JPH08127655A - ポリイミド共重合体及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミド共重合体及びその製造方法

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JPH08127655A
JPH08127655A JP28899994A JP28899994A JPH08127655A JP H08127655 A JPH08127655 A JP H08127655A JP 28899994 A JP28899994 A JP 28899994A JP 28899994 A JP28899994 A JP 28899994A JP H08127655 A JPH08127655 A JP H08127655A
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JP
Japan
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copolymer
bis
polyimide
naphthalene
polyamic acid
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JP28899994A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Motoumi
清 本海
Ichiro Kaneko
一郎 金子
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0313Organic insulating material
    • H05K1/032Organic insulating material consisting of one material
    • H05K1/0346Organic insulating material consisting of one material containing N

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性等の諸特性に優れている上、機械的強
度が高く、かつ低い線膨張係数を有して熱的寸法安定性
に優れていると共に低い吸水率を有するポリイミド共重
合体及びその工業的に有利な製造方法を得る。 【構成】 下記一般式(1)で示される反復単位と下記
一般式(2)で示される反復単位とを主構成単位として
含む。 【化1】 (但し、式中Rは4価の芳香族炭化水素基である。) 1,5−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレ
ンと4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを主成分
とする芳香族ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを
重合させることによりポリアミド酸共重合体を得、次い
で該ポリアミド酸共重合体を熱的又は化学的に脱水閉環
して上記ポリイミド共重合体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性等の諸特性に優
れ、機械的強度が良好で、かつ優れた熱的寸法安定性及
び低吸水率を有し、ファインパターン化フレキシブルプ
リント配線基板等の基材として好適なポリイミド共重合
体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ポリイミド樹脂は、非常に優れた耐熱性、耐薬品性、電
気特性、機械的特性等の諸特性を有していることが知ら
れており、例えば特公昭36−10999号公報に記載
されている4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとピ
ロメリット酸二無水物から得られるポリイミドが良く知
られている。このポリイミド樹脂は主鎖に屈曲性に富む
エーテル結合を含むため、芳香族ポリイミドでありなが
ら可とう性に富む反面、低弾性率で線膨張係数が大き
く、熱的寸法安定性が悪いという問題があった。特に従
来広く使用されているポリイミド樹脂は、線膨張係数が
約3×10-5/℃と大きく、熱的寸法安定性が悪く金属
などと積層した場合に反りやカールを生じ易く、また吸
水性が著しく大きいため寸法安定性や絶縁性の低下を生
じることから電気的特性が低下するといった問題を有し
ていた。
【0003】一方、最近において、ポリイミド樹脂が有
する高耐熱性、高い機械的強度を維持しつつより優れた
熱的寸法安定性を有し、しかも低吸水性のポリイミド樹
脂に対する要求が高まっている。そこで、ポリイミド樹
脂の特性改善について種々検討が行われており、特に二
種類以上の芳香族ジアミンを用い、機械的強度、熱的寸
法安定性等の向上、低吸水性への改善を目指す取り組み
が多く見られる。
【0004】しかしながら、これらの取り組みのいずれ
の場合にもポリイミド樹脂の熱的寸法安定性と吸水性と
を同時に満足させることはできなかった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
優れた耐熱性、機械的強度を有し、しかも熱的寸法安定
性が高く、金属と同等の線膨張係数を有すると共に低吸
水性を有するポリイミド共重合体及びこのポリイミド共
重合体の工業的に有利な製造方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、1,5−ビ
ス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレンと4,
4’−ジアミノジフェニルエーテルとを主成分とする芳
香族ジアミンとテトラカルボン酸二無水物と重合してポ
リアミド酸共重合体を得、これを熱的又は化学的に脱水
閉環することにより得られる下記一般式(1)で示され
