JPH08126984A - リンク装置及び人工ハンド - Google Patents

リンク装置及び人工ハンド

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JPH08126984A
JPH08126984A JP7096717A JP9671795A JPH08126984A JP H08126984 A JPH08126984 A JP H08126984A JP 7096717 A JP7096717 A JP 7096717A JP 9671795 A JP9671795 A JP 9671795A JP H08126984 A JPH08126984 A JP H08126984A
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Masao Nishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】相対運動を可能として順次連結される複数のリ
ンクと、それらのリンクに付設される流体圧アクチュエ
ータとを備えるリンク装置、ならびに該リンク装置を備
える人工ハンドにおいて、コンパクトな構成を可能とす
る。 【構成】流体圧アクチュエータ361 〜365 ,372
〜375 ,381 〜38 5 の少なくとも一部が、対応す
るリンク281 〜285 ,291 〜295 ,30 2 〜3
5 内に収納、配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相対運動を可能として
順次連結される複数のリンクと、それらのリンクに付設
されるアクチュエータとを備えるリンク装置、ならびに
該リンク装置を備える人工ハンドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる装置は、たとえば特開昭5
4−157967号公報等で既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ものでは、アクチュエータとしての流体圧シリンダが、
各リンクから外側方に突出したブラケット間を連結する
ようにして設けられており、コンパクトに構成されてい
るとは言い難い。
【0004】また上記従来のものでは、アクチュエータ
が隣接アクチュエータ間にわたって設けられており、ア
クチュエータの個数が多くなることが避けられない。
【0005】さらにアクチュエータの作動力に対抗する
弾発力を発揮する弾性体により、リンク装置を元の状態
に復帰させる力を得るようにしたものがあるが、その場
合、各アクチュエータに対抗する弾発力を発揮する弾性
体を各アクチュエータに個別に対応して配設したので
は、上述のようにアクチュエータの個数が比較的多いこ
とに起因して弾性体の個数も多くなり、しかも各弾性体
に作用する応力も比較的大きくなって弾性体の寿命低下
を招くことになる。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、リンク装置及び人工ハンドにおいて、コンパ
クトに構成することを第1の目的とし、アクチュエータ
の個数を低減することを第2の目的とし、弾性体の個数
低減および寿命向上を図ることを第3の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1記載の発明は、相対運動を可能とし
て順次連結される複数のリンクと、それらのリンクに付
設される流体圧アクチュエータとを備えるリンク装置に
おいて、流体圧アクチュエータの少なくとも一部が、対
応するリンク内に収納、配置されることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、各リンクは、横断面略U
字状に形成される。
【0009】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、各リンクは、相互に隣接
するリンクの基端部および先端部間に連結軸を介在させ
て相互に連結され、相互に隣接するリンク間には、前記
各連結軸まわりの相対運動を各リンクに生じさせる流体
圧アクチュエータが設けられ、各流体圧アクチュエータ
の流体圧室に流体圧を導く流体圧導管のうち少なくとも
2つの相互に隣接するリンク間に跨がって設けられる流
体圧導管には、相互に隣接するリンク相互を連結する連
結軸を囲繞するコイル部が形成される。
【0010】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明の構成に加えて、流体圧導管は、少なくと
も3つの相互に隣接するリンク間に跨がって設けられ、
該流体圧導管には、各リンク相互を連結する少なくとも
2つの連結軸をそれぞれ囲繞するコイル部が形成される
とともに、各コイル部間で屈曲した屈曲部が形成され
る。
【0011】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、流体圧アクチュエータの
流体圧室には、該流体圧室からのエア抜き後に先端部が
機械的な変形により閉じられるエア抜き管が、流体圧導
管とは別に連結される。
【0012】上記第2の目的を達成すたるために、請求
項6記載の発明は、相対運動を可能として順次連結され
る複数のリンクと、それらのリンクに付設されるアクチ
ュエータとを備えるリンク装置において、相互間に少な
くとも1つのリンクを介在させた2つのリンク間に、直
線運動型のアクチュエータが設けられることを特徴とす
る。
【0013】上記第3の目的を達成するために、請求項
7記載の発明は、相対運動を可能として順次連結される
複数のリンクと、それらのリンクに付設されるアクチュ
エータとを備えるリンク装置において、アクチュエータ
の駆動力に対抗する弾発力を発揮する弾性体が、相互間
に少なくとも1つのリンクを介在させた2つのリンク間
にわたって設けられることを特徴とする。
【0014】請求項8記載の発明に従う人工ハンドによ
れば、上記請求項1、2、3、4または5記載のリンク
装置で、基部に連結される複数の指がそれぞれ構成され
る。
【0015】請求項9記載の発明に従う人工ハンドは、
上記求項6記載のリンク装置で少なくとも一部が構成さ
れた第1指を含む複数の指が基部に連結されて成る。
【0016】請求項10記載の発明に従う人工ハンド
は、請求項7記載のリンク装置で、基部に連結される複
数の指の少なくとも一部が構成される。
【0017】請求項11記載の発明によれば、上記請求
項8記載の発明の構成に加えて、指の一部を構成するリ
ンクを屈曲させる駆動力を発揮可能な第1の流体圧アク
チュエータと、第1の流体圧アクチュエータの駆動力に
対抗する弾発力を発揮する第1の弾発手段と、指の一部
を構成して前記リンクに連結されるリンクを屈曲させる
駆動力を発揮可能として第1の流体圧アクチュエータと
共通の流体圧源に接続される第2の流体圧アクチュエー
タと、第2の流体圧アクチュエータの駆動力に対抗する
弾発力を発揮する第2の弾発手段とを備え、第1の流体
圧アクチュエータの駆動力および第1の弾発手段の弾発
力の差と、第2の流体圧アクチュエータの駆動力および
第2の弾発手段の弾発力の差とが、相互に異なって設定
される。
【0018】請求項12記載の発明によれば、上記請求
項8記載の発明の構成に加えて、基部には、第1指の基
端部が軸を介して回動可能に連結され、該軸の軸線は、
基部に連結される第2ないし第5指の延伸方向と略平行
な方向から第2ないし第5指側に傾斜して配置される。
【0019】請求項13記載の発明によれば、上記請求
項8、9または10記載の発明の構成に加えて、基部に
連結される第1ないし第5指のうち少なくとも1本の指
に設けられて、当該指を曲げる方向の力を発揮する流体
圧アクチュエータが、前記当該指に作用する外力による
逆動を不能とした流体圧源に接続される。
【0020】請求項14記載の発明によれば、上記請求
項8、9または10記載の発明の構成に加えて、基部に
連結される第1ないし第5指のうち第2指および第5指
の基端部の少なくとも一方が、それらの指の先端部間の
間隔を増減可能として基部に連結され、第2指および第
5指間には前記間隔を増減可能なアクチュエータが設け
られ、第2指および基部間には前記アクチュエータの間
隔増大方向の力に対抗するばね力を発揮するばねが設け
られ、第5指および基部間には前記アクチュエータの間
隔増大方向の力に対抗するとともに前記ばねのばね力と
は異なるばね力を発揮するばねが設けられる。
【0021】請求項15記載の発明によれば、上記請求
項8、9または10記載の発明の構成に加えて、基部に
連結される第1ないし第5指のうち少なくとも第5指の
基端側の中手リンクが、該指を握ったり、開いたりする
方向の揺動を可能として基部に連結され、前記中手リン
クに連結される基節リンクおよび基部間には、流体圧の
作用に応じて基節リンクを握る方向の力を発揮する流体
圧アクチュエータが設けられ、前記中手リンクおよび基
部間には、中手リンクを開く側に付勢するばねが設けら
れる。
【0022】請求項16記載の発明によれば、上記請求
項8、9または10記載の発明の構成に加えて、各指の
最先端位置に在る末節リンクと、最先端から2番目のリ
ンクとは、連結軸を介して連結され、両リンク間には、
流体圧の作用に応じて末節リンクを握る方向の力を発揮
する流体圧アクチュエータが設けられ、各末節リンクの
先端面は、その先端面に直角に作用する外力が前記連結
軸のまわりに末節リンクを開く側に作用する方向となる
形状に形成される。
【0023】さらに請求項17記載の発明に従う人工ハ
ンドは、上記請求項9記載の発明の構成に加えて、第1
指は、第1指を他の指に向き合わせる方向に回動せしめ
ることを可能として基部に軸介して連結される第1のリ
ンクとしてのユニバーサルジョウイントと、前記軸の軸
線に対して直交する軸線を有する連結軸を介して基端部
がユニバーサルジョイントに連結される第2のリンク
と、前記連結軸と平行な軸線を有する連結軸を介して基
端部が第2のリンクに連結される第3のリンクとを備
え、アクチュエータがユニバーサルジョイントおよび第
3のリンク間に設けられる。
【0024】
【実施例】以下、図面により本発明をロボットハンドに
適用したときの実施例について説明するが、人間の手を
模しているこの構造の説明にあたって、各部の名称を次
のように定義する。 (1)親指を第1指と名付け、以下順に小指まで第5指
とする。 (2)骨に相当するリンクの名称も解剖学に準拠して、
手の甲に一部が収納されるリンクを中手リンクと呼び、
親指のものを第1中手リンクとする。したがって小指の
ものは第5中手リンクと呼ぶ。 (3)中手リンクに連結されるリンクを、それぞれ第1
基節リンク、第2基節リンク……第5基節リンクと呼称
する。 (4)各基節リンクに連結されるリンクを、それぞれ第
2中節リンク、第3中節リンク……第5中節リンクと呼
ぶ。但し第1指については、中節リンクは存在しない。 (5)最先端のリンクを、それぞれ第1末節リンク、第
2末節リンク……第5末節リンクと呼ぶ。 (6)自由度とは、制御的に完全に独立して動作を決定
できる関節を意味し、この明細書において共通の流体圧
を用いて駆動される複数のアクチュエータは、自由度が
「1」であるとする。すなわちアクチュエータの個数が
自由度を意味するものではない。
【0025】図1ないし図14は本発明の第1実施例を
示すものであり、図1はロボットハンドの右手を甲側か
ら見た平面図、図2は基部の平面図、図3は図1の3−
3線矢視図、図4は第1指の進展状態を示す平面図、図
5は図1の5−5線断面図、図6は第2指屈曲時の図5
に対応する断面図、図7は図1の7−7線断面図、図8
は図7の8−8線断面図、図9は第2指および第5指を
開いた状態での図1に対応する平面図、図10は流体圧
回路図、図11は第1の種類の流体圧源の構成を示す断
面図、図12は第2の種類の流体圧源の構成を示す断面
図、図13は図4の要部拡大図、図14は図13の14
−14線断面図である。
【0026】先ず図1において、このロボットハンド
は、基部Bに、第1ないし第5指F1,F2 ,F3 ,F
4 ,F5 が連結されて成るものであり、第1ないし第5
指F1〜F5 がリンク装置をそれぞれ構成する。
【0027】図2および図3を併せて参照して、基部B
には、第1指F1 を軸20のまわりに回動自在に結合す
るための第1のヨーク21と、第2指F2 を回動自在に
結合するための支軸22を有する第2のヨーク23とが
設けられるとともに、それらのヨーク21,23とは反
対側で、第5指F5 を軸24(図7参照)のまわりに回
動自在に結合するための第3のヨーク25とが設けられ
ている。また第3および第4指F3 ,F4 の中手リンク
すなわち第3および第4中手リンク283 ,284 は基
部Bに一体化されるものであり、これらの中手リンク2
3 ,284 には、第4および第5のヨーク26,27
が設けられる。
【0028】第1指F1 は、手を握ったり開いたりする
方向への回動を可能として第1のヨーク21に軸20を
