JP3520931B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP3520931B2
JP3520931B2 JP12272094A JP12272094A JP3520931B2 JP 3520931 B2 JP3520931 B2 JP 3520931B2 JP 12272094 A JP12272094 A JP 12272094A JP 12272094 A JP12272094 A JP 12272094A JP 3520931 B2 JP3520931 B2 JP 3520931B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電子楽器に関し、特に
レガート演奏を行うことができる電子楽器に関する。 【0002】 【従来の技術】レガート奏法とは、前音から後音に滑ら
かに楽音を接続する奏法であり、例えば鍵盤型電子楽器
において、鍵を押鍵して離鍵操作が終了する前に他の鍵
の押鍵操作を開始する操作をいう。電子楽器において、
レガート奏法を実現するために、前音から後音へのピッ
チ変化を滑らかに接続する方法がある。 【0003】さらに進んで、特開平5−119780に
示される電子楽器は、レガート音を生成するためのピッ
チエンベロープジェネレータ(EG)と音量EGを備え
ている。レガート用のピッチEGは、レガート奏法が検
出された時にピッチを滑らかに変化させる制御を行い、
レガート用の音量EGは、音量のエンベロープを制御し
てより自然楽器に近いレガート音を実現する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の電子楽器は、レ
ガート用ピッチEGとレガート用音量EGを用いること
により、ピッチと音量を制御してレガート音を生成す
る。 【0005】しかし、自然楽器を用いたレガート演奏で
は、ピッチ、音量のみならず、音色についても変化が生
ずる。したがって、音色の制御を行わない電子楽器で
は、レガート奏法を行った際に不自然なレガート音が生
成される。 【0006】本発明の目的は、レガート奏法時に自然楽
器に近い楽音を生成することができる電子楽器を提供す
ることである。 【0007】 【課題を解決するための手段】 本発明の一観点によれ
ば、電子楽器は、演奏操作に応じて音高情報と発音指示
情報を生成する演奏操作子(15)と、前記演奏操作子
が生成する信号を基にしてレガート演奏を検出し、音高
差とレガート検出信号を生成する検出手段(17)と、
前記レガート検出信号に応じて前記演奏操作子が生成す
る前音の音高から後音の音高に連続的に音高を変化させ
る音高変化手段(4,5)と、レガート演奏に伴う楽音
特性の変化を制御するための時間信号であって、本来の
楽音特性から中間状態の楽音特性へ遷移する時間を制御
する第1の時間信号と、該中間状態の楽音特性から本来
の楽音特性へ遷移する時間を制御する第2の時間信号と
を各々少なくとも前記音高差を基に生成する遷移時間生
成手段(7)と、前記第1の時間信号と第2の時間信号
の各々に応じて前音から後音に変化するときの音量変化
を制御する音量変化手段(8)と、音高差毎の各周波数
での信号振幅変更値を記憶し、レガート検出時に前記音
高差と前記時間信号に応じて該信号振幅変更値を読み出
して各周波数の信号振幅を変更することによって前音か
ら後音に変化するときの音色変化を制御する音色変化手
段(9)と、前記変化する音高、音量、音色に応じて楽
音信号を生成する楽音信号生成手段(11)とを有す
る。 【0008】 【作用】演奏操作子を用いて前音から後音にかけてレガ
ート奏法を行うと、レガート検出信号が検出される。レ
ガート信号が検出されると、レガート音を生成するため
に音高制御と音量制御と音色制御が行われる。これによ
り、前音から後音に滑らかに音高が変化すると共に、音
色も変化させることができる。 【0009】 【実施例】図1は、本発明の実施例による電子楽器の構
