JPH08124669A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

Info

Publication number
JPH08124669A
JPH08124669A JP25789094A JP25789094A JPH08124669A JP H08124669 A JPH08124669 A JP H08124669A JP 25789094 A JP25789094 A JP 25789094A JP 25789094 A JP25789094 A JP 25789094A JP H08124669 A JPH08124669 A JP H08124669A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooking
time
constant
detection signal
peak value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25789094A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Kaneko
浩美 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP25789094A priority Critical patent/JPH08124669A/ja
Publication of JPH08124669A publication Critical patent/JPH08124669A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
  • Electric Ovens (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境条件のうちの湿度が高低変化することが
あっても、調理時間を最適時間に極力設定して、調理物
の加熱し過ぎを防止する。 【構成】 本発明の加熱調理器は、加熱調理室1内に収
容された調理物2を加熱するマグネトロン9を設け、調
理物2から発生する水蒸気等のガスを検知してガス検知
信号を出力するガスセンサ12を設け、調理物2の重量
を検知して重量検知信号を出力する重量センサ7を設
け、そして、調理開始からガスセンサ12からのガス検
知信号の電圧レベルがピーク値Vmax に到達するまでの
ピーク到達時間が、重量センサ7からの重量検知信号に
応じて設定された基準時間よりも長いときに、マイクロ
コンピュータ19によって、調理時間を算出するための
調理定数αまたはβを補正するように構成したものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調理物から発生する水
蒸気等のガスを検知するガスセンサ及び調理物の重量を
検知する重量センサを備え、これらセンサからの検知信
号に基づいて自動調理を行うように構成された加熱調理
器に関する。
【0002】
【従来の技術】電子レンジは、従来より、調理物から発
生する水蒸気等のガスを検知するガスセンサと、調理物
の重量を検知する重量センサとを備え、これらセンサか
らの検知信号に基づいて自動調理を行う機能を有してい
る。具体的には、マグネトロンを駆動して加熱調理を開
始してから、ガスセンサからのガス検知信号のレベルが
ピーク値Vmax に到達することを検知する。続いて、こ
の検知したピーク値Vmax に定数αを乗じたα・Vmax
だけ上記ピーク値Vmax から低下するα低下時点を検知
し、調理開始から上記α低下時点までの時間Tを計時す
る。そして、この計時した時間Tに定数βを乗じたβ・
Tだけ上記α低下時点から経過したときに、調理終了を
判定し、マグネトロンを停止して加熱調理を終了するよ
うに構成されている。
【0003】ここで、上記自動調理を実行する場合、定
数α、βを重量センサにより検知した調理物の重量に応
じて変更して設定するようにしている。具体的には、ポ
タージュのあたため調理を行う場合、次の表1に示すよ
うに、定数α、βを調理物の重量に応じて設定してい
る。
【0004】
【表1】
【0005】上記表1において、Aは調理物の重量が4
50g以下の場合であり、Bは調理物の重量が450g
超680g以下の場合であり、Cは調理物の重量が68
0g超1100g以下の場合であり、Dは調理物の重量
が1100g超の場合である。この場合、定数αは調理
物の重量及び調理の強め弱め指定にかかわらず一定の値
に設定されている。また、定数βは調理物の重量及び調
理の強め弱め指定に対応して大小変更されるように設定
されている。
【0006】一方、電子レンジが設置されている室の温
度の高低の影響を受けて、調理物を加熱調理する最適な
調理時間が変動することがわかっている。このため、上
記自動調理を実行する場合、室温センサにより室温を検
知し、この検知室温に基づいて調理時間を補正するよう
に構成されている。具体的には、ガスセンサからのガス
検知信号のレベルがピーク値Vmax からα・Vmax だけ
低下するα低下時点を検知するときに、検知した室温に
応じて上記α・Vmax の値を補正するように構成されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成の電子レンジにおいて、例えばあたため調理の自
動調理を実行した場合に、加熱し過ぎが発生することが
ときどきあった。そこで、本発明者は、このような不具
合が発生する原因を探求した結果、次に述べることがわ
かった。
【0008】即ち、電子レンジが設置されている室の湿
度が高い状態で自動調理を実行したり、或いは、自動調
理を連続して実行したりすると、調理時間が長くなって
加熱し過ぎが発生することがあった。具体的には、30
0gのポタージュ(容器を含む検知重量では700g)
のあたため調理を行う場合に、室温を一定に設定した状
態で、室の湿度を高低させて調理を実行したり、或い
は、連続調理を実行したりしたときの調理結果を次の表
2に示す。
【0009】
【表2】
【0010】ここで、Tαは調理開始からα低下時点ま
での時間であり、TβはTαに定数βを乗じた時間であ
る。また、トータルの調理時間は(Tα+Tβ)であ
る。
【0011】上記表2から明らかなように、通常時(湿