介して基端部が連結される第1中手リンク281 と、第
1中手リンク281 の先端部に連結軸321 を介して基
端部が回動自在に連結される第1基節リンク291 と、
第1基節リンク291 の先端部に連結軸341 を介して
基端部が回動自在に連結される第1末節リンク311
を備える。
【0029】これらのリンク281 ,291 ,311
軸20および連結軸321 ,341のまわりに回動させ
るために、単動式である流体圧シリンダ形式の流体圧ア
クチュエータ35,361 ,381 が準備されており、
流体圧アクチュエータ35は、軸20の軸線に対して直
角に延びる軸線を有して基部Bおよび第1中手リンク2
1 間に、流体圧アクチュエータ361 は連結軸321
の軸線に対して直角に延びる軸線を有して第1中手リン
ク281 および第1基節リンク291 間に、また流体圧
アクチュエータ381 は連結軸341 の軸線に対して直
角に延びる軸線を有して第1基節リンク291 および第
1末節リンク311 間にそれぞれ設けられる。ここで流
体圧アクチュエータ35が伸展すると、第1中手リンク
281 は軸20のまわりに回動し、第1指F1 を図3の
下側すなわち掌側に屈曲させる。また流体圧アクチュエ
ータ361 が伸展すると、第1中手リンク281 に対し
て第1基節リンク291 は図1の時計方向に回動する。
ところで、図1では第1基節リンク291 が第2指F2
とほぼ平行な位置まで回動した状態が示されており、流
体圧アクチュエータ361 の未伸展時には、図4で示す
ように、第1基節リンク291 は図1の位置から連結軸
321 のまわりに反時計方向に約45度だけ回動した位
置に在る。さらに流体圧アクチュエータ381 が伸展す
ると、第1末節リンク311 は第1基節リンク291
対して図1の時計方向に回動する。回動した各リンク2
1 ,291 ,311 を元の状態に戻すには、各流体圧
アクチュエータ35,361 ,381 を退縮させれば良
いのであるが、各流体圧アクチュエータ35,361
381 には自ら退縮する能力はなく、ばねによる機械的
な復元力で戻される。而して、そのばね構造については
後述する。
【0030】ところで、第1指F1 を握ったり、開いた
りする方向に回動する回動軸線である軸20の軸線は、
第3および第4中手リンク283 ,284 の中心線に対
して内側に角度を持たせるように配置される。すなわち
図2で示すように、基部Bに設けられた第1のヨーク2
1で支承される軸20の軸線Cは、第2ないし第5指F
2 〜F5 の延伸方向と略平行な方向から第2ないし第5
指F2 〜F5 側に傾斜して配置される。このようにする
ことにより、流体圧アクチュエータ35の伸展時に第1
指F1 がわずかな回動量で他の指と向き合う位置まで回
動することが可能である。これに対し、前記軸20の軸
線を第3および第4中手リンク283 ,284 の軸線と
平行に設定したときには、他の指と向き合うまでの第1
指F1 の回動量が大となるものであり、そのようなもの
と比べると、流体圧アクチュエータ35の所要ストロー
クを小さくし、該流体圧アクチュエータ35の小型化を
図ることができる。
【0031】図5を併せて参照して、第2指F2 は、基
部Bにおける第2のヨーク23に設けられた支軸22に
微小角度の回動を可能として結合される第2中手リンク
28 2 と、第2中手リンク282 の先端部に連結軸32
2 を介して基端部が回動自在に連結される第2基節リン
ク292 と、第2基節リンク292 の先端部に連結軸3
2 を介して基端部が回動自在に連結される第2中節リ
ンク302 と、第2中節リンク302 の先端部に連結軸
342 を介して基端部が回動自在に連結される第2末節
リンク312 とを備える。
【0032】基部Bの支軸22には、基部Bと一体の第
3中手リンク283 に対する近接・離反方向への微小回
動を可能として第2中手リンク282 の中間部が結合さ
れており、この第2中手リンク282 の基部にはヨーク
39が一体に設けられる。該ヨーク39には、流体圧ア
クチュエータ362 におけるシリンダ体36aが軸40
を介して回動可能に連結される。また第2基節リンク2
2 の基部にはヨーク41が一体に設けられ、このヨー
ク41には、前記流体圧アクチュエータ362における
プランジャ36bならびに流体圧アクチュエータ372
におけるシリンダ体37aが共通の軸42を介して回動
可能に連結される。さらに第2中節リンク302 の基部
にはヨーク43が一体に設けられ、このヨーク43に
は、前記流体圧アクチュエータ372 におけるプランジ
ャ37bならびに流体圧アクチュエータ382 における
シリンダ体38aが共通の軸44を介して回動可能に連
結される。しかも第2末節リンク312 の基部にはヨー
ク45が一体に設けられており、このヨーク45には、
前記流体圧アクチュエータ382 におけるプランジャ3
8bが軸46を介して回動可能に連結される。
【0033】上述のように、隣り合うアクチュエータ3
2 ,372 ;372 ,382 の支点を共通の軸42,
44上に置くことにより、全体をコンパクトに設計でき
る利点がある。
【0034】この第2指F2 の構造では、流体圧アクチ
ュエータ362 が伸展すると、図6で示すように、第2
基節リンク292 が第2中手リンク282 に対して、連
結軸322 のまわりに下方(すなわち掌側)に回動す
る。また流体圧アクチュエータ372 が伸展すると、第
2中節リンク302 は第2基節リンク292 に対して連
結軸332 のまわりに掌側に回動する。さらに流体圧ア
クチュエータ382 が伸展すると、第2末節リンク31
2 は第2中節リンク302 に対して連結軸342のまわ
りに掌側に回動する。
【0035】このような第2指F2 の場合も一度握った
指を開くには、流体圧アクチュエータ362 ,372
382 を縮退させれば良いのであるが、第1指F1 と同
じく、これらの流体圧アクチュエータ362 ,372
382 には自ら縮退する機能は与えられておらず、ばね
の機械力によって指は開き、結果として各流体圧アクチ
ュエータ362 ,372 ,382 は縮退する。
【0036】ところで、第2末節リンク312 の先端面
は、その先端面に直角に作用する外力が、第2中節リン
ク302 および第2末節リンク312 間を連結する連結
軸342 のまわりに第2末節リンク312 を開く側に作
用する方向となる形状に形成される。すなわち、図5で
示すように、第2末節リンク312 の先端面は、上方の
平坦面31aと、下方の彎曲面31bとが連なって形成
されるものであり、平坦面31aに直角に作用する外力
1 の方向、ならびに彎曲面31bに直角に作用する外
力F2 の方向が、連結軸342 の上方に向くように平坦
面31aおよび彎曲面31bが形成される。而して上記
外力F1 ,F2 の方向は、第2末節リンク312 を握る
方向の力を発揮する流体圧アクチュエータ382 の出力
に対抗する方向となるものであり、第2指F2 をその先
端でドアやボタンを押すのに使うときに、第2末節リン
ク312 および第2中節リンク302 間の関節が座屈す
る心配がなくなる。すなわち流体圧アクチュエータ38
2 が、本実施例のように単動シリンダである場合には、
上記外力F1 ,F2 の方向が第2末節リンク312を曲
げる方向となったときには流体圧アクチュエータ382
で負圧が発生してエアが発生するおそれがあり、また複
動シリンダを用いた場合には上記外力F1 ,F2 の作用
に応じて流体圧で踏ん張る必要があるのに対し、上述の
ように外力F 1 ,F2 の方向が第2末節リンク312
開く方向となる形状に第2末節リンク312 の先端面を
形成することにより、第2末節リンク312 の開き側へ
の回動を第2中節リンク302 側のストッパ(図示せ
ず)で受けるようにして、そのような心配を解消するこ
とができる。
【0037】而して第1末節リンク311 および第3な
いし第5末節リンク313 〜315の先端面も、上記第
2末節リンク312 と同様に形成されている。
【0038】第1指F1 の各リンク281 ,291 ,3
1 ならびに第2指F2 の各リンク282 ,292 ,3
2 ,312 は、甲側を開放した横断面略U字状に形成
されるものであり、各流体圧アクチュエータ361 ,3
2 ,372 ,381 ,38 2 は、それらの少なくとも
一部が各中手リンク281 ,282 、各基節リンク29
1 ,292 および第2中節リンク302 内にそれぞれ収
納されるように配置される。また第2指F2 における各
リンク282 ,292 ,302 ,312 を相互に連結す
る連結軸322 ,332 ,342 ならびに各流体圧アク
チュエータ36 2 ,372 ,382 を対応するリンク2
2 〜312 に連結する軸40,42,44,46は、
ピンが対応するリンク282 〜312 にその側方から挿
入され、かしめ等で固定されて成るものであり、第1指
1 においても連結軸321 ,341 等が同様に側方か
らの挿入、かしめ等で固定される。そのようにすること
により、各リンク281 ,291 ,301 ,282 〜3
2 の連結、ならびに各流体圧アクチュエータ361
381 ,362 〜382 の組付けが容易となる。しかも
特別な工具およびファスナを用いないことから、部品点
数を減らして信頼性を向上するとともに重量低減に寄与
することができ、工具を取り回すためのスペースも不要
となる。さらに横断面略U字状の各リンク281 ,29
1 ,311 ,282 〜312 は、アルミニウム合金の精
密鋳造や、プレスおよびろう付けの組合せ製法でも容易
に製作可能であり、前記ピンとして高精度の軸受用ロー
ラを転用可能である等、製法および部品とも成熟した工
業技術を用いることができ、製造コストの低減に寄与す
ることができる。
【0039】ところで、甲側を開放した形状に在る第2
指F2 の各リンク282 〜322 は、図5および図6で
示すように、それぞれカバー47,48,49,50で
覆われ、第1指F1 の各リンク281 ,291 ,311
も同様にして図示しないカバーで覆われる。
【0040】第3指F3 および第4指F4 は、第3中手
リンク283 および第4中手リンク284 が基部Bに一
体に設けられていること、すなわち第3および第4中手
リンク283 ,284 が基部Bに対して相対運動しない
ことを除いては、上記第2指F2 と基本的に同一の構成
を有するものであるので、主要構成部分に添字「3」,
「4」を付して図示するのみとし、第3指F3 および第
4指F4 についての詳細な説明を省略する。
【0041】図7を併せて参照して、第5指F5 は、揺
動リンク52を介して基部Bに連結される第5中手リン
ク285 と、第5中手リンク285 の先端部に連結軸3
5を介して基端部が回動自在に連結される第5基節リ
ンク295 と、第5基節リンク295 の先端部に連結軸
335 を介して基端部が回動自在に連結される第5中節
リンク305 と、第5中節リンク305 の先端部に連結
軸345 を介して基端部が回動自在に連結される第5末
節リンク315 とを備える。
【0042】図8を併せて参照して、揺動リンク52
は、第5指F5 を握ったり、開いたりする方向に回動さ
せることを可能として、基部Bに設けられている第3の
ヨーク25に軸24を介して連結されており、この揺動
リンク52に、第5中手リンク285 が支軸53を介し
て連結される。而して、第5中手リンク285 は、基部
Bと一体の第4中手リンク284 に対して近接・離反す
る方向に前記支軸53のまわりにわずかに回動すること
を可能として揺動リンク52に連結されることになる。
しかも揺動リンク52および第5中手リンク285 は、
基部Bの掌側に固定された板ばね54により、手の甲側
に向けて付勢されている。一方、基部Bの第4中手リン
ク284 には、揺動リンク52側に突出するストッパ5
5が一体に設けられており、揺動リンク52には該スト
ッパ55を挿入させる規制孔56が設けられる。したが
って、規制孔56の内側面にストッパ55が当接するこ
とにより、図7で示した位置よりも揺動リンク52およ
び第5中手リンク285 が上方に回動するのを阻止され
ており、規制孔56の内側面およびストッパ55間の間
隔δだけ、揺動リンク52が軸24の軸線まわりに揺動
可能となっている。しかも該ストッパ55および規制孔
56の構造により、板ばね54に初期荷重が与えられ
る。
【0043】このような第5指F5 において、流体圧ア
クチュエータ365 は、第5中手リンク285 内におい
て基部Bと第5基節リンク295 との間に介在してお
り、その駆動により最初は第5基節リンク295 を握る
方向に屈折せしめるが、第5基節リンク295 に負荷が
生じたときには、揺動リンク52を握る方向に屈折せし
めるものである。この構造によれば、同一のアクチュエ
ータで2つの関節が駆動されるので、いずれか負荷の大
きい方の関節は伸ばされ、負荷の小さい方の関節は屈折
する。この特質は物を握った場合には、握る力を均等に
