JPH08132294A - 被覆されたコアのタブレットを製造するプレス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレスの大きさを小さくし、コアの移動中に
移動ヘッドとダイを簡単に同期させる。 【構成】 本発明は、ダイと、上部又は下部のスタンプ
をダイ内でガイドする上部及び下部とが設けられたダイ
テーブルを有するロータと、コアを受け取り且つ移動さ
せる移動ヘッドを有するラジアルアームと、コアのため
にラジアルアームと関連する受け取りポケットとを有す
る被覆されたコアのタブレットを製造するためのプレス
に関する。プレスの大きさをできるだけ小さくするため
に、コアの移動中、移動ヘッド３４とダイ１４とを簡単
に同期させ、さらに摩擦及びノイズを生じさせないよう
にしている。またラジアルアーム２５は、ロータ１内で
ピストン２６の構造で支持され、さらに受け取りポケッ
ト１６はダイテーブル５に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、被覆されたコアのタブ
レットを製造するプレスに関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のプレスが、欧州特許出願公開第
０．３４９．７７７号明細書に開示されている。すなわ
ち、ラジアルアームが、プレスに隣接して位置する移動
装置に内側及び外側に移動可能に支持されている。この
移動装置に対して、ラジアルアームと共に回転する環状
ディスクが関連しており、このディスクは、ラジアルア
ームの下方に配置されると共に、各１個のコアを備えて
いる。移動装置は、ダイテーブルの軸と平行な軸のまわ
りに回転可能に駆動される。移動ヘッドの部分円とダイ
の部分円は、２つのダイ間の距離にわたってオーバラッ
プし、移動ヘッドは、ダイテーブルの部分円上で、部分
円のオーバラップ領域内でガイドされる。この目的のた
めに、プレスのロータは、半円形の受け取り凹部を有す
るガイドを運ぶ。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このとき移動装置の移
動ヘッドがガイドされ、ダイテーブルと移動ヘッドのそ
れぞれの部分円のオーバラップを生じる。とくにロータ
が高速回転する場合には、移動ヘッドがプレスのガイド
リムの受け取り凹部に係合するという問題が生じること
が見出だされた。さらに、受け取り凹部から移動ヘッド
を解放するときにも問題が生じる。さらに、移動ヘッド
が受け取り凹部に係合する際、ノイズや好ましくない摩
擦が生じる。最後に、移動ヘッドとダイのそれぞれの部
分円が同一周速度を得るために同一でなければならない
ので、移動装置がプレスそれ自体とほぼ同一の空間を必
要としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、サイズ
が可能な限り小さくなるように、コアの移動中に移動ヘ
ッドとダイが簡単に同期し、さらに摩擦及びノイズが生
じない改良されたプレスを提供することを目的としてい
る。

【０００５】上記目的を達成するため、本発明は、ラジ
アルアームがロータ内で支持され、さらに、受け取りポ
ケットがダイテーブルに配置されている。そのため本発
明によれば、ラジアルアームはロータそれ自体で支持さ
れ、そのため別の移動装置が必要とならない。プレス全
体の大きさは、そのためロータに要求される大きさまで
縮小される。さらにコアの受け取りポケットがダイテー
ブル自体に配置されているため、ラジアルアームを簡単
にダイテーブルまで移動させるのみで、受け取りポケッ
トからダイへコアを移動させることができる。

【０００６】

【作用】好ましい実施例において、受け取りポケットは
ダイテーブルの部分円上に配置され、この部分円は、ダ
イ自身の部分円より大きい。そのため、ラジアルアーム
は、ロータに内側及び外側に移動可能に支持され、その
ため、ダイの部分円から受け取りポケットの部分円への
置き換え又はその逆が可能となる。２つのスタンプの間
でコアのタブレットをプレスする工程を実行するため
に、移動ヘッドが、ダイの部分円より小さい部分円へ戻
るようにガイドされる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図１乃至図
５を参照して説明する。

【０００８】本発明の被覆されたコアのタブレットを製
造するプレスは、回転駆動軸２に固定されたロータ１
と、上部３と、下部４と、これらの間に固定されたダイ
テーブル５と、カムディスク７と、真空ディスク８と、
上部スタンプカーブ９を有する。構造物内に固定された
湾曲ベル６内には、回転駆動軸２が軸受け（図示せず）
により支持されている。