る反復単位と下記一般式(2)で示される反復単位とを
主構成単位として好ましくはモル比で10/90〜90
/10の割合で含むポリイミド共重合体が、優れた耐熱
性、機械的強度を有し、かつ金属と同等の低い線膨張係
数、高い弾性率と柔軟性を有して熱的寸法安定性に優れ
ている上、低い吸水率を有し、それ故、ファインパター
ン化フレキシブルプリント配線基板等の基材として有効
に使用されることを知見し、本発明をなすに至った。
【0007】
【化2】 (但し、式中Rは4価の芳香族炭化水素基である。)
【0008】従って、本発明は、上記一般式(1)で示
される反復単位と上記一般式(2)で示される反復単位
とを主構成単位として含むことを特徴とするポリイミド
共重合体、及び1,5−ビス(4−アミノベンゾイルオ
キシ)ナフタレンと4,4’−ジアミノジフェニルエー
テルとを主成分とする芳香族ジアミンとテトラカルボン
酸二無水物とを重合してポリアミド酸共重合体を得、次
いで該ポリアミド酸共重合体を熱的又は化学的に脱水閉
環することを特徴とする上記ポリイミド共重合体を提供
する。
【0009】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明のポリイミド樹脂は、下記一般式(1)で示
される反復単位と下記一般式(2)で示される反復単位
とを主構成単位として含むものである。
【0010】
【化3】
【0011】ここで、上記式(1)の反復単位と上記式
(2)の反復単位とは、ポリイミド共重合体中にモル比
で10/90〜90/10、特に40/60〜80/2
0の割合で存在することが好ましい。式(1)の反復単
位のモル比が90%を越えるとポリイミド共重合体の柔
軟性が非常に低下し、製膜できない場合があり、式
(2)の反復単位のモル比が90%を越えるとポリイミ
ド共重合体の線膨張係数、吸水率及び弾性率の改善効果
が十分に得られない場合がある。
【0012】また、上記ポリイミド共重合体は、高分子
量の重合体であり、ポリアミド酸としての粘度が0.5
g/100mlDMF(N,N−ジメチルホルムアミ
ド)中で測定した場合、測定温度30℃における対数粘
度で0.5〜5dl/gであることが好ましい。
【0013】本発明の上記ポリイミド共重合体は、1,
5−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレンと
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを主成分とす
る芳香族ジアミンとテトラカルボン酸二無水物とを重合
してポリアミド酸共重合体を得、このポリアミド酸共重
合体を熱的又は化学的に脱水閉環(イミド化)すること
により製造することができる。
【0014】ここで、芳香族ジアミンの1,5−ビス
(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレンと4,4’
−ジアミノジフェニルエーテルとの混合割合は、モル比
で10/90〜90/10、特に40/60〜80/2
0とすることが好ましい。
【0015】なお、上記1,5−ビス(4−アミノベン
ゾイルオキシ)ナフタレンは、1,5−ジヒドロキシナ
フタレンとp−ニトロ塩化ベンゾイルを第三級アミンの
存在下、有機溶媒中で反応させジニトロ化合物(1,5
−ビス(4−ニトロベンゾイルオキシ)ナフタレン)を
得、それを還元することにより製造することができる。
【0016】この反応では1,5−ジヒドロキシナフタ
レン1モルに対し、p−ニトロ塩化ベンゾイルを2モル
用いることが好ましい。また反応溶媒としてはベンゼ
ン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン、ジメチルエーテル、1,2−ジクロロエ
タン、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどを挙げるこ
とができ、これらを単独で又は2種以上を混合して用い
ることができる。第三級アミンとしてはピリジン、トリ
エチルアミン、トリブチルアミンなどが例示され、これ
ら1種を単独で又は2種以上を併用してもよく、その使
用量は1,5−ジヒドロキシナフタレン1モルに対し2
〜3モル用いることが好ましい。反応温度、反応時間は
特に制限されないが、30℃以下、4時間以内が一般的
である。
【0017】次いで、このようにして得られたジニトロ
化合物(1,5−ビス(4−ニトロベンゾイルオキシ)
ナフタレン)を金属触媒などを用いて接触還元等の方法
で還元することにより1,5−ビス(4−アミノベンゾ
イルオキシ)ナフタレンを得ることができる。
【0018】本発明では、芳香族ジアミンとして1,5
−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレン及び
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルのみを使用する
ことが最も好ましいが、これらの芳香族ジアミンと共に
その他の芳香族多価アミン化合物を併用することがで
き、例えば下記一般式(3)で示されるジアミン化合物
の併用が可能である。
【0019】 H2N−R1−NH2 (3) (但し、式中R1は2価の有機基である。)
【0020】上記式(3)のジアミン化合物として具体
的には、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフ
ェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、
3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフォン、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフォ
ン、ビス〔4−(2−アミノフェノキシ)フェニル〕ス
ルフォン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(3−メチ