する効果が生じることになり、重量低減、システム簡略
化の効果があり、全体を小型に構成できる。
【0044】このように掌の一部となる第5中手リンク
285 の基端部が揺動可能となっていることと、第1指
1 の回動軸線Cが内側に傾いていることとにより、掌
の先端部を窄める動きが可能となり、それにより掌の先
端部を対象物体に適合した形状、大きさに変化させ、小
さなボール等を確実に掴むことが可能となるとともに、
狭い穴等に手を通させることが容易となる。
【0045】第5基節リンク295 と基部Bとの間に設
けられる流体圧アクチュエータ36 5 は、ユニバーサル
ジョイント57を介して基部Bに連結されるとともにユ
ニバーサルジョイント58を介して第5基節リンク29
5 に連結される。
【0046】また第5基節リンク295 および第5中節
リンク305 間には流体圧アクチュエータ375 、第5
中節リンク305 および第5末節リンク315 間には流
体圧アクチュエータ385 がそれぞれ設けられる。
【0047】ところで、第5指F5 の各リンク285
295 ,305 ,315 は、甲側を開放した横断面略U
字状に形成されるものであり、各流体圧アクチュエータ
36 5 ,375 ,385 は、それらの少なくとも一部が
第5中手リンク285 、第5基節リンク295 および第
5中節リンク305 内にそれぞれ収納されるように配置
される。また甲側を開放した形状に在る各リンク285
〜325 は、図示しないカバーでそれぞれ覆われる。
【0048】第2指F2 の第2中手リンク282 と第5
指F5 の第5中手リンク285 との間には、基部Bにお
ける第3および第4中手リンク283 ,284 を貫通す
るようにして流体圧アクチュエータ60が設けられる。
この流体圧アクチュエータ60は、シリンダ体60aに
その一端から突出するようにしてプランジャ60bが摺
動自在に嵌合されて成るものであるが、プランジャ60
bの先端が第2中手リンク282 に連結ピン61を介し
て連結される。一方、シリンダ体60aの他端部は、第
4中手リンク284 の第5中手リンク285 側の側壁に
設けられた貫通孔62に遊嵌されて第5中手リンク28
5 側に突出するものであり、このシリンダ体60aの他
端部に設けられた半円状の当接部60cが第5中手リン
ク285に当接せしめられる。
【0049】しかも支軸22に関して前記流体圧アクチ
ュエータ60の配設位置とは反対側で第2中手リンク2
2 および基部B間にはばね63が縮設され、支軸22
に関して前記流体圧アクチュエータ60の配設位置とは
反対側で第5中手リンク28 5 と、基部Bに軸24を介
して連結される揺動リンク52との間にはばね64が縮
設され、ばね64のばね荷重は前記ばね63のばね荷重
よりも大きく設定される。
【0050】このような構成で、流体圧アクチュエータ
60を伸展すると、図8で示すように、第2指F2 およ
び第5指F5 は手を広げる方向に外展する。この際、指
に負荷がかからない状態では、ばね63のばね荷重がば
ね64のばね荷重よりも小さいことから、外展は先ず第
2指F2 の方から生じ、第2指F2 に負荷がかかったと
きに、第5指F5 が外展を開始する。第2指F2 への負
荷は、実際に物に接触して負荷が生ずることもあるし、
第2指F2 が最大回動量だけ回動したときにも生じる。
この構成の特徴は、第2指F2 を外展方向に位置決めす
る場合、第5指F5 は図1の位置に保持されて、外展し
ないから、手を必要以上に大きくすることがない点であ
る。手が必要以上に大きくならないことは、狭い場所で
の作業を行う上で大切な要件である。更に特筆すべき
は、単一の流体圧アクチュエータ60で第2および第5
指F2 ,F5 を駆動するコンパクトな構成としたことで
ある。
【0051】なお、第3指F3 の第3中手リンク283
における第2中手リンク282 側の側面には第2中手リ
ンク282 が第3中手リンク283 に近接移動したとき
に第3中手リンク283 を受ける弾性材料製の受け部材
65が固着され、第4指F4の第4中手リンク284
おける第5中手リンク285 側の側面には第5中手リン
ク285 が第4中手リンク284 に近接移動したときに
第5中手リンク285を受ける弾性材料製の受け部材6
6が固着される。
【0052】図10において、第1指F1 全体を駆動す
るための流体圧アクチュエータ35には第1流体圧源6
1 が接続され、第1指F1 の流体圧アクチュエータ3
1,381 には第2流体圧源672 が共通に接続さ
れ、第2指F2 の流体圧アクチュエータ362 には第3
流体圧源673 が接続され、第2指F2 の流体圧アクチ
ュエータ372 ,382 には第4流体圧源674 が共通
に接続され、第2および第5指F2 ,F5 を開閉駆動す
るための流体圧アクチュエータ60には第5流体圧源6
5 が接続され、第3、第4および第5指F3 ,F4
5 の各流体圧アクチュエータ363 〜365 ,373
〜375 ,383 〜385 には第6流体圧源676 が共
通に接続される。而して各流体圧源671 〜676 は、
手首関節を経由して前腕部または上腕部に収納される。
【0053】このように第1指F1 (親指)および第2
指(人指し指)の自由度と、それ以外の指の自由度につ
いて配分を変えることにより、器用な動作が要求される
指(親指および人指し指)には多くの自由度を配分する
ことができ、それによって狭いハンド内部に実用的な自
由度を確保することができる。
【0054】ところで、第1ないし第4流体圧源671
〜674 は第1グループG1 に属して第1の種類のもの
で構成されるのに対し、第5および第6流体圧源6
5 ,676 は第2グループG2 に属して第1の種類と
は異なる第2の種類のもので構成される。
【0055】図11において、第1の種類の流体圧源6
1 〜674 は、モータMの出力軸68にスプライン6
9を介して結合されるとともに軸方向の移動を阻止され
たナット70と、軸線まわりの回転を阻止されるととも
にナット70にボールねじ71を介して螺合されたスク
リュウ軸72と、該スクリュウ軸72に連結されるピス
トン73と、該ピストン73を摺動自在に嵌合させると
ともにピストン73との間に流体圧室75を形成するシ
リンダ体74とを備え、モータMの作動に応じて流体圧
室75から流体圧が出力される。而して第1グループG
1 に属する各流体圧源671 〜674 は、ボールねじ7
1を用いているので摩擦損失が少なく、制御性に優れた
ものとなる。
【0056】図12において、第2の種類の流体圧源6
5 ,676 は、減速機Gを有するモータMに連なるス
クリュウ軸76と、軸線まわりの回転を阻止されてスク
リュウ軸76に螺合されるナット77と、該ナット77
に連結されるピストン78と、該ピストン78を摺動自
在に嵌合させるとともにピストン78との間に流体圧室
80を形成するシリンダ体79とを備え、モータMの作
動に応じて流体圧室80から流体圧が出力される。而し
て第2グループG2 に属する各流体圧源675,676
は、摩擦損失が第1グループG1 のものよりも多少多く
なるが、流体圧室80側からの反力によりモータMが逆
転されることはない。
【0057】このようにして、第3指F3 ないし第5指
5 すなわち力仕事をする指は、流体圧源671 〜67
4 からの作用では動くが、一旦荷物を保持する形をハン
ドが実現すれば、荷物を運搬中にハンド部分がエネルギ
ーを消耗することはない。これにより、移動ロボットや
将来の義手の実現で、電池などのエネルギー源を小型化
できる。
【0058】各流体圧源671 〜676 におけるモータ
Mおよびシリンダ体74,79の寸法は、基本的にどの
程度の速度と力で幾つの流体圧アクチュエータを駆動す
るかで定まるものであり、したがって各流体圧源671
〜676 の寸法は同一とは限らない。
【0059】再び図5および図6に注目して、第2指F
2 における第2中手リンク282 および第2基節リンク
292 間に設けられる流体圧アクチュエータ362 に第
3流体圧源674 からの流体圧を導く流体圧導管82
は、高剛性である金属により全体として弾性を有するよ
うに形成されるものであり、流体圧アクチュエータ36
2 の流体圧室36cに通じるようにしてシリンダ体36
aに半田付けまたはろう付けされる。この流体圧導管8
2は極めて細く、かつ薄肉ではあるが内径が小径である
ために良く高圧にも耐えられる。たとえば内径が0.8
mmφで肉厚が0.1mmの場合を想定するに、この流
体圧導管82に60kg/cm2 の高圧作動流体が流れ
ても流体圧導管82にかかる応力は高々2.4kg/m
2 に過ぎない。また流体圧導管82の長さは相対運動
により受ける変形応力の最大値が当該構成材料の疲労限
界値を超えないように設定されている。
【0060】またシリンダ体36aには、エア抜き管8
3が流体圧室36cに通じるようにして前記流体圧導管
82とは別に半田付けまたはろう付け結合され、該エア
抜き管83の先端部は、流体圧室36cに充満させた作
動流体中に混在するエアを抜いた後、機械的に潰されて
閉じられる。このエア抜き管83としては、機械的な潰
し力に対し、良好な密着性をもたらす銅合金製であるこ
とが望ましい。この場合もエア抜き管83の内径が小径
であるため、一度潰したシール部分を作動流体の圧力が
開こうとしても、有効断面積が足りず、銅合金の変形を
元に戻すだけの力は発生しない。エア抜き作業は最終組
立時に一度だけ行うものであるが、市場に出荷されたあ
と、分解修理を行った段階でも必要となる。分解修理時
に空気抜きを行う場合には、潰れた部分を再び元に戻す
か、または先端部を切り捨ててエア抜き管83を開口
し、エア抜き終了後にでも再度潰すことが可能である。
【0061】図13および図14を併せて参照して、第
2指F2 の第2基節リンク292 および第2中節リンク
302 間に設けられる流体圧アクチュエータ372 に、
第4流体圧源674 からの流体圧を導く流体圧導管84
は、第2中手リンク282 および第2基節リンク292
に跨がって延設され、流体圧アクチュエータ372 の流
体圧室37cに通じるようにしてシリンダ体37aに半
田付けまたはろう付け結合される。しかも該流体圧導管
84には、第2中手リンク282 および第2基節リンク
302 を連結する連結軸322 を囲繞するコイル部84
aが形成され、該コイル部84aの一側で、流体圧導管
84が第2中手リンク282 に固定される。すなわち、
第2中手リンク282 側では、第2中手リンク282
一部がパンチングで半分打ち抜かれて係止爪85が形成
され、この係止爪85に流体圧導管84が係止、固定さ
れる。このようにすると、組み立て時に流体圧導管84
を係止爪85の下側に通した後、係止爪85を曲げて流
体圧導管84を固定することができ、第2中手リンク2
2 にカバー47を固定する前に、流体圧導管84を固
定することができ、取扱性が向上する。一方、第2基節
リンク292 側では、連結軸322 を介して第2基節リ
ンク292 に連結されたシリンダ体37aに流体圧導管
84が固定されることになる。
【0062】また流体圧導管84を固定する係止爪85
をカバー47側に設けてもよく、その場合、係止爪85
の部分で第2中手リンク282 を部分的に切欠いておく
と、流体圧導管84を係止爪に係止させたことを外部か
ら確認でき、品質保証を確実にすることができる。
【0063】このような構成によると、流体圧導管84
のコイル部84aは、第2基節リンク292 が連結軸3
2 のまわりに回動したときに、その動きを押し戻すば
ねとして働くことになる。このコイル部84aは、第2
基節リンク292 が連結軸322 のまわりに最大角度回
動したときに、流体圧導管84に生じる応力の最大値
が、流体圧導管84の許容応力値を越えないように、ま
た機械的ばね力が所望の大きさとなるように、そのコイ
ルピッチ径や巻数が設計される。なおコイル部84aに
よるばね力が不足するときには、通常のコイルばねを補
助的に用いるようにしてもよい。
【0064】流体圧アクチュエータ372 にもエア抜き
のためのパイプは必要であるが、この流体圧アクチュエ
ータ372 と、第2中節リンク302 および第2末節リ
ンク312 間に設けられる流体圧アクチュエータ382
とは、図10で示したように、第4流体圧源674 に共
通に接続されるので、エア抜きパイプの代わりに、流体
圧アクチュエータ382 に流体圧を導く流体圧導管86
の一端が流体圧アクチュエータ372 の流体圧室37c
に接続される。このようにすると、両流体圧アクチュエ
ータ372 ,382 に共通の第4流体圧源674 から作
動流体を導くのに分岐管が不要となる。
【0065】流体圧導管86も、上述の流体圧導管84
と同一の材料により構成されるものであり、その一端
は、流体圧アクチュエータ372 の流体圧室37cに通
じるように該流体圧アクチュエータ372 のシリンダ体
37aに半田付けまたはろう付け結合され、また他端
は、流体圧アクチュエータ382 の流体圧室38cに通
じるように該流体圧アクチュエータ382 のシリンダ体
