JPH08127362A - 車両のエンジンルーム構造 - Google Patents

車両のエンジンルーム構造

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Publication number
JPH08127362A
JPH08127362A JP26515494A JP26515494A JPH08127362A JP H08127362 A JPH08127362 A JP H08127362A JP 26515494 A JP26515494 A JP 26515494A JP 26515494 A JP26515494 A JP 26515494A JP H08127362 A JPH08127362 A JP H08127362A
Authority
JP
Japan
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engine
strut tower
tower bar
surface portion
stopper member
Prior art date
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Pending
Application number
JP26515494A
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English (en)
Inventor
Masato Koike
真人 小池
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンとラジエータとの間隔を小さくする
ことができる車両のエンジンルーム構造を提供する。 【構成】 ストラットタワーバー21がエンジンの吸気
コレクタ27の前方に所定の間隙d1 を隔てた状態で位
置するようにした。ストラットタワーバー21が吸気コ
レクタ27の前方に位置しているため、エンジンの前方
への大きな揺れは、吸気コレクタ27とストラットタワ
ーバー21との干渉により阻止される。従って、エンジ
ンとラジエータとの間隔は小さくて済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両のエンジンルーム
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両のエンジンルーム構造として
は、例えば図8に示すようなものが知られている(実開
昭59−87351号公報参照)。
【0003】自動車のエンジンルーム1の略中央位置に
はエンジン2が設置され、その前方にはラジエータ3が
設けられている。エンジン2は図示せぬ弾性部材を介し
て車体に支持され、エンジン2の回転振動が車体になる
べく伝わらないようにされている。このような弾性支持
のため、エンジン2は走行振動や車両の軽衝突等におけ
る衝撃により前後に揺れる。特に、車両の軽衝突等の場
合はエンジン2が大きく前後に揺れる。従って、エンジ
ン2が大きく揺れた時に前方のラジエータ3に当たらな
いように、エンジン2とラジエータ3との間には十分な
隙間Sが設けられている。
【0004】また、エンジンルーム1の左右両側にはス
トラットタワー4が形成されており、この左右のストラ
ットタワー4間にはストラットタワーバー5が架設され
ている。このストラットタワーバー5はエンジン2の上
方を跨いだ状態で設けられており、このストラットタワ
ーバー5によりエンジンルーム1全体の剛性が高められ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、エンジン2とラジエータ3
との間に十分な間隔Sを確保する必要があるため、その
分、エンジンルーム1の大型化を招くことになる。エン
ジンルーム1が大型化すると、車体全体のサイズが大き
くなったり、或いは車室内スペースを圧迫することにな
るため好ましくない。
【0006】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、エンジンとラジエータとの間隔
を小さくすることができる車両のエンジンルーム構造を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ストラットタワーバーがエンジンの吸気コレクタの前方
に所定の間隙を隔てた状態で位置している。
【0008】請求項2記載の発明は、ストラットタワー
バーの少なくとも吸気コレクタに対応する部分が、垂直
面部と、該垂直面部の上端から後向きに形成した水平面