ル−4−アミノフェニル)メタン、ビス(3−クロロ−
4−アミノフェニル)メタン、3,3’−ジメトキシ−
4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−
4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジクロロ−
4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,5,5’−
テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,
3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、
3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,
3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニル
メタン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジ
アミノオクタフルオロビフェニル、2,4−ジアミノト
ルエン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジア
ミン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−
ジアミノベンズアニリド、4,3’−ジアミノベンズア
ニリド、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,
2−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−ヒドロキシ−4−アミノフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−ア
ミノフェニル)−10−ヒドロ−アントラセン、オルト
トリジンスルフォン等が例示される。なお、上記ジアミ
ン化合物以外にも例えば3,3’,4,4’−ビフェニ
ルテトラアミン、3,3’,4,4’−テトラアミノジ
フェニルエーテル等の一部のテトラアミン類の一部使用
も可能である。
【0021】1,5−ビス(4−アミノベンゾイルオキ
シ)ナフタレン及び4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル以外の芳香族多価アミン化合物の配合量は、本発明
の目的及び効果を妨げない範囲で使用することができる
が、全アミン化合物に対して10モル%以下、特に5モ
ル%以下の少量が好適である。
【0022】また、テトラカルボン酸二無水物として
は、具体的にピロメリット酸二無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,
3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)エーテル二無水物、1,1−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、3,4,
9,10−ベリレンテトラカルボン酸二無水物、ベンゼ
ン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、2,
3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,7,8−フェニレンテトラカルボン酸二無水物
などを挙げることができ、これらの1種類を単独で又は
2種類以上を併用して使用することができる。
【0023】上記芳香族ジアミンとテトラカルボン酸二
無水物との重合反応の際は、両化合物をモル比で芳香族
ジアミン混合物100に対してテトラカルボン酸二無水
物を96〜105の割合で混合することが望ましく、テ
トラカルボン酸二無水物の配合量が96に満たなかった
り、105を超えると重合度が上がらず十分な機械的強
度が維持できない場合がある。
【0024】また、上記反応は有機極性溶媒中で行うこ
とが好ましい。有機極性溶媒としては、例えばジメチル
スルフォキシド等のスルフォキシド系溶媒、N,N’−
ジメチルホルムアミド、N,N’−ジエチルホルムアミ
ド等のホルムアミド系溶媒、N,N’−ジメチルアセト
アミド、N,N’−ジエチルアセトアミド等のアセトア
ミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリド
ン系溶媒、フェノール、o−,m−又はp−クレゾー
ル、キシレノール、ハロゲン化フェノール,カテコール
等のフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホル
ムアミド、γ−ブチロラクトン等を挙げることができ
る。これら有機極性溶媒は、1種類を単独で用いても2
種類を混合して用いてもよく、またキシレン、トルエン
等の芳香族炭化水素系の有機非極性溶媒を併用して用い
ることもできる。上記有機極性溶媒の使用量は特に限定
されないが、重合反応により得られるポリアミド酸共重
合体が有機極性溶媒中に5〜30重量%、特に10〜2
0重量%溶解しているように芳香族ジアミン、テトラカ
ルボン酸二無水物、有機極性溶媒の使用量を決定するこ
とが望ましい。
【0025】重合反応により得られるポリアミド酸共重
合体は、有機極性溶媒中に5〜30重量%、特に10〜
20重量%溶解していることが好ましく、この範囲を満
たすように芳香族ジアミン、テトラカルボン酸二無水
物、有機極性溶媒の使用量を決定することが望ましい。
【0026】なお、得られたポリアミド酸共重合体の粘
度は特に制限されないが、上述したように0.5g/1
00mlDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)中で
測定した場合、測定温度30℃における対数粘度で0.