38aに半田付けまたはろう付け結合される。この流体
圧導管86も第2基節リンク292 および第2中節リン
ク302 に跨がって延設されるものであり、第2基節リ
ンク292 および第2中節リンク302 を連結する連結
軸332 を囲繞する弾発手段としてのコイル部86aが
流体圧導管86に形成される。また該流体圧導管86
は、第2基節リンク292 側では第2基節リンク292
に設けられた係止爪87に係止、固定され、第2中節リ
ンク302 側では流体圧アクチュエータ372 に固定さ
れることになる。
【0066】このような構成により、流体圧導管86の
コイル部86aは、第2中節リンク302 が連結軸33
2 のまわりに回動したときに、その動きを押し戻すばね
として働くことになる。
【0067】さらに流体圧アクチュエータ372 のシリ
ンダ体37aには、その流体圧室37cに通じるエア抜
き管88が半田付けまたはろう付けで結合され、このエ
ア抜き管88の先端部は、流体圧室37cのエア抜き終
了後に潰される。
【0068】第2中節リンク302 および第2末節リン
ク312 間には、それらのリンク302 ,312 を連結
する連結軸342 を囲繞する弾発手段としてのねじりば
ね89が設けられ、該ねじりばね89の両端は、第2中
節リンク302 に設けられた係止爪90ならびに第2末
節リンク312 に設けられた係止爪91にそれぞれ係止
固定される。
【0069】しかもこのねじりばね89のばね力は、流
体圧導管86のコイル部86aがばねとして発揮するば
ね力よりも大きく設定されている。これは次のような理
由からである。すなわち第2中節リンク302 を駆動す
る流体圧アクチュエータ37 2 と、第2末節リンク31
2 を駆動する流体圧アクチュエータ362 とに第4流体
圧源674 から同圧の作動流体を供給し、把持物体に対
する接触圧を均等化しているが、第2末節リンク312
を戻すばね力が第2中節リンク302 を戻すばね力より
も大きくされていることにより、第2指F2 が物体に未
だ接触しない状態で曲げられるときには、先ず第2中節
リンク302 から曲げられるようになる。そうすること
により、手が物を掴もうとして目標物に近づくときのプ
リシェーピング(物を掴むのに適した形状)を簡潔な構
造で再現できる。例えば手で手摺りを掴もうとする場合
の指の形は、中手リンクに対して基節リンクはやや曲げ
られ、基節リンクに対して中節リンクは沢山曲げられる
が、中節リンクに対して末節リンクは殆ど曲げられるこ
とはない。これは末節リンクを沢山曲げた状態で手摺り
に近づけば、不必要な物体と手が衝突することを、長い
年月をかけて人間は体得しているからである。一方で手
提げを掴む動作の場合には、手提げに指を通すまでは上
記のプリシェーピングと同じであるが、その後は末節リ
ンクを大きく曲げて、手提げが指から逃げないように指
の形を作ってから下げる動作に入る。本実施例によれ
ば、中節リンクの回動角度が最大となった後は、圧力が
高まり、末節リンクも曲げられるので上記動作を再現で
きる。本実施例ではばねの強さを変える事例を提示した
が、ばね以外にも流体圧シリンダのシリンダ内径を変え
ること、あるいはリンク間を連結する連結軸と流体圧シ
リンダのリンクへの連結点との間の距離を変えることに
よっても同じ効果を得ることができる。
【0070】第1指F1 については、第1中手リンク2
1 および第1基節リンク291 を連結する連結軸32
1 を囲繞するコイル部が、流体圧アクチュエータ381
に流体圧を導く流体圧導管に形成され、第1基節リンク
291 および第1末節リンク311 間には、前記コイル
部が発揮するばね力よりも小さなばね力を発揮するばね
が設けられる。したがって第1指F1 については、第1
末節リンク311 が第1基節リンク291 に比べて大き
く曲がるようにしたプリシェーピングが可能となる。
【0071】また第3指F3 、第4指F4 および第5指
5 のばね構造については、上記第2指F2 のばね構造
と基本的に同一である。
【0072】ところで、第5指F5 のように、第5基節
リンク295 および第5中節リンク305 の長さが短
く、流体圧アクチュエータ375 ,385 の長さが充分
にとれない場合には、例えば流体圧アクチュエータ38
5 のピボット位置44′を連結軸335 に近づけてスト
ロークを倹約するが、そうすると、流体圧アクチュエー
タ385 が連結軸345 に近づき過ぎて、第5基節リン
ク295 および第5中節リンク305 間のコイル状のば
ねと干渉する。しかるに、図6で示すように、流体圧ア
クチュエータ385 のセンター軸に対して結合する前記
ピボット位置44′をオフセットすることで、干渉を逃
げることができる。
【0073】各流体圧導管84…は、五本の指から関節
自由度の分だけ集められ、手首の関節を介して前腕部に
到達する。また手首の部分でも関節の作動角度は大きい
ので、同じようなコイル状パイプで作動流体を供給する
ことができる。この際、手首関節は指の関節に比べれば
太いので、コイルも大径に設計でき、パイプを少し太め
に設計してもコイルがばねとして働く時に生ずる曲げ応
力を許容範囲に収められる。また太いパイプはそれだけ
管路抵抗も小さいから、供給流量を多くでき、素早い動
作を可能にする。パイプを途中から太くするには、太い
パイプに細いパイプを差し込んで半田付けまたはろう付
けすればよく、この場合もパイプ径が非常に細く、従っ
て熱容量が極めて小さく、しかも体積に対する表面積の
割合が大きくて冷却性が良くなる事実を利用しているの
で半田付けやろう付けが可能になる。すなわち太いパイ
プの開口端部分を温めても、細いパイプの開口部までは
温まらず、従って半田またはろうが回り込んで開口部を
閉ざしてしまう虞がないからである。
【0074】途中でパイプをろう付け等で接合できるこ
とは、組み立て性を保証する上で多くの利点をもたら
す。即ち手のような狭い場所に多くのアクチュエータ、
関節を組み立てなければならない時には、組み立ての作
業性が高くないと、非常に熟練した作業者によって長時
間かけてしか組み立てることができず、結果として高価
なものになる。しかし配管の一部を組立て体の途中で容
易に接合・又は分断できる技術が開発されるので組立て
性や修理性は著しく向上する。
【0075】即ち長期の使用時に、機能的に不具合が生
じて分解修理するような場合にも、単純に半田ごてで温
めるだけで容易にパイプを分断できるので修理時間が短
縮され、且つ修理費用も低廉な費用で賄える。尚、太さ
の違うパイプの接合として半だ付けまたはろう付けを例
示したが、作動流体に侵されない材質なら接着剤も利用
可能である。この場合には、スペースの省略と組み立て
性の向上がさらに期待できる。
【0076】従来でもパワーステアリングやブレーキな
ど大型の流体圧機器では、当然配管はねじ等で流体圧機
器に組付けられ、出荷組み立て時、及び修理分解組み立
て時の作業性を確保してきた。しかしここに例示するハ
ンド等のミニチュア構造体では、等尺でねじを小さく出
来ないから、配管の結合部分のみはどうしても小さくで
きず、アイデアとしては流体圧を用いるハンドの先行技
術は在るが、実際に具現化する場合には流体圧レベルを
下げて力の弱いハンドになるか、或いは自由度を少なく
して限られたスペースに収めるしか方法がなかった。ま
た、従来技術では、相対的に運動する部分への作動流体
の供給手段としてゴムホースを用いることが一般的であ
ったが、ここに例示するハンドのように細いスペースし
かない指が、90度近くも曲がる場所では、ゴムの曲げ
半径が耐久上小さくとれないので、やはり実用的なもの
は設計できなかった。
【0077】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、第1ないし第5指F1 〜F5にそれぞれ付設され
る流体圧アクチュエータ361 〜365 ,372 〜37
5 ,381 〜385 の少なくとも一部は、対応するリン
ク281 〜285 ,291 〜295 ,302 〜305
に収納、配置されるので、全体構成をコンパクトに纏め
ることが可能となる。しかもカバー47〜49を外した
状態では各リンク28 1 〜285 ,291 〜295 ,3
2 〜305 ,311 〜315 は基本的にU字溝の形状
をしており、上から流体圧アクチュエータ361 〜36
5 ,372 〜375 ,381 〜385 を組付けていけ
る。すなわち、既に流体圧導管84…,86…が接続さ
れた状態に在る各リンク281 〜285 ,291 〜29
5 ,302〜305 ,311 〜315 を図1で示す状態
に並べて配置し、これらアクチュエータ361 〜3
5 ,372 〜375 ,381 〜385 を上からU字溝
に入れていき、連結軸321 ,322 ,325 …,33
1 ,332 ,335 …,341 ,342 ,345 …のピ
ンを横から挿入すれば、組み立てられる。その際にも連
結軸321 ,322 ,325 …,331 ,332 ,33
5 …が流体圧導管84…,86…のコイル部84a…,
86a…を通ることが目視により確認でき、品質を保証
し易い。この際、センサなどからの信号線( 図示せず)
があるが、信号線は予め各リンク281 〜285 ,29
1 〜295 ,302 〜305 ,311 〜31 5 のU字溝
内部に敷設しておくことが可能で、アクチュエータ36
1 〜365 ,372 〜375 ,381 〜385 の組付け
性を阻害することはない。
【0078】組付けが終了した時点で、エア抜き管83
…,88…からのエア抜き作業を行なうが、この作業も
全体が開放されているので、行い易い。
【0079】またねじりばね89…の組付けも全て上か
ら( 一方向から )実施でき、組付け性が極めて良好であ
る。
【0080】しかも各流体圧アクチュエータ372 〜3
5 ,381 〜385 は、単動シリンダであり、その単
動シリンダの作動方向とは逆方向にリンクを作動せしめ
る戻しばねとしての機能を、それらの流体圧アクチュエ
ータ372 〜375 ,381〜385 に流体圧を導く流
体圧導管84,86に形成したコイル部84a,86a
で果たさせるようにしたので、戻し作用を本質的に持た
せるようにして、各流体圧アクチュエータ372 〜37
5 ,381 〜385 と、それらのアクチュエータ372
〜375 ,381 〜385 に流体圧を作用せしめる構造
をロボットハンド等の狭いスペース内に配置することが
できる。
【0081】さらに各流体圧導管84,86は、高剛性
の金属材料により形成されるものであり、各リンクの相
対運動が生じても本質的に常時定まった形を保持するこ
とが可能であり、相互に絡み合うことなく各リンクの機
械的運動に巻き込まれることを防止して、安定的な作動
流体の供給が可能となる。
【0082】図15および図16は本発明の第2実施例
を示すものであり、上記第1実施例に対応する部分には
同一の参照符号を付す。
【0083】流体圧アクチュエータ382 に流体圧を導
く流体圧導管92は、第2中手リンク282 、第2基節
リンク292 および第2中節リンク302 に跨がって延
設されるものであり、第2中手リンク282 および第2
基節リンク292 を連結する連結軸322 の部分では、
流体圧アクチュエータ372 に流体圧を導く流体圧導管
84のコイル部84aに隣接して、流体圧導管92に形
成されたコイル部92aが連結軸322 を囲繞するよう
にして配置され、このコイル部92aの両側で流体圧導
管92は、第2中手リンク282 および第2基節リンク
292 に設けられた係止爪93…にそれぞれ係止、固定
される。また流体圧導管92の先端部は、流体圧アクチ
ュエータ382 の流体圧室38cに通じるように該流体
圧アクチュエータ382 のシリンダ体38aにろう付け
等で結合され、第2基節リンク292 および第2中節リ
ンク302 を連結する連結軸332 を囲繞する弾発手段
としてのコイル部92bが流体圧導管92に形成され
る。
【0084】しかも両コイル部92a,92b間で流体
圧導管92には、屈曲部92cが形成される。
【0085】また流体圧アクチュエータ372 には、流
体圧導管84とは別のエア抜き管94が流体圧室37c
に通じるようにしてろう付け等で結合される。
【0086】この第2実施例によれば、連結軸322
単純に通過するように流体圧導管92を配置したときに
は、第2中手リンク282 に対する第2基節リンク29
2 の相対回動が繰り返されたときには、流体圧導管92
が疲労により破損するおそれがあるのに対し、連結軸3
2 を囲繞するコイル部92aを流体圧導管92に形成
することにより、そのような疲労の虞が解消される。し
かもコイル部92aはばねとしての機能も発揮するもの
であり、コイル部84aに加えてコイル部92aが連結
軸322 を囲繞するように配置されるので、巻数を比較
的大としてばね力を比較的強く設定可能となる。
【0087】しかも2つのコイル部92a,92bの中
間部で流体圧導管92には屈曲部92cが形成されてい
るので、この屈曲部92cにより両コイル部92a,9