度が40%の状態)に比べて、湿度が高いとき(湿度が
70%の状態)は、ポタージュのできあがり温度が9℃
も高くなり、加熱し過ぎである。このように室の湿度が
調理時間に大きな影響を与える理由は、ガスセンサが湿
度の影響を強く受けるためであると考えられる。また、
連続調理のとき(室の湿度は40%の状態)は、ポター
ジュのできあがり温度が16℃も高くなり、大幅に加熱
し過ぎである。この場合、連続調理を行うときは、室の
湿度は40%であり通常時と同じであるが、前回の調理
の実行によって電子レンジの内部及び周辺の湿度がかな
り高くなっているため、この高湿度がガスセンサに強く
影響を与えるためであると考えられる。換言すると、環
境条件のうちの湿度が調理時間にかなり悪影響を与える
ことがわかったのである。
【0012】そこで、本発明の目的は、環境条件のうち
の湿度が高低変化することがあっても、調理時間を最適
時間に極力設定することができ、加熱し過ぎを防止し得
る加熱調理器を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の加熱調理器は、
加熱調理室内に収容された調理物を加熱する加熱手段を
備え、前記調理物から発生する水蒸気等のガスを検知し
てガス検知信号を出力するガスセンサを備え、前記調理
物の重量を検知して重量検知信号を出力する重量センサ
を備え、そして、調理開始から前記ガスセンサからのガ
ス検知信号のレベルがピーク値Vmax に到達するまでの
ピーク到達時間が、前記重量センサからの重量検知信号
に応じて設定された基準時間よりも長いときに、調理時
間を算出するための調理定数を補正する調理定数補正手
段を備えて成るところに特徴を有する。
【0014】この構成の場合、ガスセンサからのガス検
知信号のレベルがピーク値Vmax に到達した後、このピ
ーク値Vmax に定数αを乗じたα・Vmax だけ上記ピー
ク値Vmax から低下するα低下時点を検知する調理制御
機能を備え、調理定数補正手段は、ピーク到達時間が基
準時間よりも長いときに、調理定数として上記定数αを
小さくするように補正する構成であることが好ましい。
【0015】また、ガスセンサからのガス検知信号のレ
ベルがピーク値Vmax に到達した後、このピーク値Vma
x に定数αを乗じたα・Vmax だけ上記ピーク値Vmax
から低下するα低下時点を検知し、調理開始から上記α
低下時点までの時間Tを計時し、この時間Tに定数βを
乗じたβ・Tだけ上記α低下時点から経過したときに調
理終了を判定する調理制御機能を備え、調理定数補正手
段は、ピーク到達時間が基準時間よりも長いときに、調
理定数として上記定数βを小さくするように補正する構
成であることが一層好ましい。
【0016】一方、調理定数補正手段は、ピーク到達時
間が基準時間よりも長いときに、調理定数として調理時
間を長くするように補正する構成であることも更に好ま
しい構成である。
【0017】
【作用】本発明者は、種々の実験を行って湿度の高低が
ガスセンサの検知特性に与える影響について調べた。こ
の結果、湿度が高くなると、ガスセンサから出力される
ガス検出信号のレベルがピーク値に到達するまでに要す
る時間が長くなることがわかった。これにより、調理開
始からガス検出信号のレベルがピーク値に到達するまで
に要する時間を計時し、このピーク到達時間を予め決め
た判定用の基準時間と比較すれば、室の湿度の高低(或
いは連続調理であるか否か)を判定することができる。
この場合、判定用の基準時間は、調理物の重量に応じて
決めておく(設定しておく)必要がある。そして、上記
判定結果に基づいて調理時間を算出するための調理定数
を補正することが可能になるから、調理時間を極力最適
な時間に設定することができるようになる。本発明は、
上述した点に着目してなされたものである。
【0018】即ち、上記手段によれば、調理開始からガ
スセンサからのガス検知信号のレベルがピーク値Vmax
に到達するまでのピーク到達時間が、重量センサからの
重量検知信号に応じて設定された基準時間よりも長いと
きに、調理時間を算出するための調理定数を補正する調
理定数補正手段を備える構成としたので、湿度が高いと
きであっても、それに応じて調理定数が補正されるか
ら、調理時間を最適時間に極力設定することができ、加
熱し過ぎを防止できるようになる。
【0019】また、この場合、ガスセンサからのガス検
知信号のレベルがピーク値Vmax に到達した後、このピ
ーク値Vmax に定数αを乗じたα・Vmax だけ上記ピー
ク値Vmax から低下するα低下時点を検知する調理制御
機能を備えたものにおいては、ピーク到達時間が基準時
間よりも長いときに、調理定数として上記定数αを小さ
くするように補正すると、加熱し過ぎを確実に防止でき
る。
【0020】更に、ガスセンサからのガス検知信号のレ
ベルがピーク値Vmax に到達した後、このピーク値Vma
x に定数αを乗じたα・Vmax だけ上記ピーク値Vmax
から低下するα低下時点を検知し、調理開始から上記α
低下時点までの時間Tを計時し、この時間Tに定数βを
乗じたβ・Tだけ上記α低下時点から経過したときに調
理終了を判定する調理制御機能を備えたものにおいて、
ピーク到達時間が基準時間よりも長いときに、調理定数
として上記定数βを小さくするように補正しても、やは
り加熱し過ぎを確実に防止できる。
【0021】一方、ヒータによりパンのトースト調理を
行う場合において、室温のパンをトースト調理するとき
と、冷凍のパンをトースト調理するときとでは調理時間
を変える必要がある。具体的には、冷凍のパンの調理時
間を長くする必要がある。ここで、本発明者は、室温の
パンと冷凍のパンを自動判別するのにガスセンサからの
ガス検知信号を利用できないかと考えた。そして、実験
を繰り返すことにより、調理開始からガス検出信号のレ
ベルがピーク値に到達するまでの時間、即ち、ピーク到
達時間が室温のパンと冷凍のパンとで異なることを発見
した。具体的には、冷凍パンを調理する場合のピーク到
達時間は、室温のパンを調理する場合のピーク到達時間
よりも長くなることがわかった。従って、ピーク到達時
間を予め決めた判定用の基準時間と比較すれば、冷凍の
パンであるか否かを自動判別することができる。
【0022】これに対して、上記構成において、ピーク
到達時間が基準時間よりも長いときに、調理定数として