部とから成る断面L形で、前記垂直面部が吸気コレクタ
の前方に所定の間隙を隔てた状態で位置し、前記水平面
部が吸気コレクタの上方に所定の間隙を隔てた状態で位
置している。
【0009】請求項3記載の発明は、エンジン上部に、
ストラットタワーバーの前方に所定の間隙を隔てた状態
で位置する第1ストッパ部材が取付けられている。
【0010】請求項4記載の発明は、エンジン上部に、
ストラットタワーバーの後方に所定の間隙を隔てた状態
で位置する第2ストッパ部材が取付けられている。
【0011】請求項5記載の発明は、第2ストッパ部材
の上端部を後向きに曲折形成し、該上端部の上方に水平
面部が所定の間隙を隔てた状態で位置している。
【0012】請求項6記載の発明は、第1ストッパ部材
及び/又は第2ストッパ部材に吊下孔が形成され且つス
トラットタワーバーの吊下孔よりも高い位置に支持孔が
形成されており、第1ストッパ部材及び/又は第2スト
ッパ部材をエンジンごと持ち上げることにより合致させ
た吊下孔と支持孔に、ピン部材を挿入してエンジンの持
ち上げ状態を維持できるようになっている。
【0013】請求項7記載の発明は、エンジンへ至る燃
料配管の一部をストラットタワーバーの垂直面部の下方
に通し、且つ垂直面部後方で且つ垂直面部の下端よりも
上側位置にオルタネータのハーネスを配索した。
【0014】請求項8記載の発明は、ストラットタワー
バーの垂直面部後面及び/又は水平面部下面の吸気コレ
クタに対応する部分にラバー部材を設けた。
【0015】請求項9記載の発明は、ストラットタワー
バーの垂直面部後面及び/又は水平面部下面の第2スト
ッパ部材に対応する部分にラバー部材を設けた。
【0016】請求項10記載の発明は、ストラットタワ
ーバーの垂直面部後面の、吸気コレクタに対応する部分
に設けられたラバー部材と、第2ストッパ部材に対応す
る部分に設けられたラバー部材とを一体品にした。
【0017】請求項11記載の発明は、ストラットタワ
ーバーの水平面部下面の、吸気コレクタに対応する部分
に設けられたラバー部材と、第2ストッパ部材に対応す
る部分に設けられたラバー部材とを一体品にした。
【0018】請求項12記載の発明は、ストラットタワ
ーバーの垂直面部前面の第1ストッパ部材に対応する部
分にラバー部材を設けた。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明によれば、ストラットタワ
ーバーが吸気コレクタの前方に所定の間隙を隔てた状態
で位置しているため、エンジンの前方への大きな揺れ
は、吸気コレクタとストラットタワーバーとの干渉によ
り阻止される。従って、エンジンとラジエータとの間隔
は小さくて済む。
【0020】請求項2記載の発明によれば、エンジンの
前方及び上方への大きな揺れは、吸気コレクタとストラ
ットタワーバーの垂直面部及び水平面部との干渉により
阻止される。従って、エンジンとラジエータとの間隔だ
けでなく、エンジンとエンジンフードとの間隔も小さく
することができる。
【0021】請求項3記載の発明によれば、エンジンの
後方への大きな揺れは、第1ストッパ部材とストラット
タワーバーとの干渉により阻止される。従って、エンジ
ンとエンジンルーム後壁との間隔を小さくすることがで
きる。
【0022】請求項4記載の発明によれば、エンジンの
前方への大きな揺れは、吸気コレクタとストラットタワ
ーバーとの干渉だけでなく、第2ストッパ部材とストラ
ットタワーバーとの干渉によっても阻止される。従っ
て、エンジンが強い力で前方へ揺れようとしても、それ
を確実に阻止できる。
【0023】請求項5記載の発明によれば、エンジンの
上方への大きな揺れは、吸気コレクタとストラットタワ
ーバーとの干渉だけでなく、第2ストッパ部材の上端部
とストラットタワーバーとの干渉によっても阻止され
る。従って、エンジンが強い力で上方へ揺れようとして
も、それを確実に阻止できる。
【0024】請求項6記載の発明によれば、第1ストッ
パ部材及び/又は第2ストッパ部材をエンジンごと持ち
上げて合致させた吊下孔と支持孔に、ピン部材を挿入し
てエンジンの持ち上げ状態を維持できるようになってい
るため、エンジン下部の諸部品の脱着作業を容易に行え
る。
【0025】請求項7記載の発明によれば、燃料配管の
一部をストラットタワーバーの垂直面部の下方に通して
いるため、この部分は垂直面部の下端よりも上側に位置
することはない。一方、高電流が流れるオルタネータの
ハーネスは垂直面部の下端よりも上側に配索されている
ため、仮に燃料配管が何らかの原因により上方へ持ち上
