができ、また油性イ
ンキ上にのみアンカー剤を薄い膜状に印刷することで、
アンカー剤の使用量を少なくでき、コストダウンを図る
ことができる。さらに、インライン方式であるため、オ
フライン方式に比べ、紙を印刷機から塗工機に運ぶ手間
が省けるなど、人件費を節約でき、機械の稼働率を高め
てランニングコストを安くでき、納期が短い紙器の製造
時にも、印刷および紙面加工処理に要する時間が短くな
ることで納期に間に合わなくなるのを防止できる。
【図１】この発明の一実施例に係る印刷および紙面加工
処理方法を行なう装置を示した概略側面図
処理方法を行なう装置を示した概略側面図
【図２】この発明の一実施例に係る印刷および紙面加工
処理方法の工程説明図
処理方法の工程説明図
１ フィーダー ２ 紙 ３ 印刷胴 ４ 印刷胴 ５ 印刷胴 ６ 印刷胴 ７ アンカー剤印刷胴 ８ 胴間ＵＶランプ ９ ニスコーター胴 １０ 圧接ロール １１ ニス循環恒温装置 １２ 供給転写ロール １３ ロングデリバリ部 １４ ＵＶランプ １５ 積載部 １６ オフセット印刷機部 １７ 塗工機部
Claims (1)
- 【請求項１】 紙面に油性インキによってオフセット
印刷する工程と、紫外線硬化型組成物を含みかつ前記油
性インキに対し相溶性が抑えてあるオーバープリントニ
スからなるアンカー剤を印刷した紙面の油性インキ上の
みに通常のオフセット印刷と同様な方法によって薄い膜
状に印刷する工程と、紫外線を照射して前記アンカー剤
を乾燥させる工程と、紫外線硬化型組成物を含むクリア
ーニスからなるトップコート剤を印刷した紙面上に圧接
ロールによって塗布する工程と、紫外線を照射して前記
トップコート剤を乾燥，硬化させる工程とを、順次イン
ライン方式によって行うことを特徴とする印刷および紙
面加工処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27225394A JPH08132594A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 印刷および紙面加工処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27225394A JPH08132594A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 印刷および紙面加工処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08132594A true JPH08132594A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17511275
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27225394A Pending JPH08132594A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 印刷および紙面加工処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08132594A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007167853A (ja) * | 2006-12-28 | 2007-07-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 凹凸感を有するマット加工印刷物 |
| ES2289859A1 (es) * | 2005-05-13 | 2008-02-01 | Umetal Frontages And Covers International, S.L. | Instalacion de impresion digital de superficies. |
| JP2013035976A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd | 活性エネルギー線硬化性オーバープリントニス |
| CN103909753A (zh) * | 2013-01-04 | 2014-07-09 | 上海宝钢包装股份有限公司 | 一种金属uv彩印品印涂方法 |
-
1994
- 1994-11-07 JP JP27225394A patent/JPH08132594A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2289859A1 (es) * | 2005-05-13 | 2008-02-01 | Umetal Frontages And Covers International, S.L. | Instalacion de impresion digital de superficies. |
| JP2007167853A (ja) * | 2006-12-28 | 2007-07-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 凹凸感を有するマット加工印刷物 |
| JP2013035976A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd | 活性エネルギー線硬化性オーバープリントニス |
| CN103909753A (zh) * | 2013-01-04 | 2014-07-09 | 上海宝钢包装股份有限公司 | 一种金属uv彩印品印涂方法 |
| CN103909753B (zh) * | 2013-01-04 | 2016-08-10 | 上海宝钢包装股份有限公司 | 一种金属uv彩印品印涂方法 |
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