JPH08124171A - 光ディスク及びその記録装置 - Google Patents

光ディスク及びその記録装置

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Publication number
JPH08124171A
JPH08124171A JP6287320A JP28732094A JPH08124171A JP H08124171 A JPH08124171 A JP H08124171A JP 6287320 A JP6287320 A JP 6287320A JP 28732094 A JP28732094 A JP 28732094A JP H08124171 A JPH08124171 A JP H08124171A
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JP
Japan
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signal
pit
track
laser light
peculiar
Prior art date
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Application number
JP6287320A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Ozaki
和久 尾崎
Hirobumi Nagano
博文 長野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08124171A publication Critical patent/JPH08124171A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウォブルしたデータブロックとウォブルしな
いデータブロックが隣り合わせに形成される場合でも、
後者のウォブル周波数成分が前者のトラッキングエラー
信号にクロストークすることを防止してC/N比を良好
に維持できる光ディスクAA及びその記録装置Aを提供
することを目的とする。 【構成】 いわゆるウォブリングしていないトラックT
rn のデータブロック(フレームナンバ「0」,
「2」,「4」,…)を挟んでトラックTrn にトラッ
クピッチp,tp1をもって隣接しウォブリングしてい
るトラックTrn-1 ,Trn+1 のデータブロック(トラ
ックTrn-1 のフレームナンバ「0」,「2」,
「4」,…におけるウォブリング波形c1と、トラック
Trn+1 のフレームナンバ「0」,「2」,「4」,…
におけるウォブリング波形c3との位相を互いに逆相と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばTVゲームなど
の情報が記録されたCD−ROMなどで不正コピーを防
止するようにした光ディスク、この光ディスクに情報を
記録する光ディスクの記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】音楽,画像,文字,データなどをデジタ
ル情報信号として表現した場合は、それらをアナログ信
号として表現した場合と比較して、その情報をコピー
(複製)したとき、伝送特性上情報の劣化がない。この
ため、現在著作権上大きな問題となっており、デジタル
情報信号をそのままの形でコピーすることを禁止した
り、制限することが求められている。
【0003】例えば、CD−ROMなどは「ISO96
60」などの公開された規格に基づいて製作されてい
る。この規格に準拠してコピー防止を行う場合、コピー
防止用コードを予めディスクに記録しておくことにな
る。そして、この符号があれば正規のディスクであり、
符号がなければ不正なコピーディスクと判断して、その
再生を停止するなどの処置を講ずる。現在製品化されて
いるCD−ROMや今後製品化されるものは、この規格
に則ったものが主流になってくると考えられる。
【0004】しかし、このようなコピー防止の手法で
は、ディスクの記録データを丸ごとコピーするようなコ
ピー機を用いれば、簡単に正規のディスクとして受け付
けられるコピーディスクの製作が可能である。このた
め、コピー防止の弱いディスクが出回ることになり、不
正なコピーの横行を招いてしまう。
【0005】そこで、前記ディスクの規格と異なる独自
の規格をつくり、通常の「ISO9660」などのCD
−ROMを読み取るソフトでは読めないようにするコピ
ープロテクトをかける手法が考えられる。しかし、この
ような手法を用いたとしても、物理的なフレーム単位で
データをディスクから読み取って、CD−WO(ライト
ワンスディスク)などにコピーするコピー機を用いれ
ば、どんなディスクもコピーされてしまう。
【0006】ところで、現在までのコピー防止措置とし
ては、VTR、DATなどにコピーコードをハード的あ
るいはSCMS(シリアル・コピー・マネジメントシス
テム)のようにソフト的(論理的)に書き込んでおくと
いったものがある。コピーコードをハード的に書き込ん
でおくコピー防止措置としては通常より小さいピット
(擬ピット)をコピーコードとして用いるものがある
(例えば特開昭61ー178732号)。また、コピー
コードをソフト的に書き込んでおくコピー防止措置とし
ては特定のフォーマットに準拠してコピー防止用コード
を書くものがある。しかし、コピーコードをソフト的に
書き込んでおくコピー防止措置の場合、コピーコードを
ソフト的に書き込まれたCD−ROMは通常のCD−R
OMを読み取るソフトでは読めなくてもこれより下位レ
ベルのフレーム単位などでデータを読み取り、CD−W
Oなどにコピーするコピー機を用いればコピー防止の効
果はなくなりどんなディスクもコピーされてしまう。