げられるようなことがあっても、燃料配管がハーネスに
直接干渉することはない。
【0026】請求項8記載の発明によれば、ストラット
タワーバーの垂直面部後面及び/又は水平面部下面の吸
気コレクタに対応する部分にラバー部材を設けたので、
ストラットタワーバーに吸気コレクタが当たった際の衝
撃を吸収できる。
【0027】請求項9記載の発明によれば、ストラット
タワーバーの垂直面部後面及び/又は水平面部下面の第
2ストッパ部材に対応する部分にラバー部材を設けたの
で、ストラットタワーバーに第2ストッパ部材が当たっ
た際の衝撃を吸収できる。
【0028】請求項10記載の発明によれば、ストラッ
トタワーバーの垂直面部後面に一体品のラバー部材を設
けるだけで、吸気コレクタに対するラバー部材と第2ス
トッパ部材に対するラバー部材の両方を一度に形成でき
るため、吸気コレクタ前面と第2ストッパ部材前面にそ
れぞれ別々のラバー部材を取付ける場合に比べて、作業
性の面で有利である。
【0029】請求項11記載の発明によれば、ストラッ
トタワーバーの水平面部下面に一体品のラバー部材を設
けるだけで、吸気コレクタに対するラバー部材と第2ス
トッパ部材に対するラバー部材の両方を一度に形成でき
るため、吸気コレクタ上面と第2ストッパ部材上端部の
上面にそれぞれ別々のラバー部材を取付ける場合に比べ
て、作業性の面で有利である。
【0030】請求項12記載の発明によれば、ストラッ
トタワーバーの垂直面部前面の第1ストッパ部材に対応
する部分にラバー部材を設けたので、ストラットタワー
バーに第1ストッパ部材が当たった際の衝撃を吸収でき
る。
【0031】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1〜図7
に基づいて説明する。エンジンルーム6の上部はエンジ
ンフード7にて覆われており、該エンジンルーム6の下
部には構造材としてのフロントサイドメンバ8が左右両
側に配されている。また、このフロントサイドメンバ8
の前端にはファーストクロスメンバ9が設けられてい
る。フロントサイドメンバ8の下部にはフレーム材をH
形に組み合わせたサスペンションメンバ10が取付けら
れている。11はエンジンで、前記サスペンションメン
バ10に備えられた左右一対のエンジンマウント12に
より弾性支持されている(図2参照)。エンジン11の
前方には所定の間隔S1 を隔ててファン13付きのラジ
エータ14が配置されている。このエンジン11の前側
における間隔S1 と、エンジン11から後方のダッシュ
パネル(エンジンルーム後壁)15に至る間隔S2 は、
互いに従来よりも小さく設定されている。従って、その
分エンジンルーム6全体の前後サイズYが小さくなり、
車室内スペースの拡大が図られている。尚、間隔S1
2 をこのように小さくできる理由は後述する。
【0032】エンジン11の下部にはステアリングラッ
ク16が車幅方向に沿って配されている。このステアリ
ングラック16はサスペンションメンバ10の横部材1
0aにブラケット17を介して取付けられた状態となっ
ており(図3参照)、該ステアリングラック16の一部
にはステアリング18にて操作されるギアボックス19
が係合されている。
【0033】エンジンルーム6の左右両側にはストラッ
トタワー20が形成されており、このストラットタワー
20の上部間にはストラットタワーバー21が架設され
ている。このストラットタワーバー21の中央部21a
は車幅方向で直線的に形成され、ストラットタワー20
へ取付けられる左右両端部21bよりも若干前側に位置
している。そして、このストラットタワーバー21の左
右両端部21b以外の部分は、上下方向に沿う垂直面部
22と、該垂直面部22の上端から後向きに形成した水
平面部23とから成った断面L形をしている。このスト
ラットタワーバー21の中央部21aにおける垂直面部
22の前面及び後面、並びに水平面部23の下面にはそ
れぞれ車幅方向に沿うラバー部材24、25、26が設
けられている。
【0034】この実施例のエンジン11はV形6気筒式
のもので、エンジン11の左右のシリンダの間の上方位
置には吸気コレクタ27が取付けられている。この吸気
コレクタ27と前記ストラットタワーバー21の垂直面
部22及び水平面部23とは前後方向、上下方向におい
て互いに所定の間隙d1 、d2 だけ隔てた位置関係とな
っている(図5参照)。また、吸気コレクタ27に連設
された図示せぬインテークマニホールド(図示省略)の
シリンダヘッド側にはインジェクタ(図示省略)が設け
られている。インジェクタは燃料ギャラリ(図示省略)
