JPH08127815A - 容器用原板の製造方法 - Google Patents

容器用原板の製造方法

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JPH08127815A
JPH08127815A JP26589294A JP26589294A JPH08127815A JP H08127815 A JPH08127815 A JP H08127815A JP 26589294 A JP26589294 A JP 26589294A JP 26589294 A JP26589294 A JP 26589294A JP H08127815 A JPH08127815 A JP H08127815A
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JP
Japan
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less
cold
rolled
annealing
sheet
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JP26589294A
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English (en)
Inventor
Takehide Senuma
武秀 瀬沼
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 缶のさらなる薄手化を可能にし、缶の軽量
化、資源の節約を可能にする容器用原板を提供する。 【構成】 アルミキルド鋼およびTiand/orNb添加極
低炭素鋼を用い通常の熱延、冷延を行ない0.5mm以
上、1.4mm以下の板厚にし、再結晶焼鈍後、60%以
上、85%以下の冷延を行ない、板厚が0.21mm以
下、0.075mm以上とし、その後焼鈍を施さないこと
を特徴とする耐ネックしわ性およびフランジ加工性を向
上させる容器用鋼板の製造技術を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加工組織を有するにもか
かわらず、優れたネック加工性及びフランジ加工性を示
す容器用鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】容器用原板はDI(Drawing & Ironin
g)缶に代表される2ピース缶、溶接缶、接着缶などの
3ピース缶、それに缶蓋などに使われる。最近は缶の軽
量化の促進に従い、原板の薄手化が進められている。し
かし、従来のように冷延後、焼鈍を行ない1%から8%
程度のスキンパスをして容器用原板を製造しようとする
と、焼鈍時の板厚が薄くなり過ぎ、連続焼鈍をしようと
すると通板性が悪く、途中で破断したり、形状が変化し
たりする問題がある。そのため、焼鈍時の板厚を比較的
厚く保ち、焼鈍後に20%から50%の圧延を行なうD
R(Double Reduce)法による容器用原板の製造方法が
特公平1−52451号公報に開示されている。
【0003】しかし、この方法では焼鈍することを前提
にしているので、製造コスト的には大幅なコストダウン
は達成できない。そこで、より低廉価な容器用原板の製
造方法として冷延後の焼鈍を省略した技術が開発され、
特公昭54−1244号公報に提示されている。当時の
容器用鋼板は比較的厚く、缶成形時の加工度も低かった
関係で、フランジ割れの起こる頻度は小さかった。しか
し、近年の鋼板の薄手化に伴い、冷延まま材を用いて容
器を成形するとフランジ加工部で割れの発生したり、ネ
ック加工時にしわが生じたりする頻度が著しく高くなっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】それゆえ本発明は製造
コストの低い冷延まま材を用いて容器を成形する際、ネ
ック加工時にしわの発生を、そしてフランジ加工におい
て割れが極力発生しない鋼板を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは下記の通りである。すなわち(1)重量%でC :
0.1%以下、 P :0.05%以下、M
n:0.5%以下、 Si:0.5%以下、A
l:0.005%〜0.5%、N :0.01%以下、
を含み残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を通
常の熱延、冷延を行ない0.5mm以上、1.4mm以下の
板厚にし、再結晶焼鈍後、60%以上、85%以下の冷
延を行ない、板厚が0.21mm以下、0.075mm以上
とし、その後焼鈍を施さないことを特徴とする容器用鋼
板の製造方法であり、(2)重量%でC :0.01%
以下、 P :0.05%以下、Mn:0.5%
以下、 Si:0.5%以下、Al:0.00
5%〜0.5%、N :0.01%以下、TiおよびN
bのいずれか一方または双方をC/12+N/14+S
/32<1.2(Ti/48+Nb/93)なる条件を
満足するように含有し、残部がFeおよび不可避的不純
物からなる鋼を通常の熱延、冷延を行ない0.5mm以
上、1.4mm以下の板厚にし、再結晶焼鈍後、60%以
上、85%以下の冷延を行ない、板厚が0.21mm以
下、0.075mm以上とし、その後焼鈍を施さないこと
を特徴とする容器用鋼板の製造方法である。
【0006】本発明者らは様々な熱延鋼板を50%以上
冷延し、冷延まま材を用いて容器を製造し、ネック加工
時のしわの発生、フランジ加工性などを検討した。その
結果、板厚の薄い範囲で、ネック加工時のしわの発生、
フランジ加工性が冷延率に大きく依存することを見い出
した。すなわち、冷延率が85%以下ではネック加工時
のしわの発生率ならびにフランジ成形時の割れの発生率
が顕著に減少するのである。しかし、このような低冷延
率を実現するには熱延板の板厚を極端に薄くする必要が
あり、生産性、通板性、板厚精度、仕上温度の確保など
様々な問題が生じる。
【0007】そこで、冷延焼鈍材を用いて上記の実験を
行なったところ、冷延率が85%以下でネック加工時の
しわの発生率ならびにフランジ成形時の割れの発生率が
顕著に減少する現象は同様に観察されたが、その発生率
は熱延板を冷延したものに比べはるかに小さいことが分
かった。特に、Cの低減とTi,Nbの添加を組み合わ
せると有効であることも見いだした。この理由は必ずし
も明確ではないが、集合組織ならびに組織の違いが原因
と考えられる。
【0008】本発明はこのような観点に基づいて完成し
