JPH08130659A - 高電圧発生回路 - Google Patents

高電圧発生回路

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JPH08130659A
JPH08130659A JP29215494A JP29215494A JPH08130659A JP H08130659 A JPH08130659 A JP H08130659A JP 29215494 A JP29215494 A JP 29215494A JP 29215494 A JP29215494 A JP 29215494A JP H08130659 A JPH08130659 A JP H08130659A
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Nobuhiro Koyama
伸広 小山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダイナミック応答性と立ち上がり特性が共に
優れている高電圧発生回路1を提供することである。 【構成】 高圧コイル5の高圧出力電圧EH の検出電圧
S を検出し、ES に基づいてEH の安定化の機能を備
えた高電圧発生回路1において、分割抵抗8には、ツェ
ナーダイオード10と立ち上がり補正コンデンサ12
(C2 )との直列回路と、ダイナミック補正コンデンサ
11(C1 )との並列回路17が並列に接続している。この
並列回路17の静電容量は、電源投入時の立ち上がり時に
はC1 の容量とC2 の容量との和となり、通常時にはツ
ェナーダイオード10によってC2 が機能しないためにC
1 の容量と等価になり、立ち上がり特性とダイナミック
応答性が共に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン受像機や
ディスプレイ装置等の陰極線管のアノードに高電圧を印
加する高電圧発生回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3には、テレビジョン受像機やディス
プレイ装置等の陰極線管(CRT)のアノードに高電圧
を印加する従来の高圧安定化の機能を備えた高電圧発生
回路1が示されている。この高電圧発生回路1は、フラ
イバックトランス3を有し、このフライバックトランス
3の低圧コイル4側にスイッチ素子S1 とダンパーダイ
オード19と共振コンデンサ21とクランプダイオード26,
27,28と電源+Bを有し、高圧コイル5側に高圧整流ダ
イオード23とフォーカス抵抗7と分割抵抗8とスピード
アップコンデンサ13とダイナミック補正コンデンサ11と
を有し、また、前記スイッチ素子S1 のスイッチオン・
オフ動作を制御するパルス幅制御回路(PWM回路)15
とを有して構成されている。
【0003】同図において、フライバックトランス3の
低圧コイル4のアース側には電源+Bが直列に接続さ
れ、この低圧コイル4と電源+Bとの直列回路に並列
に、共振コンデンサ21とクランプダイオード27との直列
回路と、ダンパーダイオード19と、スイッチ素子S1
クランプダイオード26との直列回路が接続されている。
また、低圧コイル4と電源+Bの接続点aと、共振コン
デンサ21とクランプダイオード27の接続点bとが、クラ
ンプダイオード28を介して接続されている。
【0004】フライバックトランス3の高圧コイル5の
出力側は高圧整流ダイオード23を介して陰極線管のアノ
ードに接続されている。また、高圧コイル5の出力側に
高圧側抵抗体であるフォーカス抵抗7(以下R0 と記
す)の一端側が接続され、このR0 の他端側には分割抵
抗体である分割抵抗8(以下R1 と記す)が直列に接続
されている。また、R0 にスピードアップコンデンサ13
(以下C0 と記す)が、R1 にダイナミック補正コンデ
ンサ11(以下C1 と記す)が並列に接続されている。
【0005】PWM回路15の検出側は前記R0 とR1
の接続点Aに接続され、出力側はスイッチ素子S1 に接
続されている。
【0006】上記高電圧発生回路1において、スイッチ
素子S1 のオン時に低圧コイル4と共振コンデンサ21に
電磁エネルギが蓄積され、スイッチ素子S1 のオフ時
に、低圧コイル4と共振コンデンサ21とのLC共振によ
ってフライバックパルスが発生する。このフライバック
パルスを高圧コイル5が昇圧し、得られた高圧出力電圧
H を陰極線管のアノードに出力する。また、高圧コイ
ル5の高圧出力電圧EHが、R0 とR1 の抵抗回路によ
