JPH08121539A - V型6気筒エンジンのクランクシャフトおよびその製造方法 - Google Patents

V型6気筒エンジンのクランクシャフトおよびその製造方法

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JPH08121539A
JPH08121539A JP28003494A JP28003494A JPH08121539A JP H08121539 A JPH08121539 A JP H08121539A JP 28003494 A JP28003494 A JP 28003494A JP 28003494 A JP28003494 A JP 28003494A JP H08121539 A JPH08121539 A JP H08121539A
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arms
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Tetsushi Nagira
徹志 柳楽
Kazuhiro Shiraishi
一洋 白石
Shuji Nagano
修治 長野
Toshikazu Kanai
敏和 金井
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Nippon Steel Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C3/00Shafts; Axles; Cranks; Eccentrics
    • F16C3/04Crankshafts, eccentric-shafts; Cranks, eccentrics
    • F16C3/20Shape of crankshafts or eccentric-shafts having regard to balancing

Abstract

(57)【要約】 【構成】 V型6気筒エンジンのクランクシャフトにお
いて、該シャフト前端から1、2、3、5、7、8、9
番目のアームにのみカウンタウェイトを設けたもの、お
よびその製造方法。 【効果】 クランクシャフトの全体重量を低減できると
ともに、形状精度が向上でき製造不良が減少される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はV型6気筒エンジンのク
ランクシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】V型6気筒エンジンに用いられるクラン
クシャフト1の一般的な構造は、図1に示す如くであ
り、シリンダブロックに軸受けを介して支持される4個
のジャーナルJ1 〜J4 がシャフト前端すなわちエンジ
ン前方から後方に向かってそれぞれ略等間隔に配設され
る。また各気筒のピストンにコンロッドで結合されるピ
ンP1 〜P6 が各ジャーナルJ1 〜J4 間にそれぞれ2
個づつ計6個配設され、これらの各ピンはクランクシャ
フトの回転中心軸に垂直な平面内にて上記中心軸を中心
として、互いに60度づつ離隔して配置される。更に、
これらの各ジャーナルと各ピンとの間また各ピンとピン
との間を連結する9個のアームA1 〜A9 が配置され、
各アームにはV型6気筒エンジンのクランクシャフト特
有のみそすり運動を打ち消すためのカウンタウェイトが
それぞれ設けられる。
【0003】上記クランクシャフトの製造方法について
説明すると、クランクシャフト1は上記のとおり形状が
複雑であるためその素材を鍛造にて製作する場合、完成
形状のままでは型抜きが困難であり、従って該シャフト
を型抜きの容易な形状で鍛造した後、次に述べるツイス
ト工法により製作されることが考えられる。つまり該シ
ャフトの素材に図示しない鍛造型により圧力をかけ鍛造
成形したあと、図5および図6に示すように、第1、第
2ジャーナルJ1 、J2 間を第1ツイスト型6で、第
2、第3ジャーナルJ2 、J3 間を固定型7で、第3、
第4ジャーナルJ3 、J4 間を第2ツイスト型8でそれ
ぞれ把持し、その後固定型7に対して第1ツイスト型6
をシャフト1前端から見て時計廻りに、また第2ツイス
ト型8を反時計廻りにそれぞれ60度回転させ、第2、
第3ジャーナルJ2 、J3 を捩じることにより完成形状
とする。
【0004】図6a、bは第3アームA3 を第1ツイス
ト型6で把持した状態を示す。シャフト1に対する第1
ツイスト型6の上述した型回転(矢印12方向)前の把
持方向を図6aの矢印10、11で示すとき、型回転後
の型抜き方向は図6bの矢印13、14で示され、該型
の作動装置の機構上の都合により上記矢印10、11と
同じ上下方向となる。9は上記型抜きの際、ツイスト型
とアームが干渉しないための必要な空間を示す。
【0005】クランクシャフトは全体重量の低減やバラ
ンス向上等のため各種の改良が試みられているが、これ
らの改良は上述した工法との適合性を充分に考慮したう
えで行われる必要があり、次にこの点について説明す
る。
【0006】クランクシャフトは9個のアーム全てにカ
ウンタウェイトが設けられている9ウェイトクランクシ
ャフトが一般に用いられているが、全体重量が極めて大
きくなるため、実公平2−20517号公報に開示され
