JPH08123421A - 楽音信号合成装置 - Google Patents

楽音信号合成装置

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JPH08123421A
JPH08123421A JP6287366A JP28736694A JPH08123421A JP H08123421 A JPH08123421 A JP H08123421A JP 6287366 A JP6287366 A JP 6287366A JP 28736694 A JP28736694 A JP 28736694A JP H08123421 A JPH08123421 A JP H08123421A
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JP
Japan
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signal
reading
memory
sampling
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JP6287366A
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English (en)
Inventor
Shinji Asakawa
信二 浅川
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Roland Corp
Original Assignee
Roland Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低コストで低域成分の楽音信号の補強を行うこ
とのできる楽音信号合成装置を提供する。 【構成】「サンプリング周波数fs/2」以下の周波
数、即ち、ナイキスト周波数以下の楽音を発生する通常
のサンプリング方式の楽音発生経路(第1メモリ12、
第1読み出し部14、D/A変換器16、LPF18)
と、ナイキスト周波数以上の高調波を再生することので
きる楽音発生経路(第2メモリ20、第2読み出し部2
2、D/A変換器24、BPF26)とを設け、これら
2つの楽音発生経路で発生される信号を加算器28によ
って加算して出力するようにしたものであり、ナイキス
ト周波数以上の高調波を再生することによって、低域成
分を補うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、楽音信号合成装置に関
し、さらに詳細には、楽音信号をサンプリングしてメモ
リに記憶しておき、それを読み出して楽音信号を再生す
るサンプリング方式の音源に用いて好適な楽音信号合成
装置に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、低コストのスピーカーは小口径で
あって、低域成分の楽音が出にくいものであり、こうし
たスピーカーを配設した低コストの電子楽器にあって
は、ユーザーが十分に満足する楽音を発生することがで
きず、特に、発生される楽音のうちで低域成分が不足す
るという問題点があった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、従来の技術の有するこのよう
な問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、低コストで低域成分の楽音信号の補強を行う
ことのできる楽音信号合成装置を提供しようとするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明による楽音信号合成装置は、所定
のサンプリング周波数fsでサンプリングされた、「サ
ンプリング周波数fs/2」以下の周波数成分でなる楽
音信号を第1の波形信号データとして記憶する第1の記
憶手段と、上記第1の波形信号データに含まれる基本波
およびその整数倍の周波数成分の少なくとも1つの周波
数に相当する周波数の差を有する、「サンプリング周波
数fs/2」以上の少なくとも2つの周波数信号を、サ
ンプリング周波数fsでサンプリングしてなる第2の波
形信号データを記憶する第2の記憶手段と、上記第1の
記憶手段に記憶された第1の波形信号データを読み出す
第1の読み出し手段と、上記第2の記憶手段に記憶され
た第2の波形信号データを読み出す第2の読み出し手段
と、上記第1の読み出し手段によって読み出された第1
の波形信号データと上記第2の読み出し手段によって読
み出された第2の波形信号データとを、それぞれアナロ
グ変換するD/A変換手段と、上記D/A変換手段によ
ってアナログ変換された第1の波形信号データを入力
し、「サンプリング周波数fs/2」以下の周波数成分
のみを通過する第1のフィルタ手段と、上記D/A変換
手段によってアナログ変換された第2の波形信号データ
を入力し、「サンプリング周波数fs/2」以上かつサ
ンプリング周波数fs以下の周波数成分のみを通過する