につながれており、このギャラリに燃料フィードパイプ
(燃料配管)28が接続されている。燃料リターンパイ
プ(燃料配管)29はこの燃料フィードパイプ28にほ
ぼ沿った経路で配されている。車体後方に設置された図
示せぬ燃料タンクからエンジンルーム6側へ延びている
前記燃料フィードパイプ28と燃料リターンパイプ29
は、いったんストラットタワーバー21よりも前方へ導
いた後に後方へ戻し、ストラットタワーバー21の下側
に通してから状態にしてから吸気コレクタ27側へ導い
ている。従って、燃料フィードパイプ28と燃料リター
ンパイプ29のα部及びβ部はそれぞれ略前後方向に沿
った状態でストラットタワーバー21の下側に位置する
こととなる。
【0035】燃料フィードパイプ28からフィルタ30
を通過して送られてきた燃料は前記インジェクタからエ
ンジン11に供給され、余分な燃料は燃料リターンパイ
プ29を介して図外の燃料タンクに戻される。各シリン
ダで燃焼した後の排ガスは図示せぬエキゾーストマニホ
ールドを介して触媒31へ導かれる。
【0036】尚、右側のストラットタワー20における
前側の棚部にはバッテリ32が設置されている。このバ
ッテリ32にはエンジン11の上部に取付けられたオル
タネータ(発電機)33からのハーネス34が接続され
ている。このハーネス34はオルタネータ33からいっ
たん上方へ立ち上がり、ストラットタワーバー21の垂
直面部22の後方で且つ垂直面部22の下端よりも上側
位置を通ってバッテリ32へ配索されている。また、エ
ンジン11と左側の触媒31との間にはスタータモータ
35も取付けられている。
【0037】そして、前記エンジン11の左右のシリン
ダの互いに向かい合う斜面には各々ベース部36が取付
けられており、該ベース部36の上部には両ベース部3
6を連結した状態の第1ストッパ部材37と、各ベース
部36にそれぞれ別々に取付けられた状態の第2ストッ
パ部材38とが取付けられている。第1ストッパ部材3
7はストラットタワーバー21の垂直面部22の前方に
位置しており、該垂直面部22と所定の間隙d3 を隔て
た状態となっている(図5参照)。第2ストッパ部材3
8は上端部38aをそれぞれ後向きに曲折した形状で、
ストラットタワーバー21の垂直面部22の後方に位置
している。そして、第2ストッパ部材38自体は垂直面
部22と所定の間隙d4 (=d1 )を隔て、上端部38
aは水平面部23と所定の間隙d5 (=d2 )を隔てた
状態なっている(図7参照)。前記ラバー部材25、2
6のうち、中央寄りの吸気コレクタ27に対応する部分
は吸気コレクタ27用で、両端部分は第2ストッパ部材
38用として利用されている。
【0038】また、第1ストッパ部材37の左右両側に
は吊下孔39が各々形成されており、ストラットタワー
バー21の垂直面部22の前記吊下孔39よりも若干高
い位置にはラバー部材24、25も貫通する支持孔40
が形成されている。この吊下孔39と支持孔40とは、
第1ストッパ部材37をエンジン11ごと持ち上げた際
に合致し得る位置関係にあり、且つ合致させた吊下孔3
9と支持孔40に、ピン部材41を挿入してエンジン1
1の持ち上げ状態を維持できるようになっている(図6
参照)。
【0039】本実施例のエンジンルーム6の構造は以上
のようになっているため、次に説明するような種々の優
位点がある。
【0040】この実施例によれば、ストラットタワーバ
ー21の垂直面部22が吸気コレクタ27及び第2スト
ッパ部材38の前方に各々所定の間隙d1 、d4 を隔て
た状態で位置しているため、車両の前面軽衝突等によ
り、エンジン11が前側へ大きく揺れようとしても、前
記吸気コレクタ27及び第2ストッパ部材38がそれぞ
れストラットタワーバー21の垂直面部22に当たり、
それ以上前方へ移動することができない。従って、エン
ジン11がラジエータ14に当たるおそれがないため、
エンジン11とラジエータ14との間隔S2 を前述のよ
うに十分小さくすることができた。また、吸気コレクタ
27だけでなく、第2ストッパ部材38もストラットタ
ワーバー21の垂直面部22に当たるので、エンジン1
1が大きな慣性力で前側へ揺れようとしても、その慣性
力を確実に受け止めることができるし、吸気コレクタ2
7の破損も回避できる。
【0041】また、車両が後方からの軽衝突を受けて、
エンジン11が後方へ大きく揺れようとしても、第1ス
トッパ部材37が垂直面部22に当たるため阻止され
る。従って、エンジン11と後方のダッシュパネル15
との間隔S2 も前述のように小さくすることができた。
【0042】更に、ストラットタワーバー21の水平面
