JPH08124878A - 半導体ウエハのブレーキング方法および装置 - Google Patents

半導体ウエハのブレーキング方法および装置

Info

Publication number
JPH08124878A
JPH08124878A JP28260494A JP28260494A JPH08124878A JP H08124878 A JPH08124878 A JP H08124878A JP 28260494 A JP28260494 A JP 28260494A JP 28260494 A JP28260494 A JP 28260494A JP H08124878 A JPH08124878 A JP H08124878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor wafer
braking
roller
breaking
braking roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28260494A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Kimura
誠 木村
Toru Uekuri
徹 植栗
Shigeru Arai
茂 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
Original Assignee
Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Priority to JP28260494A priority Critical patent/JPH08124878A/ja
Publication of JPH08124878A publication Critical patent/JPH08124878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 異形のウエハでも割れ残りなく各ペレットに
ブレーキングする。 【構成】 ウエハ1におけるブレーキングする位置の横
幅が横幅測定装置30により測定され、測定された横幅
に対応してZテーブル11が昇降されてことで、ウエハ
に対するブレーキングローラ27の押し力が増減され
る。 【効果】 ウエハの横幅に対応してブレーキングローラ
の押し力が増減されることで、ブレーキングローラによ
るウエハに対する単位面積当たりの押し力(ブレーキン
グ力)が常に一定に維持されるため、例えば、半円形に
割られたウエハのようにブレーキング作業の進行に伴っ
てブレーキングする位置の横幅が大きく変動するワーク
であっても、進行途中部分における割れ残りや、進行初
期部分および進行終期部分におけるペレットの破損を発
生することなく、全体にわたって適正にブレーキングで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハのブレー
キング技術、特に、ブレーキングローラを転動させて半
導体ウエハを複数のペレットに分割するブレーキング技
術に関し、例えば、半導体装置の製造工程において、半
導体ウエハを複数のペレットに分割するのに利用して有
効なものに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程は、ウエハの状態
で各ペレット毎に半導体集積回路や光半導体回路等が作
り込まれる前工程と、ウエハの各ペレットが1個宛に分
割された後に、基板に組み付けられて封止処理が行われ
る後工程とに大別される。
【0003】一般に、前記半導体装置の製造工程におけ
る後工程において、半導体ウエハを各ペレットに分割す
る分割工程は、次のような作業によって実施される。
【0004】まず、分割された各ペレットが離散しない
ようにするために、半導体ウエハの集積回路が作り込ま
れた主面(以下、表側面という。)と反対側の主面(以
下、裏側面という。)に合成樹脂製の粘着シートが貼着
される。次に、この半導体ウエハの表側面にブレーキン
グ予備線が複数条、各ペレット同士の境界線に相当する
スクライブラインのそれぞれに沿ってダイヤモンド針や
ダイヤモンドブレード等により碁盤の目のように形成さ
れる。
【0005】その後、ゴムや樹脂等の弾性材料が用いら
れて平板形状に形成された弾性ベースの上に半導体ウエ
ハが、粘着シートを上側にして載置される。続いて、そ
の半導体ウエハの粘着シートの上に丸棒形状のブレーキ
ングローラが押接されて転動されることにより、半導体
ウエハがブレーキング予備線に沿って複数のペレットに
分割される。このとき、ブレーキングローラが転動する
ことによって、半導体ウエハが弾性ベースの弾性変形に
追従してわずかながら屈曲変形されるため、半導体ウエ
ハはブレーキング予備線に沿って結晶軸方向に劈開され
