JP3464113B2 - 自動車エンジンの吸気装置 - Google Patents
自動車エンジンの吸気装置Info
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- JP3464113B2 JP3464113B2 JP5299697A JP5299697A JP3464113B2 JP 3464113 B2 JP3464113 B2 JP 3464113B2 JP 5299697 A JP5299697 A JP 5299697A JP 5299697 A JP5299697 A JP 5299697A JP 3464113 B2 JP3464113 B2 JP 3464113B2
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- intake manifold
- engine
- throttle body
- engine body
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2225/00—Synthetic polymers, e.g. plastics; Rubber
- F05C2225/08—Thermoplastics
Landscapes
- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車エンジンの
吸気装置に関し、特にクランク軸芯を車幅方向に向け、
吸気装置をエンジン本体の車体前後方向一側方に配置し
た横置きエンジンにおける吸気装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来の自動車エンジンの吸気装置として
は、例えば実開平1−141360号公報に開示されて
いるように、エンジン本体のクランク軸芯と平行に延び
る集合部から下方に複数の略L字状の分岐管を延出して
成る吸気マニホールドを金属鋳造品にて構成し、集合部
の一端にスロットルボディを接続するとともに分岐管の
先端を各吸気ポートに接続したものが知られている。ま
た、この吸気マニホールドは適当な分岐管の屈曲部とエ
ンジン本体とをブラケットで連結することにより支持さ
れ、各インジェクタに燃料を供給するデリバリパイプは
吸気マニホールドの分岐管先端部の上部位置に配設され
ている。 【0003】一方、吸気マニホールドの軽量化・低廉化
を図るために合成樹脂にて構成したものが提案されてい
る。その一例として、図7に示すように、エンジン本体
41の後方に軸芯を略上下方向に向けてスロットルボデ
ィ42を配置し、その下端接合部に側面視α字状の吸気
マニホールド43を接合したものが考えられる。その吸
気マニホールド43は、スロットルボディ42との接合
部から下側に湾曲しながら車体後方に向けて大きく突出
させた導入管部44の上部に集合管部45を設け、この
集合管部45から各分岐管46を分岐させ、吸気ポート
47に接続するように構成されており、平面視で中央部
の一対の分岐管46、46の間にスロットルボディ42
と吸気マニホールド44の接合部が位置するように構成
されている。そして、その吸気マニホールド43の下端
部がステー48にてエンジン本体41に連結されて支持
されている。また、デリバリパイプ49は、エンジン本
体41とスロットルボディ42の間に配置されている。
50は吸気ポート47に燃料を噴射するように配置され
たインジェクタであり、その基端50aがデリバリパイ
プ49に接続されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
開示された従来例では、集合部とエンジン本体の間に配
設されたデリバリパイプが、金属製で強度が高くかつブ
ラケットにて支持された吸気マニホールドにて保護され
ており、自動車の衝突時などにもデリバリパイプが損傷
を受ける恐れは少ないが、衝撃荷重が直接エンジン本体
に作用し、エンジン本体が後方の車室に向けて移動する
恐れがあるという問題があった。 【0005】また、図7の構成では、自動車の衝突時な
どに前方から衝撃を受けた場合に、合成樹脂製の吸気マ
ニホールド43は強度が金属製のものに比して低いため
に容易に破損し、スロットルボディ42が移動してデリ
バリパイプ49に当たり、デリバリパイプ49を損傷す
る恐れがあるという問題があった。 【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、衝突
時のスロットルボディの移動を抑制し、デリバリパイプ
の損傷を防止できる自動車エンジンの吸気装置を提供す
ることを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、エンジン本体
をそのクランク軸芯を車幅方向に向けて搭載し、スロッ
トルボディから吸気マニホールドを介して吸気ポートに
