JPH08127435A - 給紙カセット装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給紙カセット装置の部品点数を削減し、組み
立て工数を削減する。 【構成】 レーザプリンタ、ファクシミリ装置に装着す
る給紙カセット装置33を、カセット本体41と、底板62と
を組み合わせて構成する。カセット本体41に、用紙の左
側部を案内する左側板部45を一体に形成する。カセット
本体41に、用紙の先端部を係止する爪部57，58を一体に
形成する。底板62に、用紙の右側部を案内するカーソル
66を一体に形成する。底板62は、カセット本体41の複数
の位置に選択的に係合して取り付ける。 【効果】 用紙を案内する別個の部材や用紙の先端部を
係止する別個の部材を不要にできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ページプリン
タ装置などに備えられる給紙カセット装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、図４に示す給紙カセット
装置１が知られている。この給紙カセット装置１は、フ
ァクシミリ装置、ページプリンタ装置および複写機など
の印刷装置に着脱自在に装着され、複数枚の用紙を積層
収納し、この給紙カセット装置１から用紙を１枚ずつ分
離して供給するようになっている。そして、この給紙カ
セット装置１は、上面を開口した略箱状のカセット本体
３を有し、このカセット本体３の内側に、用紙を搭載す
る底板４と、用紙の両側部に当接して横幅を規制する一
対の側部ガイド板５，５と、用紙の端部に当接して用紙
の長さ寸法を規制する端部ガイド板６となどが装着され
ている。また、底板４は、板金製で、カセット本体３に
揺動自在に支持され、用紙の搬送方向側の端部がスプリ
ング体７，７により上方に付勢されているとともに、上
面には分離用のコルク製などのシート８，８が貼着され
ている。一方、各側部ガイド板５は、板金製で、それぞ
れねじ5aによりカセット本体３の複数の位置に選択的に
取り付けられ、例えば、Ａ４サイズ幅（２１０mm）、レ
ターサイズ幅（２１６mm）などの規格の用紙を揃えて収
納できるようになっている。さらに、各側部ガイド板５
には、用紙の搬送方向の端部上面を係止する分離爪９，
９がかしめピン9a，9aにより上下方向に回動自在に取り
付けられている。

【０００３】そして、この給紙カセット装置１を印刷装
置に装着すると、底板４上の用紙が図示しない送出ロー
ラに押し当てられ、この送出ローラを回転駆動すること
により、用紙が１枚ずつ分離して繰り出されるようにな
っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、カセット本体３および底板４の他に、一
対の側部ガイド板５，５や、この側部ガイド板５，５に
かしめピン9a，9aにより取り付けられる分離爪９，９な
どが必要で、部品点数が多く、組み立て工数も増加する
などの問題を有している。また、用紙のサイズを変更す
る場合には、ねじ5aを取り外して各側部ガイド板５を一
旦取り外す必要があり、作業が煩雑であるとの問題を有
している。

【０００５】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、部品点数を削減し、組み立て工数を削減できる給
紙カセット装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の給紙カセット装
置は、用紙を積層搭載する底板本体部、および前記用紙
の紙送り方向に沿った一側部を規制する底板側ガイド部
を備えた底板と、これら底板および用紙を収納し、前記
底板側ガイド部に対向して前記用紙の紙送り方向に沿っ
た他側部を規制するカセット側ガイド部、および前記用
紙の搬送方向の端部を係止する爪部を備えたカセット本
体とを具備したものである。

【０００７】

【作用】本発明の給紙カセット装置では、底板の底板本
体部上に積層搭載された用紙は、底板の底板側ガイド部
と、カセット本体のカセット側ガイド部との間で横幅が
規制される。そして、用紙が繰り出される際には、用紙
はカセット本体の爪部により係止され、１枚ずつ分離さ
れる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の給紙カセット装置の一実施例
の構成を図面を参照して説明する。