【0007】従って、一般的なコピー防止法としては、
上記したコピーコードをハード的に書き込んでおく物理
的操作の方がソフト的に書き込む論理的操作より強力な
方法といえる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した物
理的操作によるコピー防止法の一つがピット列をウォブ
リングする手法である。この手法を用いたディスクとし
ては、多数のピット列がトラック中心に対して対称に配
列され、かつ正規のピットと異なる形状または配置とさ
れ、予め定めたトラッキングエラー信号変動が得られる
特異ピット列をウォブルすると共に、データブロック
(フレーム)に同期して間欠的に配置されたディスクが
あり、本出願人はこうしたディスクをすでに提案してい
る(特願平6−37748号)。このディスクであると
エンドユーザのもつ簡易な設備ではこのようなウォブリ
ングしたピット列を忠実にコピーできないので、こうし
た物理的操作によるコピー防止法としてはきわめて有効
である。しかし、こうしたディスクがウォブルしたデー
タブロックとウォブルしないデータブロックが隣り合わ
せに形成される場合には、ウォブルしないデータブロッ
クの再生時に、ウォブルしたデータブロックのウォブル
周波数成分がクロストークとして混入するから、再生信
号のC/N比が悪化する問題があった。
【0009】因みに、一般的なクロストークに対する対
策にはディスクをCAV回転にして同期部分をそろえク
ロストークの影響を軽減するものや(例えば特公平3ー
52148号)、トラックピッチを広げクロストーク量
そのものを減少させるもの(例えば実開平3ー5218
号)が知られているが、上記した如くのウォブルしたデ
ータブロックとウォブルしないデータブロックが隣り合
わせに形成されるディスクのC/N比を改善するものは
なかった。
【0010】本発明は、ウォブルしたデータブロックと
ウォブルしないデータブロックが隣り合わせに形成され
る場合であっても、ウォブルしないデータブロックに隣
り合わせになっているウォブルしたデータブロックのウ
ォブル周波数成分がウォブルしないデータブロックにク
ロストークしないよう構成するものであり、この結果、
再生時のC/N比を良好に維持することが可能な光ディ
スク及びその記録装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するため、次の(1)〜(5)の構成になる光ディ
スク及びその記録装置を提供するものである。
【0012】(1) 多数のピット列が(同心円状ある
いは螺旋状に形成された)トラック(…,Trn-1 ,T
rn ,Trn+1 ,…)中心に対して対称に配列され、か
つ正規のピット(いわゆるウォブルしないピット(ピッ
ト列)であり、例えばトラックTrn におけるフレーム
ナンバ「0」,「2」,「4」,…に存在するピット
列)と異なる形状であるかまたは配置されている(いわ
ゆるウォブリングしたピット(ピット列))、(3ビー
ムスポットが形成される光ピックアップを用いることに
よって得た予め定めたトラッキングエラー信号変動が得
られる)特異ピット列(例えばトラックTrn における
フレームナンバ「1」,「3」,「5」,…に存在する
ウォブリングされたピット列)を少なくとも1箇所(1
データブロック(1フレーム期間))含む光ディスクで
あって、特異ピット列がデータブロック(フレーム)に
同期しかつ間欠的に施され、特異ピット列が施されてい
ない当該トラックTrn のデータブロック(フレームナ
ンバ「0」,「2」,「4」,…)を挟んで当該トラッ
クTrn に所定間隔(トラックピッチp,tp1)をも
って隣接し特異ピット列が施されている両隣トラックT
rn-1 ,Trn+1 のデータブロック(トラックTrn-1
のフレームナンバ「0」,「2」,「4」,…における
ウォブリング波形c1と、トラックTrn+1 のフレーム
ナンバ「0」,「2」,「4」,…におけるウォブリン
グ波形c3)における特異ピット列の信号位相を互いに
逆相とすることを特徴とする光ディスクAA。
【0013】(2) 多数のピット列が(同心円状ある
いは螺旋状に形成された)トラック(…,Trn-1 ,T
rn ,Trn+1 ,…)中心に対して対称に配列され、か
つ正規のピット(いわゆるウォブルしないピット(ピッ
ト列)であり、例えばトラックTrn におけるフレーム
ナンバ「0」,「2」,「4」,…に存在するピット
列)と異なる形状であるかまたは配置されている(いわ
ゆるウォブリングしたピット(ピット列))、(3ビー
ムスポットが形成される光ピックアップを用いることに
よって得た予め定めたトラッキングエラー信号変動が得
られる)特異ピット列(例えばトラックTrn における
フレームナンバ「1」,「3」,「5」,…に存在する
ウォブリングされたピット列)を少なくとも1箇所(1
データブロック(1フレーム期間))含む光ディスクで
あって、特異ピット列がデータブロック(フレーム)に
同期しかつ間欠的に施され、特異ピット列が施されてい
ない当該トラックTrn のデータブロック(フレームナ
ンバ「0」,「2」,「4」,…)に係る当該トラッキ
ングエラー信号発生の際に当該トラックTrn に所定間
隔(トラックピッチp,tp1)をもって隣接し特異ピ
ット列が施されている両隣トラックTrn-1 ,Trn+1
のデータブロックに係るクロストーク成分が当該トラッ
キングエラー信号に重畳しないように当該トラックTr
n と両隣トラックTrn-1 ,Trn+1 間のトラックピッ
チを保持する(ピッチP<ピッチP´,トラックピッチ
tp1<トラックピッチtp2)ことを特徴とする光デ
ィスクBB。
【0014】(3) 特異ピット列がデータブロック
(フレーム)に同期しかつ間欠的に施されている一方の
トラック群(図8(B))に示すウォブルありの3トラ
ック群Trn+1 ,Trn ,Trn-)におけるトラックピ