吸気を供給する吸気装置をエンジン本体の車体前後方向
一側方に配設し、スロットルボディとエンジン本体の間
にデリバリパイプを配設した自動車エンジンの吸気装置
において、吸気マニホールドを、合成樹脂にて構成する
とともにスロットルボディとの結合部から下側に湾曲し
ながらエンジン本体から離れる方向に大きく突出したの
ち上側で分岐され、各分岐管が吸気ポートに接続される
側面視α字状に構成し、かつスロットルボディと吸気マ
ニホールドの結合部をエンジン本体に剛性支持したもの
であり、合成樹脂製の吸気マニホールドにて軽量化と低
廉化を図ることができ、かつスロットルボディと吸気マ
ニホールドの結合部が剛性支持されているので衝突時に
スロットルボディが移動してデリバリパイプが破損する
のを確実に抑制することができ、しかも剛性支持された
スロットルボディと吸気マニホールドの結合部からエン
ジン本体から離れる方向に合成樹脂製の吸気マニホール
ドが突出しているので、衝突時にエンジン本体が移動し
て車室前壁と衝突する前に、先に合成樹脂製の吸気マニ
ホールドの突出部分が破損して衝突エネルギーが効果的
に吸収され、したがってスロットルボディに作用する衝
撃荷重を抑制できてデリバリパイプの損傷を一層確実に
防止できるとともに、エンジン本体の後方への移動によ
り車室側が破損する恐れを無くすことができる。 【0008】 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の自動車エンジンの
吸気装置の一実施形態を図1〜図6を参照して説明す
る。 【0010】図1〜図3において、1はクランク軸が車
幅方向に沿って車体に搭載されたエンジン本体、2はそ
の後部に配設された吸気装置である。3はエンジン本体
1のシリンダヘッド、4はシリンダヘッドカバーであ
る。5はシリンダヘッド3の後側面に開口するように各
気筒毎に形成された吸気ポート、6は吸気ポート5内に
燃料を噴射供給するインジェクタである。7はシリンダ
ヘッド3の後側面の後方上部に沿って配設され、適当箇
所がシリンダヘッド3に固定されたデリバリパイプであ
り、インジェクタ6の基部6aが接続されて各イジェク
タ6に燃料を供給するように構成されている。 【0011】吸気装置2は、エアクリーナ(図示せず)
とスロットルボディ8と合成樹脂製の吸気マニホールド
9にて構成されている。スロットルボディ8はシリンダ
ヘッド3の後方の気筒配列方向の略中央部にその軸芯を
略上下方向に向けかつ下部が後方に上部が前方に位置す
るように前後方向に傾斜させて配設され、その上端部に
エアクリーナとの接続口部10が形成され、下端部に吸
気マニホールド9の入口部15が挿入接続される接続受
口部11が形成されている。38は入口部15と接続受
口部11の間に介装されたシール用Oリングである。こ
の接続受口部11の後部両側位置に、スロットルボディ
8の下端面から上部まで貫通する一対の締結ボルト穴1
2が形成されるとともに接続受口部11の前部中央に取
付ボス13が突設されて締結ボルト穴14が形成されて
いる。 【0012】吸気マニホールド9は、側面から見た全体
形状がα字状であり、スロットルボディ8下端部の接続
受口部11に挿入接続される上端の入口部15から流入
管部16が下側に湾曲しながら車体後方に向けて大きく
突出した後上部の集合管部17に接続され、かつ図3、
図4に示すように、集合管部17から入口部15乃至ス
ロットルボディ8を取り囲むように大きく両側に分岐さ
れるとともにそれぞれ2つに分岐されて4つの分岐管1
8に分岐され、これら分岐管18がそれぞれシリンダヘ
ッド3の後側面の吸気ポート5の開口に向けて延出さ
れ、その先端に設けられた共通の接合フランジ19にて
シリンダヘッド3の後側面に接合されている。 【0013】この吸気マニホールド9の入口部15直下
の両側とそれに隣接する分岐管18との間に取付フラン
ジ20が形成され、この取付フランジ20に締結ボルト
穴12及び14に対応位置させて取付ボス21が設けら
れて取付ボルト穴22が形成されている。 【0014】取付フランジ20の下面には、図1〜図3
及び図5に示す第1のブラケット23のU字状の接合部
24が当接されている。第1のブラケット23はその接
合部24から斜め下方前方に向けて延出され、その前端
部にシリンダヘッド3の後側面に当接する取付面25が
形成されている。取付面25には取付ボルト穴26が形
成され、この取付ボルト穴26に通した取付ボルト27
がシリンダヘッド3に締結されて第1のブラケット23
がシリンダヘッド3に取付固定されている。接合部24
には取付フランジ20の各取付ボルト穴22に対応位置
させて貫通穴が形成され、その下面にナット28が固着
されている。そして、スロットルボディ8の一対の締結
ボルト穴12、及び取付ボルト穴22を貫通させた締結