調理時間を長くするように補正したので、冷凍のパンを
トースト調理する場合にそれを自動的に判別して調理時
間を長くすることが可能になる。この結果、冷凍のパン
を過不足なくトースト調理し得るようになる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を電子レンジに適用した第1の
実施例について図1ないし図5を参照しながら説明す
る。まず、電子レンジの本体内に設けられた加熱調理室
の概略構成並びに電子レンジの電気的概略構成を示す図
1において、加熱調理室1内には調理物2が出入れ可能
に収容される構成となっている。この加熱調理室1の前
面開口部は、調理物2の出入れ口となっていると共に、
扉により開閉されるように構成されている。
【0024】上記加熱調理室1の内底部には、調理物2
を載置する回転皿3が回転可能に配設されている。この
回転皿3は、RTモータ4を内蔵する駆動機構部5によ
り回転軸6を介して回転駆動されるように構成されてい
る。上記駆動機構部5内には、回転皿3上に載置された
調理物2の重量を検知する重量センサ7が設けられてい
る。この重量センサ7は、例えば静電容量タイプのセン
サであり、回転軸6に作用する荷重(調理物2の重量)
に対応する周波数の周波数信号を重量検知信号として重
量検知回路8を介して出力するように構成されている。
【0025】また、加熱調理室1の右側には機械室が設
けられており、この機械室内に加熱手段である例えばマ
グネトロン9が配設されている。このマグネトロン9
は、マイクロ波を加熱調理室1内に供給して、回転皿3
上に載置された調理物2をレンジ加熱(マイクロ波加
熱)するように構成されている。更に、上記機械室内に
は、マグネトロン9や他の電気部品を冷却するためのフ
ァン装置が配設されている。そして、レンジ加熱調理の
実行中には、上記ファン装置により生成された冷却風の
一部が加熱調理室1内に供給されるように構成されてい
る。
【0026】一方、加熱調理室1の左側壁上部には、多
数の小孔からなる排気口10が設けられている。この排
気口10の外側には、レンジ本体の外部へ通じる排気ダ
クト11が配設されている。この排気ダクト11内に
は、調理物2から発生する水蒸気等のガスを検知するガ
スセンサ12が設けられている。このガスセンサ12
は、ガスの濃度に対応する電圧レベルの電圧信号をガス
検知信号としてガス検知回路13を介して出力するよう
に構成されている。また、レンジ本体の外壁部には、サ
ーミスタからなる室温センサ14が設けられている。こ
の室温センサ14は、レンジ本体が設置されている室内
の温度を検知するものであり、検知した温度に対応する
電圧レベルの電圧信号を温度検知信号として出力するよ
うに構成されている。
【0027】また、前記マグネトロン9に高圧電力を供
給する高圧電力回路15は、リレー16を介して交流電
源17に接続されている。この構成の場合、上記リレー
16をオンオフすることにより、マグネトロン9を発振
停止制御することが可能な構成となっている。尚、上記
高圧電力回路15は、高圧トランス18、高圧ダイオー
ド及び高圧コンデンサ等から構成されている。
【0028】さて、制御回路である例えばマイクロコン
ピュータ19は、電子レンジの加熱調理運転全般を制御
する調理制御手段としての機能を有しており、内部のメ
モリにそのための制御プログラムを記憶している。この
マイクロコンピュータ19は、調理定数補正手段として
の機能も備えている。そして、上記マイクロコンピュー
タ19は、重量センサ7からの重量検知信号、ガスセン
サ12からのガス検知信号、室温センサ14からの温度
検知信号、並びに、操作パネルに設けられた各種の操作
スイッチ20からのスイッチ信号を受けるように構成さ
れている。尚、各種の操作スイッチ20は、種々の調理
を選択設定するためのスイッチや、調理運転を開始させ
るためのスタートスイッチや、調理運転時の加熱の強め
弱めを指定するためのスイッチなどである。また、上記
マイクロコンピュータ19は、リレー16をオンオフ制
御してマグネトロン9を駆動制御し、駆動機構部5のR
Tモータ4を通断電制御し、機械室内のファン装置のフ
ァンモータを通断電制御し、また、操作パネルに設けら
れた各種の表示器21を駆動制御するように構成されて
いる。
【0029】次に、上記構成の作用を、図2、図3、図
4及び図5も参照して説明する。図2及び図3に示すフ
ローチャートは、マイクロコンピュータ19に記憶され
た制御プログラムのうちの「あたため」調理の運転制御
内容を示している。さて、調理物2として例えばポター
ジュをあたためる調理を行う場合には、「あたため」調
理用の操作スイッチを操作して「あたため」調理を設定
した後、スタートスイッチを操作して運転を開始させる
(図2のステップS1参照)。すると、マイクロコンピ
ュータ19は、室温センサ14から与えられた温度検知
信号に基づいて室温T0 を読み込む(ステップS2)。
続いて、読み込んだ室温T0 と次式とに従って、ガスセ
ンサの室温補正係数K0 を算出する(ステップS3)。
【0030】 K0 =9.2/(−0.4×T0 +17.2) 更に、マイクロコンピュータ19は、重量センサ7から
与えられた重量検知信号により調理物2の重量W0 を読
み込む(ステップS4)。続いて、読み込んだ重量W0
と下記の表3とに基づいて、環境条件としての湿度等を
判定するための基準時間Tk並びに調理時間を算出する
ための調理定数である定数α、βを設定する。
【0031】
【表3】
【0032】具体的には、検知した調理物2の重量W0
が450g以下の場合には、ステップS5にて「YE
S」へ進み、表3におけるコースAの欄で示す基準時間
Tk及び定数α、βを設定する(ステップS6)。ここ
で、定数βについては、調理運転の加熱の強め弱め指定
に対応する数値を設定するように構成されている。ま
た、調理物2の重量W0 が450g超680g以下の場
合には、ステップS7にて「YES」へ進み、表3にお
けるコースBの欄で示す基準時間Tk及び定数α、βを
設定する(ステップS8)。
【0033】更に、調理物2の重量W0 が680g超1
10g以下の場合には、ステップS9にて「YES」へ
進み、表3におけるコースCの欄で示す基準時間Tk及
び定数α、βを設定する(ステップS10)。更にま