部23が吸気コレクタ27及び第2ストッパ部材38の
上方にも所定の間隙d2 、d5 を隔てた状態で位置して
いるため、凹凸路を走行する際に、エンジン11が上方
へ大きくはね上がろうとしても、前記吸気コレクタ27
の上面及び第2ストッパ部材38の上端部38aがそれ
ぞれ水平面部23に干渉して、それ以上は上方へはね上
がることがない。従って、エンジン11が上方のエンジ
ンフード7と当たるおそれがないため、エンジン11と
エンジンフード7との間隔S3 も小さく設定でき、エン
ジンフード7のスラントノーズ化が図り易くなる(図3
参照)。
【0043】そして、ストラットタワーバー21の中央
部21aにおける垂直面部22の前後面と水平面部23
の下面に、該中央部21aの全長にわたるラバー部材2
4、25、26がそれぞれ設けられているため、ストラ
ットタワー20に吸気コレクタ27や第1・第2ストッ
パ部材37、38が当たった際の衝撃をこのラバー部材
24、25、26により吸収することができる。従っ
て、衝突する互いの部材の変形を防止することができ
る。特に、ラバー部材25、26がストラットタワーバ
ー21の中央部21aの全長にわたって設けられている
ということは、このラバー部材25、26の取付作業性
の面からも有利である。すなわち、仮に「ラバー部材」
を吸気コレクタ27や第1・第2ストッパ部材37、3
8側に設けようとすると、小さいサイズの「ラバー部
材」を多数用意して、それぞれを吸気コレクタ27の前
面や上面、或いは第2ストッパ部材38の前面や上面に
貼る作業を行わなけばならず、作業性の面で大変に不利
となる。しかし、この実施例のようにストラットタワー
バー21側に設けるようにすれば、長いサイズのラバー
部材25、26を用意して、それを貼るだけで済むた
め、作業的に大変有利である。
【0044】また、この実施例では、第1ストッパ部材
37をエンジン11ごと持ち上げることにより合致させ
た吊下孔39と支持孔40にピン部材41を挿入するこ
とにより、エンジン11の安定した持ち上げ状態が得ら
れる。従って、ステアリングラック16やスタータモー
タ35の脱着作業が容易に行える。すなわち、エンジン
11を支持孔40の位置まで持ち上げると、ステアリン
グラック16とエンジン11下部のオイルパン42の隙
間S4 が拡大するため(図3参照)、この隙間S4 を利
用してステアリングラック16の脱着を容易に行える。
また、エンジン11と触媒31との間に設けられている
スタータモータ35の脱着を行う場合は、該スタータモ
ータ35をいったん前方へ移動させ、その後にスタータ
モータ35の後端を下げるように傾けて、ステアリング
ラック16と触媒31との隙間S 5 から抜き取るように
するが(図3参照)、この場合も、エンジン11を持ち
上げてこの隙間S5 が拡大されると、作業が行い易くな
る。従来は専用のリフト装置のワイヤでエンジン11を
吊り上げる作業方法が採用されていたため、作業が面倒
で、エンジン11の持ち上げ状態も不安定であった。
【0045】そして、この実施例では、図1に示すよう
に、燃料フィードパイプ28と燃料リターンパイプ29
の一部(α部、β部)をストラットタワーバー21の下
側に通したため、この燃料フィードパイプ28と燃料リ
ターンパイプ29が垂直面部22の下端よりも上側に位
置することはない。従って、車両衝突その他の理由によ
り燃料フィードパイプ28や燃料リターンパイプ29が
上側へ持ち上げられても、燃料フィードパイプ28と燃
料リターンパイプ29が、垂直面部22の下端よりも上
側に位置するハーネス34と干渉することはない。
【0046】尚、以上の説明では、第1ストッパ部材3
7のみに吊下孔39を形成した例を示したが、第2スト
ッパ部材38のみに設けても良い。また、この実施例で
は吊下孔39を第1ストッパ部材37の第2ストッパ部
材38とは前後方向で重ならない位置に設けたが、互い
に重なり合う位置の第1ストッパ部材37と第2ストッ
パ部材38の両方に対応する吊下孔39をそれぞれ設け
てもよい。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ストラッ
トタワーバーが吸気コレクタの前方に所定の間隙を隔て
た状態で位置しているため、エンジンの前方への大きな
揺れは、吸気コレクタとストラットタワーバーとの干渉
により阻止される。従って、エンジンとラジエータとの
間隔は小さくて済む。
【0048】請求項2記載の発明によれば、エンジンの
前方及び上方への大きな揺れは、吸気コレクタとストラ
ットタワーバーの垂直面部及び水平面部との干渉により