り分圧され、この高圧出力電圧の分圧電圧(検出電圧E
S )が接続点AからPWM回路15によって検出される。
【0007】PWM回路15には予め基準電圧が与えられ
ており、PWM回路15は前記検出電圧ES と基準電圧を
比較し、検出電圧の降下量に応じたスイッチ素子S1
スイッチ制御信号(パルス信号)をスイッチ素子S1
出力する。このスイッチ制御信号は、検出電圧の降下量
が大きくなるにつれ、スイッチオンのパルス幅が大きく
なり、スイッチオフのパルス幅が小さくなるものであ
る。このスイッチ制御信号のスイッチオン信号をスイッ
チ素子S1 が受けてスイッチオン動作すると、電源+B
から低圧コイル4に電流が流れる。したがって、スイッ
チ素子S1 のスイッチオン動作の時間が長い、つまり、
高圧出力電圧の降下量が大きいと、電源+Bから低圧コ
イル4に多くの電流が流れ、低圧コイル4に電磁エネル
ギが多く蓄積されてフライバックパルスの波高値が高く
なり、高圧出力電圧の降下量が補償されて高圧出力電圧
の安定化が行われる。
【0008】また、図4に示すような高圧安定化の機能
を備えた他の高電圧発生回路1も一般に知られている。
この高電圧発生回路1は、図3のように1個のスイッチ
素子S1 だけでなく、2個のスイッチ素子S1 ,S2
設けて高圧安定化の制御を行うもので、スイッチ素子S
2 には前記PWM回路15が接続されており、この高電圧
発生回路1も前記同様に、高圧出力電圧の降下量に応じ
てスイッチ素子S2 のオン期間を制御し、高圧安定化が
行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記R0
1 とC0 とC1 は、R0 の抵抗値r0 とR1 の抵抗値
1 と、C0 の容量Q0 とC1 の容量Q1 との関係がr
0 :r1 =Q1 :Q0 (r0 ×Q0 =r1 ×Q1 )とな
るように設定されている。
【0010】しかし、前記高圧出力電圧の安定化補償の
応答性(ダイナミック応答性)をより良くする理想の条
件は、C1 の容量Q1 を小さくして、r0 ×Q0 >r1
×Q1 の関係とすることである。この条件の下では、高
圧出力電圧EH の位相に対して検出電圧ES の位相に生
じる遅れを小さくすることができ、ダイナミック応答性
を良くすることができる。
【0011】ところが、上記のように、Q1 を小さくす
ると、高電圧発生回路1の電源投入時の立ち上がり時
(例えば、テレビジョン受像機の電源投入時)に、検出
電圧ES が高圧出力電圧EH と対応せず早く立ち上がっ
てしまう。このために、高圧出力電圧EH の不足分に見
合った補償動作が行われず、高電圧出力回路1の全体の
立ち上がり特性が悪化してしまうという問題が生じてし
まう。
【0012】上記のように、従来では、ダイナミック応
答性を良くすると立ち上がり特性が悪くなるというよう
に、両方の特性を共に満足させることが困難であった。
【0013】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、ダイナミック応答性と立ち
上がり特性が共に優れている高電圧発生回路を提供する
ことである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のように構成されている。すなわち、本
発明の高電圧発生回路は、フライバックトランスの高圧
コイルの出力側に高圧側抵抗体の一端側が接続され、高
圧側抵抗体の他端側には分割側抵抗体が直列に接続さ
れ、この高圧側抵抗体と分割側抵抗体の接続部位から高
圧出力電圧の検出電圧が取り出されており、この検出電
圧に基づいて高圧出力電圧の安定化を図る高圧安定化回
路が設けられている高電圧発生回路において、前記高圧
側抵抗体には並列にスピードアップコンデンサが接続さ
れ、分割側抵抗体には並列に高圧安定化のダイナミック
応答を改善するダイナミック補正コンデンサが接続さ
れ、さらにこのダイナミック補正コンデンサには並列に
電源投入時の立ち上がり特性を改善する立ち上がり補正
コンデンサと電流制限素子との直列回路が接続されてい
ることを特徴として構成されている。
【0015】
【作用】上記構成の本発明において、高電圧発生回路の
電源投入時の立ち上がり時に、立ち上がり補正コンデン
サとダイナミック補正コンデンサは共に電荷をチャジす
る方向に動作し、分割側抵抗体に並列に接続される並列
回路の静電容量は、ダイナミック補正コンデンサと立ち
上がり補正コンデンサの容量を加算した容量となる。こ
の容量成分によって、立ち上がり時の検出電圧の立ち上