ッチtp2は、特異ピット列がデータブロックに同期し
かつ間欠的に施されていない他方のトラック群(図8
(A),(C)にそれぞれ示すウォブルなしの3トラッ
ク群Trn+1 ,Trn ,Trn-)におけるトラックピッ
チtp1より大に形成する(tp1<tp2)ことを特
徴とする上記した(1)記載の光ディスクAA´。
【0015】(4) レーザ光を生成出力するレーザ光
出力手段(レーザ)1と、記録すべきデジタルデータを
変調信号(EFM信号)dd,eeに変換する変調信号
変換手段(EFMエンコーダ)4と、(レーザ1より出
射した)レーザ光aaを変調信号(EFM信号)dd,
eeに応じて強度変調した記録レーザ光bbを出力する
(光変調器ドライバ3,光変調器2から構成される)記
録レーザ光出力手段と、記録レーザ光bbを(記録レー
ザ光ccとして)光ディスク(光ディスク原盤)12上
に照射して(特異ピット列を含む)多数のピット列を形
成する(光偏向器ドライバ9、光偏向器10、対物レン
ズ11から構成される)照射手段とを備えた情報記録装
置において、(記録すべきデジタルデータを変換して得
たEFM信号eeに基づいてサブコードリーダ5から出
力するサブコード信号hhに応じて)データブロック
(フレーム)単位に同期した変調信号(EFM信号e
e)用のゲート信号jjを発生するゲート信号発生手段
(ゲート信号発生器)7と、予め定めたトラッキングエ
ラー信号変動が得られる特異ピット列の信号位相(CP
U6から出力するウォブル位相制御信号kk、ゲート信
号jjに応じてウォブリングの位相(同相,逆相))を
制御する信号位相制御手段(CPU)6と、ゲート信号
jjに同期して特異ピット列(ウォブル信号ll)を発
生しかつその発生位相を可変する信号可変手段(周波数
発生器)8を備えたことを特徴とする光ディスクの記録
装置A。
【0016】(5) レーザ光を生成出力するレーザ光
出力手段(レーザ)1と、記録すべきデジタルデータを
変調信号(EFM信号)dd,eeに変換する変調信号
変換手段(EFMエンコーダ)4と、(レーザ1より出
射した)レーザ光aaを変調信号(EFM信号)dd,
eeに応じて強度変調した記録レーザ光bbを出力する
(光変調器ドライバ3,光変調器2から構成される)記
録レーザ光出力手段と、変調信号(EFM信号)dd,
eeのデータブロック(フレーム)単位に同期した変調
信号(EFM信号ee)用のゲート信号jjを発生する
ゲート信号発生手段(ゲート信号発生器)7と、ゲート
信号jjに同期しかつ予め定めたトラッキングエラー信
号変動が得られる特異ピット列に係る特異ピット列信号
(ウォブル信号ll)を発生する特異ピット列信号手段
(周波数発生器)8と、特異ピット列がデータブロック
(フレーム)に同期しかつ間欠的に施され、特異ピット
列が施されていない当該トラックのデータブロックを挟
んで当該トラックに所定間隔をもって隣接し特異ピット
列が施されている両隣トラックのデータブロックにおけ
る特異ピット列の信号位相を互いに位相反転した特異ピ
ット列信号(ウォブル信号ll)を出力制御する位相反
転手段(CPU)6と、特異ピット列信号(ウォブル信
号ll)に応じて記録レーザ光bbをディスク12の半
径方向に偏向するレーザ光偏向手段(光偏向器)10
と、レーザ1及び光偏向器10によって変調、偏向を受
けたレーザ光ccをディスク12上に照射する(落射ミ
ラー13,対物レンズ11から構成される)レーザ光照
射手段と、ゲート信号jjの発生期間に応じて、ディス
ク12の(ディスク半径方向の)送りピッチを変化する
(回転モータ14、回転サーボ回路15,送りサーボ回
路16、送りモータ回路17から構成される)送りピッ
チ制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスクの記
録装置B。
【0017】
【作用】本発明によれば、光ディスクには、通常の規格
に従うピット中に少なくとも1つの特異ピットが形成さ
れる。この特異ピットでは、トラッキングエラー信号か
らウォブル信号が得られ、あるいは光量が変化するの
で、これを利用しての検出が行われる。特異ピットを含
む正規の光ディスクをコピーしても、特異ピットまでは
コピーされないので、特異ピットを検出することで不正
なコピーディスクを判別することができる。また同時
に、ウォブルしたデータブロックとウォブルしないデー
タブロックが隣り合わせに形成される場合であっても、
ウォブルしないデータブロックに隣り合わせになってい
るウォブルしたデータブロックのウォブル周波数成分が
ウォブルしないデータブロックにクロストークしないの
で、C/N比を良好に維持することが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の光ディスク及びその記録装置
について、図1〜図10図に沿って説明する。図1は本
発明の光ディスクのウォブルフレームの配置を説明する
ための図、図2はウォブルフレームに照射されたビーム
スポット周辺の拡大図、図3はウォブルフレームに照射
されたビームスポットの周波数スペクトラムを示す図、
図4はクロストークによるトラッキングエラーのシミュ
レーション図、図5,図10は本発明の光ディスクの記
録装置の第1,第2実施例の動作を説明するためのタイ
ミング図、図6は本発明の光ディスクのフレーム構成を
説明するための図、図7,図9は本発明の光ディスクの
記録装置の第1,第2実施例ブロック図、図8は本発明
の光ディスクのトラックピッチを広げたピット配置を説
明するための図である。
【0019】(実施例 1)請求項1記載の発明に対応 多数のピット列がトラック中心に対して対称に配列さ
れ、かつ正規のピットと異なる形状または配置とされ、
予め定めたトラッキングエラー信号変動が得られる特異
ピット列を少なくとも1箇所含む光ディスク(即ち、特