成を示すブロック図である。電子楽器は、分析合成型の
音源を有する。 【0010】分析合成型音源は、記憶部1に複数の周波
数データFreqとそれに対応する振幅データMagを
記憶し、各周波数成分の正弦波波形の合成を行い、楽音
信号を生成する。 【0011】図2は、図1の記憶部1に格納されている
周波数データFreqと振幅データMagの構造を示
す。記憶部は、フレーム0からフレームmまでの(m+
1)個の各フレームについての複数の周波数データFr
eqと対応する振幅データMagを有する。 【0012】各フレームは、自然楽器等により発せられ
た楽音信号波形をサンプリングして得られる連続する2
048サンプルのデータに対応する。2048サンプル
のデータは、128個のバンドパスフィルタ(BPF)
にかけられる。128個のBPFは、全て125Hzの
通過帯域幅を有し、それぞれのBPFの通過帯域の中心
周波数は0Hz〜16kHzの間隔で順番に並んでい
る。各BPFは、0〜127のチャンネル番号にそれぞ
れ割り当てられて、処理が行われる。 【0013】フレーム0において、チャンネル0のBP
Fを通過した信号は、高速フーリエ変換(FFT)さ
れ、周波数データF0 0と振幅データM0 0が生成される。
チャンネル1を通過した信号は、周波数データF0 1と振
幅データM0 1に変換される。同様な変換を各チャンネル
について行い、128個のチャンネルに対応する周波数
データFreqと振幅データMagを生成する。 【0014】フレーム1のサンプリングデータは、フレ
ーム0のサンプリングデータに比べて64サンプル時間
だけ時間的に後ろにずれてオーバーラップしている。フ
レーム0とフレーム1は、共に2048サンプルのデー
タから形成される。その他のフレームも全て2048サ
ンプルのデータから形成され、それぞれ64サンプルづ
つずれている。 【0015】記憶部には、フレーム0からフレームmま
での周波数データFreqと振幅データMagが格納さ
れており、各フレームはそれぞれ128の周波数データ
Freqと振幅データMagを有する。 【0016】なお、1フレームを構成するサンプル数は
2048に限らず、各クレーム間のずれ量も64サンプ
ルに限定されない。図1において、補間部2は、記憶部
1に格納されている周波数データFreqと振幅データ
Magを読み出して、フレーム間のデータを補間する。
記憶部1には、64サンプル間隔のフレームデータが格
納されており、フレーム間のデータが存在しない。そこ
で、補間部2は、記憶部1に格納されているフレームデ
ータ間を直線補間して、フレーム間の周波数データFr
eqと振幅データMagを生成する。 【0017】シフト部3は、鍵盤等で発音指示されたキ
ーコード(音高)のデータを生成するために、補間部2
から受けた周波数データFreqのシフトを行う。補間
部2から供給されるデータは、特定の音高のデータであ
り、発音指示されたキーコードと同じ音高のデータが補
間部2から供給されるとは限らない。 【0018】シフト部3が受けた周波数データFreq
が、発音指示のキーコードを示すデータであれば、その
まま出力すればよいが、異なるキーコートを示すデータ
であるときには、補間部2から供給される周波数データ
Freqをシフトして、発音指示のキーコードの周波数
データを生成する。なお、マルチサンプリングにより発
音が可能な全ての鍵に対応するデータが、記憶部1に格
納されている場合には、シフト部3は不要となる。 【0019】鍵盤等において演奏者が行う演奏操作に応
じてレガートを検出した時に、レガート検出信号が発生
し、ラッチ4とクロスフェード部5を制御する。図3
は、レガート等を検出する回路を示すブロック図であ
る。鍵盤15は、演奏を行うための複数の鍵を有し、演
奏者が押鍵や離鍵等の操作を行うと、キーオン/オフ情
報、音高情報(キーコード)や押鍵速度(イニシャルタ
ッチ)等の鍵操作情報の信号を生成する。制御部17
は、レガート演奏がなされたとき、鍵盤15からの鍵操
