JPH0812651A - 5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カルボキサミドの製造方法 - Google Patents
5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カルボキサミドの製造方法Info
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- JPH0812651A JPH0812651A JP14635894A JP14635894A JPH0812651A JP H0812651 A JPH0812651 A JP H0812651A JP 14635894 A JP14635894 A JP 14635894A JP 14635894 A JP14635894 A JP 14635894A JP H0812651 A JPH0812651 A JP H0812651A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カル
ボキサミド(カルバマゼピン)の新規な製造方法。カル
バマゼピンは、酢酸、酢酸−水または酢酸−アルコール
混合物中でイミノスチルベンをアルカリシアン酸塩で変
換することにより効果的に製造することができる。 【効果】上記のカルバマゼピンは中枢神経系統の多くの
病気の治療に用いることができる。
ボキサミド(カルバマゼピン)の新規な製造方法。カル
バマゼピンは、酢酸、酢酸−水または酢酸−アルコール
混合物中でイミノスチルベンをアルカリシアン酸塩で変
換することにより効果的に製造することができる。 【効果】上記のカルバマゼピンは中枢神経系統の多くの
病気の治療に用いることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、5H−ジベンズ/b,
f/アゼピン−5−カルボキサミドの製造方法に関す
る。この物質はカルバマゼピンの一般名で治療に使用さ
れる。カルバマゼピンは有用な生理学的特性を有する。
カルバマゼピンは、中枢神経系統の多くの病気の治療に
役立つ。
f/アゼピン−5−カルボキサミドの製造方法に関す
る。この物質はカルバマゼピンの一般名で治療に使用さ
れる。カルバマゼピンは有用な生理学的特性を有する。
カルバマゼピンは、中枢神経系統の多くの病気の治療に
役立つ。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】カルバ
マゼピンの合成には多くの方法が公知である。カルバマ
ゼピンは、 − イミノスチルベンをホスゲンで5H−ジベンズ/
b,f/アゼピン−5−カルボン酸塩化物に変換し、続
いてアンモニアを加えて遊離化合物にするか、あるいは
反応混合物を得る(US−PS 2948718、DD
−PS 297962および298508ならびにEP
423679)か、あるいは − 10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ/b,f/
アゼピンをホスゲン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメ
チルヒダントイン、炭酸カリウムおよびアンモニアで順
次変換する(GB−PS 1245606)か、あるい
は − イミノスチルベンをアシルイソシアナートで5H−
ジベンズ/b,f/アゼピン−5−(N−アシル)−カ
ルボキサミドに変換し、続いて加水分解する(DE−O
S 2307174)か、あるいは − 5−(メチルイソチオカルバモイル)−5H−ジベ
ンズ/b,f/アゼピン −ヨウ化水素酸塩をアルカリで変換する(DE−OS
2637666)か、あるいは − 5−シアノ−5H−ジベンズ/b,f/アゼピンを
酸またはアルカリで加水分解する(EP 02940
9) ことにより製造することができる。
マゼピンの合成には多くの方法が公知である。カルバマ
ゼピンは、 − イミノスチルベンをホスゲンで5H−ジベンズ/
b,f/アゼピン−5−カルボン酸塩化物に変換し、続
いてアンモニアを加えて遊離化合物にするか、あるいは
反応混合物を得る(US−PS 2948718、DD
−PS 297962および298508ならびにEP
423679)か、あるいは − 10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ/b,f/
アゼピンをホスゲン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメ
チルヒダントイン、炭酸カリウムおよびアンモニアで順
次変換する(GB−PS 1245606)か、あるい
は − イミノスチルベンをアシルイソシアナートで5H−