ているように、9個のカウンタウェイトを最小限の重量
にしてクランクシャフトの重量を可及的に減少させてい
るものが提案されている。しかしこれは9ウェイトであ
るため全体重量は依然として大きいままであった。
【0007】そこで、更に実公平3−4850号公報の
ようにシャフト前端から3番目と7番目のアームにカウ
ンタウェイトが設けられていない7個のカウンタウェイ
トを有する7ウェイトクランクシャフトや、特公平4−
70500号公報のようにシャフト前端から3番目と4
番目と6番目と7番目のアームにカウンタウェイトが設
けられていない5個のカウンタウェイトを有する5ウェ
イトクランクシャフトが提案されている。
【0008】しかし、上記7個、5個のカウンタウェイ
トを有するクランクシャフトは、9個のカウンタウェイ
トを有するものに比べ、全体重量は低減されるものの、
これを前記ツイスト工法で製造するとき次のような問題
を生ずる。
【0009】即ち、これらのクランクシャフトは第3お
よび第7アームA3 、A7 にカウンタウェイトが設けら
れていないため、例えば第3アームA3 と前記第1ツイ
スト型6との関係は前述した図6a、bのようになる。
第2ジャーナルJ2 に捩じりが付与されるため第2ジャ
ーナルJ2 に近い第3アームA3 にも捩じりの力が加わ
るが、第3アームA3 はカウンタウェイトを有しないた
め円形に近い単純形状であり、第1ツイスト型6による
引っ掛かり部分が少ないため該型6による保持力が低下
し、回転時に両者間の滑りが生じやすい。従って捩じれ
が充分に付与されなかったり、第2ジャーナルJ2 以外
の本来捩じれを生じさせない部分に捩じれが生じたりし
てツイスト工法後のシャフト形状精度が悪化し、このた
めピンが正しい位置とならず、更にその後の加工やバラ
ンス修正等のときに不良が出やすいといった問題を生じ
ることがあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑み発
明されたもので、エンジンのクランクシャフトの全体重
量を減少させ、かつツイスト時のアームの保持性能を向
上させ、ツイスト時の形状精度を向上させるV型6気筒
エンジンのクランクシャフトを提供することを目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、4個
のジャーナル、6個のピン、9個のアームから構成され
るV型6気筒エンジンのクランクシャフトにおいて、該
クランクシャフトの前端から1、2、3、5、7、8、
9番目のアームにのみカウンンタウェイトが設けられて
いることを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、請求項1における上記
第3カウンタウェイトおよび第5カウンタウェイトを先
端に向けて広がる扇形の形状としたことを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、請求項1〜2における
上記クランクシャフトの前端から1番目および9番目の
アームで相互に軸方向から見てバランスが取られてお
り、同2番目から8番目のアームでも相互にバランスが
取られていることを特徴とする。また、請求項4の発明
は、請求項3における第3アームまたは第7アームのい
ずれか一方にスラストプレートとの当接面をなす拡径部
を形成し、拡径部を有するアームのカウンタウェイトを
小型化することで2番目から8番目のアーム間で相互に
バランスが取られるようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、V型6気筒エンジンの
カウンタウェイトを一部有しないクランクシャフトの製
造方法において、各ジャーナル間でそれぞれ各ピン間に
予め設定された相対位相差を与える鍛造の後に、上記ウ
ェイトを有しないアーム間を固定型で把持し、上記ウェ
イトを有しないアームの外側のアームを2つのツイスト
型でそれぞれ把持し、各ツイスト型を固定型に対し互い
に逆方向に回転させるツイスト工法により、シャフトに
捩じりを加えることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明は、第4および第6アームのカウンタウ
ェイトを廃止したV型6気筒エンジンの7ウェイトクラ
ンクシャフトであるため、全体重量を減少させて軽量化
が図れると共に、第1アームと第9アームとが相互にバ
ランスが取られて、かつ第2〜第8アームで相互にバラ
ンスが取られて、カウンタウェイトを含めたアーム全体
でバランスをとることができる。本発明は、スラストプ
レートの当接面となる拡径部を有する第3アーム、又は
第7アームの一方のアームのカウンタウェイトが、第3
アーム、又は第7アームの他方のアームのカウンタウェ
イトより小さく形成されていることにより、クランクシ
ャフトの軸方向においてバランスがとられている。ま
た、本発明は、第4および第6アームのカウンタウェイ
トを廃止したV型6気筒エンジンの7ウェイトクランク
シャフトであるため、第1ツイスト型に把持される少な
くとも第3アームに、又第2ツイスト型に把持される少
なくとも第7アームにそれぞれカウンタウェイトが設け
られており、固定型に対して第1および第2ツイスト型
を互いに逆方向に回転すると第2および第3ジャーナル
で確実に捩じり加工できる。また、固定型に把持される