がりが高圧出力電圧の立ち上がりに対応するように調整
され、高圧安定化の動作が円滑に行われ、高電圧発生回
路全体の立ち上がり特性が向上する。
【0016】また、通常の回路動作時には、電流制限素
子によって立ち上がり補正コンデンサに流れ込む電流が
制限されるために立ち上がり補正コンデンサは機能せ
ず、分割側抵抗体に並列に接続される並列回路の静電容
量はダイナミック補正コンデンサの容量のみとなる。つ
まり、前記立ち上げ時の並列回路の容量より立ち上がり
補正コンデンサの容量分少なくなり、その分ダイナミッ
ク応答性が向上する。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて以下に説明
する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一名
称部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
【0018】図1および図2には、本実施例の高電圧発
生回路1が示されている。なお、図1は図3の従来例に
対応したものであり、図2は図4に対応したものであ
る。本実施例が従来例と異なる特徴的なことは、C1
並列に立ち上がり補正コンデンサ12(以下C2 と記す)
と電流制限素子であるツェナーダイオード10の直列回路
が接続されていることである。
【0019】上記C2 は、高電圧発生回路1の電源投入
時の立ち上がり時に、C1 と共に電荷をチャジする方向
に動作する。このことにより、ツェナーダイオード10と
2の直列回路と、C1 との並列回路17の静電容量が、
1 の容量Q1 とC2 の容量Q2 を加算した容量とな
る。この容量Q1 とQ2 の容量和(Q1 +Q2 )が大き
く関与して、検出電圧ES の立ち上がりが高圧出力電圧
H の立ち上がりに対応するように調整される。
【0020】また、高圧出力電圧EH の安定化を行う通
常時には、ツェナーダイオード10によってツェナーダイ
オード10とC2 との直列回路の電流が制限されているた
めに、C2 は機能せず、C1 のみが機能する。つまり、
前記並列回路17の静電容量はC1 の容量Q1 と等価とな
り、ダイナミック応答にはC1 の容量Q1 のみが関与す
る。なお、C1 の容量Q1 は、ダイナミック応答性を向
上させるために、R0の抵抗値r0 とR1 の抵抗値r1
とC0 の容量Q0 とC1 の容量Q1 との関係がr0 ×Q
0 >r1 ×Q1 となるように設定されている。
【0021】本実施例によれば、ツェナーダイオード10
とC2 との直列回路をC1 に並列に接続したので、高電
圧発生回路1の電源投入時の立ち上がり時に、並列接続
されているC1 とC2 とが共に電荷をチャジする方向に
動作し、検出電圧に大きく関与する並列回路17の静電容
量がC1 の容量Q1 とC2 の容量Q2 を加算した容量
(Q1 +Q2 )となり、この容量によって、検出電圧E
S の立ち上がりが高圧出力電圧EH の立ち上がりに対応
するように(一致するように)調整され、正確に高圧出
力電圧EH の不足分に見合った高圧安定化の補償動作が
行われる。したがって、高圧出力電圧EH の高圧立ち上
がりが促進され、高電圧発生回路1全体の立ち上がり特
性を向上させることができる。
【0022】また、通常の回路動作時には、ツェナーダ
イオード10によってツェナーダイオード10とC2 との直
列回路に流れる電流が制限されているためにC2 は機能
せず、したがって、並列回路17の静電容量は、ダイナミ
ック応答性を良くするように設けられたC1 の容量Q1
と等価になり、立ち上がり時の並列回路17の静電容量よ
りC2 の容量Q2 分小さくなり、その分高電圧発生回路
1は優れたダイナミック応答性を示す。
【0023】以上のように、立ち上がり時とダイナミッ
ク応答時の各場合に応じて前記並列回路17の静電容量を
変化させることで、立ち上がり特性とダイナミック応答
性が共に優れた効果を示すことができる。
【0024】また、上記の如く、立ち上がり特性を向上
させるための大掛かりな立ち上がり補正回路を設けなく
ても、簡単な構成で立ち上がり特性とダイナミック応答
性を共に向上させることができるために、上記のように
優れた効果を示す高電圧発生回路1でも安価に提供する
ことが可能である。
【0025】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上
記実施例では、電流制限素子としてツェナーダイオード
10を設けたが、大きな抵抗値を示す抵抗体を設けても良