た、調理物2の重量W0 が110g超の場合には、ステ
ップS9にて「NO」へ進み、表3におけるコースDの
欄で示す基準時間Tk及び定数α、βを設定する(ステ
ップS11)。尚、調理物2の重量W0 は、この場合、
ポタージュの重量に該ポタージュを収容している容器の
重量を加えた総重量である。例えばポタージュが300
gで、容器が400gの場合、重量W0 は700gとな
る。
【0034】さて、上述したようにして基準時間Tk 及
び定数α、βを設定した後は、クーリング運転を行う
(ステップS12)。このクーリング運転においては、
ファン装置を予め決めた設定時間だけ駆動させて加熱調
理室1内の空気を排気する運転を行うように構成されて
いる。
【0035】そして、上記クーリング運転を完了した
ら、マイクロコンピュータ19は、マグネトロン9を発
振駆動させて加熱(あたため調理)を開始させる(図3
のステップS13参照)と共に、内蔵するタイマの計時
(カウント)動作を開始させる(ステップS14)。続
いて、マイクロコンピュータ19は、ガスセンサ12か
ら与えられるガス検知信号の電圧V0 を読み込む(ステ
ップS15)。そして、この読み込んだ電圧V0 が、そ
れまでの最大値であるか否かを判断する(ステップS1
6)。この場合、読み込んだ電圧V0 は、1回目の読み
込み電圧であるから、最大値である。従って、ステップ
S16にて「YES」へ進み、上記電圧V0 をピーク値
Vmax として記憶する(ステップS17)と共に、加熱
(調理)開始から上記電圧V0 を読み込んだ時点までの
タイマの計時時間をTmax として記憶する(ステップS
18)。
【0036】続いて、上記計時時間Tmax と前記基準時
間Tk とを比較する(ステップS19)。この場合、ま
だ加熱開始したばかりであり、計時時間Tmax が基準時
間Tk よりも小さいから、ステップS19にて「NO」
へ進む。そして、ガスセンサ12から出力されたガス検
知信号の電圧レベルがピーク値に到達した後、低下し始
めたときのピーク値からの変化率Δ0 を算出する(ステ
ップS21)。具体的には、読み込んだ電圧V0 とピー
ク値Vmax とから次の式に従って算出する。
【0037】Δ0 =K0 ×(Vmax −V0 )/Vmax 今の場合、電圧V0 とピーク値Vmax とが同じであるか
ら、変化率Δ0 は零となる。即ち、ガス検知信号の電圧
レベルがピーク値に達した後、低下し始めるまでは、変
化率Δ0 は零のままである。続いて、変化率Δ0 と定数
αとを比較する(ステップS22)。この場合、変化率
Δ0 は、零であり、定数αよりも小さいから、ステップ
S22にて「NO」へ進み、ステップS15の処理(ガ
ス検知信号の電圧V0 の読み込み処理)へ戻る。
【0038】このステップS15では、マイクロコンピ
ュータ19は、ガスセンサ12からのガス検知信号の電
圧V0 を読み込む処理を例えば1秒毎に行うように(1
秒毎にサンプリングするように)構成されている。そし
て、読み込んだ後は、ガス検知信号の電圧レベルがピー
ク値に到達するまでは、換言すると、電圧レベルがピー
ク値に達して該ピーク値にあり続ける間は、ステップ1
6にて「YES」へ進むようになっている。また、読み
込んだ電圧Vがピーク値Vmax から低下し始めた場合に
は、ステップS16にて「NO」へ進むが、上述した変
化率Δが定数αよりも大きくなるまでは、ステップS2
2にて「NO」へ進み、ステップS15の処理(ガス検
知信号の電圧Vの読み込み処理)へ戻るようになってい
る。
【0039】従って、読み込んだ電圧Vがピーク値Vma
x から低下し始めても、変化率Δ0が定数αよりも小さ
いときに、読み込んだ電圧Vが再び高くなって、それま
でのピーク値Vmax を更新したような場合には、ステッ
プS16にて「YES」へ進むように構成されている。
尚、ここで、変化率Δ0 が定数αよりも大きくなるとい
う条件(ステップS22にて「YES」へ進むという条
件)は、ガス検知信号の電圧レベルVがピーク値Vmax
に到達した後、このピーク値Vmax に定数αを乗じたα
・Vmax だけ上記ピーク値Vmax から低下するという時
点、即ち、α低下時点を検知するという条件と同じこと
を意味している(これは、変化率Δ0 の算出式から明ら
かである)。
【0040】さて、次に、300gのポタージュ(総重
量W0 は700g)をあたため調理する場合において、
環境条件(特には湿度)を変えたときの各加熱制御につ
いて具体的に説明する。上記あたため調理を行ったとき
にガスセンサ12から出力されるガス検知信号の電圧V
(具体的には、電圧Vをピーク値Vmax で割った電圧
比)は、図4に示すように変化する。この図4におい
て、曲線Aは通常時(室温が25℃で湿度が40%のと
き)の電圧比の変化を示し、曲線Bは高湿時(室温が2
5℃で湿度が70%のとき)の電圧比の変化を示し、曲
線Cは連続調理時(室温が25℃で湿度が40%のと
き)の電圧比の変化を示している。
【0041】ここで、加熱開始から50秒程度の期間に
おける電圧比の変化を、図5に詳しく示す。この図5に
示すように、通常時(曲線A参照)は、ガス検知信号の
電圧レベルがピーク値に達した後、低下し始める時点t
1は、加熱開始から13秒が経過した時点であり、ピー
ク値到達時間Tmax は13秒である。また、高湿時(曲
線B参照)は、ガス検知信号の電圧レベルがピーク値に
達した後、低下し始める時点t2は、加熱開始から20
秒が経過した時点であり、Tmax は20秒である。更
に、連続調理時(曲線C参照)は、ガス検知信号の電圧
レベルがピーク値に達した後、低下し始める時点t3
は、加熱開始から44秒が経過した時点であり、Tmax
は44秒である。
【0042】そこで、まず通常時の加熱制御の動作につ
いて説明する。この場合には、ピーク値到達時間Tmax
は13秒であり、基準時間Tk (具体的には15秒)よ
りも短いから、ステップS19の判断において、「YE
S」へ進むことはない。従って、設定されている定数α
を補正することはない。この後、加熱調理の進行に従っ
て、ガスセンサ12から出力されたガス検知信号の電圧
レベルがピーク値から低下し続け、ピーク値からの変化
率Δ0 が定数α、この場合、0.05よりも大きくなる
と、ステップS22にて「YES」へ進む。具体的に
は、図4に示すように、電圧比(V0 /Vmax )が0.