願平6−37748に開示したようなディスク)は、ピ
ット列が螺旋状または同心円状に記録されると1周のフ
レーム数によっては図1(B)〜(D)に示すように、
ディスクの半径方向に見ていくとトラックTrn+1 ,T
rn ,Trn-1 ごとにウォブルがあるフレームとウォブ
ルがないフレームが交互に現れる。例えばトラックTr
n+1においてはウォブルがあるフレームはフレームナン
バ「0」,「2」,「4」であり、ウォブルがないフレ
ームはフレームナンバ「1」,「3」である。
【0020】図1(B)〜(D)中、ウォブルのないフ
レームの始まりは隣接トラックのウォブルのあるフレー
ムの終わりと一致している(各フレームの位相は互いに
180度ずれている)が、互いに180度ずれていなく
てもかまわない。各フレームの位相が互いに180度ず
れていない場合、ここでは図示しないが、ウォブルした
フレームの前半は隣接する一方のトラックのウォブルフ
レームと隣接し、フレームの後半は隣接する他方のトラ
ックのウォブルフレームと隣接することになる。このよ
うに、本発明の光ディスクは当該トラックにおけるウォ
ブルのないフレームから見て両隣のトラックにおけるフ
レームが全てウォブルフレームであるときもある。以下
の説明の都合上、ウォブルのないフレームの始まりは隣
接トラックのウォブルのあるフレームの終わりと一致し
ている場合について説明する。
【0021】いま、図1(C)に示すように、トラック
Trn 上に図示せぬピックアップの3ビームスポットS
1,S2,S3が照射されて正常にトラッキングしてい
るとき、同図(E)に示すようなトラッキングエラー信
号が出力する(理想的には、トラックTrn にウォブリ
ングがあるとそのトラッキング信号はバースト状信号e
が1フレームごとに間欠して現れ、またウォブリングが
ないとそのトラッキング信号は1フレームごとに間欠し
て微小なノイズ信号gが現れる)。
【0022】しかし実際は、トラックTrn のトラッキ
ングエラー信号にはウォブルがないフレームの場合(フ
レームナンバ「0」,「2」,「4」,…)、両隣のト
ラックTrn-1 ,Trn+1 がウォブリングしており、こ
のウォブリングに上記したピックアップのビームスポッ
トS1,S3の影響が及ぶことにより、同図(E)に示
すようなトラッキングエラー信号の微小なノイズ信号g
に比較的大きなノイズが重畳してノイズ信号fとなって
しまう問題が発生する。その問題とは上記したバースト
状信号eであるウォブルキャリアとノイズ信号fとのレ
ベル差(C/N比)が、バースト状信号eとノイズ信号
gとのレベル差よりも低下することである。本来、ウォ
ブルが記録されていなくてトラッキングエラー信号にウ
ォブルキャリアが検出されないはずのフレーム(トラッ
クTrn のフレームナンバ「0」,「2」,「4」,
…)をトラッキングして得たトラッキングエラー信号に
比較的大きな振幅のノイズ信号fが重畳され、これがウ
ォブルキャリアとして誤検出されてしまい、この結果、
ウォブル検出エラーレートが上がってしまうことであ
る。
【0023】上記のウォブル検出エラーレートが上がっ
てしまい、結果としてC/Nが低下する問題を周波数的
に表すと図3に示すもののようになる、同図中、bはウ
ォブルがあるときのウォブルキャリアレベル(ウォブル
周波数はf0 )、aは隣接トラックからのクロストーク
がないときの理想的なノイズレベル(図1(E)に図示
したノイズ信号gに対応)、cはクロストークがあると
きの問題となるノイズレベル(同図(E)に図示したノ
イズ信号fに対応)である。この結果、上述した通り、
クロストークがないときのC/NはレベルR1だが、ク
ロストークがあるときはレベルR2に下がってしまう
(レベルR1>レベルR2)。図3中、RFノイズはメ
インデータがトラッキングエラーに与えるノイズである
(トラッキングは正常)。
【0024】図2は図1(C)に示したトラックTrn
のフレームナンバ「2」において照射されたビームスポ
ットS1,S2,S3周辺の様子を拡大した図であり、
同図(A)〜(C)に示すように、フレームナンバ
「2」に該当するトラックTrnのフレームにはウォブ
リングがないが、両隣のトラックTrn+1 ,Trn-1 の
フレームには、波長wのウォブリングが同位相でそれぞ
れ記録されている。トラックTrn+1 ,Trn ,Trn-
1 のトラックピッチはそれぞれPである。トラックTr
n には3ビームスポットS1,S2,S3が照射されて
おり、スポットS1,S3間のピッチdはウォブリング
の波長wと同一とする。
【0025】トラックTrn 上により照射されたスポッ
トS1,S3はメインビームにより照射されたスポット
S2に対して、図2(B)に示すように、それぞれxだ
けずれている。この状態によって、スポットS1がa点
(ウォブリングの位相0度)からb点(ウォブリングの
位相360度)まで移動したとき、スポットS1はそれ
ぞれ距離が異なる隣接トラックTrn+1 ,Trn-1 のウ
ォブリングしているピット列から異なった量のクロスト
ークをそれぞれ受ける。スポットS3についても同様に
隣接トラックTrn+1 ,Trn-1 のウォブリングしてい
るピット列から異なった量のクロストークを受ける。即
ち、スポットS1が両隣のトラックTrn+1 ,Trn-1
から受けるクロストークとスポットS3が両隣のトラッ
クTrn-1 ,Trn+1 から受けるクロストークとの差分
(a点あるいはb点における、(スポットS1のクロス
トーク)−(スポットS3のクロストーク))出力が0
にならない。これは先に述べたように、トラックTrn-
1 ,Trn+1 のウォブル位相が同一であるためである
(図2(A)に示すトラックTrn+1 の波形と同図
(C)に示すトラックTrn-1 の実線波形と同相の場合
を指す)。このクロストークの差分(S1−S3)出力
が0にならないことがクロストークノイズ(ノイズ信号