【０００９】ロータ１は、回転駆動軸２に取り付けられ
た環状支持プレート１０と、この環状支持プレート１０
に強固に取り付けられた環状下部４とを有する。下部ス
タンプ１１のヘッド１２は、図示されていない手段によ
りガイドされ、下部スタンプ１１の上下動を生じさせ
る。下部４上には、環状ディスク形状のダイテーブル５
が取り付けられている。一方、このダイテーブル５は、
ダイ１４のための部分円１３と、コア１７の受け取りポ
ケット１９のためにより大きな径を有する部分円１５
と、以下に述べる目的のためにダイ１４のための部分円
１３より小さな径を有する自由空間１８を有する。

【００１０】下部４及びダイテーブル５の上方には、ロ
ータ１に取り付けられた上部３が設けられており、この
上部３は、この上部３のガイドブッシング２０内に支持
されている上部スタンプ１９をガイドする役割を有して
いる。上部スタンプ１９のヘッド２１は、上部スタンプ
ガイドカム９内でガイドされ、このガイドカム９は、固
定された湾曲ベル６に取り付けられている。回転駆動軸
２に溶接された支持プレート１０は、溶接結合支持シリ
ンダ２２に強固に接続され、この支持シリンダ２２は、
回転駆動軸２と同軸状に配置されている、この支持シリ
ンダ２２は、ロータ１の上部３及び下部４のための内部
支持を形成している。

【００１１】湾曲ベル６上に、カムディスク７がねじ切
りボルト２３により固定されている。この下部でカムデ
ィスク７を形成する基体２４が、回転駆動軸２と同軸状
に配置されている。カムディスク７の形状は、図５に示
されている。ラジアルアーム２５は、カムディスク７に
より操作され、このラジアルアーム２５は、ピストン２
６を備えている。このピストン２６は、多角形断面を有
し、上部３内に半径方向に取り付けられ、多角形断面を
有するブッシング２７内で回転駆動軸２の軸に関して半
径方向に支持されている。このピストン２６を通すため
に、ロータ１の支持シリンダ２２は、半径方向の開口部
２８を有している。ピストン２６の半径方向内側に配置
された端部には、受け入れスロット内で支持ロール２９
が摩擦の小さい軸受３４、特にニードルベアリングによ
り支持されている。この支持ロール２９は、ピストン２
６の長手方向の軸に垂直に配置されたベアリングピン３
１上を回転する。各ベアリングピン３１の半径方向外側
に配置された側に、圧縮バネ３３のための制限ディスク
３２が支持されており、この制限ディスク３２は、多角
形ブッシング２７の半径方向内側に向かった前面に対し
て静止し、さらにカムディスク７の外側の湾曲部上の支
持ロール２９に対して常時プレスする力を与えている。

【００１２】図示されたプレスは、それぞれの上部及び
下部スタンプ１１、１９及びピストン２６の形状の各ラ
ジアルアーム２５と共に、テーブル５、２４及びダイ１
４を運ぶ。各ピストン２６は、その半径方向外側自由端
部において、図４において拡大して示された移動ヘッド
３４を受け取りポケット１６及び各ダイ１４と共に運
ぶ。各移動ヘッド３４は、ピストン２６を受け入れるボ
ア３６が設けられたヘッド部３５を有している。ヘッド
部３５は、ピストン２６に固定され、回転せずまた取り
外し不可能である。ピストン２６の長手方向３７に垂直
に、さらに回転駆動軸２の軸２´に平行に、コア１７を
受取り移動する役割を果たすコアスタンプ３８が伸びて
いる。このコアスタンプ３８は、ヘッド部３５の下部ボ
ア３９を貫通し、スライドガイドするように設けられ、
さらに内部のボア４０内において、ヘッド部３５の上部
でカラー４１のスライディングによりガイドされる。内
部のボア４０内でその上端部において、環状ディスク４
２が、サークリップ（circlip ）４３により固定されて
いる。コアスタンプ３８のカラー４１とヘッド部３５の
内側のボア４０の底部との間には、圧縮バネ４４が伸び
ており、この圧縮バネ４４は、環状ディスク４２に対し
てコアスタンプ３８のカラー４１に常時圧力を生じさせ
ている。