2b間の距離の製作誤差を吸収することが可能であると
ともに、コイル部92a,92bの位置変更の機能も併
せ持つことができる。
【0088】図17は本発明の第3実施例を示すもので
あり、上記各実施例に対応する部分には同一の参照符号
を付す。
【0089】第1グループG1 に属する第1〜第4流体
圧源671 〜674 、ならびに第2グループG2 に属す
る第5および第6流体圧源675 ,676 は、ボールね
じを用いた同一構造(図11で示した構造)に構成され
る。但し、第2グループG2の第5流体圧源675 は、
電気信号で開閉する一方向弁95を介して流体圧アクチ
ュエータ60に接続され、第6流体圧源676 は、電気
信号で開閉する一方向弁96を介して、第3、第4およ
び第5指F3 ,F4 ,F5 の各流体圧アクチュエータ3
3 〜365 ,373 〜375 ,383 〜385 には共
通に接続される。
【0090】このような構成で、一方向弁95,96を
閉じたときには第5および第6流体圧源675 ,676
からの流体圧を各アクチュエータに作用せしめることが
できるが、逆流は阻止されるので、ハンド側の外部負荷
が流体圧となって第5および第6流体圧源675 ,67
6 のモータに反力を及ぼすことを防止することができ
る。また一方向弁95,96を開いたときには、モータ
を逆転させるにつれてハンドは外部負荷またはそれ自身
の関節のばね力により開くことができる。
【0091】このような一方向弁としては、本出願人が
既に提案している高圧用のソレノイド弁(特開昭63−
167183号)をそのまま用いることができる。
【0092】かかる第3実施例によるときは、モータの
エネルギーを効率よく流体圧変換可能となり、消費電力
の低減に寄与することができる。
【0093】図18は本発明の第4実施例を示すもので
あり、上記各実施例に対応する部分には同一の参照符号
を付す。
【0094】第1指F1 全体を駆動するための流体圧ア
クチュエータ35には第1流体圧源671 が接続され、
第1指F1 の流体圧アクチュエータ361 には流体圧源
67 2Aが、また流体圧アクチュエータ381 には流体圧
源672Bがそれぞれ接続され、第2指F2 の流体圧アク
チュエータ362 には第3流体圧源673 が接続され、
第2指F2 の流体圧アクチュエータ372 ,382 には
第4流体圧源674 が共通に接続され、各流体圧源67
1 ,672A,672B,673 ,674 は第1グループG
1 に属する。また第2および第5指F2 ,F5 を開閉駆
動するための流体圧アクチュエータ60には第5流体圧
源675 が接続され、第3、第4および第5指F3 ,F
4 ,F5 の各流体圧アクチュエータ363 〜365 には
流体圧源676Aが、また各流体圧アクチュエータ373
〜375 ,383 〜385 には流体圧源676Bがそれぞ
れ共通に接続され、各流体圧源675 ,676A,676B
は第2グループG2 に属する。
【0095】この第4実施例によれば、第1指F1 の関
節で自由度が増加するとともに、第3ないし第5指F3
〜F5 においては、中手リンク283 〜285 に対する
基節リンク293 〜295 の動きをそれより先端の関節
の動きから独立させることができる。
【0096】図19は本発明の第5実施例を示すもので
ある。
【0097】この流体圧源は、エンコーダ98を有する
サーボモータMの出力軸にギヤ99,100を介して連
結されるとともにその軸線に沿う移動を阻止されるよう
にしてハウジング102に支承されるナット101と、
ハウジング102に軸線まわりの回転を阻止されるとと
もに軸方向の移動を可能として支承されつつナット10
1にボールねじ103を介して螺合されたスクリュウ軸
104と、モータMに隣接した位置で該モータMの軸線
と平行にしてハウジング102に結合されるシリンダ体
105と、シリンダ体105との間に流体圧室106を
形成してシリンダ体105に摺動自在に嵌合されるピス
トン107とを備え、流体圧室106とは反対側でピス
トン107にスクリュウ軸104の端部が当接される。
【0098】シリンダ体105には、流体圧室106に
作動流体を導入するための銅合金等から成る注入管11
0がろう付け等で結合されており、この注入管110の
先端部は、作動流体の注入後に機械的に潰されて閉じら
れる。
【0099】このような流体圧源は、図11で示した流
体圧源に比べると、シリンダ体105の軸線に沿う全体
長さを短縮可能である。これは、前腕部および上腕部か
ら成るアームに手首関節を介して取付けられるロボット
ハンドにおいて、アーム内に流体圧源を収納配置する上
で大きな利点となる。すなわち長さの短い前腕部および
上腕部には、手首関節や肘関節を駆動するためのモータ
や減速機が収納されるものであり、ハンド用の流体圧源
を収納するための前腕部および上腕部内の長手方向の余
裕は極めて限られているからである。
【0100】しかもモータMの出力をギヤ99,100
で減速してナット101に伝達することによりモータM
の特性を活かすことができる。またピストン107とス
クリュウ軸104とを分離することにより、スクリュウ
軸104を急速に後退させたときに、ピストン107の
急速な追随を回避し、流体圧室106の作動流体中の空
気が気泡となって生じるのを防止することができる。さ
らにエンコーダ98により、関節の屈曲角度を凡そ知る
ことができる。ここで、凡そというのは、1つの流体圧
源で1つの流体圧アクチュエータを駆動する際には正確
にと読み代えることができる。而して1つの流体圧源が
複数の流体圧アクチュエータを駆動する場合には、その
平均の関節屈曲角度はエンコーダ98で判るとしても、
個々の関節の屈曲角度は判らないものであり、これは、
均一な把持力を対象物体に及ぼすことを目的したときに
は止むを得ない選択であり、もし個々の関節屈曲角度を
しる必要があるときには、各関節にポテンショまたはア
ブソリュートエンコーダを装着すればよい。
【0101】図20は本発明の第6実施例を示すもので
あり、上記各実施例に対応する部分には同一の参照符号
を付す。
【0102】第1指F1 全体を駆動するための流体圧ア
クチュエータ35には第1流体圧源671 ′が接続さ
れ、第1指F1 の流体圧アクチュエータ361 ,381
には第2流体圧源672 ′が接続され、第2指F2 の流
体圧アクチュエータ362 には第3流体圧源673 が共
通に接続され、第2指F2 の流体圧アクチュエータ37
2 ,382 には第4流体圧源674 ′が共通に接続され
る。また第2および第5指F2 ,F5 を開閉駆動するた
めの流体圧アクチュエータ60には第5流体圧源6
5 ′が接続され、第3、第4および第5指F3
4 ,F5 の各流体圧アクチュエータ363 〜365
は第6流体圧源676 ′が共通に接続される。
【0103】而して第1流体圧源671 ′は、流体圧ポ
ンプPに制御弁108が接続されて成るものであり、第
2流体圧源672 ′は流体圧ポンプPに制御弁109が
接続されて成るものであり、第3流体圧源673 ′は流
体圧源Pに制御弁110が接続されて成るものであり、
第4流体圧源675 ′は流体圧ポンプPに制御弁111
が接続されて成るものであり、第5流体圧源675 ′は
流体圧ポンプPに制御弁112が接続されて成るもので
あり、第6流体圧源676 ′は流体圧ポンプPに一方向
絞り114を介して制御弁113が接続されて成るもの
である。
【0104】ここで、各制御弁は108〜112で示す
ようなアナログ制御可能な電磁サーボ弁であってもよい
し、また113で示すように単純なオンオフ型電磁弁で
あってもよい。但し電磁サーボ弁を用いるときには、出
力の流体圧レベルと流量レベルを制御可能なため、原則
的にサーボ弁のみでよいが、上述のオンオフ弁を用いる
ときには、一方向絞り114を直列に接続することで、
ハンドを握る方向に駆動するときの速度を緩和し、時間
制御をすることで指の屈曲をある程度中間位置で止める
ことが可能となる。この際、指を伸ばす方向には絞り効
果がなくてもかまわないので、絞りに一方向性を持たせ
てある。
【0105】また流体圧ポンプPの容量を小さくできる
効果があるためにアキュムレータ115を流体圧ポンプ
Pに接続しているが、このアキュムレータ115を用い
ることは必要条件ではない。
【0106】本発明は微小なアクチュエータに適用した
場合にその効果が高いものであるが、アクチュエータの
寸法が中規模の場合にも、次のようにモデファイするだ
けで、容易に適用できる。
【0107】即ちシリンダの内径が増大するものにあっ
ては、当然その作業速度を確保するために流体圧導管の
外径も大きくすべきであるが、流体圧導管の外径を拡大
すると、導管自体の剛性が高くなり過ぎ、本発明の利点
は失われる。しかしながら供給流量を増やせばよいので
あるから、導管内径を増加させる代わりに、導管の本数
を増やしても同じ効果が得られる。一本のシリンダに、
同じ小径の導管を2本ろう付けすれば2倍の作動速度が
得られ、3本にすれば3倍の速度が得られ、この程度の
本数ならば、容易に適用が可能である。
【0108】例示したロボットハンドは、本発明の実施
の上で好適な事例ではあるが、それ以外にも義手にも使
えることは明らかである。また足部の構造もハンドに劣
らず狭くて自由度が高い。現在の研究中のロボットの多
くは、足関節から下に自由度を配置していないが、爪先
立ちの姿勢や、凹凸のある路面を安定して歩行するに
は、足部にも自由度のある方が望ましい。現在は小型で
軽量、且つ制御性に優れたアクチュエータ、及びそのア
クチュエータにエネルギーを供給する手法が開発されて
いない為に研究が止まっている。本発明はこれらの狭く
て微細な構造を持ち、繊細な運動を必要とする構造体に
広く適用できるものである。
【0109】上記各実施例では、直列に連結された複数
のリンクから成る指において、隣接リンク間にアクチュ
エータが設けられ、各流体圧に個別に対応して戻しばね
が設けられた人工ハンドについて説明したが、そのよう
な構成では、アクチュエータの個数が多くなることが避
けられず、また前記戻しばねの個数も必然的に多くな
る。しかも戻しばねの耐久性もより優れたものであるこ
とが望ましい。
【0110】ところで、直列に連結された複数のリンク
から成るリンク装置においては、各リンクを連結する関
節の位置(関節角度)をそれぞれ独立に決める必要はな
く、全体として柔軟であり、協調動作ができればよい場
合がある。たとえば人体において背骨は多数の関節が直
列に連結されているが、人体の前屈時にそれらの関節個
々が別々の角度で曲がる必要はなく、全体として協調動
作をした結果として前屈することができるものである。
すなわち複数の関節に跨がる筋肉の収縮に伴って複数の
関節が同時に曲がるが、個別の関節がどのように曲がる
のかは決まってはいないのである。極端な例として蛇の
胴体の運動を見れば判るが、各関節の曲がる角度は巻き
つく対象の形状に応じた角度となるだけで、各関節の角
度が予め決められているものではない。
【0111】ロボットでもこのような関節の駆動が可能
であれば、接触する対象の形状に応じて均一な力で接触
可能となり、しかもアクチュエータとしては関節の数だ
け揃える必要がなく、部品点数を低減してコスト低減を
図ることが可能となるとともにアクチュエータを設置す
るスペースも狭くてすむことになり、大きな効果を期待
できるものである。特に人工ハンドでは、必要とする出
力が比較的大きいのに対し、アクチュエータの設置スペ
ースは極めて狭いものでり、アクチュエータの個数を関
節の数に比べて低減可能であれば、それだけ実用性の高
い人工ハンドを提供できることになる。
【0112】しかも人工ハンドや人工足部の指は、位置
制御よりも力制御で駆動される場合の方が圧倒的に多い
ものである。たとえば人工ハンドにおいて物を掴んだ
り、握ったりする場合には、アームの位置制御により人
工ハンドが目標位置まで移動せしめられるが、実際に握
ったり、掴んだりする動作は、基本的には力制御に依る
ものである。人工足部についても、背伸びをしたり、歩
行中に路面を蹴ったりする動作は基本的に力制御に依る
ものであり、床が平坦な場合はともかく凹凸のある路面
では指は路面の形状に倣うことが必要となる。これに対
し、位置制御に依るものは、わずかにプリシェーピング
やジェスチャー等の信号伝達を行う場合等に限られる。
【0113】従来でも、複数の関節を単一のアクチュエ
ータで駆動するようにしたリンク装置が実現されていな
いではなかったが、従来のものでは、複数の関節が歯車
等を介して駆動されていたので、各関節の駆動角度は伝
達歯車比で定まり、位置制御としては機能していたが、
力制御の観点では機能せず、対象物に均等な力を及ぼす
ことができなかった。
【0114】そこで、人工ハンドの指を構成するリンク
の少なくとも一部を力制御によるものとしてアクチュエ
ータの個数低減を可能とするとともに、アクチュエータ
の駆動力に対抗する弾発力を発揮する弾性体の個数低減
および耐久性向上を可能とした第7実施例について次に
説明する。
【0115】図21、図22および図23は本発明の第