第4、第6アームはカウンタウェイトを有しないが、固
定型は回転しないため前記空間が存在せず、従って固定
型の第4、第5、第6アームに対する保持力は充分確保
される。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】図1は本発明に係るクランクシャフトの全
体を示す。
【0018】該シャフト1には、エンジンのシリンダブ
ロックに軸受けを介して回転自在に支持されるための4
個のジャーナルJ1 〜J4 が、シャフト前端から後端に
向かってそれぞれ略等間隔に配設される。また上記各ジ
ャーナル間には、各気筒のピストンに連結されるコンロ
ッドの基端部を回転自在に支持するためのピンP1 〜P
6 がそれぞれ2個づつ配設され、これらの各ピンはクラ
ンクシャフトの回転中心軸に垂直な平面内にて、上記中
心軸を中心として互いに60度づつ離隔して配置されて
いる。更に各ジャーナルと各ピンとの間および各ピンと
ピンとの間にはそれぞれアームA1 〜A9 が配設され
る。
【0019】上記9個のアームのうち、シャフト前端か
ら1、2、3、5、7、8、9番目の第1、第2、第
3、第5、第7、第8、第9アームA1 、A2 、A3 、
A5 、A7 、A8 、A9 にはみそすり運動を打ち消すた
めのカウンタウェイトW1 〜W7 がそれぞれ設けられる
が、4番目と6番目の第4および第6アームA4 、A6
にはカウンタウェイトは設けられていない。なお、各カ
ウンタウェイトはいずれも先端に向けて拡開する扇形の
形状となっている。
【0020】各カウンタウェイトは互いに質量が異な
り、両端の第1および第9アームのカウンタウェイトW
1 、W7 が最大の質量を有する。次いで各ジャーナル間
中央のアームのカウンタウェイトW2 、W4 、W6 が大
きな質量を持ち、残る2つのカウンタウェイトW3 、W
5 が最小質量となるが、第4および第6アームA4 、A
6 はカウンタウェイトを有しないため、更に軽量とな
る。
【0021】従って上記各カウンタウェイトW1 〜W7
の質量の関係は下式 W1 ≒W7 >W2 ≒W4 ≒W6 >W3 ≒W5 で表される。
【0022】図2aないし図2i、更に図3に示される
ようにクランクシャフト1を軸方向に見ると、第1ピン
P1 が上位にあるとき、第1カウンタウェイトW1 はシ
ャフト中心に対し下位に、第7カウンタウェイトW7 は
上位に配設されており、第1アームと第9アームとで相
互に軸方向から見てバランスが取られている。また、ク
ランクシャフト中心に対して、第2カウンタウェイトW
2 は第1および第2ピンP1 、P2 、第3カウンタウェ
イトW3 は第2ピンP2 、第4カウンタウェイトW4 は
第3および第4ピンP3 、P4 、第5カウンタウェイト
W2 は第5ピンP5 、第6カウンタウェイトW6 は第5
および第6ピンP5 、P6 の略反対側にそれぞれ配設さ
れている。
【0023】また図4に示されるように第3ジャーナル
J3 を挟む第6および第7アームA6 、A7 には、ジャ
ーナル廻りに円形状に張り出された拡径部5が形成され
ている。更に該拡径部5とシリンダブロック2との間に
は、別体のスラストプレート3が拡径部5に対し摺動自
在に介在されている。該スラストプレート3はシリンダ
ブロック長手方向に対してクランクシャフト1の前後の
位置決めを行い、上記拡径部に支持されている。また、
該スラストプレート3は上記拡径部5の外周に沿うよう
に、シリンダブロック側と図示しないベアリングキャッ
プ側の半円弧形状の2個に分けてそれぞれシリンダブロ
ックおよびベアリングキャップに固定されている。4は
前記した軸受け用のメタルである。
【0024】第7アームA7 は拡径部5を有するため、
第7アームA7 のカウンタウェイトW5 は第3アームA
3 のカウンタウェイトW3 よりも若干小さく形成されて
いる。こうすることにより、第2〜第8アームA2 〜A
8 で相互にバランスが取られている。
【0025】また、スラストプレート3は第2ジャーナ
ルJ2 および第3ジャーナルJ3 のどちらか一方に設け
ればよく、第2ジャーナルJ2 でもよい。第2ジャーナ
ルJ2 に設けられる場合、第3および第4アームA3 、
A4 に拡径部5が設けられ、第3アームA3 のカウンタ
ウェイトW3 は第7アームA7 のカウンタウェイトW5
よりも若干小さく形成される。
【0026】次に、本発明に係る製造方法について説明
する。
【0027】図5は本発明に係る製造方法の概念図を示
す。
【0028】V型6気筒エンジンのクランクシャフト1
は素材を鍛造形成する場合、鍛造型の抜き方向の制限か
ら完成形状のままでは鍛造が困難なため、シャフトを型
抜きの容易な形状で鍛造したあと、第1、第2ジャーナ
ル間および第3、第4ジャーナル間を第2、第3ジャー
ナル間に対し、互いに逆方向に60度ねじって完成形状
にするツイスト工法によって製作される。
【0029】まずクランクシャフトの素材に図示しない
鍛造型で圧力をかけて鍛造形成する。その後鍛造形成さ
れたクランクシャフト1を図5に示すように、第1〜第
3アームA1 〜A3 を第1ツイスト型6で、第4〜第6
アームA4 〜A6 を固定型7で、第7〜第9アームA7
〜A9 を第2ツイスト型8で保持する。その後固定型7
に対して第1ツイスト型6を、第1〜第3アームA1 〜