【００１３】コアスタンプ３８内には、長手方向ボア４
５が設けられ、この長手方向ボア４５は、ほぼ中央部に
おいてめくら穴として終り、さらに横方向ボア４６を介
してヘッド部３５の内側ボア４０により形成された内側
空間４７に伸びている。この内側ボア４０内には、ピス
トン２６の長手方向ボア４８が伸びている。この長手方
向ボア４８は、ピストン２６の長手方向中央領域で終
り、さらに多角形ブッシング２７の軸チャネル５０を有
する横方向ボア４９まで伸びている。次に、この軸チャ
ネル５０は、上部３内において、回転駆動軸２の軸２´
と平行に伸びるボア５１まで接続されている。このボア
５１は、固定された真空ディスク８の真空室５２内で終
了する。真空ディスク８は、湾曲ベル６内でボア５４を
有するパイプ部５３に接続されている。この湾曲ベル６
には、制御可能な真空装置（図示せず）が接続されてい
る。この真空装置により、コアスタンプ３８の吸い込み
部５５において、上述した方法により負圧（underpress
ure ）を発生させ、コア１７を受け取ることができる。
この目的のために、吸い込み部５５には、コア１７の形
状に適合するように受け取り凹部が形成されている。

【００１４】図４に拡大して示され、以下に述べられる
ように、コア１７が、ダイテーブル５の受け取りポケッ
ト１６から移動ヘッド３４のコアスタンプ３８に供給さ
れる。 各受け取りポケット１７は、ダイ５の軸方向ボ
ア３内に強固に挿入された外側ガイドブッシング５６
と、ガイドブッシング５６内でガイドされる中空の外側
スタンプ５７と、外側スタンプ５７内でガイドされる内
側スタンプ５８とにより構成される。外側ガイドブッシ
ング５６と外側スタンプ５７との間には、外側圧縮バネ
５９が設けられている。外側スタンプ５７と内側スタン
プ５８のカラー６０との間には、外側スタンプ５７若し
くは内側スタンプ５８の夫々に荷重を与える圧縮バネ６
１が配置されている。内側スタンプ５８の下部ヘッド６
２は、ガイドプレート６３内でガイドされ、このガイド
プレート６３は、ダイテーブル５内でねじれボルト６４
によりガイドブッシング５６と共にねじ止めされてい
る。内側スタンプ５８のヘッド６２は、構造物に固定支
持されたリフトカムディスク６５により荷重がかけられ
る。

【００１５】次に本発明の被覆されたコアのタブレット
を製造するためのプレスの動作について説明する。受け
取りポケット１６の圧縮バネ５９、６１が作用し外側及
び内側スタンプ５７、５８が下げられた状態で、コア１
７が、図示しない供給装置から受け取りポケット１６に
供給される。このコアの受け取りは、図１に示すように
ピストン２６が外側へ移動した状態で、移動ヘッド３４
は真空にさらされ、さらに同時に、リフトカムディスク
６５まで、各受け取りポケット１６の内側スタンプ５８
のヘッド６２が持ち上げられる。これは、内側バネ６１
の作用に抗してなされる。カラー６０が外側スタンプ５
７の下部前方部にあたったとき、外側バネ５９の作用に
抗してこれらが持ち上げられる。受け取りポケット１６
内にあったコア１７は、移動ヘッド３４のコアスタンプ
３８の吸い込み部５５に移動する。同時に、リフトカム
ディスク６５は終了し、スタンプ５７は、下方へ下が
る。

【００１６】コア１７を受け取った後、軸チャネル５０
がカムディスク７まで真空で且つ関連する圧縮バネ３３
が作用している状態で、移動ヘッドが受け取りポケット
１６の部分円からダイ１４の部分円まで半径方向内側に
移動する。この移動ヘッドは、今図２に示すように、コ
アの移動のためにダイ１４の上方にいる。ダイは、図示
しない充填調薬装置により下方の粉末材料が下降した下
部スタンプ１１により以前に部分的に充填されている。
下部スタンプ上のダイ１４の内部に存在する下部粉末材
料に、移動ヘッド３４により、コア１７がプレスされ
る。この目的のために、コアスタンプ３８が、上部スタ
ンプ１９が圧縮バネ４７の作用に抗して動作し且つ真空
が保持された状態で、プレスされる。その後、真空のス
イッチが切られ、上部スタンプ１９は上部スタンプのカ
ムディスク９の作用により持ち上げられ、同時にコアス
タンプ３８は、圧縮バネ４７の作用によりダイ１４から
はずれるようにガイドされる。その後、再びカムディス
ク７及びピストン２６を半径方向内側に押す圧縮バネ３
３の作用により、他の移動ヘッド３４が自由空間１８に
導入され、この自由空間１８は、部分円１３のあるダイ
１４の領域の外側で半径方向の内側に位置している。移
動ヘッド３４がこの位置にいるとき、下部粉末層の上に
あるコアの上に上部粉末層が図示しない充填調薬装置に
より加えられた後、上部及び下部スタンプ１１、１９が
作用した状態で、被覆されたコアのプレスのプレス工程
が行われる。上部スタンプ１９を持ち上げた後、図３に
示したプレス位置から、移動ヘッド３４は再び、カムデ
ィスク７が作用した状態で、受け取りポケット１６の部
分円１５内に向かって半径方向外側に移動する。それに
より、図１に示すように他のコアが受け取られる。