第2のフィルタ手段と、上記第1のフィルタ手段と上記
第2のフィルタ手段とを通過した信号を合成出力する出
力手段とを有するようにしたものである。
【0005】つまり、本発明による楽音信号合成装置
は、「サンプリング周波数fs/2」以下の周波数、即
ち、ナイキスト周波数以下の楽音を発生する通常のサン
プリング方式の楽音発生経路と、ナイキスト周波数以上
の高調波を再生することのできる楽音発生経路とを設
け、これら2つの楽音発生経路で発生される信号を加算
して出力するようにしたものであり、ナイキスト周波数
以上の高調波を再生することによって、低域成分を補う
ようにしたものである。
【0006】即ち、従来のデジタル方式の楽音合成装置
においては、ナイキスト周波数以上の楽音成分は、通常
は可聴周波数以上であり聞くことができないため制御の
対象からはずし、アンチ・エリアス・フィルターなどに
よって除去していたが、この可聴周波数以上の超音波領
域の信号は、聞こえない信号の他に、それらの信号間の
差音(うなり)から可聴周波数信号として感じる信号も
発生する効果のあることが知られていた。ところが、従
来は、こうした効果も除去していた。
【0007】そこで、本発明は上記のように構成して、
可聴周波数以上の超音波領域の信号が可聴周波数信号と
して感じる信号を発生するという効果を利用し、低域成
分の信号を、可聴周波数以上であるナイキスト周波数以
上の信号を利用して補うことができるようにしたもので
ある。
【0008】低域の信号を発生するスピーカーは大型化
してしまい、可聴周波数以上(ナイキスト周波数以上)
の信号を発生できるスピーカーより高価となる傾向があ
るが、本発明によれば、可聴周波数以上(ナイキスト周
波数以上)の信号を発生することのできるスピーカーを
使用すればよいため、低コストで低域の信号を補強する
ことができるようになる。
【0009】また、最近の電子楽器では音源用ICは共
通で、その周辺回路や発音数を少なくしてロー・コスト
の電子楽器を構成することが多く、楽音の発音チャンネ
ルとしては余裕があるので、本発明による楽音信号合成
装置は、こうした電子楽器に用いて特に好適である。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明による楽音信
号合成装置を詳細に説明するものとする。
【0011】図1には、本発明による楽音信号合成装置
の一実施例を示すブロック構成図が示されており、図2
には、楽音信号合成装置10の第1メモリ12と第2メ
モリ20とに記憶する波形データが示されている。
【0012】即ち、この楽音信号合成装置10は、第1
メモリ12と、第1メモリ12に記憶された波形データ
を読み出す第1読み出し部14と、第1読み出し部14
によって読み出された波形データをD/A変換によりア
ナログ信号に変換するD/A変換器16と、D/A変換
器16によってD/A変換されたアナログ信号をフィル
タリングするロー・パス・フィルター(LPF)18
と、第2メモリ20と、第2メモリ20に記憶された波
形データを読み出す第2読み出し部22と、第2読み出
し部22によって読み出された波形データをD/A変換
によりアナログ信号に変換するD/A変換器24と、D
/A変換器24によってD/A変換されたアナログ信号
をフィルタリングするバンド・パス・フィルター(BP
F)26と、LPF18とBPF26との出力信号を加
算して出力する加算器28とを備えている。
【0013】そして、第1メモリ12と、第1読み出し
部14と、D/A変換器16と、LPF18とにより構
成される楽音発生経路は、従来より知られている波形読
み出し方式(サンプリング方式)であり、以下、第1メ
モリ12と、第1読み出し部14と、D/A変換器16
と、LPF18とにより構成される楽音発生経路に関し
て説明する。
【0014】まず、第1メモリ12には、図2の(2−
1)のAに示すような「サンプリング周波数fs/2」
以下の周波数成分でなる楽音信号を、サンプリング周波
数fsでサンプリングした波形データが記憶されてい
る。そして、このような波形データは、「サンプリング
周波数fs/2」のナイキスト周波数で対称な周波数成
分をもった波形データとなり、図2の(2−2)のAに
示すような周波数成分を有した波形データとなる。つま
り、第1メモリ12には、図2の(2−2)のAに示す
ような周波数成分を有した波形データが記憶されている
ことになる。
【0015】こうした第1メモリ12からの波形データ
の読み出し処理は、公知の技術であって、以下のように
して行われる。
【0016】即ち、第1読み出し部14に再生する音高
に対応した音高情報が入力されると、第1読み出し部1
4は、入力された音高情報に対応した速度で第1メモリ
12に記憶されている波形データを読み出す。つまり、
第1読み出し部14においては、入力された音高情報に
対応した速度で変化する読み出しアドレスを生成し、こ
れを第1メモリ12に供給して波形データを読み出すも
のである。