たものであり、以下に本発明の限定理由を述べる。C量
の上限添加量を0.1%としたのは、これ以上の添加で
は冷延時の加工硬化が大きくなり、製缶時にネックしわ
の抑制が難しくなるためである。より良い成形性を得る
ためにはCを0.01%以下にし、後記するTi,Nb
の添加量とある関係式を満足することが好ましい。C添
加量の下限は強いて限定する必要はない。
【0009】N量を0.01%以下としたのは、これ以
上の添加では冷延時の加工硬化が大きくなり、製缶時に
ネックしわの抑制が難しくなるためである。N添加量の
下限もCと同様に強いて限定する必要はない。Al量の
限定は、0.005%以下では他の脱酸元素が添加され
ない場合、脱酸が不十分になるためである。一方、上限
を0.5%としたのは、これ以上の添加は加工性、溶接
性に好ましくないためである。
【0010】P,Mn,Siを強度の調整のため添加す
ることは本発明の趣旨を損じないが、多量の添加は加工
性を劣化するので、上限をP:0.05%、Mn:0.
5%、Si:0.5%とする。よりすぐれた成形性を得
るためには、固溶C,Nを下げることが有効で、そのた
めにTiおよびNbのいずれか一方または双方がC/1
2+N/14+S/32<1.2(Ti/48+Nb/
93)なる条件を満足することが重要である。
【0011】次に、製造プロセスの限定理由について述
べる。本発明の最も重要な限定条件は冷延率で、缶成形
に使用される原板が冷延まま材であることと、その板厚
が極めて薄いという前提条件の基で、ある冷延率以下で
フランジ加工部で割れの発生ならびにネック加工時のし
わの発生が顕著に減少する事実に基づく。具体的には最
終板厚が板厚が0.21mm以下、0.075mm以上の鋼
板では冷延率が85%以下になると耐ネックしわ性、フ
ランジ加工性共に顕著に向上する。また、冷延率の下限
を60%としたのは、最終の板厚が決まっているため冷
延率が低くなると焼鈍前の冷延板の板厚を薄くする必要
が生じ、過度の薄手化は生産コストの上昇をもたらすた
めである。そこで、冷延板の板厚の下限を0.5mmとし
た。また、冷延板の板厚の上限は焼鈍後の冷延率と最終
の板厚から1.4mmとした。
【0012】最終板厚を0.21mm以下、0.075mm
以上と限定したのは、0.21mm超では容器の軽量化へ
の寄与が小さいためで、0.075mm未満になると冷延
が難しくなり、形状の劣化を招く可能性が高くなるため
である。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を、比較例と共に説明する。
表1に示した成分組成を有する鋼を用いて容器用原板を
製造した時の製造条件と製缶したときの加工性を表2に
示す。供試鋼は250mm厚の連続鋳造スラブ材で、それ
を1100℃から1250℃の間で加熱し、γ域で熱延
圧延を行なった後、60%から85%の冷延を行なっ
た。焼鈍温度は670℃から820℃であった。
【0014】容器製造における加工性の評価はDI(Dr
awing & Ironing)缶と溶接缶のネック加工性とその後
のフランジ加工性で整理した。定量的評価としてはラボ
の製缶機で100缶を製造し、その際の不良缶発生率を
%で示した。錫めっき量はDI缶では1平方メーター当
たり2.8g、溶接缶では1平方メーター当たり1gで
ある。ネック加工はスピンネッカーを用いて行なった。
また、フランジ加工にはスピンフランジアーを用いた。
【0015】本発明の範囲内である実験番号1,2,
3,5,6,8,9,10,11,12,14,15,
16はネック加工性ならびにフランジ加工性共に良好で
ある。一方、2回目の冷延率が本発明の範囲以上である
実験番号4,7,13は共に欠陥の発生率が高い。ま
た、最終板厚が0.065mmと薄かった実験番号18も
成形性が著しく劣化した。請求項2の条件を満足した実
験番号10,11,12,14,15,16では固溶
C,Nが少なくr値が高いためか欠陥はほとんど発生し
なかった。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明により、薄手の容器用原板の製造
において熱延板の板厚を厚くできることによりトン当た
りの表面積を減少でき、酸洗コストを低減できる。ま
た、焼鈍時の板厚が厚いので通板性、生産性が優れてい
る。これらの理由により缶材のさらなる薄手化を低コス
トで実現でき、工業的意味は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%でC :0.1%以下、
    P :0.05%以下、 Mn:0.5%以下、 Si:0.5%以下、 Al:0.005%〜0.5%、N :0.01%以
    下、を含み残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼
    を熱延、冷延を行ない0.5mm〜1.4mmの板厚にし、
    再結晶焼鈍後、60%〜85%の冷延を行ない、板厚が
    0.075mm〜0.21mmとし、その後焼鈍を施さない
    ことを特徴とする容器用鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 重量%でC :0.01%以下、
    P :0.05%以下、 Mn:0.5%以下、 Si:0.5%以下、 Al:0.005%〜0.5%、N :0.01%以
    下、 TiおよびNbのいずれか一方または双方をC/12+
    N/14+S/32<1.2(Ti/48+Nb/9
    3)なる条件を満足するように含有し、残部がFeおよ
    び不可避的不純物からなる鋼を熱延、冷延を行ない0.
    5mm〜1.4mmの板厚にし、再結晶焼鈍後、60%〜8
    5%の冷延を行ない、板厚が0.075mm〜0.21mm
    とし、その後焼鈍を施さないことを特徴とする容器用鋼
    板の製造方法。
JP26589294A 1994-10-28 1994-10-28 容器用原板の製造方法 Pending JPH08127815A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010101074A1 (ja) 2009-03-05 2010-09-10 Jfeスチール株式会社 曲げ加工性に優れた冷延鋼板、その製造方法およびそれを用いた部材

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A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030819