る。
【0006】前記ブレーキング作業に際して、弾性ベー
スの弾力、ブレーキングローラの外径、ブレーキングロ
ーラの押し力、およびブレーキングローラの移動速度等
が半導体ウエハの分割精度に影響する。
【0007】なお、半導体ウエハのブレーキング装置を
述べてある例としては、特公平2−59636号公報お
よび特公平2−60076号公報がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この半
導体ウエハのブレーキング作業においては、半円形や長
方形に割れた半導体ウエハのように異形形状の半導体ウ
エハ(以下、異形ウエハという。)がブレーキングされ
る場合に、ブレーキングローラの異形ウエハに対するブ
レーキング力(後述する。)が不適正になるため、半導
体ウエハのブレーキングが良好に行われずに、2個続き
や3個続き等の割れ残り、ペレットの破損の問題が発生
する。そして、この割れ残りやペレットの破損の問題は
ペレット寸法が小さくなる程顕著に現れることが、本発
明者によって明らかにされた。また、割れ残りが発生し
た場合に、ブレーキングローラ掛けが再度実施される
と、既に分割されたペレット同士にもブレーキング力が
作用することによってチッピングや割れ欠け等の損傷が
発生してしまう。
【0009】本発明の目的は、異形形状の半導体ウエハ
であっても各ペレット毎に良好かつ確実に分割すること
ができる半導体ウエハのブレーキング技術を提供するこ
とにある。
【0010】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0012】すなわち、半導体ウエハにおけるブレーキ
ングローラの長手方向の幅(横幅)に対応して、ブレー
キングローラの半導体ウエハに対する押し力を増減する
ことを特徴とする。
【0013】
【作用】例えば、半円形に割られた半導体ウエハが直線
辺に直角にブレーキングローラを転動されてブレーキン
グされる場合において、ブレーキングローラの押し力が
進行方向の全長にわたって一定に維持されていると、横
幅(ブレーキングローラの長手方向の幅)が広くなる進
行途中部分におけるブレーキングローラによる半導体ウ
エハに対する単位面積当たりの押し力(以下、ブレーキ
ング力とする。)は、進行初期部分および進行終期部分
におけるそれよりも小さくなる。このため、半円形に割
られた半導体ウエハの横幅が広くなる進行途中部分にお
いて、2個続きや3個続き等の割れ残りが発生する。こ
の割れ残りの発生を防止するためにブレーキングローラ
の押し力が当初から大きく設定されると、進行初期部分
および進行終期部分において、ペレットの破損等が発生
する。
【0014】前記した手段によれば、例えば、半円形に
割られた半導体ウエハが直線辺に直角にブレーキングロ
ーラを転動されてブレーキングされるに際して、横幅の
狭い進行初期部分および進行終期部分においてはブレー
キングローラの押し力が減少され、横幅が広くなる進行
途中部分においてはブレーキングローラの押し力が増加
されることになる。この増減調整によって、ブレーキン
グローラの押し力による半導体ウエハに対するブレーキ
ング力は進行初期部分および進行終期部分と進行途中部
分とにおいて均等になるため、たとえ半円形に割られた
半導体ウエハであっても、進行途中部分における割れ残
りや、進行初期部分および進行終期部分におけるペレッ
トの破損を発生することなく、全体にわたって適正にブ
レーキングされることになる。
【0015】
【実施例】図1は本発明の一実施例である半導体ウエハ
のブレーキング装置を示す一部切断側面図、図2はその
一部切断正面図、図3(a)はその平面断面図、(b)
はその作用を説明するための拡大部分側面断面図であ
る。図4はワークを示しており、(a)は平面図、
(b)は正面断面図である。
【0016】本実施例において、本発明に係る半導体ウ
エハのブレーキング装置10は、半導体ウエハを半導体
集積回路が作り込まれたペレット毎に分割するものとし
て構成されている。本実施例における半導体ウエハのブ
レーキング装置のワークとしての半導体ウエハは、次の
ような作業によって予め製造される。
【0017】まず、半導体装置の製造工程における所謂
前工程において、半導体ウエハ1は略円板形状に形成さ
れ、各ペレット2毎に、トランジスタやダイオード、半
導体集積回路、光半導体回路等の電子回路が作り込まれ
る。
【0018】次に、シート貼着工程において、半導体ウ
エハ1には粘着シート3が、電子回路が作り込まれた表
側面とは反対側の裏側面に貼着される。粘着シート3は
合成樹脂等のような伸縮性を有する材料が用いられて、
半導体ウエハ1よりも大径の円形薄膜形状に形成されて
いるシート基材4を備えており、このシート基材4の片
側表面に適当な粘着剤5が塗布されている。シート基材