A3 に設けられたカウンタウェイトW1 〜W3 を把持部
としてクランクシャフト前端から見て時計廻りに60度
回転させ、同時に第2ツイスト型8を第7〜第9アーム
A7 〜A9 に設けられたカウンタウェイトW5 〜W7 を
把持部として反時計廻りに60度回転させ、第2および
第3ジャーナルJ2 、J3 をそれぞれ捩じって製作す
る。
【0030】例えば、第3アームにおいては図7aのよ
うに第3アームを第1ツイスト型6で上下方向(矢印1
0、11)に保持し、その後上記固定型7に対しシャフ
ト前端から見て時計廻り(矢印12)に60度回転させ
る。その後、図7bのように第1ツイスト型6を上記保
持時と同一の方向、即ち上下方向(矢印13、14)に
抜く。その際、第1ツイスト型6と第3アームA3 が干
渉するため、ツイスト型とアームとの間には空間9が設
けられている。
【0031】両ツイスト型6、8が回転する際、図7
a、bに示すように、例えば第3アームA3 では15、
16の部分に型6からの力が加えられて回転する。扇形
のカウンタウェイトW3 はこの力を有効に受け止めてア
ームA3 を確実に回転させるうえで効果的に作用する。
扇形ウェイトW3 のこの作用は該ウェイトW3 を有しな
い図6a、bの例と比較すれば明らかであり、図6a、
bの場合はアームに働く力の作用点が少ないためツイス
ト型とアームとの間に滑りを生じ易く、アームの確実な
回転が保障されない。
【0032】なお、カウンタウェイトの形状は本実施例
の様に全てを扇形としても良いが、少なくとも型回転時
に捩じりの力を強く受ける第3および第7アームA3 、
A7、即ちツイスト型で把持されるアームのうち最も内
側のアームのみを扇形としても良い。
【0033】
【発明の効果】以上説明した様に本発明に係るクランク
シャフトによれば、シャフト全体の重量を低減できエン
ジンの過渡期における応答性が向上すると共に、製造時
の形状精度を確保できて製造不良が減少する。
【0034】また請求項2のシャフトによればシャフト
製造時の形状精度を更に向上でき、請求項3のシャフト
によれば軸方向から見たバランスを確保でき、ツイスト
工法後の加工やバランス修正等が容易になり、更に形状
精度を向上できる。さらに、請求項4のシャフトによれ
ば、スラストプレートを設け、かつ軸方向のバランスも
確保したので、実用上特に有効である。
【0035】また請求項5の製造方法によれば、7ウェ
イトクランクシャフトの様に、カウンタウェイトを一部
有しないクランクシャフトの製造時の形状精度を向上で
き、製造不良が減少する。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクランクシャフトの側面図
【図2】図1における各矢視線に基づく断面図を示し、
図2aはI−I線断面図、図2bはII−II線断面図、図
2cはIII −III 線断面図、図2dはIV−IV線断面図、
図2eはV−V線断面図、図2fはVI−VI線断面図、図
2gはVII −VII 線断面図、図2hはVIII−VIII線断面
図、図2iはIX−IX線断面図
【図3】本発明に係るクランクシャフト軸方向の各アー
ムのバランスを示す模式図
【図4】図1における第3ジャーナルの部分拡大図
【図5】本発明に係るクランクシャフトのツイスト工法
の概念図
【図6】従来技術における第3アームのツイスト型回転
前後の把持状態を示す断面図であり、図6aは、第3ア
ームのツイスト型回転前の把持状態を示し、図6bは、
第3アームのツイスト型回転後の把持状態を示す。
【図7】本発明の実施例における第3アームのツイスト
型回転前後の把持状態を示す断面図であり、図7aは、
第3アームのツイスト型回転前の把持状態を示し、図7
bは第3アームのツイスト型回転後の把持状態を示す。
【符号の説明】
1 エンジンクランクシャフト 6 第1ツイスト型 7 固定型 8 第2ツイスト型 J1 〜J4 第1〜第4ジャーナル P1 〜P6 第1〜第6ピン A1 〜A9 第1〜第9アーム W1 〜W7 第1〜第7カウンタウェイト
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 V型6気筒エンジンのクランクシャフ
トおよびその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はV型6気筒エンジンのク
ランクシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】V型6気筒エンジンに用いられるクラン
クシャフト1の一般的な構造は、図1に示す如くであ
り、シリンダブロックに軸受けを介して支持される4個
のジャーナルJ1〜J4がシャフト前端すなわちエンジ
ン前方から後方に向かってそれぞれ略等間隔に配設され
る。また各気筒のピストンにコンロッドで結合されるピ
ンP1〜P6が各ジャーナルJ1〜J4間にそれぞれ2
個づつ計6個配設され、これらの各ピンはクランクシャ
フトの回転中心軸に垂直な平面内にて上記中心軸を中心
として、互いに60度づつ離隔して配置される。更に、
これらの各ジャーナルと各ピンとの間また各ピンとピン
との間を連結する9個のアームA1〜A9が配置され、
各アームにはV型6気筒エンジンのクランクシャフト特
有のみそすり運動を打ち消すためのカウンタウェイトが
それぞれ設けられる。
【0003】上記クランクシャフトの製造方法について