【０００９】図３において、11はファクシミリ装置の機
器本体で、この機器本体11は、下部ケース12と上部ケー
ス13とを組み合わせて外殻を形成している。そして、こ
の上部ケース13の上面には、操作パネル14が設けられて
いるとともに、この操作パネル14の後側に位置して、送
信原稿をセットする傾斜した原稿台15が設けられてい
る。また、この上部ケース13の一側部には、図示しない
受話器が載置される載置部16が設けられている。

【００１０】そして、この上部ケース13には、上面に開
口する原稿挿入部17が原稿台15に連続して設けられてい
るとともに、前面に開口して原稿排出口18が形成されて
おり、これら原稿挿入部17から原稿排出口18にかけて、
送信原稿を搬送する原稿通路が形成されている。そし
て、この原稿通路に沿って、送信原稿を読み取るための
送信部が設けられており、原稿を１枚ずつ分離して引き
込む引込ローラ、原稿通路内の原稿を搬送する複数組み
の搬送ローラ、送信原稿を読み取る読取部、およびこの
読取部に原稿を圧接させるホワイトローラなどが配置さ
れている。

【００１１】また、下部ケース12の底部には、カセット
挿入部31が形成され、このカセット挿入部31の前面に設
けた挿入開口32から、給紙カセット装置33が挿脱される
ようになっている。

【００１２】そして、下部ケース12には、カセット挿入
部31内の後部側に開口して、図示しない記録紙繰出口が
設けられているとともに、下部ケース12の前面に開口し
て記録紙排出口38が形成されており、これら記録紙繰出
口から記録紙排出口38にかけて、給紙カセット装置33か
ら一枚ずつ分離されて繰り出された用紙ＰがＵターンす
るように搬送される記録紙通路が形成されている。ま
た、記録紙繰出口の手前側に位置して、図２に示すよう
に、両側一対の繰出しローラ39がカセット挿入部31に下
部を突出する状態で配置され、それぞれ回転軸40に取り
付けられて回転駆動されるようになっている。

【００１３】そして、この記録紙通路に沿って、現像部
および定着部などが配置されている。そして、現像部に
は、ドラムユニットおよび電子写真現像ユニットなどが
備えられており、ドラムユニットの感光ドラムの外周面
に電化を与えて帯電させ、この感光ドラムの外周面に記
録パターンの静電潜像を形成し、電子写真現像ユニット
によりこの感光ドラムの静電潜像にトナーを付着させ、
この感光ドラムに付着したトナーを用紙Ｐに転写し、そ
の後、定着部において、用紙Ｐに転写したトナーを加熱
定着するようになっている。

【００１４】また、図１ないし図３に示すように、給紙
カセット装置33は、合成樹脂などにて形成されたカセッ
ト本体41を有している。そして、このカセット本体41
は、底板部42と、この底板部42の後側に立設された後板
部44と、この底板部42の左側部に立設されたカセット側
ガイド部としての左側板部45と、この底板部42の右側部
に立設された右側板部46とから、上面を開口した略箱状
に形成されている。また、左側板部45には、長手方向に
所定間隔を介して、摺接部45a が内側に向かって一体に
突設され、収納された用紙Ｐの一側部に当接あるいは僅
かな間隔を介して対向するようになっている。

【００１５】また、このカセット本体41の手前側には、
挿入開口32よりも幅寸法が大きく、下部ケース12とほぼ
同じ幅寸法の前側化粧板47が嵌合して取り付けられてい
る。さらに、このカセット本体41には、前側化粧板47の
内側に位置して、前後一対の端板取付孔51と、端板支持
部52とが一体に形成されており、収納される用紙Ｐの端
部を規制する端板53が、これら端板取付孔51および端板
支持部52に選択的に取り付けられ、前後方向に取付位置
が調整可能になっている。

【００１６】また、カセット本体41の底板部42の後奥側
には、両側一対のスプリング体取付部55，55が略円筒状
をなして一体に形成されており、これらスプリング体取
付部55，55に、それぞれ略円錐状に捲回された両側一対
のスプリング体56，56が取り付けられている。