4としては、例えば、塩化ビニールシートやポリエステ
ルシート等が一般に使用されており、通例、透明に形成
されている。
【0019】続いて、スクライビング工程あるいはダイ
シング工程において、半導体ウエハ1の表側面にはブレ
ーキング予備線6が複数条、各ペレット2、2同士の境
界線に相当するスクライブラインのそれぞれに沿ってダ
イヤモンド針やダイヤモンドブレード等によって碁盤の
目のように形成される。このブレーキング予備線6の間
隔(ピッチ)Pは等間隔に設定されているのが、一般的
である。そして、本実施例におけるワークは半導体ウエ
ハ1が半円形形状に割られた状態になっている。
【0020】本実施例において、半導体ウエハのブレー
キング装置10は水平面内で上下動するブレーキングロ
ーラ押し力増減装置としてのZテーブル11を備えてお
り、このZテーブル11の微小の上下動によって後記す
るブレーキングローラによる押し力が相対的に増減調整
されるようになっている。Zテーブル11はコントロー
ラ11aによってその増減作動を制御されるように構成
されている。Zテーブル11の上には水平面内で往復回
動するθテーブル12が搭載されており、θテーブル1
2の上にはブレーキングテーブル13が水平に載置され
て支持されている。ブレーキングテーブル13の上面に
は弾性ベース14が敷設されており、この弾性ベース1
4は適度な弾力性を有するゴムまたは樹脂が用いられて
均一な厚さの平板形状に形成されている。
【0021】ブレーキングテーブル13の上方には一対
のガイドレール15、15が左右両脇にそれぞれ水平に
架設されており、両ガイドレール15、15には移動台
16が前後方向に摺動自在に跨設されている。また、両
ガイドレール15、15間には送りねじ軸17が水平に
架設されており、この送りねじ軸17はサーボモータ
(図示せず)によって正逆回転されるように構成されて
いる。他方、移動台16には雌ねじ部材18が固定され
ており、この雌ねじ部材18は送りねじ軸17に進退自
在に螺合されている。したがって、移動台16は送りね
じ軸17の正逆回転によって前後方向に送り移動される
ようになっている。
【0022】移動台16には昇降台19が独立懸架機構
20によって独立懸架されている。すなわち、昇降台1
9には上端に鍔部21aを有するガイドポスト21が4
本、四角形の各コーナー位置に配されて垂直方向上向き
に立設されているとともに、各ガイドポスト21は移動
台16に垂直方向に開設された各ガイド孔22にそれぞ
れ摺動自在に挿通されており、各ガイドポスト21にお
ける移動台16と昇降台19との間には圧縮コイルスプ
リング23が圧縮状態でそれぞれ介設されている。通常
状態において、昇降台19は各スプリング23の弾発力
によって下方に付勢されて、各ガイドポスト21の鍔部
21aが移動台16に押接されることにより移動台16
に水平に吊持されるようになっており、後述するように
下から押し上げられることにより各スプリング23の弾
発力に抗して押し上げられるようになっている。
【0023】また、移動台16には球面継手24が垂直
方向下向きに懸架されており、球面継手24の下端には
ブレーキングローラ押し力測定装置としてのロードセル
25が装備されている。ロードセル25の接触子は昇降
台19の上面に常時突き当てられた状態になっており、
昇降台19の移動台16に対する変位に依存する後述す
るブレーキングローラの押し力の変化を測定するように
なっている。そして、ロードセル25の出力端は前記し
たZテーブル11のコントローラ11aに接続されて、
その測定データを送信するようになっている。
【0024】昇降台19の左右両端部には一対のブラケ
ット26、26が互いに平行かつ垂直にそれぞれ垂下さ
れており、両ブラケット26、26の間にはブレーキン
グローラ27が水平に軸架されて両端部において回転自
在に支承されている。本実施例において、ブレーキング
ローラ27はステンレス等の金属材料が使用されて小径
の丸棒形状に形成されており、ワークである半導体ウエ
ハ1におけるペレット2のサイズ等の作業条件に対応し
て各種の規格のものが用意されて、適宜交換されるよう
になっている。
【0025】両ブラケット26、26におけるブレーキ
ングローラ27の上側位置にはバックアップローラ軸2
8が一対、ブレーキングローラ27の中心線を通る垂直
面を挟んで互いに前後対称形にそれぞれ架設されてお
り、両軸28、28にはボールベアリングが使用された
バックアップローラ29が複数個、軸心線方向に間隔を
置かれて配設されている。各バックアップローラ29は
ブレーキングローラ27にブレーキングローラ27の回
転に追従して回転するように外接されており、この回転
中に、ブレーキングローラ27が上方に撓むのを防止す
るようになっている。
【0026】本実施例において、この半導体ウエハのブ