説明すると、クランクシャフト1は上記のとおり形状が
複雑であるためその素材を鍛造にて製作する場合、完成
形状のままでは型抜きが困難であり、従って該シャフト
を型抜きの容易な形状で鍛造した後、次に述べるツイス
ト工法により製作されることが考えられる。つまり該シ
ャフトの素材に図示しない鍛造型により圧力をかけ鍛造
成形したあと、図6および図7に示すように、第1、第
2ジャーナルJ1、J2間を第1ツイスト型6で、第
2、第3ジャーナルJ2、J3間を固定型7で、第3、
第4ジャーナルJ3、J4間を第2ツイスト型8でそれ
ぞれ把持し、その後固定型7に対して第1ツイスト型6
をシャフト1前端から見て時計廻りに、また第2ツイス
ト型8を反時計廻りにそれぞれ60度回転させ、第2、
第3ジャーナルJ2、J3を捩じることにより完成形状
とする。
【0004】図7a、bは第3アームA3を第1ツイス
ト型6で把持した状態を示す。シャフト1に対する第1
ツイスト型6の上述した型回転(矢印12方向)前の把
持方向を図7aの矢印10、11で示すとき、型回転後
の型抜き方向は図7bの矢印13、14で示され、該型
の作動装置の機構上の都合により上記矢印10、11と
同じ上下方向となる。9は上記型抜きの際、ツイスト型
とアームが干渉しないための必要な空間を示す。
【0005】クランクシャフトは全体重量の低減やバラ
ンス向上等のため各種の改良が試みられているが、これ
らの改良は上述した工法との適合性を充分に考慮したう
えで行われる必要があり、次にこの点について説明す
る。
【0006】クランクシャフトは9個のアーム全てにカ
ウンタウェイトが設けられている9ウェイトクランクシ
ャフトが一般に用いられているが、全体重量が極めて大
きくなるため、実公平2−20517号公報に開示され
ているように、9個のカウンタウェイトを最小限の重量
にしてクランクシャフトの重量を可及的に減少させてい
るものが提案されている。しかしこれは9ウェイトであ
るため全体重量は依然として大きいままであった。
【0007】そこで、更に実公平3−4850号公報の
ようにシャフト前端から3番目と7番目のアームにカウ
ンタウェイトが設けられていない7個のカウンタウェイ
トを有する7ウェイトクランクシャフトや、特公平4−
70500号公報のようにシャフト前端から3番目と4
番目と6番目と7番目のアームにカウンタウェイトが設
けられていない5個のカウンタウェイトを有する5ウェ
イトクランクシャフトが提案されている。
【0008】しかし、上記7個、5個のカウンタウェイ
トを有するクランクシャフトは、9個のカウンタウェイ
トを有するものに比べ、全体重量は低減されるものの、
これを前記ツイスト工法で製造するとき次のような問題
を生ずる。
【0009】即ち、これらのクランクシャフトは第3お
よび第7アームA3、A7にカウンタウェイトが設けら
れていないため、例えば第3アームA3と前記第1ツイ
スト型6との関係は前述した図7a、bのようになる。
第2ジャーナルJ2に捩じりが付与されるため第2ジャ
ーナルJ2に近い第3アームA3にも捩じりの力が加わ
るが、第3アームA3はカウンタウェイトを有しないた
め円形に近い単純形状であり、第1ツイスト型6による
引っ掛かり部分が少ないため該型6による保持力が低下
し、回転時に両者間の滑りが生じやすい。従って捩じれ
が充分に付与されなかったり、第2ジャーナルJ2以外
の本来捩じれを生じさせない部分に捩じれが生じたりし
てツイスト工法後のシャフト形状精度が悪化し、このた
めピンが正しい位置とならず、更にその後の加工やバラ
ンス修正等のときに不良が出やすいといった問題を生じ
ることがあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に鑑み発
明されたもので、エンジンのクランクシャフトの全体重
量を減少させ、かつツイスト時のアームの保持性能を向
上させ、ツイスト時の形状精度を向上させるV型6気筒
エンジンのクランクシャフトを提供することを目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、4個
のジャーナル、6個のピン、9個のアームから構成され
るV型6気筒エンジンのクランクシャフトにおいて、該
クランクシャフトの前端から1、2、3、5、7、8、
9番目のアームにのみカウンンタウェイトが設けられて
いることを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、請求項1における上記
第3カウンタウェイトおよび第5カウンタウェイトを先
端に向けて広がる扇形の形状としたことを特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、請求項1〜2における
上記クランクシャフトの前端から1番目および9番目の
アームで相互に軸方向から見てバランスが取られてお
り、同2番目から8番目のアームでも相互にバランスが
取られていることを特徴とする。また、請求項4の発明
は、請求項3における第3アームまたは第7アームのい
ずれか一方にスラストプレートとの当接面をなす拡径部
を形成し、拡径部を有するアームのカウンタウェイトを
小型化することで2番目から8番目のアーム間で相互に
バランスが取られるようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、V型6気筒エンジンの
