JPH08130598A - ファクシミリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷回路板が変形しても記録媒体上の印刷資
料が正しく読取れるファクシミリ装置を提供する。 【構成】 ファクシミリ装置は、主本体２、記録媒体上
の印刷資料を読取る像読取り装置３、記録媒体を印刷資
料が像読取り装置３により読取られる読取り位置１８を
通って輸送する送り手段４、及び像読取り装置３が取付
けられた支持手段２２を具備している。支持手段２２と
主本体２は共働回動部材３５，３６を有し、支持手段２
２を、像読取り装置３が読取り位置１８と読取り関係に
支持される正常位置と、像読取り装置３が移動された位
置で読取り関係に保たれるような移動された位置との間
で、読取り位置１８に近接した軸線の周りに、回動させ
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はファクシミリ装置に関
し、特に像読取り装置がファクシミリ装置の内部に取付
けられる方式に関するものである。

【０００２】本発明は、光源と光検知器と鏡と光学レン
ズとを含むことのできる光学的像読取り装置を有するフ
ァクシミリ装置に用いるのに適しており、したがって以
後は本発明をこの典型的な用途に関して開示するのが便
利である。しかし、本発明はこの用途に限定されず他の
像読取り装置を有するファクシミリ装置に対しても用い
られることが理解されるべきである。

【０００３】

【従来の技術】従来のファクシミリ装置は、印刷資料を
描き出す電話線からの電気信号を受け取る受信機と、こ
の受け取った印刷資料の模写を紙の貯蔵ロールのような
記録媒体上に印刷するためのプリンターとを含んでい
る。この装置はまた紙のシート上のタイプされた文字の
ような、記録媒体から同様の印刷資料を受取るための像
読取り装置を含み、この読取り印刷資料に対応する電気
信号を生み出す。この記録媒体を読取り位置を通過する
よう輸送するため送り装置が設けられ、記録媒体上の印
刷資料を像読取り装置によって読取ることができるよう
にする。送信機が像読取り装置によって発生された電気
信号を電話線を介して遠く離れたファクシミリ装置に伝
送する。

【０００４】これらのファクシミリ装置の送信機、受信
機及びその他の部分は電子部品として構成される。印刷
された回路板が設けられ、これに電子部品が相互に連結
されるよう取付けられる。この印刷回路板は一般に、構
造上堅固のようにファクシミリ装置の本体に連結されて
いる。例えば、ファクシミリ装置の基部には印刷回路板
が接着又は他の方法で固定される成形された突起が設け
られる。

【０００５】ファクシミリ装置の像読取り装置をこの印
刷回路板上に取付けることもまた公知である。この像読
取り装置は、送り装置の読取り位置に関し印刷回路板上
に配置され、像読取り装置が読取り位置を通過して送ら
れる記録媒体上の印刷資料を読取ることができるように
する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、多くのファク
シミリ装置は使用時に変形されるようになる。変形は、
例えば本又は他の物がファクシミリ装置の１つの隅部の
下側に置かれ或る者が重い物をファクシミリ装置の頂部
にもたせかけ又は置いた時に、起きる。この結果、ファ
クシミリ装置の本体、したがって本体に固定された印刷
回路板は曲げられあるいは変形される。多くの同様な事
態が容易に予想される。印刷回路板の変形はまた、種々
の内部構成部品が膨張又は収縮するような温度変化を受
けた時に生じる。印刷回路板のこのような変形は読取り
位置に関する像読取り装置の位置を変えることになり、
そのため像読取り装置が記録媒体上の印刷資料を正しく
読取れないようになる。

【０００７】本発明の目的は公知のファクシミリ装置の
欠点を解消し又は軽減するファクシミリ装置を提供する
ことである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的のため、本発明
は、主本体と、記録媒体上の印刷資料を読取る像読取り
装置と、前記印刷資料が前記像読取り装置によって読取
られる読取り位置を通過して前記記録媒体を輸送する送
り手段と、前記像読取り装置が取付けられる支持手段と
を具備するファクシミリ装置において、前記支持手段と
前記主本体とが、前記支持手段を、前記像読取り装置が
前記読取り位置と読取り関係に支持される正常位置と前
記像読取り装置が前記読取り関係に保持される移動され
た位置との間で、前記読取り位置に近接する１つの軸線
の周りに回動させる、共働回動部材を有していることを
特徴とする、ファクシミリ装置を提供する。