レーキング装置10には、ブレーキング作業中に半導体
ウエハのこれからブレーキング作業する位置における横
幅を逐次測定する横幅測定装置30が設備されている。
この横幅測定装置30は支柱32によって移動台16に
吊持された機台31を備えており、機台31はブレーキ
ングローラ27の前方位置においてブレーキングローラ
27と平行に、かつ、水平に配設されている。機台31
には蛍光灯等からなる照明装置33とラインセンサから
なる読取装置34とが装備されている。読取装置34は
半導体ウエハの左右のエッジによって横幅を読み取るよ
うに構成されており、読取結果を前記したZテーブル1
1のコントローラ11aに送信するようになっている。
【0027】次に、前記構成に係る半導体ウエハのブレ
ーキング装置10が使用されて、前記のように半円形に
割られた半導体ウエハ1を各ペレット2に分割するブレ
ーキング作業について説明する。
【0028】まず、前記のように半円形に割られた半導
体ウエハ1がワークとして粘着シート3を上側に配され
た状態で弾力のある弾性ベース14の上に載置される。
続いて、横幅測定装置30によって半導体ウエハ1のこ
れからブレーキング作業する最初の位置における横幅が
測定され、その測定結果がZテーブル11のコントロー
ラ11aに送信される。Zテーブル11のコントローラ
11aは送信されて来た横幅に対応する押し力を、予め
設定された横幅−押し力の関係式によって求める。
【0029】今、ワークである半導体ウエハのこれから
ブレーキング作業する位置における横幅がL、ブレーキ
ング力がWであり、Wが一定であるとすると、横幅Lに
対応するブレーキングローラによる押し力Fは、次式
(1)により求められる。 F=W×L・・・(1)
【0030】次いで、そのコントローラ11aの制御に
よってZテーブル11が上昇され、ブレーキングローラ
27が半導体ウエハ1の粘着シート3の上に押し付けら
れるとともに、求められた押し力がブレーキングローラ
27によって半導体ウエハ1に付勢される。すなわち、
ブレーキングローラ27が半導体ウエハ1に当接された
後にZテーブル11が上昇されると、ブレーキングテー
ブル13、半導体ウエハ1、ブレーキングローラ27お
よびブラケット26を介して昇降台19がスプリング2
3に抗して持ち上げられるため、スプリング23の弾発
力が昇降台19、ブラケット26およびブレーキングロ
ーラ27を介して半導体ウエハ1に付勢される状態にな
り、このスプリング23の弾発力によって所定の押し力
が半導体ウエハ1に付勢されることになる。
【0031】Zテーブル11の上昇に伴うブレーキング
ローラ27の半導体ウエハ1に対する現在の実際の押し
力は、ロードセル25によって測定されてZテーブル1
1のコントローラ11aに送信される。コントローラ1
1aは横幅から求めた押し力の目標値と、ロードセル2
5から送信されて来た現実の押し力の値とを比較して、
その差によって補正値を求め、Zテーブル11をフィー
ドバック制御する。
【0032】次に、移動台16が送りねじ軸17の正回
転により定められた移動速度をもって一方向に駆動され
る。これにより、ブレーキングローラ27は半導体ウエ
ハ1の上を所定の力をもって押しながら、所定の移動速
度をもって転動される状態になる。このとき、ブレーキ
ングローラ27はその軸心線と半導体ウエハ1における
ブレーキング予備線6とが平行になるように配設されて
いるため、このブレーキングローラ27の転動に伴っ
て、ブレーキングローラ27は半導体ウエハ1のブレー
キング予備線6の真上に順次押接して行く。
【0033】そして、ブレーキングローラ27の半導体
ウエハ1への押し力によって弾性ベース14が押されて
弾性変形するため、図3(b)に示されているように、
半導体ウエハ1は沈み込む状態になる。このとき、ブレ
ーキングローラ27の軸心線が半導体ウエハ1のブレー
キング予備線6と一致することによって、荷重がブレー
キング予備線6の真上に集中的に作用するため、半導体
ウエハ1はブレーキングローラ27との接触線を起点に
して折れ曲がろうとする。その結果、半導体ウエハ1に
はブレーキング予備線6を起点として末広がりに開かれ
るような力が作用するため、半導体ウエハ1はブレーキ
ング予備線6に沿って結晶軸方向に正確に劈開される状
態になり、ブレーキング線7が形成されることになる。
したがって、半導体ウエハ1はブレーキング予備線6に
沿って良好に分割され、分割部分における割れや、欠
け、2個続き等の割れ残りの発生は防止される。
【0034】他方、移動台16の移動に伴って、横幅測
定装置30は半導体ウエハ1のこれからブレーキングさ
れて行く位置における横幅を逐次測定して行き、その測
定結果をZテーブル11のコントローラ11aに逐次送
信して行く。そして、コントローラ11aは送信されて
