JPH0813107A - 建築パネル用Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法 - Google Patents
建築パネル用Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法Info
- Publication number
- JPH0813107A JPH0813107A JP14836294A JP14836294A JPH0813107A JP H0813107 A JPH0813107 A JP H0813107A JP 14836294 A JP14836294 A JP 14836294A JP 14836294 A JP14836294 A JP 14836294A JP H0813107 A JPH0813107 A JP H0813107A
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- JP
- Japan
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- alloy
- heat treatment
- rolled
- building panel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 建築パネル用Ａｌ合金板の製造方法であっ
て、パネルの高温焼付塗装後の強度及び平坦性を改善す
ることを目的とする。 【構成】 下記の工程及び条件からなる建築パネル用Ａ
ｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法である。 （１）Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金を溶解鋳造した鋳塊を、
通常の方法で均質化熱処理し、これを熱間圧延するこ
と、（２）次にこれを通常の方法で、中間焼鈍するこ
と、（３）次にこれを圧延率１５〜３０％で冷間圧延す
ること、（４）続いて２６０〜３００℃で最終熱処理す
ること。
て、パネルの高温焼付塗装後の強度及び平坦性を改善す
ることを目的とする。 【構成】 下記の工程及び条件からなる建築パネル用Ａ
ｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法である。 （１）Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金を溶解鋳造した鋳塊を、
通常の方法で均質化熱処理し、これを熱間圧延するこ
と、（２）次にこれを通常の方法で、中間焼鈍するこ
と、（３）次にこれを圧延率１５〜３０％で冷間圧延す
ること、（４）続いて２６０〜３００℃で最終熱処理す
ること。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はビル等の建築物の外装パ
ネル、特に高温塗装用の建築パネル（板厚３〜６ｍｍ）
として好適なＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法に関
するものである。
ネル、特に高温塗装用の建築パネル（板厚３〜６ｍｍ）
として好適なＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】建築物の外装パネル用に使用されるＡｌ
板及びＡｌ合金板としては、従来より、Ａ１１００−Ｈ
１４材（Ａｌ系）、Ａ３００３−Ｈ２４材（Ａｌ合金
系）が使用されている。これらの一般的な製造工程は、
造塊→均質化熱処理→熱間圧延→冷間圧延→必要に応じ
て最終熱処理（部分焼鈍）の工程により、建築用板材
（板厚：１〜６ｍｍ）を製造し、この板材をカーテンウ
オールメーカにて、塗装又は陽極酸化等の表面処理を行
っている。
板及びＡｌ合金板としては、従来より、Ａ１１００−Ｈ
１４材（Ａｌ系）、Ａ３００３−Ｈ２４材（Ａｌ合金
系）が使用されている。これらの一般的な製造工程は、
造塊→均質化熱処理→熱間圧延→冷間圧延→必要に応じ
て最終熱処理（部分焼鈍）の工程により、建築用板材
（板厚：１〜６ｍｍ）を製造し、この板材をカーテンウ
オールメーカにて、塗装又は陽極酸化等の表面処理を行
っている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】建築用板材について
は、近年、耐食性、耐候性、耐汚染性等の点から、フッ
素樹脂塗装等の高温焼付塗装が増加している。しかしＡ
１１００−Ｈ１４材では、この高温焼付処理（通常、２
４０〜２６０℃）によって材料強度が大きく低下し、強
度設計上必要とされる耐力値（９５Ｎ／ｍｍ2 ）を満足
出来ない問題があった。又Ａ１１００−Ｈ１４材、Ａ３
００３−Ｈ２４材いずれの材料においても、高温焼付塗
装の際、板の強度及び平坦性が変化するという問題があ
った。本発明は、従来のこれらの問題（高温焼付塗装後
の強度及びその安定性の問題、平坦性の問題）を解
決すべく鋭意検討した結果なされたものである。
は、近年、耐食性、耐候性、耐汚染性等の点から、フッ
素樹脂塗装等の高温焼付塗装が増加している。しかしＡ
１１００−Ｈ１４材では、この高温焼付処理（通常、２
４０〜２６０℃）によって材料強度が大きく低下し、強
度設計上必要とされる耐力値（９５Ｎ／ｍｍ2 ）を満足
出来ない問題があった。又Ａ１１００−Ｈ１４材、Ａ３
００３−Ｈ２４材いずれの材料においても、高温焼付塗
装の際、板の強度及び平坦性が変化するという問題があ
った。本発明は、従来のこれらの問題（高温焼付塗装後
の強度及びその安定性の問題、平坦性の問題）を解
決すべく鋭意検討した結果なされたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】即ち本願発明は、下記の