f)の発生原因になる。
【0026】そこで本発明は、サイドビームによりトラ
ックTrn 上に照射されたスポットS1,S3が両隣の
トラックTrn-1 ,Trn+1 から受けるクロストーク量
の違いによる影響を等しくする(即ち、クロストークの
差分(S1−S3)出力を0にする)ため、トラックT
rn+1 の波形と同相であるトラックTrn-1 の実線波形
とはー180度位相のずれた(逆相)破線波形で示した
ウォブル波形を用いてウォブル記録を行うものである。
こうした結果、両隣のトラックTrn-1 ,Trn+1 から
受けるトラックTrnにおけるクロストークの影響具合
をシミュレーションした結果、ウォブルの相を互いに反
転すると、両隣のトラックTrn-1 ,Trn+1 から受け
るトラックTrn におけるクロストーク(トラッキング
エラー)は0になることが分かった。
【0027】ここで、図2(B)に示すように、スポッ
トS1,S3間のピッチdはウォブリングの波長wと等
しいとおいたが、実際にはピックアップ製造上のばらつ
きがあって両者はずれる。そこで、波長wを基準にし、
位相ずれがクロストークに対しどのような影響があるか
をシミュレーションした。その結果が図4に示すクロス
トークによるトラッキングエラーのシミュレーション図
である。同図中、横軸はスポットS1が図2(B)のa
点からb点まで移動した距離を表し、スポットS1を固
定して、wに対するスポットS3の位置ずれを位相(単
位:度)で表してある。縦軸はトラッキングエラー振幅
をウォブリングの位相が両トラックTrn-1 ,Trn+1
共、同相であるときの振幅を1と正規化した相対値で表
した。また、wに対するdの位相ずれをパラメータにし
てある。
【0028】この結果を見ると、スポットS1,S3間
のピッチdの位相が0のときはトラッキングエラーは0
であるが、ピッチdの位相が±30度、±60度とずれ
が大きくなるとトラッキンゲエラーは増加してゆく。そ
れでも例えば、ー30度のずれを許容したとしてもウォ
ブルが同相のときの振幅の約40%に押さえることがで
きる。
【0029】また、上記のクロストークの問題に対する
別の解決例として、後述するように、ウォブルしている
トラックの領域だけトラックピッチを広げれば、クロス
トークを原理的に軽減することができる。これはウォブ
ルの位相が同相でも効果が期待でき、上記の位相を反転
する実施例と併用すればさらに効果は大きい。例えば、
図2(A)〜(C)において、ウォブルしていないフレ
ームを有するトラックTrn とウォブルしているフレー
ムを有する隣接トラックTrn-1 ,Trn+1 とのピッチ
が通常Pであるのを、Pより大なるピッチP´とするこ
とである。
【0030】(実施例 2)請求項4記載の発明に対応 さて、上述した光ディスクAAの原盤を記録形成する本
発明の光ディスクの記録装置Aは、図7に示すように、
レーザ(レーザ光源)1、光変調器2、光変調器ドライ
バ3、EFMエンコーダ4、サブコードリーダ5、CP
U6、ゲート信号発生器7、周波数発生器(FG)8、
光偏向器ドライバ9、光偏向器10、対物レンズ11か
ら構成される。図中、12は光ディスク原盤、aa,b
b,ccはレーザ光、dd,eeはEFM信号、ffは
光変調器駆動信号、gg,hhはサブコード信号、ii
はウォブルゲート制御信号、jjはゲート信号、kkは
ウォブル位相制御信号、llはウォブル信号、mmは光
偏向駆動信号。
【0031】上記した構成の光ディスクの記録装置Aの
記録動作について説明する。即ち、図7に示すように、
例えば音声信号あるいはゲーム・プログラムなどのデジ
タルデータはEFMエンコーダ4に入力され、EFM信
号dd,eeに変換されて出力される。一方のEFM信
号ddは光変調器ドライバ3に入力されて光変調器駆動
信号ffとして出力される。この光変調器駆動信号ff
は光変調器2に入力される。他方のEFM信号eeはサ
ブコードリーダ5に入力される。サブコードリーダ5は
EFM信号dd内に含まれるサブコード信号gg,hh
を抽出して出力する。一方のサブコード信号ggはCP
U6に、他方のサブコード信号hhはゲート信号発生器
7に入力される。CPU6はサブコード信号ggに含ま
れるアドレス情報を常時監視し、プロテクト・コード
(コピー防止用コード)を記録する所定のアドレスにな
ったときにウォブルゲート制御信号iiを発生し、ゲー
ト信号発生器7に出力する。
【0032】ゲート信号発生器7はCPU6からウォブ
ルゲート制御信号iiを受けると、サブコード信号hh
に応じてサブコード・フレーム(既述したフレーム)に
同期したゲート信号jjを発生する。このゲート信号j
jがプロテクト・コードに相当し、サブコード・フレー
ムが例えば奇数フレームの場合には「0」(あるいは
「1」)、偶数フレームの場合には「1」(あるいは
「0」)というように対応している。ゲート信号jjは
FG8に入力される。FG8はゲート信号jjが「1」
(サブコード・フレームが偶数フレームの場合)の時に
は所定周波数の正弦波を発生する。また、ゲート信号j
jが「0」の時、すなわち奇数フレームの時には波形を
発生しない。従って、FG8より発生される信号はサブ
コード・フレームに同期したバースト状のウォブル信号
llとなる。
【0033】また、CPU6はサブコード信号ggに含
まれるアドレス情報を常時監視し、プロテクト・コード
を記録するアドレスが先にウォブルを記録したアドレス
と1つのトラックを隔てて対向する位置になったときに
ウォブル位相制御信号kkを発生する。この信号kkは
先のFG8に入力される。FG8からのウォブル信号l
lは光偏向器ドライバ9に入力され、光偏向器駆動信号
mmとして出力される。この光偏向器駆動信号mmは光
偏向器10に入力される。
【0034】レーザ1からはレーザ光aaが連続的に光
変調器2に照射されており、まずレーザ光aaは光変調