7実施例を示すものであり、図21はロボットハンドの
右手を甲側から見た平面図、図22は図21の22−2
2線拡大断面図、図23は第1指を曲げた状態での図2
1に対応する平面図である。
【0116】先ず図21において、このロボットハンド
は、基部B´に、第1ないし第5指F1 ´,F2 ´,F
3 ´,F4 ´,F5 ´が連結されて成るものである。基
部B´には、第1指F1 ´を軸20のまわりに回動自在
に結合するためのヨーク21´が設けられるとともに、
該ヨーク21´とは反対側で第5指F5 ´を軸24のま
わりに回動自在に結合するためのヨーク25´が設けら
れており、前記ヨーク21´には、第2指F2 ´を回動
自在に結合するための支軸22が設けられる。また第3
および第4指F3 ´,F4 ´の中手リンクは基部B´に
一体化される。
【0117】図22を併せて参照して、第1指F1 ´
は、手を握ったり開いたりする方向への回動を可能とし
て基部B´のヨーク21´に軸20を介して連結される
ユニバーサルジョイント121と、軸20の軸線とは直
交する軸線を有する連結軸123を介してユニバーサル
ジョイント121に基端部が連結される第1中手リンク
281 ´と、第1中手リンク281 ´の先端部に前記連
結軸123と平行な軸線を有する連結軸321 を介して
基端部が回動自在に連結される第1基節リンク291 ´
と、第1基節リンク291 ´の先端部に前記各連結軸1
23,321 と平行な軸線を有する連結軸341 を介し
て基端部が回動自在に連結される第1末節リンク311
´とを備える。
【0118】ユニバーサルジョイント121すなわち第
1指F1 ´全体を軸20のまわりに回動させるために、
単動式流体圧シリンダ形式の流体圧アクチュエータ35
が準備される。この流体圧アクチュエータ35は、軸2
0の軸線に対して直角に延びる軸線を有して基部B´お
よびユニバーサルジョイント121間に設けられるもの
であり、ユニバーサルジョイント121に設けられたヨ
ーク121aに軸20と平行な軸線を有して支持された
連結ピン124に、流体圧アクチュエータ35のピスト
ンロッド35aが連結される。またユニバーサルジョイ
ント121に設けられたヨーク121bには、直線運動
型アクチュエータである単動式流体圧シリンダ形式の流
体圧アクチュエータ361 が、連結軸123と平行な軸
線を有するクレビスピン125を介して連結されてお
り、該流体圧アクチュエータ361のピストンロッド3
6aは、第1基節リンク291 ´の基端部にクレビスピ
ン125と平行な連結ピン125を介して連結される。
すなわち流体圧アクチュエータ361 は、第1のリンク
としてのユニバーサルジョイント121と、ユニバーサ
ルジョイント121との間に第2のリンクである第1中
手リンク281 ´を挟んだ第3のリンクとしての第1基
節リンク291 ´との間にわたって設けられることにな
る。さらに第1基節リンク291 ´および第1末節リン
ク311 ´間には、単動式流体圧シリンダ形式の流体圧
アクチュエータ381 が設けられる。
【0119】流体圧アクチュエータ361 ,381
は、共通な流体圧源(図10および図17の流体圧源6
2 または図20の流体圧源672 ´)が接続されるも
のであり、該流体圧源からの流体圧を導く流体圧導管1
27は、高剛性である金属により全体として弾性を有す
るように形成される。しかも流体圧導管127の中間部
には、軸20を囲繞するコイル部127aと、連結軸1
23を囲繞するコイル部127bとが形成される。而し
てユニバーサルジョイント121の基部B´に対する軸
20まわりの回動運動、ならびにユニバーサルジョイン
ト121に対する第1中手リンク281 ´の連結軸12
3まわりの回動運動が生じても、前記両コイル部127
a,127bにより流体圧導管127に過大な荷重が作
用することが避けられる。しかもコイル部127aの一
端側が基部B´側に係止されるとともにコイル部127
aの他端側がユニバーサルジョイント121に係止され
ており、該コイル部127aは、軸20のまわりにユニ
バーサルジョイント121を回動駆動する流体圧アクチ
ュエータ35の駆動力に対抗するばね力をユニバーサル
ジョイント121に作用せしめることができる。
【0120】流体圧導管127の端部はろう付けや半田
付け等により流体圧アクチュエータ361 の圧力室に接
合されており、流体圧アクチュエータ361 および流体
圧アクチュエータ381 の圧力室は、図示しない流体圧
導管で相互に接続される。
【0121】したがって流体圧源からの流体圧作用によ
り両流体圧アクチュエータ361 ,381 はともに伸長
作動するが、その際の両流体圧アクチュエータ361
38 1 の伸長度合いは、両流体圧アクチュエータ3
1 ,381 に作用する負荷の大きさによって定まる。
【0122】流体圧アクチュエータ361 ,381 の駆
動力に対抗する弾発力を発揮させるために、たとえばゴ
ムにより無端ベルト状に形成される弾性体1221 が準
備される。この弾性体1221 の一端は、ユニバーサル
ジョイント121のヨーク121bに設けられた係止ピ
ン128に係合され、第1末節リンク311 ´の先端に
設けられた係止ピン129に弾性体1221 の他端が係
合される。
【0123】このような第1指F1 ´を駆動するため
に、流体圧アクチュエータ35を伸長作動せしめると、
ユニバーサルジョイント121すなわち第1指F1 全体
は軸20のまわりに回動し、第1指F1 ´が第2ないし
第5指F2 ´〜F5 ´に向き合う側すなわち掌側に屈曲
されることになる。また流体圧アクチュエータ35の流
体圧を解放すると、流体圧導管127のコイル部127
aが発揮する弾発力により第1指F1 ´全体が元の位置
に戻される。
【0124】また流体圧アクチュエータ361 ,381
に流体圧を作用せしめると、流体圧アクチュエータ36
1 の伸長作動に応じて、第1中手リンク281 ´がユニ
バーサルジョイント121に対して連結軸123のまわ
りに回動するとともに、第1基節リンク291 ´が第1
中手リンク281 ´に対して連結軸321 のまわりに回
動する。また流体圧アクチュエータ381 の伸長作動に
応じて第1末節リンク311 ´は第1基節リンク291
´に対して連結軸341 のまわりに回動することにな
る。このようにして、第1指F1 ´は、図23で示すよ
うに、第2指F2´側に屈曲される。
【0125】このような第1指F1 ´の第2指F2 ´側
への屈曲時に、弾性体1221 は伸長せしめられ、流体
圧アクチュエータ361 ,381 が発揮する駆動力に対
抗する弾性力を発揮している。この際、弾性体1221
と第1指F1 ´を構成する各部材との間の摩擦力を無視
し得る程小さくしておけば、弾性体1221 の張力はそ
の全長にわたって均等となり、弾性体1221 に作用す
る荷重が比較的大きくても比較的長い弾性体1221
全長にわたって荷重を分散させることにより弾性体12
1 の最大応力値が比較的低く抑えられる。また流体圧
アクチュエータ361 ,381 の流体圧を解放したとき
には、弾性体1221 の弾性力により第1指F1 ´は図
21で示す元の位置に戻され、この状態を維持するよう
に弾性体1221 には初期張力が与えられている。
【0126】第2指F2 ´は、基部B´におけるヨーク
21´に設けられた支軸22に微小角度の回動を可能と
して結合される第2中手リンク282 ´と、第2中手リ
ンク282 ´の先端部に連結軸322 を介して基端部が
回動自在に連結される第2基節リンク292 ´と、第2
基節リンク292 ´の先端部に連結軸332 を介して基
端部が回動自在に連結される第2中節リンク302 ´
と、第2中節リンク30 2 ´の先端部に連結軸342
介して基端部が回動自在に連結される第2末節リンク3
2 とを備える。
【0127】第2中手リンク282 ´および第2基節リ
ンク292 ´間には流体圧アクチュエータ362 が設け
られ、第2基節リンク292 ´および第2中節リンク3
2´間には流体圧アクチュエータ372 が設けられ、
第2中節リンク302 ´および第2末節リンク312 ´
間には流体圧アクチュエータ382 が設けられる。
【0128】しかも第2基節リンク292 ´および第2
中節リンク302 ´を相互間に挟んだ第2中手リンク2
2 ´および第2末節リンク312 ´間には、前記各流
体圧アクチュエータ362 ,372 ,382 の駆動力に
対抗する弾発力を発揮する弾性体1222 が、各流体圧
アクチュエータ362 ,372 ,382 の縮小状態での
初期張力を与えられた状態で張設される。
【0129】この第2指F2 ´の構造では、流体圧アク
チュエータ362 が伸展すると、第2基節リンク292
´が第2中手リンク282 ´に対して連結軸322 のま
わりに掌側に回動せしめられ、流体圧アクチュエータ3
2 が伸展すると、第2中節リンク302 ´が第2基節
リンク292 ´に対して連結軸332 のまわりに掌側に
回動せしめられ、流体圧アクチュエータ382 が伸展す
ると、第2末節リンク312 ´が第2中節リンク302
´に対して連結軸342 のまわりに掌側に回動せしめれ
らる。而して流体圧アクチュエータ362 ,372 ,3
2 の流体圧解放に応じて、各リンク292 ´,302
´,312 ´は、弾性体1222 の弾発力により元の状
態に復帰せしめられる。
【0130】第3、第4および第5指F3 ´,F4 ´,
5 ´は、第2指F2 ´と基本的に同一の構成を有する
ものであり、詳細な説明を省略する。
【0131】この第7実施例の作用について説明する
と、第1指F1 ´において、流体圧アクチュエータ36
1 は、第1のリンクであるユニバーサルジョイント12
1と、該ユニバーサルジョイント121との間に第2の
リンクである第1中手リンク281 ´を挟んでユニバー
サルジョイント121に直列に連結される第3のリンク
としての第1基節リンク291 ´との間に設けられるも
のであり、単一の流体圧アクチュエータ361 で2つの
関節を駆動し得る構成となっているので、流体圧アクチ
ュエータの個数を低減して部品点数を低減することが可
能となるとともに流体圧アクチュエータの設置スペース
が少なくて済む。これは、人工ハンドのように非常に狭
い場所に多くの関節を配置しなければならない構造にと
っては極めて有効な構成である。
【0132】特に人工足部に適用したときには、指の柔
軟性が不整地路面の歩行には欠かせないので、複数の関
節を単一のアクチュエータで駆動できることは、小型で
かつ軽量な人工足部を構成する上で重要な要素となると
ともに、均一な作用力で路面に接地させることも可能と
なる。また歩行ロボットの背骨の構成にも適用可能であ
り、その場合、より少ないアクチュエータで柔軟な動き
を実現できるので、その分だけ搭載機器を少なくして高
度なロボットの実現を早めることができる。
【0133】しかも単一の流体圧アクチュエータ361
で駆動される第1中手リンク281´および第1基節リ
ンク291 ´は、それらのリンク281 ´,291 ´が
接触する対象物の形状に応じて屈曲作動するものであ
り、各リンクを個別に駆動するアクチュエータを個別に
力制御するものに比べると、制御用コンピュータの構成
が単純であり、安価でかつ信頼性の高い制御システムを
構築することが可能となる。
【0134】ところで、人工ハンドの場合には、他の指
2 ´〜F5 ´に比べて第1指F1´すなわち親指の動
きは極めて重要であり、親指が柔軟な動きをするかどう
かが器用な動作実現の鍵となる。しかるに、第1指F1
´の基端部であるユニバーサルジョイント121が基部
B´に連結される構成とされているので、第1指F1´
が軸20のまわりと、連結軸123のまわりとの二方向
に回動可能となり、把持機能から手のひらを一杯に広げ
て大きな物体を支える動きに至るまで多様な動きを再現
することができる。しかもこのような動きを実現するに
あたって、特別なアクチュエータを用いることなく、図
1で示した第1実施例において第1中手リンク281
回動せしめる流体圧アクチュエータ35をそのまま利用
することができるので、アクチュエータの個数を増やす
ことなく小型軽量化を図ることができる。
【0135】さらに流体圧アクチュエータ361 ,38
1 の駆動力に対抗する弾性力を発揮する弾性体1221
が、相互間に第1中手リンク281 ´および第1基節リ
ンク291 ´を介在させたユニバーサルジョイント12
1および第1末節リンク31 1 ´間に設けられ、流体圧
アクチュエータ362 ,372 ,382 の駆動力に対抗
する弾性力を発揮する弾性体1222 が、相互間に第2
基節リンク292 ´、第2中節リンク302 ´を介在さ
せた第2中手リンク282 ´および第2末節リンク31
2 ´間に設けられることにより、弾性体1221 ´,1
222 ´の個数を低減して部品点数の低減に起用するこ
とができるとともに、弾性体1221 ´,1222 ´の
長さを比較的長くして弾性体1221 ,1222 の最大
応力値を低く抑え、弾性体1221 ,1222 の耐久性