ボルト29をナット28に螺合させて締結することによ
り、締結ボルト29にてスロットルボディ8と吸気マニ
ホールド9が第1のブラケット23の接合部24に締結
固定されている。 【0015】また、スロットルボディ8の取付ボス13
の上面には、図1〜図3及び図6に示す第2のブラケッ
ト30の接合部31が当接されている。第2のブラケッ
ト30はその接合部31から斜め上方前方に向けて延出
され、その前端部にシリンダヘッド3の上面に当接する
取付面32が形成されている。取付面32には取付ボル
ト穴33が形成され、この取付ボルト穴33に通した取
付ボルト34がシリンダヘッド3に締結されて第2のブ
ラケット30がシリンダヘッド3に取付固定されてい
る。接合部31には締結ボルト穴14に対応位置させて
貫通穴35が形成され、締結ボルト36が貫通穴35、
締結ボルト穴14、及び取付ボルト穴22を貫通して第
1のブラケット23のナット28に締結され、第1と第
2のブラケット23、30にてスロットルボディ8の取
付ボス13と吸気マニホールド9の取付フランジ20が
挟持されている。 【0016】かくして、スロットルボディ8と吸気マニ
ホールド9の結合部が、側面視でエンジン本体側に向け
てハ字状に広がるように配設された第1と第2ブラケッ
ト23、30にてシリンダヘッド3に連結固定されてい
る。また、吸気マニホールド9の流入管部16の下端部
がステー37にてエンジン本体1のシリンダブロック
(図示せず)に連結支持されている。 【0017】以上の構成においては、合成樹脂製の吸気
マニホールド9を用いているのでその軽量化と低廉化を
図ることができるとともに、吸気マニホールド9が側面
視略α字状であるため、コンパクトな配置構成でありな
がら鋭く屈曲することなく充分な長さの吸気通路を確保
できて高い吸気性能を確保することができる。 【0018】また、スロットルボディ8と吸気マニホー
ルド9の結合部がハ字状に広がるように配設された第1
と第2のブラケット23、30にて高い剛性を持って支
持されているため、車体の正面衝突によりエンジン本体
1が後方に移動してスロットルボディ8に周囲の機器又
は車室前壁が衝突してもスロットルボディ8の移動によ
ってデリバリパイプ7が損傷するのを防止することがで
きる。 【0019】更に、剛性支持されたスロットルボディ8
と吸気マニホールド9の結合部から後方に合成樹脂製の
吸気マニホールド9の流入管部16が延出されてその後
端部に集合管部17が位置し、かつこの集合管部17か
ら延出された分岐管18の先端がシリンダヘッド3に接
合されているので、衝突時にエンジン本体1及びそれに
剛結合されたスロットルボディ8が後方移動して車室前
壁や周辺機器に衝突する際には、その前に合成樹脂製の
吸気マニホールド9の集合管部17に先に衝撃荷重が作
用して吸気マニホールド9が破損することになり、その
破壊エネルギーによって衝突エネルギーが効果的に吸収
される。従って、衝突時のエンジン本体1の後方移動に
よりスロットルボディ8が受ける衝撃荷重を抑制するこ
とができ、デリバリパイプ7の損傷をさらに確実に防止
できるとともに、エンジン本体1の後方移動により車室
側を破損する恐れも無くすことができる。 【0020】上記実施の形態は、吸気マニホールドがエ
ンジン本体の後方に配設された場合について述べている
が、これとは逆に吸気マニホールドをエンジン本体の前
方に配設してもよいことは云うまでもない。 【0021】 【発明の効果】本発明の自動車エンジンの吸気装置によ
れば、合成樹脂製の吸気マニホールドにて軽量化と低廉
化を図ることができるとともに、スロットルボディと吸
気マニホールドの結合部がエンジン本体に剛結合されて
高い剛性を持って支持されているので衝突時にスロット
ルボディが移動してデリバリパイプが破損するのを確実
に抑制することができ、しかも剛性支持されたスロット
ルボディと吸気マニホールドの結合部から合成樹脂製の
吸気マニホールドがエンジン本体から離れる方向に大き
く突出しているので、衝突時にエンジン本体が車室前壁
と衝突する前に先に合成樹脂製の吸気マニホールドの突
出部分が破損することにより衝突エネルギーが効果的に
吸収され、したがってスロットルボディに作用する衝撃
荷重を抑制できてデリバリパイプの損傷を一層確実に防
止できるとともに、エンジン本体の後方への移動により
車室側を破損する恐れも無くすことができる。 【0022】
吸気装置に関し、特にクランク軸芯を車幅方向に向け、
吸気装置をエンジン本体の車体前後方向一側方に配置し
た横置きエンジンにおける吸気装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来の自動車エンジンの吸気装置として
は、例えば実開平1−141360号公報に開示されて
いるように、エンジン本体のクランク軸芯と平行に延び
る集合部から下方に複数の略L字状の分岐管を延出して