【０００９】したがって、記録媒体上の印刷情報が読取
られる読取り位置に対する像読取り装置の位置が、ファ
クシミリ装置の本体の変形によって生じる像読取り装置
の移動にもかかわらず、保持される。

【００１０】

【実施例】以下の記載は本発明のファクシミリ装置の種
々の特徴をさらに詳細に説明する。本発明の理解を容易
にするため、ファクシミリ装置が好適な実施態様で示さ
れる添付図面が参照される。本発明のファクシミリ装置
は図面に示される好適な実施態様に限定されないことが
理解されるべきである。

【００１１】図１を参照すると、基本的に、主本体２
と、像読取り装置３と、紙送り装置４と、印刷ヘッド５
とからなるファクシミリ装置１の側面図が示されてい
る。受信機、送信機及びダイアル呼出し回路のような、
ファクシミリ装置１の正しい作用にとって必要とされる
他の部品が、明瞭のため図面から省略されている。

【００１２】ファクシミリ装置１の主本体２は、ファク
シミリメッセージを送ることが必要とされる遠く離れた
ファクシミリ装置の電話番号を呼び出しまたファクシミ
リ装置１の作動を制御するための一連のキー６を含んで
いる。主本体２はさらに、ファクシミリ装置１のユーザ
ーが遠隔ファクシミリ装置に送ろうとするタイプされた
又は記載された印刷資料を担持する紙のシートが上に置
かれる案内面７を提供する。

【００１３】紙送り装置４は、主駆動ローラ８と、紙供
給ローラ９と、印刷ローラ１０と、内部に貯蔵されたロ
ールの紙１１とを具備している。紙供給ローラ９は主駆
動ローラ８と係合しこの駆動ローラによって駆動され
る。ローラ８，９及び１０を回転させるのに必要なモー
タと歯車列は図１からは削除されている。

【００１４】印刷ヘッド５は、この印刷ヘッドを印刷ロ
ーラ１０に向って付勢する弾性アーム１２によってファ
クシミリ装置１の主本体２に固定される。ファクシミリ
メッセージに対応する電気信号がファクシミリ装置１に
よって受け取られた時、印刷ローラ１０は図１に示され
るように時計方向に回転される。紙１３のウエブがした
がって印刷ヘッド５を通って引出され、印刷ヘッド５
が、受け取ったファクシミリメッセージをウエブ１３上
に印刷できるようにする。主本体２には開口（図示しな
い）が設けられこの開口から印刷されたファクシミリメ
ッセージを担持するウエブ１３の部分がファクシミリ装
置から出て行くようにする。

【００１５】ファクシミリ装置１のユーザーがファクシ
ミリメッセージを遠隔ファクシミリ装置に送ろうとした
時は、一側に印刷情報を有する紙のシートが案内面７の
上に置かれる。これら紙のシートは紙供給ローラ９と紙
分離部材１４との間の摩擦によって保持される。ユーザ
ーがキー６の１つを押しファクシミリメッセージを送る
ようファクシミリ装置１に指示すると、駆動ローラ８が
図１に示すように反時計方向に回転される。紙供給ロー
ラ９は駆動ローラ８により駆動されそのため時計方向に
回転される。案内面７上に置かれた最も上側の紙のシー
トが、紙供給ローラ９が回転するにつれて紙供給ローラ
９と駆動ローラ８との間の通路１５に沿って、紙供給ロ
ーラ９によって引出される。

【００１６】紙送り装置４はまた２つの案内部材１６と
１７を具備している。案内面７から取出された紙のシー
トは駆動ローラ８との摩擦接触によって通路１５に沿っ
て前進が続けられ、２つの案内部材１６と１７との間を
通過し、主駆動ローラ８の残り部分を巡り、最後にファ
クシミリ装置１の本体２から離れる。図２に最もよく見
られるように、案内部材１７は駆動ローラ８から離間さ
れ、また駆動ローラ８の周りを通過する紙が位置１８で
駆動ローラ８の周面に接する通路に沿って移動されるよ
うにする案内部材１６に対面した表面を有している。通
路１５に沿って移動する紙はしたがってこの位置１８で
比較的平坦であり、それにより像読取り装置３による紙
上の印刷資料の読取りがさらに容易となるようにする。
しかし、ファクシミリ装置の他の実施態様が、紙をこの
位置１８で異なった軌道に沿って移動させることができ
る。