ジベンズ/b,f/アゼピン−5−(N−アシル)−カ
ルボキサミドに変換し、続いて加水分解する(DE−O
S 2307174)か、あるいは − 5−(メチルイソチオカルバモイル)−5H−ジベ
ンズ/b,f/アゼピン −ヨウ化水素酸塩をアルカリで変換する(DE−OS
2637666)か、あるいは − 5−シアノ−5H−ジベンズ/b,f/アゼピンを
酸またはアルカリで加水分解する(EP 02940
9) ことにより製造することができる。
【0003】これらの公知の方法は一連の欠点を有す
る。例えば、上記方法の多くの場合、毒性の高いホスゲ
ンないしハロゲンシアンの使用が必要である。DE−O
S 2307174による合成では、入手困難なアシル
イソシアナートを必要としている。DE−OA 263
7666による製造では副生成物として毒性のメチルメ
ルカプタンが生じる。
る。例えば、上記方法の多くの場合、毒性の高いホスゲ
ンないしハロゲンシアンの使用が必要である。DE−O
S 2307174による合成では、入手困難なアシル
イソシアナートを必要としている。DE−OA 263
7666による製造では副生成物として毒性のメチルメ
ルカプタンが生じる。
【0004】カルバマゼピンはさらに、 − イミノスチルベンを、有機溶剤または溶剤混合物
中、酸性媒体の存在下で、シアン酸で変換することによ
り製造できる(EP 277095)。酸性媒体は反応
に触媒としてのみ関与し、イミノスチルベンとシアン酸
の変換速度を高めるのに役立つ。変換に必要なシアン酸
は気体状で反応混合物中に導入されるが、シアン酸は、
シアン酸塩の酸処理によって得ることもできる。
中、酸性媒体の存在下で、シアン酸で変換することによ
り製造できる(EP 277095)。酸性媒体は反応
に触媒としてのみ関与し、イミノスチルベンとシアン酸
の変換速度を高めるのに役立つ。変換に必要なシアン酸
は気体状で反応混合物中に導入されるが、シアン酸は、
シアン酸塩の酸処理によって得ることもできる。
【0005】シアン酸は、水、アルコールおよびアミン
と好ましくない副反応を起こすので、変換を非プロトン
性の高い条件下、すなわち水、アルコールおよびアミン
をできるだけ含まない有機溶剤中で、水蒸気を排除して
行う。
と好ましくない副反応を起こすので、変換を非プロトン
性の高い条件下、すなわち水、アルコールおよびアミン
をできるだけ含まない有機溶剤中で、水蒸気を排除して
行う。
【0006】これらの条件により、全体的な反応操作が
難しくなり、追加の材料および技術的な手間がかかる。
難しくなり、追加の材料および技術的な手間がかかる。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の目的
は、上記の欠点が無い、技術的に簡単に操作できるカル
バマゼピンの製造方法を開発することである。
は、上記の欠点が無い、技術的に簡単に操作できるカル
バマゼピンの製造方法を開発することである。
【0008】この目的は驚くべきことに、本発明によ
り、酢酸、酢酸−水または酢酸−アルコール混合物中で
イミノスチルベンをアルカリシアン酸塩で変換すること
により達成される。
り、酢酸、酢酸−水または酢酸−アルコール混合物中で
イミノスチルベンをアルカリシアン酸塩で変換すること
により達成される。
【0009】シアン酸ナトリウムまたはカリウムの様な
アルカリシアン酸塩によるイミノスチルベンの変換は、
20〜約100℃の温度範囲で実行することができる。
本発明の方法の好ましい実施態様では、60℃で、イミ
ノスチルベンを酢酸混合物中に分散させた液に、攪拌し
ながら、アルカリシアン酸塩を徐々に加えるが、その
際、シアン酸塩はイミノスチルベンに対して約50モル
%過剰にする。
アルカリシアン酸塩によるイミノスチルベンの変換は、
20〜約100℃の温度範囲で実行することができる。
本発明の方法の好ましい実施態様では、60℃で、イミ
ノスチルベンを酢酸混合物中に分散させた液に、攪拌し
ながら、アルカリシアン酸塩を徐々に加えるが、その
際、シアン酸塩はイミノスチルベンに対して約50モル
%過剰にする。
【0010】本発明の方法では、酢酸−水混合物は20
重量%までの水を含むことができる。本発明の変換を酢
酸−アルコール混合物中で行う場合、10重量%までの
アルコールを含むことができる。好ましくは、メタノー
ルやエタノールの様なアルコールを反応に使用する。
重量%までの水を含むことができる。本発明の変換を酢
酸−アルコール混合物中で行う場合、10重量%までの
アルコールを含むことができる。好ましくは、メタノー
ルやエタノールの様なアルコールを反応に使用する。
【0011】アルカリシアン酸塩を徐々に加える操作
は、その固体を少量ずつ加えることにより実行すること