95未満となった時点t11において、ステップS22
にて「YES」へ進む。この場合、上記時点t11が、
ピーク値Vmax に定数αを乗じたα・Vmax だけ上記ピ
ーク値Vmax から低下するα低下時点である。
【0043】続いて、マイクロコンピュータ19は、加
熱開始から上記時点t11までの経過時間をTαとして
記憶する(ステップS23)。そして、この時間Tαと
定数βと次の式から、残り調理時間Tβを算出する(ス
テップS24)。
【0044】Tβ=β・Tα 続いて、上記算出した残り調理時間Tβのカウントダウ
ンを開始し、この後、残り調理時間Tβが零になった時
点で、換言すると、上記α低下時点から残り調理時間T
βが経過した時点で、ステップS25にて「YES」へ
進み、マグネトロン9の駆動を停止して加熱(あたため
調理)を終了するようになっている(ステップS2
6)。
【0045】次に、高湿時の加熱制御の動作について説
明する。この場合には、ピーク値到達時間Tmax は20
秒であり、基準時間Tk (具体的には15秒)よりも長
いから、ステップS19の判断において、「YES」へ
進む。そして、設定されている定数αを下記の表4に従
って補正する(ステップS20)。
【0046】
【表4】
【0047】具体的には、ピーク値到達時間Tmax が2
0秒であり、(Tmax −Tk )/Tmax が0.5未満で
あるから、(α×0.8)を補正した定数αとする。こ
の場合、(Tmax −Tk )/Tmax が0.5未満である
か否かによって高湿時であるか、それとも連続調理時で
あるかがわかるようになっている。
【0048】そして、この後、加熱調理の進行に従っ
て、ガスセンサ12から出力されたガス検知信号の電圧
レベルがピーク値から低下し続け、ピーク値Vmax から
の変化率Δ0 が上記補正した定数α、この場合、(0.
05×0.8)よりも大きくなると、ステップS22に
て「YES」へ進む。具体的には、電圧比(V0 /Vma
x )が0.96未満となった時点、即ち、高湿時のα低
下時点において、ステップS22にて「YES」へ進
む。これ以降の加熱制御は、上述した通常時の場合の加
熱制御と同じである。
【0049】一方、連続調理時の加熱制御の動作につい
て説明する。この場合には、ピーク値到達時間Tmax は
44秒であり、基準時間Tk (具体的には15秒)より
も長いから、ステップS19の判断において、「YE
S」へ進む。そして、設定されている定数αを前記表4
に従って補正する(ステップS20)。
【0050】具体的には、ピーク値到達時間Tmax が4
4秒であり、(Tmax −Tk )/Tmax が0.5以上で
あるから、(α×0.6)を補正した定数αとする。
【0051】そして、この後、加熱調理の進行に従っ
て、ガスセンサ12から出力されたガス検知信号の電圧
レベルがピーク値から低下し続け、ピーク値Vmax から
の変化率Δ0 が上記補正した定数α、この場合、(0.