を向上することができる。
【0136】このように流体アクチュエータの個数低減
を図ることが可能となるとともに、弾性体の個数低減お
よび耐久性向上を図ることが可能となることにより、高
度ロボットの実現をより容易とすることができる。すな
わち、現在の歩行ロボット等の高度ロボットの最大の問
題点は、関節の個数が増えると必然的にアクチュエータ
の個数が増大し、そのアクチュエータを制御する電子機
器の数も増大することで消費エネルギーの増大、搭載機
器重量の増大および寸法の増大を招くことであり、この
第7実施例の構成によれば、関節の増大が必ずしも上記
欠点を伴わないことになる。
【0137】この第7実施例において、流体圧アクチュ
エータ361 ,381 が共通の流体圧源に接続されると
して説明したが、両流体圧アクチュエータ361 ,38
1 が相互に独立した流体圧源に個別に接続されるもので
あってもよく、また流体圧アクチュエータに代えて、た
とえばモータの回転をねじ等利用して直線運動に変化す
るアクチュエータを用いることも可能である。但し、現
在の技術では小型のモータで高出力のものがなく、所望
の操作力を得るにはモータが大きくなり過ぎてリンク装
置が巨大なものになるか、力不足になるであろう。さら
に弾性体としてゴムを用いるのに代えて、たとえば金属
製のコイルばねを用いることも可能であり、3以上の複
数の関節を単一のアクチュエータで駆動するようにする
ことも可能である。
【0138】また、流体圧源のアクチュエータは両端で
回転自在に支持されるものを例示したが、プランジャー
にラック歯を設けてこれと噛み合うピニオンを各リンク
の回転軸に一体に設け、プランジャーの伸展縮退に応じ
てピニオンが回転し、結果的にリンクが駆動されるよう
に構成することも可能である。
【0139】またここに例示したコイルの形状は、ピッ
チ径の同じコイルを示したが、ゼンマイばねのように各
コイル毎にピッチ径が異なるように構成しても、同じ効
果が得られる。
【0140】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0141】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明は、相
対運動を可能として順次連結される複数のリンクと、そ
れらのリンクに付設される流体圧アクチュエータとを備
えるリンク装置において、流体圧アクチュエータの少な
くとも一部が、対応するリンク内に収納、配置されるの
で、リンク装置をコンパクトに構成することが可能とな
る。
【0142】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、各リンクは、横断面
略U字状に形成されるので、リンク装置の組付け作業を
容易とすることができる。
【0143】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、各リンクは、相互に隣接
するリンクの基端部および先端部間に連結軸を介在させ
て相互に連結され、相互に隣接するリンク間には、前記
各連結軸まわりの相対運動を各リンクに生じさせる流体
圧アクチュエータが設けられ、各流体圧アクチュエータ
の流体圧室に流体圧を導く流体圧導管のうち少なくとも
2つの相互に隣接するリンク間に跨がって設けられる流
体圧導管には、相互に隣接するリンク相互を連結する連
結軸を囲繞するコイル部が形成されるので、流体圧導管
にばね機能をもたせることができ、したがって、アクチ
ュエータと、そのアクチュエータに流体圧を作用せしめ
る構造を狭いスペース内に配置可能となる。
【0144】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明の構成に加えて、流体圧導管は、少なくと
も3つの相互に隣接するリンク間に跨がって設けられ、
該流体圧導管には、各リンク相互を連結する少なくとも
2つの連結軸をそれぞれ囲繞するコイル部が形成される
とともに、各コイル部間で屈曲した屈曲部が形成される
ので、隣接リンクの相対運動の繰り返しに伴う疲労の軽
減とばね機能とを併せて流体圧導管に持たせることがで
き、しかも屈曲部により両コイル部間の距離調節が可能
となる。
【0145】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、流体圧アクチュエータの
流体圧室には、該流体圧室からのエア抜き後に先端部が
機械的な変形により閉じられるエア抜き管が、流体圧導
管とは別に連結されるので、スペースを要しない極めて
容易な作業で流体圧回路からのエア抜きを行なうことが
できる。
【0146】請求項6記載の発明は、相対運動を可能と
して順次連結される複数のリンクと、それらのリンクに
付設されるアクチュエータとを備えるリンク装置におい
て、相互間に少なくとも1つのリンクを介在させた2つ
のリンク間に、直線運動型のアクチュエータが設けられ
るので、複数のリンクを単一のアクチュエータで駆動す
ることを可能として、部品点数の低減を図るとともにリ
ンク装置の小型、軽量化を図ることができる。
【0147】請求項7記載の発明は、相対運動を可能と
して順次連結される複数のリンクと、それらのリンクに
付設されるアクチュエータとを備えるリンク装置におい
て、アクチュエータの駆動力に対抗する弾発力を発揮す
る弾性体が、相互間に少なくとも1つのリンクを介在さ
せた2つのリンク間にわたって設けられるので、弾性体
の個数を最小限として、部品点数の低減を可能とすると
ともに弾性体の耐久性を向上することができる。
【0148】請求項8記載の発明の人工ハンドでは、上
記請求項1、2、3、4または5記載のリンク装置で、
基部に連結される複数の指がそれぞれ構成されるので、
人工ハンドをコンパクトに構成することができる。
【0149】請求項9記載の発明に従う人工ハンドは、
上記求項6記載のリンク装置で少なくとも一部が構成さ
れた第1指を含む複数の指が基部に連結されて成るの
で、関節を駆動するアクチュエータの設置スペースが狭
い人工ハンドの指を構成するリンク装置に有効に適用す
ることができ、人工ハンドの小型、軽量化に寄与するこ
とができる。
【0150】請求項10記載の発明に従う人工ハンド
は、請求項7記載のリンク装置で、基部に連結される複
数の指の少なくとも一部が構成されるので、人工ハンド
の部品点数を低減し、弾性体の耐久性向上に伴って人工
ハンドの寿命延長を図ることができる。
【0151】請求項11記載の発明によれば、上記請求
項8記載の発明の構成に加えて、指の一部を構成するリ
ンクを屈曲させる駆動力を発揮可能な第1の流体圧アク
チュエータと、第1の流体圧アクチュエータの駆動力に
対抗する弾発力を発揮する第1の弾発手段と、指の一部
を構成して前記リンクに連結されるリンクを屈曲させる
駆動力を発揮可能として第1の流体圧アクチュエータと
共通の流体圧源に接続される第2の流体圧アクチュエー
タと、第2の流体圧アクチュエータの駆動力に対抗する
弾発力を発揮する第2の弾発手段とを備え、第1の流体
圧アクチュエータの駆動力および第1の弾発手段の弾発
力の差と、第2の流体圧アクチュエータの駆動力および
第2の弾発手段の弾発力の差とが、相互に異なって設定
されるので、指を構成するリンクの屈曲順序を自在に設
定し、手が物を掴もうとして目標物に近づくときのプリ
シェーピング(物を掴むのに適した形状)を簡潔な構造
で再現することができる。
【0152】請求項12記載の発明によれば、上記請求
項8記載の発明の構成に加えて、基部には、第1指の基
端部が軸を介して回動可能に連結され、該軸の軸線は、
基部に連結される第2ないし第5指の延伸方向と略平行
な方向から第2ないし第5指側に傾斜して配置されるの
で、第1指を駆動するアクチュエータのわずかな作動に
より第1指を他の指と向き合う位置まで回動することが
でき、上記アクチュエータの所要作動量を小さくし、該
アクチュエータの小型化を図ることができる。
【0153】請求項13記載の発明によれば、上記請求
項8記載の発明の構成に加えて、基部に連結される第1
ないし第5指のうち少なくとも1本の指に設けられて、
当該指を曲げる方向の力を発揮する流体圧アクチュエー
タが、前記当該指に作用する外力による逆動を不能とし
た流体圧源に接続されるので、力仕事を受け持つ指につ
いては、流体圧源からの作用では動くが、一旦荷物を保
持する形をハンドが実現すれば、荷物を運搬中に各指で
エネルギーを消耗することをなくし、電池などのエネル
ギー源を小型化することができる。
【0154】請求項14記載の発明によれば、上記請求
項8記載の発明の構成に加えて、基部に連結される第1
ないし第5指のうち第2指および第5指の基端部の少な
くとも一方が、それらの指の先端部間の間隔を増減可能
として基部に連結され、第2指および第5指間には前記
間隔を増減可能なアクチュエータが設けられ、第2指お
よび基部間には前記アクチュエータの間隔増大方向の力
に対抗するばね力を発揮するばねが設けられ、第5指お
よび基部間には前記アクチュエータの間隔増大方向の力
に対抗するとともに前記ばねのばね力とは異なるばね力
を発揮するばねが設けられるので、単一のアクチュエー
タによるコンパクトな構成で、手を広げる方向に第2指
および第5指を外展作動せしめることができ、この際、
指に負荷がかからない状態での外展を第2指および第5
指のいずれか一方から生じさせるようにして、手を必要
以上に大きくすることなく狭い場所での作業を有効に行
なうことが可能となる。
【0155】請求項15記載の発明によれば、上記請求
項8記載の発明の構成に加えて、基部に連結される第1
ないし第5指のうち少なくとも第5指の基端側の中手リ
ンクが、該指を握ったり、開いたりする方向の揺動を可
能として基部に連結され、前記中手リンクに連結される
基節リンクおよび基部間には、流体圧の作用に応じて基
節リンクを握る方向の力を発揮する流体圧アクチュエー
タが設けられ、前記中手リンクおよび基部間には、中手
リンクを開く側に付勢するばねが設けられるので、流体
圧アクチュエータの作動により、最初は基節リンクが屈
折するが、基節リンクに負荷が生じたときには中手リン
クが屈折するようにして、物を握った場合の握る力を均
等に効果を、単一のアクチュエータで得ることが可能で
あり、重量低減およびシステム簡略化を果たすことがで
きる。
【0156】請求項16記載の発明によれば、上記請求
項8記載の発明の構成に加えて、各指の最先端位置に在
る末節リンクと、最先端から2番目のリンクとは、連結
軸を介して連結され、両リンク間には、流体圧の作用に
応じて末節リンクを握る方向の力を発揮する流体圧アク
チュエータが設けられ、各末節リンクの先端面は、その
先端面に直角に作用する外力が前記連結軸のまわりに末
節リンクを開く側に作用する方向となる形状に形成され
るので、指で物を押すときに、流体圧アクチュエータに
無用な負荷がかかることを防止することができる。
【0157】さらに請求項17記載の発明に従う人工ハ
ンドは、上記請求項9記載の発明の構成に加えて、第1
指は、第1指を他の指に向き合わせる方向に回動せしめ
ることを可能として基部に軸介して連結される第1のリ
ンクとしてのユニバーサルジョウイントと、前記軸の軸
線に対して直交する軸線を有する連結軸を介して基端部
がユニバーサルジョイントに連結される第2のリンク
と、前記連結軸と平行な軸線を有する連結軸を介して基
端部が第2のリンクに連結される第3のリンクとを備
え、アクチュエータがユニバーサルジョイントおよび第
3のリンク間に設けられるので、他の指に比べてリンク
数が少ない親指である第1指にアクチュエータを配設す
るスペースを確保して第1指に多様な動きをさせること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のロボットハンドの右手を甲側から
見た平面図である。
【図2】基部の平面図である。
【図3】図1の3−3線矢視図である。
【図4】第1指の進展状態を示す平面図である。
【図5】図1の5−5線断面図である。
【図6】第2指屈曲時の図5に対応する断面図である。
【図7】図1の7−7線断面図である。
【図8】図7の6−6線断面図である。
【図9】第2指および第5指を開いた状態での図1に対
応する平面図である。
【図10】流体圧回路図である。
【図11】第1の種類の流体圧源の構成を示す断面図で
ある。
【図12】第2の種類の流体圧源の構成を示す断面図で
ある。
【図13】図5の要部拡大図である。
【図14】図13の14−14線断面図である。
【図15】第2実施例の図5に対応する断面図である。
【図16】図15の16−16線拡大断面図である。
【図17】第3実施例の図10に対応する流体圧回路図
である。
【図18】第4実施例の図10に対応する流体圧回路図
である。
【図19】第5実施例の流体圧源の縦断面図である。
【図20】第6実施例の図10に対応する流体圧回路図
である。
【図21】第7実施例のロボットハンドの右手を甲側か
ら見た平面図である。
【図22】図21の22−22線拡大断面図である。