器2を通過する。このときレーザ光aaは光変調器駆動
信号ffに対応する信号変調を受け、時間的にレーザ光
aaの強弱が変化しているレーザ光bbになる。次にレ
ーザ光bbは光偏向器10を通過する。ここでレーザ光
bbは光偏向器駆動信号mmに対応して偏向されたレー
ザ光ccとなる。レーザ光ccは対物レンズ11によ
り、原盤12上に微小スポットとして照射される。この
微小スポットは光偏向器10によって、原盤12上で原
盤の半径方向に偏向されている。こうして、光ディスク
の記録装置Aは光ディスク原盤12上に図2に示したよ
うなピットパターンを記録形成することができる。
【0035】次に、光ディスクの記録装置Aの動作タイ
ミングを説明するが、ここでは簡単のため記録するディ
スクは図6に示すディスク12Aのように、1トラック
に3つのデータフレームを持ち、トラックは同心円状と
する。これは螺旋状でも変わらない、また、回転の形式
(CAV,CLVなど)もここではどちらでもかまわな
い。また、ウォブルするデータフレームは偶数番とす
る。
【0036】この図6に示すディスク12Aでは、偶数
フレームナンバ「0」、「2」,「4」をウォブルを正
相で記録したとすると、ウォブルがない奇数フレームナ
ンバ「3」,「5」...を挟む偶数フレームナンバ
「6」,「8」はウォブルを逆相で記録する。以上を繰
り返せば、ウォブルのないフレームは必ずお互いに逆相
のウォブルフレームに挟まれることになる。
【0037】上述したフレームを記録する信号タイミン
グを図5に示す。まず、CPU6から所定ウォブルアド
レスになった時、ウォブルゲート制御信号iiがゲート
信号発生器7に出力される(図5(B)に図示)。これ
を受けてゲート信号発生器7は偶数フレーム時(フレー
ムナンバ「0」,「2」,「4」,…)にゲート信号j
jをFG8に出力し(同図(C)に図示)、FG8はこ
れに応じてウォブル信号llを発生する。一方、CPU
6はウォブル記録するフレームナンバが先にウォブル信
号llを記録したフレームの位相と1トラックを隔てて
対向する位置であるかを計算し、そうであれば逆相を、
そうでなければ同相というウォブル位相制御信号kk
(同図(D)に図示)を出力し、ウォブル位相を制御す
る。この結果、フレームナンバ「0」、「2」,「4」
は同相のウォブル信号(同図(E),(F)に図示の同
相ピットA)、フレームナンバ「6」,「8」,「1
0」は逆相のウォブル信号(同図(E),(G)に図示
の同相ピットB)が形成される。こうして、上述した、
図6に示すように、フレームナンバ「0」、「2」,
「4」は同相(正相)のウォブルフレーム、フレームナ
ンバ「6」,「8」は逆相のウォブルを形成することが
できる。
【0038】(実施例 3)請求項2記載の発明に対応 ところで、前述したサイドビームによりトラックTr上
に照射されたスポットS1,S3が両隣のトラックTr
n-1 ,Trn+1 から受けるクロストーク除去対策のもう
1つの実施例として、各トラックピッチを広げることも
有効である。即ち、例えば、図2(A)〜(C)におい
て、ウォブルしていないフレームを有するトラックTr
n とウォブルしているフレームを有する隣接トラックT
rn-1 ,Trn+1 とのピッチが通常Pであるのを、Pよ
り大なるピッチP´とすることである。
【0039】詳しくはトラックピッチを広げたピット配
置としては、図8に示すように、同図(A),(C)は
ウォブルのないトラック領域であり、トラックピッチは
通常のピッチ(図2(A)〜(C)に図示のピッチP)
より狭いピッチtp1になっている。ここでは(図8
(A),(C))ウォブルがないし、ウォブルしたデジ
タルデータを検出しないので、両隣のトラックTrn-1
,Trn+1 からトラックTrへのクロストークは相対
的に問題にならない。同図(B)はウォブルがあり、前
述した(実施例 1)のようにデータブロック毎に交互
に配置されている。この領域では、ウォブルのない部分
は隣接トラックからクロストークを受けるので、通常の
トラックピッチtp1より大きいトラックピッチtp2
にしてこの問題を軽減する。ウォブルの領域は一般的に
はディスク全体の容量の極わずかであるためトラックピ
ッチを大きくしたことによって減少する記録容量の減少
はわずかですみ、実用上問題とならない。
【0040】(実施例 4)請求項3記載の発明に対応 前述したサイドビームによりトラックTr上に照射され
たスポットS1,S3が両隣のトラックTrn-1 ,Tr
n+1 から受けるクロスロークの対策のさらにもう1つの
実施例として、トラックピッチを広げながらかつ隣接す
るウォブルの位相が同相(あるいは逆相)とすることも
有効である。前述した(実施例 1)のように、隣接す
るウォブルの位相はお互いに逆相であると同相よりクロ
ストークが減少するため、トラックピッチを広げながら
かつ隣接するウォブルの位相が逆相であるものの方が、
トラックピッチを広げながらかつ隣接するウォブルの位
相が同相であるものより、クロストーク軽減効果が一段
と高い。
【0041】(実施例 5)請求項5記載の発明に対応 さて、本発明の光ディスクの記録装置Bとしては、例え
ばCD記録装置(原盤カッティングマシン)が上げられ
る。この記録装置Bは、図9に示すように、レーザ(レ
ーザ光源)1、光変調器2、光変調器ドライバ3、EF
Mエンコーダ4、サブコードリーダ5、CPU6、ゲー
ト信号発生器7、周波数発生器(FG)8、光偏向器ド
ライバ9、光偏向器10、対物レンズ11、落射ミラー
13、回転モータ14、回転サーボ回路15、送りサー
ボ回路16、送りモータ17から構成される。図中、1
2は光ディスク原盤、aa,bb,ccはレーザ光、d
d,eeはEFM信号、ffは光変調器駆動信号、g
g,hhはサブコード信号、iiはウォブルゲート制御
信号、jjはゲート信号、kkはウォブル位相制御信
号、llはウォブル信号、mmは光偏向駆動信号、nn