05×0.6)よりも大きくなると、ステップS22に
て「YES」へ進む。具体的には、電圧比(V0 /Vma
x )が0.97未満となった時点、即ち、連続調理時の
α低下時点において、ステップS22にて「YES」へ
進む。これ以降の加熱制御は、上述した通常時の場合の
加熱制御と同じである。
【0052】このようにしてそれぞれ加熱制御された調
理結果を、次の表5に示す。
【0053】
【表5】
【0054】ここで、Tαは加熱調理開始からα低下時
点までの時間であり、Tβは上記時間Tαに定数βを乗
じた時間である。そして、トータルの調理時間は(Tα
+Tβ)である。
【0055】上記表5にから明らかなように、高湿時
は、通常時に比べて、ポタージュのできあがり温度が3
℃程度しか高くならず、加熱し過ぎが確実に防止された
ことがわかる。また、連続調理時も、通常時に比べて、
ポタージュのできあがり温度が7℃程度しか高くなら
ず、加熱し過ぎが許容できる程度に防止されたことがわ
かる。
【0056】このような構成の本実施例によれば、加熱
調理開始からガスセンサ12からのガス検知信号の電圧
Vのレベルがピーク値Vmax に到達するまでのピーク到
達時間Tmax が、重量センサ7からの重量検知信号に応
じて設定された基準時間Tkよりも長いときに、調理時
間を算出するための調理定数αを補正する構成とした。
このため、高湿時や連続調理時等であっても、各場合に
応じて定数αが補正されるから、調理時間を最適時間に
極力設定することができ、加熱し過ぎを確実に防止する
ことができる。
【0057】尚、上記実施例では、ガスセンサ12から
出力されるガス検知信号の電圧レベルをマイクロコンピ
ュータ19に読み込むサンプリングを1秒毎に行う構成
としたが、これに限られるものではなく、1秒未満の適
当な時間毎、或いは、1秒を越える適当な時間毎に行う
構成としても良い。
【0058】図6及び図7は本発明の第2の実施例を示
すものであり、第1の実施例と異なるところを説明す
る。尚、図6及び図7の各フローチャートにおいて、図
2及び図3の各フローチャートのステップと同一のステ
ップには、同一ステップ番号を付している。
【0059】上記第2の実施例では、ピーク到達時間T
max が基準時間Tk よりも長いときに定数αを補正する
代わりに、定数βを補正するように構成されている。具
体的には、図7のステップS19において、ピーク到達
時間Tmax が基準時間Tk よりも長いときに、「YE
S」へ進み、設定されている定数βを次の式に従って算
出して補正している(ステップ101)。
【0060】 β=β×(1−(Tmax −Tk )/Tmax ) この場合、定数βは、湿度が高いほど(換言すると、ピ
ーク到達時間Tmax が長いほど)、小さくなるように補
正される構成となっている。尚、上述した以外の構成
は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。
【0061】ここで、上記第2の実施例において、通常
時、高湿時、連続調理時にそれぞれ加熱調理(あたため
調理)を実行した調理結果を、次の表6に示す。
【0062】
【表6】
【0063】上記表6から明らかなように、高湿時は、
通常時に比べて、ポタージュのできあがり温度が2℃程
度しか高くならず、加熱し過ぎが確実に防止されたこと
がわかる。また、連続調理時も、通常時に比べて、ポタ
ージュのできあがり温度が3℃程度しか高くならず、加
熱し過ぎが十分に防止されたことがわかる。従って、第
2の実施例においても、第1の実施例とほぼ同様な作用
効果を得ることができる。
【0064】尚、上記各実施例では、ピーク到達時間T
max が基準時間Tk よりも長いときに、定数αまたは定
数βの一方だけを補正する構成としたが、これに代え
て、定数α、βの両方を補正するように構成しても良
い。この場合、定数α、βをそれぞれ補正する式は実験
等に基づいて適宜決めるように構成すれば良い。
【0065】次に、オーブン調理やグリル調理等のヒー
タ調理を実行可能なヒータ付き電子レンジにおいて、パ
ンのトースト調理を実行する場合に適用した第3の実施
例について、図8に従って説明する。尚、トースト調理
を行う場合は、加熱調理室内に回転皿の代わりに回転網
をセットし、この回転網の上にパンを載置して調理を行
うように構成されている。
【0066】まず、パンを焼くトースト調理を行う場合
には、一般的に、室温のパンをトースト調理するとき
と、冷凍のパンをトースト調理するときとで、調理時間
を変える必要がある。具体的には、冷凍のパンをトース
ト調理するときの調理時間を長くする必要がある。ここ
で、第3の実施例では、室温のパンと冷凍のパンを自動
判別するのにガスセンサ12からのガス検知信号を利用
し、そして、冷凍のパンであることを判別したときに調
理時間を長く設定するように構成されている。
【0067】この場合、具体的には、調理開始からガス
検出信号の電圧レベルがピーク値Vmax に到達するまで
の時間、即ち、ピーク到達時間Tmax が室温のパンと冷
凍のパンとで異なることに着目して、両者を自動的に判
別するように構成されている。換言すると、冷凍パンを
調理する場合のピーク到達時間Tmax は、室温のパンを
調理する場合のピーク到達時間Tmax よりも長くなるこ
とから、ピーク到達時間Tmax を予め決めた判定用の基
準時間Tk と比較すれば、冷凍のパンであるか否か(室
温のパンであるか)を自動判別することができるのであ
る。そして、両者を判別した後は、判別結果に応じてト
ースト実行時間を変更設定することができ、パンの種類
に応じて適切なトースト調理を実行できるようになる。
以下、図8のフローチャートを参照して説明する。
【0068】まず、図8のステップ201において、ト
ースト調理用の操作スイッチを操作して「トースト」調
理を設定した後、スタートスイッチを操作して運転を開
始させる。すると、マイクロコンピュータ19は、重量
センサ7から与えられた重量検知信号により調理物2、
この場合、パンの重量Wを読み込む(ステップS20
2)。続いて、読み込んだ重量Wに基づいて、パンが冷
凍であるか室温であるかを判定するための基準時間Tk
を設定(決定)する(ステップS203)。この場合、
基準時間Tk は、重量W(例えば食パンであれば、その
枚数)に応じて複数用意されており、その中から検知し
た重量Wに対応するものが選択設定されるようになって
いる。
【0069】続いて、マイクロコンピュータ19は、室
温のパン(室温食品)をトースト調理するときの調理定