【００１７】図１ないし３を参照すると、像読取り装置
３は基本的にＬＥＤ（発光ダイオード）アレイ１９と、
光検知ユニット２０と、鏡２１とからなっている。像読
取り装置３は支持体２２上に取付けられる。鏡２１は、
２つの取付けブラケット２４と２５を介して支持体２２
に連結された回転調節自在部材２３に固定される。シャ
フト２６と２７が取付けブラケット２４と２５の対応孔
に位置するよう部材２３のいずれかの端部に設けられ
る。光検知ユニット２０は支持体２２に固定されたハウ
ジング２８を具備し、ハウジング２８には光学レンズ２
９とＣＣＤ（電荷結合素子）アレイ３０とが配設されて
いる。前記ＬＥＤアレイ１９は光検知ユニット２０のハ
ウジング２８に取付けられている。

【００１８】使用時、ＬＥＤアレイ１９は位置１８を通
過する紙の表面上に黄−緑の光を発射する。この発射さ
れた光は紙の表面によって反射され、光の強さの変化が
紙上の印刷資料によって生じる。鏡２１は支持体２２上
に位置して紙の表面から光検知ユニット２０への黄−緑
の光を反射するようになっている。図１に示される実施
態様では、追加の鏡３７と３８が、黄緑光の通る通路を
変えるために用いられ、一方図２に示す実施態様では黄
緑光は鏡２１によって直接反射され光検知ユニット２０
に向うようになっている。

【００１９】光学レンズ２９は光検知ユニット２０によ
って受け取られた黄緑光がＣＣＤアレイ３０上で焦点に
集められるようにする。ＣＣＤアレイ３０の表面に衝突
する黄緑光は電気信号に変換される。検知された黄緑光
の強さの変化から生じる電気信号の変化は次にファクシ
ミリ装置１の内部の送信機によって利用され読取り印刷
資料を遠隔ファクシミリ装置に送信する。

【００２０】支持体２２は、補強ウエブ３２を有し剛性
を増すようにしている取付けプレート３１を具備し、そ
れによりこの取付けプレート３１が使用時その形状を維
持できるようにする。したがって支持体２２上に取付け
られた像読取り装置３の各部品間の相互関係が保たれ
る。支持体２２はさらに取付けプレート３１に固定され
たブラケット３３と３４を具備する。ブラケット３３と
３４は、ファクシミリ装置１の本体２の対応開口（図示
しない）に位置するよう読取り部分１８に近接する各突
起３５と３６を有している。これら突起３５と３６はそ
の対応突起と共働して支持体２２とこれに取付けられた
像読取り装置３とが読取り位置１８で紙の平面に平行な
軸線の周りに回動できるようにする。本発明の他の実施
態様においては、この回動ができるようにする他の共働
部材を用いることができる。

【００２１】ファクシミリ装置１の本体２には、図１及
び２に示すように、支持体２２が正常な使用時に当接す
るストッパ部材３９が設けられる。このストッパ部材３
９は支持体２２が一方の方向に回動するのを阻止し、ま
た他方の方向には自由に回動できるようにする。支持体
２２はファクシミリ装置１の本体２の内面４０から離間
されるよう支持され、それにより正常の使用時には支持
体２２が突起３５及び３６とストッパ部材３９とによっ
てのみ本体２と接触するようにしている。

【００２２】もう１つの実施態様では、支持体２２は正
常の使用時に本体２の内面と係合する。本体２は内面４
０又は他の内面から突出する１つ又は複数のスペーサを
含むことができる。これらのスペーサは正常使用時に支
持体２２と係合しゴム又はその他の弾性材料で作られ
る。ストッパ部材３９はこの構造から省略され、それに
より支持体２２が正常な使用位置にある時スペーサによ
ってのみ係合されるようにすることができる。これに代
え、支持体２２は正常使用時ストッパ部材３９と係合し
また本体２が変形した時にスペーサと係合するようにし
てもよい。当業者にとって理解されるように、支持体２
２を正常位置に保持し、しかも本体２が変形した時回動
できるようにする他の構造も可能である。

【００２３】捩れ、曲げ、ゆがみ又はその他の変形を生
じさせる、ファクシミリ装置１の本体２に加えられる力
は、支持体２２に力を加えるようにするには不十分であ
る。しかし、この変形が支持体２２に力を加えるように
するのに十分に大きかったならば、突起３５及び３６と
その本体２の対応開口とが支持体をその回動軸線周りに
回動させそれにより支持体２２がその形状を保つように
する。ＬＥＤアレイ１９と鏡２１と光検知ユニット２０
との間の関係はこうして保持される。