もできる。しかし、特に水に溶解し易いシアン化カリウ
ムを使用する場合、アルカリシアン酸塩の水溶液を滴下
するのが有利である。アルカリシアン酸塩の水溶液を滴
下できるので、本発明の方法は技術的に特に簡単に実行
することができる。
は、その固体を少量ずつ加えることにより実行すること
もできる。しかし、特に水に溶解し易いシアン化カリウ
ムを使用する場合、アルカリシアン酸塩の水溶液を滴下
するのが有利である。アルカリシアン酸塩の水溶液を滴
下できるので、本発明の方法は技術的に特に簡単に実行
することができる。
【0012】アルカリシアン酸塩によるイミノスチルベ
ンの変換に使用した溶剤混合物は、反応混合物から留別
した後、本発明の変換にさらに使用することができる。
ンの変換に使用した溶剤混合物は、反応混合物から留別
した後、本発明の変換にさらに使用することができる。
【0013】本発明の方法の成果は、多くの点で驚くべ
きことである。文献からは、ある種の芳香族第1アミン
は、酢酸水溶液中でアルカリシアン酸塩により、対応す
る尿素誘導体に変換され得ることが分かっている。その
際、例えばKurzer(Org. Synth. Coll. Vol. IV, 49頁)
は、1:10〜1:1の比率の酢酸−水混合物で処理し
ている。しかし、これらの反応条件下では、イミノスチ
ルベンの、つまり第2ジアリールアミンのアルカリシア
ン酸塩による変換は成功しない。一方では、イミノスチ
ルベンが上記の芳香族第1アミンと比較して塩基性が非
常に乏しく、他方、イミノスチルベンの酢酸中での溶解
性がこのアミンよりはるかに小さいためである。この僅
かな溶解性は、水およびアルコールの添加によりさらに
低下する。
きことである。文献からは、ある種の芳香族第1アミン
は、酢酸水溶液中でアルカリシアン酸塩により、対応す
る尿素誘導体に変換され得ることが分かっている。その
際、例えばKurzer(Org. Synth. Coll. Vol. IV, 49頁)
は、1:10〜1:1の比率の酢酸−水混合物で処理し
ている。しかし、これらの反応条件下では、イミノスチ
ルベンの、つまり第2ジアリールアミンのアルカリシア
ン酸塩による変換は成功しない。一方では、イミノスチ
ルベンが上記の芳香族第1アミンと比較して塩基性が非
常に乏しく、他方、イミノスチルベンの酢酸中での溶解
性がこのアミンよりはるかに小さいためである。この僅
かな溶解性は、水およびアルコールの添加によりさらに
低下する。
【0014】EP 277095の説明により、当業者
は、空気中に含まれる様な微量の水分でも望ましい変換
に悪影響を与える、ないし変換を妨害することが分かる
筈である。
は、空気中に含まれる様な微量の水分でも望ましい変換
に悪影響を与える、ないし変換を妨害することが分かる
筈である。
【0015】したがって、総溶剤量に対して20重量%
までの水を含む酢酸混合物中で、アルカリシアン酸塩に
よるイミノスチルベンの変換が容易に、非常に良好〜良
好な収率で行われることは予期せぬことであろう。同様
に、本発明により得られる、酢酸−アルコール混合物中
における変換の高収率も驚くべきことであった。本発明
の変換を酢酸混合物中で行い、その際、この混合物中に
5〜10%の水またはアルコールが存在する中で非常に
良好な収率が得られることは非常に有利である。
までの水を含む酢酸混合物中で、アルカリシアン酸塩に
よるイミノスチルベンの変換が容易に、非常に良好〜良
好な収率で行われることは予期せぬことであろう。同様
に、本発明により得られる、酢酸−アルコール混合物中
における変換の高収率も驚くべきことであった。本発明
の変換を酢酸混合物中で行い、その際、この混合物中に
5〜10%の水またはアルコールが存在する中で非常に
良好な収率が得られることは非常に有利である。
【0016】
【実施例】下記の実施例により本発明の方法をより詳細
に説明する。実施例1 イミノスチルベン100gを酢酸1000mlに分散さ
せ、攪拌しながら60℃に加熱する。次いで160分以
内に、90%シアン化ナトリウム54gを11回に分け
て加える。反応の過程で、カルバマゼピンの析出が開始
する前に、イミノスチルベンはほとんど完全に溶解す
る。シアン化ナトリウムの添加が終了した後、反応混合
物をさらに60℃で20分間攪拌する。続いて18〜2
0℃に冷却し、この温度で2時間攪拌する。沈殿したカ
ルバマゼピンを吸引分離し、無水酢酸60mlで洗浄し、
乾燥させる。 収量107.8g(理論値の87.9%)、融点193
〜194℃ 母液から水流ポンプ真空中で酢酸を留別する。残留物か
ら酢酸ナトリウムを水で溶解させ、カルバマゼピンを吸
引分離し、乾燥させ、トルエンから再結晶化させる。こ
れによって、さらに融点191〜193℃のカルバマゼ
ピン9.8g(8.0%)が得られる。総収量は95.