数、具体的には、加熱(調理)時間を設定する。この場
合、例えば2枚の食パンをトーストする場合には、例え
ば5分間が設定される(ステップ204)。そして、加
熱手段としてのヒータを通電駆動させて加熱(トースト
調理)を開始させる(ステップS205)と共に、マイ
クロコンピュータ19に内蔵するタイマの計時(カウン
ト)動作を開始させる(ステップS206)。続いて、
ガスセンサ12から与えられるガス検知信号の電圧Vを
読み込む(ステップS207)。
【0070】そして、この読み込んだ電圧Vが、それま
での最大値であるか否かを判断する(ステップS20
8)。今の場合、読み込んだ電圧Vは、1回目の読み込
み電圧であるから、最大値である。従って、ステップS
208にて「YES」へ進み、上記電圧Vをピーク値V
max として記憶する(ステップS209)と共に、加熱
(調理)開始から上記電圧Vを読み込んだ時点までのタ
イマの計時時間をTmaxとして記憶する(ステップS2
10)。そして、ステップS207の処理(ガス検知信
号の電圧Vの読み込み処理)へ戻る。
【0071】このステップS207では、マイクロコン
ピュータ19は、ガスセンサ12からのガス検知信号の
電圧Vを読み込む処理を例えば1秒毎に行うように(1
秒毎にサンプリングするように)構成されている。そし
て、読み込んだ後は、ガス検知信号の電圧レベルがピー
ク値に到達するまでは、換言すると、電圧レベルがピー
ク値に達して該ピーク値にあり続ける間は、ステップ2
08にて「YES」へ進むようになっている。
【0072】尚、この場合、ガス検知信号の電圧レベル
がピーク値よりも少し低下しても、その後、電圧レベル
が再びピーク値に達するような小さなレベル変動がしば
しば発生するので、電圧レベルのピーク値からの変化率
Δ0 を算出すると共に、この変化率Δ0 が予め決めた設
定値よりも小さいときには、ステップ207へ戻るよう
に制御し、一方、上記変化率Δ0 が設定値を越えたら、
ステップ208にて「NO」へ進むように制御される構
成となっている。ここで、変化率Δ0 の算出式は、Δ0
=(Vmax −V)/Vmax である。
【0073】この後、ガス検知信号の電圧レベルがピー
ク値よりも低下し始めたら(即ち、上記変化率Δ0 が設
定値を越えたら)、ステップ208にて「NO」へ進
み、上記計時時間Tmax と基準時間Tk とを比較する
(ステップS211)。ここで、計時時間Tmax が基準
時間Tk 以下であったら、この場合は、室温パンである
と判断することができ、ステップ211にて「NO」へ
進む。そして、設定されている調理時間から上記計時時
間Tmax を差し引いた時間を残り時間として算出する
(ステップS213)。続いて、この算出した残り時間
のカウントダウンを開始し、この後、残り時間が零にな
った時点で、換言すると、加熱開始から最初に設定され
た調理時間が経過した時点で、ステップS214にて
「YES」へ進み、ヒータを断電して加熱調理(トース
ト調理)を終了するように構成されている(ステップS
215)。
【0074】一方、上記ステップ211において、計時
時間Tmax が基準時間Tk よりも長い時間であったら、
この場合は、冷凍パンであると判断することができ、ス
テップ211にて「YES」へ進む。続いて、調理時間
(調理定数)を冷凍パン用の調理時間、具体的には、5
分40秒(調理時間を長くするように)に変更する(ス
テップS212)。そして、この変更した調理時間から
上記計時時間Tmax を差し引いた時間を残り時間として
算出する(ステップS213)。この後は、算出した残
り時間だけ加熱を実行してトースト調理を終了するよう
になっている(ステップS214、S215)。
【0075】従って、上記第2の実施例によれば、トー
スト調理を行う場合に、ピーク到達時間Tmax が基準時
間Tk よりも長いときに、調理定数として調理時間を長
くするように補正したので、冷凍のパンを調理する場合
にそれを自動的に判別して調理時間を長くすることが可
能になる。この結果、冷凍のパンを過不足なくトースト
調理できるようになる。尚、上述した以外の構成は、第
1または第2の実施例の構成と同じ構成となっており、
第1または第2の実施例にて得られる作用効果を得るこ
とも可能な構成となっている。
【0076】
【発明の効果】本発明は、以上の説明から明らかなよう
に、調理開始からガスセンサからのガス検知信号のレベ
ルがピーク値Vmax に到達するまでのピーク到達時間
が、重量センサからの重量検知信号に応じて設定された
基準時間よりも長いときに、調理時間を算出するための
調理定数を補正する調理定数補正手段を備える構成とし
たので、湿度が高いときであっても、それに応じて調理
定数が補正されるから、調理時間を最適時間に極力設定
することができ、加熱し過ぎを確実に防止し得るという
優れた効果を奏する。
【0077】また、上記構成の場合、ガスセンサからの
ガス検知信号のレベルがピーク値Vmax に到達した後、
このピーク値Vmax に定数αを乗じたα・Vmax だけ上
記ピーク値Vmax から低下するα低下時点を検知する調
理制御機能を備えたものにおいて、ピーク到達時間が基
準時間よりも長いときに、調理定数として具体的に上記
定数αを小さくするように補正したので、加熱し過ぎを
確実に防止することができる。
【0078】更に、ガスセンサからのガス検知信号のレ
ベルがピーク値Vmax に到達した後、このピーク値Vma
x に定数αを乗じたα・Vmax だけ上記ピーク値Vmax
から低下するα低下時点を検知し、調理開始から上記α
低下時点までの時間Tを計時し、この時間Tに定数βを
乗じたβ・Tだけ上記α低下時点から経過したときに調
理終了を判定する調理制御機能を備えたものにおいて、
ピーク到達時間が基準時間よりも長いときに、調理定数
として具体的に上記定数βを小さくするように補正した
ので、やはり加熱し過ぎを確実に防止することができ
る。
【0079】一方、ヒータ付き電子レンジにおいて、ピ
ーク到達時間が基準時間よりも長いときに、調理定数と
して調理時間を長くするように補正したので、冷凍のパ
ンをトースト調理する場合に、冷凍パンを自動的に判別
して調理時間を長くすることが可能になる。この結果、
室温のパンと同様に、冷凍のパンを過不足なくトースト
調理し得るから、パンの焼き上りを向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、電子レン
ジの電気的概略構成と共に示す加熱調理室の概略縦断正
面図