成る吸気マニホールドを金属鋳造品にて構成し、集合部
の一端にスロットルボディを接続するとともに分岐管の
先端を各吸気ポートに接続したものが知られている。ま
た、この吸気マニホールドは適当な分岐管の屈曲部とエ
ンジン本体とをブラケットで連結することにより支持さ
れ、各インジェクタに燃料を供給するデリバリパイプは
吸気マニホールドの分岐管先端部の上部位置に配設され
ている。 【0003】一方、吸気マニホールドの軽量化・低廉化
を図るために合成樹脂にて構成したものが提案されてい
る。その一例として、図7に示すように、エンジン本体
41の後方に軸芯を略上下方向に向けてスロットルボデ
ィ42を配置し、その下端接合部に側面視α字状の吸気
マニホールド43を接合したものが考えられる。その吸
気マニホールド43は、スロットルボディ42との接合
部から下側に湾曲しながら車体後方に向けて大きく突出
させた導入管部44の上部に集合管部45を設け、この
集合管部45から各分岐管46を分岐させ、吸気ポート
47に接続するように構成されており、平面視で中央部
の一対の分岐管46、46の間にスロットルボディ42
と吸気マニホールド44の接合部が位置するように構成
されている。そして、その吸気マニホールド43の下端
部がステー48にてエンジン本体41に連結されて支持
されている。また、デリバリパイプ49は、エンジン本
体41とスロットルボディ42の間に配置されている。
50は吸気ポート47に燃料を噴射するように配置され
たインジェクタであり、その基端50aがデリバリパイ
プ49に接続されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
開示された従来例では、集合部とエンジン本体の間に配
設されたデリバリパイプが、金属製で強度が高くかつブ
ラケットにて支持された吸気マニホールドにて保護され
ており、自動車の衝突時などにもデリバリパイプが損傷
を受ける恐れは少ないが、衝撃荷重が直接エンジン本体
に作用し、エンジン本体が後方の車室に向けて移動する
恐れがあるという問題があった。 【0005】また、図7の構成では、自動車の衝突時な
どに前方から衝撃を受けた場合に、合成樹脂製の吸気マ
ニホールド43は強度が金属製のものに比して低いため
に容易に破損し、スロットルボディ42が移動してデリ
バリパイプ49に当たり、デリバリパイプ49を損傷す
る恐れがあるという問題があった。 【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、衝突
時のスロットルボディの移動を抑制し、デリバリパイプ
の損傷を防止できる自動車エンジンの吸気装置を提供す
ることを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、エンジン本体
をそのクランク軸芯を車幅方向に向けて搭載し、スロッ
トルボディから吸気マニホールドを介して吸気ポートに
吸気を供給する吸気装置をエンジン本体の車体前後方向
一側方に配設し、スロットルボディとエンジン本体の間
にデリバリパイプを配設した自動車エンジンの吸気装置
において、吸気マニホールドを、合成樹脂にて構成する
とともにスロットルボディとの結合部から下側に湾曲し
ながらエンジン本体から離れる方向に大きく突出したの
ち上側で分岐され、各分岐管が吸気ポートに接続される
側面視α字状に構成し、かつスロットルボディと吸気マ
ニホールドの結合部をエンジン本体に剛性支持したもの
であり、合成樹脂製の吸気マニホールドにて軽量化と低
廉化を図ることができ、かつスロットルボディと吸気マ
ニホールドの結合部が剛性支持されているので衝突時に
スロットルボディが移動してデリバリパイプが破損する
のを確実に抑制することができ、しかも剛性支持された
スロットルボディと吸気マニホールドの結合部からエン
ジン本体から離れる方向に合成樹脂製の吸気マニホール
ドが突出しているので、衝突時にエンジン本体が移動し
て車室前壁と衝突する前に、先に合成樹脂製の吸気マニ
ホールドの突出部分が破損して衝突エネルギーが効果的
に吸収され、したがってスロットルボディに作用する衝
撃荷重を抑制できてデリバリパイプの損傷を一層確実に
防止できるとともに、エンジン本体の後方への移動によ
り車室側が破損する恐れを無くすことができる。 【0008】 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の自動車エンジンの
吸気装置の一実施形態を図1〜図6を参照して説明す
る。 【0010】図1〜図3において、1はクランク軸が車
幅方向に沿って車体に搭載されたエンジン本体、2はそ
の後部に配設された吸気装置である。3はエンジン本体
1のシリンダヘッド、4はシリンダヘッドカバーであ
る。5はシリンダヘッド3の後側面に開口するように各
気筒毎に形成された吸気ポート、6は吸気ポート5内に