9%になる。実施例2 イミノスチルベン100gを、無水酢酸900mlおよび
水100mlからなる混合物に分散させ、攪拌しながら6
0℃に加熱する。次いで2.75時間以内に、90%シ
アン化ナトリウム58.3gを16回に分けて加える。
2時間反応させた後、短時間80℃に加熱して少量の未
溶解イミノスチルベンを溶解させる。シアン化ナトリウ
ムの添加が終了した後、反応混合物を18〜20℃に冷
却し、この温度で0.5時間攪拌する。沈殿したカルバ
マゼピンを吸引分離し、酢酸63mlと水9mlの混合物7
0mlで洗浄し、乾燥させる。 収量110.1g(理論値の89.8%)、融点191
〜195℃ 母液から溶剤を留別する。残留物から酢酸ナトリウムを
水で溶解させ、カルバマゼピンを吸引分離し、乾燥さ
せ、トルエンから再結晶化させる。これによって、さら
に融点188〜190℃のカルバマゼピン5g(4.1
%)が得られる。総収量は93.9%になる。実施例3 イミノスチルベン30gを、酢酸225mlおよび水45
mlからなる混合物に分散させ、攪拌しながら60℃に加
熱する。次いで2.75時間以内に、90%シアン化ナ
トリウム17.5gを16回に分けて加える。1.5時
間反応させた後、短時間80℃に加熱して少量の未溶解
イミノスチルベンを溶解させる。シアン化ナトリウムの
添加が終了した後、反応混合物を60℃でさらに10分
間保持する。その後、18〜20℃に冷却し、この温度
で1時間攪拌する。沈殿したカルバマゼピンを吸引分離
し、酢酸−水混合物(6:1)20mlで洗浄し、乾燥さ
せる。収量32.9g(理論値の89.2%)、融点1
89〜191℃ 母液から溶剤をすべて留別する。残留物から酢酸ナトリ
ウムを水で溶解させ、カルバマゼピンを吸引分離し、乾
燥させ、トルエンから再結晶化させる。これによって、
さらに融点191〜193℃のカルバマゼピン1.8g
(4.8%)が得られる。総収量は94%になる。実施例4 イミノスチルベン60gを、酢酸600mlに分散させ、
攪拌しながら60℃に加熱する。次いで98%シアン化
カリウム40gおよび水66mlからなる溶液を調製し、
2時間かけて滴下する。この間に反応混合物を短時間8
0℃に加熱して未溶解イミノスチルベンを溶解させる。
シアン化カリウムの添加が終了した後、反応混合物を室
温に冷却し、沈殿したカルバマゼピンを吸引分離し、乾
燥させる。融点190〜193℃の生成物33g(理論
値の89.9%)が得られる。
に説明する。実施例1 イミノスチルベン100gを酢酸1000mlに分散さ
せ、攪拌しながら60℃に加熱する。次いで160分以
内に、90%シアン化ナトリウム54gを11回に分け
て加える。反応の過程で、カルバマゼピンの析出が開始
する前に、イミノスチルベンはほとんど完全に溶解す
る。シアン化ナトリウムの添加が終了した後、反応混合
物をさらに60℃で20分間攪拌する。続いて18〜2
0℃に冷却し、この温度で2時間攪拌する。沈殿したカ
ルバマゼピンを吸引分離し、無水酢酸60mlで洗浄し、
乾燥させる。 収量107.8g(理論値の87.9%)、融点193
〜194℃ 母液から水流ポンプ真空中で酢酸を留別する。残留物か
ら酢酸ナトリウムを水で溶解させ、カルバマゼピンを吸
引分離し、乾燥させ、トルエンから再結晶化させる。こ
れによって、さらに融点191〜193℃のカルバマゼ
ピン9.8g(8.0%)が得られる。総収量は95.