【0017】ここにおいて、音高情報に対応した速度で
変化する読み出しアドレスを生成するということは、第
1メモリ12には実際には存在しない小数点表現のアド
レスを生成することになるが、第1読み出し部14は、
補間演算によってこの小数点表現のアドレスのデータを
生成する手段も含んでいる。
【0018】なお、上記のように補間演算を行うこと
は、サンプリング方式の音源においては従来より公知の
技術である。
【0019】以上のようにして、第1メモリ12から音
高情報に対応した速度で読み出された波形データは、D
/A変換器16に入力されてD/A変換され、アナログ
信号に変換される。
【0020】上記した処理において、例えば、第1メモ
リ12に記憶した波形データを、「1/3」の速度で読
み出す音高情報を第1読み出し部14へ入力したとす
る。
【0021】そうすると、D/A変換器16によってD
/A変換したアナログ信号の周波数成分は、図2の(2
−3)のAのように、「サンプリング周波数fs/2」
以下の信号の周波数成分が「1/3」になるとともに、
「サンプリング周波数fs/2」以上の信号の周波数成
分は、これとは反対に高い方へ変化する。
【0022】このようなD/A変換器16から出力され
たアナログ信号(図2の(2−3)のA)をLPF18
へ入力し、LPF18によって「サンプリング周波数f
s/2」以上の信号の周波数成分を削除すると、図2の
(2−4)のAに示すように、第1メモリ12に記憶さ
れている元の波形信号である図2の(2−1)のAの音
高を「1/3」にした信号を得ることができる。こうし
た動作は、従来のサンプリング方式の音源の動作と同様
である。
【0023】なお、こうして得られた信号を低コストの
音響装置(特に、小口径のスピーカー)で再生すると、
元々は十分な低周波数成分を有していた信号であって
も、低周波数成分が不足してしまうものであった。
【0024】次に、本発明の特徴的な構成部分である、
第2メモリ20と、第2読み出し部22と、D/A変換
器24と、BPF26とにより構成される楽音発生経路
に関して、以下において説明する。
【0025】まず、第2メモリ20には、図2の(2−
1)のBに示すように、「サンプリング周波数/2」よ
り高い周波数であって、差が第1メモリ12に記憶され
た信号の基本波およびその整数倍の周波数成分の少なく
とも1つの周波数に相当する周波数の信号(図2の(2
−1)のBには、一例として、差が基本波の周波数の3
00Hzである15.9KHzの信号と16.2KHz
の信号が示されている。)を加算した信号を、サンプリ
ング周波数fsでサンプリングした波形データが記憶さ
れている。サンプリング周波数fsでサンプリングして
得られる波形データは、「サンプリング周波数fs/
2」のナイキスト周波数で対称な周波数成分をもった波
形データとなり、図2の(2−2)のBに示すような周
波数成分を有した波形データとなる。つまり、第2メモ
リ20には、図2の(2−2)のBに示すような周波数
成分を有した波形データが記憶されていることになる。
【0026】こうした第2メモリ20からの波形データ
の読み出し処理は、上記した第1メモリ12の読み出し
処理と同様に行われるものであるので、その説明は省略
するが、以下に、第1メモリ12の場合と同様に、例え
ば、第2メモリ20に記憶した波形データを、「1/
3」の速度で読み出す音高情報を第2読み出し部22へ
入力した場合について説明する。
【0027】この場合には、第2メモリ20に記憶した
信号を、第2読み出し部22によって「1/3」の速度
で読み出し、D/A変換器24によってD/A変換した
アナログ信号の周波数成分は、図2の(2−3)のBの
ように、「サンプリング周波数fs/2」以下の信号の
周波数成分が「1/3」になるとともに、「サンプリン
グ周波数fs/2」以上の信号の周波数成分は、「サン
プリング周波数fs/2」を対称にしてこれとは反対に
上がる方へ変化する。
【0028】このようなD/A変換器24から出力され
たアナログ信号(図2の(2−3)のB)をBPF26
へ入力してフィルタリングし、BPF26を通して「サ
ンプリング周波数fs/2」以上かつサンプリング周波
数fs以下の周波数成分にすると、図2の(2−4)の
Bに示すように、第2メモリ20に記憶されている元の
波形信号である図2の(2−1)のBに示す波形信号の
周波数より上がった状態の信号を得ることができる。
【0029】このときに、その2つの周波数信号の差
(21.4KHz−21.3KHz=100Hz)は、
元の信号の差(16.2KHz−15.9KHz=30
0Hz)の「1/3」になる。つまり、
【0030】BPF26によりフィルタリングされた信
号の周波数の差=元の信号の差(第2メモリ20に記憶
された波形データの差)×音高変化の係数(読み出し速
度)の関係は常時成立することになる。
【0031】上記した例においては、 BPF26によりフィルタリングされた信号の周波数の差 :100Hz 元の信号の差(第2メモリ20に記憶された波形データの差):300Hz 音高変化の係数(読み出し速度) :1/3 となる。