【図2】フローチャート(その1)
【図3】フローチャート(その2)
【図4】ガスセンサから出力されるガス検出信号の時間
変化を示すグラフ
【図5】ガスセンサから出力されるガス検出信号の時間
変化、特には、加熱開始から50秒程度の期間を拡大し
て示すグラフ
【図6】本発明の第2の実施例を示す図2相当図
【図7】図3相当図
【図8】本発明の第3の実施例を示すフローチャート
【符号の説明】
1は加熱調理室、2は調理物、7は重量センサ、9はマ
グネトロン(加熱手段)、11は排気ダクト、12はガ
スセンサ、14は室温センサ、19はマイクロコンピュ
ータ(調理定数補正手段)を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱調理室内に収容された調理物を加熱
    する加熱手段と、 前記調理物から発生する水蒸気等のガスを検知してガス
    検知信号を出力するガスセンサと、 前記調理物の重量を検知して重量検知信号を出力する重
    量センサと、 調理開始から前記ガスセンサからのガス検知信号のレベ
    ルがピーク値Vmax に到達するまでのピーク到達時間
    が、前記重量センサからの重量検知信号に応じて設定さ
    れた基準時間よりも長いときに、調理時間を算出するた
    めの調理定数を補正する調理定数補正手段とを備えて成
    る加熱調理器。
  2. 【請求項2】 ガスセンサからのガス検知信号のレベル
    がピーク値Vmax に到達した後、このピーク値Vmax に
    定数αを乗じたα・Vmax だけ上記ピーク値Vmax から
    低下するα低下時点を検知する調理制御機能を備え、 調理定数補正手段は、ピーク到達時間が基準時間よりも
    長いときに、調理定数として上記定数αを小さくするよ
    うに補正することを特徴とする請求項1記載の加熱調理
    器。
  3. 【請求項3】 ガスセンサからのガス検知信号のレベル
    がピーク値Vmax に到達した後、このピーク値Vmax に
    定数αを乗じたα・Vmax だけ上記ピーク値Vmax から
    低下するα低下時点を検知し、調理開始から上記α低下
    時点までの時間Tを計時し、この時間Tに定数βを乗じ
    たβ・Tだけ上記α低下時点から経過したときに調理終
    了を判定する調理制御機能を備え、 調理定数補正手段は、ピーク到達時間が基準時間よりも
    長いときに、調理定数として上記定数βを小さくするよ
    うに補正することを特徴とする請求項1記載の加熱調理
    器。
  4. 【請求項4】 調理定数補正手段は、ピーク到達時間が
    基準時間よりも長いときに、調理定数として調理時間を
    長くするように補正することを特徴とする請求項1記載
    の加熱調理器。
JP25789094A 1994-10-24 1994-10-24 加熱調理器 Pending JPH08124669A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25789094A JPH08124669A (ja) 1994-10-24 1994-10-24 加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25789094A JPH08124669A (ja) 1994-10-24 1994-10-24 加熱調理器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08124669A true JPH08124669A (ja) 1996-05-17

Family

ID=17312613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25789094A Pending JPH08124669A (ja) 1994-10-24 1994-10-24 加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08124669A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101354108B1 (ko) * 2013-05-27 2014-01-24 이태형 조리용 가열기구 안전 제어 방법 및 장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101354108B1 (ko) * 2013-05-27 2014-01-24 이태형 조리용 가열기구 안전 제어 방법 및 장치
WO2014193113A1 (ko) * 2013-05-27 2014-12-04 Lee Tae Hyeong 조리용 가열기구 안전 제어 방법 및 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0130741B1 (ko) 가열조리기
CA2229951C (en) Cooking apparatus including infrared ray sensor
EP0455169B1 (en) Heating cooker
KR960002811B1 (ko) 가열조리장치
JP3023264B2 (ja) 加熱調理器
JPH08124669A (ja) 加熱調理器
JPH0486418A (ja) 加熱調理装置
JP3714081B2 (ja) 加熱調理器
JP2547656B2 (ja) 電子レンジ
KR100211343B1 (ko) 가열조리기
JP2854145B2 (ja) 調理器
KR0133437B1 (ko) 전자레인지의 용기뚜껑 유무에 따른 추가가열시간 설정방법
JP2001254958A (ja) 加熱調理器
US6791070B2 (en) Simmering control method in microwave oven
JP2861751B2 (ja) トースター
JP3065856B2 (ja) 電子レンジ
JP3332716B2 (ja) 加熱調理器
JPH08121780A (ja) 電子レンジ
JP2871261B2 (ja) 高周波加熱装置
JP2916317B2 (ja) 加熱調理器
JPH09119649A (ja) 電子レンジ
JPH05149549A (ja) 電子レンジ
JPH06347044A (ja) 電子レンジ
JPH051821A (ja) 加熱調理器
JPH05280744A (ja) 加熱調理器