作情報に応じて、レガート検出信号とピッチ差信号と演
奏情報を出力する。 【0020】レガート検出信号は、鍵盤上においてキー
オンされた前音の鍵がキーオフする前に他の後音の鍵が
キーオンされたときに生成される。ピッチ差信号は、後
音の音高を示すピッチP2と前音の音高を示すピッチP
1の差を示す信号である。ピッチ差(P2−P1)は、
後音が前音よりも半音高ければ1となり、1音高ければ
2となる。また、後音が前音よりも半音低ければ−1と
なり、1音低ければ−2となる。 【0021】演奏情報は、タッチと演奏速度の情報を含
む。タッチは、後音の鍵を押鍵する際の押鍵速度であ
る。演奏速度は、前音のノートオンからのノートオフま
での音の長さ、または前音のノートオンから後音のノー
トオンまでの音の長さである。 【0022】また、鍵盤15の代わりに管楽器タイプコ
ントローラ(ウィンドコントローラ)16を制御部17
に接続してもよい。管楽器タイプコントローラ16は、
息圧信号、音高信号、ノートオン/オフ信号等を生成す
る。管楽器タイプコントローラ16を用いた際、レガー
ト検出信号は、一定値以上の息圧信号が継続し、かつ音
高信号が変化したときに生成される。 【0023】図1において、ラッチ4にレガート検出信
号が供給されると、周波数データFreqと振幅データ
Magがラッチされる。ラッチされた周波数データFr
eq1と振幅データMag1は、クロスフェード部5に
供給される。一方、周波数データFreq2と振幅デー
タMag2は、それぞれシフト部3と補間部2から出力
され、ラッチ4を介さないで直接クロスフェード部5に
供給される。 【0024】データFreq1,Mag1とデータFr
eq2,Mag2は、クロスフェード部5に供給され
る。データFreq1,Mag1は前音のデータを示
し、データFreq2,Mag2は後音のデータを示
す。 【0025】クロスフェード部5は、遷移時間変換部7
において生成される時間信号t1,t2に応じて、前音
データFreq1,Mag1と後音データFreq2,
Mag2のクロスフェードを行う。 【0026】遷移時間変換部7には、鍵盤等での演奏操
作により生じるピッチ差信号と演奏情報が入力される。
ピッチ差信号は、前音と後音のピッチ差であり、演奏情
報は、タッチと演奏速度を含む。 【0027】図4は、図1の遷移時間変換部7が有する
変換テーブルを示す概念図である。遷移時間変換部は、
供給されるピッチ差とタッチや演奏速度等の演奏情報を
基にして時間t1とt2の値を決定する。テーブルの横
軸は演奏情報であり、縦軸はピッチ差である。遷移時間
変換部は、ピッチ差と演奏情報に応じて、必ず時間t1
とt2の組を出力する。例えば、演奏情報とピッチ差が
最も小さいときには、時間t100とt200を出力する。 【0028】図1において、遷移時間変換部7において
生成された時間信号t1,t2は、クロスフェード部5
に供給される。クロスフェード部5は、レガート検出信
号が供給された後に前音のピッチP1と後音のピッチP
2のクロスフェードを行う。ピッチデータP1,P2
は、ピッチを示す周波数データとそれに対応する振幅デ
ータから構成される。前音のピッチP1は、周波数デー
タFreq1と振幅データMag1から成り、後音のピ
ッチP2は、周波数データFreq2と振幅データMa
g2から成る。ピッチのクロスフェードを行うには、周
波数データと対応する振幅データを組にして、前音と後
音のピッチを滑らかに接続する必要がある。 【0029】図5は、図1のクロスフェード部5が行う
クロスフェードの変換曲線を示す。変換曲線は、前音の
ピッチP1と後音のピッチP2を結ぶ曲線であり、前音
のピッチP1から後音のピッチP2に滑らかに変化させ
る。ピッチの変化を滑らかにすることにより、自然なレ
ガート音を実現することができる。前音ピッチP1から
後音ピッチP2に変化するまでの時間は、t1+t2と
なる。クロスフェードは、周波数データFreqと振幅
データMagのそれぞれについて行う。クロスフェード