カウンタウェイトを一部有しないクランクシャフトの製
造方法において、各ジャーナル間でそれぞれ各ピン間に
予め設定された相対位相差を与える鍛造の後に、上記ウ
ェイトを有しないアーム間を固定型で把持し、上記ウェ
イトを有しないアームの外側のアームを2つのツイスト
型でそれぞれ把持し、各ツイスト型を固定型に対し互い
に逆方向に回転させるツイスト工法により、シャフトに
捩じりを加えることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明は、第4および第6アームのカウンタウ
ェイトを廃止したV型6気筒エンジンの7ウェイトクラ
ンクシャフトであるため、全体重量を減少させて軽量化
が図れると共に、第1アームと第9アームとが相互にバ
ランスが取られて、かつ第2〜第8アームで相互にバラ
ンスが取られて、カウンタウェイトを含めたアーム全体
でバランスをとることができる。本発明は、スラストプ
レートの当接面となる拡径部を有する第3アーム、又は
第7アームの一方のアームのカウンタウェイトが、第3
アーム、又は第7アームの他方のアームのカウンタウェ
イトより小さく形成されていることにより、クランクシ
ャフトの軸方向においてバランスがとられている。ま
た、本発明は、第4および第6アームのカウンタウェイ
トを廃止したV型6気筒エンジンの7ウェイトクランク
シャフトであるため、第1ツイスト型に把持される少な
くとも第3アームに、又第2ツイスト型に把持される少
なくとも第7アームにそれぞれカウンタウェイトが設け
られており、固定型に対して第1および第2ツイスト型
を互いに逆方向に回転すると第2および第3ジャーナル
で確実に捩じり加工できる。また、固定型に把持される
第4、第6アームはカウンタウェイトを有しないが、固
定型は回転しないため前記空間が存在せず、従って固定
型の第4、第5、第6アームに対する保持力は充分確保
される。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】図1は本発明に係るクランクシャフトの全
体を示す。
【0018】該シャフト1には、エンジンのシリンダブ
ロックに軸受けを介して回転自在に支持されるための4
個のジャーナルJ1〜J4が、シャフト前端から後端に
向かってそれぞれ略等間隔に配設される。また上記各ジ
ャーナル間には、各気筒のピストンに連結されるコンロ
ッドの基端部を回転自在に支持するためのピンP1〜P
6がそれぞれ2個づつ配設され、これらの各ピンはクラ
ンクシャフトの回転中心軸に垂直な平面内にて、上記中
心軸を中心として互いに60度づつ離隔して配置されて
いる。更に各ジャーナルと各ピンとの間および各ピンと
ピンとの間にはそれぞれアームA1〜A9が配設され
る。
【0019】上記9個のアームのうち、シャフト前端か
ら1、2、3、5、7、8、9番目の第1、第2、第
3、第5、第7、第8、第9アームA1、A2、A3、
A5、A7、A8、A9にはみそすり運動を打ち消すた
めのカウンタウェイトW1〜W7がそれぞれ設けられる
が、4番目と6番目の第4および第6アームA4、A6
にはカウンタウェイトは設けられていない。なお、各カ
ウンタウェイトはいずれも先端に向けて拡開する扇形の
形状となっている。
【0020】各カウンタウェイトは互いに質量が異な
り、両端の第1および第9アームのカウンタウェイトW
1、W7が最大の質量を有する。次いで各ジャーナル間
中央のアームのカウンタウェイトW2、W4、W6が大
きな質量を持ち、残る2つのカウンタウェイトW3、W
5が最小質量となるが、第4および第6アームA4、A
6はカウンタウェイトを有しないため、更に軽量とな
る。
【0021】従って上記各カウンタウェイトW1〜W7
の質量の関係は下式 W1≒W7>W2≒W4≒W6>W3≒W5 で表される。
【0022】図2aないし図2f、及び図3aないし図
3c、更に図4に示されるようにクランクシャフト1を
軸方向に見ると、第1ピンP1が上位にあるとき、第1
カウンタウェイトW1はシャフト中心に対し下位に、第
7カウンタウェイトW7は上位に配設されており、第1
アームと第9アームとで相互に軸方向から見てバランス
が取られている。また、クランクシャフト中心に対し
て、第2カウンタウェイトW2は第1および第2ピンP
1、P2、第3カウンタウェイトW3は第2ピンP2、
第4カウンタウェイトW4は第3および第4ピンP3、
P4、第5カウンタウェイトW2は第5ピンP5、第6
カウンタウェイトW6は第5および第6ピンP5、P6
の略反対側にそれぞれ配設されている。
【0023】また図5に示されるように第3ジャーナル
J3を挟む第6および第7アームA6、A7には、ジャ
ーナル廻りに円形状に張り出された拡径部5が形成され
ている。更に該拡径部5とシリンダブロック2との間に
は、別体のスラストプレート3が拡径部5に対し摺動自
在に介在されている。該スラストプレート3はシリンダ
ブロック長手方向に対してクランクシャフト1の前後の
位置決めを行い、上記拡径部に支持されている。また、
該スラストプレート3は上記拡径部5の外周に沿うよう
に、シリンダブロック側と図示しないベアリングキャッ
プ側の半円弧形状の2個に分けてそれぞれシリンダブロ
ックおよびベアリングキャップに固定されている。4は
前記した軸受け用のメタルである。