5〜5dl/gであることが好ましく、これがポリイミ
ド共重合体の分子量の指標になる。
【0027】上記重合反応条件は、0〜70℃、特に0
〜30℃の温度で1〜45時間、特に3〜24時間行う
ことが好ましく、この重合反応により効率的にポリアミ
ド酸共重合体を得ることができる。
【0028】次に、上記ポリアミド酸共重合体の脱水閉
環は、通常の方法で熱的又は化学的に行うことができ
る。具体的には、ポリアミド酸共重合体を熱的に脱水閉
環する場合は、250〜500℃で5〜120分間加熱
する方法が好適である。
【0029】また、ポリアミド酸共重合体を化学的に脱
水閉環するには、脱水剤及び触媒を用いた方法が好適で
ある。この場合、脱水剤としては、例えば脂肪族酸無水
物、芳香族酸無水物、N,N’−ジアルキルカルボジイ
ミド、低級脂肪酸ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪酸
ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪酸無水物、アリルフ
ォスフォン酸ジハロゲン化物、チオニルハロゲン化物等
が挙げられ、これらは1種類を単独でも2種類以上を混
合しても使用することができる。脱水剤の使用量は、ポ
リアミド酸の繰り返し単位当たり約0.5〜10モル
量、特に2〜6モル量が好ましい。
【0030】また、触媒としては、例えばトリエチルア
ミン等の脂肪族第三級アミン、ジメチルアニリン等の芳
香族第三級アミン、ピリジン、β−ピコリン、イソキノ
リン等の複素環式第三級アミン等が挙げられ、これらの
1種類を単独で又は2種類以上を混合して使用すること
ができる。触媒の使用量は、ポリアミド酸の繰り返し単
位当たり約0.01〜4モル量、特に0.1〜2モル量
が好ましい。なお、上記化学的脱水閉環の反応条件は、
20〜400℃で0.2〜20時間、特に50〜350
℃で0.5〜5時間が好ましい。
【0031】ポリイミド共重合体をフィルム状として得
るには、上記ポリアミド酸共重合体の有機極性溶媒液を
エンドレスベルト等の支持体に流延又は塗布して膜状と
し、この膜を100〜150℃で加熱し、溶剤を10〜
30%含有するポリアミド酸の自己支持体上から引き剥
がし端部を固定した後、約50〜250℃に加熱して溶
媒をとばし、更に250〜500℃で脱水イミド化する
ことにより、厚みが10〜150μmのポリイミドフィ
ルムを得ることができる。
【0032】
【発明の効果】本発明のポリイミド共重合体は、耐熱性
等の諸特性に優れ、機械的強度も良好である上、金属と
同様の低い線膨張係数、高い弾性率、柔軟性を有して熱
的寸法安定性に優れていると共に低い吸水率を有するポ
リイミドフィルムを与えるため、例えば電気絶縁材料や
ファインパターン化フレキシブル配線基盤等のフィルム
材料として好適である。更に、本発明の製造方法によれ
ば、上記ポリイミド共重合体を工業的に有利に製造する
ことができる。
【0033】
【実施例】以下、参考例、実施例及び比較例を示して本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。
【0034】〔参考例〕下記方法で1,5−ビス(4−
アミノベンゾイルオキシ)ナフタレンを合成した。
【0035】テトラヒドロフラン300mlに1,5−
ジヒドロキシナフタレン24.0g(0.150mo
l)とトリエチルアミン33.4g(0.330mo
l)を溶解し、0℃に冷却後、この溶液中にテトラヒド
ロフラン150mlにp−ニトロ塩化ベンゾイル59.
4g(0.320mol)を溶かした溶液を反応液の温
度が10℃以下になるように滴下した。その後、室温に
戻し、2時間攪拌を続けた。
【0036】次いで、反応液を濾過し、テトラヒドロフ
ランで洗浄し、更に水、メタノールで洗浄した後、乾燥
して1,5−ビス(4−ニトロベンゾイルオキシ)ナフ
タレンの黄白色の粗結晶を得た。その収量は66.1g
(収率96.1%)であった。粗結晶をN,N’−ジメ
チルホルムアミド(DMF)/メタノールにより再結晶
し、純品を得た。
【0037】1000mlのオートクレーブ中に上で得
られた1,5−ビス(4−ニトロベンゾイルオキシ)ナ
フタレン45.8g(0.100mol)を5%Pd/
C3g、ジメチルホルムアミド700mlとともに装入
した。50℃で激しく攪拌しながら水素を導入し、水素
の吸収が認められなくなるまで攪拌を続けた。冷却後、
濾過して触媒を除去し、更に減圧濃縮して水1000m
l中へ注ぎ、沈澱物を濾過した。水で洗浄後、減圧乾燥
し、1,5−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフ
タレンの淡赤白色固体を得た。収量は37.5g(収率
94.1%)であった。粗結晶をDMF/メタノールの
混合溶媒により再結晶し、純品を得た。
【0038】〔実施例1〕1000mlのフラスコにD
MF412.2gを入れ、窒素ガスを流しながら参考例
で得られた1,5−ビス(4−アミノベンゾイルオキ
シ)ナフタレン7.968g(0.020mol)及び
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル16.019g
(0.080mol)を加えてDMFに溶解させた。こ
れにピロメリット酸二無水物21.812g(0.10
0mol)を加え、25℃で6時間反応させた。
【0039】次に、これらのアミド酸溶液をガラス板上
にアプリケーターで薄くのばし、オーブン中110℃で
60分乾燥してから剥離し、鉄枠に固定し、200℃で