阻止される。従って、エンジンとラジエータとの間隔だ
けでなく、エンジンとエンジンフードとの間隔も小さく
することができる。
【0049】請求項3記載の発明によれば、エンジンの
後方への大きな揺れは、第1ストッパ部材とストラット
タワーバーとの干渉により阻止される。従って、エンジ
ンとエンジンルーム後壁との間隔を小さくすることがで
きる。
【0050】請求項4記載の発明によれば、エンジンの
前方への大きな揺れは、吸気コレクタとストラットタワ
ーバーとの干渉だけでなく、第2ストッパ部材とストラ
ットタワーバーとの干渉によっても阻止される。従っ
て、エンジンが強い力で前方へ揺れようとしても、それ
を確実に阻止できる。
【0051】請求項5記載の発明によれば、エンジンの
上方への大きな揺れは、吸気コレクタとストラットタワ
ーバーとの干渉だけでなく、第2ストッパ部材の上端部
とストラットタワーバーとの干渉によっても阻止され
る。従って、エンジンが強い力で上方へ揺れようとして
も、それを確実に阻止できる。
【0052】請求項6記載の発明によれば、第1ストッ
パ部材及び/又は第2ストッパ部材をエンジンごと持ち
上げて合致させた吊下孔と支持孔に、ピン部材を挿入し
てエンジンの持ち上げ状態を維持できるようになってい
るため、エンジン下部の諸部品の脱着作業を容易に行え
る。
【0053】請求項7記載の発明によれば、燃料配管の
一部をストラットタワーバーの垂直面部の下方に通して
いるため、この部分は垂直面部の下端よりも上側に位置
することはない。一方、高電流が流れるオルタネータの
ハーネスは垂直面部の下端よりも上側に配索されている
ため、仮に燃料配管が何らかの原因により上方へ持ち上
げられるようなことがあっても、燃料配管がハーネスに
直接干渉することはない。
【0054】請求項8記載の発明によれば、ストラット
タワーバーの垂直面部後面及び/又は水平面部下面の吸
気コレクタに対応する部分にラバー部材を設けたので、
ストラットタワーバーに吸気コレクタが当たった際の衝
撃を吸収できる。
【0055】請求項9記載の発明によれば、ストラット
タワーバーの垂直面部後面及び/又は水平面部下面の第
2ストッパ部材に対応する部分にラバー部材を設けたの
で、ストラットタワーバーに第2ストッパ部材が当たっ
た際の衝撃を吸収できる。
【0056】請求項10記載の発明によれば、ストラッ
トタワーバーの垂直面部後面に一体品のラバー部材を設
けるだけで、吸気コレクタに対するラバー部材と第2ス
トッパ部材に対するラバー部材の両方を一度に形成でき
るため、吸気コレクタ前面と第2ストッパ部材前面にそ
れぞれ別々のラバー部材を取付ける場合に比べて、作業
性の面で有利である。
【0057】請求項11記載の発明によれば、ストラッ
トタワーバーの水平面部下面に一体品のラバー部材を設
けるだけで、吸気コレクタに対するラバー部材と第2ス
トッパ部材に対するラバー部材の両方を一度に形成でき
るため、吸気コレクタ上面と第2ストッパ部材上端部の
上面にそれぞれ別々のラバー部材を取付ける場合に比べ
て、作業性の面で有利である。
【0058】請求項12記載の発明によれば、ストラッ
トタワーバーの垂直面部前面の第1ストッパ部材に対応
する部分にラバー部材を設けたので、ストラットタワー
バーに第1ストッパ部材が当たった際の衝撃を吸収でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る車両のエンジンルー
ム構造を示す平面図である。
【図2】図1中矢示DA方向から見た正面図である。
【図3】図1中矢示DB方向から見た一部断面の側面図
である。
【図4】ストラットタワーバーと第1・第2ストッパ部
材を示す斜視図である。
【図5】図2中矢示SA−SA線に沿う断面図である。
【図6】エンジンを持ち上げた状態を示す図5相当の断
面図である。
【図7】図2中矢示SB−SB線に沿う断面図である。
【図8】従来の車両のエンジンルーム構造を示す斜視図
である。
【符号の説明】
6 エンジンルーム 7 エンジンフード 8 ダッシュパネル(エンジンルーム後壁) 11 エンジン 20 ストラットタワー 21 ストラットタワーバー 22 垂直面部 23 水平面部 24、25、26 ラバー部材 27 吸気コレクタ 28 燃料フィードパイプ(燃料配管) 29 燃料リターンパイプ(燃料配管) 33 オルタネータ 34 ハーネス 37 第1ストッパ部材 38 第2ストッパ部材 39 吊下孔 40 支持孔 41 ピン部材

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンルーム内に配されたエンジンの
