JPH08127796A - 植物抽出液の清澄化方法 - Google Patents

植物抽出液の清澄化方法

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JPH08127796A
JPH08127796A JP6286178A JP28617894A JPH08127796A JP H08127796 A JPH08127796 A JP H08127796A JP 6286178 A JP6286178 A JP 6286178A JP 28617894 A JP28617894 A JP 28617894A JP H08127796 A JPH08127796 A JP H08127796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plant extract
extract
alcohol
plant
mixture
Prior art date
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Pending
Application number
JP6286178A
Other languages
English (en)
Inventor
Iwao Hinokibayashi
岩雄 檜林
Nagao Osawa
長男 大沢
Koichi Yoshimura
幸一 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takasago International Corp
Original Assignee
Takasago International Corp
Takasago Perfumery Industry Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルコールまたはアルコールと水の混合液で
抽出された植物の抽出液に、柿渋を添加し、生じた析出
物を除去することを特徴とする植物抽出液の清澄化方
法。 【効果】 本発明によれば、短期間で効率良く、植物抽
出液の清澄化を行うことができ、得られた清澄化植物抽
出液は、不純物だけが除かれ、味や匂い等の有効成分は
そのまま保たれている。そのため、この清澄化植物抽出
液は飲料や香味料等の種々の目的に利用することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物抽出液を清澄化す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコールまたはアルコールと水の混合
液で抽出された植物の抽出液は、そのままでは不純物を
多く含み、濁っている。そこで、飲料や香味料等に利用
する場合には、この抽出液を冷凍し、飽和状態にして不
純物を析出させ、これをろ過することによって清澄化し
てから用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この冷凍処理
によって生じる析出物は、微粒子であるため、沈降速度
が遅く、ろ過するまでに7日〜10日と多くの日数を要
していた。また、ろ過の段階においても、微粒子である
ために、ろ紙に目詰まりを生じ、ろ過効率が非常に悪か
った。そこで、植物抽出液の冷凍処理時間の短縮とろ過
効率を高めることが望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、従来より酒を清澄化するために、小
麦粉,ゼラチン,卵白等と併用して利用されていた柿渋
に着目した。植物抽出液にこの柿渋を単独で加えたとこ
ろ、抽出液中の不純物が凝縮沈降し、ろ過までの日数が
短縮されると共に、ろ過を容易にし、かつろ過効率が高
められることを見いだし、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明はアルコールまたはアル
コールと水の混合液で抽出された植物の抽出液に、柿渋
を添加し、生じた析出物を除去することを特徴とする植
物抽出液の清澄化方法を提供するものである。
【0006】本発明で用いられる植物抽出液は、アルコ
ールまたはアルコールと水の混合液を溶剤として用いて
抽出されたものであれば、特に限定するものではなく、
たとえば、該溶剤を濃縮せずに含むチンキをそのまま用
いることができる。ここで、溶剤として用いるアルコー
ルの種類や濃度は、特に限定されるものではないが、好
ましくはエタノールおよび含水エタノールが挙げられ、
特に好ましくは約20〜60v/v%のエタノールを含
有する含水エタノールが用いられる。
【0007】また、原料である植物の種類や植物の部位
等についても、限定されることなく各種のものが用いら
れる。本発明の方法によれば、飲料や香味料等に利用さ
れる植物抽出液であっても、その味や香りに何ら影響を
及ぼすことなく清澄化することができる。花,葉,幹,
根,果実,樹脂等の抽出液はもちろん、粉砕焙煎コーヒ
ー豆や各種生薬のような植物の加工品の抽出液を用いる
こともできる。具体的には、ジンジャーチンキのような
各種スパイスチンキやハーブチンキ,甘草チンキのよう
な各種生薬チンキの他、バニラチンキ,ココアチンキ,
ガラナチンキ,コーヒーチンキ等を挙げることができ
る。
【0008】植物抽出液中の不純物の凝縮沈降を促進ま
たは完全にするためには、柿渋を添加する前または添加
後に、特に好ましくは柿渋の添加前に植物抽出液を冷却
しておくことが必要である。冷却温度は、植物抽出液の
溶剤の種類等によって異なるが、好ましくは約−10〜
0℃、特に好ましくは約−5〜−6℃の範囲にすると良
い。−10℃より低温に冷却しても、さらなる凝縮沈降
の促進は望めないので無駄であり、また、0℃より高い
温度では、析出物が少なく、清澄化が充分に行われない
場合がある。
【0009】添加する柿渋は、市販の柿渋液、これを水
で希釈した柿渋水溶液等、特に限定されることなく用い
ることができるが、特に清澄化した植物抽出液を飲料や
香味料等に利用する場合には、柿渋を絞汁採取後「柿渋
酵母」と呼ばれる酵母による発酵等の手段により脱臭処
理を行った柿渋エキスを用いることが好ましい。このよ
うな脱臭柿渋エキスは、市販品を用いることができる。
【0010】柿渋の添加量は、市販品の柿渋エキス(タ
ンニンを約6〜8重量%含有する)を希釈せずにそのま
ま用いる場合で、植物抽出液に対し、約0.05〜0.