【図23】第1指を曲げた状態での図21に対応する平
面図である。
【符号の説明】
20・・・軸 281 〜285 ,281 ´,282 ´291 〜295
291 ´,292 ´,302 〜305 ,302 ´,31
1 〜315 ,311 ´,312 ´・・・リンク 321 ,322 ,325 ,332 ,335 ,341 ,3
2 ,345 ,123・・・連結軸 361 〜365 ,372 〜375 ,381 〜385 ,6
0・・・流体圧アクチュエータ 36c,37c,38c・・・流体圧室 54,63,64・・・ばね 672 ,674 ,676 ,676A,676B,672 ′,
674 ′,676 ′・・・流体圧源 82,84,86,94・・・流体圧導管 83,88,94・・・エア抜き管 84a,92a・・・コイル部 86a,92b・・・弾発手段としてのコイル部 89・・・弾発手段としてのばね 92c・・・屈曲部 121・・・リンクとしてのユニバーサルジョイント 1221 ,1222 ・・・弾性体 B,B´・・・基部 F1 〜F5 ,F1 ´〜F5 ´・・・指

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対運動を可能として順次連結される複
    数のリンク(281〜285 ,291 〜295 ,302
    〜305 ,311 〜315 )と、それらのリンクに付設
    される流体アクチュエータ(361 〜365 ,372
    375 ,38 1 〜385 )とを備えるリンク装置におい
    て、流体圧アクチュエータ(361 〜365 ,372
    375 ,381 〜385 )の少なくとも一部が、対応す
    るリンク(281 〜285 ;291 〜295 ;302
    305 )内に収納、配置されることを特徴とするリンク
    装置。
  2. 【請求項2】 各リンク(281 〜285 ,291 〜2
    5 ,302 〜30 5 ,311 〜315 )は、横断面略
    U字状に形成されることを特徴とする請求項1記載のリ
    ンク装置。
  3. 【請求項3】 各リンク(281 〜285 ,291 〜2
    5 ,302 〜30 5 ,311 〜315 )は、相互に隣
    接するリンクの基端部および先端部間に連結軸(3
    1 ,322 ,325 ,332 ,335 ,341 ,34
    2 ,345 )を介在させて相互に連結され、相互に隣接
    するリンク間には、前記各連結軸まわりの相対運動を各
    リンクに生じさせる流体圧アクチュエータ(361 〜3
    5 ,37 2 〜375 ,381 〜385 )が設けられ、
    各流体圧アクチュエータの流体圧室(37c,38c)
    に流体圧を導く流体圧導管(82,84,86,92)
    のうち少なくとも2つの相互に隣接するリンク間に跨が
    って設けられる流体圧導管(84,86,92)には、
    相互に隣接するリンク相互を連結する連結軸(321
    322 ,325 ,332 ,335 )を囲繞するコイル部
    (84a,86a,92a,92b)が形成されること
    を特徴とする請求項1記載のリンク装置。
  4. 【請求項4】 流体圧導管(92)は、少なくとも3つ
    の相互に隣接するリンク(282 ,292 ,302 )間
    に跨がって設けられ、該流体圧導管(92)には、各リ
    ンク相互を連結する少なくとも2つの連結軸(322
    332 )をそれぞれ囲繞するコイル部(92a,92
    b)が形成されるとともに、各コイル部(92a,92
    b)間で屈曲した屈曲部(92c)が形成されることを
    特徴とする請求項3記載のリンク装置。
  5. 【請求項5】 流体圧アクチュエータ(361 〜3
    5 ,372 〜375 ,381 〜385 )の流体圧室
    (36c,37c,38c)には、該流体圧室(36
    c,37c,38c)からのエア抜き後に先端部が機械
    的な変形により閉じられるエア抜き管(83,88,9
    4)が、流体圧導管(84,86,92)とは別に連結
    されることを特徴とする請求項1記載のリンク装置。
  6. 【請求項6】 相対運動を可能として順次連結される複
    数のリンク(121,281 ´,291 ´)と、それら
    のリンクに付設されるアクチュエータ(36 1 )とを備
    えるリンク装置において、相互間に少なくとも1つのリ
    ンク(281´)を介在させた2つのリンク(121,
    291 ´)間に、直線運動型のアクチュエータ(3
    1 )が設けられることを特徴とするリンク装置。
  7. 【請求項7】 相対運動を可能として順次連結される複
    数のリンク(121,281 ´,291 ´,311 ´;
    282 ,292 ,302 ,312 )と、それらのリンク
    に付設されるアクチュエータ(361 ,362 ,3
    2 ,381 ,382 )とを備えるリンク装置におい
    て、アクチュエータ(361 ,362 ,37 2 ,3
    1 ,382 )の駆動力に対抗する弾発力を発揮する弾
    性体(1221 ,1222 )が、相互間に少なくとも1
    つのリンク(281 ´,291 ´;292´,30
    2 ´)を介在させた2つのリンク(121,311 ´;
    282 ´,31 2 ´)間にわたって設けられることを特
    徴とするリンク装置。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4または5記載のリ
    ンク装置で、基部(B)に連結される複数の指(F1
    5 )がそれぞれ構成されることを特徴とする人工ハン
    ド。
  9. 【請求項9】 請求項6記載のリンク装置で少なくとも
    一部が構成された第1指(F1 ´)を含む複数の指(F
    1 ´〜F5 ´)が基部(B´)に連結されて成ることを
    特徴とする人工ハンド。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のリンク装置で、基部
    (B´)に連結される複数の指(F1 ´〜F5 ´)の少
    なくとも一部が構成されることを特徴とする人工ハン
    ド。
  11. 【請求項11】 指(F1 〜F5 )の一部を構成するリ
    ンク(311 〜31 5 )を屈曲させる駆動力を発揮可能
    な第1の流体圧アクチュエータ(381 〜385 )と、
    第1の流体圧アクチュエータ(381 〜385 )の駆動
    力に対抗する弾発力を発揮する第1の弾発手段と、指
    (F1 〜F5 )の一部を構成して前記リンク(311
    315 )に連結されるリンク(291 ,302 〜3
    5 )を屈曲させる駆動力を発揮可能として第1の流体
    圧アクチュエータ(381 〜385 )と共通の流体圧源
    (672 ,674 ,676 ,676B,672 ′,6
    4 ′,676 ′)に接続される第2の流体圧アクチュ
    エータ(361 ,372 〜375 )と、第2の流体圧ア
    クチュエータ(361 ,372 〜375 )の駆動力に対
    抗する弾発力を発揮する第2の弾発手段とを備え、第1
    の流体圧アクチュエータ(381 〜385 )の駆動力お
    よび第1の弾発手段の弾発力の差と、第2の流体圧アク
    チュエータ(361 ,372 〜375 )の駆動力および
    第2の弾発手段の弾発力の差とが、相互に異なって設定
    されることを特徴とする請求項8記載の人工ハンド。
  12. 【請求項12】 基部(B)には、第1指(F1 )の基
    端部が軸(20)を介して回動可能に連結され、該軸
    (20)の軸線は、基部(B)に連結される第2ないし
    第5指(F2 〜F5 )の延伸方向と略平行な方向から第
    2ないし第5指(F2 〜F5 )側に傾斜して配置される
    ことを特徴とする請求項8記載の人工ハンド。
  13. 【請求項13】 基部(B,B´)に連結される第1な
    いし第5指(F1 〜F5 ,F1 ´〜F5 ´)のうち少な
    くとも1本の指(F3 〜F5 ,F3 ´〜F5´)に設け
    られて、当該指(F3 〜F5 ,F3 ´〜F5 ´)を曲げ
    る方向の力を発揮する流体圧アクチュエータ(363
    365 ,373 〜375 ,383 〜385 )が、前記当
    該指(F3 〜F5 )に作用する外力による逆動を不能と
    した流体圧源(676 ,676A,676B,676 ′)に
    接続されることを特徴とする請求項8、9または10記
    載の人工ハンド。
  14. 【請求項14】 基部(B,B´)に連結される第1な
    いし第5指(F1 〜F5 ,F1 ´〜F5 ´)のうち第2
    指(F2 ,F2 ´)および第5指(F5 ,F 5 ´)の基
    端部の少なくとも一方が、それらの指(F2 ,F2 ´,
    5 ,F5 ´)の先端部間の間隔を増減可能として基部
    (B,B´)に連結され、第2指(F 2 ,F2 ´)およ
    び第5指(F5 ,F5 ´)間には前記間隔を増減可能な
    アクチュエータ(60)が設けられ、第2指(F2 ,F
    2 ´)および基部(B,B´)間には前記アクチュエー
    タ(60)の間隔増大方向の力に対抗するばね力を発揮
    するばね(63)が設けられ、第5指(F5 ,F5 )お
    よび基部(B,B´)間には前記アクチュエータ(6
    0)の間隔増大方向の力に対抗するとともに前記ばね
    (63)のばね力とは異なるばね力を発揮するばね(6
    4)が設けられることを特徴とする請求項8、9または
    10記載の人工ハンド。
  15. 【請求項15】 基部(B,B´)に連結される第1な
    いし第5指(F1 〜F5 ,F1 ´〜F5 ´)のうち少な
    くとも第5指(F5 ,F5 ´)の基端側の中手リンク
    (285 )が、該指(F5 ,F5 ´)を握ったり、開い
    たりする方向の揺動を可能として基部(B,B´)に連
    結され、前記中手リンク(285 )に連結される基節リ
    ンク(295 )および基部(B,B´)間には、流体圧
    の作用に応じて基節リンク(295 )を握る方向の力を
    発揮する流体圧アクチュエータ(365 )が設けられ、
    前記中手リンク(285 )および基部(B,B´)間に
    は、中手リンク(285 )を開く側に付勢するばね(5
    4)が設けられることを特徴とする請求項8、9または
    10記載の人工ハンド。
  16. 【請求項16】 各指(F1 〜F5 ,F1 ´〜F5 ´)
    の最先端位置に在る末節リンク(311 〜315 ,31
    1 ´,312 ´)と、先端から2番目のリンク(2
    1 ,291 ´,302 〜305 ,302 ´)とは、連
    結軸(341 ,342 ,345 )を介して連結され、両
    リンク(311 〜315 ,311 ´,31 2 ´;2
    1 ,291 ´,302 〜305 ,302 ´)間には、
    流体圧の作用に応じて末節リンク(311 〜315 ,3
    1 ´,312 ´)を握る方向の力を発揮する流体圧ア
    クチュエータ(381 〜385 )が設けられ、各末節リ
    ンク(311 〜315 ,311 ´,312 ´)の先端面
    は、その先端面に直角に作用する外力が前記連結軸(3
    1 〜345 )のまわりに末節リンク(311 〜3
    5 ,311 ´,312 ´)を開く側に作用する方向と
    なる形状に形成されることを特徴とする請求項8、9ま
    たは10記載の人工ハンド。
  17. 【請求項17】 第1指(F1 ´)は、第1指(F
    1 ´)を他の指(F2 ´〜F5 ´)に向き合わせる方向
    に回動せしめることを可能として基部(B´)に軸(2
    0)を介して連結される第1のリンクとしてのユニバー
    サルジョイント(121)と、前記軸(20)の軸線に
    対して直交する軸線を有する連結軸(123)を介して
    基端部がユニバーサルジョイント(121)に連結され
    る第2のリンク(281 ´)と、前記連結軸(123)
    と平行な軸線を有する連結軸(32 1 )を介して基端部
    が第2のリンク(281 ´)に連結される第3のリンク
    (291 ´)とを備え、アクチュエータ(361 )がユ
    ニバーサルジョイント(121)および第3のリンク
    (291 ´)間に設けられることを特徴とする請求項9
    記載の人工ハンド。
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