は線速度設定値、ooは回転パルス信号、ppはトラッ
クピッチ設定値。
【0042】上記した構成の光ディスクの記録装置Bの
記録動作について説明する。即ち、図9に示すように、
例えば音声信号あるいはゲーム・プログラムなどのデジ
タルデータはEFMエンコーダ4に入力され、EFM信
号dd,eeに変換されて出力される。一方のEFM信
号ddは光変調器ドライバ3に入力されて、光変調器駆
動信号ffとして出力される。この光変調器駆動信号f
fは光変調器2に入力される。他方のEFM信号eeは
サブコードリーダ5に入力される。サブコードリーダ5
はEFM信号ee内に含まれるサブコード信号gg,h
hを抽出して出力する。一方のサブコード信号ggはC
PU6に、他方のサブコード信号hhはゲート信号発生
器7に入力される。CPU6はサブコード信号ggに含
まれるアドレス情報を常時監視し、プロテクト・コード
(コピー防止コード)を記録すべき所定のアドレスにな
ったときにウォブルゲート制御信号ii(図10(B)
に図示)をゲート信号発生器7に出力する。
【0043】ゲート信号発生器7はCPU6からウォブ
ルゲート制御信号iiを受けると、サブコード信号hh
に応じてサブコード・フレームに同期したゲート信号j
j(図10(C)に図示)を発生する。このゲート信号
jjがプロテクト・コードに相当し、サブコード・フレ
ームが例えば奇数フレームの場合には「0」、偶数フレ
ームの場合には「1」というように対応しており、これ
は逆でもかまわない。ゲート信号jjはFG8に入力さ
れる。FG8はゲート信号jjが「1」の時、すなわち
偶数フレームの時には所定周波数の正弦波を発生し、ゲ
ート信号jjが「0」の時、すなわち奇数フレームの時
には波形を発生しない。従って、FG8より発生される
信号はサブコード・フレームに同期したバースト状のウ
ォブル信号ll(図10(D)に図示のピット列)とな
る。このウォブル信号llは光偏向器ドライバ9に入力
され、光偏向器駆動信号mmとして出力される。この光
偏向器駆動信号mmは光偏向器10に入力される。
【0044】CPU6は一方で、原盤12の回転サーボ
回路15に線速度設定値nnを出力して、回転モータ1
4の回転数を制御している。また回転サーボ回路15か
らCPU6に回転パルス信号ooが出力される。この回
転パルス信号ooは回転モータ14の1 回転につき1 回
発生する。ウォブルゲート制御信号iiが発生し、ゲー
ト信号jjが間欠的に出力されている間、CPU6は1
回転おきにウォブル位相制御信号(位相反転制御信号)
kkを出力する。位相反転制御信号kkはFG8に入力
され、上記FGから出力される正弦波は原盤の1 回転おき
に位相が反転されて出力される。
【0045】他方、CPU6は送りサーボ回路16にト
ラックピッチ設定値ppを出力して送りモータ17を回
転制御し、回転モータ14を介して原盤12の送りトラ
ックピッチの制御を行っている。位相反転制御信号kk
が発生され、ゲート信号jjが間欠的に出力されている
間、CPU6は通常より大きなトラックピッチ設定値を
出力する。
【0046】レーザ1からはレーザ光aaが連続的に光
変調器2に照射されており、レーザ光aaはまず光変調
器2を通過する。このとき、光変調器駆動信号ffに対
応する信号変調を受け、時間的にレーザ光aaの強弱が
変化しているレーザ光bbになり、これが光偏向器10
を通過する。するとレーザ光bbは光偏向器駆動信号f
fに対応して偏向されたレーザ光ccとなる。レーザ光
ccは対物レンズ11により、原盤12上に微小スポッ
トとして照射される。この微小スポットは光偏向器10
によって、原盤12上で半径方向に偏向されている。こ
うして、光ディスクの記録装置Bは原盤12上に図8に
示したようなピットパターンを記録形成することができ
る。なお、ピット列が間欠的にウォブルしている区間で
は、トラックピッチ設定値が大きくなっているため、図
8のようにトラックピッチが変化している。
【0047】
【発明の効果】上述したように、本発明の光ディスク
は、特異ピット列を含む正規の光ディスクをコピーして
も、特異ピットまでは忠実にコピー不可能であるので、
特異ピットを検出することで不正なコピーディスクを判
別することができ、またウォブルしたデータブロックと
ウォブルしないデータブロックが隣り合わせに形成され
る場合であっても、ウォブルしないデータブロックに隣
り合わせになっているウォブルしたデータブロックのウ
ォブル周波数成分がウォブルしないデータブロックにク
ロストークしないので、C/N比を良好に維持すること
が可能となる。また、本発明の光ディスクの記録装置
は、上記した光ディスクを製作でき、また、製造時に諸
要因(反射率、ピット形状が大きくなる、トラックピッ
チが変動するなど)によってクロストークが大きくなっ
てもノイズマージンを大きく取ることができるディスク
を製造することができ、さらに、トラックピッチを広げ
れば、ウォブルの相は同相でもクロストーク軽減に効果
があり、記録装置も既存のものに若干の追加でよいので
コスト上有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクのウォブルフレームの配置
を説明するための図である。
【図2】ウォブルフレームに照射されたビームスポット
周辺の拡大図である。
【図3】ウォブルフレームに照射されたビームスポット
の周波数スペクトラムを示す図である。
【図4】クロストークによるトラッキングエラーのシミ
ュレーション図である。
【図5】本発明の光ディスクの記録装置の第1実施例の
動作を説明するためのタイミング図である。
【図6】本発明の光ディスクのフレーム構成を説明する
ための図である。
【図7】本発明の光ディスクの記録装置の第1実施例ブ
ロック図である。
【図8】本発明の光ディスクのトラックピッチを広げた
ピット配置を説明するための図である。