燃料を噴射供給するインジェクタである。7はシリンダ
ヘッド3の後側面の後方上部に沿って配設され、適当箇
所がシリンダヘッド3に固定されたデリバリパイプであ
り、インジェクタ6の基部6aが接続されて各イジェク
タ6に燃料を供給するように構成されている。 【0011】吸気装置2は、エアクリーナ(図示せず)
とスロットルボディ8と合成樹脂製の吸気マニホールド
9にて構成されている。スロットルボディ8はシリンダ
ヘッド3の後方の気筒配列方向の略中央部にその軸芯を
略上下方向に向けかつ下部が後方に上部が前方に位置す
るように前後方向に傾斜させて配設され、その上端部に
エアクリーナとの接続口部10が形成され、下端部に吸
気マニホールド9の入口部15が挿入接続される接続受
口部11が形成されている。38は入口部15と接続受
口部11の間に介装されたシール用Oリングである。こ
の接続受口部11の後部両側位置に、スロットルボディ
8の下端面から上部まで貫通する一対の締結ボルト穴1
2が形成されるとともに接続受口部11の前部中央に取
付ボス13が突設されて締結ボルト穴14が形成されて
いる。 【0012】吸気マニホールド9は、側面から見た全体
形状がα字状であり、スロットルボディ8下端部の接続
受口部11に挿入接続される上端の入口部15から流入
管部16が下側に湾曲しながら車体後方に向けて大きく
突出した後上部の集合管部17に接続され、かつ図3、
図4に示すように、集合管部17から入口部15乃至ス
ロットルボディ8を取り囲むように大きく両側に分岐さ
れるとともにそれぞれ2つに分岐されて4つの分岐管1
8に分岐され、これら分岐管18がそれぞれシリンダヘ
ッド3の後側面の吸気ポート5の開口に向けて延出さ
れ、その先端に設けられた共通の接合フランジ19にて
シリンダヘッド3の後側面に接合されている。 【0013】この吸気マニホールド9の入口部15直下
の両側とそれに隣接する分岐管18との間に取付フラン
ジ20が形成され、この取付フランジ20に締結ボルト
穴12及び14に対応位置させて取付ボス21が設けら
れて取付ボルト穴22が形成されている。 【0014】取付フランジ20の下面には、図1〜図3
及び図5に示す第1のブラケット23のU字状の接合部
24が当接されている。第1のブラケット23はその接
合部24から斜め下方前方に向けて延出され、その前端
部にシリンダヘッド3の後側面に当接する取付面25が
形成されている。取付面25には取付ボルト穴26が形
成され、この取付ボルト穴26に通した取付ボルト27
がシリンダヘッド3に締結されて第1のブラケット23
がシリンダヘッド3に取付固定されている。接合部24
には取付フランジ20の各取付ボルト穴22に対応位置
させて貫通穴が形成され、その下面にナット28が固着
されている。そして、スロットルボディ8の一対の締結
ボルト穴12、及び取付ボルト穴22を貫通させた締結
ボルト29をナット28に螺合させて締結することによ
り、締結ボルト29にてスロットルボディ8と吸気マニ
ホールド9が第1のブラケット23の接合部24に締結
固定されている。 【0015】また、スロットルボディ8の取付ボス13
の上面には、図1〜図3及び図6に示す第2のブラケッ
ト30の接合部31が当接されている。第2のブラケッ
ト30はその接合部31から斜め上方前方に向けて延出
され、その前端部にシリンダヘッド3の上面に当接する
取付面32が形成されている。取付面32には取付ボル
ト穴33が形成され、この取付ボルト穴33に通した取
付ボルト34がシリンダヘッド3に締結されて第2のブ
ラケット30がシリンダヘッド3に取付固定されてい
る。接合部31には締結ボルト穴14に対応位置させて
貫通穴35が形成され、締結ボルト36が貫通穴35、
締結ボルト穴14、及び取付ボルト穴22を貫通して第
1のブラケット23のナット28に締結され、第1と第
2のブラケット23、30にてスロットルボディ8の取
付ボス13と吸気マニホールド9の取付フランジ20が
挟持されている。 【0016】かくして、スロットルボディ8と吸気マニ
ホールド9の結合部が、側面視でエンジン本体側に向け
てハ字状に広がるように配設された第1と第2ブラケッ
ト23、30にてシリンダヘッド3に連結固定されてい
る。また、吸気マニホールド9の流入管部16の下端部
がステー37にてエンジン本体1のシリンダブロック
(図示せず)に連結支持されている。 【0017】以上の構成においては、合成樹脂製の吸気
マニホールド9を用いているのでその軽量化と低廉化を
図ることができるとともに、吸気マニホールド9が側面
視略α字状であるため、コンパクトな配置構成でありな
がら鋭く屈曲することなく充分な長さの吸気通路を確保
できて高い吸気性能を確保することができる。 【0018】また、スロットルボディ8と吸気マニホー
ルド9の結合部がハ字状に広がるように配設された第1