来た横幅に対応する押し力を逐次求め、前述したよう
に、Zテーブル11を昇降を制御することによってブレ
ーキングローラ27の半導体ウエハ1に対する押し力を
最適値に維持する。この際も、ロードセル25の測定デ
ーターに基づくフィードバック制御が実行される。
【0035】ところで、図3に示されているように、半
円形に割られた半導体ウエハ1が直線辺に直角にブレー
キングローラ27を転動されてブレーキングされる場合
において、ブレーキングローラ27の押し力が進行方向
の全長にわたって一定に維持されていると、横幅が広く
なる進行途中部分におけるブレーキングローラ27の半
導体ウエハ1に対する単位面積当たりの押し力(ブレー
キング力)は、進行初期部分および進行終期部分におけ
るそれよりも小さくなる。このため、半円形に割られた
半導体ウエハ1の横幅が広くなる進行途中部分におい
て、2個続きや3個続き等の割れ残りが発生する。この
割れ残りの発生を防止するためにブレーキングローラの
押し力が当初から大きく設定されると、今度はブレーキ
ング力が過大になるため、進行初期部分および進行終期
部分においてペレットの破損等が発生する。
【0036】しかし、本実施例においては、前述した通
り、半導体ウエハ1のブレーキング作業中にこれからブ
レーキングされる位置における横幅が横幅測定装置30
によって逐次測定され、その測定された横幅に対応する
最適の押し力がブレーキングローラ押し力制御装置とし
てのZテーブルコントローラ11aによって自動的に設
定されるため、たとえ半円形に割られた半導体ウエハ1
であっても、進行途中部分における割れ残りや、進行初
期部分および進行終期部分におけるペレットの破損を発
生することなく、全体にわたって適正にブレーキングさ
れることになる。
【0037】すなわち、半円形に割られた半導体ウエハ
1が直線辺に直角にブレーキングローラ27を転動され
てブレーキングされるに際して、横幅の狭い進行初期部
分および進行終期部分においては、ブレーキングローラ
27の押し力が横幅測定装置30による測定結果に基づ
いてZテーブルコントローラ11aの制御により自動的
に減少される。反対に、横幅が広くなる進行途中部分に
おいては、ブレーキングローラ27の押し力が横幅測定
装置30による測定結果に基づいてZテーブルコントロ
ーラ11aの制御により自動的に増加される。このブレ
ーキングローラ27の押し力の増減調整によって、ブレ
ーキングローラ27の押し力による半導体ウエハに対す
るブレーキング力は進行初期部分および進行終期部分と
進行途中部分とにおいて均等になるため、たとえ半円形
に割られた半導体ウエハであっても、進行途中部分にお
ける割れ残りや、進行初期部分および進行終期部分にお
けるペレットの破損を発生することなく、全体にわたっ
て適正にブレーキングされることになる。
【0038】そして、半円形に割られた半導体ウエハ1
が直線辺に直角にブレーキングローラ27を転動されて
ブレーキングされることにより、その直線辺に直角のブ
レーキング予備線6に沿っての半導体ウエハ1のブレー
キング作業が終了すると、θテーブル12が90度回動
される。次いで、半円形に割られた半導体ウエハ1の直
線辺に平行な方向のブレーキング予備線6に沿ってブレ
ーキングローラ27が半導体ウエハ1の上を相対的に転
動されることにより、前述と同様にして、ブレーキング
作業が実施される。
【0039】このようにして縦横に形成されたブレーキ
ング予備線6に対しての各ブレーキング作業が終了する
と、半導体ウエハ1はブレーキング予備線6に沿って各
ペレット2毎に分割された状態になる。そして、ブレー
キングローラ27がブレーキング予備線6の真上に整合
されるとともに、ブレーキングローラ27の半導体ウエ
ハ1に対する押し力がブレーキングされる位置における
横幅に最適値に維持ことにより、ブレーキングローラ2
7によるブレーキング作用はブレーキング予備線6に沿
って正確に実行されて行くことになる。このため、半導
体ウエハ1はブレーキング予備線6に沿って各ペレット
2毎に良好に分割され、ペレット2の割れや、欠け、2
個続き等の割れ残りの発生は防止される。
【0040】前記実施例によれば次の効果が得られる。 (1) 半導体ウエハ1のブレーキング作業中にこれか
らブレーキングされる位置における横幅を横幅測定装置
30によって逐次測定し、その測定された横幅に対応す
る最適の押し力を自動的に設定することにより、ブレー
キングローラによる半導体ウエハ1に対する単位面積当
たりの押し力(ブレーキング力)を常に一定に維持する
ことができるため、例えば、半円形に割られた半導体ウ
エハ1のようにブレーキング作業の進行に伴ってブレー
キングする位置の横幅が大きく変動するワークであって
も、進行途中部分における割れ残りや、進行初期部分お
よび進行終期部分におけるペレットの破損を発生するこ