9%になる。実施例2 イミノスチルベン100gを、無水酢酸900mlおよび
水100mlからなる混合物に分散させ、攪拌しながら6
0℃に加熱する。次いで2.75時間以内に、90%シ
アン化ナトリウム58.3gを16回に分けて加える。
2時間反応させた後、短時間80℃に加熱して少量の未
溶解イミノスチルベンを溶解させる。シアン化ナトリウ
ムの添加が終了した後、反応混合物を18〜20℃に冷
却し、この温度で0.5時間攪拌する。沈殿したカルバ
マゼピンを吸引分離し、酢酸63mlと水9mlの混合物7
0mlで洗浄し、乾燥させる。 収量110.1g(理論値の89.8%)、融点191
〜195℃ 母液から溶剤を留別する。残留物から酢酸ナトリウムを
水で溶解させ、カルバマゼピンを吸引分離し、乾燥さ
せ、トルエンから再結晶化させる。これによって、さら
に融点188〜190℃のカルバマゼピン5g(4.1
%)が得られる。総収量は93.9%になる。実施例3 イミノスチルベン30gを、酢酸225mlおよび水45
mlからなる混合物に分散させ、攪拌しながら60℃に加
熱する。次いで2.75時間以内に、90%シアン化ナ
トリウム17.5gを16回に分けて加える。1.5時
間反応させた後、短時間80℃に加熱して少量の未溶解
イミノスチルベンを溶解させる。シアン化ナトリウムの
添加が終了した後、反応混合物を60℃でさらに10分
間保持する。その後、18〜20℃に冷却し、この温度
で1時間攪拌する。沈殿したカルバマゼピンを吸引分離
し、酢酸−水混合物(6:1)20mlで洗浄し、乾燥さ
せる。収量32.9g(理論値の89.2%)、融点1
89〜191℃ 母液から溶剤をすべて留別する。残留物から酢酸ナトリ
ウムを水で溶解させ、カルバマゼピンを吸引分離し、乾
燥させ、トルエンから再結晶化させる。これによって、
さらに融点191〜193℃のカルバマゼピン1.8g
(4.8%)が得られる。総収量は94%になる。実施例4 イミノスチルベン60gを、酢酸600mlに分散させ、
攪拌しながら60℃に加熱する。次いで98%シアン化
カリウム40gおよび水66mlからなる溶液を調製し、
2時間かけて滴下する。この間に反応混合物を短時間8
0℃に加熱して未溶解イミノスチルベンを溶解させる。
シアン化カリウムの添加が終了した後、反応混合物を室
温に冷却し、沈殿したカルバマゼピンを吸引分離し、乾
燥させる。融点190〜193℃の生成物33g(理論
値の89.9%)が得られる。
【0017】母液から、実施例3と同様にして、さらに
3.3gが得られる。これによって総収量は93.2%
になる。実施例5 イミノスチルベン100gを、酢酸1000mlおよび水
150mlからなる混合物に分散させ、攪拌しながら60
℃に加熱する。次いで5時間以内に、98%シアン化カ
リウム60.8gを13回に分けて加える。シアン化カ
リウムの添加が終了した後、反応混合物をさらに30分
間攪拌し、次いで18〜20℃に冷却する。沈殿した結
晶を吸引分離し、酢酸60mlおよび水400mlで洗浄
し、乾燥させる。 収量11.2g(理論値の90.9%)、融点191〜
193℃ 母液から溶剤を留別し、残留物から酢酸カリウムを水で
溶解させる。カルバマゼピンを吸引分離し、水洗し、ト
ルエンから再結晶化させ、乾燥させる。この様にして、
さらに融点190〜192℃のカルバマゼピン7.5g
(理論値の6.1%)が得られる。総収量は97%にな
る。実施例6 イミノスチルベン3kgを、酢酸28.5リットルおよび
水1.5リットルからなる混合物に入れ、攪拌しながら
60℃に加熱する。2時間以内に、98%シアン化カリ
ウム1.66kgを加え、15℃に冷却し、この混合物を
20〜15℃でさらに2時間保持し、吸引分離し、酢酸
2リットルで洗浄し、乾燥させる。 収量3.39kg(理論値の92.5%)、融点190〜
192℃ 酢酸22リットルを留別し、残留物に水10リットルを
加え、短時間攪拌し、吸引分離し、水5リットルで洗浄
し、乾燥させることにより、さらに生成物0.28kgが
沈殿する。トルエンから再結晶化することにより、融点
191〜194℃の生成物0.23kg(理論値の6.3
%)が得られる。総収量は98.8%になる。実施例7 イミノスチルベン30gを、酢酸360mlおよびエタノ
ール50mlに入れ、攪拌しながら60℃に加熱し、この
温度で1.5時間以内に、98%シアン化ナトリウム2
0gを加える。短時間80℃に加熱し、60℃でさらに
1時間攪拌し、15℃に冷却し、吸引分離し、酢酸20
mlで洗浄し、乾燥させる。 収量29.4g(理論値の80.3%)、融点189〜
192℃ 母液にシアン化ナトリウム1gを加え、母液を蒸留し、
残留物に水を加え、乾燥生成物をトルエンから再結晶化
させることにより、融点190〜193℃のカルバマゼ
ピンがさらに4.9g(理論値の13.4%)得られ
る。総収量は93.7%になる。
3.3gが得られる。これによって総収量は93.2%
になる。実施例5 イミノスチルベン100gを、酢酸1000mlおよび水
150mlからなる混合物に分散させ、攪拌しながら60
℃に加熱する。次いで5時間以内に、98%シアン化カ
リウム60.8gを13回に分けて加える。シアン化カ