【図9】本発明の光ディスクの記録装置の第2実施例ブ
ロック図である。
【図10】本発明の光ディスクの記録装置の第2実施例
の動作を説明するためのタイミング図である。
【符号の説明】
1 レーザ(レーザ光出力手段) 2 光変調器 3 光変調器ドライバ 4 EFMエンコーダ(変調信号変換手段) 5 サブコードリーダ 6 CPU(信号位相制御手段) 7 ゲート信号発生器(ゲート信号発生手段) 8 周波数発生器(信号可変手段) 9 光偏向器ドライバ 10 光偏向器(レーザ光偏向手段) 11 対物レンズ 12 光ディスク,ディスク,原盤 13 落射ミラー 14 回転モータ 15 回転サーボ回路 16 送りサーボ回路 17 送りモータ回路 A,B 記録装置 AA,AA´,BB 光ディスク aa レーザ光 bb,cc 記録レーザ光 c1,c3 ウォブリング波形 dd,ee EFM信号(変調信号) hh サブコード信号 jj ゲート信号 kk ウォブル位相制御信号 ll ウォブル信号 p,P,P´,tp1,tp2 トラックピッチ Trn-1 ,Trn ,Trn+1 トラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 19/04 501 H 7525−5D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数のピット列がトラック中心に対して対
    称に配列されかつ正規のピットと異なる形状であるかま
    たは配置されている特異ピット列を、少なくとも1箇所
    含む光ディスクであって、 前記特異ピット列がデータブロックに同期しかつ間欠的
    に施され、特異ピット列が施されていない当該トラック
    のデータブロックを挟んで当該トラックに所定間隔をも
    って隣接し特異ピット列が施されている両隣トラックの
    データブロックにおける特異ピット列の信号位相を互い
    に逆相とすることを特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】多数のピット列がトラック中心に対して対
    称に配列されかつ正規のピットと異なる形状であるかま
    たは配置されている特異ピット列を、少なくとも1箇所
    含む光ディスクであって、 前記特異ピット列がデータブロックに同期しかつ間欠的
    に施され、特異ピット列が施されていない当該トラック
    のデータブロックに係る当該トラッキングエラー信号発
    生の際に当該トラックに所定間隔をもって隣接し特異ピ
    ット列が施されている両隣トラックのデータブロックに
    係るクロストーク成分が前記当該トラッキングエラー信
    号に重畳しないように当該トラックと両隣トラック間の
    トラックピッチを保持することを特徴とする光ディス
    ク。
  3. 【請求項3】前記特異ピット列がデータブロックに同期
    しかつ間欠的に施されている一方のトラック群における
    トラックピッチは、前記特異ピット列がデータブロック
    に同期しかつ間欠的に施されていない他方のトラック群
    におけるトラックピッチより大に形成することを特徴と
    する請求項1記載の光ディスク。
  4. 【請求項4】レーザ光を生成出力するレーザ光出力手段
    と、記録すべきデジタルデータを変調信号に変換する変
    調信号変換手段と、前記レーザ光を前記変調信号に応じ
    て強度変調した記録レーザ光を出力する記録レーザ光出
    力手段と、前記記録レーザ光を光ディスク上に照射して
    多数のピット列を形成する照射手段とを備えた情報記録
    装置において、 データブロック単位に同期した前記変調信号用のゲート
    信号を発生するゲート信号発生手段と、 予め定めたトラッキングエラー信号変動が得られる特異
    ピット列の信号位相を制御する信号位相制御手段と、 前記ゲート信号に同期して前記特異ピット列を発生しか
    つその発生位相を可変する信号位相可変手段を備えたこ
    とを特徴とする光ディスクの記録装置。
  5. 【請求項5】レーザ光を生成出力するレーザ光出力手段
    と、 記録すべきデジタルデータを変調信号に変換する変調信
    号変換手段と、 前記レーザ光を前記変調信号に応じて強度変調した記録
    レーザ光を出力する記録レーザ光出力手段と、 前記変調信号のデータブロック単位に同期した前記変調
    信号用のゲート信号を発生するゲート信号発生手段と、 前記ゲート信号に同期しかつ定めたトラッキングエラー
    信号変動が得られる特異ピット列に係る特異ピット列信
    号を発生する特異ピット列信号発生手段と、 前記特異ピット列がデータブロックに同期しかつ間欠的
    に施され、特異ピット列が施されていない当該トラック
    のデータブロックを挟んで当該トラックに所定間隔をも
    って隣接し特異ピット列が施されている両隣トラックの
    データブロックにおける特異ピット列の信号位相を互い
    に位相反転した前記特異ピット列信号を出力制御する位
    相反転手段と、 前記特異ピット列信号に応じて前記レーザ光をディスク
    の半径方向に偏向するレーザ光偏向手段と、 前記レーザ光出力手段及びレーザ光偏向手段によって変
    調、偏向を受けたレーザ光をディスク上に照射するレー
    ザ光照射手段と、 前記ゲート信号の発生期間に応じて、ディスクの送りピ
    ッチを変化する送りピッチ制御手段とを備えたことを特
    徴とする光ディスクの記録装置。
JP6287320A 1994-10-27 1994-10-27 光ディスク及びその記録装置 Pending JPH08124171A (ja)

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