【００２４】さらに、紙上の印刷資料が読取られる位置
１８に近接して支持体２２の回動軸線を位置させるよう
な突起３５及び３６とその対応開口との配置は、支持体
２２を回動ししかも像読取り装置３の正しい作動に必要
な像読取り装置３と読取り位置１８との間の関係を維持
することができるようにする。読取り位置１８に対する
回動軸線の距離、支持体２２の正確な寸法、読取り位置
１８の大きさ、及び像読取り装置３の部品間の相対位置
は、支持体２２が回動できまた像読取り装置３が作動を
続けることのできる角度上の距離を決定することが理解
されるであろう。

【００２５】最後に、種々の変更及び／又は付加が、特
許請求の範囲において規定される本発明の範囲から逸脱
することなく本発明のファクシミリ装置に対しなされる
ことが理解されるであろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明により取付けられた像読取り装置を有す
るファクシミリ装置の一実施態様の側面図である。

【図２】図１の像読取り装置の側面図である。

【図３】図１の像読取り装置の平面図である。

【符号の説明】

１…ファクシミリ装置 ２…主本体 ３…像読取り装置 ４…紙送り装置 ５…印刷ヘッド １８…読取り位置 １９…発光ダイオードアレイ ２０…光検知ユニット ２１…鏡 ２２…支持体 ２９…光学レンズ ３０…電荷結合素子アレイ ３５…突起 ３６…突起

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 主本体（２）と、 記録媒体上の印刷資料を読取る像読取り装置（３）と、 前記記録媒体を前記印刷資料が前記像読取り装置（３）
   によって読取られる読取り位置（１８）を通過するよう
   輸送する送り手段（４）と、 前記像読取り装置（３）が取付けられた支持手段（２
   ２）とを具備するファクシミリ装置において、 前記支持手段（２２）と前記主本体（２）とが、前記支
   持手段（２２）を、前記像読取り装置（３）が前記読取
   り位置（１８）と読取り関係に支持される正常位置と移
   動された位置との間で、前記読取り位置（１８）に近接
   する軸線の周りに回動させる共働回動部材（３５，３
   ６）を有し、 前記像読取り装置（３）が前記移動された位置で前記読
   取り関係に維持されるようにしていることを特徴とする
   ファクシミリ装置。
2. 【請求項２】 前記像読取り装置（３）が、 光を前記読取り位置（１８）で前記記録媒体上に投射
   し、前記記録媒体が前記投射された光を偏向させる、光
   発生手段（１９）と、 前記偏向された光を伝達する光学レンズ（２９）と、 前記伝達された光を検知する光検知手段（３０）、 とを具備し、前記光発生手段（１９）と光学レンズ（２
   ９）と光検知手段（３０）とが、前記正常位置で所定の
   相互関係を有しまた前記移動された位置で前記所定の相
   互関係を保つように、取付けられていることを特徴とす
   る請求項１に記載のファクシミリ装置。
3. 【請求項３】 前記像読取り装置（３）がさらに、 前記偏向された光を前記光学レンズ（２９）へ反射させ
   る鏡（２１）を具備し、前記鏡（２１）が前記支持手段
   （２２）上に取付けられ、前記正常位置で前記光学レン
   ズ（２９）と所定の関係を有しまた前記移動された位置
   で前記所定の関係を保持するようにしていることを特徴
   とする請求項２に記載のファクシミリ装置。
4. 【請求項４】 前記鏡（２１）が前記読取り位置（１
   ８）から離れて取付けられ、 前記光発生手段（１９）と光学レンズ（２９）と光検知
   手段（３０）とが前記読取り位置（１８）の近くに取付
   けられていることを特徴とする請求項３に記載のファク
   シミリ装置。
5. 【請求項５】 前記光発生手段（１９）が発光ダイオー
   ドアレイからなることを特徴とする請求項２から４のう
   ちの１項に記載のファクシミリ装置。
6. 【請求項６】 前記光検知手段（３０）が電荷結合素子
   アレイからなることを特徴とする請求項２から５のうち
   の１項に記載のファクシミリ装置。
7. 【請求項７】 前記主本体（２）が、前記支持手段（２
   ２）を前記正常位置に保持しまた前記移動された位置に
   回動運動できるよう前記支持手段（２２）が当接する、
   ストッパ部材（３９）を含んでいることを特徴とする前
   記各請求項のうちの１項に記載のファクシミリ装置。
8. 【請求項８】 前記主本体（２）がさらに、前記主本体
   が変形した時前記支持手段と係合する少なくとも１つの
   弾性部材を具備していることを特徴とする前記各請求項
   のうちの１項に記載のファクシミリ装置。