【0024】第7アームA7は拡径部5を有するため、
第7アームA7のカウンタウェイトW5は第3アームA
3のカウンタウェイトW3よりも若干小さく形成されて
いる。こうすることにより、第2〜第8アームA2〜A
8で相互にバランスが取られている。
【0025】また、スラストプレート3は第2ジャーナ
ルJ2および第3ジャーナルJ3のどちらか一方に設け
ればよく、第2ジャーナルJ2でもよい。第2ジャーナ
ルJ2に設けられる場合、第3および第4アームA3、
A4に拡径部5が設けられ、第3アームA3のカウンタ
ウェイトW3は第7アームA7のカウンタウェイトW5
よりも若干小さく形成される。
【0026】次に、本発明に係る製造方法について説明
する。
【0027】図6は本発明に係る製造方法の概念図を示
す。
【0028】V型6気筒エンジンのクランクシャフト1
は素材を鍛造形成する場合、鍛造型の抜き方向の制限か
ら完成形状のままでは鍛造が困難なため、シャフトを型
抜きの容易な形状で鍛造したあと、第1、第2ジャーナ
ル間および第3、第4ジャーナル間を第2、第3ジャー
ナル間に対し、互いに逆方向に60度ねじって完成形状
にするツイスト工法によって製作される。
【0029】まずクランクシャフトの素材に図示しない
鍛造型で圧力をかけて鍛造形成する。その後鍛造形成さ
れたクランクシャフト1を図6に示すように、第1〜第
3アームA1〜A3を第1ツイスト型6で、第4〜第6
アームA4〜A6を固定型7で、第7〜第9アームA7
〜A9を第2ツイスト型8で保持する。その後固定型7
に対して第1ツイスト型6を、第1〜第3アームA1〜
A3に設けられたカウンタウェイトW1〜W3を把持部
としてクランクシャフト前端から見て時計廻りに60度
回転させ、同時に第2ツイスト型8を第7〜第9アーム
A7〜A9に設けられたカウンタウェイトW5〜W7を
把持部として反時計廻りに60度回転させ、第2および
第3ジャーナルJ2、J3をそれぞれ捩じって製作す
る。
【0030】例えば、第3アームにおいては図8aのよ
うに第3アームを第1ツイスト型6で上下方向(矢印1
0、11)に保持し、その後上記固定型7に対しシャフ
ト前端から見て時計廻り(矢印12)に60度回転させ
る。その後、図8bのように第1ツイスト型6を上記保
持時と同一の方向、即ち上下方向(矢印13、14)に
抜く。その際、第1ツイスト型6と第3アームA3が干
渉するため、ツイスト型とアームとの間には空間9が設
けられている。
【0031】両ツイスト型6、8が回転する際、図8
a、bに示すように、例えば第3アームA3では15、
16の部分に型6からの力が加えられて回転する。扇形
のカウンタウェイトW3はこの力を有効に受け止めてア
ームA3を確実に回転させるうえで効果的に作用する。
扇形ウェイトW3のこの作用は該ウェイトW3を有しな
い図7a、bの例と比較すれば明らかであり、図7a、
bの場合はアームに働く力の作用点が少ないためツイス
ト型とアームとの間に滑りを生じ易く、アームの確実な
回転が保障されない。
【0032】なお、カウンタウェイトの形状は本実施例
の様に全てを扇形としても良いが、少なくとも型回転時
に捩じりの力を強く受ける第3および第7アームA3、
A7、即ちツイスト型で把持されるアームのうち最も内
側のアームのみを扇形としても良い。
【0033】
【発明の効果】以上説明した様に本発明に係るクランク
シャフトによれば、シャフト全体の重量を低減できエン
ジンの過渡期における応答性が向上すると共に、製造時
の形状精度を確保できて製造不良が減少する。
【0034】また請求項2のシャフトによればシャフト
製造時の形状糟度を更に向上でき、請求項3のシャフト
によれば軸方向から見たバランスを確保でき、ツイスト
工法後の加工やバランス修正等が容易になり、更に形状
精度を向上できる。さらに、請求項4のシャフトによれ
ば、スラストプレートを設け、かつ軸方向のバランスも
確保したので、実用上特に有効である。
【0035】また請求項5の製造方法によれば、7ウェ
イトクランクシャフトの様に、カウンタウェイトを一部
有しないクランクシャフトの製造時の形状精度を向上で
き、製造不良が減少する。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクランクシャフトの側面図
【図2】図1における各矢視線に基づく断面図を示し、
図2aはI−I線断面図、図2bはII=II線断面
図、図2cはIII−III線断面図、図2dはIV−
IV線断面図、図2eはV−V線断面図、図2fはVI
−VI線断面図
【図3】図1における各矢視線に基づく断面図を示し、
図3aはVII−VII線断面図、図3bはVIII−
VIII線断面図、図3cはIX−IX線断面図
【図4】本発明に係るクランクシャフト軸方向の各アー
ムのバランスを示す模式図
【図5】図1における第3ジャーナルの部分拡大図
【図6】本発明に係るクランクシャフトのツイスト工法
の概念図
【図7】従来技術における第3アームのツイスト型回転
前後の把持状態を示す断面図であり、図7aは、第3ア
ームのツイスト型回転前の把持状態を示し、図7bは、
第3アームのツイスト型回転後の把持状態を示す。
【図8】本発明の実施例における第3アームのツイスト
型回転前後の把持状態を示す断面図であり、図8aは、
第3アームのツイスト型回転前の把持状態を示し、図8