部は、時間経過に応じてピッチが滑らかに変化するよう
な周波数データFreqと振幅データMagを出力す
る。 【0030】変換曲線を指数曲線とすれば、聴感上リニ
アにピッチが変化しているように聞こえるので、自然な
ピッチ変化を実現することができる。変換曲線は、指数
曲線に限られず、直線等その他の曲線を用いることもで
きる。 【0031】各チャンネルで構成する倍音の周波数成分
をそれぞれ独立にクロスフェードさせることにより、な
めらかなピッチ変化を行うことができる。図1におい
て、レガートEG(LEG)8は、レガート音を生成す
るための音量制御を行う。LEG8は、遷移時間変換部
7にて生成される時間信号t1,t2を受けて、音量制
御を行う。 【0032】図6は、図1のLEG8が生成する音量E
Gデータを示す。レガート音のピッチは、図5に示した
ように前音のピッチから後音のピッチに徐々に変化す
る。前音の音量は、時間t1の間に徐々に絞られて行
く。前音の音量が絞られた後に、後音の音量が時間t2
の間に徐々に大きくなって行き、所定の音量にまで回復
する。 【0033】図7は、LEGの回路構成を示すブロック
図である。LEG8には、時間t1,t2が入力され
る。時間t1,t2は、LEG8内の読出制御部20に
供給される。読出制御部20は、時間t1,t2に応じ
て、レガートEG記憶部21からの読出速度を決定す
る。レガートEG記憶部21は、図6に示した音量デー
タを記憶している。読出制御部20は、時間t1,t2
に応じた音量データ波形を生成し、LEG8の出力デー
タを形成する。 【0034】図1において、ハーモニックイコライザ
(HEQ)9には、鍵盤等での演奏操作により生じるピ
ッチ差信号と、遷移時間変換部7にて生成される時間信
号t1,t2が供給される。HEQ9は、ピッチ差(P
2−P1)と時間t1,t2に応じてレガート用の音色
制御を行う。生成される音色データは、128チャンネ
ルの各周波数成分の振幅に対する係数を示す。係数は、
各チャンネルの周波数成分の増減率を示し、遷移時間t
1,t2に応じて変化する。 【0035】LEG8にて生成された1つの音量データ
とHEQ9にて生成された128チャンネル分の音色デ
ータは、乗算器10において乗算される。その結果、レ
ガートにより変化する音色データは、前音から後音に徐
々に変化するデータが生成される。 【0036】乗算器6は、クロスフェード部5において
クロスフェードされた振幅データMagと、乗算器10
の出力である音量データと音色データの乗算を行う。そ
の結果、レガート演奏操作に応じて、ピッチ制御、音量
制御および音色制御された振幅データが音源11に供給
される。 【0037】音源11は、128チャンネルの振幅デー
タと周波数データを合成して1つの楽音信号波形を生成
する。合成を行うには、逆FFTを用いた合成、または
正弦波合成方式を用いて実現できる。音源において生成
された楽音信号は、サウンドシステム12において発音
される。 【0038】なお、LEG8により生成された音量デー
タは、乗算器10において乗算する代わりに、音源11
において128チャンネルのデータが合成された後に乗
算するようにしてもよい。音量データは、全てのチャン
ネルに共通のデータであるので、128チャンネルのデ
ータを合成する前に乗算を行っても、合成した後に行っ
ても同じである。 【0039】図8は、図1のHEQ9が生成する音色デ
ータを示す。ピッチ差は、後音が前音より半音高ければ
1を示し、半音低ければ−1を示す。後音が前音よりも
1音高い場合のレガートを例に説明する。この場合のピ
ッチ差は、2である。まず、前音の発音に対してピッチ
差0の音色データが出力される。レガートは、ピッチ差
0の音色データからピッチ差2の音色データまで徐々に
変化する。ピッチ差0からピッチ差2までの変化は、時
間t1の間に行われ、ピッチ差0→ピッチ差1→ピッチ
差2のそれぞれの音色データの間の補間が行われる。 【0040】ピッチ差2の音色データまで到達した後