60分、300℃で60分脱溶剤イミド化したところ、
約25μmの厚みのフィルムが得られた。
【0040】〔実施例2〕DMF447.9g、1,5
−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレン1
5.936g(0.040mol)及び4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル12.014g(0.060m
ol)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルム
を得た。
【0041】〔実施例3〕DMF483.5g、1,5
−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレン2
3.904g(0.060mol)及び4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル8.010g(0.040mo
l)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルムを
得た。
【0042】〔実施例4〕DMF519.2g、1,5
−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレン3
1.872g(0.080mol)及び4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル4.005g(0.020mo
l)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルムを
得た。
【0043】〔比較例1〕1000mlのフラスコにD
MF554.9gを入れ、窒素ガスを流しながら1,5
−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)ナフタレン3
9.840g(0.100mol)を加えてDMFに溶
解させた。これにピロメリット酸二無水物21.812
g(0.100mol)を加え、25℃で6時間反応さ
せた後、実施例1と同様の方法によりフィルムを得よう
としたが非常に脆く製膜することができなかった。
【0044】〔比較例2〕1000mlのフラスコにD
MF376.5gを入れ、窒素ガスを流しながら4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル20.024g
(0.100mol)を加えてDMFに溶解させた。こ
れにピロメリット酸二無水物21.812g(0.10
0mol)を加え、25℃で3時間反応させた後、実施
例1と同様の方法によりフィルムを得た。
【0045】上記各例で得られたポリイミド樹脂は、下
記反復単位を主構成単位として含むものであった。
【0046】
【化4】
【0047】また、得られたフィルムの特性を下記方法
で測定した。結果を表1に示す。機械的特性(引張強度、弾性率、伸度) ASTM D882−88に基づき測定した。線膨張係数 真空理工(株)製熱分析計TMA−7000を用い、昇
温速度5℃/分で150〜200℃での線膨張係数の平
均値を求めた。吸水率 ポリイミドフィルムを90%RHで24時間放置し、そ
の前後の重量を測定して吸水率を求めた。対数粘度 ポリアミド酸濃度0.5g/100mlDMFであっ
て、測定温度が30℃である測定条件で測定した結果よ
り、次の計算式で算出した。 対数粘度=自然対数(溶液の粘度/溶媒の粘度)/溶液
中のポリマー濃度
【0048】表1の結果より、本発明のポリイミド共重
合体は、優れた機械的強度、低い線膨張係数及び吸水
率、高い弾性率と柔軟性を有し、寸法安定性及び吸水率
に優れていることが確認された。
【0049】
【表1】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】
【表1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示される反復単位と
    下記一般式(2)で示される反復単位とを主構成単位と
    して含むことを特徴とするポリイミド共重合体。 【化1】 (但し、式中Rは4価の芳香族炭化水素基である。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(1)で示される反復単位と
    下記一般式(2)で示される反復単位との割合がモル比
    で10/90〜90/10である請求項1記載のポリイ
    ミド共重合体。
  3. 【請求項3】 1,5−ビス(4−アミノベンゾイルオ
    キシ)ナフタレンと4,4’−ジアミノジフェニルエー
    テルとを主成分とする芳香族ジアミンとテトラカルボン
    酸二無水物とを重合してポリアミド酸共重合体を得、次
    いで該ポリアミド酸共重合体を熱的又は化学的に脱水閉
    環する請求項1記載のポリイミド共重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012041531A (ja) * 2010-07-22 2012-03-01 Ube Industries Ltd ポリイミド前駆体及びポリイミド
TWI705955B (zh) * 2019-05-20 2020-10-01 大陸商廣東生益科技股份有限公司 二胺化合物、其製備方法、熱固性樹脂組合物及其應用

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