5重量%、特に好ましくは約0.1〜0.2重量%の範
囲とすると良い。0.05重量%より低濃度の添加で
は、不純物の凝縮沈降が効率良く行われず、また、0.
5重量%より高濃度の添加では、添加に見合う効果がな
く好ましくない。柿渋の添加は、撹拌しながら行うか、
および/または柿渋の添加後、数分間、好ましくは1〜
2分間程度撹拌を続けると良い。撹拌後、好ましくは約
−10〜0℃の冷却温度を保ちながら、2日間〜5日間
程度静置して、植物抽出液中の不純物を析出物として凝
縮沈降させる。一昼夜程度の静置では凝縮沈降がやや不
十分であり、また、あまり長期間静置してもさらなる凝
縮沈降は望めないので無意味である。
【0011】静置後、上澄みをろ紙,綿せん,ガラスフ
ィルター,布等を用いた自然ろ過,減圧ろ過,加圧ろ過
のようなろ過による方法、または遠心分離による方法等
の固−液分離手段によって析出物と分離し、析出物を除
去すれば、目的とする植物抽出液の清澄化を行うことが
できる。
【0012】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではな
い。 実施例1〜5 第1表に示す各植物抽出液を、−5℃に冷却し、これに
脱臭柿渋エキス(株式会社トミヤマ製)を第1表に示す
割合で添加し、1〜2分間撹拌した。その後、−6℃に
保ちながら3日間静置し、上澄みをろ紙を用いてろ過し
て、下部の濃析出物は廃棄した。なお、植物の抽出に使
用した含水エタノールのエタノール濃度は、実施例1が
21重量%、実施例2が50重量%、実施例3〜5が3
0重量%である。
【0013】得られた各植物抽出液は、いずれも透明に
澄み、長期保存しても沈殿物や濁りを生じることはなか
った。また、清澄化された植物抽出液の収率も90%以
上という高い値であった。複数のパネラーにより、清澄
化前および清澄化後の植物抽出液の味と匂いについて評
価したところ、いずれの実施例においても、味や匂いの
低減や悪化は見られなかった。さらに、ガスクロマトグ
ラフィー等の各種分析においても、香味の有効成分の差
異は見られなかった。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、短期間で効率良く、植
物抽出液の清澄化を行うことができ、得られた清澄化植
物抽出液は、不純物だけが除かれ、味や匂い等の有効成
分はそのまま保たれている。そのため、この清澄化植物
抽出液は飲料や香味料等の種々の目的に利用することが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコールまたはアルコールと水の混合
    液で抽出された植物の抽出液に、柿渋を添加し、生じた
    析出物を除去することを特徴とする植物抽出液の清澄化
    方法。
  2. 【請求項2】 柿渋の添加前または添加後に、植物の抽
    出液を−10〜0℃の範囲に冷却する請求項1記載の植
    物抽出液の清澄化方法。
  3. 【請求項3】 柿渋を、植物抽出液に対し0.05〜
    0.5重量%の割合で加える請求項1または2記載の植
    物抽出液の清澄化方法。
JP6286178A 1994-10-27 1994-10-27 植物抽出液の清澄化方法 Pending JPH08127796A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20031007