は、ピッチ差2からピッチ差0までの音色データに徐々
に変化する。ピッチ差2からピッチ差0までの変化は、
時間t2の間に行われ、ピッチ差2→ピッチ差1→ピッ
チ差0の音色データの間の補間が行われる。 【0041】音色データは、横軸にチャンネル番号、縦
軸に振幅係数が表され、128チャンネルの各周波数成
分に対する振幅係数より構成される。音色データは、振
幅データMagに乗算されるので、振幅係数が1であれ
ば変化を与えず、振幅係数が1よりも大きければ振幅の
増加を意味する。 【0042】なお、レガート奏法が行われないときに
は、ピッチ差0の音色データのみが定常的に出力され
る。図9は、HEQの回路構成を示す。HEQ9は、読
出補間部25とHEQテーブル記憶部26を有する。H
EQテーブル記憶部26は、負のピッチ差から正のピッ
チ差までの音色データを有する。各音色データは、上述
の128チャンネル分の振幅係数を有する。 【0043】時間t1,t2とピッチ差は、読出補間部
25に供給される。読出補間部25は、供給されるピッ
チ差に対応する音色データの間を補間する。例えば、ピ
ッチ差が2であれば、読出補間部25はHEQテーブル
記憶部26に記憶されているピッチ差0、ピッチ差1お
よびピッチ差2の音色データを読み出して、各音色デー
タの間のデータを補間する。 【0044】ピッチ差0からピッチ差2までの間の補間
は、時間t1の間に行われ、その後ピッチ差2からピッ
チ差0までの間の補間は、時間t2の間に行われる。読
出補間部25により補間された音色データは、HEQ9
の出力データとなる。 【0045】HEQ9により生成される音色データは、
ピッチ差の大きさに応じて変化し、演奏操作に応じて決
定される遷移時間t1,t2の間に変化するので、自然
な音色変化が行われる。HEQ9は、各チャンネルが構
成する倍音の周波数データ成分をイコライジング処理す
るので、自然な音色変化を実現できる。 【0046】HEQテーブル記憶部26は、新たにテー
ブルを生成することにより、独自の音色変化を行わせる
ことができる。また、シミュレート用のテーブルと新規
音用のテーブルのいずれかを選択するようにしてもよ
い。 【0047】HEQは、各ピッチ差の音色データを有す
る。HEQは、通常のフィルタで構成する場合と比べる
と、位相が狂うことがなくレガートの音色変化を行うこ
とができるという利点を有する。 【0048】以上のHEQは、移動ホルマントフィルタ
の機能を有する。次に、固定ホルマントフィルタの機能
を有するHEQの回路を説明する。図10は、固定ホル
マントフィルタを実現するHEQの音色データを示す。
HEQの音色データは、横軸に周波数をとり、縦軸に各
周波数に対応するレベルを設ける。 【0049】図11は、固定ホルマントフィルタのHE
Qの回路構成を示す。HEQ30は、HEQ2テーブル
記憶部32と読出補間部31を有する。HEQ2テーブ
ル記憶部32は、図10に示した音色データを記憶して
いる。読出補間部31は、図1のクロスフェード部5か
ら出力される周波数データFreqに応じて、HEQ2
テーブル記憶部32に記憶されているレベルを決定す
る。補間は、供給されるピッチ差のデータの間を遷移時
間t1,t2に応じて行われる。以上により、HEQ3
0は、固定ホルマントフィルタとして機能する。 【0050】音色変化を行うには、HEQを用いる場合
に限らず、通常のフィルタを用いてもよい。また、音源
も分析合成型音源に限らず、FM音源、波形メモリ読出
型音源等その他の音源を用いてもよい。 【0051】以上のように、鍵盤等からレガート検出信
号が検出されたときには、LEGにより前音と後音の切
り替わる中間において音量を下げて音量制御を行い、ク
ロスフェード部においてピッチのクロスフェードを行っ
てピッチを滑らかに変化させ、さらにHEQにおいて音
色変化をさせることにより、自然なレガート音を生成す