【0032】従って、元の信号の差(第2メモリ20に
記憶された波形データの差)を「サンプリング周波数f
s/2」以下の信号、例えば、基本周波数と等しくして
おくと、その基本波の周波数を変化させる音高情報と同
じ音高情報で、元の信号の差(第2メモリ20に記憶さ
れた波形データの差)も同じ音高変化をすることができ
る。
【0033】こうして、LPF18とBPF26とから
それぞれ得られた音高変化した信号を、加算器28によ
り加算することによって 基本波成分(100Hz)を
補強した信号を得ることができる。しかも、その補強す
る信号は、高調波信号によって発生するために、小口径
のスピーカーで再生することができる。
【0034】なお、上記実施例においては、第1メモリ
12と第2メモリ20とを用いて2波のみを記憶するよ
うにしたが、3つ、4つあるいはそれ以上の周波数信号
を合成するようにすれば、2つ、3つあるいはそれ以上
の基本波の成分とその整数倍の成分の楽音信号を増強す
ることができる。また、そのレベルも適宜に設定するこ
とができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、低域成分の信号を可聴周波数以上であるナ
イキスト周波数以上の信号を利用して補うことができる
ようになるので、小口径のスピーカーを用いたままで、
低コストで低域の信号を補強することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による楽音信号合成装置の一実施例を示
すブロック構成図である。
【図2】波形データの周波数スペクトルを示し、Aの列
は第1メモリに記憶された波形データの処理に関し、B
の列は第2メモリに記憶された波形データの処理に関す
る。
【符号の説明】
10 楽音信号合成装置 12 第1メモリ 14 第1読み出し部 16 D/A変換器 18 LPF 20 第2メモリ 22 第2読み出し部 24 D/A変換器 26 BPF 28 加算器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のサンプリング周波数fsでサンプ
    リングされた、「サンプリング周波数fs/2」以下の
    周波数成分でなる楽音信号を第1の波形信号データとし
    て記憶する第1の記憶手段と、 前記第1の波形信号データに含まれる基本波およびその
    整数倍の周波数成分の少なくとも1つの周波数に相当す
    る周波数の差を有する、「サンプリング周波数fs/
    2」以上の少なくとも2つの周波数信号を、サンプリン
    グ周波数fsでサンプリングしてなる第2の波形信号デ
    ータを記憶する第2の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶された第1の波形信号データ
    を読み出す第1の読み出し手段と、 前記第2の記憶手段に記憶された第2の波形信号データ
    を読み出す第2の読み出し手段と、 前記第1の読み出し手段によって読み出された第1の波
    形信号データと前記第2の読み出し手段によって読み出
    された第2の波形信号データとを、それぞれアナログ変
    換するD/A変換手段と、 前記D/A変換手段によってアナログ変換された第1の
    波形信号データを入力し、「サンプリング周波数fs/
    2」以下の周波数成分のみを通過する第1のフィルタ手
    段と、 前記D/A変換手段によってアナログ変換された第2の
    波形信号データを入力し、「サンプリング周波数fs/
    2」以上かつサンプリング周波数fs以下の周波数成分
    のみを通過する第2のフィルタ手段と、 前記第1のフィルタ手段と前記第2のフィルタ手段とを
    通過した信号を合成出力する出力手段とを有することを
    特徴とする楽音信号合成装置。
JP6287366A 1994-10-27 1994-10-27 楽音信号合成装置 Pending JPH08123421A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001084880A3 (en) * 2000-04-27 2002-07-18 Koninkl Philips Electronics Nv Infra bass
JP2009010809A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Yamaha Corp 音声信号処理装置

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US6961435B2 (en) 2000-04-27 2005-11-01 Koninklijke Philips Electronics N.V. Infra bass
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