工程及び条件からなる建築パネル用Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系
合金板の製造方法である。 （１）Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金を溶解鋳造した鋳塊を、
通常の方法で均質化熱処理し、これを熱間圧延するこ
と、（２）次にこれを通常の方法で、中間焼鈍するこ
と、（３）次にこれを圧延率１５〜３０％で冷間圧延す
ること、（４）続いて２６０〜３００℃で最終熱処理す
ること。
工程及び条件からなる建築パネル用Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系
合金板の製造方法である。 （１）Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金を溶解鋳造した鋳塊を、
通常の方法で均質化熱処理し、これを熱間圧延するこ
と、（２）次にこれを通常の方法で、中間焼鈍するこ
と、（３）次にこれを圧延率１５〜３０％で冷間圧延す
ること、（４）続いて２６０〜３００℃で最終熱処理す
ること。
【０００５】
【作用】次に本発明方法を、上記の如くした理由につい
て説明する。Ａｌ合金をＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金と限定
したのは、Ａ１１００のごとく純Ａｌ系、Ａ３００３の
ごとくＡｌ−Ｍｎ系合金では強度が不足するためＡｌ−
Ｍｎ−Ｍｇ系合金とした。この場合Ｍｎは０．８〜１．
５ｗｔ％、Ｍｇは０．５〜１．５ｗｔ％が望ましい。夫
々、下限未満では所定の強度が得られなく、上限を超え
ると粗大な金属間化合物が晶出し表面欠陥となったり、
圧延が困難となるからである。なお必要に応じて、強度
等の向上を目的としてＣｕ、Ｃｒを０．２５ｗｔ％以下
添加してもよい。又結晶粒の微細化を目的としてＴｉ
０．０５ｗｔ％以下、Ｂ０．００５ｗｔ％以下を添加し
てもよい。又Ｆｅ、Ｓｉ、Ｚｎ等の不純物は一般のＡｌ
地金に含有されている程度は、本発明に影響はない。
て説明する。Ａｌ合金をＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金と限定
したのは、Ａ１１００のごとく純Ａｌ系、Ａ３００３の
ごとくＡｌ−Ｍｎ系合金では強度が不足するためＡｌ−
Ｍｎ−Ｍｇ系合金とした。この場合Ｍｎは０．８〜１．
５ｗｔ％、Ｍｇは０．５〜１．５ｗｔ％が望ましい。夫
々、下限未満では所定の強度が得られなく、上限を超え
ると粗大な金属間化合物が晶出し表面欠陥となったり、
圧延が困難となるからである。なお必要に応じて、強度
等の向上を目的としてＣｕ、Ｃｒを０．２５ｗｔ％以下
添加してもよい。又結晶粒の微細化を目的としてＴｉ
０．０５ｗｔ％以下、Ｂ０．００５ｗｔ％以下を添加し
てもよい。又Ｆｅ、Ｓｉ、Ｚｎ等の不純物は一般のＡｌ
地金に含有されている程度は、本発明に影響はない。
【０００６】このような合金鋳塊は常法に従って均質化
熱処理、続いて熱間圧延して板厚４〜９ｍｍとする。均
質化熱処理条件は５８０〜６２０℃、熱間圧延は３００
〜５００℃で行うのが普通である。次にこれを常法に従
って焼鈍する。焼鈍は通常３２０〜４００℃程度で１〜
３時間実施される。
熱処理、続いて熱間圧延して板厚４〜９ｍｍとする。均
質化熱処理条件は５８０〜６２０℃、熱間圧延は３００
〜５００℃で行うのが普通である。次にこれを常法に従
って焼鈍する。焼鈍は通常３２０〜４００℃程度で１〜
３時間実施される。
【０００７】次にこれを圧下率１５〜３０％冷間圧延す
る。この冷間圧延で所定の強度を得るためである。１５
％未満では強度が低く、３０％を超えると高温焼付塗装
後の強度と平坦性が不安定であるからである。次にこの
冷間圧延板を２６０〜３００℃で最終熱処理する。この
熱処理は、高温焼付塗装による強度と平坦性を安定させ
るためである。２６０℃未満ではこれらの特性が得られ
なく、又３００℃を超えると所定の強度が得られないか
らである。なお熱処理時間はこの温度範囲で１〜３時間
実施するのが望ましい。
る。この冷間圧延で所定の強度を得るためである。１５
％未満では強度が低く、３０％を超えると高温焼付塗装
後の強度と平坦性が不安定であるからである。次にこの
冷間圧延板を２６０〜３００℃で最終熱処理する。この
熱処理は、高温焼付塗装による強度と平坦性を安定させ
るためである。２６０℃未満ではこれらの特性が得られ
なく、又３００℃を超えると所定の強度が得られないか
らである。なお熱処理時間はこの温度範囲で１〜３時間
実施するのが望ましい。
【０００８】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 〔実施例１〕本発明に係るＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金とし
て表１に示す組成の合金及び比較用合金としてＡ１１０
０合金（Ａｌ−０．１５ｗｔ％Ｃｕ合金）、Ａ３００３
合金（Ａｌ−１．２ｗｔ％Ｍｎ−０．１５ｗｔ％Ｃｕ合
金）を溶解鋳造し、厚さ６００ｍｍ×幅２２００ｍｍ×
長さ４０００ｍｍの鋳塊とした。これを両面（片面につ
き１０ｍｍ）面削して均質化熱処理をおこなった。これ
を５００〜３００℃で熱間圧延とした。
て表１に示す組成の合金及び比較用合金としてＡ１１０
０合金（Ａｌ−０．１５ｗｔ％Ｃｕ合金）、Ａ３００３
合金（Ａｌ−１．２ｗｔ％Ｍｎ−０．１５ｗｔ％Ｃｕ合
金）を溶解鋳造し、厚さ６００ｍｍ×幅２２００ｍｍ×
長さ４０００ｍｍの鋳塊とした。これを両面（片面につ
き１０ｍｍ）面削して均質化熱処理をおこなった。これ
を５００〜３００℃で熱間圧延とした。
【０００９】熱間圧延以降の各材料の製造工程、条件は