リウムの添加が終了した後、反応混合物をさらに30分
間攪拌し、次いで18〜20℃に冷却する。沈殿した結
晶を吸引分離し、酢酸60mlおよび水400mlで洗浄
し、乾燥させる。 収量11.2g(理論値の90.9%)、融点191〜
193℃ 母液から溶剤を留別し、残留物から酢酸カリウムを水で
溶解させる。カルバマゼピンを吸引分離し、水洗し、ト
ルエンから再結晶化させ、乾燥させる。この様にして、
さらに融点190〜192℃のカルバマゼピン7.5g
(理論値の6.1%)が得られる。総収量は97%にな
る。実施例6 イミノスチルベン3kgを、酢酸28.5リットルおよび
水1.5リットルからなる混合物に入れ、攪拌しながら
60℃に加熱する。2時間以内に、98%シアン化カリ
ウム1.66kgを加え、15℃に冷却し、この混合物を
20〜15℃でさらに2時間保持し、吸引分離し、酢酸
2リットルで洗浄し、乾燥させる。 収量3.39kg(理論値の92.5%)、融点190〜
192℃ 酢酸22リットルを留別し、残留物に水10リットルを
加え、短時間攪拌し、吸引分離し、水5リットルで洗浄
し、乾燥させることにより、さらに生成物0.28kgが
沈殿する。トルエンから再結晶化することにより、融点
191〜194℃の生成物0.23kg(理論値の6.3
%)が得られる。総収量は98.8%になる。実施例7 イミノスチルベン30gを、酢酸360mlおよびエタノ
ール50mlに入れ、攪拌しながら60℃に加熱し、この
温度で1.5時間以内に、98%シアン化ナトリウム2
0gを加える。短時間80℃に加熱し、60℃でさらに
1時間攪拌し、15℃に冷却し、吸引分離し、酢酸20
mlで洗浄し、乾燥させる。 収量29.4g(理論値の80.3%)、融点189〜
192℃ 母液にシアン化ナトリウム1gを加え、母液を蒸留し、
残留物に水を加え、乾燥生成物をトルエンから再結晶化
させることにより、融点190〜193℃のカルバマゼ
ピンがさらに4.9g(理論値の13.4%)得られ
る。総収量は93.7%になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルドルフ、エッカルト ドイツ連邦共和国ラーデボイル、シューマ ンシュトラーセ、3 (72)発明者 ハンス‐ヨアヒム、イエンシュ ドイツ連邦共和国ラーデボイル、マイスナ ー、シュトラーセ、292
Claims (7)
- 【請求項1】酢酸、酢酸−水混合物、または酢酸−アル
コール混合物中においてイミノスチルベンをアルカリシ
アン酸塩で変換することを特徴とする、5H−ジベンズ
/b,f/アゼピン−5−カルボキサミドの製造方法。 - 【請求項2】酢酸−水混合物が20重量%までの水を含
む、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】酢酸−アルコール混合物が10重量%まで
のアルコールを含む、請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】アルコールとしてメタノールまたはエタノ
ールを使用する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の
方法。 - 【請求項5】アルカリシアン酸塩を徐々に反応混合物に
加える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】アルカリシアン酸塩を水溶液の形態で加え
る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項7】アルカリシアン酸塩として、シアン化ナト
リウムまたはシアン化カリウムを使用する、請求項1〜
6のいずれか1項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14635894A JP3558683B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カルボキサミドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP14635894A JP3558683B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 5H−ジベンズ/b,f/アゼピン−5−カルボキサミドの製造方法 |
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JP3558683B2 JP3558683B2 (ja) | 2004-08-25 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3558683B2 (ja) |
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1994
- 1994-06-28 JP JP14635894A patent/JP3558683B2/ja not_active Expired - Fee Related
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