    上部に吸気コレクタが取付けられ、エンジンルームの左
    右両側に形成されたストラットタワー間にストラットタ
    ワーバーが架設されている車両のエンジンルーム構造に
    おいて、 前記ストラットタワーバーが吸気コレクタの前方に所定
    の間隙を隔てた状態で位置していることを特徴とする車
    両のエンジンルーム構造。
  2. 【請求項2】 ストラットタワーバーの少なくとも吸気
    コレクタに対応する部分が、垂直面部と、該垂直面部の
    上端から後向きに形成した水平面部とから成る断面L形
    で、前記垂直面部が吸気コレクタの前方に所定の間隙を
    隔てた状態で位置し、前記水平面部が吸気コレクタの上
    方に所定の間隙を隔てた状態で位置している請求項1記
    載の車両のエンジンルーム構造。
  3. 【請求項3】 エンジン上部に、ストラットタワーバー
    の前方に所定の間隙を隔てた状態で位置する第1ストッ
    パ部材が取付けられている請求項1又は請求項2記載の
    車両のエンジンルーム構造。
  4. 【請求項4】 エンジン上部に、ストラットタワーバー
    の後方に所定の間隙を隔てた状態で位置する第2ストッ
    パ部材が取付けられている請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の車両のエンジンルーム構造。
  5. 【請求項5】 第2ストッパ部材の上端部を後向きに曲
    折形成し、該上端部の上方に水平面部が所定の間隙を隔
    てた状態で位置している請求項4記載の車両のエンジン
    ルーム構造。
  6. 【請求項6】 第1ストッパ部材及び/又は第2ストッ
    パ部材に吊下孔が形成され且つストラットタワーバーの
    吊下孔よりも高い位置に支持孔が形成されており、第1
    ストッパ部材及び/又は第2ストッパ部材をエンジンご
    と持ち上げることにより合致させた吊下孔と支持孔に、
    ピン部材を挿入してエンジンの持ち上げ状態を維持でき
    るようになっている請求項3〜5のいずれか1項に記載
    の車両のエンジンルーム構造。
  7. 【請求項7】 エンジンへ至る燃料配管の一部をストラ
    ットタワーバーの垂直面部の下方に通し、且つ垂直面部
    後方で且つ垂直面部の下端よりも上側位置にオルタネー
    タのハーネスを配索した請求項2〜6のいずれか1項に
    記載の車両のエンジンルーム構造。
  8. 【請求項8】 ストラットタワーバーの垂直面部後面及
    び/又は水平面部下面の吸気コレクタに対応する部分に
    ラバー部材を設けた請求項2〜7のいずれか1項に記載
    の車両のエンジンルーム構造。
  9. 【請求項9】 ストラットタワーバーの垂直面部後面及
    び/又は水平面部下面の第2ストッパ部材に対応する部
    分にラバー部材を設けた請求項4〜8のいずれか1項に
    記載の車両のエンジンルーム構造。
  10. 【請求項10】 ストラットタワーバーの垂直面部後面
    の、吸気コレクタに対応する部分に設けられたラバー部
    材と、第2ストッパ部材に対応する部分に設けられたラ
    バー部材とが一体品である請求項9記載の車両のエンジ
    ンルーム構造。
  11. 【請求項11】 ストラットタワーバーの水平面部下面
    の、吸気コレクタに対応する部分に設けられたラバー部
    材と、第2ストッパ部材に対応する部分に設けられたラ
    バー部材とが一体品である請求項9又は請求項10記載
    の車両のエンジンルーム構造。
  12. 【請求項12】 ストラットタワーバーの垂直面部前面
    の第1ストッパ部材に対応する部分にラバー部材を設け
    た請求項3〜11のいずれか1項に記載の車両のエンジ
    ンルーム構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004175316A (ja) * 2002-11-29 2004-06-24 Nissan Motor Co Ltd エンジン取付部構造

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JP2004175316A (ja) * 2002-11-29 2004-06-24 Nissan Motor Co Ltd エンジン取付部構造

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