ることができる。 【0052】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。 【0053】 【発明の効果】レガート奏法を行うことによりレガート
信号が検出されると、レガート音を生成するために音高
制御と音量制御と音色制御が行われる。レガートの前音
から後音に滑らかに音高を変化させる共に、音色も変化
させることにより、自然なレガート音を生成することが
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の実施例による電子楽器の構成を示す
ブロック図である。 【図2】 図1の記憶部1に格納されている周波数デー
タFreqと振幅データMagの構造を示す概念図であ
る。 【図3】 レガート検出信号等を検出する回路を示すブ
ロック図である。 【図4】 図1の遷移時間変換部7が有する変換テーブ
ルを示す概念図である。 【図5】 図1のクロスフェード部5が行うクロスフェ
ードの変換曲線を示すグラフである。 【図6】 図1のLEG8が生成する音量EGデータを
示すグラフである。 【図7】 LEGの回路構成を示すブロック図である。 【図8】 図1のHEQ9が生成する音色データを示す
グラフである。 【図9】 HEQの回路構成を示すブロック図である。 【図10】 固定ホルマントフィルタを実現するHEQ
の音色データを示すグラフである。 【図11】 固定ホルマントフィルタのHEQの回路構
成を示すブロック図である。 【符号の説明】 1 記憶部、 2 補間部、 3 シフト部、
4 ラッチ、 5クロスフェード部、 6,10
乗算器、 7 遷移時間変換部、 8レガートEG
(LEG)、 9 ハーモニックイコライザ(HE
Q)、 11 音源、 12 サウンドシステム、
15 鍵盤、 16 管楽器タイプコントロー
ラ、 17 制御部、 20 読出制御部、 2
1 レガートEG記憶部、 25 読出補間部、
26 HEQテーブル記憶部、30 ハーモニックイコ
ライザ(HEQ)、 31 読出補間部、 32H
EQ2テーブル記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−139095(JP,A) 特開 昭60−93494(JP,A) 特開 昭61−279894(JP,A) 特開 昭62−3298(JP,A) 特開 平1−269995(JP,A) 特開 平2−166499(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 演奏操作に応じて音高情報と発音指示情
    報を生成する演奏操作子(15)と、 前記演奏操作子が生成する信号を基にしてレガート演奏
    を検出し、音高差とレガート検出信号を生成する検出手
    段(17)と、 前記レガート検出信号に応じて前記演奏操作子が生成す
    る前音の音高から後音の音高に連続的に音高を変化させ
    る音高変化手段(4,5)と、 レガート演奏に伴う楽音特性の変化を制御するための時
    間信号であって、本来の楽音特性から中間状態の楽音特
    性へ遷移する時間を制御する第1の時間信号と、該中間
    状態の楽音特性から本来の楽音特性へ遷移する時間を制
    御する第2の時間信号とを各々少なくとも前記音高差を
    基に生成する遷移時間生成手段(7)と、 前記第1の時間信号と第2の時間信号の各々に応じて前
    音から後音に変化するときの音量変化を制御する音量変
    化手段(8)と、 音高差毎の各周波数での信号振幅変更値を記憶し、レガ
    ート検出時に前記音高差と前記時間信号に応じて該信号
    振幅変更値を読み出して各周波数の信号振幅を変更する
    ことによって前音から後音に変化するときの音色変化を
    制御する音色変化手段(9)と、 前記変化する音高、音量、音色に応じて楽音信号を生成
    する楽音信号生成手段(11)とを有する電子楽器。
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