と第2のブラケット23、30にて高い剛性を持って支
持されているため、車体の正面衝突によりエンジン本体
1が後方に移動してスロットルボディ8に周囲の機器又
は車室前壁が衝突してもスロットルボディ8の移動によ
ってデリバリパイプ7が損傷するのを防止することがで
きる。 【0019】更に、剛性支持されたスロットルボディ8
と吸気マニホールド9の結合部から後方に合成樹脂製の
吸気マニホールド9の流入管部16が延出されてその後
端部に集合管部17が位置し、かつこの集合管部17か
ら延出された分岐管18の先端がシリンダヘッド3に接
合されているので、衝突時にエンジン本体1及びそれに
剛結合されたスロットルボディ8が後方移動して車室前
壁や周辺機器に衝突する際には、その前に合成樹脂製の
吸気マニホールド9の集合管部17に先に衝撃荷重が作
用して吸気マニホールド9が破損することになり、その
破壊エネルギーによって衝突エネルギーが効果的に吸収
される。従って、衝突時のエンジン本体1の後方移動に
よりスロットルボディ8が受ける衝撃荷重を抑制するこ
とができ、デリバリパイプ7の損傷をさらに確実に防止
できるとともに、エンジン本体1の後方移動により車室
側を破損する恐れも無くすことができる。 【0020】上記実施の形態は、吸気マニホールドがエ
ンジン本体の後方に配設された場合について述べている
が、これとは逆に吸気マニホールドをエンジン本体の前
方に配設してもよいことは云うまでもない。 【0021】 【発明の効果】本発明の自動車エンジンの吸気装置によ
れば、合成樹脂製の吸気マニホールドにて軽量化と低廉
化を図ることができるとともに、スロットルボディと吸
気マニホールドの結合部がエンジン本体に剛結合されて
高い剛性を持って支持されているので衝突時にスロット
ルボディが移動してデリバリパイプが破損するのを確実
に抑制することができ、しかも剛性支持されたスロット
ルボディと吸気マニホールドの結合部から合成樹脂製の
吸気マニホールドがエンジン本体から離れる方向に大き
く突出しているので、衝突時にエンジン本体が車室前壁
と衝突する前に先に合成樹脂製の吸気マニホールドの突
出部分が破損することにより衝突エネルギーが効果的に
吸収され、したがってスロットルボディに作用する衝撃
荷重を抑制できてデリバリパイプの損傷を一層確実に防
止できるとともに、エンジン本体の後方への移動により
車室側を破損する恐れも無くすことができる。 【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車エンジンの吸気装置における一
実施形態の部分断面側面図である。 【図2】同実施形態の要部構成を示す拡大縦断側面図で
ある。 【図3】同実施形態の要部構成を示す一部省略斜視図で
ある。 【図4】同実施形態における吸気マニホールドを示し、
(a)は平面図、(b)は(a)の右側面図である。 【図5】同実施形態における第1のブラケットを示し、
(a)は平面図、(b)は正面図である。 【図6】同実施形態における第2のブラケットを示し、
(a)は平面図、(b)は正面図である。 【図7】従来例の自動車エンジンの吸気装置の部分断面
側面図である。 【符号の説明】 1 エンジン本体 2 吸気装置 5 吸気ポート 7 デリバリパイプ 8 スロットルボディ 9 吸気マニホールド 16 流入管部 17 集合管部 18 分岐管 23 第1のブラケット 30 第2のブラケット
実施形態の部分断面側面図である。 【図2】同実施形態の要部構成を示す拡大縦断側面図で
ある。 【図3】同実施形態の要部構成を示す一部省略斜視図で
ある。 【図4】同実施形態における吸気マニホールドを示し、
(a)は平面図、(b)は(a)の右側面図である。 【図5】同実施形態における第1のブラケットを示し、
(a)は平面図、(b)は正面図である。 【図6】同実施形態における第2のブラケットを示し、
(a)は平面図、(b)は正面図である。 【図7】従来例の自動車エンジンの吸気装置の部分断面
側面図である。 【符号の説明】 1 エンジン本体 2 吸気装置 5 吸気ポート 7 デリバリパイプ 8 スロットルボディ 9 吸気マニホールド 16 流入管部 17 集合管部 18 分岐管 23 第1のブラケット 30 第2のブラケット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
F02M 55/02 350 F02M 35/10 102H
301P
B60K 15/02 C
(56)参考文献 特開 平7−229454(JP,A)
特開 平7−158456(JP,A)
特開 平5−65857(JP,A)
特開 平4−12162(JP,A)
特開 平3−267564(JP,A)
特開 平3−57871(JP,A)
実開 昭63−143723(JP,U)
実開 昭62−169234(JP,U)