【００１７】さらに、カセット本体41の後板部44と、左
側板部45および右側板部46との角部の上端部には、これ
ら後板部44から左側板部45にかけて、平面三角状をなす
第１の爪部57が一体に形成されているとともに、後板部
44から右側板部46にかけて、平面三角状をなす第２の爪
部58が一体に形成されており、これら爪部57，58が、積
層収納された用紙Ｐの先端部の両側の隅部を係止するよ
うになっている。なお、第２の爪部58は、第１の爪部57
に比べて、後板部44に沿って大きく内側に突出するよう
に形成されている。

【００１８】また、カセット本体41の底板部42の手前側
には、左側部に位置して、右側に向かって開口した左軸
支部59が形成されているとともに、右側部に位置して、
上側に開口した複数の右軸支部60，61が形成されてい
る。なお、左軸支部59は、水平位置をずらして上下に相
対向して形成した一対の支持片部59a ，59b により形成
されている。

【００１９】そして、底板部42の上面には、金属板など
からなる底板62が配置されている。そして、この底板62
は、略矩形板状をなす底板本体部63を備え、この底板本
体部63上に、複数枚の用紙Ｐが積層搭載されるようにな
っている。そして、この底板本体部63の手前側の端部の
左側部からは、下方に向かって屈曲された後に左側に向
かって屈曲された左軸板部64が一体に形成され、右側部
からは、下方に向かって屈曲されるとともに下端部が手
前側に突出する右軸板部65が一体に形成されている。

【００２０】そして、この底板62は、左軸板部64をカセ
ット本体41の支持片部59a ，59b 間の左軸支部59に挿入
して係合し、右軸板部65をカセット本体41の右軸支部6
0，61のいずれかに選択的に挿入して係合することによ
り、これら左軸板部64および右軸板部65を回転軸とし
て、カセット本体41に揺動自在に取り付けられている。
また、この状態で、底板本体部63の下面にスプリング体
56，56が当接し、底板62の後側部が上側に向かって付勢
されている。

【００２１】さらに、この底板本体部63の右側部から
は、底板側ガイド部としてのカーソル66が、上側に向か
って一体に屈曲形成されている。そして、このカーソル
66は、略矩形板状をなし、カセット本体41の左側板部45
に対向して配置されている。また、このカーソル66に
は、長手方向に所定間隔を介して、断面弧状をなす摺接
部66a が内側に向かって突設され、収納された用紙Ｐの
右側部を規制するようになっている。

【００２２】そして、底板62の右軸板部65を右軸支部6
0，61のいずれかに挿入した状態で、カセット本体41の
左側板部45と、底板62のカーソル66との間の離間寸法
は、例えば、Ａ４サイズ幅（２１０mm）、レターサイズ
幅（２１６mm）などの規格の用紙を規制する寸法になっ
ている。

【００２３】また、底板本体部63の上面の後奥部には、
凹凸を形成して用紙Ｐとの摩擦抵抗を大きくするように
した分離用摩擦部68，68が一体に形成されている。

【００２４】次に、本実施例の動作を説明する。

【００２５】まず、給紙カセット装置33に収納する用紙
Ｐの規格のサイズに合わせて、カセット本体41に底板62
を取り付ける。すなわち、左軸板部64を左軸支部59に挿
入するとともに、右軸板部65を右軸支部60，61のいずれ
かに選択的に挿入し、カセット本体41の左側板部45と底
板62のカーソル66との間の離間寸法を用紙Ｐの幅寸法に
対応させる。また、同じく端板53をカセット本体41の端
板取付孔51および端板支持部52に取り付け、後板部44と
端板53との間の離間寸法を用紙Ｐの搬送方向の寸法に対
応させる。そして、この状態で、底板62の上面に用紙Ｐ
を積層搭載し、用紙Ｐの搬送方向の先端部の上面に両側
の爪部57，58を当接させ、この用紙Ｐを係止する。

【００２６】次いで、この給紙カセット装置33を、機器
本体11の挿入開口32からカセット挿入部31に挿入する。
すると、カセット本体41に収納された用紙Ｐは、底板62
によって押し上げられているため、記録紙繰出口の近傍
に設けられた繰出しローラ39に圧接される。