bは第3アームのツイスト型回転後の把持状態を示す。
【符号の説明】 1 エンジンクランクシャフト 6 第1ツイスト型 7 固定型 8 第2ツイスト型 J1〜J4 第1〜第4ジャーナル P1〜P6 第1〜第6ピン A1〜A9 第1〜第9アーム W1〜W7 第1〜第7カウンタウェイト
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図4】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長野 修治 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 金井 敏和 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前端から後端に向けて、順に第1〜第4
    ジャーナルが設けられるとともに、第1、第2ジャーナ
    ル間に第1、第2ピンが、第2、第3ジャーナル間に第
    3、第4ピンが、第3、第4ジャーナル間に第5、第6
    ピンがそれぞれ設けられ、更に上記各ジャーナルと各ピ
    ンとの間、および各ピンとピンとの間が第1〜第9アー
    ムで順に連結されたV型6気筒エンジンのクランクシャ
    フトにおいて、該第1〜第9アームのうち第1、第2、
    第3、第5、第7、第8、第9アームにのみ第1〜第7
    カウンタウェイトがそれぞれ配設されたことを特徴とす
    るV型6気筒エンジンのクランクシャフト。
  2. 【請求項2】 上記第3カウンタウェイトおよび第5カ
    ウンタウェイトを先端に向けて広がる扇形の形状とした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のV型6
    気筒エンジンのクランクシャフト。
  3. 【請求項3】 クランクシャフトの中心に対して上記第
    1ピンが上位にあるとき第1、第7カウンタウェイトが
    それぞれ下位と上位に位置し、第2カウンタウェイトが
    第1および第2ピン、第3カウンタウェイトが第2ピ
    ン、第4カウンタウェイトが第3および第4ピン、第5
    カウンタウェイトが第5ピン、第6カウンタウェイトが
    第5および第6ピンのそれぞれ略反対側に位置し、上記
    第1および第7カウンタウェイトが最大の質量を有する
    と共に軸方向から見て上記第1アームと第9アームとが
    相互にバランスが取られており、第2、第4、第6カウ
    ンタウェイトが第1および第7カウンタウェイトの次に
    大きな質量を持ち、第3、第5カウンタウェイトが最も
    小さな質量を持ち、かつ第2〜第8アームで相互にバラ
    ンスが取られていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項および第2項に記載のV型6気筒エンジンのクラン
    クシャフト。
  4. 【請求項4】上記第2ジャーナルまたは第3ジャーナル
    のうちスラストプレートが配設される一方のジャーナル
    に隣接する両アームには上記スラストプレートとの当接
    面をなす拡径部が設けられており、上記第3アームまた
    は第7アームのうち上記拡径部が設けられた一方のアー
    ムのカウンタウェイトの方が他方のアームのカウンタウ
    ェイトより小さく形成されたことを特徴とする特許請求
    の範囲第4項に記載のV型6気筒エンジンのクランクシ
    ャフト。
  5. 【請求項5】 前端から後端に向かって、順次第1〜第
    4ジャーナルが設けられるとともに、第1、第2ジャー
    ナル間に第1、第2ピンが、第2、第3ジャーナル間に
    第3、第4ピンが、第3、第4ジャーナル間に第5、第
    6ピンが設けられ、上記各ジャーナルと各ピンとの間、
    および各ピンとピンとの間が第1〜第9アームで連結さ
    れ、該アームのうち第2、第3ジャーナル間に位置する
    第4アームと第6アームを除く7個のアームにのみカウ
    ンタウェイトがそれぞれ配設されるとともに各ピンは互
    いに軸線回りに設定相対位相差を有するようにして配設
    されたV型6気筒エンジンのクランクシャフトの製造方
    法であって、上記第1ピン、第2ピン間の相対位相差と
    第3ピン、第4ピン間の相対位相差と第5ピン、第6ピ
    ン間の相対位相差とがそれぞれ予め設定された相対位相
    差となるようにして素材から鍛造にて各ジャーナル、ア
    ーム、ピンを一体成形する工程と、少なくとも第4アー
    ムと第6アームを固定型で、少なくとも第3アームを第
    1ツイスト型で、少なくとも第7アームを第2ツイスト
    型でそれぞれ把持し、各ツイスト型を固定型に対し互い
    に逆方向に回転させることにより、第2ジャーナルおよ
    び第3ジャーナルに捩じりを加えて第2ピン、第3ピン
    間の相対位相差および第4ピン、第5ピン間の相対位相
    さを予め設定された相対位相差に一致させる工程とを備
    えたことを特徴とするV型6気筒エンジンのクランクシ
    ャフトの製造方法。
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