となく、全体にわたって適正にブレーキングすることが
できる。
【0041】(2) 前記(1)により、例えば、半円
形に割られた半導体ウエハ1のようにブレーキング作業
の進行に伴ってブレーキングする位置の横幅が大きく変
動するワークであっても、ブレーキング作業が実施され
た半導体ウエハに再度のローラ掛けを実施しなくて済む
ため、再度のローラ掛けによって発生するチッピングや
割れ欠け等の不良の発生を未然に回避することができ
る。
【0042】(3) Zテーブル11の上昇に伴うブレ
ーキングローラ27の半導体ウエハ1に対する現在の実
際の押し力をロードセル25によって測定して、その測
定値と横幅から求めた押し力の目標値とを比較してその
差によって補正値を求め、Zテーブルをフィードバック
制御することにより、ブレーキングローラによる半導体
ウエハ1に対する押し力を常に適正に維持することがで
きるため、前記(1)の作用効果を常に確実に維持する
ことができる。
【0043】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0044】例えば、前記実施例ではワークである半導
体ウエハ側のZテーブルが昇降されることにより、ブレ
ーキングローラの半導体ウエハに対する押し力が増減さ
れる場合について説明したが、ブレーキングローラ側が
昇降されることにより、ブレーキングローラの半導体ウ
エハに対する押し力が増減されるように構成してもよ
い。
【0045】また、ブレーキングローラ側が前後方向に
移動されるように構成するに限らず、半導体ウエハ側が
前後方向に移動されるように構成してもよい。
【0046】ブレーキング作業中に半導体ウエハのこれ
からブレーキング作業する位置の横幅を測定する横幅測
定装置30は、移動台31に支柱32によって吊持され
た機台31と、照明装置33と、読取装置34とによっ
て構成するに限らず、テレビカメラおよび画像処理装置
等から構築される画像認識装置によって構成してもよ
い。
【0047】また、ブレーキング作業のワークである半
導体ウエハの横幅は、ブレーキング作業中にリアルタイ
ムで測定するように構成するに限らず、半導体ウエハの
設計データーから予め求めておき、Zテーブル等のブレ
ーキングローラ押し力制御装置のメモリー等に記憶させ
るように構成してもよい。
【0048】バックアップローラは一対1組設けるに限
らず、1台または2組以上設けてもよいし、ブレーキン
グローラに充分な剛性が得られる場合には、省略しても
よい。
【0049】前記実施例では、半円形の半導体ウエハを
縦横に分割する場合につき説明したが、通常の半導体ウ
エハや、菱形形状に分割された半導体ウエハを複数のペ
レットに分割する場合にも、本発明を適用することがで
きる。本発明はブレーキング作業の進行に伴ってブレー
キングする位置の横幅(ブレーキングローラの軸心線方
向の幅)が大きく変動するワークについて優れた効果が
得られる。
【0050】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0051】ブレーキングローラの半導体ウエハに対す
る押し力をこれからブレーキングされる位置の横幅に対
応して増減することにより、ブレーキングローラによる
半導体ウエハに対する単位面積当たりの押し力(ブレー
キング力)を常に一定に維持することができるため、例
えば、半円形に割られた半導体ウエハのようにブレーキ
ング作業の進行に伴ってブレーキングする位置の横幅が
大きく変動するワークであっても、進行途中部分におけ
る割れ残りや、進行初期部分および進行終期部分におけ
るペレットの破損を発生することなく、全体にわたって
適正にブレーキングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である半導体ウエハのブレー
キング装置を示す一部切断側面図である。
【図2】その一部切断正面図である。
【図3】(a)はその平面断面図、(b)はその作用を
説明するための拡大部分側面断面図である。
【図4】ワークを示しており、(a)は平面図、(b)
は拡大部分正面断面図である。
【符号の説明】
1…半導体ウエハ、2…ペレット、3…粘着シート、4
…シート基材、5…粘着剤、6…ブレーキング予備線、
10…半導体ウエハのブレーキング装置、11…Zテー
ブル(ブレーキングローラ押し力増減装置)、11a…
Zテーブルコントローラ(ブレーキングローラ押し力制
御装置)、12…θテーブル、13…ブレーキングテー
ブル、14…弾性ベース、15…ガイドレール、16…
移動台、17…送りねじ軸、18…雌ねじ部材、19…
昇降台、20…独立懸架機構、21…ガイドポスト、2
1a…鍔部、22…ガイド孔、23…圧縮コイルスプリ
ング、24…球面継手、25…ロードセル(ブレーキン
グローラ押し力測定装置)、26…ブラケット、27…