【００１７】被覆されたコアのタブレットを製造するた
めのプレスのロータ１は、高速で回転するため、例えば
２４個のスタンプ工具により、１時間あたり合計２０
０，０００個のタブレットが製造される。下部粉末層に
対してコア１７を中心方向にプレスすることが必要であ
り、これにより遠心力が生じているときのコア１７の変
位を防止できる。ダイ１４内に導入され且つコア１７が
移動した後、コアスタンプ３８がダイ１４から確実に引
き抜くことを保持するために、各コアスタンプ３８に
は、ヘッド６６が設けられている。このヘッド６６は図
示しないガイドカム上を走行してコアスタンプ３８を安
全にガイドしている。このガイドを設けることにより、
圧縮バネ４７と共にコアスタンプ３８を垂直に持ち上げ
る。

【００１８】

【効果】本発明は、ラジアルアームがロータ内で支持さ
れ、さらに、受け取りポケットがダイテーブルに配置さ
れているため、本発明は、ダイ並びに、上部又は下部の
スタンプをダイ内でガイドする上部及び下部が設けられ
たダイテーブルを有するロータと、コアを受け取りかつ
移動させる移動ヘッドを有するラジアルアームと、そし
て、コアのためにラジアルアームと関連する受け取りポ
ケットとを有する被覆されたコアのタブレットを製造す
るためのプレスであって、ラジアルアームがロータ内に
支持され、さらに、受け取りポケットがダイテーブルに
配置されていることを特徴とするため、ラジアルアーム
はロータそれ自体で支持され、そのため別の移動装置を
必要としない効果を有する。これにより、プレス全体の
大きさを、ロータに要求される大きさまで縮小すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】コアが受け取られたときの本発明の被覆された
コアのタブレットを製造するためのプレスを示す縦断面
である。

【図２】コアが受け取られたときの図１による本発明の
プレスを示す縦断面図である。

【図３】プレス位置にある本発明のプレスを示す縦断面
図である。

【図４】コアが受け取られたときの図１の拡大図であ
る。

【図５】本発明のプレスの水平断面図である。

【符号の説明】

１． ロータ ２． 上部 ３． ダイテーブル ７． カムディスク １３． 部分円 １４． ダイ １５． 部分円 １６． 受け取りポケット ２５． ラジアルアーム ２６． ピストン ２７． ブッシング ２９． 支持ロール ３３． 圧縮バネ ３４． 移動ヘッド

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ダイ並びに、上部又は下部のスタンプを
   ダイ内でガイドする上部及び下部が設けられたダイテー
   ブルを有するロータと、コアを受け取りかつ移動させる
   移動ヘッドを有するラジアルアームと、そして、コアの
   ためにラジアルアームと関連する受け取りポケットとを
   有する被覆されたコアのタブレットを製造するためのプ
   レスであって、 上記ラジアルアームがロータ内に支持され、さらに、上
   記受け取りポケットがダイテーブルに配置されているこ
   とを特徴とする被覆されたコアのタブレットを製造する
   プレス。
2. 【請求項２】 上記受け取りポケットは、ダイテーブル
   の部分円上に配置され、この部分円は、ロータ内で内側
   及び外側に移動可能に支持されていることを特徴とする
   請求項１に記載の被覆されたコアのタブレットを製造す
   るプレス。
3. 【請求項３】 上記ラジアルアームは、ピストンが上部
   内に取り付けられたブッシング内でガイドされかつ半径
   方向外側端部に配置された移動ヘッドと半径方向内側端
   部に配置された支持ロールとを移動させ、この支持ロー
   ルが圧縮バネが作用するときカムディスクにプレスされ
   ピストンさらに移動ヘッドを内外に移動させるように設
   けられていることを特徴とする請求項１又は請求項２に
   記載の被覆されたコアのタブレットを製造するプレス。