い。また、上記実施例では高圧側抵抗体がフォーカス抵
抗7であったが、ブリーダ抵抗(高圧抵抗)でも、ブリ
ーダ抵抗とフォーカス抵抗7との直列回路でも良く、高
圧側抵抗体は、本回路1が組み込み使用される陰極線管
の仕様によって設定される。ただし、ブリーダ抵抗とフ
ォーカス抵抗7の直列回路においては、高圧側にブリー
ダ抵抗が形成されている。
【0026】
【発明の効果】本発明において、ダイナミック補正コン
デンサに並列に立ち上がり補正コンデンサと電流制限素
子との直列回路を接続したので、電源投入時の立ち上が
り時に、ダイナミック補正コンデンサと立ち上がり補正
コンデンサが共に電荷をチャジする方向に動作し、立ち
上がり補正コンデンサと電流制限素子の直列回路と、ダ
イナミック補正コンデンサとの並列回路(分割側抵抗体
に並列接続される並列回路)の静電容量は立ち上がり補
正コンデンサとダイナミック補正コンデンサの容量の和
となる。この静電容量によって、立ち上がり時の検出電
圧の立ち上がりが高圧出力電圧の立ち上がりに対応する
ように調整されて、高電圧発生回路全体の立ち上がり特
性を向上することができる。
【0027】また、通常の回路動作時には、電流制限素
子によって立ち上がり補正コンデンサに流れ込む電流が
制限されるために立ち上がり補正コンデンサは機能せ
ず、前記分割側抵抗体に並列接続される並列回路の静電
容量はダイナミック補正コンデンサの容量と等価とな
る。したがって、この静電容量は、立ち上がり時の並列
回路の静電容量より立ち上がり補正コンデンサの容量分
小さいものとなり、その分、高電圧発生回路は優れたダ
イナミック応答性を示すことができる。
【0028】以上のように、分割側抵抗体に並列接続さ
れる並列回路の静電容量は、立ち上がり時には立ち上が
り補正コンデンサとダイナミック補正コンデンサの容量
和となり、通常動作時にはダイナミック補正コンデンサ
のみの容量となって、立ち上がり特性とダイナミック応
答性を共に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の高電圧発生回路を示す回路構成図で
ある。
【図2】本実施例の高電圧発生回路の他の例の回路構成
図である。
【図3】従来例を示す回路説明図である。
【図4】従来の他の例を示す回路説明図である。
【符号の説明】
1 高電圧発生回路 5 高圧コイル 7 フォーカス抵抗 8 分割抵抗 10 ツェナーダイオード 11 ダイナミック補正コンデンサ 12 立ち上がり補正コンデンサ 13 スピードアップコンデンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライバックトランスの高圧コイルの出
    力側に高圧側抵抗体の一端側が接続され、高圧側抵抗体
    の他端側には分割側抵抗体が直列に接続され、この高圧
    側抵抗体と分割側抵抗体の接続部位から高圧出力電圧の
    検出電圧が取り出されており、この検出電圧に基づいて
    高圧出力電圧の安定化を図る高圧安定化回路が設けられ
    ている高電圧発生回路において、前記高圧側抵抗体には
    並列にスピードアップコンデンサが接続され、分割側抵
    抗体には並列に高圧安定化のダイナミック応答を改善す
    るダイナミック補正コンデンサが接続され、さらにこの
    ダイナミック補正コンデンサには並列に電源投入時の立
    ち上がり特性を改善する立ち上がり補正コンデンサと電
    流制限素子との直列回路が接続されていることを特徴と
    する高電圧発生回路。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0851672A2 (en) * 1996-12-30 1998-07-01 Murata Manufacturing Co., Ltd. High-voltage generating circuit
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KR20010083406A (ko) * 2000-02-12 2001-09-01 김홍기 모니터의 고압 변동 보정 회로
JP2009077180A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Fuji Electric Fa Components & Systems Co Ltd 検出装置

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