ブレーキングローラ、28…バックアップローラ軸、2
9…バックアップローラ、30…横幅測定装置、31…
機台、32…支柱、33…照明装置、34…読取装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 茂 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一主面に複数条のブレーキング予備線が
    形成された半導体ウエハがベースに保持され、半導体ウ
    エハにブレーキングローラが押し当てられて転動される
    ことにより、半導体ウエハがブレーキング予備線に沿っ
    て複数のペレットに分割される半導体ウエハのブレーキ
    ング方法において、 前記半導体ウエハにおけるブレーキングローラの長手方
    向の幅に対応して、前記ブレーキングローラの半導体ウ
    エハに対する押し力が増減されることを特徴とする半導
    体ウエハのブレーキング方法。
  2. 【請求項2】 一主面に複数条のブレーキング予備線が
    形成された半導体ウエハがベースに保持され、半導体ウ
    エハにブレーキングローラが押し当てられて転動される
    ことにより、半導体ウエハがブレーキング予備線に沿っ
    て複数のペレットに分割される半導体ウエハのブレーキ
    ング装置において、 前記半導体ウエハにおけるブレーキングローラの長手方
    向の幅に対応して、前記ブレーキングローラの半導体ウ
    エハに対する押し力が増減されることを特徴とする半導
    体ウエハのブレーキング装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体ウエハにおけるブレーキング
    ローラの長手方向の幅が測定され、その測定された幅に
    対応して、前記ブレーキングローラの半導体ウエハに対
    する押し力が増減されることを特徴とする請求項2に記
    載の半導体ウエハのブレーキング装置。
  4. 【請求項4】 前記増減された押し力による現実の荷重
    が検出され、この検出によって増減された押し力がフィ
    ードバック制御されることを特徴とする請求項2または
    請求項3に記載の半導体ウエハのブレーキング装置。
JP28260494A 1994-10-20 1994-10-20 半導体ウエハのブレーキング方法および装置 Pending JPH08124878A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28260494A JPH08124878A (ja) 1994-10-20 1994-10-20 半導体ウエハのブレーキング方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28260494A JPH08124878A (ja) 1994-10-20 1994-10-20 半導体ウエハのブレーキング方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08124878A true JPH08124878A (ja) 1996-05-17

Family

ID=17654674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28260494A Pending JPH08124878A (ja) 1994-10-20 1994-10-20 半導体ウエハのブレーキング方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08124878A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999046816A1 (fr) * 1998-03-12 1999-09-16 The Furukawa Electric Co., Ltd. Procede et dispositif de clivage d'une plaquette de semi-conducteur
US7262115B2 (en) 2005-08-26 2007-08-28 Dynatex International Method and apparatus for breaking semiconductor wafers
JP2010245206A (ja) * 2009-04-03 2010-10-28 Disco Abrasive Syst Ltd 板状ワークの加工方法および加工装置
KR20160011566A (ko) * 2014-07-22 2016-02-01 미쓰보시 다이야몬도 고교 가부시키가이샤 접합 기판의 분단 방법 및 브레이크날