【００２７】そして、この状態で、受信動作時あるいは
コピー動作時などに、回転軸40を回転して繰出しローラ
39を回転させることにより、最上部の用紙Ｐが爪部57，
58を乗り越え、１枚ずつ分離されて用紙繰出口から用紙
通路に繰り出されるようになっている。

【００２８】そして、本実施例によれば、底板62の底板
本体部63上に積層搭載された用紙Ｐを、カセット本体62
の左側板部45と、底板62のカーソル66との間で横幅を規
制し、揃えて案内することができる。そして、用紙Ｐが
繰り出される際には、この用紙Ｐをカセット本体41の爪
部57，58により係止し、１枚ずつ分離することができ
る。

【００２９】また、用紙Ｐの右側部を規制するガイド板
を、底板62に一体に形成したカーソル66とし、用紙Ｐの
左側部を規制するガイド板を、カセット本体41に一体に
形成した左側板部45とするとともに、用紙Ｐを分離する
爪部57，58を、カセット本体41に一体形成したため、用
紙の側部を案内する別個の部材のガイド板や、用紙Ｐを
分離する別個の部材の分離爪を必要とせず、部品点数を
削減し、組み立て工数を削減して、製造コストを低減す
ることができる。

【００３０】そして、底板62および端板53は、ねじなど
を用いずにカセット本体41に取り付けることができるた
め、給紙カセット装置33の組み立てを容易にできるとと
もに、底板62の右軸板部65を右軸支部60，61のいずれか
に選択的に挿入することにより、各種の用紙Ｐのサイズ
に容易に対応することができる。

【００３１】また、カセット本体41に一体に形成した爪
部57，58は、左側に設けた第１の爪部57よりも、右側に
設けた第２の爪部58の幅方向の寸法を大きくした三角状
に形成したため、各種のサイズの用紙Ｐを用い、この用
紙Ｐに合わせて底板62の取り付け位置を変更した場合に
も、この第２の爪部58により積層収納された用紙Ｐの右
側の角部を係止することができ、用紙Ｐを分離する精度
を確保することができる。

【００３２】さらに、底板62の上面に、分離用摩擦部68
を一体に形成したため、コルクなどの別部材を用いるこ
となく、最後の１枚まで確実に繰り出すことができ、部
品点数を削減することができる。

【００３３】

【発明の効果】本発明の給紙カセット装置によれば、底
板の底板本体部上に積層搭載された用紙を、底板の底板
側ガイド部と、カセット本体のカセット側ガイド部との
間で横幅を規制し、揃えて案内することができる。そし
て、用紙が繰り出される際には、用紙はカセット本体の
爪部により係止し、１枚ずつ分離することができる。ま
た、用紙の一側部を規制する底板側ガイド部を底板に備
え、用紙の他側部を規制するカセット側ガイド部をカセ
ット本体に備えるとともに、用紙を分離する爪部をカセ
ット本体に備えたため、用紙の側部を案内する別個の部
材や、用紙を分離する別個の分離爪を必要とせず、部品
点数を削減し、組み立て工数を削減して、製造コストを
低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の給紙カセット装置の一実施例を示す分
解斜視図である。

【図２】同上給紙カセット装置の使用状態を示す説明図
である。

【図３】同上給紙カセット装置を備えたファクシミリ装
置の斜視図である。

【図４】従来の給紙カセット装置の分解斜視図である。

【符号の説明】

33 給紙カセット装置 41 カセット本体 45 カセット側ガイド部としての左側板部 57，58 爪部 62 底板 63 底板本体部 66 底板側ガイド部としてのカーソル Ｐ 用紙

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙を積層搭載する底板本体部、および
   前記用紙の紙送り方向に沿った一側部を規制する底板側
   ガイド部を備えた底板と、 これら底板および用紙を収納し、前記底板側ガイド部に
   対向して前記用紙の紙送り方向に沿った他側部を規制す
   るカセット側ガイド部、および前記用紙の搬送方向の端
   部を係止する爪部を備えたカセット本体とを具備したこ
   とを特徴とする給紙カセット装置。