以下の如くである。 ・本発明に係るＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ合金板材 熱間圧延 →焼鈍 →冷間圧延 板厚７．２５ｍｍ ３６０×２Ｈ 板厚５．０ｍｍ →最終熱処理 ２８０℃×２Ｈ ・従来材 Ａ１１００−Ｈ１４板材 熱間圧延 →冷間圧延 板厚８．３ｍｍ 板厚５．０ｍｍ ・従来材 Ａ３００３−Ｈ２４板材 熱間圧延 →冷間圧延 →最終熱処理 板厚７．５ｍｍ 板厚５．０ｍｍ ２５５℃×３Ｈ
以下の如くである。 ・本発明に係るＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ合金板材 熱間圧延 →焼鈍 →冷間圧延 板厚７．２５ｍｍ ３６０×２Ｈ 板厚５．０ｍｍ →最終熱処理 ２８０℃×２Ｈ ・従来材 Ａ１１００−Ｈ１４板材 熱間圧延 →冷間圧延 板厚８．３ｍｍ 板厚５．０ｍｍ ・従来材 Ａ３００３−Ｈ２４板材 熱間圧延 →冷間圧延 →最終熱処理 板厚７．５ｍｍ 板厚５．０ｍｍ ２５５℃×３Ｈ
【００１０】これらの板材について、高温焼付塗装前後
の強度（耐力）と平坦性について試験した。なお、平坦
性の試験は、定盤上に５ｍｍ×２５００ｍｍ×２５００
ｍｍの板をおき定盤と板との最大スキマ（ｍｍ）を測定
し、１ｍｍ以下を合格、１ｍｍを越える場合を不合格と
した。又フッ素系の樹脂の焼付塗装条件は２５０℃×２
０分した。これらの試験結果を表１に示した。
の強度（耐力）と平坦性について試験した。なお、平坦
性の試験は、定盤上に５ｍｍ×２５００ｍｍ×２５００
ｍｍの板をおき定盤と板との最大スキマ（ｍｍ）を測定
し、１ｍｍ以下を合格、１ｍｍを越える場合を不合格と
した。又フッ素系の樹脂の焼付塗装条件は２５０℃×２
０分した。これらの試験結果を表１に示した。
【００１１】
【表１】
【００１２】表１から、明らかな如く本発明材は、高温
焼付塗装後の強度及び平坦性について安定していること
がわかる。
焼付塗装後の強度及び平坦性について安定していること
がわかる。
【００１３】〔実施例２〕実施例１の本発明に係るＮ
ｏ．１のＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ合金について、表２の如く冷
間圧延率と最終熱処理条件が本発明の範囲内のものと範
囲外のものについて実施した。他の板の製造条件と試験
方法は実施例１と同様である。これらの試験結果を表２
に示す。
ｏ．１のＡｌ−Ｍｎ−Ｍｇ合金について、表２の如く冷
間圧延率と最終熱処理条件が本発明の範囲内のものと範
囲外のものについて実施した。他の板の製造条件と試験
方法は実施例１と同様である。これらの試験結果を表２
に示す。
【００１４】
【表２】
【００１５】表２から明らかな如く、本発明の製造方法
によるものは、高温焼付塗装後においても、強度及び平
坦性の点で安定していることがわかる。
によるものは、高温焼付塗装後においても、強度及び平
坦性の点で安定していることがわかる。
【００１６】
【発明の効果】このように本発明方法によれば、従来の
建築パネル用板材に比較して、特に高温焼付塗装前後の
強度（耐力）と平坦性に優れ且つ安定しており、大型建
築パネル用板材として好適である。
建築パネル用板材に比較して、特に高温焼付塗装前後の
強度（耐力）と平坦性に優れ且つ安定しており、大型建
築パネル用板材として好適である。
Claims (1)
- 【請求項１】 下記の工程及び条件からなる建築パネル
用Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法、 （１）Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金を溶解鋳造した鋳塊を、
通常の方法で均質化熱処理し、これを熱間圧延するこ
と、 （２）次にこれを通常の方法で、中間焼鈍すること、 （３）次にこれを圧延率１５〜３０％で冷間圧延するこ
と、 （４）続いて２６０〜３００℃で最終熱処理すること。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14836294A JPH0813107A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 建築パネル用Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14836294A JPH0813107A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 建築パネル用Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0813107A true JPH0813107A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15451073
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14836294A Pending JPH0813107A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 建築パネル用Ａｌ−Ｍｎ−Ｍｇ系合金板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0813107A (ja) |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP14836294A patent/JPH0813107A/ja active Pending
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