実開 平1−113156(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F02M 35/10
F02D 9/10
F02M 39/00 - 71/04
B60K 11/00 - 15/10
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】エンジン本体をそのクランク軸芯を車幅方
向に向けて搭載し、スロットルボディから吸気マニホー
ルドを介して吸気ポートに吸気を供給する吸気装置をエ
ンジン本体の車体前後方向一側方に配設し、スロットル
ボディとエンジン本体の間にデリバリパイプを配設した
自動車エンジンの吸気装置において、吸気マニホールド
を、合成樹脂にて構成するとともにスロットルボディと
の結合部から下側に湾曲しながらエンジン本体から離れ
る方向に大きく突出したのち上側で分岐され、各分岐管
が吸気ポートに接続される側面視α字状に構成し、かつ
スロットルボディと吸気マニホールドの結合部をエンジ
ン本体に剛性支持したことを特徴とする自動車エンジン
の吸気装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP5299697A JP3464113B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 自動車エンジンの吸気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5299697A JP3464113B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 自動車エンジンの吸気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10252588A JPH10252588A (ja) | 1998-09-22 |
JP3464113B2 true JP3464113B2 (ja) | 2003-11-05 |
Family
ID=12930548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5299697A Expired - Fee Related JP3464113B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | 自動車エンジンの吸気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3464113B2 (ja) |
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DE19960223A1 (de) * | 1999-07-15 | 2001-01-18 | Mann & Hummel Filter | Saugmodul für eine Brennkraftmaschine |
JPWO2002040846A1 (ja) * | 2000-11-17 | 2004-03-25 | 株式会社日立製作所 | 内燃機関用吸気モジュール及びその部材並びに電子制御式スロットル装置 |
GB2369652A (en) * | 2000-11-29 | 2002-06-05 | Lotus Car | I.c engine intake manifold |
JP4001848B2 (ja) | 2003-01-24 | 2007-10-31 | 愛知機械工業株式会社 | エンジンの燃料分配管保護構造 |
EP1705363B1 (de) * | 2005-03-04 | 2008-03-19 | Ford Global Technologies, Inc. | Schutzrahmen |
JP4965513B2 (ja) * | 2008-06-04 | 2012-07-04 | 愛三工業株式会社 | インテークマニホールド |
JP5136382B2 (ja) * | 2008-12-15 | 2013-02-06 | トヨタ自動車株式会社 | サージタンクの移動抑制構造 |
JP7287237B2 (ja) * | 2019-10-11 | 2023-06-06 | スズキ株式会社 | 車両用内燃機関 |
WO2023062773A1 (ja) * | 2021-10-14 | 2023-04-20 | 三菱自動車工業株式会社 | エンジンの補機取付構造 |
-
1997
- 1997-03-07 JP JP5299697A patent/JP3464113B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH10252588A (ja) | 1998-09-22 |
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