KR20160102336A (ko) * 2015-02-20 2016-08-30 가부시기가이샤 디스코 웨이퍼의 분할 장치 및 분할 방법
JP2019069611A (ja) * 2014-08-21 2019-05-09 三星ダイヤモンド工業株式会社 ブレイク装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999046816A1 (fr) * 1998-03-12 1999-09-16 The Furukawa Electric Co., Ltd. Procede et dispositif de clivage d'une plaquette de semi-conducteur
US6513694B1 (en) 1998-03-12 2003-02-04 The Furukawa Electric Co., Ltd. Semiconductor wafer cleaving method and apparatus
US7262115B2 (en) 2005-08-26 2007-08-28 Dynatex International Method and apparatus for breaking semiconductor wafers
JP2010245206A (ja) * 2009-04-03 2010-10-28 Disco Abrasive Syst Ltd 板状ワークの加工方法および加工装置
KR20160011566A (ko) * 2014-07-22 2016-02-01 미쓰보시 다이야몬도 고교 가부시키가이샤 접합 기판의 분단 방법 및 브레이크날
JP2016022669A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 三星ダイヤモンド工業株式会社 貼り合わせ基板の分断方法およびブレーク刃
TWI661999B (zh) * 2014-07-22 2019-06-11 日商三星鑽石工業股份有限公司 貼合基板之分斷方法及分斷刀
JP2019069611A (ja) * 2014-08-21 2019-05-09 三星ダイヤモンド工業株式会社 ブレイク装置
KR20160102336A (ko) * 2015-02-20 2016-08-30 가부시기가이샤 디스코 웨이퍼의 분할 장치 및 분할 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2551083A1 (en) Cutter wheel, manual scribing tool and scribing device
US5275077A (en) Method of forming perforated cut line by cutting plotter
JPWO2004039549A1 (ja) 脆性材料基板のスクライブ方法及びその装置
JPH08124878A (ja) 半導体ウエハのブレーキング方法および装置
US5785225A (en) Frangible semiconductor wafer dicing apparatus which employs scribing and breaking
US5458269A (en) Frangible semiconductor wafer dicing method which employs scribing and breaking
JP2018015903A (ja) スクライブ方法並びにスクライブ装置
JPH09272122A (ja) マルチワイヤソーによる切断方法
KR102067987B1 (ko) 기판 절단 장치
TW201912605A (zh) 板玻璃的製造方法
KR102114025B1 (ko) 기판 절단 장치
KR101010787B1 (ko) 변위감응기를 이용한 스크라이빙 방법 및 장치
JP3071530B2 (ja) 磁気ディスクのテクスチャー加工装置
JPH08236484A (ja) 半導体ウエハのブレーキング方法および装置
KR102067986B1 (ko) 기판 절단 장치
JP2002001615A (ja) 鋸刃のドレッシング方法および装置
JPH0817766A (ja) 半導体ウエハのブレーキング装置
KR101976997B1 (ko) 프로브핀 제조장치 및 제조방법
JP2696299B2 (ja) 溝付条加工装置
CN110962245A (zh) 刻划方法
KR200204907Y1 (ko) 강판 후진장치의 구조
JPH0857845A (ja) ダイヤモンド・ポイントスクライブ装置
JP2005317761A (ja) ウエハへき開装置及びウエハへき開方法
JPH0817767A (ja) 半導体ウエハのブレーキング方法および装置
JPS6334283Y2 (ja)